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Packers - Saints Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年9月10日
- ディフェンス最後の踏ん張りについてマイク・マッカーシーHC。 「ウチのディフェンスにとって、大きな試練のプレーだった。あのようなゴールライン・スタンドで勝利をモノにした彼らをとても誇りに思っている。たしかにディフェンスにはいくつか問題があった。しかし相手はとても優秀なオフェンスであり、ブリーズは素晴らしいQBだ。ショーン(ペイトン)は見事な仕事をしている。今回は反省材料とするべき貴重な経験ができた」
- スティーラーズを粉砕した強力オフェンスがさらによくなるとは、と驚きの声が多い。QBアーロン・ロジャースのミスらしいミスは第2Q、完全に縦に抜けていたWRネルソンへのロングパス(77ydsTDになるはず)をオーバースローしたことぐらいか。「こちらはちゃんとルートを走ればいい。正しくルートを走って、顔を上げて手を構えれば、ちゃんとボールが欲しいところにきてくれる」とTEフィンリー。
- TEジャーマイケル・フィンリーは復帰戦で3回53yds。タイトにカバーされていてもやすやすとパスをキャッチするのがさすがだ。 「こちらは強力な武器をいくつも揃えてる。いつも言っているように、ウチなら毎回得点できてしかるべきだ。前半は得点できなかったシリーズが1回。何が悪かったのか明日みんなでフィルムで分析するよ。チームに戻れたのはいい気分。僕らは偉大なチームになろうと必死で努力してる。このペースを守って”W”(勝利)を重ねていきたい」
- ロックアウト中にチーム合同ワークアウトを最も多く行ったのがセインツ、全くしなかったのがパッカーズ。
- 「もし僕らが合同ワークアウトをやっていたら、これ(第1Qで3TD)以上よいスタートが切れただろうか?と自問せざるをえなかったよ」とQBアーロン・ロジャース。セインツのQBブリーズが合同ワークアウトを組織して称賛されていただけに、キャンプ以来この話題が何度も蒸し返されることに彼らしくもなくイラついていたようだ。
- QBロジャースはこの日の会見中も何度もこの件に触れ、これはちょっとくどいと漏らす記者も。逆にその態度を褒めるコラムもある。
- WRジョーディ・ネルソン。 「オフシーズン・ワークアウトをしなかったと心配する人が多かったけど、問題ないのはこれで明らかだよね。僕らはちゃんと時間をかけ、トレーニングキャンプでもハードに頑張った。スーパーボウルに勝った中核選手の多くが残ってるのも大きい。(ロックアウト中はバラバラでも)キャンプに集まって必死に努力し、開幕週のために準備ができた」
- 2巡指名WRランドール・コブは32ydsTDパスキャッチに108ydsキックオフリターンTDの大活躍。持ち前のクイックネス、ボディバランス、倒れにくさに加え、効果的なスティッフアームもあった。
- 「神を信頼しただけ。神がリターンしろと言ったんだ。(ゴールライン8yds奥なので)本当はリターンするはずじゃなかった。論理的に片付く物事もあるけど、神の力によることもあって、今回は間違いなくそれだった」 「これまでで最高の気分といってもいいぐらいだね。仲間と一緒にフィールドに出る機会がもらえて。たぶんグリーンベイにドラフトされたことの次ぐらいの気分だ」
- 108ydsリターンTDの判断だけでなく、32ydsのレシービングTDも自分はルートを間違っていたと本人。「明日のミーティングではいろいろ言われるはず」
- WRネルソン。 「彼がいるのは大きいよ。プレシーズンはちょっとケガ(両ヒザ打撲)で使えないことが多かったけど、そのぶん秘密兵器みたいになった」
- QBロジャース。 「僕らはオフシーズン・ワークアウトをしなかったけど(前述の皮肉)、驚いたことに僕は彼のボディーランゲージを読み取ることができ、彼はすごくいいキャッチ&ランを決めてくれた」
- 3TEフォーメーションを何度か使い、まずまずの成功を収めた。
- 後半こちらのオフェンスは1TDしか挙げておらず、セインツのグレッグ・ウィリアムズDCのアジャストメントは効果があった(ミスマッチが減った)ように見える。
- 試合最後のいわゆる”ゴールライン・スタンド”について。
- DEピケット、NTラジ、NTハワード・グリーンの超重量トリオにDEウィンが加わる4DL隊形(CBはウッドソンだけ)で、両OLBも4ポイント・スタンス。DL4人がスナップと同時に相手OL陣の足元に飛び込んでパイルを作りつつさらに前進、RBイングラムは上をダイブするしかなくなった。そこへLBが群がり、完全に前進を止めたのはSSバーネットか。
- DEライアン・ピケットのもぐり込み方も見事だった。 「ターゴヴァックDLコーチからは、(自らタックルを決めて)ヒーローになろうとするな、できる限りアップフィールドに突っ込め、と教えられてる。ランで来てくれればと僕らは願ってたよ。相手選手たちのスタンスを見て、ランで来ると分かった。あれが勝負の分かれ目。あちらはタフなオフェンスだったから」
- ILB A.J.ホーク。 「ゴールラインディフェンス、これこそチームディフェンスだ。たぶんクレイ(OLBマシューズ)が最初にヒットしたと思うけど、ディフェンシブラインがすごくいい仕事をした。こちらはラインオブスクリメージを動かさなければならず、ラインの連中が相手を押し戻してくれた。おかげで僕とデズモンド(ILBビショップ)はパイルの上を自由に飛び込むことができた。大事なのはまずパイルを作り出し、相手を押し返すことだ」
- すかさずマイク・ターゴヴァックDLコーチのガッツポーズを映したNBCのクルーもナイスだった。
- 両軍ディフェンスにタックルミスが非常に目立ったが、開幕戦ではある程度仕方がない部分もある。今どきはフルタックリング練習の量が少ないうえ、開幕戦では見慣れない相手戦術が多く、バタバタしてしまう。
- NT B.J.ラジ。 「大きな開幕戦だった。でもこれはレギュラーシーズンであってプレーオフじゃない。死ぬか生きるかじゃなく、ただの1試合に過ぎない。勝ったからと言ってリーグ最高のチームってわけじゃない。他のチームも日曜にプレーするんだから。でもこのリーグでは、目の前の試合を勝つだけで満足しなきゃいけない」
- CBチャールズ・ウッドソン。 「こちらは(ぎりぎり)勝利に必要なだけのプレーができた。ゲーム終盤にはドライブを断ち切るチャンスもあったのに、あまりにも得点を許しすぎ、ミスタックルが多すぎ、ヤードを許しすぎた。勝てたのはたしかに嬉しい。でも僕らのやりたいようなパフォーマンスじゃなかった」
- CBウッドソンはオフシーズンのボクシング練習が仇になったのか、TEデヴィッド・トーマス相手に強烈なボディーブローを繰り出してアンネセサリーラフネス。退場にならなかったのがラッキーだった。 「冷静さを失ってしまった。僕をブロッキングした相手がホールディングしてきたので、僕は振り払おうとした。冷静さを失った。すべて僕の責任だ。罰金? きっとそうなるね。逃げ道はないよ。誰もが見てるし、NFLの人たちもみんなテープを見て、はっきりわかってしまう。できることは何もない。(あの行動を)取り消しようがない」
- ILB A.J.ホークはRBダレン・スプロールズのパスカバーに苦しみ、第1Qには36ydsゲインを許した。彼にRBスプロールズをカバーしろというのは無理というもの。
- 第3Q、CBサム・シールズはWRヘンダーソンに29ydsTDパスを許した。これまでにもよくあったが、パンプフェイクに反応してしまい縦に抜かれたもの(彼のスピードがあれば簡単には抜かれない)。タックリングでも雑なプレーが目立った。
- 試合終盤には”サイコ”パッケージ(1-4-6)も使った。唯一のラインマンはDEジャリアス・ウィン。
- 第3Qの3rdダウン1の場面でパッカーズは選手交代を失敗してフィールドに10人しかいなかった。しかしセインツ側はそれを見抜けず、タイムアウトを取ってくれたので助かった。タイムアウト明けにRBイングラムのランが止まり、4thダウンでパス失敗となってモメンタムがこちらに戻った。
- パントカバレッジチームのミスもさることながら、パントリターナーのRBダレン・スプロールズにまっすぐ蹴らせたコーチの判断を批判する声も多い。あれぐらい優秀なリターナーになれば、ヘスター級と考えてサイドライン際を狙うべきと。
- 開幕戦での42得点は球団史上2位。1位は球団創立の1919年開幕戦に挙げた53得点(無失点)。これはNFL加盟前なので、実質的には球団史上1位と言えるのでは。
- この日の観客は、(試合直前のイベントが始まる)7時15分には着席しているようにとの呼びかけにしっかり応えた。ゲーム30分前に観客が揃うとは珍しい。
- 試合前のライブイベント(無料)には、約5万人ものファンがつめかけたとのこと。スタジアム東側駐車場とオナイダ通りは球団史上最大のプレゲーム・パーティとなり、企画したNFLにとっても大成功だった。
- 視聴率(速報値)は17.2%で、NFL開幕戦の視聴率としては史上2番目(1位は昨年の17.7%)とのこと。シェア28%は昨年(27%)を上回っている。
- 負傷退場したCBトラモン・ウィリアムズについて、試合翌日の会見でマッカーシーHCは、「肩の打撲。さらなる検査は水曜に行う」と説明している。「ほっとしたか? それは間違いないね」
- ただNFLでは重要な選手が大きなケガをしたときほど軽めに言うものなので、このコメントは必ずしもアテにならない。たとえばDEマイク・ニールは8月16日の練習でヒザを負傷して「ただの打撲」と説明されたが、ここまで復帰できないのだから捻挫だったのだろう。
- FSニック・コリンズは手首の打撲だけで来週の出場に問題はないとのこと。