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2006年6月30日

Notebook: ジョーンズ社長は順調に回復

2006年6月29日

ドラフト指名選手紹介 11: Sタイロン・カルヴァー

 6巡16位 Sタイロン・カルヴァー Tyrone Culver
Fresno State Senior 6-1 (185cm) 200lb(91kg) 40yds/4.60秒 1983年7月6日生

経歴 : カリフォルニア州パームデール出身。高校ではロサンゼルス地区のオールスターチームやリーグのディフェンスMVPに選ばれる。フレズノ州立大に進むと2年目までは控えだったが、3年目から先発FSに定着し、通算178タックル、5INTを記録。4年目にはカンファレンスの1stチームにも選出されている。また学業成績も優秀で、4年連続でカンファレンスのオール・アカデミック・チームに選ばれている。

Strengths : まずまずのサイズとそこそこのスピードがありフィジカル。フィールド全体を見る能力がある。ラン/パスの見極めが非常によく、常に正しいポジションにいる。頭がよく嗅覚もあり、ビッグゲームで勝負強いプレーをする。225ポンドベンチプレス23回はセーフティとしてはトップクラス。

Weakness : エリート級のスピードはなく、NFLのレシーバーをカバーするのに苦労するかもしれない。ボールスキルもイマイチ。大型RB相手にパワー負けしないためには、バルクを増す必要がありそう。タックルが不安定との指摘もある。

メンタル面 : 大学のコーチから「フィールド上のコーチ」と呼ばれていたように、読みや判断がよく、ポジショニングに優れている。成績優秀な学生でGPAは3.5点。歯学部進学志望だったが、「今は歯学部のことは脇へ置いて、フットボールに集中することに決めたよ」と本人。

指名の経緯 : 昨年はセーフティを2人指名しているので、この2年で3人目のセーフティ、5人目のディフェンシブバックということになる。大学ではフリーセーフティをプレーすることが多かったが、プロではストロングセーフティが向いているかもしれない。

パッカーズにとって : パッカーズのセーフティ陣は、実績組ではマーク・ローマンとマーカンド・マニュエル、昨年2巡のニック・コリンズと4巡のマーヴィール・アンダーウッドがいる。ロースター枠は通常4人なので、カルヴァーは誰か1人を蹴落とさなくてはならない。当然スペシャルチームでの貢献も重要になってくるだろう。

FSニック・コリンズの先発は確定。ローマンがマニュエルとの先発SS争いに敗れた場合、フロントに不満を表明した経緯からも解雇になる可能性は十分あり、そうなればカルヴァーは開幕ロースター入りに大きく近づくことになる。

WAC : OTトニー・モールの項で述べたように、Western Athletic Conference(WAC)の9校から今年ドラフト指名されたのは5人だけだったが、なんとそのうち3人がパッカーズだった。2巡のT/Gダリン・カレッジ(ボイジー州立)、5巡のT/Gモール(ネヴァダ)、そして6巡のSタイロン・カルヴァー(フレズノ州立)。

フレズノ州立大といえば最近ではQBデヴィッド・カー(2002年)が有名だが、同大からパッカーズにドラフト指名されたのは1970年のDBアーヴィン・ハント以来36年ぶり、通算4人目。

2006年6月28日

ルーキー・シンポジウム

今年で10回目となるNFLのルーキー・シンポジウムが6月25日からサンディエゴで開催されている。NFL32球団のドラフト指名選手が全員集合し、4日間にわたってリゾートホテルに缶詰にされてみっちり講習を受けなければならない。欠席者には重い罰金が科せられ、就寝点呼もしっかりあり、許可なく外出することさえ許されない。

内容は非常に多岐にわたるが、NFL選手としての私生活に関するものが多い。ドラッグ、アルコール、ステロイド等禁止薬物、エイズ予防、女性問題、暴力沙汰、メディアとの付き合い方、金銭問題、家族の問題、NFL後の人生に備えること。ルーキーたちがまっとうな人生を歩めるよう、NFLは大変なコストをかけて毎年このシンポジウムを開催している。今年は上記のような話題に加え、昨年のTEウィンスローや今年のQBロスリスバーガーの事故を受け、バイク運転に関する注意もあったようだ。

各分野の専門家だけでなく、多くの現役NFL選手や元選手やコーチたちがかわるがわる演壇に立つ。選手会会長を務めるSトロイ・ヴィンセント(BUF)をはじめとして、RBウォリック・ダン(ATL)、DEジェローム・マクドゥーグル(PHI)などなど。また今年は、元DTエセラ・トゥアオロ(GB・MIN・ATLほか)が演壇に立ち、NFLでゲイとして暮らした体験について話した。彼は引退後の2002年に同性愛者であることを告白し(現役および元NFL選手として史上初)、それ以来フットボール界のホモフォビア(ゲイ嫌い)の風潮と戦っているとのこと。

このルーキー・シンポジウムの期間もトレーニングを欠かさないのがパッカーズの1巡指名、LB A.J.ホーク。NFL.comのアダム・シェフターによると、日曜の夕方にホテルのジムで最も遅くまでトレーニングをしていたのがホークだった。そして翌朝6時半に再びジムを覗いてみると、ホークが朝のワークアウトを終えるところだった。

2006年6月27日

LBニック・バーネットの店が窮地に

LBニック・バーネットはジャズ&ブルースを主体にした"FiveSix"(彼の背番号)というレストラン/ナイトクラブをグリーンベイにオープンしたが、その営業続行が難しくなっている。騒音や暴力沙汰などのトラブルが多く、昨年9月の開業以来5ヶ月で警察への苦情が22回。また「実際にはバーになっている」との近隣住民の指摘もあり、市の委員会は酒類販売許可の更新を許可しないことに決定したのだ。

経営者のLBバーネットは「騒音その他については申し訳ないと思っている。改善のため、我々はできるだけの努力をしているところだ。なにもわざわざ、大声でわめいたり、そこらで立ち小便させているわけではない。両者にとって状況が改善するよう努力している」と訴えていたが、市側は認めなかった。厄介な「人種カード」にかかわるだけに慎重に言葉を選びながらも、バーネットは憤懣を隠せず、客筋の人種が問題なのではないかと語っている。

「僕は異人種間カップルの間に生まれた。母は黒人で、父は白人だ。だから僕自身は、黒人としてここで暮らすことに何の問題もない。この街が差別的だと言ってるんじゃない・・・僕が言いたいのはそういうことじゃない。ただ、ウチの店はステレオタイプな見方をされてしまっている。委員会のメンバーはウチのクラブのビデオを見て、お客たちの身なりを見て言った。『ああしたエレメントをどうして君の店に入れるのかね?』とね。エレメントってどういう意味だ? 彼らが黒人だから? エレメントってそういう意味で言ってるの?」

パッカーズ在籍10年目になるLSロブ・デイヴィスはグリーンベイの人種構成の変化に触れ、「以前は黒人を見かけても分かりやすかった。(ミルウォーキーやシカゴなど)大都市から来たヤツか、そうでなければフットボール選手だった。しかし長い間にマイノリティがどんどん増えてきたし、それは今後も続くと思う」と語っている。

1年中グリーンベイに住むだけでなく、最近は母親や姉妹もグリーンベイに住まわせているバーネットだけに、次第に語気が荒くなってくる。「この街で一緒にビジネスをするのではなく、彼らは僕を締め出そうとしている。ロッカールームの選手の中に、今このコミュニティに投資したいヤツがいると思うかい? 僕なら勧めないね」

あと2年契約が残っている彼はパッカーズでの今後について聞かれると、「僕はここでプレーしていたい。本当だ。僕はこの球団の一部でいたい。でも(契約延長について)決断を下すときには、今回のことも考慮に入れないわけにはいかない。つまり、自分に投資してほしくないような街に誰が住みたいのか、ということだよ」

2006年6月26日

ドラフト指名選手紹介 10: DTジョニー・ジョリー

 6巡14位 DTジョニー・ジョリー Johnny Jolly
Texas A&M Senior 6-3 (191cm) 317lb(144kg) 40yds/5.07秒 1983年2月21日生

経歴 : テキサス州ヒューストン出身。高校では地区優勝に貢献し、地区の最優秀選手にも選ばれる。テキサスA&Mに進むと、レッドシャツを経た1年目には控えDT、2年目には先発に定着し、95タックルを記録して早くもチームのディフェンスMVPに選ばれる。3年・4年と先発を続け、カンファレンスの2ndチームに選ばれている。

Strengths : ガタイがしっかりしていて馬力があり、クイックネスやボディバランスに優れている。ポイントオブアタックでパワフルなランストッパーで、素早くボールのありかを見つける。パスをはたき落とすのも上手い。まる3年間の先発経験があり、1ギャップも2ギャップも経験がある。3-4隊形のDE向きとの声もある。

Weakness : スピードもクイックネスもトップクラスのものはない。ラン守備に優れているのと比べ、パスラッシュがよくない。オフェンシブタックルの外側までパスートする足はない。ブロッカーを振り払う手の使い方を改善する必要がある。スタミナが切れてくると腰高になるところを付け込まれる。プレーぶりはやや不安定。

メンタル面 : プレーの読みはよく、判断ミスは少ない。しっかりしたリーダーシップを発揮していたようだが、ワンダーリックテスト13点はほめられた数字ではない。

指名の経緯 : 2月末のコンバインの数日前に足首を痛め、コンバインでは無理して走って40yds走は5.41秒しか出ず、幅跳びも8フィート8、垂直跳びその他のドリルは欠場した。4巡・5巡あたりのとの評価も多かったが、足首の手術が必要かもしれない懸念がドラフト順位に影響したようだ。なおパッカーズ指名後は手術の必要なしと判断され、ミニキャンプに参加している。

パッカーズにとって : 昨年のジム・ベイツDCは中央に大型DTを2人据えるのが好みだったが、後任のボブ・サンダースDCもそれを踏襲するように見える。ケガがちのDTグレイディ・ジャクソンとは再契約しなかったものの、ランストップに優れるDTライアン・ピケットとDTケンドリック・アレンを獲得し、このジョリーも似たようなタイプだ。飛び抜けた選手はいなくとも、元気なハードワーカーをローテーション起用していく方針のようだ。

DLのロースター枠は9人か10人で、ジョリーはボーダーライン上。

Texas A&M : テキサスA&Mからパッカーズに指名されるのは2001年からだけで4人目。昨年のWRマーフィはケガのためチームを去ったが、残るWRファーガソンとDEモンゴメリーとDTジョリーの3人は、出身校だけでなく代理人まで同じだ。元同僚のDEモンゴメリーについてジョリーは、「僕らは隣で一緒にプレーした仲だ。きっといろいろ教えてもらえると思う。彼はいつでも足を止めずに走り続けるハードワーカーで、僕と同じだ。僕らは互いに刺激し合っていた。また同じチームでプレーできるのが楽しみだよ」

2006年6月25日

7巡指名のDEトルフソンと契約

パッカーズはドラフト7巡指名のDEデイヴ・トルフソンとの契約を発表した。過去2年間で21サックを記録した白人パスラッシャー。短大で肩を大ケガしていったんはフットボールを断念し大工修行をしたが、ディビジョンIIのノースウェスト・ミズーリ大に入り直してキャリアを再開したという変り種だ。そのためすでに25歳と年を食っている。

ドラフト指名ルーキーはここまで未契約のままミニキャンプには参加できたが、このままトレーニングキャンプに参加することはない。各球団とも7月下旬のトレーニングキャンプ開始に間に合うよう、全ドラフト指名選手との契約を進めることになる。一般に下位指名から上位指名へと進めるため、1巡指名選手との契約が間に合わず数日間ホールドアウト(全員参加の練習を欠席)となることは珍しくない。これが数日でなく数週間となるとレギュラーシーズンにも影響してしまうため、それはなんとか避けたいところ。

"Rookie Pool"という決まった枠があるため選手側がいくら粘ろうと金額には限界があり、けっきょくは「前後の順位の選手の中間」あたりの金額に落ち着くことが多い。そういった事情があるため、近い順位の選手が契約するまで待ってから交渉を進めようとする代理人が多く、トレーニングキャンプ直前になってバタバタと契約がまとまるのが普通だ。

2006年6月23日

OTA Notebook: QBファーヴ好調キープ

2006年6月22日

OTA Notebook: CBハリスはホールドアウトの可能性

2006年6月21日

OTA Notebook: ストロングサイドはテイラーがリード

2006年6月20日

ドラフト指名選手紹介 9: T/Gトニー・モール

 5巡33位 T/G トニー・モール Tony Moll
Nevada Senior 6-4 (194cm) 308lb(140kg) 40yds/5.10秒 1983年8月23日生

経歴 : カリフォルニア州ソノマ出身。熱心な49ersファンとしてベイエリアで育った。高校ではタイトエンドとディフェンシブエンドの両方で活躍し、DEではリーグの1stチームに選ばれる。ネヴァダ大に進むと、レッドシャツを経た1年目は控えTE兼スペシャルチーマー。2年目はに先発TEとなったが、Hバックをやることも多かったようだ。

3年目に2番手TEに後退すると、4年目の春にはタックルへコンバートされ、全試合に先発出場。オールWACの1stチームに選ばれている。同大では左/右タックルという区別ではなく、モールはウィークサイドOTを担当していた。そのため左右タックルの経験がある。

Strengths : タイトエンドから転向してわずか1年なのでまだ線が細いが、NFLのラインマンには十分なサイズがある。アスレチック能力に非常に恵まれ、潜在能力は高い。左右両タックルの経験があり、ガードもこなせるだろうとパッカーズは見ている。

Weakness : OTとしてのスターター経験が1年しかなく、かなり粗削り。細かい技術がまだ未熟で、アスレチック能力をゲームで活かせないことも多い。一人前になるにはある程度の時間がかかると覚悟すべきだろう。225ポンドのベンチプレス18回はオフェンシブラインとしては物足りず、パワーをつける必要がある。

メンタル面 : ワンダーリックテスト23点はまずまず。それ以外の情報が全くない。

指名の経緯 : ドラフト前に興味を示したのはパッカーズとカウボーイズで、グリーンベイを訪問してワークアウトも行っていた。しかしパッカーズはOTダリン・カレッジを2巡指名し、モール指名は消えたかに見えた。「いっぽうダラスは、4巡からの3つのピックで僕とレシーバーとセーフティを検討している、と言ってくれた。そして彼らは4巡でレシーバー、5巡でセーフティを獲ったものだから、僕はだんだん落ち込んできた。半分あきらめてウトウトしたところへ、パッカーズが電話をくれた。ポジション経験1年では、ドラフト外で契約する可能性が一番高いと思っていたから、すごく嬉しかったよ。今でも信じられない」

メディアにとっては超無名選手。多くの選手のプロフィールを揃えているNFL.comさえ指名直後はリンクが表示されなかったほどで、またESPNでは"WR"と最初は表示されていた。有力メディアの中でプロフィールが出ていたのは The Sporting News だけだった。

パッカーズにとって : 今年3人目のOL指名。2巡指名のT/Gダリン・カレッジと同じようにゾーンブロッキング向きの軽量アスレチックOLで、サイズ的にもT/Gカレッジに似ている。しかしOL経験が1年しかないことを考えると即戦力になるのは無理な話で、一人前になるには何年もかかるだろう。今年はロースター入りできずにプラクティス・スクワッドかもしれない。

タイトエンドからのコンバート : すでにネヴァダ大に入学した時点で、いずれOLにコンバートしたいとコーチから言われていたらしい。頑固なモールは、毎年それを断り続けていた。しかしタイトエンド陣が豊富で出番がなくなりそうなこともあって2005年春にようやくコンバートを承知し、全試合に先発出場してオールWACの1stチームに選出される活躍を見せた。1年で50ポンドも体重を増やしている。

TEのままではNFL入りなどとても無理だっただけに、コンバートされたことに感謝しているモールだが、TEをやっていたおかげで能力を磨くことができた、とも語っている。「高校から大学までずっとタックルをやっていたら、今のようなクイックなフットワークはなかっただろう。タイトエンドをやるためにはクイックネスやアスレティシズムが必要だった。そういったスキルが今の僕を助けてくれているのは確かだ」

WAC : ネヴァダ大の所属する Western Athletic Conference(WAC)はどちらかというと地味なカンファレンス。WACの9校から今年ドラフト指名されたのは5人だけだったが、なんとそのうち3人がパッカーズだった。2巡のT/Gダリン・カレッジ(ボイジー州立)、5巡のT/Gモール(ネヴァダ)、6巡のSタイロン・カルヴァー(フレズノ州立)。ネヴァダ大から昨年は1人もドラフト指名されず、今年はモール1人だけ。パッカーズからの指名は同校史上初めて。

2006年6月19日

パッカーズの総収入はNFL7位

株主総会を1ヶ月後に控え、昨年度(3月末まで)のグリーンベイ・パッカーズの収支が発表された。チーム成績が低迷したにもかかわらず、総収入は前年度から約$8ミリオンアップした$208.4ミリオンで、過去最高のNFL7位となった。一昨年までは3年連続で10位だった。今春締結された新労使協約の規定により、7位のパッカーズは低収入球団のために約$4ミリオンを拠出することになる。

いっぽう利益は一昨年より29%ダウンの$18ミリオンで、これは大物FA獲得など選手サラリーの上昇に加え、コーチ陣の解任によって(契約の残っているコーチを解雇するには残り分のサラリーを支払ってやる必要がある)余計なコストが発生したことによる。

昨年正式スタートした準備金制度"Packers Franchise Preservation Fund" は昨年春には$97.7ミリオンだったが、今回の利益から$17.8ミリオンをこの準備金に積み増し、総額$115.5ミリオンの貯金をパッカーズは持つことになった。

「上位4分の1に入るのはパッカーズ史上初めてのことだ。正直言ってここまで上位に来るとは少々驚いた。上から2つめのクォーター(つまり9位から16位)には常に入っていたい、と話し合ってはいたのだが」と会計担当のラリー・ウェイアーズは語っている。「ただ今後は順位が下がることも予想される。これから4年の間に4つの新スタジアムがオープンの予定で、きちんとやりさえすればそれらの球団の収入はパッカーズを上回るだろう」

$208.4ミリオンの収入のうち、リーグから均等に分配される"National Revenues" が55%を占める。テレビ放映権収入(各球団に$87.3ミリオンずつ)や、一般チケットの入場料($28.4ミリオンずつ)などだ。

それ以外の"Local Revenues" が残りの45%を占め、この収入が球団ごとのいわば貧富の差。ラグジュアリーボックス席、地元ラジオ局との契約、もろもろのスポンサー契約、パッカーズプロショップの売り上げ(過去最高の$17.5ミリオン)、パッカーズの殿堂やスタジアムツアー、スタジアム内での各種イベント(会議、パーティ、結婚式)など多岐にわたる。こういった部分が新ランボーフィールド完成以来、極めて順調に利益を上げている部分だ。また、大きな観光資源として1年365日営業を続けるランボーフィールドは、球団だけでなく地元住民への経済的な貢献も大きい。

2006年6月18日

OTA Notebook: QBロジャース不調

2006年6月17日

OTA Notebook: DTピケットがようやく合流し釈明

2006年6月16日

ドラフト指名選手紹介 8: QBイングル・マーティン

 5巡15位 QB イングル・マーティン Ingle Martin
Furman Senior 6-2 (188cm) 224lb(101kg) 40yds/4.65秒 1982年8月15日生

経歴 : テネシー州ナッシュビル出身。高校ではオプションQBとして大活躍し、同州最高の選手と評価され、多くの誘いの中からフロリダ大を選んだ。レッドシャツを経て1年目は先発パンター、2年目には先発QBとなるがシーズン半ばで降格されてしまう。出場機会を求めてディビジョンI-AAのファーマン大に移り、そこで2年間素晴らしい活躍を見せてドラフト候補に復活してきた。

ファーマン大での1年目(大学3年扱い)は2792yds、22TD。昨年は2年目は2,959yds、20TD。2年間で21勝6敗。 レシーバーの経験もあり、昨年はパンターとしてディビジョンI-AAのオールアメリカン1stチームに選ばれている。

Strengths : かなり強い肩とアスレチック能力がある。コントロールがいい。ポケットでの落ち着きがある。リリースがコンパクトかつクイックで、ブリッツに対応してホットレシーバーにパスを通すことができる。白人QBとしてはかなり足が速く、動きながらのパスもいい。大事なところでビッグプレーを決める勝負強さがある。身長6フィート2は現代ではやや小型だが、QBファーヴやQBロジャースと全く同じ。

Weakness : 活躍したといってもディビジョンI-AAのレベルでしかない。肩の強さに頼りすぎる傾向があり、判断力を磨く必要がある。パスの正確さもエリート級ではない。時おりフットワークが雑になり、しっかり前に踏み込まずに投げるときに不安定なパスになる。

メンタル面 : ワンダーリックテスト32点は、頭のいい選手が多いQBとしても上出来の部類。スナップ前の相手ディフェンスの読みがよく、嗅覚もある。積極的にチームメイトに働きかけるリーダーシップもよい。時おり集中を欠いて不安定に見えるときがある。

すでに経営学の学位を取得して卒業済み。妻のジェニファー・ライトはアラバマ大のソフトボールで先発投手として活躍した。

指名の経緯 : ディビジョンI-AA出身のため目立たない存在だったが、コンバインではジェイ・カトラー(1巡11位でブロンコス)を上回って(パス練習を選択した中では)QB中トップの球速を記録し、"Sleeper"候補として名前が挙がるようになる。なお2002年5巡指名のQBクレイグ・ノールも、出場機会を求めてディビジョンI-AAの大学に移った選手だった。

パッカーズにとって : QBクレイグ・ノールがビルズに移籍したため、マーティンは3番手としてすんなり開幕ロースター入りできそう。しかしファーヴが今季限りで引退した場合に2番手に昇格できるかは別の話。ベテランQBの獲得が必要になるかどうかは、マーティンの成長しだいだ。

フロリダ大からファーマン大へ : フロリダ大を選んだのは、スティーヴ・スパリアーHCがQB育成の手腕で知られており、彼の下でパサーとしての勉強をしたかったからだ。ところが入学からわずか1年でスパリアーはレッドスキンズに去ってしまった。レックス・グロスマン(現CHI)が卒業した2003年にはいったんスターターになったものの、ロン・ズックHCが勧誘してきたQBクリス・リークに先発の座を奪われてしまった。

先発を降ろされてまもなく、彼は転校を決意した。「冷静に判断してのことだ。クリス(リーク)はロン・ズックHCに誘われて来た選手だし、僕は前任のコーチに誘われた選手だ。そのことが関係あったのかどうかは分からないし、クリスにチャンスを与えた方が勝てると判断しただけかもしれない。でも僕としては、ただ試合でプレーしたかった」とマーティンは振り返る。同じディビジョンI-A内で転校すると1年間はプレーできない決まりがあるので、ディビジョンI-AAのファーマン大を選び、移るとすぐにスター選手となった。

ホワイトハースト親子 : ファーマン大からパッカーズにドラフト指名されたのは、1977年8巡のQBデヴィッド・ホワイトハースト以来のこと。彼は83年までパッカーズに在籍、主にQBリン・ディッキーの控えとしてプレーして、計37試合に先発して16勝20敗1分け。そのホワイトハーストの息子チャーリーはクレムソン大でQBとして活躍し、今年のドラフト3巡でチャージャーズに入団している。

今春ドラフト前にそのチャーリー・ホワイトハーストのアドバイザーを務めたのが、同じくパッカーズの元控えQBだったジーク・ブラコウスキー。ブラコウスキーは1960年代にQBバート・スターの優秀な控えQBで、その後QBコーチやOCとして活躍した。そのブラコウスキーの息子ボブは現在ベンガルズでOCを務めている。

2006年6月15日

OTA Notebook: 先発両ガードがルーキーか

2006年6月14日

ジョン・ジョーンズ新社長が心臓手術

5月末に就任したばかりのジョン・ジョーンズ新社長が心臓の手術を受けた。術後の経過は極めて良好で、完全な回復が見込まれている。日曜朝に自宅で胸の痛みを感じたジョーンズ社長はチームドクターに連絡を取り、「病院に行くべき」との指示を受けて病院で検査を受け、その日のうちに開胸手術となった。本人と家族の希望により、詳しい病状についてはコメントしないとのこと。

ジョーンズ夫人を支えるため夫婦で病院にかけつけたというボブ・ハーラン新会長は、「期待されたとおりの回復を見せている。ドクターから受けた説明は全てポジティブなものだ」と語り、1ヶ月ほどで仕事に復帰できるのではないか、という見通しを示している。現在パッカーズはハーランからジョーンズへの移行期間の真っただ中だが、社長の復帰まではハーラン会長が業務を見るとのこと。さいわいオーナー会議は数ヶ月先までなく、7月19日の株主総会には復帰が間に合うかもしれない。

今回のような不測の事態に備えるため、早いうちから後継者を育成するのが重要だ、とハーラン会長。「私が社長に就任してかなり早い時期に、『君がバスにひかれたときのために後継者を用意すべきだ』とある理事から忠告を受けた。そのことは私自身もジョンに話したし、今後はより大きな議題となるだろう」

OTA Notebook: スピッツが1stチームのRGに

2006年6月13日

ファーヴ主催チャリティ・ソフトボール

今年で第7回目となる"Brett Favre Celebrity Softball Game"が、アップルトン市のFox Cities Stadiumで開催され、8,107人ものパッカーズファンが集まった。マッカーシーHCによる始球式で始まったゲームは、控えQBたちの活躍もあり、オフェンスチームが29-14でディフェンスチームを下した。

2006年6月12日

新先発Cスコット・ウェルズ

Cスコット・ウェルズはやや控えめな性格で、前任者のマイク・フラナガンと比べて積極的な発言を好まないところがある。しかしOL陣のリーダーである先発センターになった今年からは、そう言ってもいられない。「僕は少し後ろに引いて、フィールドでのパフォーマンス自体に語らしめる方が好みだね。しかしセンターである以上、よりはっきりと物を言う必要がある。他の先発OLたちにしっかり仕事をさせ、自分も責任を負わなければならない。それに他のラインマンたちにも目を配らなければ」

2004年の7巡指名で入団したウェルズは、1年目からセンターで2試合に先発。昨季はケガのCフラナガンに代わって2試合に先発しただけでなく、不振のエイドリアン・クレムに代わって左ガードで8試合で先発を務めた。結果としてプロでの先発試合数はガードの方が上回ってしまったが、彼の本領がセンターにあるのは衆目の一致するところだ。

「大学でもずっとセンターだったし、僕のナチュラルなポジションだと思う。センターというのは自分の考えをみんなに聞かせなければならないし、彼らの注目を集めなければならない」とウェルズは言う。ジャゴジンスキーOCも、「彼に言ったことだが、センターはただ自分のポジションをプレーするだけでなく、選手たちの中心なのだ。グループ全体として物事を考える必要がある。そこから全てが始まる」と語っている。

また、クォーターバックとセンターの関係がうまく行くには、コミュニケーションが重要なのだとQBロジャースは言う。「僕はフラニー(フラナガン)とブレット(ファーヴ)からそれを学んだんだ。彼らは常に呼吸がぴったり合っていた。ブレットは、プロテクションのアジャストに関して自分が出した指示を、フラニーが変更することも許していた。ブレットがフラニーの知識をいかに信頼しているかを示していて、本当にすごいことだと思ったよ」

身長が6フィート2(188cm)しかないウェルズはNFLの常識からするとサイズが小さすぎるものの、今年から採用のゾーンブロッキング・スキームにはぴったりのタイプと言える。ウェルズの馬力についてQBロジャースは、「まるでブルドッグだよ。彼のベンチプレスやスクワットを見ると、バーが折れるんじゃないかと心配になる。それに重心がものすごく低い。サイズは大きくても重心が高すぎる選手はたくさんいる。彼の姿勢の低さは、大きな助けになるはずだ」と語っている。

2006年6月11日

DTドネル・ワシントンを解雇

DTドネル・ワシントンがついに解雇された。昨日の練習は休んだのではなく、出勤したところで解雇を言い渡された、というのが真相のようだ。2004年のドラフト3巡指名でクレムソン大から入団したワシントンは、1年目をケガで棒に振り、2年目の昨季はかろうじてロースターに残ったものの試合出場はゼロ。がけっぷちに立たされた今春も成長が見られないどころかオーバーウェイトで現れて首脳陣の不興を買うなど、解雇は時間の問題と見られていた。

恵まれた身体能力を高く評価し、わざわざトレードアップして彼を獲得したパッカーズだったが、「怠け者」「頭が悪い」「フットボールのセンスがない」などドラフト時に懸念された点が全て的中した形だ。なんと1試合も出場しないままの解雇で、マイク・シャーマンGM時代の数多いドラフトの失敗の代表例となった。

シャーマンGM時代は、将来の中核選手を育てるべきドラフト3巡での失敗が目立った。2002年のSマーカス・アンダーソン(OAKへトレード→DEN→SF→現在フリー)、2003年のDTケニー・ピーターソン、2004年のCBジョーイ・トーマス(解雇されNOへ)、DTワシントン、P B.J.サンダーと、スターターとしてモノになった選手が1人もおらず、チーム不振の遠因ともなっている。しかもCBトーマス以外の4人は全てトレードアップして獲得した選手であり、指名権を減らしてまで指名したことがなおさら悔やまれる。

2006年6月10日

OTA Notebook: ファーヴは勉強が大変

2006年6月 8日

OTA Notebook: キッカーはカンディフがややリード

トレーニングキャンプ日程発表

7月28日にスタートするトレーニングキャンプの日程が正式発表された(スケジュール)。これまでとは大きく異なったスケジュールとなっている。

2006年6月 7日

Notebook: レジー・マッケンジーはテキサンズGMならず

2006年6月 6日

ドラフト指名選手紹介 7: CBウィル・ブラックモン

 4巡18位 CB ウィル・ブラックモン Will Blackmon
Boston College Senior 6-0 (183cm) 191lb(87kg) 40yds/4.47秒 1984年10月27日生

経歴 : ロードアイランド州ウォーウィック出身。高校ではRB兼DBとして大活躍し、シーズン1618ydsラッシングと100タックルを達成した。州の最終優秀選手やオールアメリカン1stチームなど受賞多数。陸上やバスケもプレーし、100m走10.87秒で州大会優勝。ボストンカレッジではレッドシャツを経ず1年目から出場し、2年目には先発に昇格した。3年目までに8INTを挙げカンファレンスの2ndチームにも選出されたが、4年目にはWRに転向、763yds、4TDを挙げた。

4年間通してキックオフリターナーを務め、通算114回2,803yds(平均24.6yds)はNCAA I-A記録からわずか120yds足りないだけだった。キックオフリターンほどではないがパントリターンでも通算40回平均12.7ydsを記録している。

Strengths : 優れたアスリート。スピードもさることながら、垂直跳びや幅跳びもCB中トップクラス。動きが柔らかく、ターン&ランでレシーバーについていける。CBとしては十分なサイズがあり、大型WRとのマッチアップも問題ない。ボールスキルがありキャッチが上手く、ビッグプレーメイカーでもある。

Weakness : CBとしてエリート級のスピードはない。アスレチック能力をフィールドで活かせないことも多く、ビッグプレーを許すことがある。ルート判断を磨く必要がある。もう少しバルクを増してフィジカルなプレーに強くなりたいところ。

メンタル面 : ワンダーリックテスト31点はCBとしては異例の高得点。ハードワーカーで人格面も文句なく、短期間でWRへのコンバートに成功したのはその努力のたまもの。

指名の経緯 : 大学最終年でWRにコンバートされたため、どちらのポジションでも経験不足が指摘される結果になってしまった。それがなければもっと上位で指名されたはずとの声も多い。パッカーズはWRウォーカーのトレードで得た全体37位指名権をさらにトレードに出し、ブラックモンを含む5人の選手を指名した。

パッカーズにとって : 先発CBのアル・ハリスとチャールズ・ウッドソンのコンビは実力的には申し分ないが、年齢が31歳と29歳ではいつ衰えが始まってもおかしくなく、有望な若手がほしいところだった。またサイズ面では、5-10(177cm)と小柄なキャロルを除けば、ハリス(6-1)、ウッドソン(6-1)、ホーキンズ(6-1)、そしてブラックモンと大型CBを揃えることができた。

両先発CBはハリスとウッドソン。ニッケル/3番手CBはキャロルで、それを2年目のホーキンズが追っている。ブラックモンはさしあたって4番手をホーキンズたちと争うことになりそうだ。ミニキャンプではなかなかよいプレーを見せ、特にボールスキルでは「すでにキャロルよりいいかも」という記者も。しかしその後、足を骨折してしまい、大幅に出遅れることになってしまった。

ポジション : 大学3年目まではずっとCBをプレーしていたが、4年目になってチームの都合でWRに転向した。CBの方がいい、WRの方がいいと評論家の意見は分かれているが、パッカーズはCBとしての将来性に期待している。リターン実績も豊富だが、今のところミニキャンプではリターナーはやらせていないようで、さしあたってはCBに集中させる意図か。

2006年6月 5日

ドラフト指名選手紹介 6: WRコーリー・ロジャース

 4巡7位 WR/KR コーリー・ロジャース  Cory Rodgers
Texas Christian Junior 6-0 (183cm) 188lb(85kg) 40yds/4.59秒 1983年2月22日生

経歴 : テキサス州ヒューストン出身。高校では走るタイプのQBとして活躍し、2年間で計62TD(パス37TD・ラン25TD)を記録。テキサス・クリスチャン大に進むとWRに転向してレッドシャツを経た1年目から3試合に先発出場し、590ydsの活躍を見せる。2年・3年と先発WRを務めるいっぽう、パント/キックオフ・リターナーとしても大きな実績を残している。

昨年はパントリターン平均15.3yds、キックオフリターン平均31.7yds、2TDと素晴らしい成績を残した。キックオフリターナーとしてオールアメリカンやカンファレンスの1stチームなど、さまざまな栄誉に輝いている。

Strengths : スピードよりもクイックネスに優れ、アジリティがよい。まずまずのサイズ。鋭い加速でディフェンダーを振り切る。(スピードがないわりに)優れたディープスレット。ボールへのアジャストも上手く、難しいボールも容易にキャッチしてみせる。リターナーとしてはフィールドビジョンが非常によく、状況をよく読んで最大のヤーデージを稼ぎ出す。

Weakness : スピードが物足りない。スクリメージ上で好きなようにジャムされてしまうことがあり、NFLのDBを相手にするにはもう少しガタイを大きくしたいところ。胸で捕ることも多く、パスキャッチがやや不安定。ブロッカーとしても安定性に欠ける。

メンタル面 : フットボール頭はいいほう。オープンなスペースを見つける嗅覚にも優れたものを持っている。タフなチームプレーヤーで、ランアフターキャッチでは倒れるまで少しでも前に進もうと頑張る。3年終了でアーリーエントリーした決断については、「早く家族を楽にしてやりたかった」とのこと。

指名の経緯 : コンバインで40yds走などの数字が振るわなかったことが不安視され、評価を大幅に下げた。ここ数年リターナー確保に苦しんできたパッカーズは、2003年の7巡でWRデアンドリュー・ルービン、2005年の2巡でWRテレンス・マーフィ、6巡でWRクレイグ・ブラッグといったリターナー実績の豊富な選手を指名してきたが、結局うまくいかなかった。今度こそリターンスペシャリストを手に入れることができるか。

パッカーズにとって : レシーバーとしては、今年は4番手から6番手のどこかに入ってロースター入りを目指す。それ以上に即戦力の期待がかかるのがパント/キックオフ・リターナー部門で、同じくルーキーのWRジェニングスらと正リターナーの座を争うことになりそう。

リターナー候補 : リターナー実績のある選手がドラフトで3人も入ってスペシャルチームコーチはホクホクだが、特にロジャースへの期待は大きく、今のところ今年のリターナー最有力候補とマイク・ストックSTコーチは見ている。「彼はキックをブロックでき、カバーができ、タックルができ、リターンができる。恐れを知らず(横に逃げず)縦方向に突っ走る。タックルを破る。キャッチもしっかりしている。短いパントが来てもバウンドさせるのを好まず、突っ込んで捕りに行く。知識も豊富で才能のある子だよ」

警察沙汰 : 今年のパッカーズ指名選手は比較的メンタルのしっかりした(評判の)選手が揃っていて、しかもアーリーエントリーはこのロジャースだけ。だからというわけでもないだろうが、5月下旬に彼はバーでの大乱闘事件に関わって逮捕されてしまった(記事へ)。そしてマッカーシーHCに呼ばれて長い話し合いを行い、丁寧な謝罪コメントをしている。ロジャースが本当に問題児タイプなのか、今後を見守るしかない。

2006年6月 4日

OTA Notebook: Pジョン・ライアン絶好調

2006年6月 3日

RBドーシー・レヴェンズがパッカーズで引退

かつて8年間パッカーズに在籍してエースRBとして活躍したRBドーシー・レヴェンズ(36歳)が、パッカーズ選手として引退するために、1日だけ契約を結ぶことになった。2002年春にFAとなってイーグルスに移った彼は、翌年はジャイアンツ、そして2004年には再びイーグルスでプレー。当時34歳ながら410yds(平均4.4yds)を走り、イーグルスのスーパーボウル進出に貢献した。自身三度目のスーパーボウルが彼の最後の試合となった。

ドーシー・レヴェンズは、ジョージア工科大から1994年のドラフト5巡指名でフルバックとして入団した。2年目には先発FBとなるが、3年目の1996年には2番手RB(先発FBは2年目のヘンダーソン)に移って566yds(平均4.7yds)を走る活躍。RBエドガー・ベネット(現RBコーチ)と強力タンデムを形成し、スーパーボウル制覇に大きく貢献した。大エースとなった翌1997年はブロンコスに敗れ連覇を逃したものの球団史上3位の1435ydsラッシングを記録、彼にとってのベストシーズンとなった。

その時期の酷使がたたったのか次第にケガがちとなる中、1999年には再び1000ydsラッシングを達成しパスキャッチ71回573ydsの好成績を挙げるが、2000年の欠場中に新加入のRBアーマン・グリーンが大活躍し、先発の座を奪われることになった。タフでパワフルなランニングスタイルと、RBとしてはトップクラスのパスキャッチ能力は、ウェストコーストオフェンスにおけるRBのひとつの理想形といってもいい。地味な仕事も厭わない実直な人柄で退団後もパッカーズファンから愛され、今回の人事は大きく歓迎されている。

OTA Notebook: CBキャロルの出番多し

2006年6月 2日

ジョン・ジョーンズが社長に昇格

市民所有のグリーンベイ・パッカーズで実質的にオーナーの役割を務めるのが球団社長。このたび、ジョン・ジョーンズ上級副社長が社長に昇格し、ボブ・ハーラン社長は会長兼CEOに退くことが理事会で承認された。この人事はすでに昨年10月に発表(記事へ)されていたもので、今年9月に定年の70歳を迎えるハーラン社長がCEOの肩書きを残したまままず会長に退き、1年のクッションを置いて来年5月に名誉会長となって完全な交代が完了することになる。

1999年にNFLの"Management Council"からパッカーズに迎えられたジョン・ジョーンズは、ランボーフィールド大改装プロジェクトで主導的な役割を果たすなど主にビジネス面で手腕を発揮し、ハーランは早くから彼を後継者として周囲に認知させてきた。今後の役割分担についてハーラン新会長は、「今後1年は引き続き私が球団運営全般を見ていく。ジョンは次第に職務を増やしつつ、2007年にCEOとなる準備のために、フットボール面にもより多く関わっていくことになる」と説明している。

巨大な実績に加えて率直で親しみやすい人柄で、理想的な「チームの顔」と言われてきたハーランの跡を継ぐのは容易ではない。「ボブ・ハーランの穴を埋めることなど誰にもできはしない。ボブはフットボールの全ての面において特別な人であり、私は誰よりもそのことがわかっている。しかし私は私らしく懸命に働くつもりだ。我々にとって重要なこの伝統を守るために。そして、我々が勝利のため最善を尽くしていることをファンに知ってもらうために。グリーンベイ・パッカーズにとって何よりも重要なのは勝利だ。それこそが、ボブがつくったこの球団の気風のようなものだ。そしてファンは、我々にそれを求める権利がある」とジョーンズ新社長は語っている。

逮捕のWRコーリー・ロジャースが謝罪

4巡指名のWRコーリー・ロジャースが、先日の警察沙汰(記事へ)以来初めて記者団の前に現れ、事件について謝罪した。「家族とパッカーズ球団とチームメイトとコーチ、そして何よりもファンに謝罪したい。僕は過ちを犯し、その結果は甘んじて受け入れなければならない。あの出来事を僕が心からすまないと思っていることを、ファンにも球団にもわかってほしい。司法制度は尊重しているし、(司法手続きは)受け入れるしかない」

前日にロジャースと長い話し合いを行ったマッカーシーHC。「若者というのは過ちを犯すものだ。もちろん自分のところの若い者が間違うのを見たくはない。しかし私はコーリー自身と話し合ったし、我々は彼の過ちについてはきちんと認識している。さらに重要なことは、これは今日チーム全体にも話したことだが、あのような状況に陥らないため我々全員があの過ちから学ばなければならないということだ」

OTA Notebook: 欠席者多し

2006年6月 1日

ドラフト指名選手紹介 5: G/Cジェイソン・スピッツ

 3巡11位 G/C ジェイソン・スピッツ  Jason Spitz
Louisville Senior 6-4 (193cm) 313lb(142kg) 40yds/5.17秒 1982年12月19日生

経歴 : フロリダ州ジャクソンヴィル出身。高校では円盤投げや砲丸投げ、ウェイトリフティングでも活躍した。フットボールでは攻守両方のラインマンとしてシーズン10サックも記録し、オール・フロリダ州の2ndチームに選出された。ルイヴィル大に進むと、レッドシャツを経た1年目から右ガードのスターターとなり3年間先発。昨年春にはいったんセンターにコンバートされるが、チーム事情から結局左ガードとなり全試合に先発出場した。

2年・3年と右ガードとしてカンファレンスの2ndチームに選出、4年時には左ガードとして1stチームに選出されている。2004年の同大は全米1位となる1試合平均539.0yds、49.75得点の強力オフェンスを誇り、2005年も平均482.08ydsで全米9位、43.2得点で全米3位となっている。

Strengths : まずまずのサイズがある。クイックネスに優れ、スナップからの瞬間的な動きが速い。手の使い方が非常に上手く、タフで効果的なプレーをする。パワフルなランブロッカー。ブリッツやスタントなどの判断に優れ、タイミングを遅らせたブリッツにもよく対応する。インサイドの3ポジションは全て経験がありヴァーサタイル。まる4年間の先発経験がある。

Weakness : サイズもアスレティシズムもエリート級のものはない。直線のスピードと比べると全般的なアスレチック能力、特に横方向の動きがイマイチ。方向転換がスムーズさに欠け、スペースでの動くターゲットを捕らえるのがあまり上手くない。パワフルなランブロッキングと比べると、パスプロテクションでは動きの堅さが目立つこともある。

メンタル面 : タフなハードワーカー。賢く、フットボールのセンスがいい。人間的に成熟していて、チームメイトの先頭に立つリーダーシップもしっかりしている。

指名の経緯 : パッカーズは両ガードのスターターが定まらず、Cフラナガンも抜けたため、インサイドの3ポジション全てに補強の必要があった。にもかかわらずFAでの補強が全くなかったため、ドラフトでOLを複数指名することが確実視され、そのとおりに2巡でダリン・カレッジ、3巡でジェイソン・スピッツ指名となった。パッカーズはもともと持っていた2巡4位をペイトリオッツにトレードして、2巡20位(WRジェニングスを指名)と3巡11位指名権を受け取っていた。

パッカーズにとって : Cウェルズにケガでもない限り、1年目からセンターでの先発はなく、ここまでのミニキャンプでは左ガードでダリン・カレッジの2番手に入っている。右ガードの2番手だったケヴィン・バリーが今季絶望となったため、今後は右ガードを試すことも予想される。将来的にセンターでウェルズと先発を争うことになるのか、ガードでスターターになるのか、今後のOL陣全体の成り行きしだいとなりそうだ。

ポジション : ルイヴィル大では1年目から先発右ガードとなり、3年目までスターターを務めた。4年の春にはセンターにコンバートされ準備をしていたが、ケガ人が出たチーム事情のため、左ガードで全試合に先発出場した。大学のほとんどでガードをプレーしてきた彼がセンターで公式戦に出場したことはないが、「プロではセンターの方が成功しそう」との見方が多い。