グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月26日
2003年の大改築以来ランボーフィールドは南側だけボックス席が途切れて馬蹄形に開いていたが(航空写真)、そこに6600席の大スタンドを増設することをパッカーズが正式発表した(下のイラスト)。総工費は約$130ミリオンで、2013年開幕までに完成の予定。資金調達はすべてグリーンベイ・パッカーズが行い、地元自治体からの税金には頼らない。ただし新株式発行の可能性はあるとのこと。
- 6600席増えることで収容人数は79,700人ほどとなり、現在のNFL11位からNFL4位の規模に。
- 南側の新スタンドは4層が垂直にそそり立つ形。屋外の一般席ではあるが、6600席すべてが背もたれつきとなる(他の一般席は昔ながらのベンチシート)。インドアの売店を含むテーマパーク的エリアもある。
- 北側ボックス席の屋根上(新ビデオボードの足元)にはビューイング・テラスが新設され、クラブシートの観客が歩き回ることができる。ゲームデイ以外も特別なイベント時には使用可能とのこと。(北東側にあるアトリウムにつながるのかもしれない)
- スタジアム南側と北側に入場ゲートを新設する。南側はエレベーターとエスカレーターを4基。北側はエレベーター6基(クラブシートおよびボックス席用)。これまでのゲートは北東、南東、南西、西、北東の5つ(それぞれ冠スポンサー名がついている)だったが、2つ増えることでゲーム終了時の混雑が緩和されるはず。
- 南北に新しく設置される大型ビデオボードは ”Mitsubishi Diamond Vision” (日本名はおなじみオーロラビジョン)。2つ合わせて総工費$12ミリオン。2012年開幕までに設置は完了する。
- 着工は来月1日。ただし観戦に支障が出ないよう、大きな工事は今季が終了してから始まる。「ここでNFC決勝を終えてから」とマーフィ社長。
- プロジェクトの一部としてすでにサウンドシステムの刷新は終了。それに加えて南北の大型ビデオボード設置費用は、2003年の大改築のときの"capital improvement fund"が80%をカバーする。労使紛争がなければ、新ビデオボードも今夏設置されるはずだった。
- 世間の認識とは違い、これまでランボーフィールドのクラウドノイズは決して大きい方ではなかった。開口部が閉じたうえ大スタンドがそそり立つことで、"Wall of Lambeau"が”Wall of Sound”になることを期待している、と球団側。
- 下のイラスト1枚目にも小さく見えているように、パッカーズ選手の入場ゲートはスタジアム南東角にあるので、新スタンドのファンは入場した選手たちを取り囲む形になる。
- 新スタンドの席はまず最初に現在のシーズンチケットホルダーたちにオファーされ、希望者は現在の席を手放して新スタンドの席を手に入れることができる。それがどうなるにせよ、新たに6600席分がウェイティングリスト(現在87000人以上)の人々に配分されることになる。
- 新スタンド分のチケット価格はまだ検討中だが、現在のボウル部分の一般席(最高で$87ドル)とクラブシート(最高で$313ドル)の間となる見込み。
- もし新株式発行が行われれば通算5回目。その場合はNFLの承認が必要となる。前回1997年には1株$200ドルで105,989株が発行されたが今回はどうなるか。
- 6600席増やすことによる地元への経済波及効果は、1年あたりおよそ$11ミリオンと見積もられている(ブラウン郡の外から来る増収分だけを計算)。それに加え、今後2年間のプロジェクトで被雇用者がおよそ1600人、賃金が$70ミリオン以上とのこと。
南側にそそり立つ新スタンド スクリーンの位置は北側より相当高い
南側新スタンドの裏にゲートを新設
北側にも最新の巨大スクリーン 足元にはビューイング・テラス
北側エンドゾーン裏にもゲートを新設