2巡指名ルーキーのWRランドール・コブ(ケンタッキー大)はデビュー戦でいきなり2タッチダウンを挙げ、しかも108ydsのキックオフリターンTDはNFLタイ記録のおまけつきだった。Press-Gazette紙による一問一答式のインタビューを抜粋で紹介する。
「リクルーティングが決め手だった。才能に恵まれた大型選手たちと違って、僕はそれほどオファーが多くなかったんだ。オファーがあったのはテネシー、ケンタッキー、ミドルテネシー州立の3つだけ。僕にはケンタッキーでの自分の位置が一番合っていると感じた」
「そう、テネシー大のゲームでホットドッグを売ってた」
「覚えていないけど、12か13かな。ホットドッグの入った箱を抱えて、スタンドで売って回ってた。売り切れると階段に座り、ゲームを見てたんだ」
「いつだってフットボールを愛していた。QBティー・マーティンやLTチャド・クリフトンのような選手を間近で見ることができた。全米チャンピオンチームだったからね(1998年シーズン)。彼らのプレーを記憶し、愛し、彼らから学んだよ」
「そのとおり。そのときは8歳だったから、ホットドッグを売ってたわけじゃないけどね。でも彼らのプレーやなんかはよく覚えてる」
「ほんと、なんかクレイジーだよね。もっとクレイジーなのは、ケンタッキー大でティー・マーティンが僕のWRコーチだったことだ。子供の頃の自分のアイドルがコーチしてくれるなんてすごいことだよ」
「あまりないね。高校から大学にかけてはけっこうやったけど、大学最後の2年間はゲームからちょっと離れ、現実世界のフットボールの方に集中してた。今でも多少はやるよ。仲間がやるから一緒にね。でも上手くなるほどはやっていない」
「たぶんコーチの道に進むか、ティーンエージャーの指導や相談相手をしてたんじゃないかな。彼らを何らかの形で助けられると常に思っているし、できるだけ多くの人を助けようと努力してる」
「こういう人間に成長してきたんだと思う。子供の頃からつねにNFLでのプレーを夢見てきた。やれないと思ったことは一瞬たりともなかった。そしてここまできたし、こうなるのが自然だったと感じてる。これぞ天職なんだ。これが自分のやるべき仕事、そう思って取り組んでる」
「ただ、今でも(この環境には)圧倒されてるよ。先日WRトリ・ガーリーと一緒にパッカーズの特番(おそらくNFL Network)を見て、僕らは思ったんだ。僕らはこの連中といま同じロッカールームにいるんだって。この選手たちと毎日会ってるんだなって。そういったことは今でも信じがたい」
「教え込まれた中でいちばん大きいのは、自分が働いていないときは必ず他のヤツ(ライバル)が向上してる、ってこと。僕が練習をしていないということは、相手は僕より頑張っているということだ。ライバルは僕より一歩先に行ってしまう」
「ハハハ、これまでで最も北がケンタッキーだった。だからグリーンベイは全く新しい体験だよ。冬は相当厳しいと聞いてる。本番が来るときには準備ができてるといいけど」
「アクセントだね。参るのはアクセント。食料品店に行くと、“bee-ag”は要りますかと聞かれてうろたえてしまう。なんだって? バッグのこと? アクセントにはまだアジャストしている最中なんだ」
「僕は自分がそんなにバカッ速いと思ったことはないんだ。他人はみんなそう言うけど。努力して向上してきたことだと思う。年を重ねるうちに力がついて、速くなってきた。強くなるほど馬力が増すからね」
「それによると、みんなが職場で話題にしてくれてるみたいだ。 『あれがオレの従弟だ』って話せるし、僕の母も喜んでる。母を笑顔にさせ、父や兄弟が誇りに思ってくれるのが一番。家族からの電話はいつも胸が温かくなる」
「じつはパッカーズからドラフトされた後にあったんだよ。故郷に帰って、ちょっとしたサイン会をしたり。7月の独立記念日の週末で、家族や友人で毎年恒例の大きなパーティを楽しんだ」
「そうだね。僕が一番すごいなんて一度も思ったことはなかった。素晴らしいタレント、素晴らしいアスリートたちにいつも囲まれてきたから。その中でNFL入りするのが僕だなんて、だれも想像していなかったと思うんだ。仲間はすごい選手ばかりだったけれど、僕は常に先輩から多くを学んできた。彼らの良いところも、失敗したところも」