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2006年9月30日

Notebook: イーグルスのブリッツへの対応は

2006年9月29日

FBヘンダーソンが降格の危機か

ロースターに昇格して初めての練習で、FBブランドン・マイリーはFBウィリアム・ヘンダーソンと交代で1stチームに入った。昇格以前から1stチームでRBグリーンとコンビを組むこともあったようで、プラクティス・スクワッド選手としては異例のこの扱いは、それだけ高く評価されていたということだろう。先発の可能性もあるとコーチに言われたというFBマイリーは、「可能性はある。今週の練習でウィルと僕がそれぞれプレーし、よい方が先発に選ばれるだろう」と語っている。 

2人のFBをどうするつもりなのか、マッカーシーHCは詳述を避けたが、マイリーがスペシャルチームだけでなくフルバックに加わることは認めている。ゾーンブロッキング・スキームでは、フルバックにもラインマン同様に(サイズや馬力よりも)素早い動きが求められ、ブロンコスでのゾーンブロッキング経験だけでなく、タイプ的にもヘンダーソンよりマイリーが向いているということになる。

3年目にしてNFL初出場となるマイリーだが、トンプソンGMによると、チーム側は昨年のNFLヨーロッパあたりからマイリーに注目していたらしい。「我々はかなり長いこと彼を観察してきた。彼はこのシステムでのフルバックの感触をつかんでいるし、よい選手になる可能性があると我々は考えている。スペシャルチームにはすぐに貢献できるし、オフェンスでもうまく機能できると思う」

これまで何人もの若手を退けて先発の座を守ってきたFBヘンダーソンだが、今回もまた降格の危機となった。ヒザの関節鏡手術からまだ1ヶ月のため万全でないのかもしれないが、彼を含めたリードブロッカーの出来の悪さがライオンズ戦でのラン攻撃不振の一因なのは衆目の一致するところ。ヘンダーソンは練習後の取材セッション中にロッカールームにおらず、これは取材陣を避けるためだったかもしれない。

Notebook: OGスピッツが練習に復帰

2006年9月28日

FBマイリーがロースター昇格 LBホワイトを解雇

FBブランドン・マイリーがプラクティス・スクワッドからロースターに昇格し、LBトレイシー・ホワイトが解雇された。先日FBヴォンテ・リーチを解雇して唯一のフルバックとなったヘンダーソンが相手LBを押し込めないシーンが目立つことから、フルバックのデプス強化・ランブロック強化のための人事と思われる。マイリーがさしあたってスペシャルチームだけで出場するのか、それともヘンダーソンに代わってオフェンスで起用されることもあるのか、注目される。

FBブランドン・マイリー Brandon Miree はピッツバーグ大出身の25歳。2004年のドラフト7巡指名でブロンコスに入団したが、1年目はキャンプ中に親指を骨折してインジャリーリザーブで過ごした。NFLヨーロッパ派遣を経た昨夏は開幕前に解雇され、プラクティス・スクワッドへ。3年目の今年もロースターに残れず、開幕前にパッカーズのプラクティス・スクワッドに加わっていた。ブロンコスでゾーンブロッキングスキームを経験してきたのは大きなプラス材料だろう。

身長6フィート0(183cm)、体重236ポンド(107kg)はフルバックとしてはやや軽め。というのも、大学時代は主にパワー型のランニングバックとして活躍しており、ブロンコス入りしてからフルバック修業をした模様だ。昨年NFLヨーロッパに派遣されたのも、おそらくFB経験を積ませるためだったのだろう。今回のパッカーズがランニングバックとして使う意図があるのかどうかは不明。なお発音は "my-REE" とのことなので、アクセントが後ろに来る。

プロ4年目のLBトレイシー・ホワイトはLBの6番手、実質スペシャルチーム専門でロースターに残っていた。現在LB陣にケガ人が全くなく、また彼がアクティブ登録から外れたライオンズ戦でもカバーチームがかなり良かったことから、存在価値が低下したのかもしれない。

2006年9月27日

Notebook: LGダリン・カレッジの進歩

2006年9月26日

Packers - Lions Notebook

2006年9月25日

Packers 31 - 24 Lions

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Packers (1-2) 14 3 7 7 31 
Lions (0-3) 14 0 7 3 24 

全敗同士の地区最下位決定戦。ビッグプレーの連続で序盤はやや大味な展開となったが、パッカーズはQBファーヴが10人のレシーバーに投げ分けて3TDを挙げる活躍で着実に得点を重ねた。最後はライオンズの追い上げをなんとか振り切って、マッカーシーHCの初勝利となった。

第1Q、パッカーズはWRドライバーが連続落球で3&アウト。ライオンズはスクリーンパス2回などでGB陣に入るが、サックが出て結局パント。パッカーズは3rdダウン5でWRジェニングスへのショートパスが75ydsTDとなって先制。ライオンズはLBポピンガの反則とRBジョーンズの連続ランでGB陣に入り、最後はRBブライソンへのショートパスが37ydsのTDとなって同点。パッカーズが3&アウトのあと、ライオンズ最初のプレーでSマニュエルがINTリターンTDを決める。ライオンズはWRロイ・ウィリアムズへの42ydsTDパスで同点として第1Q終了。

第2Q、パッカーズはWRジェニングスへのパスなどでDET陣に入り、24ydsTD成功。ライオンズは反則などでGB陣に入るが、連続落球で得点圏に入れずパント。パッカーズはRBグリーンへのスクリーンなどでDET陣に入るが、敵陣レッドゾーンに入ったところでショベルパスをキャッチしたRBヘロンがファンブルロストで得点ならず。

第3Q、DET陣16からのライオンズは、ハーフラインまで進むが結局パント。パッカーズはRBグリーンへのパスや相手反則でDET陣に入り、最後はWRドライバーへの5ydsTDパスが決まって10点差。ナイスリターンでDET陣42からのライオンズ攻撃は、WRロイ・ウィリアムズへのパス2本などでゴール前に迫り、RBケヴィン・ジョーンズのTDランで3点差に。パッカーズは1stダウンを2つ更新するが得点圏に入れず。

第4Q、DET陣2からのライオンズが3&アウトに終わるとDET陣43からのチャンスにパッカーズは、TEドナルド・リーへの32ydsパスでレッドゾーンに入り、RBグリーンへのスクリーンパスでタッチダウン。ライオンズ攻撃はLBホークのサックが効いて3&アウト。GB陣33からのパッカーズはFBヘンダーソンへのパスでDET陣に入るが、あとが続かず。ライオンズはWRファーリーへの25ydsパス、TEキャンベルへの22ydsパスで40ydsFGを挙げて7点差。GB陣31からのパッカーズは、ラン2回とパス失敗で3&アウト。残り3分36秒、DET陣31からのライオンズは、1stダウンが奪えず4thダウン失敗。DET陣31でボールをもらったパッカーズだったが、3回目のランでRBグリーンがファンブルロスト。残り54秒でタイムアウトなし、DET陣32からのライオンズは時間がなく、最後はヘイルメリー失敗で試合終了。

2006年9月24日

Notebook: RBグリーンの出否が微妙に

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Junius Coston T/G Knee Doubtful 欠場
Will Blackmon CB Foot Questionable 欠場
Jason Spitz OG Thigh Questionable 欠場の見込み
Ahman Green RB Hamstring Questionable 微妙
David Martin TE Knee Questionable 出場予定
Al Harris CB Shoulder Questionable 出場予定
Lions Injury Report
Player Pos. Injury Status
Shaun Bodiford WR Knee Out
Alex Lewis LB Knee Out
Kenoy Kennedy S Foot Out
Barry Stokes OT Hamstring Questionable
Rex Tucker OT Knee Questionable
Ross Verba OG Hamstring Questionable
Shaun Rogers DT Knee Probable
Cory Redding DE Anke Probable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年9月23日

Ex-Packers Notebook

今年他チームへと移籍した選手たちの現況を、わかる範囲で報告する。

2006年9月22日

Notebook: QBとWRのタイミング

2006年9月20日

Notebook: カットブロックを上手くやるには

2006年9月19日

Packers - Saints Notebook

2006年9月18日

Packers 27 - 34 Saints

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Saints (2-0) 0 14 6 14 34 
Packers (0-2) 13 0 0 14 27 

天気は晴れ、気温は26℃。パッカーズは序盤に3つターンオーバーを奪いWRジェニングスのプロ初TDなどで13点をリードしたが、第2Qに入るとセインツがじわじわと盛り返して逆転。第3Qはパッカーズがエンドゾーンでインターセプトされて得点機を逃す間にセインツがFG2本を追加。第4Qにはいったん同点とするがパス守備のミスで再び勝ち越され、直後にRBグリーンのファンブルロストからTDランを喰らって14点差。RBヘロンへのTDパスで再び7点差とするが、残り2分でオフェンスが続かず万事休す。

第1Q。セインツの3プレー目でDEキャンプマンがQBブリーズからボールを叩き落して自分でリカバー。WRジェニングスへ22ydsパスが通ってパッカーズの今季初得点。次のセインツ攻撃もDEバジャ=ビアミラがサックしてファンブル、DTジェンキンズがリカバー。1stダウンは獲れなかったが、Kレイナーが入団初FG成功。次のセインツはGB陣24まで進むが、CBハリスがインターセプト。パッカーズはWRドライバーへの48ydsパスなどでレッドゾーンに進み、さらに3点を追加。4回目のセインツ攻撃は3&アウトでようやく第1Q終了。

第2Q、パッカーズは3&アウト、セインツは1stダウン1回でハーフラインどまり。パッカーズもフォルススタートと落球続きでパント。NO陣42からのセインツは、3rdダウンでのパスを連続して決め、TEキャンベルに33ydsパスが通ってゴール前へ。RBマカリスターが3ydsTDランを決めて6点差に。パッカーズがパントのあと、NO陣27からのセインツは4thダウンギャンブルを成功させて得点圏に入り、最後はWRヘンダーソンへの26ydsTDパスが決まって逆転。

第3Q、パッカーズはWRドライバーのエンドアラウンドでNO陣に入り、ショートパスをつなげて敵陣ゴール前に迫るが、最後はエンドゾーンでインターセプトを喰らって逆転ならず。セインツは直後のプレーでWRジョー・ホーンに57ydsパスが決まって一気に得点圏へ。45ydsのFGが決まって4点差に。パッカーズが3&アウトのあと、NO陣42からのセインツはRBブッシュへの23ydsパスでGB陣に入り、47ydsFG成功で7点差。パッカーズはWRドライバーへの22ydsと42ydsパスでNO陣ゴール前に迫って第3Q終了。

第4Q、WRファーガソンに4ydsTDパスが決まって同点。セインツが反則もあって3&アウトに終わると、パッカーズもGB陣41からのチャンスだったがサックと反則で3&アウト。NO陣35からのセインツはWRホーンへの12ydsパスとCBキャロルの反則で得点圏に進み、WRコルストンへの35ydsTDパスが通って再び勝ち越し。パッカーズは最初のランプレーでRBグリーンがファンブルロストし、直後にRBマカリスターの23ydsTDランが飛び出して14点差。パッカーズはTEマーティンへのパス2回などでNO陣ゴール前に迫り、最後はRBヘロンへのTDパスが決まって7点差。セインツは3&アウトに終わり、残り3分9秒でGB陣41からのパッカーズ攻撃は、TEマーティンへのパス2回でNO陣に入るが、パス失敗4回で万事休す。

2006年9月17日

Notebook: LGスピッツ欠場が確実に

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Junius Coston T/G Knee Out 欠場
Will Blackmon CB Foot Questionable 欠場
Jason Spitz OG Thigh Questionable 欠場の見込み
Koren Robinson WR Knee Questionable 出場予定
William Henderson FB Knee Probable 出場予定
Saints Injury Report
Player Pos. Injury Status
Mike Karney RB Calf Out
Bryan Scott S Hamstring Out
Rodney Leisle DT Knee Questionable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年9月16日

Notebook: RBモレンシーはスペシャルチームだけ出場へ

2006年9月15日

Notebook: トレードの事情

RBガドーをトレード RBモレンシーを獲得

パッカーズはテキサンズにRBサムコン・ガドーをトレードし、RBヴァーナンド・モレンシーを獲得した。どちらも2005年入団のプロ2年目RBだ。昨年は大活躍を見せてシンデレラボーイとなったRBサムコン・ガドーだったが、今夏は新しいゾーンブロッキングスキームへの適応に苦しんでキレのよい動きが全く見られず、デプスチャートでもノア・ヘロンに次ぐ3番手に下げられていた。またテキサンズにはマイク・シャーマン前HCがおり、テキサンズ側が彼からの助言も参考にしたであろうことは想像に難くない。

RBヴァーナンド・モレンシーは身長5-10(177cm)で212ポンド(96kg)。身長はRBガドーと同じで7kg軽い。オクラホマ州立大から昨年のドラフト3巡指名でテキサンズに入り、RBドマニック・デイヴィス、RBジョナサン・ウェルズに次ぐ3番手としてプレーし、最終戦だけ先発してシーズン46回184yds(平均4.0)、1TDを挙げた。キックオフリターナーとしては20回平均21.9ydsとイマイチ。

デイヴィス(IR入り)とウェルズの抜けた今夏は6巡ルーキーのRBワリ・ランディと争ったが、スターターになれず2番手どまり。プレシーズンでは24回131yds(平均5.5)、開幕戦では5回13yds(平均2.6)を記録している。どちらかというとサードダウンバックのタイプで、インサイドを馬力で突破するタフな走りには疑問符が付く。大学ではレシーバーとして使われることが少なかったが、パスキャッチはまずまずのようだ。なお大学に入る前にマイナーリーグで3年間野球をプレーしていたため、すでに現在26歳になっている。

RBサムコン・ガドーは、リバティ大から昨年のドラフト外で入団し、戦線離脱したグリーンやダヴェンポートに代わって5試合に先発し582yds、(レシーブ含め)7TD、3回の100ydsラッシングゲームを記録した。ナイジェリア出身の経歴、医師になって故郷の人々を助けたいという希望、信仰心の篤さなど好感度が高く、地元ファンの気持ちをしっかりとつかんでいた。

しかし今夏は新スキームへの適応に苦しんで不振が続き、練習でもプレシーズン(平均2.4yds)でも昨年の輝きは見られなかった。またキックオフリターンも出来が悪く、プレシーズンおよび開幕戦を通じてナイスリターンは一度も見られなかった。

2006年9月14日

FBヴォンテ・リーチを解雇

WRコーレン・ロビンソンと契約するため、パッカーズはFBヴォンテ・リーチを解雇してロースター枠に空きを作った。解雇するなら4人もいるTEか、6人もいるDTかとも予想され、いっぽうリーチは開幕戦で好ブロッキングを見せていたため、やや意外な人事と受け取られている。開幕戦はヘンダーソン欠場のためフルバックはリーチ1人だけだったが、次はヘンダーソンの復帰が確実になったこともあるのだろう。

イーストカロライナ大出身のFBヴォンテ・リーチは2004年のドラフト外入団からロースター入りし、2年目の昨季は5試合に先発した。大学2年まではLBをプレーしていたことを考えると、かなりのペースで出世したと言える。ただランブロッキングと比べてパスキャッチが非常にお粗末で、今夏も成長を見せるどころかプレシーズンゲームでも落球を繰り返した。そのため「リーチを解雇してFBヘンダーソン1人体制も」という予想もあったほどだが、けっきょくヘンダーソンのケガのため自動的に開幕ロースター入りしていた。

開幕戦ではタイトエンドたちが何度もフルバックの位置に入ったように、当面はヘンダーソンとTE陣をリードブロッカーとして併用することになる。また、ヘンダーソンのケガに備えフリーエージェントを物色したり、若手フルバックをプラクティス・スクワッドに加える可能性は十分ある。

Koren Robinson Notebook

2006年9月13日

WRコーレン・ロビンソンと契約

パッカーズはWRコーレン・ロビンソンとの契約に合意したと発表した。アルコール関連の問題を繰り返してシーホークスから解雇された彼は、依存症治療を受けて昨年ヴァイキングスに移り、立ち直ったように見えた。しかし今夏は再びぶり返し、飲酒運転で逮捕されてやはり解雇。先週グリーンベイを訪れて旧知のトンプソンGMと面会したが、まさかこのような問題児を本気で獲るとは思わなかった、というのが地元メディアの大方の反応だ。

ノースカロライナ州立大出身のコーレン・ロビンソンはプロ6年目の26歳。WRファーガソンやWRロッド・ガードナーと同期の2001年ドラフトで、WRとしてはトップの1巡9位指名でシーホークスに入団した。プロ2年目に急成長して78回1240ydsを記録するが、その後は落球癖がひどくなり、私生活の問題もあいまって成績は下降線をたどった。昨夏は4週間の依存症治療を受けてからヴァイキングスと契約し、キックオフリターナーとしてプロボウル初出場も果たした。(レシーバーとしては22回347yds)

ヴァイキングスと再契約した今年はエースレシーバー格として期待されたが、夏になって再びアルコール問題が再発。キャンプ中に飲酒運転をしてカーチェイスの末に逮捕され、8月26日にヴァイキングスから解雇された。マリファナやアルコールで何度も問題を起こし、すでに2004年に4試合の出場停止処分を受けているため、今回の件で1年間の出場停止になるという恐れもまだ消えてはいない。(NFLの規定により、こういったことはコーチやGMも公のコメントができないことになっており、NFLから処分が発表された後に遺憾の意を表するだけ)

これまでにセカンドチャンス、サードチャンスを与えられながら全て自らフイにしてきた選手だけに、今回の人事を強く批判する声も地元メディアから出始めている。先週のパッカーズ訪問時にはWRドライバーが歓迎コメント(メディアを介して間接的)をしたが、チーム全体の士気やケミストリーにとってリスクがあるのは確かだ。(Journal Sentinel紙によるトラブル歴リスト

とはいえ、もし昨年程度の力を発揮してくれれば、レシーバーとリターナーの手薄なパッカーズにとって補強の意味は十分ある。4週間前まではヴァイキングスで先発予定だったことを考えても、少なくともWRファーガソンと3番手WRを争う程度は期待でき、シーホークスや今年のヴァイキングスでウェストコーストオフェンス経験も豊富。キックオフリターナーとしてだけでも、チームで最もタレント不足のポジションにとってかなりのアップグレードとなる。チームはさっそく彼をキックオフリターナーとして起用する様子で、すでに公式デプスチャートでもKRの1番手と表示されている。

おそらく先週から獲得の意向だったと思われるが、今週まで待ったのはサラリー上の理由もありそうだ。NFL選手は1年のベースサラリーを17週に分け、毎週17分の1ずつ受け取っていく。シーズン途中で解雇されれば当然そこで支払いも終わるが、NFL在籍4年以上の選手の場合、開幕戦時に在籍すればたとえ1週間後に解雇されてもその年のベースサラリーが全額保証される決まりなのだ(サラリーキャップ上も同様)。そのような途中解雇の場合の痛手を小さくするために、開幕週が終わるのを待って契約することが珍しくない。

(本人へのインタビューを含む地元ニュース映像

Notebook: パス守備崩壊はミスコミュニケーション

2006年9月12日

Packers - Bears Notebook

2006年9月11日

Packers 0 - 26 Bears

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Bears (1-0) 7 9 3 7 26 
Packers (0-1) 0 0 0 0

天気は曇り。気温は17℃。プレシーズンからの不振がそのまま続くパッカーズは昨季よりさらに悪い内容で、攻・守・スペシャルチーム全てで圧倒され、数字どおりの惨敗を喫した。QBファーヴはキャリア初めての完封負け。

オフェンスは、復帰戦のRBグリーンはなんとか走らせることができたが、パスプロの悪さに足を引っ張られQBファーヴは全く仕事をさせてもらえなかった。2つインターセプトを犯したが、どちらも0-26とリードされた第4Qのもので、今回の敗因は全く別のところ。練習させる意図なのか、第4Q後半もQBファーヴとRBグリーンを休ませず、試合最後まで使い続けた采配は意外だ。

ディフェンスはラン守備はまずまずだが、特に前半のパス守備はボロボロ。前半は全てのシリーズで得点圏に攻め込まれる体たらくで、新加入のCBウッドソ ンもSマニュエルも失敗続きでブーイングが起こる始末。スペシャルチームもRBヘロンがキックオフリターンでファンブルロスト、第4QにはパントリターンTDを喰らって完全にとどめをさされた。
 

第1Q、ベアーズは6プレー目にWRベリアンへの51ydsTDパスが決まって一気に流れを引き寄せた。次のベアーズもパスが次々に通ってレッドゾーンに進むが、QBグロスマンの苦し紛れの投げ捨てが短く、LBバーネットがエンド ゾーンで見事インターセプト。しかしパッカーズオフェンスは強烈なプレッシャーにパス攻撃が進まず、1stダウンを1つしか取れずに第2Qへ。

第2Q、TEクラークへの33ydsパスなどで3点を追加されたパッカーズは、TEドナルド・リーへの25ydsパスでCHI陣に入るが、4thダウンインチズでQBスニークに失敗して得点圏に入れず。逆にベアーズがQBスニーク成功などで3点を追加すると、パッカーズはRBヘロンがキックオフリターンでファンブルロストしてさらに3失点。前半最後、パッカーズは4thダウンのトリックプレーでPライアンがパスを成功させてCHI陣に入るが、サックなどでオフェンスが続かない。最後は53ydsFG失敗で前半終了。

第3Qも流れは全く変わらず、前半に5/5と成功率だけはよかったQBファーヴのパスも通らなくなる。フィールドポジションに恵まれないうちにディフェンスがこらえきれなくなり、5分以上のドライブで3点を追加される。

第4Qの最初にベアーズのKRヘスターが84ydsのパントリターンTDを決め、26点差となって完全に勝負あり。QBファーヴのパス失敗の間にRBグリーンが10yds前後のランを次々と繰り出す。しかし長めのパスは警戒されていることもあり、QBファーヴがインターセプトを2つプレゼント。

2006年9月10日

Notebook: Cスコット・ウェルズは順調

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Junius Coston T/G Knee Out 欠場
Will Blackmon CB Foot Doubtful 欠場
William Henderson FB Knee Questionable 微妙
Chad Clifton OT Knee Probable 出場予定
Bears Injury Report
Player Pos. Injury Status
Cedric Benson RB Shoulder Questionable
J.D. Runnels RB Ankle Questionable
Justin Gage WR Rib Questionable
Mark Bradley WR Hip Questionable
Gabriel Reid TE Back Questionable
Alex Brown DE Shoulder Questionable
Israel Idonjie DE Ankle Questionable
Mike Brown S Achilles Questionable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年9月 9日

From the Green Mile

春から8月下旬までは80人以上の選手が在籍するため、メイン・ロッカールームの他に補助ロッカールームが使われ、おもにドラフト外入団やストリートFAの選手たちがそこを割り当てられることになっている。死刑つまり解雇通告を受ける可能性の高さから、死刑囚を扱ったヒット映画になぞらえ、その補助ロッカールームはいつしか「グリーン・マイル」と呼ばれるようになった。

今年そのグリーン・マイルからロースター入りを果たしたのはWRルヴェル・マーティン、DEジェイソン・ハンター、Kデイヴ・レイナー、Pジョン・ライアンの4人。大勢の仲間がチームを去った今週、彼らはメイン・ロッカールームへの引越しを行った。何ヶ月もの間、狭苦しい補助ロッカールームからゴージャスなメイン・ロッカールームを眺めていた彼らにとって、「ロースターに残った」というよりも「ついに昇格した」という気持ちが強いようだ。

ただ、補助ロッカーのネームプレートは通常サイズよりかなり小さく、立派なロッカーに付けるには不釣合いだ。「ついに上がってきた、という実感が沸くね。最初に自分の新しいロッカーを見たとき、他のみんなより名札が小さくて、補助ロッカーから取って付けただけなんだなとわかった。今日来てみたら、大きいのに変わっていて、ついに自分もチームの一員になったと感じるよ。ここにいられるのは気持ちいいな」とDEハンター。

Notebook: 両ガードがルーキー

2006年9月 8日

Notebook: RBグリーンはキャリー数の上限なし

2006年9月 7日

Notebook: ルーキー14人はNFLダントツ1位

2006年9月 6日

LBブレイディ・ポピンガが先発へ

ヒザの前十字靭帯(ACL)断裂から復帰してきたLBブレイディ・ポピンガが、ベン・テイラーを追い越してストロングサイドで先発する方向であることが明らかになった。プレシーズン最終戦で先発し、今週の練習でも1stチームにおり、公式デプスチャートでもスターター。コーチは「その可能性もある」と曖昧に語っているが、公式サイトさえ「先発昇格」と書いており、まず間違いはなさそう。LBベン・テイラーはストロングサイドとウィークサイドの両方で控えを務める。

LBブレイディ・ポピンガはブリガム・ヤング大から昨年のドラフト4巡指名で入団。最初のキャンプはケガで出遅れ、シーズン最初はスペシャルチームばかりだったが、シーズンが深まるにつれて成長を見せ、しだいに出番を増やしていった。ところが、ついに初先発を果たした第14週のライオンズ戦で、ヒザのACLを断裂してしまった。しかし今年は驚異的な回復を見せ、8ヶ月で練習に復帰、9ヶ月で先発の座を奪うことになった。大学では3年までディフェンシブエンドをプレーしており、パスラッシャーやブリッツァーで使えることも魅力のひとつだ。

Notebook: G/Tコストンは1ヶ月前後欠場

2006年9月 5日

ルーキー3人を獲得 CBホートンを解雇

パッカーズは他チームから解雇されたばかりのルーキー3人をwaiverから獲得し、CBジェイソン・ホートンを解雇した。昨日の段階では51人だったが、これで53人の枠が一応埋まったことになる。この補強により、3人しかいなかったセーフティが通常どおりの4人に、8人しかいなかったOLが通常どおりの9人となった。しかしWR陣はまだ4人のままで、リターナー候補を含めて補強の可能性は残されている。

解雇されたCBジェイソン・ホートンはプロ3年目の25歳で、今夏はホーキンズ(IRへ)を追い越して4番手CB/ダイムバックとしてプレーしていた。プレシーズン最終戦でWRボビー・ウェードへの16ydsを含めビッグプレーをいくつも許す失態を演じたのが響いたのだろうか。4番手を争っていたホーキンズはインジャリー・リザーブ、4巡ルーキーのCBブラックモンもケガから復帰できていないことからも、CBホートンを解雇してCBブッシュを獲得したのは意外だ。

S チャーリー・ペプラー Charlie Peprah

アラバマ大から今年のドラフト5巡指名でジャイアンツに入団。5フィート10(179cm)の小兵だが、202ポンド(92kg)と比較的ガッチリしている。大学ではコーナーバックとして2年、ストロングセーフティに転向して2年、合計45試合連続先発した。40yds走4.55秒と直線スピードは一流とは言えないものの、3コーンドリルや60ydsシャトルはセーフティ中トップクラスのタイムを記録している。あまりハードヒッターではなく、SとCBとどっちつかずの選手ではないかとの懸念もある。

大学ではストロングセーフティだったが、カバー能力があることからもプロではフリーセーフティが向いていると見られている。学業成績は優秀ですでに3年で学位を取得し、修士号ももうじき取れるとのこと。控えセーフティが2人ともルーキーになるのは不安もあるが、スペシャルチームでの貢献を期待しているのだろうか。

CB ジャレット・ブッシュ Jarrett Bush

ユタ州立大出身のドラフト外ルーキー。6-0(183cm)の身長があり、40yds走4.45秒も大型CBにしては速い(4巡のCBブラックモンと似ている)。ドラフト直後にパンサーズと契約して、主にスペシャルチーマーとしてロースター入りを目指し、プレシーズン4試合で13タックル、1ファンブルリカバーを記録。層の厚さを破ることができず最終ロースターカットで解雇されたが、パンサーズはプラクティス・スクワッドに入れる予定だったようだ。

CBハリス、CBウッドソン、Sコリンズ、Sマニュエルの先発DB4人に加え、CBキャロルがニッケルを務めることは決まっているが、6人目のDB、ダイムバックは誰になるのか。CBブラックモンはまだ出られず、このCBブッシュ、上記Sペプラー、Sカルヴァーのうち2人は新加入なので、春からパッカーズに所属しているカルヴァーが開幕戦ではダイムバックに入るかもしれない。また、LBホークのカバー能力をアテにして、ダイム隊形(1LB・6DB)よりニッケル隊形(2LB・5DB)をパスシチュエーションの主体にすることも考えられる。

OG トニー・パーマー Tony Palmer

ミズーリ大ではキャプテンも務め、今年のドラフト7巡指名でラムズに入団。6-2(188cm)とOLにしては背が低く、326ポンド(148kg)のずんぐり型。ドラフト前の評価によると、狭い場所での1on1を押し込む馬力とガタイがあるが、スピードやクイックネスに欠けオープンフィールドに出てのブロックはよくないらしい。とすると、ゾーンブロッキング向きのタイプではなさそう。また、パスプロテクションもまだ未熟と言われている。

解雇の直後、ラムズのリネハンHCは「ぜひ(プラクティス・スクワッドに)呼び戻したい。非常によいガードに成長するだろう」と語っていた。代理人によれば、ラムズを含む6球団がプラクティス・スクワッドに欲しがっていたとのこと。

プラクティス・スクワッドに8人と契約

パッカーズは下記の8人とプラクティス・スクワッド契約を結んだことを発表した。うち6人はパッカーズから解雇されたばかりの選手だが、FBブランドン・マイリーはブロンコスにいた選手。またOTトラヴィス・レフューはルイヴィル大ではLGジェイソン・スピッツのチームメイトで、先日までベアーズにいた。プラクティス・スクワッドの定員は8人で、いつでも他チームと契約することができる。(用語集参照) 

Practice Squad Signings
Pos. Name College Exp. 備考
FB Brandon Miree Pittsburgh 2 2004年ブロンコスの7巡 NFLEも経験
WR Chris Francies Texas-El Paso R ドラフト外ルーキー
WR Calvin Russell Tuskegee R ドラフト外ルーキー
TE Zac Alcorn Black Hills State R ドラフト外ルーキー
OT Travis Leffew Louisville R ベアーズのドラフト外 LGスピッツの同僚
DE Dave Tollefson Northwest Missouri St. R 7巡指名選手 DEハンターに敗れた
CB Patrick Dendy Rice 2 昨年はロースター昇格して数試合プレー
S Atari Bigby Central Florida 1 NFLEで活躍 1ヶ月前に手を骨折

2006年9月 4日

19人を解雇 3人をIRへ

最終ロースターカット期日、各チームとも20人前後を解雇して53人のロースターを編成した。75人から53人に減らすため、単純計算で704人のフットボール選手が一挙に失業したことになる。

パッカーズは19人を解雇して3人をインジャリーリザーブに入れた。53人枠のところ現在51人となっており、空いた枠を使って補強することになる(詳細は表の下に)。ポジションごとにかなり人数のデコボコがあり、「無理に各ポジションの人数を揃えるよりも能力の高い選手を残す」という方針がうかがえる。

Packers 2006 Final Roster Cuts
Pos. Name College Exp. 備考
RB Najeh Davenport Miami 5 スターターにはなれずケガばかり
FB Ben Brown Tabor College R ドラフト外ルーキー
WR Rod Gardner Clemson 6 元1巡指名WRもジャーニーマンに
WR Cory Rodgers Texas Christian R 4巡入団のリターナーだがパントがキャッチできず大失敗指名
WR Chris Francies Rice R ドラフト外ルーキー チャンスあったが
WR Carlton Brewster Ferris State R ドラフト外ルーキー トレード入団だがもう少し時間があれば
TE Zac Alcorn Black Hills State R ドラフト外ルーキー
OG Siitupe Peko Michigan State 4 キャンプ中の加入だが若手に敗れる
OG Pete Traynor Iowa   NFLヨーロッパ帰り
DE Kenny Peterson Ohio State 4 DT/DE兼用の便利屋も足首のケガに泣く
DE Dave Tollefson Northwest Missouri St. R 7巡指名入団も粗削りすぎ
LB Roy Manning Michigan 2 昨年は先発もしたが成長見られず
LB Tim Goodwell Memphis R ドラフト外ルーキー
CB Patrick Dendy Rice 2 昨年はPSからロースター入り
CB Antonio Malone Toledo R ドラフト外ルーキー
S Atari Bigby Central Florida 1 NFLヨーロッパ帰り 手を骨折
S Tra Boger Alabama State R ドラフト外ルーキー 惜しかった
S Jeremy Modkins Texas Christian R ドラフト外ルーキー
K E.J. Cochrane Montana State R わずか4日間の在籍
To Injured Reserve
Pos. Name College Exp. 備考
RB Arliss Beach Kentucky R プレ第3戦では活躍したが肩をケガ
OT Josh Bourke Grand Valley State R 控えLTとしてチャンスあったが
CB Mike Hawkins Oklahoma R 体ができておらずケガばかり 解雇の予定

2006年9月 3日

Packers 21 - 35 Titans

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Titans (1-3) 7 7 14 7 35 
Packers (1-3) 7 0 0 14 21 

高校フットボールが金曜夜に行われることに配慮しての金曜デーゲーム。そのため直前までチケットの売れ行きは芳しくなかったが、けっきょく69,132人もの観客動員があった。

先発両CBを温存したパッカーズの1stチームディフェンスは、わずか1シリーズ6プレーでパントに追い込んで退場。1stチームオフェンスも、わずか2プレーで92ydsのTDドライブを決めて退場。その後は攻守スペシャルチームともつまらない反則やミスだらけでほとんど見るべきものはなく、終盤にRBノア・ヘロンの活躍でようやくスタジアムが盛り上がった。

この日最大のニュースは、ルーキーのWRグレッグ・ジェニングスがスターターに昇格し、自ら89ydsレセプションの祝砲を上げたこと。新人WRが(一時的な代役でなく)スターターとなるのは、1988年1巡7位入団のWRスターリング・シャープ以来だ。もうひとつ、LBブレイディ・ポピンガがLBベン・テイラーに代わってストロングサイドで先発出場したが、こちらは恒久的な昇格とはまだ言えない。それでも接戦になってきたのは間違いなく、この試合の分析も含めてこれから決定が下されることになる。

最終ロースターカット期限は試合翌日の午後3時(現地時間)に迫っている。タイタンズ戦終了から20時間のうちに、20人ほどを解雇して53人ロースターを決めなければならない。ただそこで開幕ロースターが確定するというわけではなく、他チームから解雇された選手を拾って入れ替えたり、トレードで補強することもありうる。キャンプ終盤から開幕までは1年のうち最もトレードの盛んな時期のひとつで、主にロースター底辺クラスの選手を、選手同士の交換、または将来のドラフト下位指名権との交換など、活発に交渉が行われている。

2006年9月 2日

OGウィティカーとOGムーアを解雇

控えガードの2人、OGウィリアム・ウィティカーとOGムーキー・ムーアが解雇された。これでOL陣は13人から11人に絞られ、OLのロースター枠が9人とすると、解雇されるのはあと2人だけ。誰が残るにせよ、LTクリフトン(30歳)とRTタウシャー(29歳)を除けば、プロ4年目以下の若手ばかりが揃うことになる。

昨年7巡指名入団から先発右ガードとして14試合先発したウィティカーだが内容は芳しくなく、しだいに成長を見せるどころか評価は下がる一方。しかも今回のトレーニングキャンプではハムストリングを痛め、4週間にわたって全くプレーできていなかった。今年は巨漢タイプの彼に不向きなゾーンブロッキング・スキームへの変更で、控えとしても存在感を示せておらず、解雇は時間の問題と見られていた。

29歳のOGムーキー・ムーアは、昨年9月以来フットボールから離れていた選手。ファルコンズでジャゴジンスキーOCとともにゾーンブロッキングを経験したことを買われ、今キャンプ半ばにパッカーズと契約した(記事へ)。キャンプでの出だしはよい動きを見せたが、ファルコンズ戦ではオーディブルを2回も失敗するなど不振で、先日のベンガルズ戦では肩を負傷してしまっていた。

Camp Notebook: 2年目組の伸び悩み

2006年9月 1日

Camp Notebook: LTクリフトンの不振