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2015年 ルーキー紹介

2015 Green Bay Packers Draft Picks
Pick 全体 Pos. Name College 備考
1巡30位 30位 CB Damarious Randall Arizona State 大学ではセーフティだった
2巡30位 62位 CB Quinten Rollins Miami (Ohio) 大学でのフットボール経験は1年のみ
3巡30位 94位 WR Ty Montgomery Stanford  リターナー兼任でランもできる
4巡30位 129位 ILB Jake Ryan Michigan ホークと入れ替わりに来た白人LB。ILB経験は浅い
5巡11位 147位 QB Brett Hundley UCLA 強肩俊足の黒人QB。ポテンシャル高そう
6巡30位 206位 FB Aaron Ripkowski Oklahoma 昔ながらのなブロッキングフルバック
6巡34位 210位 DE Christian Ringo Louisiana-Lafayette ノーマークの無名選手
6巡37位 213位 TE Kennard Backman Alabama-Birmingham アスレチックなレシービングTE


1巡30位 | ダマリアス・ランドール Damarious Randall | Cornerback | Arizona State | Senior |
5-11 (180cm) | 196 lbs (89kg) | 40yds/4.46秒 | 1992年8月29日生 |

Bio : フロリダ州ペンサコラ出身。高校を出た後は、兄2人(マイナーリーグでプレーした)とおなじく野球の道を志し、コミュニティ・カレッジで1年間プレー(ショートとセンター)。肩を痛めたためにフットボールに転向し、アリゾナ州のコミュニティ・カレッジへ。CB兼WR兼リターナーとして2年間大活躍し、カンファレンスの最優秀ディフェンス選手にも選ばれた。2013年、数多くのオファーからアリゾナ州立大へ。

アリゾナ州立大ではチーム事情からセーフティに。1年目の途中からスターターとなり、71タックルを記録。2年目の昨季は87タックル、3INT、2ファンブルフォースを挙げ、PAC12のカンファレンス1stチームにも選ばれた。ブリッツを多用する同大はゼロカバレッジ(ディープセーフティなしで全DBが1on1)が多かったため、マンカバー経験は少なくない。今ドラフトでは「セーフティの1番手」という評価が多かった。以下の評価はセーフティとしてのもの。

Strengths : CBレベルのマンカバー能力を持つ、今ドラフト最高のカバー・セーフティ。スピード(CBとしてはまあまあ)、クイックネス、天性のフットワークがある。激しくぶつかっていくアグレッシブなタックラー。ランサポートに熱心で、手を抜くことなくボールキャリアーを追いかける。アンダーニースへのパスを察知し、素早く飛び込む。ボールスキルが高く、INT後のリターンもいい。ブリッツァーとしてのセンスがいい。アンセルフィッシュなチーム第一のタイプ。スペシャルチームでもパントカバレッジなどで能力を発揮。

Weaknesses : セーフティとしてはサイズが小さく(CBとしても小さめ)、1人で倒し切れない時がある。セーフティとしての嗅覚は並。ディビジョンIでの経験が少なく、技術的に粗削りなところがある。アグレッシブすぎてプレーアクションにひっかかかることがある。マンカバー中にフェイクにつられて抜かれることがある。小さい体でこれだけ激しくプレーすると長くもたないのでは、との懸念も。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : CBトラモン・ウィリアムズとCBデヴォン・ハウスがFAで退団し、即戦力CB指名は必須だった。トンプソンGMはランドールのポジションについて、「今日の時点ではコーナーバックとして見ている」とコメント。メディアはランドールをセーフティとしてしか扱っていなかったが、パッカーズがユニークだったわけではないようだ。本人によると、面談したうち12球団が彼をCBとして扱い、7あるいは8球団がセーフティ扱いだったという。

ProFootballFocusによると、昨季のポジションはフリーセーフティが60.5%、スロットCBが26.5%、インサイド・ボックスが12.5%。アウトサイドCBは2スナップだった。60回以上パスターゲットになったセーフティ6人のうち、成功率53.2%はもっとも低かったとのこと。

40yds走4.46秒のスピードはもちろんCBシールズには劣るが、CBヘイワード(4.52)やCBハイド(4.56)より速い。

本人のコメント : 「僕は両方の経験がある。コーナーでもセーフティでも、どちらでもやれと言われた方をプレーできると思う。最もチームのためになるとコーチングスタッフが判断した方をプレーするだけだよ」 「コーナーは孤立してのプレーが楽しいし、セーフティはバックエンドをコントロールするのが楽しい」

野球一家 : 上の兄ポーターはシンシナティ・レッズのファームで2シーズンプレーしたことがあり、次兄パトリックもカンザスシティ・ロイヤルズから16巡指名されてマイナーでプレーした。父ヴィクターは今でもプレーしているという。

その他 : パッカーズでアリゾナ州立大といえば、在籍中の選手はILBカール・ブラッドフォード(昨年4巡)とCガース・ゲアハート。そのほか、96年優勝チームのスターターだったCBクレイグ・ニューサム、80年代から90年代前半にかけて中心選手LBブライアン・ノーブル、80年代前半に強力パス攻撃の一角を担ったWRジョン・ジェファーソン、60年代後半の名リターナー、RBトラヴィス・ウィリアムズがいる。

フロリダ州ペンサコラ出身といえばLGジョシュ・シットンと同じ。

ナンバーは23番に決定。前述のRB/KRトラヴィス・ウィリアムズぐらいしか目立った選手のいなかった番号だ。

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / アリゾナ州立大 / ゲーム映像集

Damarious Randall Highlights

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2巡30位 | クインテン・ロリンズ Quinten Rollins | Cornerback | Miami (Ohio) | Senior |
5-11 (180cm) | 195 lbs (88kg) | 40yds/4.57秒 | 1992年7月 生 |

Bio : オハイオ州ウィルミントン出身。高校ではアメフトとバスケをプレー。故郷に近いマイアミ大(オハイオ)に進むと、バスケでポイントガードとして4年間活躍。106試合先発(同大史上9位)、通算214スティール(2位)、通算391アシスト(4位)の記録を残した。2013-14シーズンの平均2.6スティールはカンファレンス1位。このうち2年間はキャプテンを務めた。

昨年フットボール部に加わると、7インターセプト、16ブレークアップ、4ロスタックルなどを記録。いきなりカンファレンスのディフェンス最優秀選手に選ばれ、ドラフト2巡候補と目されるようになった。

Strengths : 嗅覚に優れている。ボールスキルは非常に高く、プレイメーカーとしての能力は申し分ない。上体から腰回りまでしっかりした体があり、ランサポートもアグレッシブでフィジカル。ランに素早く反応し、しっかり抱え込んでタックルできる。競争心がとても強く、非常に練習熱心。インテリジェントで礼儀正しい。

バスケットボールの経験は、とくに横方向の動きにプラス(ポイントガードはディフェンスでとんでもないクイックネスを求められる)。自分の方にパスが来たときのレーティングはわずか45.6。

Weaknesses : 当然フットボール経験は十分でない。4.57秒の直線スピードは物足りない。コンバインの各種目ではCB中上位に入っていない。足のクイックネスに頼りすぎるきらいがあり、正しいテクニックを磨く必要がある。アンダーニースへのパスを狙おうとしてダブル・ムーヴで抜かれるなど、ギャンブル的な性向が裏目に出ることがある。バスケットボールが彼の"First Love"であり、フットボールへの愛情はどうなのだろうか。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : CB2人がFA退団した穴をドラフト1巡・2巡で埋めることに。CBディミトリ・グッドソン(昨年6巡)の成長も見込め、キャンプでのポジション争いがたいへん楽しみになった。

連続CB指名 : パッカーズは1999年に1巡から3巡まで3連続でDBを指名したことがある。このときは1巡のSアントワン・エドワーズがイマイチ、2巡CBフレッド・ヴィンソンは大ケガのあとRBアーマン・グリーンとトレード、3巡CBマイク・マッケンジーはスターターとして成功を収めた。

元バスケットボール選手 : バスケのポイントガードといえば、昨年6巡指名のCBディミトリ・グッドソンと同じ。どちらのスポーツでもロリンズの方が上だったようだが、バスケ部は不振が続いていてNCAAトーナメント出場経験はない。

本人のコメント : 「大学で1年しかプレーしていないし、技術が磨かれているとはとても言えない。AからZまで、すべてにおいて向上が必要だ。プロについていけるようになるのが楽しみだよ」

同大のジョン・ハウザーDBコーチ : 「あれほど的確にボールの位置を把握し、ボールにアタックしてキャッチできる人間は地球上にそう多くない。とても自信に満ちた選手だ。4年バスケをやってフットボールに転向して、なんのブランクも感じさせなかったんだからね。ポイントガードとコーナーバックは動きの面でよく似ている。目の前の相手を守るとき、バスケットへのルートを守る位置に自分の体を置く。とてもよく似てるんだ。目と手の連携もそう。ボールをキャッチし、パスし、シュートする。同じ能力をディフェンシブバックとして活かせるんだ」

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / マイアミ大(オハイオ) / ゲーム映像集

Quinten Rollins Highlights

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3巡30位 | タイ・モンゴメリー Ty Montgomery | Wide Receiver | Stanford | Senior |
6-0 (183cm) | 221 lbs (100kg) | 40yds/4.55秒 | 1993年1月22日生 |

Bio : テキサス州ダラス出身。高校ではフットボール、野球、ラクロス、陸上で活躍。スタンフォード大ではレッドシャツを経ず1年目からキックオフリターナーを務め、WRとしても4試合に先発した。3年目の2013年に大ブレークし、キャッチ61回958yds・10TD、キックオフリターン平均30.3yds・2TDを挙げ、カンファレンスの1stチーム(KRとして)および2ndチーム(WRとして)、オールアメリカンにも選ばれた。オール・パーパス2208ydsは同大史上3位。

4年目の2014年シーズンはキャッチ61回604yds・3TDと成績を落としたが、クイックスクリーンなどが増えてダウンフィールドでのキャッチが減ったのが原因らしい。この年はパントリターナーも務めて12回平均19.8yds・2TDと素晴らしい成績だった。40yds走はコンバインでは4.55秒と今ひとつだったが、プロデイでは10ポンド減量して4.38秒を出した。

Strengths : まるでRBのような分厚い体型。下半身ががっちりしていて腕も長い。ランアフターキャッチやキックリターンのように、ボールを持ってからの動きが素晴らしい。ショートからミドルレンジへのパスでDBからセパレートする加速とクイックネスがあり、アーム・タックルを破っていく。密集したミドルでキャッチするタフネスと集中力があり、ビッグヒットを恐れない。テイルバックやワイルドキャットQBの経験もある。熱心なブロッカーで、ボールキャリアーのためにうまくアングルを作る。今ドラフトでの最高のリターナーの1人と目されている。

責任感が強く、練習熱心。物静かだが、行動でお手本を示すタイプ。各球団との面談も評判がよかった。学業の厳しいスタンフォードで政治学を専攻。

Weaknesses : キャッチングが不安定で、(手でなく)体で受けてしまうことがある。体から遠いボールのキャッチがうまくない。過去3年間で落球16回、ファンブル3回。ルート・ランニングをもっと磨く必要がある。TDを量産したのは3年時だけで、昨年は自信を失ったのではないかとの懸念がスカウトたちにはあるらしい。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : 考えてみれば、2014年パッカーズ最大の弱点はディフェンスよりもキックオフリターナーだった。その最大の穴がすっぽりと埋まり、WRアブレデリス(昨年5巡もACL断裂)の回復をアテにしなくてすむ。これでWRコブやCBハイドをリターナー任務から解放できる見通しが立った。

今年はTEが不作でWRが大豊作らしいので、オフェンスの武器を増やすにはWRの方がマシ、ということはあっただろう。当面は4番手WRを争い、うまくいけば数年前のような強力WR陣を再現することができるかもしれない。悪い方へ転べば、WRコーダレル・パターソン(MINの2013年1巡)のように使いどころの難しい選手になりかねない。

テッド・トンプソンGM : 「私がこの球団に来たときから、QBはブレット・ファーヴやアーロン・ロジャースだ。だから彼らが投げる相手をできるだけ獲ろうと努力してるよ」

サム・シール(西部地区担当スカウト) : 「デカいランドール・コブ」 「ボールに触れるや、ホールに突っ込んでいく。デカく、破壊力がある。彼なら入団すぐからスペシャルチームの連中をプッシュしてチームに貢献してくれると私は信じている」

サム・シールは息子のリッキー(控えRB)がスタンフォードでWRモンゴメリーとチームメイト。そのため、この4年間は息子の試合でWRモンゴメリーをよく観ていたという。

スタンフォード大 : パッカーズでスタンフォード大といえば、なんといっても殿堂入りWRのジェームズ・ロフトン(在籍1978-86)。その他は目だった選手はいない。

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / スタンフォード大 / ゲーム映像集

Ty Montgomery Highlights

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4巡30位 | ジェイク・ライアン Jake Ryan | Linebacker | Michigan | Senior |
6-2⅜ (189cm) | 240 lbs (109kg) | 40yds/4.65秒 | 1992年2月27日生 |

Bio : クリーヴランド西方にあるオハイオ州ウェストレイク出身。大学ではレッドシャツを経て2011年にいきなりスターターの座をつかんだ。2012年にはOLB/DEとして88タックル、4.5サックを挙げてカンファレンス2ndチームに選出。大学3年目の2013年春にヒザ前十字靭帯を断裂したが、10月には復帰してその後フル先発した。大学最終年の昨季、(4-3ディフェンスの)アウトサイドからミドルにコンバートされ、112タックルを記録。カンファレンスの1stチームにも選ばれた。

Strengths : タフでフィジカルなLB。ボールキャリアーへの詰めが速い。忠実にギャップを守り、タックリングが力強い。ゾーン・カバレッジもいい。LBならどこでもこなせ、どのスキームにも対応できる。よいパスラッシュ能力を持っている。最後の2年間はキャプテンを務めた。フットボール漬けの人間で、フィルム・スタディに非常に熱心なことでも有名。

Weaknesses : アスレチック能力には限界がある。インサイド経験が浅いので嗅覚を磨く必要あり。昨季は相手ブロッカーを振り切るのに手間取ることがあったが、経験を積むうちによくなるはず。ヒザ前十字靭帯断裂の経験あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : CBと並んで最大のニーズとされていたポジション。4巡指名では即戦力とはいえないが、彼またはカール・ブラッドフォードが台頭してくれれば、クレイ・マシューズを本来のアウトサイドに戻すことができる。キャンプでのポジション争いが楽しみだ。

フットボール一家 : 祖父フランシスはゼイヴィア大でDT、父ティムはウェイク・フォレスト大(1980-84)でWR、兄コナーはボール州立大でWRだった。

ミシガン大 : 名門大だけに、パッカーズで公式戦出場した同大出身者はこれまで28人もいる。近年ではなんといってもCB/Sチャールズ・ウッドソン。第31回スーパーボウルMVPのWR/KRデズモンド・ハワードも懐かしい名前。60年代黄金期のTEロン・クレイマー、70年代から80年代にかけてディフェンスを引っ張ったLBジョン・アンダーソンもいる。パッカーズからドラフトされたミシガン大選手となると、そのLBアンダーソン(1978年1巡)以来37年ぶり。

背番号47 : A.J.ホークもクレイ・マシューズも、大学時代の背番号はライアンとおなじ47番だった。ライアンはパッカーズでも47番を着けることに決まった。

エリオット・ウルフ人事部長 : 「タフで、頭がよく、嗅覚があり、アスレチックだ。パスカバレッジも非常にいい。3ダウンILBは絶滅危惧種になってきたが、彼ならそうなれる力がある」。 即先発させる必要があるか、との質問には 「すぐにプレーする必要があるとは思わない」

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Jake Ryan (Michigan) vs. Indiana (2014)

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5巡11位 | ブレット・ハンドリー Brett Hundley | Quarterback | UCLA | Junior |
6-3 (191cm) | 226 lbs (103kg) | 40yds/4.63秒 | 1993年6月15日生 |

Bio : フェニックスの近郊、アリゾナ州チャンドラー出身。高校ではQBとして数々の栄誉に輝き、いわゆる5スター・リクルートとしてUCLAを選んだ。2011年はレッドシャツで過ごし、翌2012年からフル先発。いきなりパス3745yds・29TD・11INT/ラン355yds・9TDの活躍で、パス成功数の同大記録を作った。翌2013年もパス24TD/11TD。昨季はパス3155yds・22TD・5INT/ラン644yds・10TDを挙げ、カンファレンス2ndチームに選ばれた。

先発通算29勝11敗。3年連続で9勝以上を挙げた同大最初のQBとなった。通算75TDパスも同大記録。コンバインでは多くの部門でQBの上位に入り、身体能力の高さを見せた。NFL.comは似たタイプとしてQBジェイソン・キャンベル、CBSはQBランドール・カニンガムを挙げている。

Strengths : 立派な体格に恵まれ、肩の強さはエリート一歩手前ぐらい。先発1年目以来メカニックは進歩し、しっかりしたスパイラルで、NFLで求められるパスをすべてこなすことができる。パスのタイミングと正確性もまずまず。プレッシャーをかわして力強く走ることができ、オープンフィールドでのビジョンがよく、タックラーをかわす能力が高い。

落ち着きがあり、人間的に成熟している。フットボールへの熱意は非常に強い。最後の2年間はキャプテンを務めた。学業も熱心。

Weaknesses : ポケット・パサーとしての能力はおおいに物足りない。プレーアクション主体のショートパッシングゲームに守られてきた。プレッシャー認識など、ポケットでの注意力と落ち付きがなく、簡単に逃げ出すことがある。時おり無理なところに投げ込んだり、逆に躊躇したり、判断力は疑問符がつく。プログレッションで最初のレシーバーを見過ぎることがある。パスのタッチを加減する部分は向上の余地あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : パッカーズは5巡30位から19スポットもトレードアップし、ペイトリオッツに7巡(全体247位)指名権を譲渡した。7巡指名なしはトンプソンGM時代に入って初めてのこと。QBハンドリーは世評では3巡か4巡あたりの前評判が多かった。

トンプソンGMによると指名は予定していたものではなく、予想外の好選手が手の届くところに来たから、ということらしい。控えQBはスコット・トルジーンがいるが1年契約にすぎず、しっかりした控えを育てることができればそれに越したことはない。QBハンドリーは今年は3番手で修業し、来年夏に2番手争いができれば理想的ではないか。

ファミリー : 父はアリゾナ大でRBをプレー、叔父はウィチタ州立大でQBだった。

UCLA : パッカーズでUCLAといえば、Cマイク・フラナガン(在籍1998-05)がもっとも活躍した選手。2013年1巡のDEデイトン・ジョーンズ、同4巡のRBジョナサン・フランクリン(ケガで早期引退、チームの裏方に)のコンビも記憶に新しい。QBハンドリー本人は、「ジョナサン・フランクリンは僕にとってビッグ・ブラザーだった。僕はいつもアーロン・ロジャースについて質問攻めにしたよ。デイトン(ジョーンズ)がいてくれるのも嬉しい」と語っている。

背番号は7に決定。大学では17番だったが、パッカーズではWRアダムズが着けているため。

エリオット・ウルフ人事部長 : 「5巡で彼が残っていたことにはショックを受けた。面談での印象はいわばフットボール・オタクで、フットボールのことしか頭にない。自分のチームのオフェンスのことなら表も裏も知り尽くしていた」

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / UCLA / ゲーム映像集

Brett Hundley Highlights

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6巡30位 | アーロン・リプコウスキー Aaron Ripkowski | Fullback | Oklahoma | Senior |
6-1 (185cm) | 257 lbs (117kg) | 40yds/4.69秒 |

Bio : テキサス州デイトン出身。大学ではレッドシャツを経ず、1年目から9試合に出場した。4年間で出場46試合、先発17試合。昨年はショートヤーデージ中心に3TDを記録。パスキャッチは通算8回41ydsだけだった。

Strengths : 申し分ない体格に恵まれた、古いタイプのフルバック。ヒザを曲げて低い姿勢を保ち、よいスピードでターゲットにぶつかっていく。パワフルにヒットする。毎試合1回か2回はチームメイトや観客を盛り上げるようなビッグヒットを繰り出す。インラインのタイトエンドとしてセットすることもあった。

Weaknesses : レシービング経験が非常に少ない。コンタクト前に頭を下げてしまい、一瞬ターゲットを見失うことがある。ブロックを保つために手の使い方を向上させる必要あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : FBジョン・クーンも32歳となり、契約も1年契約どまり。後継者候補を探す時期が来たということだろう。

テッド・トンプソンGM : 「試合の映像を見て気に入っていた。プロデイの内容もよく、(大学通算8キャッチだが)よいキャッチング能力を持っていると思った。グリーンベイ訪問もさせたが、とても明敏な若者だ」

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紹介記事 : NFL.com / オクラホマ大

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6巡34位 | クリスチャン・リンゴ Christian Ringo | Defensive End | Louisiana-Lafayette | Senior |
6-1 (185cm) | 298 lbs (135kg) | 40yds/4.90秒 | 1992年3月10日生 |

Bio : ミシシッピ州都ジャクソン出身。高校では州全体の2ndチームに選ばれている。大学ではレッドシャツを経ず1年目からローテーション起用に加わり、2年目からスターターに。本人によると、4-3ディフェンスでは3テクニック、3-4ディフェンスでは4テクニックをプレー(どちらもガード/タックルの間だが、4の方が少し外目)。インサイドからの鋭いペネトレートが彼の強み。昨季は11.5サック(全米12位)、20.5ロスタックル(全米7位)を記録してカンファレンスの1stチームに選ばれた。

プロデイで出した4.90秒は、コンバインでのDT中3位にあたり、立ち幅跳びは3位にあたる。ProFootballFocusはDLのスリーパー候補として彼の名前を挙げていた。同サイトによると昨季彼の Pass Rushing Productivity は15.8で、DTとしては全米トップだったとのこと。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : パッカーズの3-4ディフェンスではディフェンシブエンドをプレーさせる予定。低い身長から鋭いパスラッシュ、ということでDEマイク・ダニエルズに似ているとマッカーシーHCはコメントしていた。指名後のインタビューでそれを聞いた本人は、「じつは彼のことは見たことがないんだ。ググってみるよ(笑)」

ルイジアナ大ラファイエット校 : パッカーズで公式戦に出た同大出身者はいない。他球団では、ベアーズで長年パッカーズを苦しめたCBチャールズ・ティルマン(今オフCARへ)、スティーラーズのCBアイク・テイラー(先日引退)といった有力選手がいる。

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紹介記事 : ルイジアナ大ラファイエット校

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6巡37位 | ケナード・バックマン Kennard Backman | Tight End | Alabama-Birmingham | Senior |
6-3 (191cm) | 258 lbs (117kg) | 40yds/4.66秒 | 1993年2月26日生 |

Bio : アトランタ近郊、ジョージア州オーステル出身。高校ではTE兼DLをプレーし、またバスケットボールでも活躍した。大学ではレッドシャツを経ず、1年目からスターターに定着。3年目の2013年はキャッチ302yds・2TD、4年目の昨季はキャッチ39回399yds・3TDを挙げた。

Strengths : がっちりした体型でアスレチック能力が高い。人混みでキャッチできるパスキャッチ能力があり、遠いパスにもアジャストして確保できる。ランアフターキャッチでもタフにヤードを稼ぐ。通常のTEだけでなく、H-バックやスプリット・エンドとしてもプレーしてきた。プロデイで出した4.66秒はコンバインならTE中3位にあたる。

Weaknesses : 身長はやや物足りない。走る姿勢が高く、スクリメージでのジャムでルートを乱されやすい。カットを切る際に鋭さがなく、相手からセパレートしにくい。ランでもパスプロでもブロッキング能力には疑問符がつく。

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チーム事情 : プレーオフの戦犯TEブランドン・ボスティックが退団し、3番手TEの座が空いていた。スピードのあるバックマンを一人前に育てることができれば、バランス型のTEリチャード・ロジャースと面白いコンビになる。

UABの悲劇 : アラバマ大バーミンガム校のフットボール部は昨年12月に廃部が発表された。ディビジョンI校のフットボール部としては20年ぶり。学長が選手たちに廃部を伝えたときのビデオも有名になった。「クレイジーな状況だった。1つの部屋であれだけたくさんの大人が泣いているは初めて見た」とTEバックマン。

アラバマ大バーミンガム校 : パッカーズで公式戦に出た同大出身者はいない。他球団では、ファルコンズのWRロディ・ホワイトがもっとも有名。

バスケットボール : 「僕がフットボールを選んだ時には家族の多くが驚いた。バスケの方でスターになると期待されていたからだ。どこかの時点で1つに絞らなきゃいけない。ただ、バスケの経験はキャッチングですごく活きているよ」

紹介記事 : NFL.com / アラバマ大バーミンガム校

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updated : 2015/09/10