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2011年9月30日
今週唯一のフルパッド練習。
- OLBクレイ・マシューズ(太もも)とCBパット・リー(背中)が練習に復帰。CBウッドソン(足)を含め、その他のケガ人はまだ休んでいる。
- 8月16日の練習(ノンコンタクト)でヒザを負傷したDEマイク・ニールは2週間前に関節鏡手術を受けてリハビリ中。 「バイウィーク明け(11月初め)には出場できると楽観してる。完治まではいい週もあれば悪い週もある、とドクターから言われた。あと4週から5週の復帰を目指してる」
- DEニールは開幕を目指して練習を再開したが、けっきょく手術を受けることに。 「3回MRI検査を受けても腱に問題が見つからなかったから、開幕に間に合うと思ってた。でも開幕戦を休んでも腫れが引かないので、関節鏡手術を受けることになった。すると関節から軟骨が飛び出しているのがわかり、除去しなきゃいけなかった。腫れや痛みの原因はそれだったんだ。3日後にはかなり腫れがおさまり、日に日によくなってきた。水を抜くこともなく、自然に任せている。ランニングはまだだけど、スクワットなどの運動は再開してる」
- OLBジャマリ・ラティモアは今週の練習で肩を負傷して出場が微妙に。
- QBのハード・カウントは相手ディフェンスの動きを察知したりオフサイドを誘う重要なツールだが、ベアーズ戦ではフォルススタート5回のうち3回がQBロジャースのハード・カウントに引っかかってしまったもの。 「先週の練習を通して1回もなかったのに、実戦に出て右に左に動いたらフォルススタートを繰り返してしまった。僕らは個々でもっとしっかりやらないと」とLG T.J.ラング。
- 入団以来最悪のゲームだったRBジェームズ・スタークス。 「僕はもっといいリードをして、もっとタックルを破らなきゃいけない。でも基本的には、過ぎたこととして乗り越えてる。失敗から学んで向上していかないと」
- ベアーズ戦でのRBスタークスについてジェリー・フォンテノーRBコーチ。 「彼がキャリーするときにはレーンが開かないプレーがあったし、彼自身の判断が悪かったのもいくつかあった。もちろんファンブルは致命的なミスであり、基本を守っていれば避けられたはずだ。それ以外は不運によるところが大きかった。彼がキャリーするときにはチーム全体のパフォーマンスがよくなかった」
- これまではスカウトチームばかりだった3巡指名RBアレックス・グリーンだが、RBグラント欠場となればいよいよ初めての出番だ。 「アレックスは爆発力があり、クイックな足を持つ選手だ。スペースでの視野がすごくよく、プレーが速い」とジェリー・フォンテノーRBコーチ。
- 昨日QBロジャースが「TEジャーマイケル・フィンリーのメンタル・ミステイクがTDになった」と話したのは第2QのTDパスのことだった(ビデオ)。ランプレーと勘違いしたTEフィンリーはOLBブリッグスをゴールライン付近まで押し込んでしまい、ランでないと気が付いて相手を振り払った瞬間にパスが来た。 「(ランに変更する)チェック・コールが聞こえたような気がしたんだ。僕はブリッグスをブロックに行き、そのとき視界の隅にARodがロールアウトしてくるのが見えた。振り向いたらもうボールは空中だったから、ただ飛びつくしかなかった。素早いアジャストメントだよ。体重は左に行き、手は右に行ったから、倒れ込むしかなかった。タッチダウンはタッチダウンだ」
- QBロジャースからミスを指摘されたことについてTEフィンリー。 「問題は1プレーか2プレーだけで、それ以外はみなよかったんだ。ああいったミスを直して僕も向上していける。あれも彼の仕事だ。このチームのクォーターバックなんだから。何かが目に付いたら、それを僕たちに指摘するのが仕事なんだ。彼はそうしただけだし、その点でいい仕事をしてる。僕は満足してるよ」
- OLBラティモアの負傷により、同じくドラフト外のOLBヴィック・ソートはいよいよ初出場か。 「今日の練習では私も見る機会があったが、ソートはとてもよかった。スローカムSTコーチもつきっきりでスペシャルチーム指導をしていた。そう、我々はヴィックを出場させる準備を進めている」とマッカーシーHC。
- QBアーロン・ロジャースが9月のNFC Offensive Player of the Month(月間MVP)に選出された。レーティング(120.9)、パス成功率(71.8%)、TD/INT比率(8:1)はどれもNFL1位。同賞の受賞は2009年10月、2010年12月に続いて自身3回目。
- NFL史上最高のパス成功率(シーズン)はドリュー・ブリーズ(2009)とケン・アンダーソン(1982)の70.9%で、今年のQBロジャースは71.8%でそれを上回っている。QBレーティング120.8はペイトン・マニング(2004)の121.1に次ぐ史上2位のペース。
- OLBエリック・ウォルデンはベアーズ戦でのラフィングザパサーで$15000ドルの罰金。本人は不満を述べているが、あの遅いタイミングでQBの顔付近に行っているので致し方ない。
- MLBのミルウォーキー・ブリュワーズは29年ぶりの地区優勝、3年ぶりのプレーオフ進出。アリゾナとの第2戦の時間がパッカーズ対ブロンコスと重なることに地元ファンからは不満の声が多い。 「朝食でのコーチや選手の間でもブリュワーズのプレーオフや昨夜のワイルドカード争いの話題、とくにタンパベイとセントルイスの勝ち上がり方だ。我々はブリュワーズと気持ちを合わせているし、彼らの成功を願い、観戦し、応援していきたい」とマッカーシーHC。
- ブリュワーズといえば、QBロジャースと仲のいいライアン・ブラウン外野手(写真)も9月の月間MVPを受賞した。27歳ですでにオールスター4回、4年連続100打点を記録し、いまやウィスコンシンを代表する両スター。
2011年9月29日
- ベアーズ戦で負傷したRBライアン・グラント(腎臓打撲)とRTブライアン・ブラガ(ヒザ捻挫・打撲)についてマッカーシーHC。 「メディカルスタッフは今週の出場に懐疑的だ。決定は金曜まで待つが、よほどのことがなければ出場はさせないだろう。ただブラガはかなり回復していて、ペースは予想を上回っている。グラントは内臓の問題だけにドクターは慎重で、ルールを枉げることはしないだろう」
- 自覚症状のないRBグラントは試合に出たがっている。 「ドクターの言葉を信じるしかない。自分では何も感じないのだからちょっと難しいけど」
- 今週最初の練習を休んだのは、RBグラント(腎臓打撲)、RTブラガ(ヒザ捻挫・打撲)、OLBマシューズ(太もも)、OLBジョーンズ(ハムストリング)、CBウッドソン(足)、CBリー(背中)。
- 火曜には元パッカーズのT/Gトニー・モールのワークアウトを行った。彼は2006年ドラフト5巡でLGダリン・カレッジやCジェイソン・スピッツと同期入団し、先発経験も18試合。一昨年開幕前にレイヴンズにトレードされ、今夏は無制限FAとなってジャガーズと契約したが、開幕前に解雇されていた。RTブラガの穴埋めと控えガードのデプス向上に役立つうえ、パッカーズのオフェンスを知っているのもプラス。
- 3TDのTEジャーマイケル・フィンリーにQBロジャースがちょっと釘を刺している。 「自分自身を含め、僕は誰に対しても高い水準を求めてる。メンタル・ミステイクは入念な準備を通して解消されると信じてるから。彼は信じられないほどの才能に恵まれているけど、いくつかのメンタル・ミステイクについてはもう少し気をつけるべきだ。ミスが結果としてタッチダウンに結びつくこともあって、じっさい今回はそうだった。なにしろあれほどの才能だからね。いま話している”ミス”も1つか2つだけのこと。でも彼は真に偉大な選手になれる。史上最高のタイトエンドの1人になれると信じていなければ、こんなことは言わない」
- 次はしっかり研究されそうな代役RTマーシャル・ニューハウスだが、チームは彼の能力に信頼を寄せている。 「マーシャルは本当によくやったと思う。僕らはオフェンスを何も変えなかった。プロテクションを(彼の方を厚くするよう)スライドさせることもしなかった。チップ(TEやRBが一瞬ブロックを手伝う)も多くなかった。僕らはふだんのままプレーした。それは彼への信頼と練習内容への評価ゆえだ」とQBロジャース。
- 期待を大きく上回る活躍を見せているFSモーガン・バーネット。マッカーシーHCによると、第1週と第3週の”ゲームボール”(殊勲選手)が彼だったとのこと。
- FSバーネットについてDE B.J.ラジ。 「シーズンが始まる前から僕らは安心感を持っていた。一緒に練習し、(練習翌日に)彼のフィルムをたっぷり見て彼の能力はわかっていた。好プレーをたくさんしているのは驚くに値しない。大事なのはタイミング。僕らが最も必要とするときに、彼は大きなプレーをしてくれる」
- ドラフト外ルーキーのOLBジャマリ・ラティモアはスペシャルチームでの活躍で評価が高い。OLBヴィック・ソートのケガが治ったのにアクティブ登録されないのはそのせいかもしれない。
- 今度対戦するブロンコスについてマッカーシーHC。 「ブロンコスは慣れない対戦相手だ。多くの選手が初めての対戦であるため、選手評価により多くの時間を割かなければならない」
- ブロンコスのマイク・マッコイOCは、1995年にQBとしてパッカーズのプラクティス・スクワッドにいたことがある。
- 家庭内暴力事件で先日罰金刑を受け入れたS/CBブランドン・アンダーウッドが、NFLから2試合の出場停止処分を受けた。パッカーズから解雇された後はフリーのままだが、今後NFL球団と契約してもしなくても第6週から出場可能となるらしい。ロックアウト中の不祥事に対してNFLが処分を下せるのか、法的根拠は微妙なところだが、初回違反者(アンダーウッドは2回目)は処分しないということでNFLと組合側は合意している。
2011年9月28日
- 月曜の会見でマッカーシーHCはRTブライアン・ブラガのケガについて「左ヒザの捻挫および打撲。チームドクターは、ブラガは惨事を逃れたと言っていた」と説明。詳しいことは今週後半にならないとわからないと語っているが、おそらく数試合は欠場になるのではないか。
- RBライアン・グラントは腎臓の打撲と判明。こちらも詳しいことは今週後半に。
- OLBブラッド・ジョーンズはハムストリングを痛めたが、試合最後まで(スペシャルチームばかりだが)出ていたのでかなり軽いもの。
- ベアーズのラヴィー・スミスHCは2004年の就任時に打倒パッカーズを掲げ、その言葉のとおりQBファーヴ相手に6勝2敗。しかしQBロジャース昇格以降は2勝6敗となり、これで8勝8敗の五分に。マッカーシーHCはベアーズに対して7勝5敗。
- ランボーフィールドでは今週のホームゲームから、観客入場の際のセキュリティチェックに、手持ちの金属探知機を追加すると発表。いわゆるパットダウン(体を手でポンポンと叩くヤツ)はこれまでどおりなので、より時間がかかることが予想される。
- 地元両紙のベアーズ戦レビューから。
- QBロジャースは相手ディフェンスの出足をハード・カウントで乱し、オフサイドを4回も誘った(ただし味方OLも引っかかってフォルススタート)。スナップ直前に相手ディフェンスの貴重な情報を手に入れるため、こうした練習は常にしている。
- 狭いところへでもどんどんダウンフィールドに投げ込むQBロジャースの自信は素晴らしいもので、「先発1年目なら(いや2年目であっても)ここはイージーなチェックダウンに投げただろう」という場面が何度も。こうした自信こそがクォーターバックを偉大にする。
- キャンプ開始以来、RBグラント(31スナップ)がRBスタークス(38スナップ)より良く見えたのはこれが初めて。インサイド・ゾーンのランでのカットバックが次々と好ゲインを生んだ。彼の判断に疑問符がつけられるのはラン17回のうちわずか1回。腎臓に打撲を負いながら最後までタフにプレーした。
- RBスタークスはその正反対。自分に自信がなさそうで、目の前の(ブロッキングの)展開を信頼できず躊躇しているようだった。
- オフェンス70回のうちWR陣の出場スナップ数は、ジェニングス(57)、ネルソン(42)、ドライバー(34)、ジョーンズ(24)、コブ(15)。
- WRジェニングスは3ポジションすべてでプレーしたが、どこをやってもベアーズはカバーできなかった。WRドライバーは2週連続で出場スナップ数がWRネルソンを下回った。キャッチゼロは先発10年間でわずか3回目。WRコブは開幕戦から7→10→18と出場回数を増やしている。
- TEフィンリーはそれぞれFSメリウェザー、LBブリッグス、SSステルツ(代役スターター)を破って3TDを挙げた。今回もブロッキングには波があり、MLBアーラカーにアグレッシブに行かなかったせいでRBスタークスのランが止められる場面あり。
- 3試合を終えてのトップOLはCウェルズ。他はみな2回ずつ反則しているのに彼はゼロ。プレッシャーを一度も許さず、"Bad Run"(1yds以下に抑えられたランプレー)に責任があるのも1.5回だけ。クイックネスと力強さがあり、今回もベアーズのセンター、ロベルト・ガーザとの力の差は明らかだった。
- RTニューハウスは持ち前のアスレチック能力で無難に代役をこなし、インテリジェンスの高さも見せた。DEペッパーズが彼の側に回っても慌てなかった。ただしランプレーで"Bad Run"責任が3.5回。
- LGラングはランブロックが非常に不安定で、"Bad Run"責任は4回もあった。
- DL陣の出場スナップ数は、ラジ(49)、ウィン(39)、ピケット(19)、ウィルソン(9)。NTハワード・グリーンは出番がなかった。ディフェンスの54スナップのうち、3-4のベース隊形は9スナップ。
- 相手ランブロッカーにとってDEラジとNTピケットのコンビはあまりに強固。第2Qの2ndダウン・ゴールがその典型。(2DLで)ラジが相手LGとCを、ピケットがRGとRTをしっかり受け止めたので、ILBビショップが突っ込んでRBフォーテを1ydロスに止めるのは容易だった。
- OLBマシューズは入団以来最高のゲームの1つ。パッカーズのラン守備が素晴らしいのは彼の存在が大きい。パスラッシュではサックこそなかったもののQBハリー4回、ノックダウン3.5回、ロスタックル2.5回。相手はQBドロップバックの44%で彼をダブルチームした。
- ラン守備が向上してきたOLBウォルデンはしっかりとしたエッジを作っている。しかしパスラッシュではハリー1回に抑えられたうえ、ラフィングザパサーでCBウィリアムズのインターセプトが取り消しに。OLBジョーンズは1スナップだけの出番でミスタックル。
- 両ILBは合わせて10回のパスラッシュであまりプレッシャーをかけられず。彼らにスピードがないことも不安定なパス守備の原因の1つになっている。
- FSバーネットはSSからFSに移って2インターセプト。万能セーフティになれる才能を示し続けている。最初のINTは最高のタイミングでキャッチ、2つ目は地面すれすれでダイビングキャッチ。相手のミスとはいえ、こうしたボールを落としてしまう選手は少なくない。
- CBウッドソンがSSペプラーに代わってセーフティに入ったのはもちろんカバー能力アップのため。CB陣は3人ともディープで抜かれる場面があり、どれも相手のミス(投げ損ないや落球)に助けられた。CBシールズは相変わらず悪く、ミスタックルも何度か。
- 前半2ミニッツでWRノックスに40ydsパスを許してからは、ケイパースDCは2ディープのマンカバレッジ一本槍に変更した。
- 第4Q残り3分10秒、CBブッシュのサックはRBフォーテとRTオミイェルを突破した見事なプレー。
- Pマステイは飛距離を犠牲にしたものの、平均4.22秒のハングタイムでWRヘスター封じに成功。最初の2回は相手がパントブロックを狙ってきたが、速いゲットオフ・タイムで事なきを得た。
2011年9月27日
- マイク・マッカーシーHC。 「これが2勝にカウントされればありがたいんだが、じっさい今日は2試合戦ったような気分だ。ロードで勝つのは大変なことで、地区ライバルとなればなおさら難しい。まだシーズンは始まったばかり。我々の目標は第一にゲームに勝つこと、第二にチームとして進歩することだ。大変嬉しいのは、我々は3勝0敗のうえに進歩の余地が山ほどあることだ」
- CBチャールズ・ウッドソン。 「負けるより勝つ方がチームを強くしていきやすい。そして僕らは、最後までもつれた接戦をなんとかものにすることができている。広い視野で見ると、僕らは醜い勝ち方を3回したけど、それでも勝利に変わりはない。これからシーズンは厳しくなる一方だ。厳しい試練に耐えて勝利を重ねられる、そんなチームを僕らは作っているような気がしてる」
- オフェンスについてマッカーシーHC。 「バランスが取れていたと思う。しかし余りに多くの得点チャンスを逃した。今季初めてターンオーバーを奪われたこともマイナスだし、スナップ前の反則があまりに多かった。そういう問題のないときはリズムを保ち、よいオフェンスができたと思っている。非常によかったとはいえ、向上の余地は大きい」
- TEジャーマイケル・フィンリーはパッカーズのTEとして15年ぶりの1試合3タッチダウン。
- 「来たパスをぜんぶ捕るのを目標にしてる。今はすごくいいプレーができてると思うよ。昨年よりさらにステップアップしてきてる。1プレーごとにね。すべてのプレーで相手に勝とうと努力してる。次にいつケガするかわからないんだから。3TDはキャリアで初めて。ポップ・ワーナー(少年フットボール)でもやったことないから、すごく嬉しいね」
- QBロジャース。 「彼はまだこれから伸びるよ。本来の仕事とは違うことをやったプレーが2回ほどあったけど、僕らは結果に結びつけた。彼は本物の一流であり、信じられないアスリートだ。勉強すればするほどキャッチも増えていくだろう」
- TDセレブレーションのときにTEフィンリーはYMCAの要領で"YOTTO"を表現。"Year Of The Take Over"の略で、彼は昨年夏からこれをキャッチフレーズにしている。
- WRグレッグ・ジェニングスはパスキャッチ9回(キャリア最多)119ydsの活躍。 「一番大事なのは相手ディフェンスにプレッシャーをかけることだ。試合の最初に主導権を握ってしまうこと。まずはオフェンシブラインがアーロン(QBロジャース)を守る。そうすれば彼はどこへでも正確に投げることができる」
- ベアーズのMLBブライアン・アーラカー。 「12番がクォーターバックをプレーしている限り、周りが誰だろうと関係ない。フィンリーはアスレティックな選手だ。しかし彼らを操っているのはロジャースだ」
- 最近影が薄かったRBライアン・グラントだが、今回は17回92yds(平均5.4)の活躍でオフェンスをよく引っ張った。「今週はこういう展開になっただけ。来週はそうじゃないかもしれない。誰にもわからないよ」
- RBグラントはここ6回のベアーズ戦で計596ydsと活躍している。
- RBジェームズ・スタークスはプロ入り初のファンブル。 「ボールをしっかりコントロールできていないうちに、LBブリッグスがすごく速く来てしまった。彼もいいプレーをした」
- RTマーシャル・ニューハウスは第1Q半ばから代役出場して立派に役目を果たした。
- 「落ち着いてプレーできた。練習でもプレシーズンでもたっぷりプレーしてきたからね。こうした状況でなければよかったとは思うけど。でもこれもフットボール。僕は準備ができてた。自分の目標としてるプレー内容ではなかったけど、勝つチャンスをチームに与えることはできたと思う。それが大事なこと。僕らは勝ったんだ」 「(RBやTEなど)ラインを助けてくれる選手が多いからね。僕は自分にできることをやろうと努力しただけ。基本に忠実に、自分のアスレチック能力を信じて」
- 「交代してしばらくは彼を注視していた」とマッカーシーHC。オフェンス選手たちは、ブラガからニューハウスに代わっても特別変わったことはしなかった、と証言している。
- WRジェニングス。 「ものすごく大きかった。オフェンシブラインの層の厚さを示してるよ。ブラガのような選手が倒れたらとても痛いけど、マーシャルがしっかり穴を埋めてオフェンスのリズムを崩さなかった」
- ランディフェンスはベアーズをわずか11yds、RBマット・フォーテを9回2ydsに抑えた。先週はわずか10回しかランをコールしなかったマイク・マーツOCが批判されたが、こう序盤からシャットアウトされてはランをコールするのは難しい。第3Qにはラン3回、第4Qはゼロだった。
- NTライアン・ピケット。 「僕のキャリア11年でこれが最高だ。ラムズで5年間やってたけど、あのころは(点の取り合いで)陸上競技会みたいだったし」
- 最初のランプレーで相手のカウンターをしっかり読んで1ydロスに止めたOLBクレイ・マシューズのプレーが流れを作った。第1Qの終わりにはまったく同じプレーがあったが、今度はOGクリス・ウィリアムズのプル・ブロックを一瞬ですり抜けて4ydsのロスに。
- ILBデズモンド・ビショップ。 「クレイは最初のプレーが読めていたんだと思う。彼は数年に一度しか現れない才能だ。何でもできてしまう。フォーテはすごくいいRBだと思うよ。ただ今日は僕らがものすごくいいプレーをした。ボールを持った瞬間にクレイや僕に立て続けにヒットされたらヤードは稼げない」
- パッカーズが相手のラン攻撃を13yds以下に抑えたのは球団史上3回目。
- DEジャリアス・ウィンは今季チーム最多の3サック。この日最初のサックは相手OLに大きな穴が開いて、まっすぐ突っ込むだけだった。2つ目はインサイド・ムーヴが効いた。 「1試合2サックというと、ふつうクレイの名前が聞こえるんだけど」とCBトラモン・ウィリアムズ。
- 最初のインターセプトはCBトラモン・ウィリアムズがWRロイ・ウィリアムズに抜かれたところをFSバーネットがよくカバーした。 「先週欠場したんでちょっと興奮しすぎた。うさぎみたいに飛び回ってた。後ろでカバーしてくれる選手がいてくれてよかったよ」とCBウィリアムズ。
- CBウィリアムズは痛めた右肩を保護するハーネスを着けてプレー。 「ゲームで悪化させることもなく、じっさい状態はすごくいい。また1週間回復に充てられるし。フィールドで何度かヒットしたけど問題はなかった。もちろん(この状態では)山ほどタックルしたい気分ではなかったから、フロントラインの連中が頑張ってくれてよかった」
- SSペプラーを下げてCBチャールズ・ウッドソンがセーフティに入る場面も多かった(3-4隊形ではすべてか?)。 「ドム(ケイパースDC)が望むなら今後も続けるだけだ。どうなるかはわからない。ドムとスタッフが次の対戦相手を分析して決めるだろう。水曜になれば僕の仕事のリストが出来上がってくるはず」
- FSモーガン・バーネットの今季3インターセプトはチームトップ。 「ディフェンスをよく勉強するようになって向上してきた。でもまだシーズン序盤だ。学ばなきゃいけないことは多いし、もっと向上していかないと」
- いっぽう先発再昇格のSSチャーリー・ペプラーは不甲斐ない出来。TEケレン・デイヴィスへの19ydsパスをタックルミスし、32ydsのタッチダウンにしてしまった(他の選手も次々とミスタックル)。3CB・1S隊形の使用で、彼の出番はニッケルやダイム隊形ばかりだった。 「個人的には合格点には程遠い。あのタッチダウンは僕のミスから始まり、チーム全体をまずい位置に追いやってしまった。あのミスタックルは受け入れられない。出たり入ったりした影響? ないとは言えない。でもプロフェッショナルとして、起用法にかかわらずよいプレーをしないと」
- CBサム・シールズは終盤にWRヘスターと激しくやりあったが、反則を取られたのは顔にパンチを出したヘスターの方。 「僕だけじゃない。トラモンも同じことを言ってた。ヘスターが汚いプレーをしてくるって。だから僕らはお返しをした。それにやり返そうとしたところであちらが捕まったわけ。こちらがラインでジャムしてたからフラストレーションもたまってたんだろう。レシーバーとしてはよくあることだ」とCBシールズ。2人はともにマイアミ大出身だが、ちょうどすれ違いで在学時期は重なっていない。
- 現在パッカーズディフェンスはトータルNFL29位。ラン1位、パス31位。サック数は3位タイ。インターセプト数は2位タイ。
- 試合残り1分09秒、相手の不思議なパントリターンにあやうくタッチダウンを許すところだった。カバーチームがボールを見ずにリターナーだけを見ることを利用した一種のトリックプレー。カバーチームがWRヘスターのところに集まる間に、サイドライン際でキャッチしたWRノックスはエンドゾーンにまっしぐら。ホールディングの反則で救われたが、ボールが落ちてこない場所にうろうろする選手たちはなんとも間抜けな姿だった。(ビデオ)
- フェイクに気が付いていたのは蹴った本人のPティム・マステイだけ。 「僕は100%望んだとおりに(左サイドライン際に)蹴れたんだ。敵陣10yds以内にパントを落として、これでゲームは終わりだと。これまで見た中で最も面白いプレーだよ。本当に驚いた」
- TEトム・クラブトリーは騙された1人。 「何が起きてるかわからず、誰もが混乱してるようだった。わかったときはみな叫び始めたけど、時すでに遅しだった」
- ベアーズの反則は、カバーに向かうCBジャレット・ブッシュのジャージをつかんだCBコーリー・グレアムのホールディング。 「あれはホールディングだ。僕はただボールを探そうとしてた。反則をしてもらえて幸運だったよ。あれはすごいプレーだった」とCBブッシュ。
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解もこのプレー。スペシャルチームが選ばれたのは初めてかもしれない。
- ソルジャーフィールドの芝についてCBトラモン・ウィリアムズ。 「ランボーではフィールドの管理に素晴らしい仕事をしてくれてる。シカゴにやってくるたび、新しい芝か何かにしてくれてるといいなと願ってるんだ。きっと彼らは歴史を大事にしてるんだね」
2011年9月26日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (3-0) |
7 |
10 |
3 |
7 |
27 |
Bears (1-2) |
0 |
10 |
0 |
7 |
17 |
ゲーム詳細へ | スタッツ等まとめへ | ケガ人情報へ
NFL最長のライバリー、通算183回目の対戦は8か月前のNFC決勝の再戦でもある。ソルジャーフィールドの気温は16℃、かろうじて雨は降らずに空は持ちこたえている。パッカーズは宿敵ベアーズを攻守とも圧倒し、2007年以来4年ぶりの開幕3連勝を飾った。
パッカーズは序盤からWRジェニングスとTEフィンリーへのパスで得点を重ね、ディフェンスも好調なラン守備とインターセプト2本でベアーズオフェンスにリズムをつかませない。17点リードした終盤に不用意なターンオーバーを2つ犯してチャンスを与えたものの、追い上げを7点に抑えてすんなり逃げ切り。
オフェンスではTEジャーマイケル・フィンリーが3タッチダウンを独占。ディフェンスでもFSモーガン・バーネットが2インターセプト、DEジャリアス・ウィンが2サックと若手選手が活躍している。心配なのはRTブライアン・ブラガのヒザ負傷。マッカーシーHCは「打撲」とだけ説明しているが、これまでの例からしてもう少し重くてもおかしくはない。
第1Q
- GB陣20 : RBグラントの13ydsラン、WRジェニングスへの12ydsパス、19ydsパス、11ydsパスでFG圏内へ。CHI陣へ。CHIオフサイド、GBフォルススタート、GBイリーガルフォーメーション、WRジェニングスへの19ydsパスでゴール前06へ。TEフィンリーに6ydsTDパス成功。
- CHI陣22 : RBフォーテの1ydロス、WRサンゼンバッカーへの2ydsパス、WRノックスへの13ydsパスで1stダウン。フォルススタートなどで3rdダウン15、WRヘスターへのパスは10yds止まり。
- GB陣22 : ノーハドル。WRジェニングスへの9yds、8ydsパスで1stダウン(RTブラガ負傷)。フォルススタート、RBスタークスの3ydsラン、2ydsラン、3ydsパスでパント。
- CHI陣31 : ロングパスをSSバーネットがインターセプト。
- GB陣32 : ランが2回止まって3rdダウン7、サックされてパント。
- CHI陣29 : RBフォーテの5ydsラン、4ydsロス、パス失敗で3&アウト。
- 好リターンでGB陣40 : WRドライバー落球、FBクーンへの7ydsパスで第2Qへ。
第2Q
- 3rdダウン3、オフサイドで1stダウン。RBグラントの9ydsラン、ノーゲイン、TEフィンリーへの25ydsパスでレッドゾーンへ。RBグラントの9ydsランのあと、TEフィンリーに7ydsTDパス成功。
- CHI陣20 : WRヘスターへの32ydsパスでGB陣へ。CHIディレイ、RBフォーテの4ydsラン、WRハードへの17ydsパス、WRノックスへの24ydsパスでゴール前03ydsへ。パス落球、ラン1ydロスで3rdダウン、WRサンゼンバッカーに4ydsTDパス成功。
- GB陣20 : RBグラントの6ydsラン、WRコブへの13ydsパス、CHIオフサイド、RBスタークスの連続1ydロスで3rdダウン7、WRネルソンへの18ydsパスでCHI陣へ。WRジョーンズへの11ydsパス、RBグラントの13ydsランでレッドゾーンへ。GB連続反則とTEフィンリーへの11ydsパス、フォルススタートで3rdダウン14、スクリーンパス落球。37ydsFG成功で10点差に。
- CHI陣20 : 残り1分51秒。WRノックスへの40ydsパスでGB陣へ。WRサンゼンバッカーへの5ydsパス、RBフォーテへの28ydsパスでゴール前07ydsへ。パス失敗2回と投げ捨てでTDならず。25ydsFG成功。
- GB陣20 : 残り49秒。WRジェニングスへの5ydsパス、RBスタークスの8ydsランで最後のタイムアウト。サックでハーフタイムへ。
第3Q
- CHI陣26 : サック8yds(DEウィン)、RBフォーテの1ydロス、TEデイヴィス落球で3&アウト。
- GB陣46 : RBスタークスの1ydロス、パス失敗、フォルススタートで3rdダウン16、RBスタークスへのパスは5yds止まり。
- CHI陣21 : RBフォーテの2ydsロスのあと連続パス失敗でパント。
- GB陣37 : RBグラントの14ydsラン、WRネルソンへの16ydsパス、RBグラントの11ydsラン、10ydsランでレッドゾーンへ。RBスタークスのラン2回止まって3rdダウン9、RBスタークスへのパスは1yd止まり。28ydsFG成功で再び10点差。
- CHI陣20 : FBクラッツ落球、パス失敗、サック(DEウィン)でまたも3&アウト。
- GB陣48 : WRジョーンズへの6ydsパス、RBグラントの1ydロスで3rdダウン5、WRジェニングスへのパス失敗。
- 好パントでCHI陣02 : RBフォーテの3ydsラン、ロングパス失敗、WRサンゼンバッカーへの11ydsパスで1stダウン。ワイルドキャット隊形でフォルススタート、エクスチェンジミスでノーゲイン、WRノックス落球、スクリーンパス9yds止まりでパント。
- CHI陣44 : WRネルソンへの7ydsパス、TEフィンリーへの12ydsパスでFG圏内に進んで最終Qへ。
第4Q
- TEフィンリーへの15ydsパスでゴール前11ydsに。RBグラントのランが2回止まって3rdダウン9、TEフィンリーに10ydsTDパス成功。
- CHI陣17 : WRヘスターへの15ydsパスの後、WRロイ・ウィリアムズへのロングパスをSSバーネットがまたもインターセプト。
- GB陣40 : RBスタークスがいきなりファンブルロスト。
- GB陣32 : TEケレン・デイヴィスに32ydsTDパス成功。
- GB陣20 : RBグラントの4ydsラン、RBスタークスの1ydランで3rdダウン5、WRジェニングスに25ydsパス成功で1stダウン。TEフィンリーへのパスをMLBアーラカーがインターセプト。
- CHI陣45 : フォルススタートの後、インターセプトは両者反則で取り消し。CHIホールディング、RBフォーテへの5ydsパス、QBスクランブル2ydsとCHIアンネセサリーラフネスで3rdダウン33、スクリーンパスは7yds止まり。
- GB陣27 : WRジョーンズへの5ydsパス、WRジョーンズ落球、WRジェニングスへの11ydsパスで1stダウン。GBディレイ、RBグラントのノーゲイン、WRジョーンズへのパスもノーゲインで3rdダウン15、投げ捨てでパント。
- CHI陣32 : 残り3分55秒。RBフォーテへの15ydsパス、WRサンゼンバッカーへの5ydsパス、サック(CBブッシュ)、WRノックスへの7ydsパスで4thダウン5、WRノックスへのパスが通らずギャンブル失敗。
- CHI陣47 : RBグラントのノーゲインで2ミニッツ。QBの3ydsランでCHI最後のタイムアウト。ランプレー後にパント。リターンTDはCHI反則で取り消し。
- CHI陣10 : RBフォーテへの9ydsパス、QBスクランブルで1stダウン。RBフォーテへの7ydsパスでタイムアップ。
Final Team Statistics |
|
Packers |
Bears |
Points |
27 |
17 |
Total Yards |
392yds |
291yds |
First Downs |
24回(ラン6・パス17・反則1) |
12回(ラン1・パス11・反則0) |
Rushing |
100yds (29回・平均3.4) |
13yds (12回・平均1.1 |
Passing |
297 yds (28/38・3TD・1INT) |
302yds (21/37・2TD・2INT) |
Sacked |
2回5yds |
3回24yds |
3rd Down Efficiency |
5/13 (38%) |
3/12 (25%) |
|
|
|
Turnovers |
2回 (INT1/FUM1回) |
2回 (INT2/FUM0回) |
|
|
|
Field Position |
自陣34yds |
自陣26yds |
Punt |
6回38.2yds(ネット33.2yds) |
7回42.6yds(ネット37.0yds) |
Kickoff Return |
0回(すべてタッチバック) |
3回平均21.3yds |
Punt Return |
5回平均7.8yds |
2回平均15.0yds |
Field Goals |
2/2 |
1/1 |
|
|
|
Penalty |
7回35yds |
10回70yds |
Time of Possession |
37分29秒 |
22分31秒 |
- オフェンスの犯したターンオーバーは2つ。
- 第4Q、RBスタークスがファンブルロストする大ポカ。相手ディフェンスが速く、両手でボールを抱える前に叩かれた。17点リードしてしかもインターセプトを奪った直後、これで楽勝ムードが消えてしまった。(ビデオ)
- 第4Q、QBロジャースが今季初のインターセプト。MLBアーラカーがパスカバレッジに下がったのに気付かず、TEフィンリーがフリーだと思って投げてしまった。(ビデオ)
- ディフェンスの奪ったターンオーバーは2つ。どちらもQBカトラーの投げ損ないをFSバーネットが奪った。
- 第1Q、CBトラモン・ウィリアムズを縦に抜いたWRロイ・ウィリアムズへのロングパスを、FSモーガン・バーネットがインターセプト。ややアンダースロー気味のボールだったが、SSバーネットがサイドライン際までよくカバーした。(ビデオ)
- 第4Q、またもWRロイ・ウィリアムズへのロングパスをFSモーガン・バーネットがインターセプト。今度は完全なオーバースローだった。(ビデオ)
- 先発QBアーロン・ロジャースは28/39、297yds、3TD、1INTでレーティング111.4。
- 相手セーフティが2人とも欠場しているためか、序盤からかなりやりたい放題。右タックルが代役ニューハウスに代わってからは、(プレッシャーがかかっていないのに)早投げをする場面があった。
- 第4Qには今季初のインターセプト。MLBアーラカーがパスカバレッジに下がったのが見えていなかった。
- レーティング100超はこれで3試合連続。
- ディレイオブゲームが2回もあったのはいただけない。
- チームラッシングは29回100yds(平均3.4)。100yds超は2試合連続。
- 先発RBライアン・グラントは17回92yds(平均5.4)と大活躍。試合中盤に10yds前後のゲインを連発して流れを作った。レシービングはゼロ。
- RBジェームズ・スタークスは11回5yds(平均0.5)の大不振。たまたま彼の時は穴が開かなかったのかもしれないが、カットバックレーンを見落としたり、思い切りを欠いたり、ちぐはぐなプレーぶりだった。おまけに第4Qには痛いファンブルロスト。レシービングも3回9ydsとタックラーをかわせなかった。
- RBアレックス・グリーンはインアクティブ。
- FBジョン・クーンはレシービング1回7ydsのみ。
- WR/TE陣は以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは9回119yds。最初のTDシリーズだけで4回61ydsを挙げている。1試合9キャッチはキャリア最多。
- WRドナルド・ドライバーはキャッチなし。序盤にイージーなクイックパスを落球し、その後はチャンスが来ない。
- WRジョーディ・ネルソンは3回40yds。
- WRジェームズ・ジョーンズは4回24yds。
- 新人WRランドール・コブは1回13ydsのみ。クイックスクリーンから鋭い加速でナイスゲイン。
- TEジャーマイケル・フィンリーは7回85yds、3TDとタッチダウンを独占した。(ビデオはTD1・TD2・TD3)
- パッカーズのTEが3TDを挙げたのは1996年のキース・ジャクソン以来15年ぶり。TEフィンリーは今季17回ターゲットになって15回キャッチしている。
- TEは5人全員アクティブ登録されたが、フィンリー以外はキャッチ機会なし。
- 先発OL陣はLTクリフトン、LGラング、Cウェルズ、RGシットン、RTブラガ。
- 第1Q半ばでRTブライアン・ブラガがヒザを負傷して退場。代役マーシャル・ニューハウスはフォルススタートが1回あったものの、パスプロテクションで立派な働き。DEイドニジェやDEペッパーズを相手にサックを許さなかった。昨季一度もアクティブ登録されなかった彼にとって、これが公式戦のオフェンスで初めての出番だった。
- 被サックは2回5ydsとパスプロテクションはまずまず。最初の被サックはLTクリフトンがDEペッパーズのインサイドムーヴにやられたもの。第2Q最後のサックは、無理に投げなかった感じ。
- 今回もランブロッキングは良かった。終盤は読まれたのでシャットアウトされたが、試合中盤は10yds前後のゲインを連発してタイムオブポゼッション(37分29秒)にも貢献。
- 最大の反省材料はフォルススタート5回。CウェルズとRTブラガ(序盤で退場)以外は全員がやってしまった。
- ディフェンスの陣容は以下のとおり。
- 今回もDEニールに代わってDEウィン、FSコリンズに代わってSSペプラーが先発出場。
- これは昨季もあったが、SSペプラーを下げてCBシールズを入れる3CB・1Sの変則4DB隊形あり。
- パス守備はQBジェイ・カトラーを相手に21/37、302yds、2TD、2INTのレーティング78.9。
- パッカーズ守備のサックは3回24yds。第3Q最初にDEウィン(相手OLのブロッキングがおかしかった)、同じく第3QにDEウィン2回目(カバレッジサック気味)、第4QにCBブッシュがサック。
- ブリッツが裏目に出る場面が多く、むしろ3メンラッシュでカバレッジを多くした方が好結果が多かった印象。
- パスカバレッジはやや不安定で、パス成功率(56.7%)や3rdダウン成功率(25%)が低いわりにはロングパス成功を許した。キャッチ後のミスタックルも目立った。
- QBスクランブルは3回11yds。
- ランが大不振のRBマット・フォーテだが、今回もレシービングは7回80ydsと大貢献。
- 2INTを挙げたFSモーガン・バーネットとは対照的に、今季初先発のSSチャーリー・ペプラーはカバレッジミスやタックルミスで不振。とくにTEデイヴィスへのTDパスはひどかった。
- ラン守備は12回13yds(平均1.1yds)と2試合連続で素晴らしい出来。うちQBが11yds。
- 先発RBマット・フォーテはなんと9回2yds。前半6回2yds、後半3回0yds。
- ラン13ydsはベアーズにとって1960年以来最悪のラン成績。1952年10月26日ラムズ戦の1ydが球団記録。
- 反則は7回35ydsと回数が多く、とくにオフェンス反則ばかりでドライブを失速させた。ただしすべて5ydsの短いもの。ベアーズも反則10回70ydsと大いに助けてくれた。
- 第1Q、LGラングのフォルススタート。
- RGシットンのフォルススタート。
- 第2Q、RTニューハウスのフォルススタート。
- QBロジャースのディレイオブゲーム。
- LGラングのフォルススタート。
- 第3Q、LTクリフトンがフォルススタート。
- 第4Q、CBウィリアムズがインターセプトと思った瞬間、OLBウォルデンがQBへのレイトヒットを取られて取り消しに(相手ホールディングでオフセット)。明らかにタイミングが遅く、馬鹿げた反則だった。
- QBロジャースのディレイオブゲーム。
- キックオフリターンはすべてタッチバックのため、WRコブにリターン機会なし。
- パントリターンはWRランドール・コブが5回平均7.8yds。第1Qには17ydsの好リターンがTDドライブにつながった。恐れずに縦に突っ込むところがいい。
- Pティム・マステイのパントは6回平均38.2yds、ネット平均33.2yds。フィールド中央付近からのパントはもう少し奥に落としたいところだが、相手がWRヘスターでは安全マージンをとってハングタイム優先も仕方がないか。
- Kメイソン・クロスビーは37ydsと28ydsのフィールドゴールをどちらも成功。今季は5回蹴って失敗がない。キックオフは6回のうち3回タッチバックでじゅうぶん合格点。
- WRデヴィン・ヘスター相手のパントカバレッジで最初に20ydsリターンを許したものの、それ以外はダウンやフェアキャッチで大ケガなし。後述のスペシャルプレーは、CHI反則がなければ赤っ恥になるところだった。キックオフカバレッジは3回平均21.3ydsとよく頑張った。
- 残り1分のところでベアーズがスペシャルプレー。こちらは左サイドライン際にパントを蹴ったのに、WRヘスターが右寄りの場所でボールをキャッチする演技。カバーチームが全員そちらにつられている間に、WRノックスがキャッチしてサイドライン際を快走してそのままタッチダウン。さいわいパントキャッチ前にホールディングの反則があって取り消しとなった。
- ケガ人は以下のとおり。
- 第1QにRTブラガがヒザを負傷して退場した(写真)。本人の痛がり方や悔しがり方がひどいので心配されたが、試合後のマッカーシーHCは「ヒザの打撲」とだけ説明。例によってこれはアテにならないが、複数のチームメイトが「前十字靭帯断裂ではない」と明言した。
- RBライアン・グラントが第4Qに肋骨を痛め、試合後に念のため病院へ向かった。
- アクティブ登録から外れたのは、RBアレックス・グリーン、OTデレク・シェロッド、DEマイク・ニール(ヒザ)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、OLBヴィック・ソート(背中)、CBデヴォン・ハウス(足首)、FSニック・コリンズ(首)。
- この日のゲーム・キャプテンはCウェルズ、DEラジ、FBクーンの3人。(写真)
- 第2Q、「芝から何か尖ったものが飛び出ていて危険」と審判がタイムアウトをかける場面あり。(ビデオ)
2011年9月24日
NFLでは誰もケガの詳細を話したがらない。相手チームのゲームプラン作成を少しでも楽にしないため、主力選手の出否をできるだけボカしたいのがヘッドコーチの本音だ。極端なヘッドコーチになると、ほとんどのケガ人を "Questionable" にリストしてしまうこともある。
しかし今回は選手側の話。選手が自分のケガのことを話したがらないのは別の理由がある。悪い場所を知られたら、実戦で相手に狙われかねない、という恐怖感が根強くあるのだ。老人のようにロッカールームを歩いているWRドナルド・ドライバーも、どこか悪いのかと記者に聞かれると、「いや、何ともないよ」と答えるのがいつものこと。開幕前にRBエイリアン・フォスター(HOU)がハムストリングのMRI映像を公開して失笑を買ったがこれは例外的なことだ。
◆ ◆ ◆
WRドナルド・ドライバー。 「お前のヒザを壊してやる、っていう選手に出会ったことはない。でもそれを狙ってくる選手はいると思う」
匿名希望パッカーズ選手。 「ケガの詳細を明かすのは賢くない。対戦相手にアドバンテージを与えてしまう。たとえばこちらのハムストリングが悪いとわかっていても、ピンポイントで狙うことはできない。ゲームのスピードの中でそれは無理。でも脚全体を狙ってくることはあるかもしれない」
元セーフティのリロイ・バトラーは、かつてQBファーヴが親指を負傷していたとき相手ディフェンスに狙われたと証言する。 「そういうことは起こりうるってことだ。ヒザの負傷明けだと知られたら、相手は低いタックルで狙ってくる。誰も口にしないだけでね。コーチは 『いいか、ファーヴの親指を狙え』 とは言わないよ。でもミーティング室からコーチが去ったあと、『マイケル・アーヴィンは背中を痛めてる。アルヴィン・ハーパーは肋骨を痛めてる。もしフリー・ショットのチャンスが来たら、肋骨に行っとけ』 という話になる。冗談半分ではあるけれど」
昨季をヒザのケガで棒に振ったTEジャーマイケル・フィンリーは、まだ誰からも低いタックルで狙われてはいないが、審判の目の届かない場所での汚いプレーには気を付けていると言う。 「ケガをしてると知られたら狙われかねないし、パイルの下になったときに相手は狙ってくる。それはたしか」
◆ ◆ ◆
今週はCBデアンジェロ・ホール(WAS)が、「QBトニー・ロモ(肋骨骨折)の肋骨をヘルメットで狙いたい」と公言して話題になった。NFL広報部長のグレッグ・アイエロは、「ケガをさせると公言するのは不適切であり不快ではあるが、我々が懸念するのは主にフィールド内でのことだ。我々にはアンネセサリー・ラフネスやアンスポーツマンライク・コンダクトといったルールがある。選手が何を言ったか、試合前に何を言ったかに関係なく、タックルやヒットが合法であるかどうかだ」としている。
こうしたトークはむしろ相手を威圧するためのもの、と見る選手も多い。 「そのようにして相手に威圧され、本来走るべきルートから逸れたり、キャッチングができなかったりすることもありうる。相手のコメントが頭に入り込んで、本来のプレーができなかったりね」とWRドライバー。
DEライアン・ピケット。 「ケガのことを誰にも知られたくないのはたしかだ。でも誰かがわざとハムストリングを狙ってひねりに来る? いや、選手はわざとそんなことしないよ。プレーはあまりにも速く、狙っている余裕なんてない。目に映った最初のものをひっつかむことしかできないよ。それにフリーエージェントのこともあるね。今年の敵が来年にはチームメイトになる」
なお、選手はケガをしたら速やかにチームに報告することが労使協定で定められていて、違反者には球団が重い罰金を科すことができます。いっぽうチーム側は、練習を欠席したり一部休んだ選手を必ずインジャリーリポートに載せなければならないので、あまり隠すことはできない仕組み。オフになって「自分はヒザの腱を部分断裂しながら出場していた」と明かす例もありますが、"Knee"と公示さえすればどう悪いかまで公開する義務はないので、ぎりぎり合法というわけです。
インジャリーリポートは下表のとおり。FSコリンズ(ちかくIRへ)、DEニール(ヒザ手術)、OLBゾンボ(肩甲骨骨折)の3人を除いてすべて"Probable"となっている。
- 注目のCBトラモン・ウィリアムズ(肩)は3日間練習に参加し、出場への準備が整った。 「実戦でのヒットで悪化する心配? 特にしてないよ。まあそれもやってみなきゃわからない」
- OLBマシューズ(太もも)とCBウッドソン(足)も練習に復帰し、出場は問題なし。
- ベアーズでは1巡指名RTゲイブ・カリーミ(ウィスコンシン大)がヒザの負傷で1か月以上欠場し、フランク・オミイェルが代役RTを務める。WRアール・ベネット(胸部打撲)も欠場。先週欠場したSSクリス・ハリス(ハムストリング)は復帰してきそうだが、FSメイジャー・ライト(首)は微妙なところ。
- ともに元カウボーイズのWRロイ・ウィリアムズとRBマリオン・バーバーはどちらも復帰してきそう。
- 復帰のCBトラモン・ウィリアムズについてジョー・ウィットCBコーチ。 「彼のカバー能力はわかりきっている。今日はノーパッドだったが、彼は非常によく見えた。彼はパンチでき、プレスカバレッジができる。負傷明けということはまったくわからなかったよ」
- 2戦を終えてDEジャリアス・ウィンの出場スナップは91回、DE C.J.ウィルソンはわずか19回と大きな差がついた。 「私ももっといい仕事をしなければ。彼をもっとフィールドに出さなきゃいけない。彼はよいエフォート・プレーヤーだ」とマイク・ターゴヴァックDLコーチ。
- プレシーズンで大活躍した新人OLBヴィック・ソートは今週ほぼフル参加できたが、出場は時期尚早とケヴィン・グリーンOLBコーチは考えている様子。 「他の若手と同じように、もっと練習を重ねて向上する必要がある。彼はまだ完全にヘルシーかどうかわからないし、110%と言えるかどうか」
- SSペプラーが先発再昇格したことで、両セーフティの控えはドラフト外ルーキーのFS M.D.ジェニングスが務めることに。 「そう、現時点ではそうだよ。彼にできないと証明されるまではね」とダレン・ペリーSコーチ。ジェニングス(アーカンソー州立大)は昨季わずか170ポンドでプレーし、現在は増量してようやく190ポンド。来夏までには200ポンドを目標にしている。40yds走4.55秒はかなり速い。
- CBジャレット・ブッシュは今週はセーフティとしては練習しておらず、上記ジェニングスに次ぐ4番手。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Notes |
Nick Collins |
S |
Neck |
Out |
Out |
Out |
Out |
いずれIR入り |
Mike Neal |
DE |
Knee |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Frank Zombo |
LB |
Shoulder |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Alex Green |
RB |
Achilles |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Jermichael Finley |
TE |
Ankle |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Chad Clifton |
OT |
Knee |
△ |
○ |
× |
Probable |
出場 |
Ryan Pickett |
DE |
Foot |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Clay Matthews |
LB |
Quadricep |
× |
× |
△ |
Probable |
出場 |
Vic So'oto |
LB |
Back |
△ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Tramon Williams |
CB |
Shoulder |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Charles Woodson |
CB |
Foot |
× |
× |
△ |
Probable |
出場 |
Davon House |
CB |
Ankle |
△ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Chicago Bears Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Earl Bennett |
WR |
Chest |
× |
× |
△ |
Out |
Gabe Carimi |
OT |
Kne |
× |
× |
△ |
Out |
Marion Barber |
RB |
Calf |
△ |
△ |
○ |
Questionable |
Roy Williams |
WR |
Groin |
△ |
○ |
○ |
Questionable |
Lance Louis |
OG |
Ankle |
△ |
△ |
○ |
Questionable |
Chris Harris |
S |
Hamstring |
△ |
△ |
○ |
Questionable |
Major Wright |
S |
Head/Neck |
× |
× |
△ |
Questionable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
ー |
: |
Not Listed |
2011年9月23日
- CBトラモン・ウィリアムズ(肩)は木曜のフルパッド練習に参加し、復帰に向けて順調。
- OLBマシューズ(太もも)とCBウッドソン(足)はまだ休んでいる。
- 復帰2日目のOLBヴィック・ソート(背中)は初めてフル参加。今度こそNFL初出場なるか。CBデヴォン・ハウス(足首)も同様。
- 両RBともヤードアフターコンタクトをもっと稼げる、とジェリー・フォンテノーRBコーチ。 「そう、私の目から見るとそうだね。スタークスはビッグゲインがあったが、それでもやり残したことがある。両バックともそれは理解している。ゲーム後にフィルムを見て指導した。今週のキー・ポイントでもある。誰であろうとアームタックルで倒されちゃいけない。オフェンシブラインは素晴らしい仕事をして、ファースト・レベルを抜けさせてくれてる。でっかい穴が開いてるんだ。そこからエクストラ・ヤーデージを稼ぐのが我々の仕事だ」
- 今年のオフェンスについてWRドナルド・ドライバー。 「時代は変わったよ。いまウチはすごくスペシャルなことをやっている。以前と違い、1人の選手(レシーバー)が中心というわけではもうない。僕もそんな選手として年70、80キャッチを記録してきたけど、今は全員にパスを散らしている。ボールが来るたびにみんな考える。『次にいつ来るかわからないからこのプレーを成功させないと』 とね」
- 白人大型WRというと「足は遅いが球際に強いポゼッションレシーバー」というイメージが強いが、WRジョーディ・ネルソンはオールラウンドな活躍を続けている。今年は大事な契約最終年でもある。
- 昨季第16週からの8連勝(プレーオフ含む)の間、ネルソン(34回610yds・5TD)はジェニングス(41回686yds・4TD)に匹敵する成績。ドライバー(27回305yds・0TD)を追い抜いて実質2番手WRなのは明らかだ。
- この8試合でターゲットになった回数でも、ネルソン48回、ドライバー38回、ジョーンズ25回。
- 「ジョー・ウィットCBコーチは新入団CBたちに言うらしいよ。 『ネルソンに忍び寄られるな。ロング・ストライドだから』って」
- 「(相手がだまされやすいのは)たぶん肌の色のせいもある、って仲間に言われた。身長が高いし、あまり速く見えないから。でも勢いがつくと人並みの速さが出るんだよ。僕は84yds、ウェス・ウェルカーは99ydsのタッチダウン。僕ら(白人WR)は復活してきてる。相手が僕を低く見積もるなら結構。どう思われるかは気にしてない。こちらが相手を抜けないと思われるならそれは役に立つから」
- WRランドール・コブ。 「フィールドに出てディフェンスに追われると違うんだ。ジョーディはものすごいスピードがあって、ルートの走り方をよく知ってる。相手から逃げようとするとき、どうやって振り切ったらいいかわかっている」
- 第3Qにホールディングを取られたことをRGジョシュ・シットンはまだ怒っている。WRドライバーの新記録をフイにした(2プレー後に達成)とあればなおさらだ。DEグレッグ・ハーディの倒れ方で、RGシットンが右腕でひっかけたように見えてしまったのか。 「あれは誤審だ。反則を取られるのは好きじゃない。あれでタッチダウンのチャンスを失ってしまった。僕はいつも教えられてるとおりブロッキングを仕上げただけ。なのに審判からは投げ飛ばしたと言われた。これほど腹が立ったことはない」
- ILBデズモンド・ビショップはパンサーズ戦の第1Qにラフィングザパサーを取られたが、投げた直後のQBの腹にクリーンなヒットをしており、あれを反則とされてはパスラッシュなどできなくなってしまう。 「こう言っておくだけにしよう。QBへのビショップのヒットは、今日の我々のタックリング・ドリルのためのハイライトビデオだ。あれこそまさに、ボールキャリアーに対するタックリングのお手本だ。ジャッジメント・コールだということは理解しているが、私のジャッジメントでは、完璧なタックルだよ」とマッカーシーHC。
- 元パッカーズのS/CBブランドン・アンダーウッドの家庭内暴力事件(記事へ)の法的問題が決着。検察が訴追項目を減らす代わりにアンダーウッドは有罪を認め、$767ドルの罰金処分だけとなった。司法取引を受け入れずに来週の公判を迎えた場合、最大禁固90日の可能性があった。彼は開幕前にパッカーズから解雇され、まだフリーのままでいる。
2011年9月22日
- CBトラモン・ウィリアムズ(肩)、OLBヴィック・ソート(背中)、RBアレックス・グリーン(かかと)が練習に復帰。パンサーズ戦で負傷したDEライアン・ピケット(足)も参加している。
- ただしCBウィリアムズはウォーク・スルーだけで、チームドリルの部分は不参加。
- RBアレックス・グリーンはかかとの問題でパンサーズ戦を欠場したが、詳しく調べたところ腱には何の問題もなく、シューズの後ろ部分がキツすぎただけとのこと。
- OLBクレイ・マシューズは太もも、CBチャールズ・ウッドソンは足のケガのため練習を休んだ。どちらも出場するだろう、とマッカーシーHC。CBウッドソンは毎年つま先に問題を抱えるので、今回も同じかもしれない。
- OLBフランク・ゾンボは肩甲骨骨折からほぼ1か月。 「先週のX線検査が非常によかった。かなり回復している。復帰は比較的早いだろう」とマッカーシーHC。
- WRチャスティン・ウェスト(JAXへ)の流出で空いたプラクティス・スクワッド枠に、DLジョニー・ジョーンズと契約した。マーシャル大出身のドラフト外ルーキーで、8月末にドルフィンズから解雇。開幕直前にグリーンベイでトライアウトを受けていた。身長6フィート4(193cm)、体重310ポンド(94kg)。
- 近くFSコリンズをインジャリーリザーブに入れて空くロースター枠についてマッカーシーHC。 「セーフティを加える可能性も検討している。人事部門が取り組んでいるところだ」
- 再び代役スターターとなるSSチャーリー・ペプラーについてマッカーシーHC。 「彼は昨季900プレー以上も出場したし、もともと我々は彼をスターターと考え、非常に信頼している。ニック(FSコリンズ)は3年連続プロボウルに選ばれたビッグプレー・セーフティだ。彼の穴を埋めるのが難しいのは当然だ」
- SSペプラー。 「僕にニック・コリンズじゃない。フィールドでニックの真似をしようとはしない。いつもどおり堅実なプレーでチームに貢献するだけ。そういう心構えだ。ベアーズとも昨季2回対戦したわけだし、今回になって僕がとくに狙われるとは思わない」
- ベアーズとは激戦ばかりで、最近はすんなり勝てたためしがない。
- DE B.J.ラジ。 「ただあそこに行きさえすれば勝てるなんて思うのは馬鹿げてる。馬鹿げてるよ。彼らとのゲームはいつも2つか3つのプレーで勝敗が分かれる。(前回は勝てたが)勝った時こそ自分たちにより批判的になるべきなんだ。”W”を手に入れると感覚が鈍ってしまいがちだから」
- 昨季NFLのノーズタックルとしては最多の6.5サックを挙げたB.J.ラジだが、なんといっても彼を有名にしたのはNFC決勝でのINTリターンTD。Journal Sentinel紙によると、NFL史上最も重い体重(337ポンド)でのタッチダウンとのこと。 「それはすごく面白いよね。プロフットボールの歴史はこんなに長いのに・・・ワオ! でも一生忘れないのは、やはりあのプレーの影響の大きさだよ。とくにあのプレーは、もう一度やれるとは思わない」
- QBアーロン・ロジャースはベアーズに5勝2敗と勝ち越しているものの、レーティングは87.5と苦しんでいる(キャリア通算はNFL史上最高の99.5)。300ydsゲームは1回だけ、レーティング100超は一度もない。
- QBアーロン・ロジャース。 「はっきり言って、ベアーズとやるときは何ひとつ当たり前には手に入らないと思うべきだ。タフなゲームになることはみんなわかってるし、わかっているのはそれだけ。これまで7回対戦したけど、その都度ちがう内容のゲームだった。でも必ずタフな際どい勝負だった」
- 最初でファンブルロストしたせいか、第2QにWRランドール・コブはやや弱気にタッチバックを選ぶ場面があった。アグレッシブさを失ってほしくないとショーン・スローカムSTコーチは言う。 「キックオフがワンバウンドしただけで? 私はリターンするべきだったと思う。あれはリターンを狙うすごくいい機会だった。あのキックオフは滞空時間も長くなかったし、クリーンにキャッチできていたし。少し横に動いてのキャッチだから、そのせいでタッチバックを選んだのだと思うが」
- WRコブのファンブルについて、大きな不満はないとスローカムSTコーチ。「もっとしっかりボールを持つべきだったことの他は、彼は何も間違ったことはしていない。彼は走るべき場所にまっすぐヒットした。それが彼のランニングスタイルだ。相手はうまくその穴を閉じた。我々はもっとブロッキングを良くして、彼にもっとスペースを与えなければ」
- CBジョシュ・ゴーディはラムズのプラクティス・スクワッドにいたが、このたびめでたくロースターに昇格。第6週に古巣パッカーズと対戦がある。
2011年9月21日
- 足を捻挫したDEライアン・ピケットだが、次の出場に問題はないと本人。 「ちょっと痛みがあるけど大丈夫」
- CBトラモン・ウィリアムズ(肩)について、水曜の練習から参加できれば、とマッカーシーHCはる。
- 3人のDLを呼んでワークアウトを行った。 DEホール・デイヴィス(昨年ドラフト5巡)、DEロバート・ローズ(昨年ドラフト外からプラクティス・スクワッド)、NTシルヴァー・シリガ(今年のドラフト外)の3人で、プラクティス・スクワッド候補なのかロースター候補なのかはわからない。DEニール不在のいま、補強するとすればDLが有力なのはたしか。
- ジョー・フィルビンOC。 「パンサーズ守備はよくコーチされ、よい仕事をした。こちらがあまり準備をしていなかった異なったカバレッジをいくつか織り交ぜてきた。しかしこちらも試合半ばでアジャストメントをした」
- アジャストメントといえばディフェンスも同じ。序盤はラン警戒で3-4のベース隊形が多く、TEへの長いパスでやられたが、その後のドム・ケイパースDCはダブルTE相手でもニッケル隊形で応じ、パス守備が安定した。 「アジャストができた後は少しよいディフェンスができた。相手のプランが良かったのもたしかだ。相手オフェンスは 『最初の15プレー』 をたっぷり練習するものだし、効果的なのは当然だ。最初の1シリーズか2シリーズを持ちこたえれば、相手の攻め方を把握して波に乗ることができる」
- 公式サイトのデプスチャートでは、すでにモーガン・バーネットが先発FSに、チャーリー・ペプラーが先発SSとなっている。
- パンサーズ戦ではキックオフカバレッジが頑張ったが、今度はWRデヴィン・ヘスターが相手だ。 「開幕戦ではいろいろ問題があったが、それを修正することができた。デヴィンは素晴らしいリターナーだ。彼とやるときは最高のゲームをしなければならないし、そうでなければ、その弱みを突かれてしまう」とショーン・スローカムSTコーチ。
- 昨季プレーオフ初戦以来の計6戦で、WRジェニングスとWRネルソンはともに447yds、4TDでぴったり並んでいる。
- 就任以来マッカーシーHCはアウェー初戦を6年連続勝利し、球団史上単独2位。1位はヴィンス・ロンバルディHCで、1960年から67年まで8連勝している。
- ランボーフィールド再拡張プラン(先月の記事へ)の資金を一部ねん出するため、パッカーズ新株式の発行を行うことが本決まりとなった。NFLからの承認が得られれば、年内には発売を開始したいと球団広報は話している。株式発行は14年ぶり通算5回目。価格は未定だが、前回と同じ1株$200ドルかそれ以上とのこと。
- 以下は地元両紙のパンサーズ戦レビューから。
- QBロジャースが好プロテクションに守られたときの期待値はとんでもなく高くなる。1人目、2人目、3人目とレシーバー候補を見ていく「プログレッション」をいともたやすくこなしている。
- 0-13とリードされた3rdダウン7でのTEフィンリーへの39ydsパスはその好例で、試合の流れを完全に変えた(ビデオ)。パンサーズのマクダーモットDCは2人しかラッシュさせず、DTマクレインはセンターの前でQBのスパイ役。5人(1RB・3WR・1TE)がどれもフリーになれないのを見たQBロジャースはスクリメージ近くまでステップアップしつつ、DTマクレインから離れた場所へ。スナップ後4.9秒の間にフリーになったTEフィンリーへどんぴしゃのパスを通した。
- WR陣の出場スナップ数は、ジェニングス(52)、ネルソン(32)、ドライバー(28)、ジョーンズ(17)、コブ(10)。ドライバーは前週の44回から28回に急減。彼が3位以下に落ちたのは、太ももを負傷していた昨季第7週以来のこと。
- WRジェニングスはCBクリス・ギャンブルに手こずったが、第2Qの4thダウン4でのバックショルダーは捕らなければいけないボール(ビデオ)。第3Qの49ydsTDパスは見事なルートを走った。WRネルソンの84ydsTDの他にも、RBスタークスの40ydsランで素晴らしいブロックをぶちかましている。(ビデオ)
- TE陣の出場スナップ数は、フィンリー(39)、クウォレス(17)、クラブトリー(15)。新人2人はオフェンスでの出番なし。
- TEフィンリーは直立したランニングスタイルと防具の薄さのため、常に下半身をケガのリスクにさらしている。
- 唯一許したサックはTEクラブトリーに責任。DEチャールズ・ジョンソンに一瞬で外を抜かれてしまった。
- RBスタークスはショットガンのスプレッド隊形でのエース役を完全に確保。RBグラントとの出場スナップ数が36対17と開いたのはそのせいだ(2試合連続)。今回はプロテクションでも明らかなミスはなく、(プロテクションの仕事が不要と判断したあと)パスコースに出る感覚もよくなってきた。若いRBにしては忍耐があり、ランでもスクリーンでもブロッキングの展開を見極める。背が高いせいか、カットバック・レーンを見つける目もいい。
- RBグラントはブロッカーの開けた穴をしっかり走っているが、スタークスのようにタックラーをかわせない。スタークスの40ydsランがグラントだったら、8ydsゲイン止まりだったかも。
- FBクーンは2試合連続TDラン。前週と違って相手のマークは緩くなく、半ヤード手前でハードヒットされたが、倒れず踏ん張ってセカンド・エフォートでエンドゾーンに腕を伸ばした。ランブロッキングではミスが何度かあった。
- FBが1人だけのため、2FBの逆ウィッシュボーン隊形(4回あった)ではTEクラブトリーがFB役に入る。
- OLのインサイド3人は相手の弱体DT陣を圧倒し、2人合わせて1タックル、1プレッシャーに抑えた。
- LGラングは前任者LGダリン・カレッジより大きく力強いだけでなく、動いてのブロッキングもアスレチック。いいタイミングでCウェルズにDTを渡し、前に進んでMLBコナーを捕まえていた。スクリーンパスでもいい仕事。
- LTクリフトンの下半身の弱さは明らかで、DEジョンソンに簡単に押し込まれて3rdダウン1のランを失敗させる場面あり。ランだけでなくパスブロッキング能力も下降しつつある。
- OLがパンケーキ・ブロックをしているのにホールディングを取る審判は細かすぎ。相手を圧倒しているのに反則を取られるのは馬鹿馬鹿しい。
- DEラジとNTピケットのコンビは強力で、しかも相手は先発RTジェフ・オターが不在なのでランがまったく出ず(RB2人合わせて11回18yds)。DEラジをブロックし続けることは困難で、NTピケットは動かすのが困難。DEラジはサックを含めてプレッシャー3回。
- DEウィンはキャリアハイの59スナップに出場。プレッシャーは1回、ランに対してもまずまず。
- 3-4のベース隊形で5つか6つのバリエーションを用いた。主にピケットがノーズタックルでラジがウィークサイドDEだが、ラジがノーズタックルに入ったのも8回あった。ケイパースDCはDL陣に(ペネトレートより)レーンを守ってコンテインすることを優先させていた。
- 相手コーディネーターのOLBマシューズ対策は入念で、彼のパスラッシュの48%でダブルチームされた。あちらはドラフト外ルーキーのRTバイロン・ベルも健闘した。逆サイドをプレーするOLBウォルデンもOLBジョーンズ(1Qぶん出場)も、LTジョーダン・グロス(プロボウル2回)相手に歯が立たず。
- 序盤はOLBウォルデンの弱点であるパスカバレッジを突かれたが、ケイパースDCはニッケル隊形を増やすことでアジャストし(TEのカバーにDBを使う)、出血を止めた。
- SSバーネットはファンブルフォース、INT、サックとビッグプレー連発。プルしてきたガードをしっかり受け止めてQBランをショートゲインに止めた好プレーもあった。よりアグレッシブになっている。悪かったのは第1Q末、TEグレッグ・オルセンに34ydsパスを許したプレー。右ワイドにセットしたTEオルセンに対してしっかりジャムせず、縦に抜かれてロングパス成功となった。
- Press-Gazette紙のレビューは、いまのCBウッドソンのカバレッジ能力を「並」と表現。嗅覚や読みの良さでターンオーバーを奪ったが、もはやレシーバーをジャムしてからぴったり並走することができない。だからケイパースDCはふだん彼をスクリメージ近くで活用している。
- CBウィリアムズ欠場のためニッケルに入ったCBブッシュはまずまずの出来。しかしCBシールズはミスタックルが3回あり、WRブランドン・ラフェルへのジャンプボールにも敗れている。
- Pマステイは平均38.7yds、ハングタイム3.88秒。技術上の問題を抱え、スランプの中にいる。(技術上の問題が何かは書かれていない。プレシーズンでパントブロックされたので、ゲット・オフ・タイムの短縮でも図っているのだろうか)
2011年9月20日
FSコリンズがシーズンエンドとなったのは前の記事の通り。以下はそれ以外の点について。
- マイク・マッカーシーHC。 「ロードで13点リードされても逆転し、残り2分で14点差にして勝利することができた。クリーンなゲームではまったくなかった(ミスや反則が多かったことを指す)。しかし我々には若い活気があり、チームの進歩には興奮している。2勝0敗のうえに成長の余地があるのはいいことだ。大きな進歩とは言わないが、それなりに目標を達成し、よいスタートを切った。次はシカゴでのビッグゲームだ。これから7日間そこへ向けて準備していく」
- 優勝チームとして標的にされる立場についてFBジョン・クーン。 「相手が最も強いパンチを繰り出してくる、それは僕らみんな理解していると思う。2週連続でそれを見ることができた。彼らはよく準備し、僕ら相手によいプレーをした。僕らもいいプレーができたと思う」
- 7点差で第4Q残り2分26秒、WRジョーディ・ネルソンへの84ydsTDパスについてQBロジャース。 「相手はタイムアウトが3つ残っていたから、ジェームズ(RBスタークス)の12ydsランの後も、少なくとも1stダウンがいくつか必要だ。そこで僕は(ランから)パスに変えた。いいプレーフェイクをすればバックサイドのレシーバーがフリーになると思ったから。スナップを受けた直後、(ラン警戒した)バックサイドのセーフティがミドルに走ってくるのがわかり、バックサイド(左からのスラント)は1on1だとわかった。捕れるボールを僕が投げ、ジョーディはすごく速かったし、グレッグ(WRジェニングス)も見事なブロックで助けた」
- WRジョーディ・ネルソンはタッチダウン後に一瞬ランボーリープのフェイク。ジャンプ直前で止まってフェンスにぶつかるだけにした。
- WRドナルド・ドライバーは通算9666ydsの球団記録を達成。
- 「僕は素早く立ち上がって(記念の)ボールをサイドラインに送り・・・そこでホールディングの反則(RGシットン)だ。次はいつ来るのかと思ったよ。(なかなかボールが来なかったが) 『すぐに来るよ、すぐに来る』 とみんなが声をかけてくれてた。ようやくこれが終わってうれしいよ。これでリラックスし、記録じゃなく自分の仕事に集中できる」
- マイナー校からの7巡指名入団でここまで来たことについて本人。「こんな日が来るとは予想もしていなかった。回数でもヤーデージでも球団記録に名前が載ることは大きな意味がある。自分の経歴を考えると、これは本当に神の恵みだ」
- WRドライバーは初めてのタッチダウンが1999年のカロライナ戦だった。
- TEジャーマイケル・フィンリーはいわゆる「カルヴィン・ジョンソン・ルール」の犠牲となってTDキャッチならず。通常のサイドライン際ならこれでキャッチが認められるのに、エンドゾーンでは倒れ込んだ後までボールを確保していなければならないのだから、何度見ても不思議なルールだ。
- TEフィンリー。 「僕はキャッチした後バックサイドにスピンしようとし、そのときにヒジの骨のとがったところ(腕がしびれる場所)を打ってしまい、そうなると自分ではどうしようもない。これがフィールド内ならコンプリートになるわけだから、クレイジーな話だよ。このルールはリーグとして再検討することになると思うけどね。得点が減ってしまうわけだし」
- 好調なランニングゲームが勝利に直結した。WRジェニングスとWRネルソンのロングTDはどちらもランで好ゲインをした直後、ランフェイクが効果的だったからだ。
- 実質エースといえるRBジェームズ・スタークス。 「ウチはすごくバランスの取れたチームだ。パスもランもできる。ランニングゲームといってもOL、WR、TE全員のグループ・エフォートなんだ。これはチームそのもの。全員がそれぞれの仕事をしてるってことだから」
- QBロジャース。 「たぶんウチはもう少し彼ら2人にボールを持たせるべきだよ、正直言ってね。ジェームズ(RBスタークス)はすごくよく走れていたし、ライアン(RBグラント)も何度かいいランがあった。2試合連続で100ydsラッシングしてバランスの良いオフェンスができるのはいいものだ。今後もウチはこうしていかないと」
- ランを増やすべきと認めるのはつらいのでは?という(半分ジョークの)質問にQBロジャース。 「いや、本気かどうかはわからないよ(笑)。でも今は彼らがすごくよく走れているから。試合の展開にもよるので、今回はオフェンスが3プレーしかやらない間に0-13とリードされ、リズムをつかむのに苦労した。プレーコールはそうした状況次第で、通常のダウン&ディスタンスであまりランができなかったりする。ウチはもっと彼らにボールを持たせるべきだと思うし、逆にパス攻撃が上手くいけば、彼らに大きなチャンスが回ってくる」
- TEフィンリー。 「スタークスやグラントのランが波に乗ると、それだけビッグプレーのチャンスも広がる。相手はボックスの人数を増やし、僕らパッシングチームに対抗できなくなる」
- 今回もRBスタークスとRBグラントの出場スナップ数に16対37と大きな差がついた。RBスタークスは1stダウンでも3rdダウンでも使うのに対し、RBグラントは3rdダウンではほとんど使わない、という面もある。 「キャリー数の問題じゃない。自分のプレー機会に何ができるかだ。僕はそのチャンスを最大限活かそうと努力してる」とRBスタークス。
- オフェンスはレッドゾーン4回のうち1回しかTDを奪えなかった。唯一の成功は第2QのFBクーンのTDラン。
- 第3Q、CBウッドソンのインターセプトで敵陣20ydsのチャンス。フォルススタート(TEクラブトリー)などで3rdダウン9となり、エンドゾーンのTEフィンリーへのTDパスは認められず。
- 同じく第3Q、自陣でのファンブルリカバーでピンチを逃れた直後。RBスタークスの40ydsラン、TEフィンリーへの17ydsパスで敵陣08ydsに迫る。1stダウンはRBスタークスのドローがノーゲイン。2ndダウンでキャッチしたFBクーンは相手の好タックルで1yds足りず。3rdダウン1はノーバック隊形で勝負するが、右サイドのWRネルソンへのクイックなバックショルダーパスはタイミングが合わず。QBロジャースのパスが早すぎたのか、WRネルソンが振り向くのが遅かったのか。
- 同じく第3Q、敵陣49ydsでSSバーネットがインターセプトして奪ったチャンス。レイトヒットやRBスタークスのスクリーンパス11ydsなどでレッドゾーンに進むが、サックとホールディング(RGシットン)で計23yds後退し、RBスタークスとWRドライバーへの各10ydsパスも1stダウンには届かず。
- Journal Sentinel紙の Play of the Game 図解は第3QのWRジェニングスへの49ydsTDパス。2ndダウン2で、こちらはダブルTE・1WRのIフォーメーション。ラン隊形に対しパンサーズは2LB・3Sの変わった陣形で(TEフィンリー警戒のため?)、実質9人がスクリメージ近くを守る。左ランプレーのように動いたOLに相手が引っかかり、QBロジャースはプレーフェイクから右にブーツレグ。左サイドのTEフィンリーは2人にジャムされてやや出遅れ。WRジェニングスはCBバトラーのジャムを簡単にかわして縦に抜け、Sピューもワンフェイクで抜いてワイドオープンに。(ビデオ)
- オフェンスの反則の多さについてマッカーシーHCは、「多すぎる。判定に同意できようとできなかろうと、オフェンスだけで5回は多すぎる」と語っている。フィルビンOCは、「カルヴィン・ジョンソン・ルールといい、最近のホールディング判定といい・・・。審判を責めてるわけじゃないよ(審判批判がひどいコーチは罰金を喰らうので)。彼らも大変な仕事だ。グレー・エリアも多い。我々と違ってTVリモコンを持って20回も再生し直すことはできないし」
- 第2Q末の4thダウンギャンブルは、安全策(パント)で行くべきだった、とマッカーシーHC。 「リスクの方が大きいのに、やってしまった。ディフェンスが踏ん張ってくれたので助かったが、彼らを苦しいところに追い込んでしまった。今にしてみればあのリスクは大きすぎたが、あのときは状況からいって問題ないと思えた」
- レッドゾーンに6回進まれて2回しかTDを許さなかったレッドゾーンディフェンスが勝因の1つ。
- マッカーシーHC。「2週続けてディンフェンスは苦しい状況で強く持ちこたえてくれた。レッドゾーン、4thダウン。そこで頑張れるかぎりウチは大丈夫。それ以外の点は修正可能だ」
- OLBクレイ・マシューズ。 「土壇場でビッグプレーが出せるウチのディフェンスの特性を示していると思う。毎度あのような位置に自分たちを追い込む必要なんてないんだけどね。ああいった勝負を何とかモノにできて嬉しいよ。チームのキャラクターを育てるのに役立つし、こうした経験は将来の役にも立つ」
- 7点リードの第4Q残り3分22秒、自陣03ydsでの相手ギャンブルはOLBクレイ・マシューズがQBスクランブルを好タックル(ビデオ)。 「勝つためには、あそこで止めなきゃいけないとみんなわかっていた。QBをポケットに留めることができたのが大きい。あそこでビッグプレーを出してオフェンスにチャンスを与え、いいパスでタッチダウンを獲れた」
- CBジャレット・ブッシュ。 「レッドゾーンではすべてが普通より少し速く起きる。ホールは少し速く閉じ、より素早く反応しなくてはならない。QBの球離れは速く、パスラッシュはそれまでに仕事をしなくちゃいけない。すごいディフェンスであるためには、この追い込まれた状況で結果を出さなきゃいけない」
- 第4Q残り10分、自陣ゴール前03ydsでの2ndダウンでCBサム・シールズはWRナーネイをフリーにしてしまったが、QBニュートンの投げそこないに救われた。 「まずいときにQBを見てしまった。WRは一瞬内に来て、それから外に行った。テクニック上のミスだ。水曜からの練習で直していかないと」
- CBチャールズ・ウッドソンはWRスティーヴ・スミスに156ydsを許しながらも、インターセプト2回とファンブルリカバー1回で勝利に貢献した。
- 「僕は今日スティーヴ相手にいい仕事ができず、彼はすごくヤードを稼いだ。ただ、何度かボールを奪ってオフェンスにチャンスを与えることができた。それはものすごく大きいよ」
- CBウィリアムズ不在のため主にアウトサイドをプレーしたことについて。 「ずいぶん久しぶりだね。特定の選手にずっとマッチアップするのもかなり久しぶり。勘を取り戻そうと努力したけど、スティーヴはタフなレシーバーだ。それは間違いない」
- ILB A.J.ホーク。「これがチャールズ。これが彼の仕事だ。インターセプト2つにファンブルリカバー1つ。彼はいつもボールのそばにいる。それには理由があるんだよ」
- 彼は昨季のトータルが2インターセプトだった。彼が複数インターセプトを記録したゲームは通算6回目。前回は2009年11月26日のライオンズ戦。
- 彼とQBニュートンはどちらも大学時代にハイズマン賞を受賞。ハイズマン男からハイズマン男へ、ホットラインが2回つながった。
- 1位指名ルーキーのQBキャム・ニュートンについてQBロジャース。 「すごいことだ。ほんとにそう思う。僕が21歳のルーキーだったときのことを振り返るとね。2試合連続400ydsなんて、心から感心する。ロッカールームで誰かが言ってたよ。 『序盤に対戦できてよかった。彼の理解が進んでからだと止めるのは難しかっただろう』 って」
- SSモーガン・バーネットとQBキャム・ニュートンはともにジョージア州出身。少年フットボール(ポップ・ワーナー)時代からずっと対戦してきたという。 「ポップ・ワーナー、高校、大学、NFLとあらゆるレベルで彼を見てきた。アスレチックで肩が強い。すごいQBだよ」
- 2試合連続で400yds以上を許したパス守備についてILBデズモンド・ビショップ。 「必ず立ち直る。必ずね。ウチの選手たちの性格を僕は知ってるから。必ず立ち直るし、シャットアウトゲームもあるよ」
- 序盤の苦戦についてILBデズモンド・ビショップ。 「あちらの最初の(事前に決められた)15プレーは素晴らしかった。しかし問題はその15プレーの後だ。こちらはしっかりアジャストできた」
- ディフェンスが2試合連続でトータル400yds以上を許したのは、2005年第3週-第5週以来。
- ディフェンスは2試合で計53回の1stダウンを許した。昨季のパッカーズは1試合平均が17回だった。
- FSコリンズ以外のケガ人は、DEライアン・ピケットが足を捻挫したこと。
- CBトラモン・ウィリアムズ(肩)はこれまで4年連続で全試合出場し、これが初めてのケガだった。自分で決められるのなら出場しただろうと彼は言う。 「もう少しというところだったけど、(ドクターの)正しい決断だったと思う。焦って早く復帰するのは避けた方がいい。選手としてはもう戻れると思ってしまいがちだけど、このケガはリスクを伴うから。でも正直、ただ見るだけというのはつらい。サイドラインから眺めるのは初めての経験なんだ。来週のシカゴ戦? 出られるといいね。それ目指して頑張る」
昨日のパンサーズ戦で首を負傷したFSニック・コリンズが、今季はもうプレーできないことをマッカーシーHCが明らかにした。首のどのようなケガなのかは詳述を避けているが、代理人によれば、「骨折でも脊椎の問題でも100%ない。脊柱管狭窄症でもない」と断言。そこから判断して、「ということはQBペイトン・マニングと同じ、首の椎間板だろう」と地元メディアは推測している。
シャーロットの病院で1泊したコリンズは午後1時にグリーンベイに帰着、その後ミーティングに参加しているところに、つらい知らせを伝えなければならなかった、とマッカーシーHCは言う。現在は頭痛が残っているだけで、首の痛みもしびれ等もなく、首にブレースを着けて普通に歩き回っているとのこと。
今後は専門医の診断を受け、手術を含めた選択肢を決める予定。引退に追い込まれる可能性について聞かれると、「その点について断言できるほどケガの評価が進んでいない」とマッカーシーHCは説明している。しかし一般的に首のケガで早期引退する例は数多く、パッカーズでも1994年のWRスターリング・シャープ、コリンズの同期WRテレンス・マーフィ(2005年のCAR戦だった)が引退を余儀なくされている。
◆ ◆ ◆
優勝の原動力となったパス守備における「扇の要」であり、リーグ屈指の”Ball Hawk”であるコリンズを失うのはチームにとってきわめて大きな痛手。代役としては、昨季頑張ったSSチャーリー・ペプラーが先発に復帰し、本来フリーセーフティ向きのモーガン・バーネットがFSに回るものと思われる。新ポジションとはいっても、パッカーズはFSとSSを "Interchangeable" (両者の入れ替え可能)として扱っていたので、大きな変化ではないはず。3月にペプラーと契約延長して控えに置いておいた判断が生きてきたのはたしかだ。
ドム・ケイパースDC。 「彼の離脱が非常に痛いのは言うまでもない。フットボールの残念な部分で、どんなプレーでもこうしたことは起こりうる。ニックは素晴らしい選手であり、彼の穴を埋めるのは大変なことだ。我々は何とかして立て直し、前に進んでいくしかない。幸い我々にはチャーリー・ペプラーがいて、彼は昨季たっぷり実戦経験を積み、良いプレーをした。モーガン・バーネットも今季素晴らしいスタートを切った。彼は2試合続けて非常に良かった。今回もレッドゾーンでの重要な2タックルやインターセプトなど好プレーが多く、彼は伸びてきている」
2011年9月19日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (2-0) |
0 |
7 |
16 |
7 |
30 |
Panthers (0-2) |
10 |
3 |
0 |
10 |
23 |
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気温18℃、曇り空のバンク・オブ・アメリカ・スタジアムにはやや空席が目立ち、パッカーズファンの姿が多い。パッカーズはCBトラモン・ウィリアムズ(肩)、パンサーズはRTジェフ・オター(脳震盪)が欠場している。
パッカーズはパンサーズ最初の攻撃で先制TDパスを許し、直後のキックオフリターンでWRランドール・コブが手痛いファンブルロスト。オフェンスが調子をつかめないうちに0-13とリードされるが、第2Q半ばに初めてTDドライブを成功させ、ようやく落ち着きを取り戻す。
第3Q初めにWRジェニングスに49ydsTDパスを通して逆転すると、ディフェンスは3連続ターンオーバーを奪って一気に優位に。3回ともFG止まりでノックアウトパンチには至らないが、第4QにはWRネルソンへの84ydsでついに14点差。最後のパンサーズ反撃を7点に抑え、なんとかアップセットを逃れることができた。
◆ ◆ ◆
先週のカーディナルスと同じく、パッカーズも大物新人QBキャム・ニュートン相手に苦しんだ。中盤に4ターンオーバーを奪えたのはCBウッドソンの活躍もあるがラッキーな面もある。オフェンスはWRジェニングスとWRネルソンのロングTDで帳尻を合わせたものの、QBとWR陣の呼吸が合わずに不安定なパス攻撃だった。先週苦しんだスペシャルチームは、カバレッジでほぼ満点の働きを見せた。
心配なケガ人は第4Qに首を負傷したFSニック・コリンズ。チームメイトが祈りを捧げ(写真)、長い中断の末に担架に全身を固定されて退場(写真)する際、かろうじて手だけ振ってファンに無事を伝えた。球団発表によると、「本人は通常の感覚があり、四肢もまったく通常どおり動かすことができる。(経過観察のため)今夜は現地の病院に泊まる」とのこと。
第1Q
- CAR陣15 : TEショッキーへの23ydsパス成功。3rdダウン6からTEショッキーへの23ydsパス、WRスティーヴ・スミスへの15ydsパス、12ydsパスでFG圏内へ。CAR連続イリーガルフォーメーションのあと、RBスチュワートの19ydsスクリーンパスとQBドローででゴール前ydsへ。最後はWRラフェルに3ydsTDパス成功。
- リターナーのWRコブがファンブルロスト。
- GB陣26 : GBラフィングザパサーのあと1stダウンならず、20ydsFG成功で3点追加。
- GB陣20 : RBグラントの1ydsラン、パスで2ydsロス、フォルススタートで3rdダウン15、WRジョーンズへのスラントは14yds止まり。
- CAR陣31 : ラン2回で3rdダウン8、QBスクランブル9ydsで1stダウン。WRスミスへの21ydsパス、TEオルセンへの34ydsパスで一気にゴール前3ydへ。CARホールディング、RBスチュワートの2ydsロスで第2Qへ。
第2Q
- 3rdダウン15からWRスミスがショートパス落球。33ydsFG成功で13点目。
- GB陣20 : ノーハドル。3rdダウン7からTEフィンリーへの39ydsパスでCAR陣へ。TEフィンリーへの3ydsパス、RBスタークスの6ydsラン、TEフィンリーへの6ydsパスでさらに1stダウン。RBスタークスへのスクリーンパス9yds、RBグラントへのスクリーンパス8yds、パスインターフェアでゴール前1ydへ。最後はFBクーンが1ydTDラン。
- CAR陣18 : 3rdダウン3からサック(ILBビショップ)が出てパント。
- GB陣48 : WRコブへの12ydsパスのあと、GBホールディング、QBスクランブル3yds、4ydsで1stダウンならず。。
- CAR陣13 : QBスクランブル11yds、ラン2ydsなどで3rdダウン8、イリーガルユースオブハンド(CBウッドソン)で1stダウン。QBスクランブル7yds、RBスチュワートの5ydsランで1stダウン。WRスミスへのパスをCBウッドソンがインターセプト。
- GB陣36 : RBグラントの8ydsランで2ミニッツ。RBグラントの3ydsランで1stダウン。WRジェニングスへの6ydsパスなどで4thダウン4、WRジェニングス落球でギャンブル失敗。
- CAR陣45 : 残り40秒。RBスチュワートへのスクリーンパス14yds、パス失敗、CARパスインターフェア、RBスチュワートへの9ydsパス(CARタイムアウト#2)、パス失敗でFG圏内へ入れず。
- GB陣06 : ニーダウンで前半終了。
第3Q
- GB陣20 : RBスタークスの8yds、1ydラン、14ydsランで1stダウン。QBスクランブル8ydsのあと、WRジェニングスに49ydsTDパスが通って逆転。
- CAR陣20 : 1ydランのあと、WRスミスへのパスをCBウッドソンがまたもインターセプト。
- CAR陣20 : RBグラントの6ydsラン、フォルススタート(TEクラブトリー)などで3rdダウン9、エンドゾーンへのTEフィンリーへのパスは倒れ際に確保できず。37ydsFG成功で4点リード。
- CAR陣21 : RBウィリアムズへのスクリーンパス9ydsのあと、WRスティーヴ・スミスが25ydsパスキャッチ&ランしたところでSSバーネットがファンブルフォース、CBウッドソンがリカバー。
- GB陣32 : RBスタークスの40ydsランで一気にCAR陣28へ。さらに3rdダウン7からTEフィンリーに17ydsパスが通ってゴール前8ydsへ。FBクーンへの7ydsパスでTDならず、19ydsFG成功で7点差どまり。
- CAR陣23 : 連続パス失敗で3rdダウン10、長めのパスがオーバースローとなり、SSバーネットがインターセプト。
- CAR陣49 : RBグラントの2ydsラン、7ydsパスとラフィングザパサーでロングゲイン。RBスタークスへのスクリーンパス11ydsでレッドゾーンへ。しかしサックとGBホールディングで24ydsも下がり、RBスタークスへの10ydsパス、WRドライバーへの10ydsパスでFG圏内に戻すのがやっと。34ydsFG成功で3点追加。
- CAR陣20 : RBスチュワートへの21ydsパス、6ydsパスで最終Qへ。
第4Q
- RBウィリアムズの3ydsラン、WRナーネイへの10ydsパスのあと、3rdダウン9からRBスチュワートへの12ydsパスで1stダウン(FSコリンズ負傷退場)。TEショッキーへの15ydsパスでゴール前8ydsに迫るが、QBドロー5ydsのあと連続パス失敗でTDならず。21ydsFG成功で再び7点差に。
- GB陣26 : GBホールディング、WRコブへの13ydsパス、RBスタークスの6ydsランで3rdダウン1、RBスタークスが止められて3&アウト。
- CAR陣32 : WRスミス落球、サック(NTラジ)で3rdダウン22、WRラフェルに32ydsパス成功。WRスミスへのクイックスクリーン15yds、RBスチュワートへの15ydsパスで一気にレッドゾーンへ。スクランブル不発(OLBマシューズのサック扱い)、WRラフェルへの9ydsパスで3rdダウン1、QBランを3ydsで止めて4thダウン4、サック(OLBマシューズ)が決まってギャンブル失敗。
- GB陣03 : 残り3分09秒。RBスタークスの12ydsランのあと、WRネルソンに84ydsTDパスが決まって14点差。
- CAR陣17 : 残り2分08秒。RBウィリアムズへの4ydsパスで2ミニッツ。WRスミスへの68ydsパスで一気にレッドゾーンへ。パス失敗、WRラフェルへの5ydsパス(CARタイムアウト#1)、WRナーネイへの6ydsパスでゴール前へ。パス失敗、QBスクランブル2yds(CARタイムアウト#2)、QBドローでタッチダウン。再び7点差。
- オンサイドキックはWRドライバーがキャッチして失敗に。ニーダウンで試合終了。
Final Team Statistics |
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Packers |
Panthers |
Points |
30 |
23 |
Total Yards |
419yds |
475yds |
First Downs |
16回(ラン5・パス9・反則2) |
26回(ラン6・パス18・反則2) |
Rushing |
124yds (21回・平均5.9) |
71yds (21回・平均3.4) |
Passing |
308yds (19/30・2TD・0INT) |
432yds (28/46・1TD・3INT) |
Sacked |
1回13yds |
4回28yds |
3rd Down Efficiency |
5/12 (42%) |
6/13 (46%) |
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Turnovers |
1回 (INT0/FUM1回) |
4回 (INT3/FUM1回) |
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Field Position |
自陣34yds |
自陣27yds |
Punt |
3回38.7yds(ネット35.0yds) |
2回37.5yds(ネット37.5yds) |
Kickoff Return |
2回平均24.0yds |
5回平均21.4yds |
Punt Return |
0回 |
2回平均5.5yds |
Field Goals |
3/3 |
3/3 |
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Penalty |
7回57yds |
6回50yds |
Time of Possession |
27分26秒 |
32分34秒 |
- オフェンスの犯したターンオーバーは序盤の1つだけ。
- 先週のヒーローだった新人WRランドール・コブが最初のリターンでいきなりファンブルロスト。味方選手の背中にまっすぐ衝突しただけでこぼしてしまった、あまりにもイージーなミス。序盤でチームの勢いを殺ぐことになり、もし負けていたら戦犯扱いされていたはず。
- ディフェンスの奪ったターンオーバーは4つ。しかしそこからの攻撃でわずかFG3本の9点しか獲れなかったのが残念なところ。
- 第2Qの終わり近く、WRスティーヴ・スミスへのパスをCBチャールズ・ウッドソンが今季初インターセプト。8メンプロテクションで2人()しかルートを走らないのだから、カバーが自然に厚くなる。(ビデオ)
- 第3Q最初のディフェンスで、WRスミスへのパスをCBウッドソンがまたもインターセプト。パスラッシュの圧力を感じたQBニュートンが体重を後ろに残したまま投げたためパスが弱くなり、CBウッドソンが飛び込む余裕が生まれた。(ビデオ)
- 第3Q、WRスミスからSSバーネットがファンブルフォース、転がったボールをCBウッドソンがリカバーした(ビデオ)。WRスミスは右サイドライン際に押し出されそうなところで右手を伸ばしてボールを持ち、その腕をSSバーネットが叩いたためボールが転がり出た。たしかにあそこでファンブルしても普通はアウトオブバウンズだが、WRスミスの初歩的なミスには違いない。
- 第3Q、長いパスがWRナーネイの頭を超えてきたところをSSバーネットがインターセプト。明らかにQBニュートンのコントロールミスだが、地面すれすれでダイビングキャッチしたSSバーネットもナイスだった。(ビデオ)
- 先発QBアーロン・ロジャースは19/30、308yds、2TD、0INTでレーティング119.9。
- WRたちと微妙に合わない場面が目立った。とくに前半は得意のバックショルダーパスがことごとく通らず。
- パス成功はWR陣が7回(ターゲット15回)、RB/FB陣が7回(9回)。TEが5回(6回)。WR陣の比率がわずか37%だった。
- 被サックは1回のみだが、パスラッシュのプレッシャーは決して弱くなく、投げ急いでタイミングが合わない場面も多かった。
- QBスクランブルは4回14yds。(ニーダウンの-1ydを除く)
- チームラッシングは21回124yds(平均5.9)、1TD。QB分を除くと16回119yds(平均7.4)。
- 先発RBライアン・グラントは6回25yds(平均4.2)。パスキャッチ3回14yds。ラッシング回数も好ゲインの回数もRBスタークスに劣り、「最初に出てくるだけ」の先発RBになりつつある。
- RBジェームズ・スタークスは9回85yds(平均9.4)の活躍。40ydsのロングゲインを除いても1回平均5.6ydsを稼いでいる。レシービングでもスクリーンを含む3回30ydsとよく貢献した。
- FBジョン・クーンは唯一のキャリーが1ydsのTDラン(ビデオ)。一瞬止まったかに見えたがセカンドエフォートで押し込んだ。敵地ながら「クーーーーン」のコール。
- RBアレックス・グリーン(アキレス腱)は欠場。
- WR/TE陣は以下のとおり。
- 前半はトップWR陣3人のパスキャッチがわずか1回(WRジェニングス)のみ。
- WRグレッグ・ジェニングスは2回55yds、1TD。前半は6回ターゲットになってキャッチ1回6ydsのみ。難しいパスが多かったのはたしかだが、第2Q末のギャンブルではほぼ完ぺきなパスを落球している(ビデオ)。第3Qには49ydsのタッチダウン(ビデオ)を決めて汚名返上し、第4QのWRネルソンのTDの際も相手タックラーの前に入って好ブロックを決めた。
- WRドナルド・ドライバーは1回10ydsで、9666ydsの球団レシービング新記録を達成。出番は減っている。
- WRジョーディ・ネルソンは唯一のキャッチが第4Qの84ydsTDパス(ビデオ)。左サイドライン際で追いつかれそうなところをWRジェニングスの好ブロックに助けられた。
- 話題のWRジェームズ・ジョーンズは1回15ydsのみ。ターゲットになったのは2回だけ。
- 新人WRランドール・コブは2回25yds。
- TEジャーマイケル・フィンリーは5回68yds。第3Qのエンドゾーンでのキャッチは(昨年話題になったWRカルヴィン・ジョンソンと同じで)倒れ込む際にボールがこぼれ、キャッチが認められず。それを除けばさすがの働きで、実質パス攻撃の中心だった。
- TE陣は5人全員アクティブ登録されたが、フィンリー以外はキャッチなし。
- 先発OL陣はLTクリフトン、LGラング、Cウェルズ、RGシットン、RTブラガ。
- 被サックは1回13yds。それ以外にもスクランブルで逃れる場面や、ホールディング(5回!)を取られるプレーが目立ち、パス攻撃のリズムを狂わせた。
- ランブロッキングは今回も非常によく、RBコンビは2試合連続でどちらも平均4.0yds以上を達成。
- ディフェンスの陣容は以下のとおり。
- 今回もDEマイク・ニールに代わってDEジャリアス・ウィンが先発。
- 第2Q半ばからOLBエリック・ウォルデンに代わってOLBブラッド・ジョーンズが出場。しばらくたってOLBウォルデンに戻った。軽いケガだったのか、戦術面での交代なのかよくわからない。
- FSニック・コリンズ(首)負傷退場でSSチャーリー・ペプラーが代役に。
- CBトラモン・ウィリアムズに代わってアクティブ登録されたのはドラフト外のFS M.D.ジェニングスで、CBデヴォン・ハウスの初出場はおあずけとなった。
- パス守備は1位指名ルーキーのQBキャム・ニュートンを相手に28/48、432yds、1TD、3INTのレーティング72.0。 第2Q以降はインターセプトを連発して命拾いしたが、3rdダウン成功率も高く、にかなり翻弄された。デビュー2戦連続で400ydsを投げたQBはもちろん史上初。
- パッカーズ守備のサックは4回28yds。最初のサックは記録上ILBビショップだが、実質OLBマシューズが追い込んでQBが先に倒れたもの。2つ目はNTラジが見事に突破し、飛びのいたQBが勝手に倒れたような。3つ目はQBスクランブルがノーゲインになったもので、サイドラインに追い込んだOLBマシューズのサック扱い。4つ目はSSバーネット。自陣ゴール前の3rdダウン1、QBのブーツレグをサイドライン際に追いかけて3ydsロスに仕留めたスピードが光った。
- 4サックを挙げたとはいえ、プレーアクションやロールアウトやスクリーンパスを多用するパンサーズのプレーコールに翻弄された。パスラッシュがなかなか届かず、とくに序盤は苦しかった。
- QBニュートンはパスラッシュをかわしたりヒット寸前で投げるのが上手く、動きながらのロングパスなど俊足強肩を活かしたビッグプレーがおおい。第4Q初めにはワイドオープンのWRに3ydsTDパスを失敗(写真)するなど、ミスにも助けられた。
- QBニュートンのランは10回53ydsでパンサーズの稼ぎ頭。パッカーズはQBスクランブルを止められず、第1QのOLBマシューズなどミスタックルも多かった。あらかじめデザインされたQBドローの方は比較的止めていた印象。
- パスの球筋が不安定な中でRB陣へのパスが最も効果的。RBジェームズ・スチュワートはなんと8回100ydsを稼いでいる。
- 大黒柱のWRスティーヴ・スミスは6回153ydsの活躍だったが、イージーな落球やファンブルロストでパッカーズ守備を助ける形に。
- ラン守備は21回71yds(平均3.4)。QBを除くとわずか11回18yds(平均1.6)とシャットアウト。ランを止めて3rdダウンロングでどうするかが勝負のゲームだった。
- CBチャールズ・ウッドソンはインターセプト2回、ファンブルリカバー1回、パスディフェンド2回の大活躍でチームを救った。CBトラモン・ウィリアムズ欠場のため彼をエースWRスティーヴ・スミスに付けざるをえず、いつものように自由に動かすことはできなかった。
- SSモーガン・バーネットもインターセプト1回、ファンブルフォース1回、サック1回、ロスタックル1回の大活躍。
- 反則は7回57yds。OL陣のホールディングが5回もあった(ディクライン含む)。パンサーズも反則6回50ydsとほぼ互角。
- 第2シリーズでILBビショップがラフィングザパサー。ヒットした場所もタイミングもクリーンに見え、これを取られたら仕方がない。
- 最初のシリーズでTEフィンリーがフォルススタート。
- 第2Q、RTブラガがホールディング。
- 第2Q半ば、LTクリフトンがホールディング。
- 第2Q、CBウッドソンがイリーガル・ユース・オブ・ハンドで1stダウンを与えるが、3プレー後にインターセプトで汚名返上。
- 第3Q、TEクラブトリーがフォルススタート。
- 第3Q、RGシットンがホールディング。
- 第4Q、RTブラガがホールディング。
- ディクラインされたのは2回。(CBウッドソンのイリーガルコンタクト、RTブラガのホールディング)
- キックオフリターンはWRランドール・コブが2回平均24ydsとまずまずだが、前述のファンブルロストがひどい。相手にボールを触られてもいないのに、味方と衝突してこぼしてしまった。タッチバック3回で、今回は判断が慎重だった。
- パントリターンはWRランドール・コブがフェアキャッチ2回のみ。
- Pティム・マステイのパントは3回平均38.7yds、ネット平均35.0yds。1回が敵陣でのプーチパントだったので数字が下がっただけだろう。
- Kメイソン・クロスビーのフィールドゴールは3/3。37yds、19yds、34ydsをすべて成功した。
- 先週苦しんだカバレッジチームだが今回はほぼ満点。キックオフカバレッジは5回平均21.4ydsとシャットアウト。相手リターナーを15yds地点、18yds地点、21yds地点、23yds地点、17yds地点で倒している。パントカバレッジでも2回平均5.5ydsと十分な内容。
- マッカーシーHCはコイントスに勝って後攻を選んだ。連続13失点の苦しいスタートとなったのだから失敗か。ただ後半はこちらのTDドライブで始まり、連続ターンオーバーを奪ったたのでけっきょく成功なのか?
- WRドナルド・ドライバーは試合最後のオンサイドキックをキャッチ(写真)。2試合連続とは珍しい。
- ケガ人は以下のとおり。
- 第4Q最初のシリーズでFSニック・コリンズが負傷退場。飛び越えようとする相手RBの尻が彼のヘルメットに当たり(さほど激しくはない)、首が後ろに倒れる形になった。長い中断のあと担架に固定されて退場。動かないので心配されたが、拍手に送られて退場する際、ヒジを曲げて手を振ってくれた。
- アクティブ登録から外れたのは、RBアレックス・グリーン(アキレス腱)、OTデレク・シェロッド、DEマイク・ニール(ヒザ)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、OLBヴィック・ソート(背中)、CBトラモン・ウィリアムズ(肩)、CBデヴォン・ハウス(足首)。
- WRドナルド・ドライバーは9666ydsの球団レシービング新記録を達成。WRジェームズ・ロフトン(殿堂入り)の持つ9656ydsを25年ぶりに更新した。(リスト)
- 今回のチームキャプテンはWRドライバー、FSコリンズ、Kクロスビーの3人。(写真)
- パンサーズのオーナー、ジェリー・リチャードソンとゲーム前に談笑する(あるいは威張り散らされる)マーク・マーフィ社長の写真。ドム・ケイパースDCもかつての上司リチャードソンを表敬訪問。(写真)
- プラクティス・スクワッドにいたWRチャスティン・ウェストはジャガーズと契約。彼にとって待望のロースター入りだ。
2011年9月18日
2巡指名ルーキーのWRランドール・コブ(ケンタッキー大)はデビュー戦でいきなり2タッチダウンを挙げ、しかも108ydsのキックオフリターンTDはNFLタイ記録のおまけつきだった。Press-Gazette紙による一問一答式のインタビューを抜粋で紹介する。
Q. テネシー州で生まれ育った有力選手がなぜケンタッキー大に?
「リクルーティングが決め手だった。才能に恵まれた大型選手たちと違って、僕はそれほどオファーが多くなかったんだ。オファーがあったのはテネシー、ケンタッキー、ミドルテネシー州立の3つだけ。僕にはケンタッキーでの自分の位置が一番合っていると感じた」
「そう、テネシー大のゲームでホットドッグを売ってた」
Q. それは何歳のとき?
「覚えていないけど、12か13かな。ホットドッグの入った箱を抱えて、スタンドで売って回ってた。売り切れると階段に座り、ゲームを見てたんだ」
Q. 12歳の少年がテネシー大のすぐそばで育つってどんな感じ?
「いつだってフットボールを愛していた。QBティー・マーティンやLTチャド・クリフトンのような選手を間近で見ることができた。全米チャンピオンチームだったからね(1998年シーズン)。彼らのプレーを記憶し、愛し、彼らから学んだよ」
Q. ちょっと待った。子供の頃に大学時代のチャド・クリフトンを見てたの?
「そのとおり。そのときは8歳だったから、ホットドッグを売ってたわけじゃないけどね。でも彼らのプレーやなんかはよく覚えてる」
Q. その彼といま同じロッカールームにいるのはちょっと面白いね
「ほんと、なんかクレイジーだよね。もっとクレイジーなのは、ケンタッキー大でティー・マーティンが僕のWRコーチだったことだ。子供の頃の自分のアイドルがコーチしてくれるなんてすごいことだよ」
Q. ビデオゲームに熱中することは?
「あまりないね。高校から大学にかけてはけっこうやったけど、大学最後の2年間はゲームからちょっと離れ、現実世界のフットボールの方に集中してた。今でも多少はやるよ。仲間がやるから一緒にね。でも上手くなるほどはやっていない」
Q. いまフットボールをしてなかったら何をしてた?
「たぶんコーチの道に進むか、ティーンエージャーの指導や相談相手をしてたんじゃないかな。彼らを何らかの形で助けられると常に思っているし、できるだけ多くの人を助けようと努力してる」
Q. 自信過剰だったり逆にNFLに圧倒される新人が多いけど、君は物事をよくわきまえてすごく落ち着いているように見える。君の育ちと関係があるんだろうか?
「こういう人間に成長してきたんだと思う。子供の頃からつねにNFLでのプレーを夢見てきた。やれないと思ったことは一瞬たりともなかった。そしてここまできたし、こうなるのが自然だったと感じてる。これぞ天職なんだ。これが自分のやるべき仕事、そう思って取り組んでる」
「ただ、今でも(この環境には)圧倒されてるよ。先日WRトリ・ガーリーと一緒にパッカーズの特番(おそらくNFL Network)を見て、僕らは思ったんだ。僕らはこの連中といま同じロッカールームにいるんだって。この選手たちと毎日会ってるんだなって。そういったことは今でも信じがたい」
Q. 父から学んだことは?
「教え込まれた中でいちばん大きいのは、自分が働いていないときは必ず他のヤツ(ライバル)が向上してる、ってこと。僕が練習をしていないということは、相手は僕より頑張っているということだ。ライバルは僕より一歩先に行ってしまう」
Q. テネシーで育ち、すぐ北のケンタッキーに進学したわけだけど、これまでもっとも北で暮らしたのは?
「ハハハ、これまでで最も北がケンタッキーだった。だからグリーンベイは全く新しい体験だよ。冬は相当厳しいと聞いてる。本番が来るときには準備ができてるといいけど」
Q. 気候の他に違うのは?
「アクセントだね。参るのはアクセント。食料品店に行くと、“bee-ag”は要りますかと聞かれてうろたえてしまう。なんだって? バッグのこと? アクセントにはまだアジャストしている最中なんだ」
Q. 自分の驚異的なスピードを意識するようになったのはいつ?
「僕は自分がそんなにバカッ速いと思ったことはないんだ。他人はみんなそう言うけど。努力して向上してきたことだと思う。年を重ねるうちに力がついて、速くなってきた。強くなるほど馬力が増すからね」
Q. 先週の大活躍で、家族や友人から電話攻勢なのでは?
「それによると、みんなが職場で話題にしてくれてるみたいだ。 『あれがオレの従弟だ』って話せるし、僕の母も喜んでる。母を笑顔にさせ、父や兄弟が誇りに思ってくれるのが一番。家族からの電話はいつも胸が温かくなる」
Q. 優勝後にRBスタークスの故郷では"James Starks Day"があり、RBブランドン・ジャクソンやWRジェニングスもそうだった。"Randall Cobb Day"の用意は?
「じつはパッカーズからドラフトされた後にあったんだよ。故郷に帰って、ちょっとしたサイン会をしたり。7月の独立記念日の週末で、家族や友人で毎年恒例の大きなパーティを楽しんだ」
Q. そういうのって不思議な感じじゃない?
「そうだね。僕が一番すごいなんて一度も思ったことはなかった。素晴らしいタレント、素晴らしいアスリートたちにいつも囲まれてきたから。その中でNFL入りするのが僕だなんて、だれも想像していなかったと思うんだ。仲間はすごい選手ばかりだったけれど、僕は常に先輩から多くを学んできた。彼らの良いところも、失敗したところも」
2011年9月17日
インジャリーリポートは下表のとおり。
- 注目のCBトラモン・ウィリアムズ(肩)は金曜の練習も不参加。 "Questionable" にはしてあるものの、やはり欠場の方向だろう。 「彼はつねにメンタル(頭脳面)の準備が素晴らしいので、練習に出られなかった点は心配していない。今日休んだのはメディカル上の判断だ。あと48時間あるし、フィジカル的に大丈夫なら出場させる。回復はしてきているからまだチャンスはある」とマッカーシーHC。
- 金曜の練習で新人RBアレックス・グリーンはかかとのケガを悪化させて途中退場。出場は微妙。
- パンサーズではディフェンスの中核MLBジョン・ビーソンがアキレス腱の負傷でインジャリーリザーブ入り。RTジェフ・オターは脳震盪のため出場できず、ドラフト外ルーキーのOTバイロン・ベルが初先発の見込み。
- パッカーズはプラクティス・スクワッドのQBグレアム・ハレルに年俸$22万ドルを支払っていることが明らかに。プラクティス・スクワッドに17週すべて在籍した場合の最低額は$96900ドル(週給$5700ドル)なので、その2倍以上ということになる。ロースター枠は使いたくない、かといってロジャース欠場時に控えQBがいなくなるのは困る、という事情によるのだろう。Press-Gazette紙によると、今季パッカーズのプラクティス・スクワッドで最低額でないのは彼だけとのこと。
- セインツ戦で2TDを挙げたWRランドール・コブが開幕週のRookie of the Weekに選ばれた。こちらは週間MVPとちがってNFL.comでのファン投票によるもので、パス422ydsのQBキャム・ニュートン(CAR)を上回った。
- 過去20年間のパッカーズ1巡指名ルーキーで開幕戦にアクティブ登録されなかったのは、OGアーロン・テイラー(1994)、DEジャマール・レイノルズ(2001)、DEジャスティン・ハレル(2007)、NT B.J.ラジ(2009)、そして今回のOTデレク・シェロッド。このうちOGテイラーとDEレイノルズとNTラジはケガによるものなので、実質ハレルとシェロッドだけだ。ハレルのときは先輩DL陣の層が厚かったが、今年のOL陣の層の薄さを考えるとやはり情けない。
- キャンプでイマイチだったCBサム・シールズは開幕戦で29ydsのTDパスを許した。スーパーボウルの第4QでWRマイク・ウォレスに許したTDパス(ビデオ)と同じようなミスだ。このときは肩を負傷していたので最初のジャムをしくじったのも仕方がないが、今回は同情の余地はない。 「まったく同じミス。本当はジャムのテクニックじゃなく、ただ忍耐強さが足りなかった。僕はときどきアグレッシブになりすぎてしまう。今はそれに注意してる」と本人。
- 昨年CBウィリアムズの躍進を予言したジョー・ウィットCBコーチ。 「CBシールズはまだ2年目だし、彼はこのリーグでスターになるよ。あまりに早く成功を収めたものだから、世間は彼が今年スターになると思ってしまっている。それにはもう1年かかるかもしれないが、今年だって高いレベルでプレーするはずだ」
- 同じくCBシールズについてドム・ケイパースDC。 「昨年よりもテクニック的にずっと良くなっていると思う。昨季開幕戦のことを思うと、今でも少々ドキドキものだ。しかしシーズンが進むにつれて進歩し、ビッグプレーでチームを助けてくれた。彼はいいキャンプを過ごしたと私は思うし、昨年の今頃よりはるかによくなっている」
- 新人CBデヴォン・ハウスはハムストリングと足首のケガでキャンプの半分以上を休み、CB陣の最下位にとどまっている。ようやく足首のケガも治ったが、彼はまだ練習が必要だとウィットCBコーチは言う。 「長く休んでいたので、まだプレーに波がある。復帰したからには体調もベストに戻さないといけないし。昨日はこれまでで最高の内容だったから、これを続けていってほしい。彼は入団以来9回しか練習できていないんだ。進歩はしているが、実戦に出して大丈夫と言えるにはほど遠い」
- セインツ戦で大量失点したとはいえ、レッドゾーン守備で5回のうち1回しかTDを許さなかったのが勝因の1つ。レッドゾーン被TD率は2009年が60.9%で28位、昨季が48.4%で12位。(まだ1試合だが)今季は20%で4位タイ。
- パンサーズといえばドム・ケイパースDCが初代ヘッドコーチ。創立2年目の1996年シーズンにはカウボーイズを破ってNFC決勝に進出し、@グリーンベイで敗れた。その躍進が評価されてコーチ・オブ・ザ・イヤーにも選ばれている。
- ノースカロライナでの思い出についてケイパースDC。 「最初は(設立準備段階で)選手がおらず、(ハードワークの果てに)オフィスで眠った。そんな人生の4年間を過ごした場所に戻って戦うのだから、気持ちは難しいものがある。温かい思い出がたくさんあるから。しかしコーチ・オブ・ザ・イヤーなどもらっても、その2年後にはクビだ。頂点から底辺まではなんと早いことか、あのときに身に染みたよ」
- 今回はDE C.J.ウィルソン(イースト・カロライナ大)にとっても里帰りゲーム。親族や友人のためにチケットを30枚調達したとのこと。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Notes |
Mike Neal |
DE |
Knee |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Frank Zombo |
LB |
Shoulder |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Vic So'oto |
LB |
Back |
△ |
× |
× |
Out |
欠場 |
Alex Green |
RB |
Achilles |
- |
- |
△ |
Questionable |
微妙 |
Tramon Williams |
CB |
Shoulder |
× |
× |
× |
Questionable |
欠場の方向 |
Jermichael Finley |
TE |
Ankle |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Ryan Taylor |
TE |
Hip |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
Chad Clifton |
OT |
Knee |
△ |
○ |
× |
Probable |
出場 |
Davon House |
CB |
Ankle |
△ |
○ |
○ |
Probable |
欠場 |
Carolina Panthers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Wed |
Thur |
Fri |
Status |
Jeff Otah |
OT |
Head |
× |
× |
× |
Doubtful |
Kealoha Pilares |
WR |
Ankle |
○ |
○ |
○ |
Probable |
David Thomas |
LB |
Groin |
△ |
△ |
○ |
Probable |
Josh Thomas |
CB |
Thigh |
○ |
○ |
○ |
Probable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
ー |
: |
Not Listed |
2011年9月16日
この日の練習時の気温は15℃。試合のあるノースカロライナ州シャーロットの気温は26℃。さいわい週末はもう少し下がる見込みだ。暑い地域のチームは(暑さに強い)白ジャージを選ぶので、今週はアウェーでもパッカーズは緑ジャージを着ることになる。
- 昨日復帰したOLBヴィック・ソート(背中)だが、この日は再び休んだ。NFL初出場はおあずけとなりそうだ。
- CBトラモン・ウィリアムズも休んでいるが、リハビリ・トレーニングの量を増やしている。
- 現代NFLで猛威を振るうバックショルダー・パス。振り向いたレシーバーの外側に投げるパスで、相手DBがマンカバーである限り(QBの方を向けないので)、防ぐのは難しい。たとえ密着カバーができていても、気が付いたときにはボールが来ているからだ。(ビデオ1・ビデオ2)
- すでにバックショルダーの名人といえるQBアーロン・ロジャース。 「すべてはタイミング。タイミングさえよければ成功の確率は高いし、守るのは難しいよ。でもタイミングが遅れ、ディフェンダーに振り向く時間があれば、守るのはたやすくなってしまう。小出しにして使うべき手段だと思う」
- 苦い経験もあるとQBロジャース。 「昨年マイアミ戦でインターセプトを投げたんだ。右サイドライン際のWRジェームズ・ジョーンズへのパスで、おそらく頭の上を越すパスを投げるべきだった。相手コーナーがバックショルダーを予測していて、ジェームズをサイドラインに追い込んだ。だからあまり頻繁にやりすぎないようにしないと」
- WRグレッグ・ジェニングス。 「すごく相手DBの意表を突くんだ。完全に守ることはできない。いつも言ってるように、パーフェクトなボールを投げ、パーフェクトなルートを走れば、どうやったって守るのは難しい。とくにバックショルダーでその2つができれば、完全に不可能だよ」 「WRとしては、ボールがあっという間に来るし、体を変な風にひねらなきゃいけない場所に必ず来る。望ましい場所にQBは投げなきゃいけないけど、ウチはすごく優秀な人が投げるからね。おかげですごく簡単になる」
- トム・クレメンツQBコーチ。 「あらかじめ決められたプレーではない。相手ディフェンダーのプレーを読むことが基本だ。相手DBがレシーバーに後れをとっているなら、頭の上を越すパスを投げる。レシーバーの奥についているなら、ビハインドに投げる。相手の不利な場所に投げるだけだ」
- マイク・マッカーシーHC。 「バックショルダー・スローについては、正直あまり詳しい技術的な解説はしたくない。人によって違った見方や教え方をするしね。選手にも話すことだが、どこでこれを使うべきか、注意深くなければならない。レシーバーとDBの関係次第だ。アーロンはきわめて効果的なバックショルダーを投げる。肩の強さ(とくにディープ・アウトは最も肩の強さが必要とされる)と正確さがあり、非常に安定したパスを投げる。使いすぎないよう注意が必要だが」
- WRジェームズ・ジョーンズ。 「完全に相手を抜いていれば、その上を越すパスを投げる。ぴったりつかれていれば、頭の中のクロックで、オーバー・ザ・ショルダーかバックショルダーかがわかる。ちらっと覗いて、バックショルダーなら向きを変える。これが簡単なら、誰もがやるだろう。ウチはQBとWRの間にいい呼吸ができてるんだ。僕らは特定のルートでアーロンが何を考えてるか理解しなきゃいけない」
- WRジョーディ・ネルソン。 「プラクシコ・バレス。僕は当時大学生だったけど、ちゃんと見てたんだよ」 (2007年NFC決勝でCBアル・ハリスがこれに散々やられたことを指す)
- WRジェームズ・ジョーンズは昨季100ydsゲームが2回あったが、どちらもその前週はキャッチゼロだった。
- 開幕戦を休んだ7巡指名TEライアン・テイラー(股関節屈筋)は今週の練習にフル参加。スペシャルチーム主要ユニットの1stチームに参加しているので、今週はNFL初出場となりそう。故郷ノースカロライナでのゲームなので、親族や友人15人を招待しているとのこと。
- 出場スナップ数で自分とRBスタークスに16対45と差がついた意味についてRBライアン・グラント。 「わからない。ウチはゲームに勝ち、僕はそれを楽しんでる。僕ら2人ともよい結果を出して貢献できたことが嬉しいよ。このオフェンスは武器が多いし、本番でどんな展開になるかはわからない。どんな展開になろうと、戦力を最大限に活かそう、といつも話し合っている」
- CBジャレット・ブッシュはセインツ戦終盤でCBウィリアムズが退場した後、代役として堅実なカバレッジを見せた。次ももしCBウィリアムズが欠場すればニッケルバックに入る。彼は2006年ドラフト外でパンサーズに入団、開幕前に解雇されてパッカーズに拾われた(当時の記事)。 「そう、僕にとっては古巣だけど、いまのチームに集中しないと。僕の番号が呼ばれたら、入ってプレーをするだけだ。ドム(ケイパースDC)に任された役割を全うし、いいプレーを決めなきゃいけない」
- 元パッカーズのTEドナルド・リーはベンガルズと契約。3月にパッカーズから解雇された彼は今夏イーグルスと契約し、開幕前に解雇されていた。
- 最終ロースターカットで解雇されたRBディミトリ・ナンスはドルフィンズでワークアウトを行ったが契約には至らず。
- 同じくC/Gニック・マクドナルドはペイトリオッツのプラクティス・スクワッドにいたが、解雇となった。
- 開幕時点でのNFL各球団平均年齢ではバッカニアーズ(25.17歳)が最も若く、シーホークス(25.72歳)が2位。3位はパッカーズとベンガルズ(25.74歳)が並んでいる。
2011年9月15日
- DEマイク・ニールがヒザの手術を受けたことは前の記事のとおり。Journal Sentinel紙は、「前十字靭帯(ACL)ならばシーズン終了だし、内側側副靭帯(MCL)ならば手術はしない。ということは軟骨の損傷ではないか」と推論を述べている。
- 開幕戦で負傷したCBトラモン・ウィリアムズ(肩)はまだ休んでいる。試合間隔が開いたおかげで、今週出場できる可能性はある、とマッカーシーHC。 「本人とドクターたちの決めることだ。試合後5日間でかなり回復したから、今後5日間でどうなるか様子を見る。トラモンが出場できるようあらゆるチャンスを与える。たとえ木曜のフルパッド練習に出られなくても、とくに問題はない」
- 開幕戦を欠場したOLBヴィック・ソート(背中)とCBデヴォン・ハウス(足首)の新人コンビが練習に復帰した。
- WRジェームズ・ジョーンズはキャッチ数でなくプレイングタイムに不満を漏らしている。
- ネルソンとの出場スナップの差は8回(19対27)だけだが、ジョーンズはジャンボ・パッケージ(1WR隊形)での出番が多かった。これはほとんどがランなので、首脳陣による帳尻合わせのように見えなくもない。
- 「もっとオフェンスに関わりたいか? もちろんだよ。そうでないヤツはいない。コーチはNo.3を決めたと思うか? そうだね、フィルムで見たとおりだよ。誰がNo.3かはわかるだろう(ネルソンのこと)。僕とコブが4番手/5番手を分け合ってる」
- 「ボールが(成り行きで)来なかったことはかまわない。でも僕もゲームプランの一部になりたいんだ。プレーしたいからフットボールをやってる、それは誰でも同じだから。僕はセルフィッシュじゃない。ウチに武器が多いことはよく承知してるから、毎回ボールが欲しいなんて言わないよ。でも僕はもっとフィールドに出るに資格があると思う」
- 「武器が多いからアーロン(QBロジャース)も大変だ。彼のところへ戻るとき、自分がオープンだったなどと主張するのは馬鹿げてる。だってレシーバーなら、たとえカバーされていても必ず、自分はフリーだったと言うものだから。僕はアーロンにそんな迷惑はかけない。彼はオープンになった選手に投げ、それがとても上手くできている。僕にフィールドに入れと言うのは彼じゃないからね。ゲームに加われないのだから、サイドラインの僕に投げるわけにはいかないよ」
- リターンTDで助けてくれたFBジョン・クーンについてWRランドール・コブ。 「ディナーを御馳走しようと思ったんだけど、そうさせてくれなかった」
- DEマイク・ニールの負傷についてNT/DEライアン・ピケット。 「なんとか立て直していくしかない。昨年はずっとそうしていたわけだし、僕らは慣れっこだ。残った5人でマイクの穴を埋め、彼が元気になるまで持ちこたえないと。若い連中はその準備ができてる。チャレンジは受けて立つよ」
- CBトラモン・ウィリアムズの負傷についてCBサム・シールズ。 「誰かが倒れたら、他の誰かが頑張って穴を埋めるしかない。そういうものだ。でも彼は大丈夫だよ。すぐに戻ってくる」
- 開幕戦で相手にボディーブローをお見舞いしたCBチャールズ・ウッドソンに対し、NFLから$1万ドルの罰金が科せられた。罰則が厳しくなった昨今、これぐらいで済めば御の字といったところ。
- QBアーロン・ロジャースがNFCオフェンス部門のPlayer of the Week(週間MVP)に選ばれた。自身3回目の受賞。
ヒザの回復が思わしくないDEマイク・ニールが、昨日手術を受けたことが明らかになった。先月16日の練習でヒザを負傷して以来リハビリを続けてきたが、今週になって手術を決断。「かなりの期間にわたって」欠場することになるがインジャリーリザーブ入りは考えてない、とマッカーシーHCは説明している。どんな手術をしたのかは明らかでないので、回復期間はまったくわからない。マッカーシーHCの表現から推測すると、1か月程度では済まなさそう。
今季パッカーズはDEニールの能力を見込んでDEカレン・ジェンキンズとの再契約を見送ったが、これでかなり目算が狂ったことになる。ラン守備の方は駒が揃っているのでなんとかなるが、パスラッシュ力のダウンが痛い。さいわい開幕戦では3年目のDEジャリアス・ウィンがかなりの活躍を見せたので、今後もそれを続けてほしいところだ。
2011年9月14日
- プレシーズン最終戦、ロースターカット、木曜の開幕戦と慌ただしいスケジュールが続いたが、ようやく今週から通常のスケジュール。水・木・金の練習、日曜のゲームというリズムに戻ることができる。 「通常のスケジュールに戻るのはいいものだ。チーム・ミーティングでも言ったことだが、これからバイウィークまですべて日曜のゲーム。規則正しさはフットボールチームの成功において重要だと私は常に思っている。今週水曜から、そこに入っていくことができる」とマイク・マッカーシーHC。
- ラジオ番組にてQBアーロン・ロジャース。
- 「才能あるレシーバーがたくさんいる僕は恵まれている。今週は誰にパスが来なかったとか、メディアに騒がれずにすむといいね。それに、これは16ゲームのシーズンなのだと理解できるぐらい、アンセルフィッシュな選手たちであればと。長いシーズンのうちには、インパクトを与える機会がどの選手にも必ず訪れるものだ」
- 「ジェームズ(WRジョーンズ)は昨年も序盤はすごくなかったように思う。でもフィンリーなどケガ人が出始め、第6週あたりになると4WRセットが増え、ジェームズは3番手レシーバーになっていた。このチームへの彼の貢献は大きい。再契約したのにはちゃんと理由があるし、僕がキャンプ前に彼と再契約すべきだと意見を言ったのにも理由がある。これは16ゲーム・シーズンなのだと全員が理解していてほしい」
- 「オフシーズン・ワークアウトのことなど何もわかってないTV司会者たちにウチは不当に攻撃されてきたと感じている。やるにせよやらないにせよ、チームの選手とやるにせよ他球団の選手とやるにせよ、実戦への影響はあまりないと僕は思った。(開幕戦で)勝たなくても、その気持ちは変わらなかっただろう。でも勝てたから、率直な気持ちを(会見で)話し、それで終わりにする必要があると思った。本当に馬鹿げた話題だと思っていたから」
- プレーオフを含めたここ13試合でQBロジャースが投げたインターセプトはわずか4回。
- QBロジャースから助けられていることについてWRランドール・コブ。 「すごく大きいよ。ルート・ランニングについてはいつも話し合っている。練習でも僕がミスしたり、彼がこう走ってほしいと思ったときはいつも言ってくれる。相手のカバレッジとかを見て、同じものを感じ取れるように。僕が元クォーターバックということも役立ってる。多少は理解が深いからね」
- セインツ戦の第1QにWRコブは”Drag”ルートを走るはずが、スラントを走ってしまった。QBロジャースがうまくアジャストしてパスをヒットし、結果的にタッチダウン。
- WRコブのリターンTDについてマッカーシーHC。 「どんなプレーにおいても、グレー・エリアというものをコーチは教える。しかしゴールライン奥8ydsはグレーじゃない。反省すべき点だ。どこをグレー・エリアとするか。我々はゴールライン奥5ydsと考えているが、キックオフのボールの飛び方によるところも大きい。そうしたさまざまなシチュエーションにおいて、選手が迷わず判断し、フィールドの11人の呼吸が合うよう教えるのが我々の仕事だ」
- ESPN Sports ScienceでもWRコブのキックオフリターンTDが取り上げられている。(ビデオ)
- 経営難で先行き不透明なUFLは今週木曜に開幕を迎える。Journal Sentinel紙の調べによると現在12人の元パッカーズ選手が所属(記事へ)。主なところではCBアマド・キャロル(2004年1巡)、QBブライアン・ブローム(2008年2巡)、Sアーロン・ラウス(2007年3巡)、DEマイケル・モンゴメリー(2005年6巡)といったところ。
- キャンベル社の”Click for Cans”コンテスト(毎週クリック数の多い方が勝ち、シーズンを戦う)でパッカーズファンは9連覇を達成し、通算15万缶におよぶチャンキー・スープをウィスコンシン各地の慈善活動に獲得してきたが、同社は13年間にわたる同キャンペーンの終了を発表。これからも慈善活動は続けるが、今後は本社ニュージャージーでの貧困対策に注力したいとのこと。キャンペーン終了にあたって同社はパッカーズを”All-time champions”として称え、FSニック・コリンズがトロフィーを受け取った。(セレモニー写真)
- グリーンベイの西約300kmほどのレイク・ウィソタの湖畔に住むファンが、庭に巨大なGマーク(およそ58m x 48m)を描き出して新聞記事に取り上げられている(記事へ)。斜面に描かれているので湖でボート遊びをする観光客も楽しめるらしい。芝刈り機は隣家のヴァイキングスファンのものを使ったとのこと。
2011年9月13日
選手たちは実質5連休(金曜と月曜はミーティングおよびフィルム・セッション)を楽しんでいて、とくにニュースがない。そこで、遅ればせながら今年のトレーニングキャンプとプレシーズンでの良かった点、悪かった点をまとめてみる。本当に悪かった選手の多くがチームを去っているわけで、総花的な評価になるのはお許しを。
- Excellent : 長期休養を要するケガ人がいなかったこと。開幕戦欠場はDEマイク・ニールとOLBフランク・ゾンボだけ。PUPリストは1人もなく、インジャリーリザーブもプラクティス・スクワッド級の若手が2人だけ。
- Excellent : 優勝しても気の緩みがなかったこと。昨季インジャリーリザーブで悔しい思いをした選手たちがギラギラとした気合をもって復帰し、チーム内の競争が激しくなったことが大きい。
- Excellent : TEジャーマイケル・フィンリーはやはりさすが。手の届くボールはほとんど競り勝ってしまう。QBロジャースとのホットラインは健在。
- Excellent : RTブライアン・ブラガは昨季好調だったプレーオフからさらに大きく成長。パスプロもランブロックも強力で、晩年のRTタウシャーならすでに上回っている。隣のRGジョシュ・シットンとともに長く活躍してくれそうだ。
- Excellent : NT B.J.ラジ。 急成長した昨季からさらに伸び、低い当たりからの押し込みは相手OLにとって厄介この上ない。
- Excellent : Pティム・マステイ。 飛距離、ハングタイム、短いパントのコントロールなど、どれをとっても文句なし。パッカーズにこんな立派なパンターがいたのはPクレイグ・ヘントリック(在籍1993-97)以来のことだ。すでに一流パンターと言えるのでは、と記者たち。
- Very Good: QBアーロン・ロジャース。 いつもどおりシャープ。練習でやりたい放題できないのはディフェンスがいいせいだろう。
- Very Good : RBジェームズ・スタークス。 スピードと馬力があり、鋭くパワフルなカットバックがいい。明らかにRBグラントを上回っている。
- Very Good : 新人WR/KRランドール・コブ。 レシービングが上手く、クイックかつ下半身の馬力があって捕まえにくい。最近パッカーズのWRになかったタイプで、スロットレシーバーにうってつけ。リターナーとしてもパントのキャッチが安定していて、迷わずズバッと突っ込む走りがいい。
- Very Good : WRジョーディ・ネルソン。 昨季プレーオフの勢いをそのままに、安定感を増している。QBロジャースの信頼が厚いという点も大きい。
- Very Good : 新人TEライアン・テイラー。 7巡指名ルーキーとしては素晴らしいスタートを切った。得意のスペシャルチームではすでに中心選手の1人。ブロッキングは粘り強く、レシーバーとしても前評判よりずっと洗練されている。開幕戦は軽いけがで大事を取ったが、現状では5巡指名TE D.J.ウィリアムズよりも上だろう。
- Very Good : NTライアン・ピケット。 ロックアウトの影響で体重問題が懸念されたが、ぶじにクリアしてケガもなく元気(NTハワード・グリーンも同様)。一昨年までと同じNTに戻り、B.J.ラジはDEに回ることが多くなりそう。
- Very Good : 新人OLBヴィック・ソート。 ブリガムヤング大ではDEだったのでアウトサイドLBはこれが初めてだが、パスラッシュでもラン守備でもパスカバレッジでもよく頑張っている。プレシーズン最終戦ではビッグプレーを連発してヒーローとなり、ドラフト外ながら楽々のロースター入り。主に左サイド(OLBマシューズの控え)をプレーしてきたが、今後右サイドでウォルデンやゾンボをプッシュできるかどうか。
- Very Good : SSモーガン・バーネット。 予想とは異なり、復帰直後からコーチ陣は彼を先発組に入れ、SSペプラーと同格の先発争いにはさせなかった。守備範囲の広いパス守備は昨年から評価されていたとおりだが、ランサポートでもフィジカルになったのがいい。
- Good: QBマット・フリン。 昨季も書いたことだが、4年目の彼は一人前の控えQBに成長し、QBロジャースが数週間休んでも全敗を覚悟する必要はなさそう。ただ、来春のFA市場に向けてプレシーズンで大活躍できたかというとそうでもない。
- Good : 新人RBアレックス・グリーン。1バック隊形からのドローやスクリーンパスなど、3rdダウンバックとしてのポテンシャルは十分示した。大学時代にスプレッドオフェンス一辺倒だったので、ゾーンブロッキングスキームに適応できているとはまだ言えない。
- Good : 控えTE陣。 プロ2年目のアンドリュー・クウォレスはケガで少し出遅れたが、すぐに調子を上げた。2年目のトム・クラブトリー、新人D.J.ウィリアムズ、新人ライアン・テイラーとそれぞれ良さがあって解雇できず、けっきょくTE5人体制に。来春TEフィンリーのFA移籍を許しても大丈夫などとはとても言えないが。
- Good : LG T.J.ラング。 1巡指名デレク・シェロッドを退け、プレシーズン第3戦から先発に固定。ランブロッキングの力強さは前任者LGダリン・カレッジ(ARIへFA移籍)を上回る。あとは実戦でパスラッシュの応用問題にちゃんと対応できれば問題ない。
- Good : LTマーシャル・ニューハウス。 ルーキーだった昨年は体つきがぶよぶよだったが、今年はかなり実が入って力強くなった。ただ練習と比べてプレシーズンゲームでは不安定(不慣れなRTが多かったが)。控えOLとしてやっていくためには複数ポジションがこなせなくては困る。
- Good : DEマイク・ニール。 期待どおり力強いプレーを見せてくれたが、キャンプ半ばでヒザをひねって開幕戦に間に合わず。ニッケル隊形(2-4-5)ではNTラジと組んでパスラッシュ力を活かす予定。彼が元気ならばDEジェンキンズ(PHIへFA移籍)と同じか、それ以上への成長も期待できる。DLきってのトレーニングの鬼なので、心配はケガだけ。
- Good : 控えDE陣。 3年目ジャリアス・ウィンと2年目C.J.ウィルソンはどちらもそれなりに伸びている。ただC.J.ウィルソンはパスラッシュがよくない。
- Good : 控えILB陣。 サラリーキャップの都合でILBバーネットとILBチラーを放出して心配されたが、早い時期からD.J.スミスとロバート・フランソワに2番手コンビを組ませて成果を出した。とくに6巡指名D.J.スミスは将来性がありそう。
- Good : WRドナルド・ドライバーとCBチャールズ・ウッドソンの両ベテランに衰えは見られない。とくにCBウッドソンはキレがある。
- Good : ドラフト外ルーキー。 OLBヴィック・ソート、OLBジャマリ・ラティモア、FS M.D.ジェニングスの3人がみごと開幕ロースター入り。チーム合流から1か月強しかなかったことを考えれば立派だ。その他にもプラクティス・スクワッドには面白そうな素材が何人も。
- Not Bad : QBグレアム・ハレル。 それなりに成長しているが、肩の強さはなくコントロールもアバウト。けっきょく今年もプラクティス・スクワッドでの開幕となった。
- Not Bad : LTチャド・クリフトンのヒザ。 例によってだましだまし練習していくしかなく、シーズンを乗り切れるのか不安はある。今年がラストシーズンになる可能性もあるが、「ケガがちのベテランを早めに放出する」トンプソンGMの方針も彼だけは適用しにくい。左タックルはそれぐらい世代交代が難しいポジション。
- Not Bad : OLBクレイ・マシューズ。 能力的には心配ないが、プロ入りから3年連続でハムストリング問題が出てしまった。ただ今年はこれまでで最も程度が軽く、少し休んだだけで復帰できた。
- Not Bad : 右OLB。 フランク・ゾンボの肩甲骨骨折でエリック・ウォルデンが開幕スターターに。2人とも成長を見せているが、「マシューズの逆サイドのパスラッシュはこれで大丈夫」とはとても言えない。
- Not Bad : 新人CBデヴォン・ハウス。 キャンプの出だしは非常に内容がよかったが、その後ハムストリングを負傷して長く休み、復帰したら足首を捻挫。開幕戦でのCBトラモン・ウィリアムズ(肩)の負傷が長引くようなら、出番がやってくるかも。
- Bad : 控えオフェンシブラインのデプス。 2年目のC/Gニック・マクドナルドは伸び悩んで解雇され、勝ち残ったC/Gイヴァン・ディートリック=スミスも大したことはない。昨季は先発経験のあるラングやCスピッツ(JAXへFA移籍)がいて安心だったが、それとは大違いだ。先発OL陣にケガ人が出た時がオフェンスのピンチになる。
- Bad : 1巡指名OTデレク・シェロッド。 先発左ガードのチャンスを与えようとキャンプ第3週までLG/LTを兼任させたのが完全に裏目。昨年の1巡指名ブラガとは違ってガードに不向きのタイプだった。元5巡指名のニューハウスに敗れて2番手LTにもなれず。きわめて真面目でフットワークの軽さも期待どおりなので、今年は体を作ってLTクリフトンの後継者になってほしい。
- Bad : OLBブラッド・ジョーンズ。 プロ3年目もパスラッシュが全然よくなってこず、先発右OLB争いでゾンボとウォルデンに完敗。ゾンボの肩甲骨骨折でかろうじて開幕ロースターに残った。
- Bad : CBサム・シールズ。 "Bad"は厳しすぎるかもしれないが、昨年と比べて冴えないのはたしか。一発ビッグプレーを狙ってしまうのか、ドラフト外ルーキーだった昨年より必死さが足りないのかはわからない。「WRに一瞬置いて行かれて追いつこうとするときの方がいいプレーをする」と評する記者も。
2011年9月11日
選手たちは試合翌日の金曜にミーティングや体の手入れを行ったあと2連休となっている。
- 3年総額$9.6ミリオンで再契約しながら、WRジェームズ・ジョーンズには1回しかパスがこなかった。 「彼は大丈夫。ゲームをあまり計画しすぎるのは我々のやり方じゃない。ある程度、流れに任せなければ。たしかに我々はプレイメーカーたちにボールを持たせたい。それはプランに入っている。しかしある程度は、ゲームの展開とか相手ディフェンスのやり方に左右されるものだ。これは一晩だけのこと。シーズンは長いよ。彼が取り残されたとは思わないし、彼もそう感じてはいないだろう」とジョー・フィルビンOC。
- QBアーロン・ロジャースがオフシーズン・ワークアウト問題で過剰とも思える反応をしたことについてマッカーシーHC。 「私はすごくいいことだと思うね。自分をモーティベートするために彼が使った事柄の1つだ。彼はきわめて意欲の強い若者だから。しかし実際のところ、彼のコメントはユーモラスであるとともに、ゲーム間隔が開きすぎたことの副産物でもあると思う。オフシーズンがあまりに長く、(メディアを介して)いろいろなストーリー展開や見解の相違が作り出されてしまう」
- セインツのブリッツ多用ディフェンスへの対応についてジョー・フィルビンOC。 「あちらはいろいろと織り交ぜてきた。ブリッツやヘビーブリッツもあったが、(3メンラッシュで)8人下げるときもあった。全体としてオフェンシブラインのプロテクションは良かったと思う。こちらは比較的よくスクリメージをコントロールできた」
- 同じくオフェンシブラインについてLG T.J.ラング。 「あちらは多様な隊形を見せてきた。3メンライン、4メンライン、5メンライン。スコッティ(Cウェルズ)がすごくいい仕事をして全員の呼吸を合わせ、コミュニケーションを取ってくれた。僕らにとって良いスタートが切れたよ」
- 代役スターターのDEジャリアス・ウィンはキャリアハイの4タックル、1サック、1ロスタックル、1QBヒットを記録。昨年の今ごろは解雇されて家におり、DEジャスティン・ハレルの負傷で再契約となった。 「解雇されるまでは、今と比べて細部への注意が行き届いていなかったように思う。できることをすべてやったとはいえない。今はコーチの言うこと全てに集中し、持てる力すべてを出し切ろうと取り組んでる。おかげでよりよい選手になったと感じてる」
- DEウィンはオフシーズンにスキルを磨くため指導者を探し、元DEチャック・スミス(主にATLで通算58.5サック)の元でトレーニングした。 「厳しかった。真夏の空の下、畑地でドリルを繰り返したりね。でもこのオフシーズンがすごく重要だった。ハードにトレーニングし、これが役に立つんだと自分に言い聞かせた」
- ボディーブローを繰り出して罰金確実のCBチャールズ・ウッドソンについてマッカーシーHC。 「過ちを犯したことは本人も認識している。明らかに間違った判断だ。彼はベテランでありキャプテンの1人であり若手のお手本となる中心選手だ。彼は過ちを犯し、我々はもうそれを乗り越えている。いま我々にできることはあまりない」
- 以下は地元両紙のセインツ戦レビューから。Journal Sentinel紙はQBとWR/TE陣に5点満点、OLに4½点をつけている。LBとDBはそれぞれ1½点だった。
- セインツのグレッグ・ウィリアムズDCは数か月の準備期間があり、QBロジャースを混乱させるべくあらゆる手を尽くしてきたが、スティーラーズのディック・ルボウDCと同じ結果に終わった。パスは常に正確でタイトなスパイラル。スクランブル機会に早めにスライディングしたのもいい。
- QBロジャースが相手ブリッツをカモにしているのは周知のとおり。今回ドロップバック40回のうち、パスラッシュは3人が8回、4人が10回、5人が9回、6人が7回、7人が6回だった。つまりブリッツ率55%、ヘビーブリッツ(2人以上ブリッツ)率32.5%となる。昨季これほどヘビーブリッツが来たゲームはなかった。(たとえばPITはブリッツ率58.5%、ヘビーブリッツ率7.3%)
- RB陣の出場スナップ数はスタークスが45回(ラン12回)、グラントが16回(ラン9回)。グラントは最初の10スナップのうち8スナップ出場したが、その後の出番はわずか8回だった。キャンプおよびプレシーズンの出来を反映したものか。RBグラントはまだかつてのビジョンを取り戻していない。45対16というのは(建前はともかく)現在の評価を表しているのでは。
- RBスタークスの鋭い加速と馬力、力強いカットバックがある。ただブリッツのピックアップでは頼りない。第4Q半ばの被サックの場面では、プレーフェイクを中断してSSローマン・ハーパーのブリッツを止めに行くべきだった。
- WR/TE陣の出場スナップ数は、WRジェニングス(52)、WRドライバー(44)、WRネルソン(27)、WRジョーンズ(19)、WRコブ(7)、TEフィンリー(51)、TEクウォレス(15)、TEクラブトリー(14)、TE D.J.ウィリアムズ(9)。
- TEフィンリーは全51スナップのうち、ワイドにセットしたのが29回(57%)、インライン(通常のTE位置)が13回、バックフィールドが9回。パスキャッチ3回53ydsのうち20、18ydsのパスキャッチはインラインにセットしてSSハーパーにマンカバーされたとき。その他もフリーになるときが多く、QBは投げようと思えば15回は投げられたはず。第1シリーズでQBがサックとヒットされた2プレーはどちらも、バックフィールドでパスプロに残ったフィンリーに一部責任がある。
- TEクウォレスは昨季ブロッキングに不熱心と思えることもあったが、今季は別人。体が分厚くなりフィジカルになり、密集でしっかりブロックできている。激しい競争のなせるわざか。
- TEをバックフィールドにモーションさせてHバックにすることも多く、まずまず成功。これならば2人目のフルバックは不要に見える。
- 新左ガードのT.J.ラングは2つのフォルススタートこそあったものの、前任者のLGダリン・カレッジよりも力強く、フィジカルにブロックする。フットワークは改善の余地があるが、初戦としては十分。Cウェルズは相手センターのCオーリン・クルーツ(元CHI・プロボウル6回)を明らかに上回る働き。RTブラガは1巡指名DEキャメロン・ジョーダンをシャットアウト。LTクリフトンはDEターク・マクブライドにプレッシャーを1回しか許さず合格点。
- 全76スナップのうちDL陣の出場スナップ数は、NTラジ(70)、DEピケット(37)、DEウィン(32)、DEウィルソン(6)、NTグリーン(3)。
- 2-4-5のニッケル隊形を多用(昨季は全体の65%)するのは相変わらずだが、今回は相手がベース隊形のときを含め(ショートヤーデージ以外では)ほとんどニッケルで通した。2DLといっても両OLBがラッシュ・エンドのような働きをするので4-2-5のようなもの。B.J.ラジとライアン・ピケットのコンビは強力で、2人のプロボウル・ガード相手に非常によい働きをした。
- NTラジは最初の38スナップ連続を含め、全体の92%に出場。スタミナとパワーは驚くべきものがある。DEピケットは苦手な右サイドをプレーすることも3回。パスラッシュもふだんより効果的で、スクリーンパスに素早く反応したファインプレーも。DEウィンはビジョンと判断がよくなって、好プレーが何度もあった。NTグリーンは4-4-3の"Hippo"隊形のみ。
- OLBマシューズは新先発RTザック・ストリーフ相手にサックを挙げられず、プレッシャー4回、ノックダウン2回。相手QBのドロップバック51回のうち、シングルブロックされたのが23回、ダブルチームが13回、スタントでラッシュしたのが6回、カバレッジに下がったのが9回。それは主にTEジミー・グレアム対策のため。
- OLBウォルデンはラン守備で力強く頑張ったが、LTブッシュロッド相手のパスラッシュでは進歩を見せられなかった。ILBホークは20回ブリッツに入り、プレッシャー4回。タイミングやアングルが非常によく、(以前は効果的でなかった)ブリッツァーとしてこれまでで最高の出来かも。ILBビショップはRBトーマス相手に彼らしからぬミスタックルがあったが、Cクルーツのブロックをうまくかわして仕事ができた。
- タックル数上位4人のうち3人がDB、というところがディフェンスの苦戦を示している。
- 第1Qに許した31ydsTDパスの際、CBトラモン・ウィリアムズがWRミーチェムのアウトサイド側についていたのはセーフティのヘルプがあると思っていたからではないか。(しかしFSコリンズは3rdダウン1のランストップのためボックスに)
- 新先発SSバーネットはカバレッジをしっかりこなし、タックリングもDB陣で最もよかった。FSコリンズは最初のファンブルフォースで大きく貢献したが、ポジショニングのミスも何度かあった。タックルミスが2回、ブリッツ(4回)も効果的でなかった。CBウッドソンは自陣レッドゾーンでWRコルストンへのパスを叩き落とした好プレーがあったが、最後の21ydsパスは防げず。ブリッツ8回はまったく効果がなかった。CBシールズは不安定なプレーがキャンプから続いている。
- 72ydsTDを喰らったPマステイのパントは52yds・ハングタイム4.58秒と合格点だが、ど真ん中に蹴ってしまったのがよくない。次のパントもラインドライブ(ハングタイム2.83秒)のミスパントで20ydsリターンを許した(ILB D.J.スミスの好タックルで事なきを得る)。最後のプーチパントは素晴らしかったが、CBブッシュが1yds地点で押さえられずタッチバックに。
- RBスプロールズの72ydsリターンTDで、キーになるブロックを成功させたのは元パッカーズのFBコーリー・ホール。FBクーンがきれいに料理されてしまった。
2011年9月10日
- ディフェンス最後の踏ん張りについてマイク・マッカーシーHC。 「ウチのディフェンスにとって、大きな試練のプレーだった。あのようなゴールライン・スタンドで勝利をモノにした彼らをとても誇りに思っている。たしかにディフェンスにはいくつか問題があった。しかし相手はとても優秀なオフェンスであり、ブリーズは素晴らしいQBだ。ショーン(ペイトン)は見事な仕事をしている。今回は反省材料とするべき貴重な経験ができた」
- スティーラーズを粉砕した強力オフェンスがさらによくなるとは、と驚きの声が多い。QBアーロン・ロジャースのミスらしいミスは第2Q、完全に縦に抜けていたWRネルソンへのロングパス(77ydsTDになるはず)をオーバースローしたことぐらいか。「こちらはちゃんとルートを走ればいい。正しくルートを走って、顔を上げて手を構えれば、ちゃんとボールが欲しいところにきてくれる」とTEフィンリー。
- TEジャーマイケル・フィンリーは復帰戦で3回53yds。タイトにカバーされていてもやすやすとパスをキャッチするのがさすがだ。 「こちらは強力な武器をいくつも揃えてる。いつも言っているように、ウチなら毎回得点できてしかるべきだ。前半は得点できなかったシリーズが1回。何が悪かったのか明日みんなでフィルムで分析するよ。チームに戻れたのはいい気分。僕らは偉大なチームになろうと必死で努力してる。このペースを守って”W”(勝利)を重ねていきたい」
- ロックアウト中にチーム合同ワークアウトを最も多く行ったのがセインツ、全くしなかったのがパッカーズ。
- 「もし僕らが合同ワークアウトをやっていたら、これ(第1Qで3TD)以上よいスタートが切れただろうか?と自問せざるをえなかったよ」とQBアーロン・ロジャース。セインツのQBブリーズが合同ワークアウトを組織して称賛されていただけに、キャンプ以来この話題が何度も蒸し返されることに彼らしくもなくイラついていたようだ。
- QBロジャースはこの日の会見中も何度もこの件に触れ、これはちょっとくどいと漏らす記者も。逆にその態度を褒めるコラムもある。
- WRジョーディ・ネルソン。 「オフシーズン・ワークアウトをしなかったと心配する人が多かったけど、問題ないのはこれで明らかだよね。僕らはちゃんと時間をかけ、トレーニングキャンプでもハードに頑張った。スーパーボウルに勝った中核選手の多くが残ってるのも大きい。(ロックアウト中はバラバラでも)キャンプに集まって必死に努力し、開幕週のために準備ができた」
- 2巡指名WRランドール・コブは32ydsTDパスキャッチに108ydsキックオフリターンTDの大活躍。持ち前のクイックネス、ボディバランス、倒れにくさに加え、効果的なスティッフアームもあった。
- 「神を信頼しただけ。神がリターンしろと言ったんだ。(ゴールライン8yds奥なので)本当はリターンするはずじゃなかった。論理的に片付く物事もあるけど、神の力によることもあって、今回は間違いなくそれだった」 「これまでで最高の気分といってもいいぐらいだね。仲間と一緒にフィールドに出る機会がもらえて。たぶんグリーンベイにドラフトされたことの次ぐらいの気分だ」
- 108ydsリターンTDの判断だけでなく、32ydsのレシービングTDも自分はルートを間違っていたと本人。「明日のミーティングではいろいろ言われるはず」
- WRネルソン。 「彼がいるのは大きいよ。プレシーズンはちょっとケガ(両ヒザ打撲)で使えないことが多かったけど、そのぶん秘密兵器みたいになった」
- QBロジャース。 「僕らはオフシーズン・ワークアウトをしなかったけど(前述の皮肉)、驚いたことに僕は彼のボディーランゲージを読み取ることができ、彼はすごくいいキャッチ&ランを決めてくれた」
- 3TEフォーメーションを何度か使い、まずまずの成功を収めた。
- 後半こちらのオフェンスは1TDしか挙げておらず、セインツのグレッグ・ウィリアムズDCのアジャストメントは効果があった(ミスマッチが減った)ように見える。
- 試合最後のいわゆる”ゴールライン・スタンド”について。
- DEピケット、NTラジ、NTハワード・グリーンの超重量トリオにDEウィンが加わる4DL隊形(CBはウッドソンだけ)で、両OLBも4ポイント・スタンス。DL4人がスナップと同時に相手OL陣の足元に飛び込んでパイルを作りつつさらに前進、RBイングラムは上をダイブするしかなくなった。そこへLBが群がり、完全に前進を止めたのはSSバーネットか。
- DEライアン・ピケットのもぐり込み方も見事だった。 「ターゴヴァックDLコーチからは、(自らタックルを決めて)ヒーローになろうとするな、できる限りアップフィールドに突っ込め、と教えられてる。ランで来てくれればと僕らは願ってたよ。相手選手たちのスタンスを見て、ランで来ると分かった。あれが勝負の分かれ目。あちらはタフなオフェンスだったから」
- ILB A.J.ホーク。 「ゴールラインディフェンス、これこそチームディフェンスだ。たぶんクレイ(OLBマシューズ)が最初にヒットしたと思うけど、ディフェンシブラインがすごくいい仕事をした。こちらはラインオブスクリメージを動かさなければならず、ラインの連中が相手を押し戻してくれた。おかげで僕とデズモンド(ILBビショップ)はパイルの上を自由に飛び込むことができた。大事なのはまずパイルを作り出し、相手を押し返すことだ」
- すかさずマイク・ターゴヴァックDLコーチのガッツポーズを映したNBCのクルーもナイスだった。
- 両軍ディフェンスにタックルミスが非常に目立ったが、開幕戦ではある程度仕方がない部分もある。今どきはフルタックリング練習の量が少ないうえ、開幕戦では見慣れない相手戦術が多く、バタバタしてしまう。
- NT B.J.ラジ。 「大きな開幕戦だった。でもこれはレギュラーシーズンであってプレーオフじゃない。死ぬか生きるかじゃなく、ただの1試合に過ぎない。勝ったからと言ってリーグ最高のチームってわけじゃない。他のチームも日曜にプレーするんだから。でもこのリーグでは、目の前の試合を勝つだけで満足しなきゃいけない」
- CBチャールズ・ウッドソン。 「こちらは(ぎりぎり)勝利に必要なだけのプレーができた。ゲーム終盤にはドライブを断ち切るチャンスもあったのに、あまりにも得点を許しすぎ、ミスタックルが多すぎ、ヤードを許しすぎた。勝てたのはたしかに嬉しい。でも僕らのやりたいようなパフォーマンスじゃなかった」
- CBウッドソンはオフシーズンのボクシング練習が仇になったのか、TEデヴィッド・トーマス相手に強烈なボディーブローを繰り出してアンネセサリーラフネス。退場にならなかったのがラッキーだった。 「冷静さを失ってしまった。僕をブロッキングした相手がホールディングしてきたので、僕は振り払おうとした。冷静さを失った。すべて僕の責任だ。罰金? きっとそうなるね。逃げ道はないよ。誰もが見てるし、NFLの人たちもみんなテープを見て、はっきりわかってしまう。できることは何もない。(あの行動を)取り消しようがない」
- ILB A.J.ホークはRBダレン・スプロールズのパスカバーに苦しみ、第1Qには36ydsゲインを許した。彼にRBスプロールズをカバーしろというのは無理というもの。
- 第3Q、CBサム・シールズはWRヘンダーソンに29ydsTDパスを許した。これまでにもよくあったが、パンプフェイクに反応してしまい縦に抜かれたもの(彼のスピードがあれば簡単には抜かれない)。タックリングでも雑なプレーが目立った。
- 試合終盤には”サイコ”パッケージ(1-4-6)も使った。唯一のラインマンはDEジャリアス・ウィン。
- 第3Qの3rdダウン1の場面でパッカーズは選手交代を失敗してフィールドに10人しかいなかった。しかしセインツ側はそれを見抜けず、タイムアウトを取ってくれたので助かった。タイムアウト明けにRBイングラムのランが止まり、4thダウンでパス失敗となってモメンタムがこちらに戻った。
- パントカバレッジチームのミスもさることながら、パントリターナーのRBダレン・スプロールズにまっすぐ蹴らせたコーチの判断を批判する声も多い。あれぐらい優秀なリターナーになれば、ヘスター級と考えてサイドライン際を狙うべきと。
- 開幕戦での42得点は球団史上2位。1位は球団創立の1919年開幕戦に挙げた53得点(無失点)。これはNFL加盟前なので、実質的には球団史上1位と言えるのでは。
- この日の観客は、(試合直前のイベントが始まる)7時15分には着席しているようにとの呼びかけにしっかり応えた。ゲーム30分前に観客が揃うとは珍しい。
- 試合前のライブイベント(無料)には、約5万人ものファンがつめかけたとのこと。スタジアム東側駐車場とオナイダ通りは球団史上最大のプレゲーム・パーティとなり、企画したNFLにとっても大成功だった。
- 視聴率(速報値)は17.2%で、NFL開幕戦の視聴率としては史上2番目(1位は昨年の17.7%)とのこと。シェア28%は昨年(27%)を上回っている。
- 負傷退場したCBトラモン・ウィリアムズについて、試合翌日の会見でマッカーシーHCは、「肩の打撲。さらなる検査は水曜に行う」と説明している。「ほっとしたか? それは間違いないね」
- ただNFLでは重要な選手が大きなケガをしたときほど軽めに言うものなので、このコメントは必ずしもアテにならない。たとえばDEマイク・ニールは8月16日の練習でヒザを負傷して「ただの打撲」と説明されたが、ここまで復帰できないのだから捻挫だったのだろう。
- FSニック・コリンズは手首の打撲だけで来週の出場に問題はないとのこと。
2011年9月 9日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Saints (0-1) |
7 |
10 |
10 |
7 |
34 |
Packers (1-0) |
21 |
7 |
7 |
7 |
42 |
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晴れわたるグリーンベイの空の下、ようやく開幕の日を迎えた。アーティスト3組による野外ライブ、NFLのOB32人が各球団の旗を持って入場、2010優勝バナーの除幕と花火、星条旗や”GO PACK GO”の人文字など、大盛況の開幕イベントを終えてついにNFL2011年シーズンのキックオフ。
両軍ともオフェンス優位のうえどちらもリターンタッチダウンを成功させる強烈な点取り合戦。序盤のファンブルリカバーを活かしたパッカーズが常にリードを保ち、第3Q末の自陣4thダウンもしのいで点差を広げる。8点差に追い上げられて最後のディフェンス、タイムアップと思いきや自陣エンドゾーンでパスインターフェアを取られ、最後の1プレー追加。1巡指名RBマーク・イングラムの中央ランをしっかり止めてついに勝負あり。
オフェンス的にはラン・パスとも文句なしの内容で、プレシーズンから練習してきたノーハドルがうまく機能。2巡指名WRランドール・コブは初レシービングTDに加えて108ydsのキックオフリターンTDを決める大活躍でデビュー戦を飾った。いっぽうQBドリュー・ブリーズにパス419ydsを許したパス守備、何度もビッグリターンを許したスペシャルチームは大きな課題を残した。
パッカーズはこれで5年連続の開幕戦勝利。前年覇者の開幕戦勝利は8年連続とのこと。第4Q途中で負傷退場したCBトラモン・ウィリアムズ(肩)が少し心配なところだ。
第1Q
- GB陣24 : ノーハドル。WRジェニングスへの9ydsパス、RBグラントの4ydsランで1stダウン。WRネルソンへの6ydsパス、サック8ydsで3rdダウン12、WRドライバーへの16ydsパスでNO陣へ。WRネルソンへの36ydsパスで一気にレッドゾーン。スクランブル1yd、RBグラントの4ydsランで3rdダウン5、WRジェニングスに7ydsTDパス成功。
- NO陣20 : 新人RBイングラムの3ydsランのあと、キャッチしたWRコルストンからFSコリンズがファンブルフォース、CBトラモン・ウィリアムズがリカバー。
- NO陣36 : RBグラントへのスクリーンパス5yds、RBグラントの10ydsラン、TEフィンリーへの16ydsパスでゴール前6ydsに迫る。投げ捨て、フォルススタート(LGラング)、WRドライバーへの8ydsパスで3rdダウン、WRネルソンに3ydsTDパス成功。
- NO陣20 : 3rdダウン4からRBスプロールズへの36ydsパスでGB陣へ。RBトーマスへのスクリーンパス8ydsなどで3rdダウン1、WRミーチェムに31ydsTDパス成功。
- GB陣20 : ノーハドル。QBスクランブル2yds、TEフィンリーへの19ydsパス、フォルススタート(LGラング)、TEフィンリーへの3ydsパス、WRジェニングスへの10ydsパス、TEフィンリーへの18ydsパスでFG圏内へ。WRコブへのパスが32ydsのTDパスに。
- NO陣17 : RBトーマスの21ydsランで第2Qへ。
第2Q
- TEグレアムへの19ydsパスでGB陣へ。NO反則などで3rdダウン14、WRヘンダーソンへの16ydsパスで1stダウン。5ydsパスとRBイングラムの2ydsランでレッドゾーンへ。RBイングラムへの6ydsパス、投げ捨て、パス失敗で1stダウンならず。30ydsFG成功。
- GB陣20: パスとランが止まって3rdダウン9、WRネルソンへのパスは惜しくも通らず。パントリターナーのRBスプロールズが72ydsのタッチダウン。
- GB陣20 : 3rdダウン7からWRジェニングスへの13ydsパスで1stダウン。WRドライバーへの8ydsパス、RBスタークスの5ydsラン、10ydsランでNO陣へ。WRジェニングスへのクイックパスが14ydsゲイン。NOオフサイド、RBグラントの4ydsラン、RBスタークスの2ydsロスで3rdダウン3、TEクラブトリーへの4ydsパスでさらに1stダウン。2ミニッツと同時にRBスタークスの17ydsTDランが飛び出す。
- NO陣20 : 残り1分59秒。ロングパス失敗、WRヘンダーソンへの15ydsパス、WRコルストンへの8ydsパス、サック(DEウィン)でNO最後のタイムアウト。RBスプロールズへの16ydsパスでGB陣に進むが、連続パス失敗とスクリーンパスが4ydsロスしてFG圏内に入れず。
- GB陣20 : ニーダウンでハーフタイムへ。
第3Q
- NO陣20 : RBイングラムのラン2回で1stダウン。パス失敗とRBイングラムの9ydsランと1ydsランでさらに1stダウン。WRヘンダーソンへの9ydsパスと2ydsランでGB陣へ。RBトーマスへの5ydsパスとWRミーチェムへの10ydsパス、RBトーマスへの15ydsパスでレッドゾーンへ。3rdダウン7からオフサイド(OLBマシューズ)で3rdダウン2になるが、サック(OLBウォルデン)で38ydsFG止まり。
- WRランドール・コブが108ydsのキックオフリターンTD。
- RBスプロールズのビッグリターンでGB陣46 : WRコルストンへの19ydsパスのあと、WRヘンダーソンに29ydsTDが通って再び8点差。
- GB陣20 : FBクーンへの7ydsパスのあとが続かず3&アウト。
- 好リターンでGB陣49 : WRヘンダーソンへの13ydsパス、ランプレーとアンネセサリーラフネス(CBウッドソン)でレッドゾーンへ。ラン2回で3rdダウンインチズ、またも止まって4thダウンインチズ。パスラッシュに追い込まれてパス失敗。
- GB陣07 : RBスタークスの4ydsラン、WRジェニングスへの22ydsパスで1stダウン。WRジェニングスへの14ydsパス、WRネルソンへの9ydsパス、RBスタークスの2ydsラン、RBグラントの2ydsランで最終Qへ。
第4Q
- WRネルソンへの17ydsパスでFG圏内へ。WRドライバーへの9ydsパス、FBクーンの4ydsランでNO陣10へ。RBスタークスの3ydsラン、WRネルソンへの6ydsパスで3rdダウン1、FBクーンの1ydTDランで再び15点差。
- NO陣26 : 3rdダウン4からサック(CBブッシュ)が出てパント。
- GB陣20 : RBスタークスの9ydsラン、3ydsランで1stダウン。RBグラントの8ydsラン、3ydsランでさらに1stダウン。RBグラントの1ydラン、サック8yds、WRジョーンズへの1ydパスでパント。
- NO陣24 : WRヘンダーソンへの18パス、TEグレアムへの21ydsパスでFG圏内へ。QBスクランブル3yds、パス失敗、RBトーマスへの9ydsパスで1stダウン。3rdダウン10からWRコルストンに20ydsパスが通ってGB陣5へ。ランがノーゲインのあと、TEグレアムに5ydsTDパス成功。8点差。
- オンサイドキックはWRドライバーがキャッチして失敗。残り2分14秒、NO陣43 : RBグラントの2ydsランでNO最後のタイムアウト。RBスタークスの4ydsランで2ミニッツ。FBクーンへの0ydパスでパント。
- NO陣20 : 残り1分08秒。RBスプロールズへの10yds、TEグレアムへの10yds、WRミーチェムへの18ydsパスでGB陣へ。WRコルストンへの23yds、RBスプロールズへの9ydsパスでGB陣09に進んで03秒。タイムアップと同時にパス失敗となるが、パスインターフェアでGB陣01でやり直し。最後はRBイングラムの中央ランがしっかり止まって試合終了。
Final Team Statistics |
|
Packers |
Saints |
Points |
42 |
34 |
Total Yards |
64回399yds |
73回477yds |
First Downs |
24回(ラン10・パス14) |
27回(ラン5・パス20・反則2) |
Rushing |
81yds (21回・平均3.9) |
103yds (27回・平均3.8) |
Passing |
312yds (27/35・3TD・0INT) |
419yds (32/49・3TD・0INT) |
Sacked |
2回16yds |
3回23yds |
3rd Down Efficiency |
8/12 (66%) |
9/14 (64%) |
Turnovers |
0回 (INT0/FUM0回) |
1回 (INT0/FUM1回) |
|
|
|
Field Position |
自陣27.2yds |
自陣27.2yds |
Punt |
4回42.5yds(ネット14.5yds) |
2回49.0yds(ネット36.5yds) |
Kickoff Return |
2回平均67.5yds |
3回平均27.6yds |
Punt Return |
1回5yds |
2回平均48yds |
Field Goals |
0/0 |
2/2 |
|
|
|
Penalty |
6回48yds |
3回15yds |
Time of Possession |
32分54秒 |
27分06秒 |
- オフェンスの犯したターンオーバーはゼロ。壮絶な点の取り合いの中で一度も大きなミスを犯さなかったのも勝因の1つ。
- ディフェンスの奪ったターンオーバーはファンブルリカバー1つだけ。
- 最初のシリーズでFSニック・コリンズがファンブルフォース、CBトラモン・ウィリアムズがリカバー。パスキャッチしたWRコルストンに対してFSコリンズがうまくヘルメットでボールを狙った。
- 先発QBアーロン・ロジャースは27/35、312yds、3TD、0INTでレーティング132.1とほぼ完ぺきな内容。
- 第1、第3シリーズは今年取り入れたノーハドル(ゆっくりとしたいわゆるシュガーハドル)でTDを奪った。
- 3rdダウン8/12の成功率66%も素晴らしい。ブリッツに強いQBロジャースらしいプレーを見せつけることもできた。
- 開幕戦の第1Qで3TDパスを投げたのは1964年のジャック・ケンプ(BUF)以来2人目。第1Qだけで14/15、188yds、3TDの荒稼ぎだった。
- 彼のハイライト映像はこちら。ハイライト最初のプレーはショットガンスナップが大きく横に逸れたのを難なく左手ワンハンドでさばいている。
- チームラッシングは27回103yds(平均3.8)、2TD。ワンツーパンチがしっかり機能した。
- 先発RBライアン・グラントは9回40yds(平均4.4)。レシービングは1回5yds。
- RBジェームズ・スタークスは17ydsTDランを含む12回57yds(平均4.75)。
- FBジョン・クーンは2回5yds、1TD。プレシーズンでは1回しかキャリーがなかったが、今回は2回ともショートヤーデージを成功させる貴重な働きだった。パスキャッチ2回7yds。新人WRコブと違ってランボーリープも上手い(写真)。
- RBアレックス・グリーンは出番なしに終わった。
- WR/TE陣は以下のとおり。ショートパスからランアフターキャッチでミスタックルを誘う好プレーも多かった。
- WRグレッグ・ジェニングスは7回89yds、1TD。8回ターゲットになって7回キャッチできている。
- WRドナルド・ドライバーは4回41yds。通算レシービング9656ydsはジェームズ・ロフトンと並ぶ球団史上1位タイ記録(リスト)。途中から出番を絞ったのはハードヒットを受けたからか。
- WRジョーディ・ネルソンは6回77yds、1TD。エンドゾーンで相手カバレッジが滑ってしまいワイドオープンに。
- WRジェームズ・ジョーンズは1回1ydsのみ。プレシーズンに引き続きキャッチ機会が少ない。
- WRランドール・コブは2回35yds、1TD。第1QにはNFL初タッチダウン、初ランボーリープ。90年代生まれの選手としては最初のNFLタッチダウンらしい。デビュー戦でTDパスキャッチを決めたパッカーズ選手は2002年のWRジャヴォン・ウォーカー以来9年ぶり。
- TEジャーマイケル・フィンリーは3回53yds。後半は出番が少なかった。
- TEアンドリュー・クウォレスはパスキャッチ機会なし。ランプレーで好ブロックがあった。
- 先発OL陣はLTクリフトン、LGラング、Cウェルズ、RGシットン、RTブラガのベストメンバー。
- 被サックは2回。ブリッツを多用するセインツ相手としては悪くないパスプロテクションだった。
- ランブロッキングはインサイドの3人を中心によく機能し、ショートヤーデージもしっかり取ることができた。
- 新スターターのLG T.J.ラングはフォルススタートを2回犯したものの、それ以外の内容はかなりよかった。とくにランブロックは前任者のLGダリン・カレッジからアップグレード、との声多し。
- 1巡指名OTデレク・シェロッドはやはり登録から外れ、控えはOTマーシャル・ニューハウスとC/Gイヴァン・ディートリック=スミス(OLのアクティブ登録が計7人なのはいつものこと)。控えOTの序列はニューハウスが1巡指名ルーキーよりも上であると確認されたことになる。
- ディフェンスではDEマイク・ニール(ヒザ)が大事を取って欠場し、DEジャリアス・ウィンが代役スターターを務めた。DEウィンはラン守備で何度も好プレーを見せて期待に応えた。
- ふつうニッケル隊形(2DL)ではラジ&DEの組み合わせだが、この日はラジ&ピケットの重量コンビが多かった。相手が3WR隊形でもインサイドのパワーランは警戒ということか。
- パス守備はQBドリュー・ブリーズ相手に32/49、419yds、3TD、0INTのレーティング112.5。
- パッカーズ守備のサックは3回23yds。第2Q末にDEウィンの今季初サック(カバレッジサック気味)。第3QにOLBウォルデン、第4QにはCBブッシュ&ILBホークがサック。(記録上は合同サックだが、実際はブッシュ1人で倒せていた)
- 数字よりもパスラッシュが届かない印象で、QBをヒットする直前にパスを通される場面が目立った。ブリッツもさんざん入れたが、ようやく届いたのは第4QのCBブッシュのブリッツ。ILB陣によるクロスブリッツは裏目に出ることの方がよかった。
- 新加入のRBダレン・スプロールズへのパスを止められない。スクリーンパスを含めて7回75yds。
- OLBエリック・ウォルデンはサックを決めただけでなく、カバレッジでパスを叩き落とす好プレーあり。
- QBブリーズはこれまでレーティング100超のゲームで29勝6敗だった。
- ラン守備は21回81yds(平均3.9)。RBイングラムよりRBトーマスに手こずった。
- 1巡指名RBマーク・イングラムは13回40yds(平均3.1)。
- RBピエール・トーマスは5回31yds(6.2)。
- 決してコンスタントに止めている印象はないが、第3Q末の自陣レッドゾーンといい、試合最後のプレーといい、よくショートヤーデージで踏みとどまった。
- 反則は6回48ydsと多めだった。セインツは反則3回15ydsのみ。
- 第1Q、LGラングがフォルススタート2回。さいわいどちらの反則も乗り越えてTDドライブに。
- 第3Q、OLBマシューズがオフサイド。3rdダウン7を3rdダウン2にしてしまったが、直後のOLBウォルデンのサックで救われた。
- 第3Q、CBウッドソンがアンネセサリーラフネス。もみあった相手にボディアッパーを繰り出したのがバレてしまい、これは言い訳できない。罰金は確実だろう。
- 第4Q、パントリターンでFBクーンがイリーガルブロックの反則。WRコブの31ydsリターンをフイにしてしまった。
- 第4Q末、ILBホークがパスインターフェア。ちゃんとボールに行っているので誤審に見える。
- キックオフリターンはWRランドール・コブが2回平均67.5yds、1TD。相手キックオフ(パンターが蹴った)はそれ以外の6回すべてタッチバックだった。
- パッカーズのキックオフリターンTDは2000年のCBアレン・ロッサム以来11年ぶり。108ydsリターンTDはNFLタイ記録。WRコブがヒットを受けて倒れそうなところをFBクーンがうまく助け起こした。ゴールライン奥8ydsからのリターンした判断は実は気に入らなかった、とマッカーシーHCは明かしている。「あのタックルをかわすまではね」
- パントリターンはWRランドール・コブが1回5yds。タッチバック1回。
- Pティム・マステイのパントは平均42.5yds、ネット平均わずか14.5yds。最初は52yds飛んだがカバレッジミスでリターンタッチダウンに。2回目は明らかなラインドライブの42ydsパントで20ydsリターンを許した。
- カバレッジチームはRBダレン・スプロールズ相手に苦しんだ。パントカバレッジは2回平均46ydsを許す大不振。キックオフカバレッジでも最長57ydsを含む3回平均27.7yds。RBスプロールズに懲りて、後半はパントをサイドラインに蹴り出したり、キックオフを高く短く蹴って手前の選手に捕らせて成功した。
- 第2Qに許したパントリターンTDは、OLBブラッド・ジョーンズが足を滑らせ、FBジョン・クーンが完璧にブロックされ、CBパット・リーもSSバーネットも走り過ぎた。TEクラブトリーも好ブロックを受け、あとはRBスプロールズがPマステイを振り切るだけだった。
- Kメイソン・クロスビーのフィールドゴール機会はなし。
- 両軍の平均フィールドポジション(オフェンス開始位置)はまったく同じ自陣27.2ydsだった。
- ケガ人は以下のとおり。
- FSニック・コリンズが第2Q最後のシリーズ途中で手首を打撲して負傷退場。後半最初から復帰。
- 第4Q、CBトラモン・ウィリアムズが味方と交錯して肩を負傷して退場。程度は不明。
- アクティブ登録から外れたのは、TEライアン・テイラー(股関節屈筋)、OTデレク・シェロッド、DEマイク・ニール(ヒザ)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、OLBヴィック・ソート(背中)、CBデヴォン・ハウス(足首)、FS M.D.ジェニングス。
- 前日の夕方にWRドナルド・ドライバーのベティーナ夫人が女の子を出産。上にクリスチャン(8歳)とクリスティーナ(6歳)がいて、これが3人目。
- マッカーシーHCは開幕戦をこれで5連勝。前回パッカーズが5連勝したのは1980年から1984年のことだった。(バート・スターHCからフォレスト・グレッグHCにかけて)
- 今回のゲームキャプテンはQBロジャース、CBウッドソン、CBブッシュ。記念撮影の背後に忍び寄るのはQBマット・フリン。
- ゲーム前のセレモニーでは元LBクリス・ギジーがアメリカ国旗を持ってフィールドを駆けた(写真)。空軍士官学校出身の彼は、9/11テロ直後のゲームで同じようにアメリカ国旗を持ってチーム入場を先導する役目を果たした(写真)。チームOBとしては取るに足りない存在の彼だが、9/11から10周年ということで招かれたようだ。
- 試合開始までの様子をまとめた"Sights & Sounds"。会場入りする禿げ頭のバート・スターを目ざとく見つけるファンもさすが。
ライブまっただなかの空撮映像 すごい人だ
ゲーム2時間前あたり Kid Rockのライブ
各球団OBがフラッグを持つ中を選手入場
国歌とともに人文字で浮き上がる星条旗
反対側には GO PACK GO の人文字
第1QにはWRランドール・コブがNFL初 32ydsのTDパスキャッチ
第2QにはRBジェームズ・スタークスの17ydsTDラン
新人RBマーク・イングラムのランを止め 長い1日がようやく終わった
さわやかに健闘を称え合う QBアーロン・ロジャースとQBドリュー・ブリーズ
2011年9月 8日
スタジアム周辺では明日の開幕イベントに向けて準備が進んでいる。プチ・スーパーボウルといった雰囲気だ。
スタジアム東側では巨大ステージの準備が進む
NFL Play 60 のイベントにて 元WRアントニオ・フリーマン(左)と元RBアーマン・グリーン
スタジアム内では人文字の準備
- インジャリーリポートは下表のとおり。出否が微妙なのはDEマイク・ニールだけで、それ以外ははっきりしている。
- セインツでは2番手WR(兼PR)のランス・ムーアが鼠蹊部を痛めて欠場が決定。Kギャレット・ハートリーも出場できないので、大ベテランのKジョン・ケイシーと契約している。
- セインツの先発DEウィル・スミス(通算55サック)は、2008年のドーピング違反(MINの両DTウィリアムズと同じ事件)で今夏ようやく処分が確定し、開幕から2試合出場停止となっている。
- 「過去の経験からすると開幕戦では、パッケージやアラインメント的に、全体の20%から30%のプレーが偵察済みでないものになる」とマッカーシーHC。
- 自分の注目度の低さがチャンスにつながる、と先発右OLBのエリック・ウォルデン。 「それは間違いないね。クレイ(OLBマシューズ)やウッド(CBウッドソン)に注意が向けられる分、こちらは1on1が増える。それを最大限活かすことにするよ。相手LTが誰であろうと、1日中彼を苦しめ続ける」
- 過去3年で17インターセプトを量産したFSニック・コリンズだが、自分はもっと完璧なプレーヤーになりたいと言う。 「ボールを狙って大きなプレーを決められる選手、と多くの人が僕を見てる。僕はそれ以外にも、タックルができ、QBにブリッツができ、ボックスでプレーができ、コーナーができることはすべてできる、そう見てもらいたい。”トータル・パッケージ”。それが今年の僕のモットー」
- キックオフリターナーはWRランドール・コブとRBアレックス・グリーンを両方使いたい、とショーン・スローカムSTコーチ。 「チェンジオブペースのためにね。それぞれ違った、ユニークな資質を備えている。だから少なくとも彼ら2人は使うことになるだろう」
- 過去2年のスーパーボウル覇者が開幕戦で対戦するのは、2000年のラムズ対ブロンコス以来11年ぶり。
- パッカーズとセインツといえば、コーチ的にもなにかと縁がある。
- マイク・マッカーシーHCは2000年から5年間セインツのオフェンシブコーディネーター。
- 2006年1月、パッカーズのテッド・トンプソンGMによる新ヘッドコーチ選考。人気の高かったショーン・ペイトンはパッカーズのHC職を最も望んでいた(昨年の記事)。ところがトンプソンGMは面談の結果、世間的には評価が低かったマイク・マッカーシーを選んだ。
- 失意のペイトンはセインツへ。幸い2人ともスーパーボウル優勝ヘッドコーチとなった。マッカーシーHCは今年3月に、ペイトンHCはつい先日、2回目の契約延長にサインしている。
- 2009年1月、マッカーシーHCによる新ディフェンシブコーディネーター選考。パッカーズはマイク・ノーラン(その後DEN→MIA)に続いてグレッグ・ウィリアムズにもオファーをしたが断られ、ドム・ケイパースを選ぶことに。ウィリアムズは4-3ディフェンス系なので、当時マッカーシーHCにとって必ずしも3-4転向が最優先でなかったことがわかる。
- グレッグ・ウィリアムズDCは家庭の事情で南部のセインツを選び、1年目で優勝を成し遂げた。パッカーズもドム・ケイパースDC2年目で優勝。若いHCが強力オフェンスを作り、弱点だったディフェンス強化のため経験豊富なベテランDCを招聘して成功したところがまったく同じだ。
- ジェームズ・キャンペンOLコーチは1987年ドラフト外でセインツに入り、2年間プレー。(その後パッカーズへ)
- ジェリー・フォンテノー新RBコーチはセインツで7年間先発センターを務めた。
- ダレン・ペリーSコーチはキャリア最後の2000年にセインツでプレー。
- スペシャルチーム・アシスタントのチャド・モートンは2000年にセインツから5巡指名され、1シーズンだけ在籍。両リターナーとして活躍した。
Green Bay Packers Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Mon |
Tue |
Fri |
Status |
Notes |
Frank Zombo |
LB |
Shoulder |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Vic So'oto |
LB |
Back |
- |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Davon House |
CB |
Ankle |
Out |
Out |
Out |
Out |
欠場 |
Mike Neal |
DE |
Knee |
△ |
△ |
△ |
Questionable |
微妙 |
Chad Clifton |
OT |
Knee |
- |
△ |
○ |
Probable |
出場 |
Jermichael Finley |
TE |
Ankle |
△ |
△ |
△ |
Probable |
出場 |
Ryan Taylor |
TE |
Hip |
○ |
○ |
○ |
Probable |
出場 |
New Orleans Saints Injury Report |
Player |
Pos |
Injury |
Mon |
Tue |
Fri |
Status |
Lance Moore |
WR |
Groin |
× |
× |
× |
Out |
Garrett Hatley |
K |
Hip |
× |
× |
× |
Out |
Adrian Arrington |
WR |
Knee |
× |
△ |
△ |
Questionable |
Tom Johnson |
DT |
Calf |
△ |
△ |
△ |
Questionable |
Probable |
: |
Virtual certainty that player will be available for normal duty |
Questionable |
: |
A 50-50 chance will not play |
Doubtful |
: |
At least 75 percent chance will not play |
Out |
: |
Definitely will not play |
|
|
|
○ |
: |
Full Participation |
△ |
: |
Limited Participation |
× |
: |
Did Not Participate |
ー |
: |
Not Listed |
2011年9月 7日
- プレシーズンのヒーロー、OLBヴィック・ソートがウェイトトレーニング中に背中を痛めた。「ウェイトルームで自分をプッシュしすぎる傾向があって、裏目に出た。軽いものだから、念のため練習を休まされただけ」と本人。しかしマッカーシーHCはすでに欠場を明言している。
- DEマイク・ニール(ヒザ)の出否はゲーム直前まで待って決めるとマッカーシーHC。一般的に、週の初めから毎日参加できている選手は出場することが多いが、どうなるか。出るとしてもニッケル隊形(DLは彼とラジ)にするかもしれない。
- ヒザの慢性腱炎を抱えるLTチャド・クリフトンはこれまでどおり、金曜は部分参加のみ。 彼については2007年あたりからそうした工夫を強いられている。「状況にもよるが我々は(日曜ゲームの場合)木曜にフルパッド練習をすることが多い。チャドについては、水曜は制限つき、木曜はフル参加、金曜は休みといった感じになるだろう」とマッカーシーHC。
- QBアーロン・ロジャースの被サックの多さは、彼の身体能力の高さの裏返しでもある。スクランブル能力が高いので、簡単に投げ捨てるよりも「かわせばチャンス」をどうしても狙ってしまうからだ。 「彼は(足を使って)プレーを引き延ばすのがあまりに上手いからね。 『OK、投げ捨てよう』 と思うかスクランブルに出るかは紙一重の判断だ。彼のスクランブル能力を奪ってしまいたくはない。我々にとって大きなボーナスであるわけだから」とジョー・フィルビンOC。
- OLBヴィック・ソートは開幕ロースター入りした時点でいったん97番から56番に背番号を変更したが、今度もまた妻に言われて(記事へ)97番に戻したという。 「家族のもとに帰ったら、もうみんな97番でグッズを買ってしまったからダメだというんだよ。97番のT-シャツとか親類に送ってしまったからって。 『97番に戻すのにいくらかかるの』 っていうから、タダだって答えたら、『じゃあ97番を着るのね』って」
- 同じくドラフト外のOLBジャマリ・ラティモアは、初の公式戦でキックオフカバレッジチームに加わる予定。 「ファンブルフォースしたいね。そうすればゲームの流れを作ることができる。勢いよく走っていって相手をヒットし、大きなプレーをする。チームメイトが盛り上がる。僕はそう見てる」
- 2008年セインツとの対戦でパッカーズは51得点を許し、翌オフにボブ・サンダースDCが解任される一因(他にも大量失点は何度も)となった。後任がドム・ケイパースDCなので、昨季のスーパーボウル制覇に間接的につながった敗戦と言えなくもない。
- 週の初め、パッカーズはOTエリック・メンシック(オクラホマ大)およびDTジョニー・ジョーンズ(マーシャル大)のトライアウトを行った。どちらもドラフト外ルーキーで、プラクティス・スクワッド候補としてのテストだろう。
- 2009年シーズン最終週からロースターの何人が入れ替わったかをまとめたESPNのランキングで、パッカーズは少ない方から4番目(タイ)の25人。最も多いシーホークスはなんと53人中43人が入れ替わった。
先日契約延長にサインしたRGジョシュ・シットンの契約内容が判明した。総額$34.95ミリオンの6年契約で、うち保証されているのは$8.9ミリオンのみ。年平均$5.825ミリオンはNFLのガードとしては7番目以下で、彼の実力と若さ(25歳3か月)を考えればかなりのディスカウントに見える。リーグ最高額ガードのローガン・マンキンズ(NE)は年平均$8.5ミリオン、うち$28.5ミリオンが保証されている。
契約ボーナスは$6ミリオン、ロースターボーナスは計$7.15ミリオン。ベースサラリーは下表のとおりで、まったくギャランティーされていない。さらに、毎年$30万ドルずつのワークアウトボーナスが設定されている。(オフシーズン練習の何%に参加すると条件クリア、といったもの)
Josh Sitton 6 year contract |
Year |
base salary |
roster bonus |
workout bonus |
Cap Number |
2011 |
$700,000 |
$2,900,000 |
|
$4,896,000 |
2012 |
$950,000 |
$2,400,000 |
$300,000 |
$4,850,000 |
2013 |
$3,400,000 |
$650,000 |
$300,000 |
$5,550,000 |
2014 |
$4,500,000 |
$400,000 |
$300,000 |
$6,400,000 |
2015 |
$4,850,000 |
$400,000 |
$300,000 |
$6,750,000 |
2016 |
$5,900,000 |
$400,000 |
$300,000 |
$6,600,000 |
契約ボーナス: $6,000,000 (年$1.2Mずつ5年に分けて計上) |
年平均サラリーをチーム内で比べると、QBロジャース($12.7ミリオン)、CBウッドソン($10ミリオン)、WRジェニングス($9.2ミリオン)、CBトラモン・ウィリアムズ($8.25ミリオン)、FSコリンズ($7.6ミリオン)、ILBホーク($6.75ミリオン)、DEピケット($6.23ミリオン)の7人がすくなくともRGシットンよりも上にいる。
NFL全体の開幕ゲームとして今週はさまざまなイベントが行われる。NFL Kick Off Game と銘打った大型イベントとなったのは2002年から。最初は9/11テロ事件の傷跡残るニューヨーク復興を助けるという意図があったらしい(初回はNYGがホスト)。スーパーボウル制覇チームが必ずホストを務めるようになったのは2004年のペイトリオッツから。ここ6年連続でNBCが放映を担当している。
今週の主なイベントは以下のとおり。(すべてグリーンベイ時間)
◆ 火曜
- 1時から3時 : スタジアム東のレシュ・センターにて NFL PLAY 60 のイベント(1日1時間体を動かそう、という児童向けキャンペーン)。元パッカーズのRBアーマン・グリーンとWRアントニオ・フリーマンが登場。スカウティング・コンバインの各種目やフットボールの各種ドリルに挑戦できる。
- 7時 : NFL Network制作の ”America’s Game, 2010 Green Bay Packers” がランボーフィールドのアトリウムで無料上映。日本でもGAORAが放送開始してくれた高品質のドキュメンタリー映像で、日本語字幕付きで見られるのが待ち遠しいところ。一部がネットで公開されている。(映像1・映像2・映像3)
◆ 水曜
- スーパーボウルリング制作でおなじみのJostens社がアトリウムにスーパーボウル・ジュエリー・コレクションを展示。試合翌日の金曜まで。
- 午前10時から2時30分 : 前日と同じく NFL PLAY 60 のイベント。RBアーマン・グリーンとWRアントニオ・フリーマンに加え、翌日ライブを行う Lady Antebellum も参加。
◆ 木曜 ゲームデイ
- 午前9時から12時 : グリーンベイ市リンカーン小学校(スタジアムの北2マイル)にて、プレイグラウンドを建設する慈善イベント。NFLコミッショナーや元NFL名選手たちが参加。
- 午前10時 : NFL Kickoff tailgate village がオープン。スタジアム東側の Armed Forces Drive の周辺、とくにレシュ・センター南側広場が中心となるはず(写真)。食事や飲み物の販売、バンド演奏など。
- 2時30分 : スタジアム駐車場オープン。東側駐車場は下記ライブイベント関係でかなり占められるので、テイルゲート・パーティには影響が出そう。コンサートに行かないファンは東側の街路を避けるよう球団は呼びかけている。
- 4時30分 : 最大の前座イベントとして Kid Rock、Lady Antebellum、Maroon 5 がライブコンサート。会場はスタジアム東側駐車場の特設ステージ(準備中写真)。提供はマデンでおなじみEA Sports。午後4時30分から6時40分まで。後半1時間は全米中継され、スタジアム内の大型ビジョンでも楽しむことができる。
- 7時15分 : フィールドでイベント開始。スーパーボウル制覇を記念してチャンピオンバナー(写真)の除幕式。ちょっとした花火つき。
- NFL各球団を代表するOB32人がチーム・フラッグを持って登場。パッカーズの代表はQBバート・スター、セインツはRBデュース・マカリスター。
- 国歌は元アメリカン・アイドル優勝者のジョーダン・スパークス(父は元NFL選手のフィリッピ・スパークス)。観客による人文字でスターズ&ストライプスを形作る、とのことだが、こんな趣向も。
- フライ・オーバーは空軍F-16戦闘機が4機。
- 7時40分 : キックオフ。
2011年9月 6日
この日はフルパッド練習。前回記事のとおり今年からフルパッド練習はレギュラーシーズンで14回だけとなっている。この日は気温15℃と肌寒いほどで、コーチやスタッフはジャケットを着込んでいた。
- 今季最初のインジャリーリポートがアップされている。
- TEライアン・テイラー(股関節屈筋)は1週間ぶりに復帰してフル参加。
- 練習を休んだのはCBデヴォン・ハウス(足首)とOLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)だけ。彼らの欠場はすでに決定した。
- 昨季開幕週は11人がインジャリーリポートに載っていた(そのうちケガによる欠場は2人)ことを考えると、かなり良好なチーム状態といえそう。
- 昨日から復帰のTEジャーマイケル・フィンリー(足首)は部分的に参加。「1週間休んだので慎重に進めているだけ。昨日はフル参加してかなりの量をこなしたしね。今日は彼が必要な部分だけに絞った」とマッカーシーHC。
- 同じく昨日から復帰のDEマイク・ニール(ヒザ)はインジャリーリポート上は”limited”だが、ほぼフル参加できていたようだ。
- RBライアン・グラントとRBジェームズ・スタークスのキャリー数配分について、ジェリー・フォンテノーRBコーチ。 「2人ともすべてのシチュエーションでプレーさせる。完全に均等にするか? そこまでは保証できない。しかしできるだけキャリー数を同じにし、ボールを持ってクロックをコントロールする機会が同じになるよう努力するつもりだ」
- 同じくキャリー配分についてジョー・フィルビンOC。 「展開によっては、調子のよい方に任せてしまう場合もある。その選手に相手ディフェンスが苦労しているようならそちらに続けさせ、それで心配はない」
- フルバックがクーン1人なら、NT B.J.ラジを起用する手はないのだろうか? 「本人のところへ行って聞けばいい。きっとやりたいと言うはずだ。よさそうな考えだ」とジョー・フィルビンOCは笑う。NTラジは、「あのファルコンズ戦は僕にとって初めての経験だった。期待もそれほど大きくなかったと思うし。僕が楽しんだことはコーチたちも知っているはずだし、もし僕にやらせてみたいなら、ぜひまたやってみたいね。やればやるほど上手くなると思う。ただ正直言うと、コーチ・マッカーシーとは一度もそんな話し合いはしていないんだ」
- 昨季セインツのパス試投数はNFL2位の661回。 「僕らの方へたくさん投げてくるのは間違いないね。これこそコーナーたちの夢に見ることだ。僕らは常にボールへのプレーを求めているから、これは最高のチャンスだ。もちろん、ドリュー(QBブリーズ)やレシーバーたちとの対戦はチャレンジだよ。ハイパワー・オフェンスと対戦するのはチャレンジだ。でも僕らは対戦したいし、それだけの戦力を備えてる」とCBトラモン・ウィリアムズ。
- WRランドール・コブは1992年のCBテレル・バックリー以来19年ぶりの新人エース・パントリターナー。パッカーズは長いことリターナーで苦しみ、CBウィル・ブラックモンの活躍した2007-08年を除けばNFL20位以下ばかりだった。 「インパクト・プレーヤーになりたいし、なるつもりだ。相手にとっての脅威に、僕もなりたい。チームによいフィールドポジションを与えたい。ただ僕1人の仕事じゃない。ブロッキング・スキームがあって、ブロッカーたちが仕事をしてくれて、初めて僕も仕事ができる」
- 昨季NFLのキックオフ平均落下地点は0.5ydsライン。今年はキックオフ位置が5yds前に変更されたので、落下地点はゴールライン奥4.5ydsという計算になる。 「これまで見たところ、20ydsまでリターンするだけでも一苦労だ。とくにゴールラインから5yds以上深くからだとね。ブロッキングが非常によくなくてはならない。スペースが圧縮され、これまでより素早くカバレッジがやってくる。フィールドポジションにかなりの影響を与えるはずだ」とショーン・スローカムSTコーチ。どのようなときにタッチバックにするか明確な指針を設けるが、最終的な判断はリターナーのWRコブだとのこと。
- ディフェンディングチャンプでありながら、パッカーズに30歳以上の選手はわずか6人。上からWRドライバー(36)、LTクリフトン(35)、CBウッドソン(34)、NTハワード・グリーン(32)、DEピケット(31)、Cウェルズ(30)。
- OLBジャマリ・ラティモアは背番号を47番から57番に変更。プラクティス・スクワッドのCサンプソン・ジーナスは56番から65番に変更した。
- 先日解雇されたC/Gニック・マクドナルドとWRケリー・テイラーはどちらもペイトリオッツのプラクティス・スクワッドに。
- 東側駐車場でのステージ建設作業は順調に進行中。建設関連やコンサート関連のトレーラーで駐車場が埋まる勢いだ。
新労使協定に盛り込まれた規定により、シーズン中およびオフシーズンの練習に新たな制限が加えられた。タフガイ気取りの新任ヘッドコーチが無茶をしないよう、あらかじめ制限を設けたという印象だ。違反すればすぐに選手から選手会に報告が行き、罰金等の処分が下される。以前にもそうした事件は何度かあった。先に要点だけまとめると以下のとおり。
- レギュラーシーズン中のフルパッド練習は計14回だけに。
- バイウィークには4連休を義務付け。
- オフシーズン・プログラムはこれまでの14週から9週に。3つのフェーズに分け、第1のフェーズでは身体的トレーニングしか行えないことに。
- トレーニングキャンプのフルパッド練習は1日1回だけ。
◆ ◆ ◆
● シーズン中の練習制限
以下のように細かな制限が設けられたが、マッカーシーHCの場合はほぼこのくらいだったので、パッカーズにとって大きな影響はないはず。もともとフルパッドは週1回にし、疲労の蓄積したシーズン終盤はフルパッドで行わないことが多かった。
- レギュラーシーズンのフルパッド練習は合計14回まで。
- フルパッド練習14回のうち11回は最初の11週間に行わなければならない。(つまり最後の6週間で3回)
- フルパッド練習を2回行えるのは1週だけ。
- フルパッド練習は1回につき3時間まで。プラス、ウォーク・スルーは30分まで。
- プレーオフ期のフルパッド練習は週に1回まで。
- バイウィークには4連休を設ける。
◆ ◆ ◆
● オフシーズンの練習制限
例年3月半ばあたりから始まるオフシーズン・ワークアウト。これまでは計14週までだったが、計9週までに短縮された。参加を強制してはならず(ミニキャンプを除く)、フルパッド練習やコンタクト練習はできず、1週につき4日まで、といった制限はすべてこれまでどおり。
規定に違反したコーチは初回が$10万ドル、2回目が$25万ドルの罰金。球団にも初回$25万ドル、2回目$50万ドルの罰金が科せられる。また、違反した球団は1週分のオフシーズン練習が没収される。
- オフシーズン・ワークアウトは新たに以下の3フェーズに分けられることになった。
- フェーズ1 : 2週間の"dead ball"期間。ボールを使うことなく ”strength and conditioning” だけに限られる。トレーニングコーチだけしか参加できない。
- フェーズ2 : 3週間。個人ドリルおよび "perfect play" ドリルだけ。オフェンス対ディフェンスはできない。全コーチが参加できる。
- フェーズ3 : 4週間のチーム練習。うち3週が "Organized Team Activities" (OTA)と呼ばれるものだ。フルパッドもコンタクト練習もできないが、オフェンス対ディフェンスの練習ができる。前半2週は3日間ずつまで。後半はどちらか1週が最大4日間。残る1週は後述のミニキャンプとなる。
- ミニキャンプは前述のOTAとほぼ同じだが、全員参加が義務付けられ、無断欠席者には罰金を科すことができる。こちらは大きな変更はなく、曜日がはっきり定められたぐらいか。
- 月曜はフィジカル・チェックのみ。
- 練習は火曜から木曜まで3日間。
- 金曜は練習なし。(チームの親睦イベントなどを行うために確保してあるのだろうか)
- 1日にフィールドに出られるのは3時間半まで。
- 1日2回の練習も可能だが、1回の練習は2時間半まで。残り1回はウォーク・スルーのみ。
◆ ◆ ◆
● トレーニングキャンプの練習制限
これまでと同じく、プレシーズン初戦の15日前にならないとトレーニングキャンプを始めることはできない。以下の新制限はすでに今夏のキャンプから適用されている。
- 初日はフィジカル・チェックおよびミーティングのみ。(これまでどおり)
- 2日目・3日目はパッドなし、コンタクトなし。
- 1日につきフルパッド練習は1回のみ、最大3時間。もう1回の練習を行う場合はウォーク・スルーのみ、最大4時間。
2011年9月 5日
選手たちはプレシーズン最終戦後の2連休を終え、土曜朝から再始動している。ゲームが木曜のため、日曜は通常の水曜のような練習を行い、主力4選手が復帰した。
- WRジェームズ・ジョーンズ(ヒザ打撲)、WRランドール・コブ(ヒザ打撲)、TEジャーマイケル・フィンリー(足首捻挫)、DEマイク・ニール(ヒザ)が日曜の練習に復帰した。開幕戦出場が確定ではないものの、めでたいニュースだ。
- 7巡指名TEライアン・テイラー(股関節屈筋)はユニフォームを着ていたが、フィールド復帰は見送り。
- OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨)に加えてCBデヴォン・ハウス(足首)はまだ練習に参加できず、開幕戦は欠場となりそう。
- 最終ロースターカットで解雇された他球団選手に対し、パッカーズは1人も獲得希望を出さなかった模様。これで4年連続だ。
- 先週の会見でテッド・トンプソンGM。 「誰もがファイナル53というが、これはまだファイナル53じゃない。スターティング53だ。リーグのルールに従って53人にするが、53人ロースターはシーズンを通して変化していく。(ケガ人続出の)昨年ほどではないことを望んでいるが、変化していくのは歴史が示しているとおりだ。さまざまな状況しだいで、100万通りものシナリオがある」
- インサイド3ポジションの控えを兼ねるC/Gイヴァン・ディートリック=スミス。キャンプでは主にセンターと左ガードをプレーした。 「キャンプ序盤には右ガードも何度かやったよ。しっくりするスタンスを見つけなきゃいけない。インサイドのポジションについていえば、左でも右でもテクニックはさほど変わらない。ちょっと違うのはセンターだけ」と彼は言う。昨年は開幕前に放出されてシーホークスに移ったが出場機会はなく、12月末にパッカーズに戻ってきた。 「昨年の経験で学ぶものは多かった。選手として成長したよ。今年はよりプロフェッショナルになった。11月に初めて父親になり、より集中して仕事に取り組むようになった」
- トレーニングキャンプで同室だったOLBヴィック・ソートとOLBジャマリ・ラティモアがめでたく2人ともロースター入り。 「数日前の時点だって、こうなるとは想像してなかった。たぶんどちらかが53人に残り、もう1人はプラクティス・スクワッドだろうと思ってた。僕ら2人のドラフト外選手が入ったなんてすごくいいね」とOLBソートは喜んでいる。 「今日のチームミーティングでマッカーシーHCから、今は祝っている場合じゃない、仕事があるんだからと言われた。でも金曜になったら少しはお祝いしてもいいよね」
- ジェッツにトレードされた6巡指名OGケイレブ・シュローダロフ。午前中に解雇通告を受け、プラクティス・スクワッド契約したい意向を球団から伝えられた。午後になってそのことを記者と話している最中に電話が鳴り、今度はトレードを告げられた。 「グリーンベイ滞在を楽しんだけど、これもビジネスなんだろう。今日はそれを学んだよ。解雇されたと思ったらトレードされ、いまだにどうやってそうなったのか見当もつかない。でもこれが仕事だし、僕は喜んでる。フットボールをプレーするチャンスだから」
- 解雇されたC/Gニック・マクドナルドはペイトリオッツのプラクティス・スクワッド入りに合意、と報じられている。複数球団からオファーがあったとのことで、おそらくパッカーズもその1つだったのだろう。
- プロ3年目で解雇されたS/CBブランドン・アンダーウッドが長時間のインタビューに応じ、率直な心情を話している。これはなかなか評判がよかった。
- 「こうなるような気はしてた。フィールド外のトラブルは必ず考慮の対象になるものだ。自分ではプレシーズンで十分な力を見せたと思うけど、そうでなかったのかもしれない。ああしておけば、こうしておけば、と振り返らないよう努力してはいる。もう決断は下った。このビジネスは回転ドアのようなもので、入ってくる者もいれば出ていく者もいる。過去2年に起きたこと(不祥事)を考えると、他所でフレッシュなスタートを切るのも悪くない考えだ」
- 退団にあたって、彼はジョー・ウィットCBコーチ、ケイパースDC、マッカーシーHCとも話をしたという。「ここはファーストクラスの球団だ。僕がフィールド外でもっとしっかり行動できていたら、このような立場にはならなかった。この球団について、ポジティブな点を挙げればきりがない。球団全体が素晴らしいし、みな退団したがらないのも当然だ。僕にとっては悲しい日だ。とても傷ついているけど、神様には計画がおありなのだとわかっている」
- 「僕のことを記事に書こうとすれば、どうしてもポジティブなものにはならない。ネガティブなエピソードがいくつも出てくるさ。しばらくはそれを変えられない。でも僕はこのネガティブなキャリアのスタートを、明るい未来に変えることはできる」
- WRチャスティン・ウェストは2年連続でロースター入りを逃した。以下はプラクティス・スクワッド契約前のコメント。 「全然ハッピーじゃない。自分が開幕ロースターに残れなくてちょっと驚いてる。プラクティス・スクワッドも嫌ではないけど、他で試合に出たいんだ。プラクティス・スクワッドってことは練習だけだから」 「正直言って、プレシーズンではもう少しいいプレーができたはずだ。自分を責めるしかない。大きなプレーのチャンスを与えられながら、決めることができなかった。ディープボールをいくつか。スペシャルチームでのタックリングやブロッキングのミス。そういったことすべて」
- QBアーロン・ロジャースは会見場での会見予定をロッカールームでの合同インタビューに変更。かつてQBブレット・ファーヴは会見場でしか話さず、彼専用ロッカールーム(通常のロッカーのスペースはダミーだった)を使い、(現役続行と引き換えに)ミニキャンプを欠席するなど特別扱いの要求が目立った。ロジャースはファーヴを反面教師とし、自分はあくまでチームの1人に過ぎないという姿勢を保とうとしているように見える。
- 手駒豊富なレシーバー陣についてQBロジャース。 「グレッグ(WRジェニングス)はJ-Mike(TEフィンリー)が抜けたあと大きな役割を果たした。序盤はスロースタートだったけど、爆発して1300ydsシーズン、プロボウルシーズンになった。主役を担った彼がいるところにJ-Mikeが戻ってきて、相手ディフェンスがどうしてくるか興味深いね。グレッグかJ-Mikeをダブルチームしようとするなら、ジョーディ(ネルソン)やジェームズ(ジョーンズ)やドナルド(ドライバー)やランドール(コブ)が1on1の戦いに勝たなければならない」
- WRグレッグ・ジェニングスは昨季TEフィンリーがいたときには、ディープを走るデコイの役割が多かった。 「(パスを配分する)アーロンはものすごく難しい仕事になるね。僕は(機会が減っても)問題ない。これほど武器の多いオフェンスは経験したことがないよ。LBたちを悪く言うわけじゃないが、ジャーマイケルにマッチアップできるほどアスレチックで才能あるLBは見たことがない。彼はミスマッチ機会を作り出すんだ。僕らは正しい方向に進歩している。この木曜には全ての歯車がかみ合うようにしないと。本番でやってみるまではわからないから」
- QB2人体制となったことで、実戦で2人負傷した場合の緊急時QBはおそらくWRランドール・コブではないか。
- ESPNの集計によると、最終ロースターカット終了時点の平均年齢でパッカーズはNFLで2番目に若いチームとのこと。開幕戦時点で計算するのが普通なので、これはまだ暫定順位のようなもの。昨年パッカーズは若い方から6番目だったが、その前は4年連続でNFL最年少チームだった。マイク・シャーマンGM最終年の2004年が27.00歳で22位。トンプソンGM時代に入ってからはずっと25歳台が続いている。
- ランボーフィールド周辺ではNFL開幕イベントの準備が始まっている。(写真1・写真2・写真3)。例年とは違い、NFL全体のオープニングイベントなのでかなり華やか。
パッカーズは下表の8人とプラクティス・スクワッド契約をした。8人全員が先日までパッカーズに所属してキャンプに参加していた選手。WRが3人入ったのが興味深いところだが、タレント優先でこうなったのだろう。
- ディフェンスがわずか1人というアンバランスな構成。53人ロースターにオフェンス24人、ディフェンス26人ということもある。
- QBグレアム・ハレルはどこからも声がかからず、ぶじ確保に成功。それだけプレシーズンでのプレーぶりが他球団から評価されていなかったことになる。
- RBブランドン・セインは名門オハイオ州立大でフルタイムのスターターでなかった選手。「WRよりもパスキャッチが上手い」と大学コーチから絶賛されていたが、今プレシーズンではラッシングの方も意外に力強かった。
- WRチャスティン・ウェストやWRトリ・ガーリーの流出を恐れる声もあったが、市場には若いWRが溢れていて需要の方はそれほどでもなかった。
- WR3人の即戦力度はあきらかにウェスト、ガーリー、ボレルの順。ディオンドレ・ボレルはユタ州立大でQBをプレーし、WR経験がまだ浅い。そのわりにはキャンプで光るものを見せたので、キープして1年間の成長を見たいのだろう。
- 控えOLの層の薄さを考えれば2人が残ったのは当然。
- T/Gレイ・ドミンゲスはアーカンソー大では左右タックルで先発経験がある。サイズは理想的だがスピードが今ひとつなので、NFLではガードが向いていると見られている。
- Cサンプソン・ジーナスはプレシーズンゲームでは左右ガードだけしかプレーしなかったが、球団のロースター表では”センター”とだけ表示されている。身長が低いこともあり、パッカーズはセンターとして育成するつもりなのだろう。サウスフロリダ大2年のときはDTをプレーし(5試合先発)、3年・4年とセンターをプレーした。
- OLではC/Gニック・マクドナルドが入らなかったことが注目されている。つい先日まで2番手センターだったのが、そこまで評価が落ちてしまったのか。他球団に拾われたという情報はまだない。
- ロースターに10人もLBを残したので、プラクティス・スクワッドにLBがいないのは無理もない。DLは解雇した中にあまり魅力的なタレントがいなかった。昨年と同じくNTジェイ・ロスを入れる手もあったが、今年はノーズタックルの層が厚い(ピケット、ラジ、グリーン)ので不要なのだろう。
Packers 2011 Practice Squad Signings |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
備考 |
QB |
Graham Harrell |
Texas Tech |
1 |
昨年と同じ展開。実質3番手QB |
RB |
Brandon Saine |
Ohio State |
R |
3rdダウンバック型だがランも意外にパワフル |
WR |
Chastin West |
Fresno State |
1 |
こちらも2年連続。他球団から声がかかるか |
WR |
Tori Gurley |
South Carolina |
R |
6フィート4の長身で面白いタレント |
WR |
Diondre Borel |
Utah State |
R |
ヴァーサタイルな元QB。リターナーも |
T/G |
Ray Dominguez |
Arkansas |
R |
右サイド専門。ロースター入りのチャンスもあった |
C |
Sampson Genus |
South Florida |
R |
183cmの小兵だが力強い |
CB |
Brandian Ross |
Youngstown State |
R |
粗削りだがキャンプでの評判はまずまず |
プラクティス・スクワッドについて
- プラクティス・スクワッド選手はいつでも他球団と交渉・契約できる。ただし同じプラクティス・スクワッドに引き抜くことはできず、獲るからには53人ロースターに入れなければならない。
- 引き抜かれては困るような選手には、「他球団が契約をオファーしてきたら言ってくれ。ロースターに昇格させるから」といった口約束をしておく場合もある。今回のQBハレルはそうかもしれない。
- 週給は$5,700ドル。17週ずっと在籍すれば$96,900ドルになる。ロースター入りした新人選手の最低保証年俸は$375,000ドルで、プラクティス・スクワッド選手の4倍近い。
- 他球団からも誘いのあったような選手は金額が少しアップすることも。
2011年9月 4日
まずは前回記事の解雇選手リストを参照のこと。簡単にまとめると注目点は、QBグレアム・ハレルの解雇(ウェイバーで声がかからないと見切ってプラクティス・スクワッド確保へ)、超異例のTE5人体制、控えOL不足、OLBジャマリ・ラティモアとFS M.D.ジェニングスのロースター入り、といったあたり。
以下はまず各ポジションの人数と勝ち残り組を挙げ、その後で細かい点を分析していく。
QB (2) ロジャース、フリン
- 3番手グレアム・ハレルはロースター入りならず。ウェイバーで他球団から声がかからなければ、昨年同様プラクティス・スクワッドに入れる予定。というより、他球団から声がかからないと確信できたから解雇したのだろう。
- それなりに成長してきたハレルだが、あきらかに才能に限界があり、フリンの抜ける来年彼に2番手を任せられるとも思えない。けっきょく昨年と同じように、ロジャース負傷欠場時に2番手を務めるだけの存在なのではないか。
RB (3) グラント、スタークス、アレックス・グリーン
- グラントの復帰と3巡指名アレックス・グリーンの加入で戦力が大幅アップ。ディミトリ・ナンスには気の毒だった。
- 落選のブランドン・セイン(ドラフト外・オハイオ州立大)はプラクティス・スクワッドか。ケガの多いポジションだけに、たいてい1人RBを入れておくものだ。
FB (1) クーン
- 伸び悩み気味だったクイン・ジョンソンはタイタンズにトレード。タイタンズは唯一のフルバックだったアマード・ホールがドーピング違反で4試合出場停止になったため、必要に迫られたのだろう。パッカーズのオフェンスに合っていない印象もあったので、移籍先で成功するかもしれない。トレードで何巡をもらえるのかが気になる。タイタンズのマイク・ラインフェルトGMはトンプソンGMの現役時代からの親友であり、スカウトの道へ誘ってくれた恩人でもある。
- 過去2年連続で異例のFB3人体制だったが、今年は1人体制に。もともとそう予想する声は多かった。ブロッカーとしてTEをあちこちに動かす起用法が増えるはず。
WR (5) ジェニングス、ドライバー、ネルソン、ジョーンズ、コブ
- 優勝に大きく貢献した4人組に2巡指名のWR/KRランドール・コブが加わり、頼もしいことこの上ない。
- 6人枠にするという見方もあったが、トリ・ガーリー(ドラフト外)もチャスティン・ウェスト(昨季プラクティス・スクワッド)も残れなかった。ぜひプラクティス・スクワッドに確保したいところだが、できるかどうか。
- 上記2人がダメでも、ケリー・テイラーやディオンドレ・ボレル(ともにドラフト外)はプラクティス・スクワッドで育ててみる価値がありそう。
- ドラフト外のシェイキー・スミソン(ユタ大)はインジャリーリザーブに入ることに。”Injury settlement”(数週分のサラリーを受け取る)に合意して退団、ということがない限り1シーズン分のサラリーが保証されるので、プラクティス・スクワッドのおよそ4倍の高給取りになる。
TE (5) フィンリー、クウォレス、クラブトリー、D.J.ウィリアムズ、テイラー
- 例年3人のところを驚きの5人体制。しかしキャンプ中から予想されていたことでもあった。よい話があればトレード材料にする手はある。
- TEが豊富なのはスペシャルチーム戦力の面でも好都合。
- 控え4人にはそれぞれの良さがあって解雇が難しかった。クウォレスはフィンリーに似たアスレチック能力。クラブトリーはTE随一のブロッキング。7巡指名テイラーはスペシャルチームで即戦力。5巡指名D.J.ウィリアムズは未熟だがレシービングで将来性が高そう。
OT (4) LTクリフトン、RTブラガ、シェロッド、ニューハウス
- キャンプ中からこの4人で決まっていたようなもの。
- 1巡指名デレク・シェロッドがまだ頼りないため、当分は彼をゲームデイのインアクティブにし、ニューハウスを両OTの控えにするしかない、という声も多い。
G/C (4) LGラング、Cウェルズ、RGシットン、C/Gディートリック=スミス
- 先発3人はしっかりしているが、控えのレベルがもっとも懸念されているポジション。例年OLは9人枠だが、このまま8人のまま開幕を迎えるのだろうか。もし今後補強があるとしたらここだろう。
- ニック・マクドナルドはキャンプ終盤まで2番手センターを務めながら、不振続きでイヴァン・ディートリック=スミスに逆転を許した。勝ち残ったディートリック=スミスも決して評判がいいわけではない。
- ドラフト外のG/Tレイ・ドミンゲス(アーカンソー大)はチャンスありと見られていたが、惜しくも落選となった。プラクティス・スクワッドの有力候補。右タックルと右ガードをプレーしている。
DL (6) DE/NTラジ、NT/DEピケット、DEニール、NTグリーン、DEウィン、DEウィルソン
- ここはほぼ無風。6人枠は例年どおり。
- 7巡指名のDEローレンス・ガイ(脳震盪)はインジャリーリザーブに入ってシーズンを終えることになった。キャンプ序盤に負った脳震盪の影響が長引いているのはたしかだが、IRに確保して1年間体作りに専念させたい考えではないか。
- 3年目DEジャリアス・ウィンと2年目DE C.J.ウィルソンもそれなりに伸びている。
- DEマイク・ニール(ヒザ)は開幕戦出場が難しいとの見方が増えてきた。DEジャリアス・ウィンが開幕スターターを告げられたとの一部情報も。
OLB (6) マシューズ、ウォルデン、ジョーンズ、ソート、ラティモア、ゾンボ(骨折中)
- 予想されていたより1人多いが、フランク・ゾンボが肩甲骨を骨折したせいでこうせざるをえなかったのか。LBが計10人もいるのはスペシャルチーム的にもプラス。
- サプライズはドラフト外のジャマリ・ラティモア(ミドルテネシー州立大)が入ったこと。まだ230ポンドと軽量で非力なので、1年プラクティス・スクワッドで鍛えるものと予想されていた。
- 同じくドラフト外のヴィック・ソート(ブリガムヤング大)はしばらく前からロースター入りを確実にしていた。先発組をどれだけプッシュできるかが楽しみ。
- ラティモアが入ったと報じられたときにはブラッド・ジョーンズは絶望的と思われたが、なんとか食い込んだ。
ILB (4) ホーク、ビショップ、フランソワ、D.J.スミス
- ここはキャンプ中盤からまったくの無風。ILBバーネットとILBチラーを放出したため控えのレベルが心配されたが、2ndチームの2人の内容がよく、他の連中につけ入るスキを与えなかった。
- ロバート・フランソワ(ボストン・カレッジ)は一昨年12月にパッカーズのプラクティス・スクワッドに加わった。今夏はインサイドに専念できたのがよかったのか、新人D.J.スミスとのコンビで安定感ある働きをしていた。
- 6巡指名のD.J.スミス(アパラチアン州立大)も危なげなく当選。小兵だが見ていて楽しい選手で、スターターの器かもしれない。
CB (6) ウッドソン、トラモン・ウィリアムズ、シールズ、ブッシュ、リー、ハウス
- 2008年2巡指名のパット・リーがしぶとく生き残った。スーパーボウルやプレシーズン最終戦で頑張ったように、意外に土壇場に強いのか。
- 昨季プラクティス・スクワッドのジョシュ・ゴーディは惜しくもパット・リーに敗れた。今年もプラクティス・スクワッドに確保したいところだが、他から声がかかるかも。
- 4巡指名デヴォン・ハウスはハムストリングが治ったら足首を捻挫してしまったが、負傷前に十分ポテンシャルの高さを見せていたので問題なし。
- 解雇されたブランディアン・ロス(ヤングズタウン州立大)はプラクティス・スクワッドの候補。
S (4) コリンズ、バーネット、ペプラー、M.D.ジェニングス
- セーフティ3人プラスCB兼任のブッシュで行くかとも思われたが、例年どおり4人体制に。
- ドラフト外からM.D.ジェニングス(アーカンソー州立)がロースター入りを果たしたのがサプライズ。プレシーズンでも意外に安定感ある働きをしていたのはたしか。あまり予想されていなかったが、「なるほどそういう手もあるか」といった感想も多い。
- 昨季先発経験を積んだチャーリー・ペプラーがいてくれるので、もう1人の控えは荒削りでもさほど心配はないのだろう。
- 落選はS/CBブランドン・アンダーウッド。一昨年ドラフト6巡指名され、昨年春には3番手CB候補と期待されたが完全に伸び悩み、優勝に貢献できなかった。2年連続でオフシーズンに不祥事を起こし(記事1・記事2)、セーフティ(大学で経験あり)にコンバートされた今夏もプレーぶりはパッとせず、とくにプレシーズン最終戦では精彩を欠いた。
ST (3) Kクロスビー、Pマステイ、LSグード
- 今年はまったくの無風だった。パッカーズはパンターで長年苦しんできただけにティム・マステイの成長が頼もしい。
- リターナーはWRランドール・コブの活躍に期待。(ヒザ負傷で開幕戦は微妙)
その他
- 今後補強の可能性がもしあるとすれば、C/G、OLB、DEあたりか。ウェイバー優先順は昨季の成績に基づくので、最下位では欲しい選手を確保できる可能性は高くない。ここ2年間、トンプソンGMは開幕直前の補強をしていない。
- ベテランを補強する場合、開幕戦を終えるのを待つ手もよくある。規定により、NFL経験4年以上の選手が開幕週にロースターにいた場合、途中で解雇しても球団側は1シーズン分のサラリーを全額支払わなければならないからだ。開幕戦さえ終えていれば、在籍期間分を週割りで支払えばいい。
- 今後補強した場合に解雇される有力候補は、FS M.D.ジェニングス、OLBジャマリ・ラティモア、OLBブラッド・ジョーンズ、TEトム・クラブトリーあたりか。
- ドラフト外ルーキーからOLBヴィック・ソート、OLBジャマリ・ラティモア、FS M.D.ジェニングスが喜びのロースター入り。今年はミニキャンプやOTAがなかっただけに、合流わずか1か月強で力を認めさせたのは立派だ。
- ドラフト指名10選手のうち7人が53人ロースターに生き残った(DEガイはIRで残っている)。ドラフト外選手が3人残ったので、けっきょく今年の新人選手は計10人となる。
80人から53人に減らす最終ロースターカット期限を迎え、パッカーズは下表の23人を解雇した。また、FBクイン・ジョンソンをタイタンズへ、OGケイレブ・シュローダロフをジェッツへ、ドラフト指名権との交換でトレード。さらに7巡指名DEローレンス・ガイとWR/KRシェイキー・スミソンをインジャリーリザーブに入れ、これでロースターは53人となった。
必ずしもこれで開幕ロースター確定ではなく、他球団から解雇された選手の獲得やトレードもないとは言えない。2007年にはRBグラント(トレード)やFBクーン(ウェイバー)をこのタイミングで獲得している。今回はOLを8人だけにしてしまったので、もし今後補強があるとしたらOLではないか。
タイタンズがFBクイン・ジョンソンを獲ったのは、唯一のフルバックだったアーマード・ホールがつい先ほどドーピング違反で4試合出場停止になったため。代償のドラフト指名巡はまだ不明。OGケイレブ・シュローダロフは条件つきとのことで、おそらく○試合にアクティブ登録されたら7巡、といった程度だろう。すでに解雇通知を済ませていたほどなので、こちらとしてはそれでもありがたい。ジェッツはウェイバー優先順が30位と低いため(仕組みは後述)、ドラフト時に気に入っていた選手を他球団にさらわれる前に確保したかったものと思われる。
◆ ◆ ◆
オフェンスのサプライズはQBグレアム・ハレルの解雇。過去2年と同じくQB2人体制で開幕を迎えるが、球団側はハレルをプラクティス・スクワッドに確保する意向を明確にしている。6番手WRのロースター入りはならず、トリ・ガーリーもチャスティン・ウェストも解雇となった。TE陣は新人2人を含む5人体制となり、FBはクーン1人となった。控えC/Gでは不評のニック・マクドナルドが解雇され(プラクティス・スクワッド資格あり)、イヴァン・ディートリック=スミスが2番手センターに。
ディフェンスのサプライズはOLBジャマリ・ラティモア、FS M.D.ジェニングスが残ったこと。OLBヴィック・ソートを合わせ、今年はドラフト外から3人がめでたくロースター入りとなった。OLBブラッド・ジョーンズもなんとか残ってLB陣は10人の大所帯に。3年目のS/CBブランドン・アンダーウッドはやはり解雇されている。
◆ ◆ ◆
NFL経験4年未満の解雇選手はすべてウェイバー公示の対象となり、獲得希望(claim)を出した中で最も優先順の高い球団が獲得できる仕組みとなっている。ウェイバー優先順はドラフトと同じく前年の成績順なので、今季のパッカーズは最下位。他に1つでも手を挙げる球団があればそちらにさらわれてしまう。解雇から1日経って獲得希望球団が1つもなければ無制限FAとなり、いつでも好きな球団と契約できる。
過去3年間のパッカーズは最終ロースターカット後のウェイバー獲得希望を1つも出していない。逆にパッカーズから解雇された選手は、昨季NFL最多の5人が他球団に拾われた。システムに習熟していないことを承知で開幕ロースターに入れるのだから、それだけ能力を買われたことになる。
プラクティス・スクワッド(8人枠)に契約ができるのも解雇から1日経ってから。下表の解雇選手の中にも、球団から「プラクティス・スクワッドに入れるつもりなので街に残っていてくれ」と伝えられた選手はすでに何人もいる。といっても必ずしもパッカーズと契約する必要はない。たとえばWRならば層の厚いパッカーズにしがみつくより、他球団のプラクティス・スクワッドを狙った方がロースター昇格の望みがある。代理人なら当然そう勧めるだろう。
Packers 2011 Final Roster Cuts |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
備考 |
QB |
Graham Harrell |
Texas Tech |
1 |
プラクティス・スクワッド候補 |
RB |
Dimitri Nance |
Arizona State |
2 |
昨季途中で加入。上位3人の壁が厚い |
RB |
Brandon Saine |
Ohio State |
R |
プラクティス・スクワッド候補 |
FB |
Jon Hoese |
Minnesota |
R |
プラクティス・スクワッド候補 |
WR |
Chastin West |
Fresno State |
1 |
解雇されたWRの中では完成度一番 |
WR |
Tori Gurley |
South Carolina |
R |
193cmでキャッチングも上手い |
WR |
Kerry Taylor |
Arizona State |
R |
こちらもプラクティス・スクワッド候補 |
WR |
Diondre Borel |
Utah State |
R |
大学ではQB。ポテンシャルありそう |
OT |
Chris Campbell |
Eastern Illinois |
1 |
昨年プラクティス・スクワッド |
T/G |
Ray Dominguez |
Arkansas |
R |
プラクティス・スクワッド候補 |
C/G |
Nick McDonald |
Grand Valley State |
2 |
2年目の成長がなく逆転を許す |
C/G |
Sampson Genus |
South Florida |
R |
身長183cmのずんぐり型 |
DE |
Chris Donaldson |
Oklahoma State |
R |
ケガでキャンプの半分を休んだ |
DE |
Eli Joseph |
Temple |
R |
双子選手 |
NT |
Jay Ross |
East Carolina |
1 |
昨年プラクティス・スクワッド |
OLB |
Ricky Elmore |
Arizona |
R |
6巡指名は完全な失敗だった |
ILB |
Elijah Joseph |
Temple |
R |
双子選手 |
ILB |
Cardia Jackson |
Louisiana-Monroe |
1 |
昨年プラクティス・スクワッド |
CB |
Josh Gordy |
Central Michigan |
1 |
CBパット・リーに敗れた |
CB |
Brandian Ross |
Youngstown State |
R |
プラクティス・スクワッド候補 |
S/CB |
Brandon Underwood |
Cincinnati |
3 |
不祥事、ケガ、新ポジションもイマイチ |
S |
Anthony Levine |
Tennessee State |
R |
仲間と激突して脳震盪は気の毒 |
S |
Anthony Bratton |
Delaware |
R |
控えセーフティの中でも底辺 |
|
|
|
|
|
Traded |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
トレード先 |
備考 |
FB |
Quinn Johnson |
Louisiana State |
3 |
Titans |
移籍先で花開くかも |
OG |
Caleb Schlauderaff |
Utah |
R |
Jets |
6巡指名だが期待外れ |
|
|
|
|
|
|
To Injured Reserve |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
備考 |
WR |
Shaky Smithson |
Utah |
R |
良いリターナーだが肩の負傷 |
DE |
Lawrence Guy |
Arizona State |
R |
7巡指名。脳震盪の影響が長引いた |
2011年9月 3日
RGジョシュ・シットンがパッカーズとの6年契約に合意したことを自ら明らかにした。今年が契約最終年であるため、5年を加えて2016年までの契約となる。詳細は不明だが、セインツのOGジャーリ・エヴァンズ(7年$56ミリオン)やペイトリオッツのOGローガン・マンキンズ(6年$51ミリオン)に近い金額であってもおかしくないと言われている。
ILBバーネットらの放出で$12.8ミリオンもサラリーキャップの余裕(先日報道された球団別リスト)を作ってあったのは、こうして中核選手たちと契約延長を進めるため。シットンの他にもTEフィンリー、WRネルソン、RBグラント、Cウェルズが今年契約最終年を迎えている。次の優先順位はとうぜんTEフィンリーとの契約延長交渉になるはずだが、強烈な個性もあって、シットンほど容易ではないだろうと見られている。
◆ ◆ ◆
フロリダ州ペンサコラ出身のRGジョシュ・シットンはセントラル・フロリダ大から2008年ドラフト4巡でパッカーズに入団し、翌2009年からスターターに定着。早くから高い実力を発揮し、ミスの少ないパスプロテクションに加え、非常にパワフルなブロッキングでラン攻撃の中核を担っている。昨季は知名度の問題でプロボウルを逃したものの、専門家からはリーグ最高のガードの1人と評価され、NFL Alumni Association の選ぶ2010年最優秀オフェンシブラインマンにも輝いた。25歳と若く、伸びシロもまだ残っている。
「肩の荷が下りた気分だよ。最初から強調していたように、シーズンに入る前にまとめたかった。これでプレーだけに集中できる。これが僕の仕事。僕はフットボール・プレーヤーだ。来年FAになることは最初から眼中になく、僕はここで契約したかった。ファーストクラスの球団だ。ここでの物事の進め方が僕は大好きなんだ」
「(大型契約は)まだなんだか現実とは思えない。だって3年半前はカレッジにいて、ドラフトされるかどうかもわからずにいたんだから。僕は常に過小評価されるタイプの選手だった。今でも僕のそういう心構えは変わらない。ここ数年は(よい意味で)クレイジーなことばかりだったし、それを続けていくのが楽しみで仕方がない」
主力に新たなケガもなくプレシーズンを終え、これから2日間の話題は最終ロースターカットだ。誰を残して誰を切るのか。タレントを取るのか、ポジションのデプス確保を優先するのか。わずか1か月しか見ていない新人選手の伸びシロをどう判断するのか。
- マイク・マッカーシーHC。 「まさしく我々の必要としていたゲームができた。プレシーズンを通じてチームとして進歩するという目標を達成でき、チームの現状に好感触を持っている。今回の最優先事項は、最善の53人を選ぶために(控え)選手たちに最大限のプレー機会を与えることだった。それができたと思う」
- オフェンス
- OL陣で最もがっかりだったのはC/Gニック・マクドナルド。センターではショットガンスナップがQBの頭を越えてしまいセーフティに。左ガードではフォルススタートを犯している。控えOL陣の不振について彼は、「僕らはいいプレーができなかった。もっとしっかりマット(QBフリン)を守らないと。言い訳はできない。さいわいディフェンスのおかげで勝つことができたけど、もっとよいプレーをしなければ」と話している。
- C/Gニック・マクドナルドは高いフットボール知能を評価して昨季ロースターに残した選手だが、2年目の成長は期待外れと言うべきだろう。イヴァン・ディートリック=スミスの方がマシ、という声が増えてきた。
- ジェイソン・スピッツとT.J.ラングが控えにいた昨年と違い、インサイド3ポジションのバックアップはやはり心もとない。トンプソンGMのやり方はわかるが今年はベテランを補強すべきでは、という声も。
- 1巡指名デレク・シェロッドは第2シリーズから最後まで左タックルを担当。今回はそこそこの出来だったようだ。
- 3巡指名RBアレックス・グリーンは、デビュー戦でスクリーンパスでロングゲインしたあとは数字が伸びなかった。3試合でラン16回23yds。「チーム・エフォートだからね。1人がしくじるとプレー全体がダメになることもあるし、全員の呼吸が100%合わないといけない」と暗にブロッキングのせいにしている(事実だが)。「今はまだNFLの雰囲気をちょっとかじっただけ。これからはもっと激しくなってくる。長くタフなシーズンに備え、僕もレベルアップしていかないと」
- チャレンジで覆されたものの、WRトリ・ガーリーはサイドライン際の見事なロングパスキャッチがあった。以前いたWRルヴェル・マーティンに似ているが(身長は同じ193cm)、彼よりも少しアスレチック能力が高そう。6番手としてロースター入りできるチャンスがあるのは、WRチャスティン・ウェストよりも彼ではないか。
- ディフェンス
- ディフェンスの総スナップ数はなんと86回(オフェンスはわずか42回)。控えディフェンス選手の評価をするのにこれ以上のゲームは望めないだろう。「ディフェンスには非常に感心した。じつは先ほどロッカールームでも選手たちを絶賛してきたところだ。必死に頑張り抜いた、といった勝ち方だった。最後の1プレーまでね」とマッカーシーHC。
- OLBヴィック・ソートは1.5サック・1ファンブルフォース・1INTを挙げてロースター入りを確実に。それだけでなく、チームとしてはパスラッシャーとしての実戦起用を検討することになるかも。 「アウトサイドでなくインサイドに行っていればサックできていた、というのが2つぐらいあった。KG(ケヴィン・グリーンOLBコーチ)はすごくがっかりすると思う」と本人。NTハワード・グリーンは、「ヤツは怪物だよ。若き怪物。力強いし、才能があって、しかも教えやすい」
- 元DEのOLBソートが不慣れなパスカバレッジで一発大仕事(ビデオ)をしたのも頼もしい。「じつを言うとあのカバレッジはよくなかったんだ。TEを外に行かせてしまって。コーチからは叱られると思う。でもRBマクラスターにパスを投げてくるのが僕にはわかり、そのとおりになってくれと思った」
- OLBソートは昨年のOLBゾンボ(同じくドラフト外)より上のタレント、という声が増えてきた。ちなみ彼はサモア系で、スペルは Vic So'oto 。最初の"ソ"を弱く、真ん中の"オ"にアクセントを置いて、"ソオト"という感じに発音する。ブリガムヤング大では最初はTEをプレーし、2007年にパスキャッチ12回124ydsを記録。翌年からDEにコンバートされた。40yds走4.68秒、ベンチプレス35回はどちらも優秀。
- OLBソートはフィールドを去る際にファンとハイファイヴ。 「僕にとってはかけがえのない経験だ。世間は僕の力を疑っていた。大学のコーチからは、『フットボール後は何をする?』 と聞かれてちょっと傷ついたよ。妻からも、『(フットボールでダメだったときの)プランBはなに?』 と聞かれて僕は答えた。『プランBなんてない。フットボールをプレーするんだ』 」
- 3年目のOLBブラッド・ジョーンズはまったく目立たないままプレシーズンを終えた。もしOLBゾンボが骨折していなければクビだったのではないか。プロ入り3年間でどんどん悪くなる珍しい例、との酷評も。
- 肩甲骨骨折で休んでいるOLBフランク・ゾンボ。 「チームからは、インジャリーリザーブ入りはないと聞かされてる。絶対とは言えないだろうけどね。僕はまだ2年目で、(選手人事の)システムを知り尽くしてはいないし。肩の機能的にはすごくいい状態で、ただ骨がつながるのを待っているだけ。痛むのは腕じゃない。フィールドに出て仲間と争えないことだ。復帰しても(即先発でなく)競争が待っている。待ち遠しいよ」
- 自らの巨体ごとQBキャッセルを地面に叩きつけたNTハワード・グリーン(写真)。 「僕はただダブルチームを突破してフリーになり、あとは彼を地面に倒すだけ。簡単なレイアップを決めただけだ」とバスケに例えている。「むこう(の主力)が後半にも出ていたのはちょっと驚きだったけど、こっちにとってはよかった。来週へのよい準備になった」
- 脳震盪から復帰のDE C.J.ウィルソンはパスラッシュがイマイチではあるものの、ラン守備でかなり良い働きをしている。このオフシーズンに20ポンドほどバルクアップしたとのこと。
- CBパット・リーは今回の活躍(9タックル・1ファンブルフォース・2ファンブルリカバー)で開幕ロースター入りを確実にしたかもしれない。オープンフィールドでのタックリングもよかった。 「今回の働きには満足してる。好プレーを決めようと頑張り、ボールに向かってハッスルした。そうしていたら、プレーが向こうからやってきた。1stチームを相手に、僕はよいフィルムを残すことができた」
- CBリーと争うCBジョシュ・ゴーディ(昨年プラクティス・スクワッド)だが、前半最後の4thダウンでWRドゥウェイン・ボウに2ydsTDパスを許した(片足がラインに乗っているように見えたが証拠不十分で覆らず)。本人は話さないが、肩回りのどこかを痛め、鋭い痛みをこらえながらの奮闘だった。 「自分にコントロールできることをコントロールしただけ。僕はスピードとエフォートでプレーした。できるのはそれだけだし、力を出し尽くしたことには救いを感じてる。さあ、決断の時だね」
- 試合開始までのスタジアムの様子をビデオにまとめた"Sights & Sounds"。
- 今回のフライ・オーバーは単独飛行だった。(写真)
- 大学フットボールはレギュラーシーズンが開幕。全米ランク11位のウィスコンシン大は格下のUNLVを相手に51-17で快勝している。
2011年9月 2日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Chiefs (0-4) |
2 |
14 |
0 |
3 |
19 |
Packers (3-1) |
7 |
0 |
13 |
0 |
20 |
ゲーム詳細へ | スタッツ等まとめへ | ケガ人情報へ
気温22℃、快晴のランボーフィールド。ゲーム数時間前にはスタジアム拡張プロジェクトの起工式も行われた。チーフスとのプレシーズンゲームは通算13回目、最終週での対戦は2年連続。パッカーズはベテランの多くが欠場し、さらに攻守とも1stチームは1シリーズだけだった。いっぽう今夏3戦で平均7.7得点と苦しむチーフスは、攻守とも主力が第4Q途中まで出場した。(QBマット・キャッセルは第2Q半ばで負傷退場)
パッカーズは1stチームオフェンスが簡単にTDドライブを成功させるが、2ndチームに代わったとたんオフェンス不振で守勢一方に。Cマクドナルドのスナップミスでセーフティを喫したあと、第2QにTDパスを2回決められて逆転を許す。後半も受け身の展開は変わらないが、ディフェンスの活躍で3シリーズ連続のターンオーバーを奪い、新人OLBヴィック・ソートのINTリターンTDでついに逆転。終了と同時にチーフスの56ydsFGトライが左に逸れ、めでたくプレシーズン終了となった。
◆ ◆ ◆
QBロジャース率いる1stチームは最初のシリーズでTDパスを成功させて退場。しかしQBフリンの2ndチームもQBハレルの3rdチームもさんざんな出来で、1stダウンを更新することすらできない。被サックこそ2回だけだったが、パスプロテクションの不安定さは相変わらず。トップWR5人が出ていないので致し方ないとはいえ、QBやレシーバーのミスも多かった。
トータルヤーデージわずか122yds、1stダウンわずか8回で勝てたのは、控えディフェンスが勝負強くターンオーバー(5回)を奪ってくれたおかげだ。スペシャルチームでは、49ydsのキックオフリターン、パントの部分ブロック、リターナーのファンブルロストといったミスがあった。
ドラフト外ルーキーのOLBヴィック・ソートはもともと開幕ロースター入りが有力になっていたが、この日は1.5サック、1ファンブルフォース、1INTリターンTD(アンド初ランボーリープ)を挙げる大活躍でヒーローとなった。さいわいこの日のケガ人はCBデヴォン・ハウス(足首捻挫)だけのようだ。
第1Q
- KC陣21 : 3rdダウン8からRBジャマール・チャールズへの12ydsパスで1stダウン。ラン2回で3rdダウン5、サック(OLBソート)が出てパント。
- GB陣44 : RBグラントの23ydsラン、4ydsラン、オフサイド、3ydsランで1stダウン。3rdダウン8からWRガーリーへの13ydsパスでゴール前8ydsへ。クイック横パスがノーゲインのあと、TEクラブトリーに8ydsTDパス成功。
- 好リターンでKC陣44 : WRボウへの10ydsパス、QBスクランブル7yds、RBマクラスターへの7ydsパス、TEモエアキへの6ydsパスでFG圏内へ。RBチャールズのランでOLBソートがファンブルフォース、CBリーがリカバー。
- GB陣15 : GBホールディングのあと、WRガーリーへの25ydsパスはチャレンジで不成功に。RBスタークス落球のあと、CマクドナルドのショットガンスナップがQBの頭を超えてセーフティに。
- KC陣25 : 3rdダウンでのパス成功はKCホールディングで取り消し。3rdダウン15からスクリーンパスは6ydsどまり。4thダウン9、パンターがパスを投げてトリックプレー成功。
第2Q
- KC反則のあと、TEモエアキへの14ydsパス、TEポープへの7ydsパスでGB陣へ。3rdダウン5からWRボウへの29ydsパスでレッドゾーンに進み、最後はRBマクラスターに10ydsTDパス成功。
- オンサイドキックはSジェニングスが押さえてKC陣49から。RBスタークスの1ydラン、TEウィリアムズへの6ydsパス、KCアンネセサリーラフネスでFG圏内へ。フォルススタートのあと、CBブランドン・フラワーズがインターセプト。
- KC陣32 : WRボウへの12ydsパス、サック(NTグリーン)でQBキャッセルが退場し、QBタイラー・パルコ登場。RBマクラスターの9ydsラン、TEポープ落球でパント。
- GB陣18 : RBグリーンのランが2回ともロスし、3rdダウンのパスはWRテイラーと呼吸が合わず。
- KC陣42 : サック(OLBソート&ILBスミス)で3rdダウン22、パス失敗で3&アウト。
- GB陣47 : QBスクランブル7yds、RBグリーンの3ydsランで1stダウン。サックされてファンブルロスト。
- KC陣47 : ラン2回で3rdダウン2となって2ミニッツ。RBジョーンズの3ydsランで1stダウン。RBマクラスターの6ydsラン、RBマクラスターへの12ydsパスでレッドゾーンに。3rdダウン8でのパスは数インチ足りないが(タイムアウトもなし)、4thダウンでWRボウに2ydsTDパス成功。
- GB陣20 : 残り13秒、RBグリーンのラン1回でハーフタイムへ。
第3Q
- GB陣18 : TEウィリアムズへの6ydsパス、RBナンスの2ydsラン、パス失敗で3&アウト。
- KC陣31 : 3rdダウン11からWRボウへの18ydsパスで1stダウン。RBマクレインの6ydsラン、RBチャールズの10ydsラン、RBジョーンズの4ydsラン、RBマクラスターの9ydsランでFG圏内へ。RBチャールズがファンブルし、CBリーが拾ってKC陣26まで68ydsリターン。
- KC陣26 : TEウィリアムズ落球、RBナンスの1ydラン、WRウェストへのパス失敗。43ydsFG成功。
- KC陣18 : QBからRBマクラスターへのエクスチェンジミスでファンブル、ILBカーディア・ジャクソンがリカバー。
- GB陣14 : QBハレル率いる3rdチーム登場。3rdダウン3から、投げようとしたQBハレルが手を滑らせ、かろうじて自分でリカバー。32ydsFG成功で3点差。
- KC陣27 : 3rdダウン5から、OLBソートがインターセプトしてそのままタッチダウン。
- KC陣21 : 3rdダウンインチズからQBスニークで1stダウン。WRブレストンなどでさらに1stダウン。フォルススタートのあと、RBマクラスターへの7ydsパスで最終Qへ。
第4Q
- 3rdダウン5からサック(FSジェニングス&ILBジョセフ)が出てパント。リターナーのWRシェイキー・スミソンがファンブルロスト。GB陣16から、4ydsロスタックルとクイックパス2ydsで3rdダウン12、RBマクレインのランは5ydsどまり。31ydsFG成功で1点差に。
- GB陣20 : FBホースへの8ydsパス、RBナンスの12ydsラン。QBハレルがファンブルして大きく下がり、けっきょくパント
- KC陣14 : RBジョーンズの2ydsラン、WRボウへの8ydsパスで1stダウン。WRアーバンへの14ydsパス、RBジョーンズの5ydsラン、TEベクトへの15ydsパスでGB陣へ。3rdダウン3から、SSブラットンの弾いたパスをILBジャクソンがインターセプト。
- GB陣24 : RBブランドン・セインの4yds、6ydsランで1stダウン。4ydsラン、3ydsラン、TEウィリアムズへのパス失敗でパント。
- KC陣14 : KCホールディングで2ミニッツ。WRカッパー連続落球、QBスクランブル8ydsで4thダウン9、WRコルバートへの17ydsパスでギャンブル成功。WRアーバンへの8ydsパス、KCホールディング、WRアーバンへの8ydsパス、QBスクランブル15ydsでGB陣46に進み、残り13秒でスパイク。パス失敗、TEスレイトへの8ydsパスでGB陣38に進み、残り2秒で最後のタイムアウト。56ydsFGは左にそれて試合終了。
ケガ人情報
- 第2Q末にCBデヴォン・ハウスが足首を捻挫。マッカーシーHCから報告があったケガ人はこれだけ。
- 欠場は、WRジェームズ・ジョーンズ(ヒザ打撲)、WRランドール・コブ(ヒザ打撲)、TEジャーマイケル・フィンリー(足首捻挫)、TEライアン・テイラー(股関節屈筋)、OTクリス・キャンベル(肩)、DEマイク・ニール(ヒザ)、DEローレンス・ガイ(脳震盪)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、Sアンソニー・レヴィーン(脳震盪)。
- ケガとは関係なく、WRグレッグ・ジェニングス、WRドナルド・ドライバー、OLBクレイ・マシューズ、ILB A.J.ホーク、CBチャールズ・ウッドソン、FSニック・コリンズは出場しなかった。
- 第2週コルツ戦のウォームアップ中に肩甲骨を骨折したOLBフランク・ゾンボは、「X線検査をしたところだけど、すごく速く回復してる。開幕2試合欠場で済めばと願ってる」と語っている。
Final Team Statistics |
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Packers |
Chiefs |
Points |
20 |
19 |
Total Yards |
122yds |
405yds |
Rushing |
80yds (21回・平均3.8) |
124yds (24回・平均3.5) |
Passing |
42yds (8/19・1TD・1INT) |
281yds (34/47・2TD・2INT) |
First Downs |
8回 |
23回 |
3rd Down Efficiency |
1/9 (11%) |
8/19 (42%) |
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Turnovers |
3回 (INT1/FUM2) |
5回 (INT2/FUM3) |
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Field Position |
自陣31.4yds |
自陣28yds |
Punt |
4回46.5yds(Net44.5yds) |
4回32.8yds(Net30.8yds) |
Kickoff Return |
1回24yds |
6回平均26.2yds |
Punt Return |
2回平均4yds |
2回平均4yds |
Field Goals |
2/2 |
1/2 |
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Penalty |
3回27yds |
8回67yds |
Time of Possession |
20分04秒 |
39分56秒 |
- オフェンスの犯したターンオーバーは3つ。
- 第2Q、WRトリ・ガーリーを狙ったパスがCBフラワーズに読まれて回り込まれてインターセプト。QBフリンのコントロールも悪かったかもしれないし、タイミングが遅かったために読まれたかもしれない。WRガーリーのルート取りがシャープでなかったかもしれない。
- 第2Q、右プレーアクションから投げようとQBフリンがセットしたところ、左アウトサイドからのCBブリッツがフリーで入ってきてサック&ファンブルロスト。プレーコールがドンピシャだったのはたしかで、OLよりもQBフリン自身に責任か。
- 第4Q、WRシェイキー・スミソンがパントをフェアキャッチしようとしてマフしてしまい、リカバーされた。もし再逆転されていればこれが敗因だった。前進しながらのパントキャッチはいつでも危ない。
- ディフェンスの奪ったターンオーバーは5つ。これが最大の勝因。
- 第1Q、RBジャマール・チャールズのランで、倒れ際にOLBヴィック・ソートがむしり取るようにファンブルフォース、CBパット・リーがリカバー。自陣レッドゾーンで失点を逃れた。
- 第3Q、RBジャマール・チャールズのランプレーでFS M.D.ジェニングスがファンブルフォース、CBパット・リーが拾って68ydsリターン。あと1人かわせばタッチダウンだった。FGを逃れてFGを成功させたので差し引き6点。
- 第3Q、QBタイラー・パルコがつまずきながらハンドオフしてRBマクラスターがファンブル。ILBカーディア・ジャクソンがリカバー。これは相手側の自滅によるもの。
- 第3Q、左OLBヴィック・ソートがRBマクラスターへのパスをインターセプト、そのまま簡単に33yds走って逆転タッチダウン。FSジェニングスのブリッツを見たQBパルコが早めのパスをRBに投げ、カバレッジに下がっていたOLBソートが見事なタイミングでパスコースに飛び出し、あとはごく簡単だった。
- 第4Q、QBパルコからTEスレイトへのパスをSSアンソニー・ブラットンが弾き、そばにいたILBカーディア・ジャクソンがインターセプト。SSブラットンの鋭い飛び込みがよかった。
- 第2Qはじめ、WRドゥウェイン・ボウに29ydsパスを許したCBパット・リーは後ろからボールを叩き出したが、ボールは惜しくもアウトオブバウンズへ。
- チーム全体のパス成績は8/19、53yds、1TD、1INTのレーティング45.3。被サック2回11yds。QBフリンもQBハレルも3rdダウン成功が一度もなく、控え組は惨憺たる内容だった。1stチーム相手とはいえ、これはひどすぎる。
- 先発QBアーロン・ロジャースは1シリーズだけ出場し、3/4、20yds、1TDのレーティング134。被サックなし。プレシーズン4試合の合計レーティング130.1。
- 2番手QBマット・フリンは6シリーズ出場し、2/10、12yds、0TD、1INTのレーティング0.01と惨憺たる成績。パスラッシュに追いかけられ通しだったうえ、WRとタイミングが合わない場面も目立った。
- 3番手QBグレアム・ハレルはシリーズ出場し、3/5、21yds、0TD、0INTのレーティング69.6。TDパスを狙う場面で手を滑らせてファンブルしたのが情けない。
- チームラッシングは21回80yds(平均3.8)。
- 先発RBライアン・グラントは4回31yds(平均7.8)。
- RBジェームズ・スタークスは1回1ydsのみ。
- RBアレックス・グリーンは5回7yds(平均1.4)。
- RBディミトリ・ナンスは4回17yds(平均4.3)。
- RBブランドン・セインは4回17yds(平均4.3)。
- WR/TE陣は以下のとおり。パス成功がわずか8回なので全体に貧弱。
- WR陣はトップ5人が欠場のため、WRチャスティン・ウェストとWRトリ・ガーリーが1stチームで出場した。WR陣のレベルの低さが控えQB陣の足を引っ張った感もある。
- WRトリ・ガーリーは2回12yds。
- TEトム・クラブトリーは2回13yds、1TD。TEアンドリュー・クウォレスは1回8yds。5巡指名TE D.J.ウィリアムズは2回12yds。
- OL陣は以下のとおり。
- 先発OL陣は1シリーズだけ。先週と同じくLTクリフトン、LGラング、Cウェルズ、RGシットン、RTブラガ。被サックはなく、RBグラントのランもまずまずだった。
- 2ndチームOL陣はLTシェロッド、LGディートリック=スミス、Cマクドナルド、RGドミンゲス、RTニューハウス。途中でCマクドナルドとLGディートリック=スミスが入れ替わるシリーズがあった。
- 3rdチームOL陣は、LTシェロッド、LGシュローダロフ、Cディートリック=スミス、RGジーナス、RTドミンゲス。
- 被サックは2回11yds。1stチームの被サックはなし。1つ目は第2Q、左アウトサイドからのCBブリッツがフリーで入ってきてしまい、サック&ファンブルロスト。2つ目は第3Q、QBハレルが手を滑らせてファンブルしたもので、これでもサック扱いになるらしい。
- ディフェンスの陣容は以下のとおり。
- 1stチームは1シリーズだけ。DEウィン、NTピケット、DEラジ、左OLBジョーンズ、右OLBウォルデン、ILBフランソワ、ILBビショップ、CBシールズ、CBトラモン・ウィリアムズ、SSバーネット、FSペプラー。(ニッケルはCBブッシュ)
- 2ndチームは、DEウィン、NTハワード・グリーン、DEウィルソン、右OLBラティモア、左OLBソート、ILBフランソワ、ILB D.J.スミス、CBハウス、CBリー、CBブランディアン・ロス、Sアンダーウッド、S M.D.ジェニングス。
- 3rdチームは、DEイーライ・ジョセフ、NTジェイ・ロス、DEウィルソン、右OLBラティモア、左OLBエルモア、ILBイライジャ・ジョセフ、ILBジャクソン、CBリー、CBゴーディ、CBブランディアン・ロス、FS M.D.ジェニングス、SSアンソニー・ブラットン。
- OLBマシューズ不在もあって、1stチームのときからOLB陣はかなりローテーションしている。たとえばOLBソートは1stチームでも3rdチームでも出場機会があった。
- パス守備はQB2人に対して33/46、292yds、2TD、2INTのレーティング98.5。
- 先発QBマット・キャッセルは4シリーズ出場し、15/17、129yds、1TD、0INTのレーティング117.9。本人によれば「一時的に息ができなくなっただけ」とのことだが、なにしろ370ポンド近いNTハワード・グリーンの全体重で叩きつけられた(写真)のだから、右肩を痛めていても不思議ではない。
- 2番手QBタイラー・パルコは18/29、163yds、1TD、2INTのレーティング60.0。
- パッカーズ守備のサックは4回23yds。1つ目は左OLBソートがブルラッシュで押し込んでサック。2つ目はNTハワード・グリーンの重量サック(QBキャッセル退場)。3つ目はILBスミスとOLBソートの合同サック。4つ目はFSジェニングスとILBジョセフの合同サック。
- ラン守備は35回124yds(平均3.5)、最長15yds。エースRBジャマール・チャールズ(平均2.1)と2番手RBトーマス・ジョーンズ(平均2.3)はよく止めたものの、RBデクスター・マクラスター(平均5.4yds・パスキャッチ6回39yds)がなかなか捕まえられない。
- MVPはなんといってもOLBヴィック・ソート。1.5サック、1ファンブルフォース、1インターセプト(TD)の荒稼ぎで、初ランボーリープも経験できた(写真)。試合最初のキックオフカバレッジチームに加わっていたのもコーチ陣の評価の証で、ドラフト外からの開幕ロースター入りをこれで確実にした印象。
- MVP次点はCBパット・リー。チーム最多の9タックルに加え、ファンブルフォース1回、ファンブルリカバー2回(67ydsリターン)、パスディフェンド1回、QBプレッシャー1回。
- 反則は3回27ydsと少なく、後半はゼロ。チーフスは反則8回67ydsと多かった。
- RGドミンゲスのホールディング。
- LGマクドナルドのフォルススタート。
- WRトリ・ガーリーがインターセプトされた相手にホースカラー・タックル。微妙な判定だった。
- キックオフリターンはWRシェイキー・スミソンが1回24yds。あと2回はタッチバック。
- パントリターンは1番手WRケリー・テイラーが1回8yds。2番手WRシェイキー・スミソンは前述のとおりマフしてロスト。
- Kメイソン・クロスビーは、43ydsFGと32ydsFGをどちらも成功。プレシーズン4戦で6/7、成功率85.7%。今回はタッチバックになるほど深いキックオフがなかったのは、カバレッジの練習目的だろうか。リターナーの前でバウンドさせる低いキックオフも試していた。
- Pティム・マステイのパントは4回平均46.5yds、ネット平均44.5ydsと申し分なし。サイドライン際ぎりぎりに落とすパントが上手かった。最後のパントはラッシュにティップされたが、よく転がってくれてラッキーバウンドに。今夏4戦で平均48.8yds、ネット42.6ydsと絶好調でプレシーズンを終えた。
- キックオフカバレッジは6回平均26.2yds。第1Qの49ydsリターンがいただけない。パントカバレッジは2回平均4ydsと文句なしだが、これはもちろんパンターのおかげもある。
- 第1Q末、4thダウン9でチーフスのパンターのダスティン・コルクイットがパスを投げてトリックプレー成功。SSチャーリー・ペプラーもよく反応したが、惜しくも間に合わなかった。
- この日のゲームキャプテンは、Cウェルズ、B.J.ラジ、LSグード。
- いつもはプレス席から観戦するテッド・トンプソンGMだが、今回はサイドラインから観戦。この日は彼とマッカーシーHCが若手のロースター争いを見極めるためのもの、と言っていい。
- RBグラントのTVインタビュー中、またしてもOLBクレイ・マシューズが背後に忍び寄る。(写真)
- プレシーズンゲームに先立って、ランボーフィールド拡張プロジェクト(先週の記事へ)の起工式が行われた。マーク・マーフィ社長とジェイソン・ウィード副社長、それに地元政治家たちがスコップを持って記念撮影をしている。(写真)