今年で10回目となるNFLのルーキー・シンポジウムが6月25日からサンディエゴで開催されている。NFL32球団のドラフト指名選手が全員集合し、4日間にわたってリゾートホテルに缶詰にされてみっちり講習を受けなければならない。欠席者には重い罰金が科せられ、就寝点呼もしっかりあり、許可なく外出することさえ許されない。
内容は非常に多岐にわたるが、NFL選手としての私生活に関するものが多い。ドラッグ、アルコール、ステロイド等禁止薬物、エイズ予防、女性問題、暴力沙汰、メディアとの付き合い方、金銭問題、家族の問題、NFL後の人生に備えること。ルーキーたちがまっとうな人生を歩めるよう、NFLは大変なコストをかけて毎年このシンポジウムを開催している。今年は上記のような話題に加え、昨年のTEウィンスローや今年のQBロスリスバーガーの事故を受け、バイク運転に関する注意もあったようだ。
各分野の専門家だけでなく、多くの現役NFL選手や元選手やコーチたちがかわるがわる演壇に立つ。選手会会長を務めるSトロイ・ヴィンセント(BUF)をはじめとして、RBウォリック・ダン(ATL)、DEジェローム・マクドゥーグル(PHI)などなど。また今年は、元DTエセラ・トゥアオロ(GB・MIN・ATLほか)が演壇に立ち、NFLでゲイとして暮らした体験について話した。彼は引退後の2002年に同性愛者であることを告白し(現役および元NFL選手として史上初)、それ以来フットボール界のホモフォビア(ゲイ嫌い)の風潮と戦っているとのこと。
このルーキー・シンポジウムの期間もトレーニングを欠かさないのがパッカーズの1巡指名、LB A.J.ホーク。NFL.comのアダム・シェフターによると、日曜の夕方にホテルのジムで最も遅くまでトレーニングをしていたのがホークだった。そして翌朝6時半に再びジムを覗いてみると、ホークが朝のワークアウトを終えるところだった。