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2006年10月31日

Packers - Cardinals Notebook

2006年10月30日

Packers 31 - 14 Cardinals

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Cardinals (1-7) 0 7 7 0 14 
Packers (3-4) 7 14 7 3 31 

天気は晴れ。気温は8℃。パッカーズのオフェンシブラインが文句なしに今季最高の内容で、RBグリーンとRBモレンシーの2人が100ydsラッシングを挙げる活躍。不調に苦しむカーディナルスに対して前半から大量リードを奪ったパッカーズが、終盤も無難なディフェンスで守り切り、ようやく今季ホーム初勝利を挙げた。

第1Q、カーディナルスはCBハリスがINTチャンスで落球するが3&アウト。フィールド中央からのパッカーズは4回連続ランで2つめの2ndダウンが取れず4thダウン1。FGフェイクからホルダーが走るがタックルされて失敗。カーディナルスはWRボルディン落球で3&アウト。GB陣12からパッカーズはFBマイリーへの20ydsパスとRBモレンシーの23ydsランなどでレッドゾーンに入り、連続パスインターフェアの後、TEマーティンにパスが通って7点先制。カーディナルスは最初の1stダウンを取ってパント。パッカーズはWRルヴェル・マーティンへの19ydsパスとTEマーティンへの22ydsパスなどで得点圏に入って第1Q終了。

第2Q、パッカーズはWRドライバーへの13ydsパスでゴール前に迫り、RBグリーンがエンドゾーンに飛び込んでタッチダウン。カーディナルスはランで1stダウンを2回更新するがサックが出てパント。パッカーズはTEマーティンへの23ydsパス、RBモレンシーの36ydsランなどでレッドゾーンに入り、最後はRBグリーンのランで21点目。カーディナルスはRBジェームズへのパスとフェイスマスク反則などでレッドゾーンに入り、何度もランが止まるが4thダウンギャンブルでついにRBジェームズがエンドゾーンへ。残り29秒、パッカーズはニーダウンでハーフタイムへ。

第3Q、パッカーズはRBグリーンとRBモレンシーのランでARI陣に入り、4thダウン5は相手オフサイドとRBグリーンのランでギャンブル成功。パスインターフェアでゴール前に進み、最後はQBファーヴがスクランブルでTDランを決めてランボーリープ。ARI陣41からのカーディナルスはRBジェームズやTEポープへのパスなどで得点圏に入り、サックと反則で3rdダウン25となるがGBのホールディングで1stダウン。WRボルディンへ10yds、WRウォルターズへ17ydsパスでタッチダウン。

第4Q、パッカーズは3rdダウンインチズで反則が出て結局パント。23ydsリターンでARI陣46からのカーディナルスだが、ホールディングの反則でこちらも3&アウト。GB陣29からのパッカーズはRBグリーンやWRドライバーへのパスで得点圏に入り、42ydsFG成功で17点差に。残り6分56秒、カーディナルスは1stダウンを1つ取るがLBバーネットのサックが出てパント。パッカーズが3&アウトの後、残り3分22秒、ARI陣15からのカーディナルスは、WRウォルターズへのパスなどでGB陣に入るが、最後はCBウッドソンがインターセプト。残り1分33秒、RBヘロンのランで試合終了。

2006年10月29日

Notebook: WRルヴェル・マーティンの心構え

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Cullen Jenkins DT Ankle Out 欠場
Abdul Hodge LB Knee Out 欠場
Greg Jennings WR Ankle Doubtful かすかな望み
Tory Humphrey TE Ankle Questionable 微妙
Daryn Colledge G/T Calf Questionable 出場予定
Corey Williams DT Knee Questionable 出場予定
Ben Taylor LB Hamstring Questionable 出場予定
Ahman Green RB Knee Probable 出場予定
Cardinals Injury Report
Player Pos. Injury Status
Matt Ware CB Shoulder Out
Kendrick Clancy DT Ankle Doubtful
Karlos Dansby LB Hip Doubtful
Larry Fitzgerald WR Hamstring Doubtful
Obafemi Ayanbadejo FB Fibula Questionable
Anquan Boldin WR Back Probable
Milford Brown G Ankle Probable
James Darling LB Calf Probable
Darnell Dockett DT Back Probable
Antrel Rolle CB Hip Probable
A.J. Schable RB Hamstring Probable
Adrian Wilson S Groin Probable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年10月28日

Notebook: 初めてのロングTDラン

2006年10月27日

Notebook: WRボディフォードはQBロジャースの元チームメイト

2006年10月26日

球団史上初の黒人選手 ボブ・マンが死去

1950年にパッカーズ初の黒人選手となりレシーバーとして活躍したボブ・マンが、82歳で亡くなった。ミシガン大で無敗の全米王座に貢献した彼は、ライオンズ史上初の黒人選手として1948年にNFL入り。1950年にはQBボビー・レーン(後に殿堂入り)との交換でニューヨーク・ヤンクスにトレードされたものの解雇され、シーズン終盤にグリーンベイにやってきた。それまでにもキャンプに参加した黒人選手は2人いたがロースターには残れなかったため、彼が初の黒人パッカーズ選手となった。翌1951年には50キャッチ696yds、8TDでどれもチーム1位。1952、53年にはビリー・ホートンに次ぐ2番手だった。

野球のジャッキー・ロビンソン(1947年)の時とは比べ物にならないが、入団当時はやはり大きな話題になった、とパッカーズのチーム・ヒストリアンのリー・レメルは言う。「彼は大きくはなかったが非常に巧みなレシーバーで、優れた実績を残した。フットボールへのアプローチがとてもプロフェッショナルで、非常に威厳のある人物だった」と讃えている。 

生前にマンはパッカーズ移籍当時を振り返り、「初めて更衣室に入っていった時のことを覚えている。静まり返っていた。しかしみんなフレンドリーだったね。ほとんど全員が私のところに来て挨拶してくれた。たぶん、その最初のひとりがトニー・カナデオだったと思う。最初の練習で(エースQBの)トビン・ロートからのパスはオーバースローだったのだが、私はワンハンドでキャッチした。『ナイスキャッチ』とロートは言ってくれて、その様子から、新しいパスターゲットが出来たのを喜んでくれてるのがわかったよ。(人種による)問題など何もなかった。みんな私によくしてくれた」と語っている。

しかし遠征先ではまだ人種の壁があり、彼だけ別のホテルに泊まらなければならないことも多かった。Press-Gazette紙のアート・デイリー元記者のお気に入りのエピソードがある。ボルティモア遠征のホテルは黒人お断りだったため、ミーティングが終わると、チームメイトの大型ラインマン(白人)と一緒にホテルの外に出てタクシーを呼んだ。「黒人は乗せらんないよ」と運転手が言うので、その大型ラインマンは運転手の襟首をひっつかみ、「どこへでもコイツの好きなところへ乗せて行け」と命じて解決。そのチームメイトの名はディック・アフィルスといい、後に"生傷男" ディック・ザ・ブルーザーとして人気プロレスラーとなった。

常に冷静沈着な個性で知られたボブ・マンは、1954年に引退してから法律を学んで弁護士となり成功、デトロイトで弁護士事務所 "Robert Mann & Associates" を30年以上にわたって率いた。ライオンズでのチームメイト、ウォリー・トリプレットはこう振り返っている。「ボブは静かな男で、独特の乾いたユーモアのセンスがあった。どんな状況でも、ユーモアを見つけ出すことができた。非常に洞察力が鋭く、穏やかな気性の持ち主だった。そういったところが、フットボールでも、法律の世界でも、大いに役立ったに違いない」

1988年にはパッカーズ・ホール・オブ・フェイム入りを果たし、デトロイトでも地元コミュニティに貢献しながらライオンズOBとして熱心に活動した。2002年9月22日、フォード・フィールド完成後初の公式戦で、彼はライオンズOB代表として名誉キャプテンを務めた。その日の対戦相手もまた、彼の古巣のグリーンベイ・パッカーズだった。

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優れたレシーバーとして活躍   今月15日にもフォード・フィールドで
元気な姿を見せたばかりだった

2006年10月25日

WRボディフォードを獲得 ファーガソンをIRへ

パッカーズは足を捻挫したWRロバート・ファーガソンをインジャリーリザーブに入れ、ライオンズを解雇されたばかりのWRショーン・ボディフォードをウェイバーから獲得した。

ボディフォードは身長5-11(180cm)、187ポンド(85kg)とやや小型のレシーバー。ディビジョンI-AAのポートランド州立大からドラフト外ルーキーとして今春ライオンズに入団し、キャンプでいい動きを見せて開幕ロースター入りを果たした。ヒザを痛めて開幕3試合を欠場したが、その後の3試合は主にスペシャルチームで出場していた。

ボディフォードについてトンプソンGMは、「彼はとてもクイックだ。実はドラフト準備のころから我々は彼をちょっと気に入っていた。彼のことを調べ、ドラフト前にもみなで話し合ったことがある。プレシーズンゲームも見ていたが、たまたまこういう成り行きで獲得することができた。手元においてプレーを見てみたい」と語っている。スペシャルチームでは即戦力だが、レシーバーとしては試験採用といったところか。

WRロバート・ファーガソンは今年もケガでシーズンを終えることになってしまった。6年96試合のうち36試合に欠場。今夏のスターター争いではルーキーのWRジェニングスに完敗し、(双方のケガや出場停止がなければ)WRコーレン・ロビンソンにも敗れて4番手となる可能性も十分あった。来季はサラリーキャップ額が$2.5ミリオンとなるため放出の可能性もありそうだが、トンプソンGMは強く否定している。「決してそんなことはない。ロバートはパッカーズにいてほしい。今回のは単に運が悪かっただけのケガで、これまでのケガとは全く関係ない。NFLでやっていくにはつきものだ」

いっぽうファーガソンの代理人は、そろそろ移籍した方が本人のためかも、という見方。「毎年彼がスペシャルチームで使われてケガをしているのは残念なことだ。チームの将来の構想の中に彼がいないのは、私にから見れば明らかなことだ。あまり言いたくはないが、現実に目を向けなければならない。彼はここで6年いるが、チームは毎年新しい選手を呼んできては彼の上に置いてしまう」

Notebook: FBヘンダーソンは元気なのにインアクティブ

2006年10月24日

Packers - Dolphins Notebook

2006年10月23日

Packers 34 - 24 Dolphins

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Packers (2-4) 0 6 14 14 34 
Dolphins (1-6) 7 3 3 11 24 

天気は晴れ。気温は30℃。パッカーズはLTクリフトンを欠きルーキーOL3人の苦しい布陣ながら、ディフェンスがインターセプトを連発してリードを奪い、第3Q途中からはオフェンスも要所でビッグプレーが飛び出して逃げ切りに成功。QBファーヴ、WRドライバー、RBグリーン、CBウッドソンといったベテランの活躍で34点を挙げたパッカーズは、@マイアミで球団史上初勝利を挙げた。

第1Q、パッカーズが3&アウトのあと、ドルフィンズはTEマクマイケルへのパスでGB陣に入るが、3rdダウンでサックが出て結局パント。GB陣14からのパッカーズは、WRドライバーへのショートパス2回で1stダウンを更新するがDEテイラーにサックされ、GB陣8でファンブルロスト。一発でQBハリントンからWRブッカーへのパスが通って先制TD。パッカーズはWRドライバーへのパスや相手反則でGB陣44まで進むが、DEテイラーの2回目のサックが効いてパント。ドルフィンズはWRウェルカーへのパスでGB陣に入るが、そこでLBポピンガがインターセプト。

第2Q、パッカーズはTEマーティンへの18ydsパスで得点圏に入り、42ydsFG成功。ドルフィンズ攻撃は、MIA陣30でLBバーネットがインターセプト。しかし今度もタッチダウンはならず、34ydsFG成功で1点差に。両者パントのあと、MIA陣16からのドルフィンズはRBロニー・ブラウンの15ydsランとWRチェンバースへの40ydsパスなどでGB陣10に進むが、2ミニッツ明けにLBホークのサックが出て、31ydsFG成功。残り1分03秒、GB陣25からのパッカーズはTEフランクスへの18ydsパスとWRルヴェル・マーティンへの6ydsパスでMIA陣37まで進み、残り04秒。55ydsFG成功と思われた瞬間に相手反則(アンスポーツマンライクコンダクト)で15yds進み、改めて40ydsを成功させたかと思うとGB反則(フェイスマスク)で残り時間までも没収されてハーフタイムへ。

第3Q、ドルフィンズのTEマクマイケルの弾いたパスをCBウッドソンがインターセプトしてそのまま23ydsTDリターンして逆転。ドルフィンズがパントのあと、パッカーズは相手のトーンティングの反則とQBファーヴの14ydsスクランブルでMIA陣に入り、エンドゾーンへの34ydsパスをWRドライバーがダイビングキャッチしてタッチダウン(インコンプリート判定がレビューで覆る)。MIA陣39からのドルフィンズは、WRブッカーへの16ydsパス、RBブラウンへの17ydsパスで得点圏に入り、40ydsFGで7点差に。パッカーズが3&アウトのあと、MIA陣46からのドルフィンズはGB陣に入るが得点圏には進めずにパント。パッカーズが3&アウトのあと、MIA陣32からのドルフィンズはTEマクマイケルへのパス2回と反則などで得点圏に入り、第4Qへ。

第4Q、ドルフィンズは40ydsFG成功で4点差に追い上げるが、パッカーズ最初のプレーでRBグリーンが70yds走り切ってタッチダウン。ドルフィンズはWRチェンバースへの23ydsパスとRBサミー・モリスへの44ydsパスでレッドゾーンに入り、WRヘイガンへの13ydsパスでタッチダウン。2ポイントも成功で3点差に。GB陣20のパッカーズは、WRルヴェル・マーティンへの19ydsパスなどでMIA陣に入り、4thダウン1はWRドライバーのリバースで成功。WRフランシスへの12ydsパスでレッドゾーンに入ると、TEマーティンへのTDパスが決まって10点差に。残り6分11秒、MIA陣20からのドルフィンズは、自陣でのギャンブルを2回連続で成功させてGB陣へ進むが、反則で4thダウン7となり52ydsFG失敗で10点差のまま。パッカーズはラン3回で2ミニッツ明けにパント。MIA陣22からのドルフィンズはなんとかGB陣20まで進むが、エンドゾーンへのパス失敗で試合終了。

2006年10月22日

Notebook: RBグリーンの復帰が確実に

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Robert Ferguson WR Foot Out 欠場
Cullen Jenkins DT Ankle Out 欠場
Abdul Hodge LB Knee Doubtful 欠場
Ben Taylor LB Hamstring Doubtful 欠場
Charles Woodson CB Knee Questionable 微妙
Will Blackmon CB Shin Questionable 出場予定
Ahman Green RB Hamstring Probable 出場予定
William Henderson FB Calf Probable 出場予定
Dolphins Injury Report
Player Pos. Injury Status
Daunte Culpepper QB Knee Doubtful
Marty Booker WR Chest Questionable
Kevin Carter DE Knee Questionable
Travis Daniels CB Knee Questionable
Andre Goodman CB Shoulder Questionable
Michael Lehan CB Hamstring Questionable
Justin Peelle TE Knee Questionable
Derrick Pope LB Hamstring Questionable
Wes Welker WR Calf Questionable
David Bowens DE Hamstring Probable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年10月21日

Notebook: Kデイヴ・レイナーのキックオフ

2006年10月20日

Notebook: WRクリス・フランシス昇格

2006年10月19日

WRコーレン・ロビンソンが正式に1年間出場停止

ヴァイキングス在籍中の8月に飲酒および無謀運転で逮捕されたWRコーレン・ロビンソン。異議申し立て中のため出場停止処分が保留されていたが、その訴えが今週になって正式に退けられ、1年間の出場停止処分が発効となった。出場停止選手はその間のサラリーをもらうことができず、チーム施設でトレーニングすることさえ許されない。

すでに逮捕当時から出場停止処分は確実視されており、そうなるとわかっている選手をなぜわざわざ獲得したのか。4試合でパスキャッチ7回89yds、キックオフリターン12回平均21.1ydsと、チームにとってさほどの助けにもならなかった。トンプソンGMの大きな失点という見方は強く、「1ヶ月前にも馬鹿げた人事に見えたが、今はいっそう馬鹿げて見える」と批判が高まっている。

ロビンソンがいなくなり、ファーガソンも少なくとも当分は出られないため、いまWR陣はドライバー、ジェニングス、ルヴェル・マーティンの3人だけ。3人体制で試合に臨むことはまずありえないので、プラクティス・スクワッドにいるWR2人のどちらかを昇格させるか、新たにFA選手を獲得することになる。さしあたってWRクリス・フランシス(テキサス大エルパソ)の昇格が有力だが、ファーガソンがインジャリー・リザーブ入りとなれば2人目の補強もありうる。なお出場停止選手はロースター外の扱いとなるため、新たに誰かを解雇する必要はない。

2006年10月18日

Pジョン・ライアン: 父との1週間

パンターのジョン・ライアンは1週間休みをもらって病気の父を見舞い、故郷サスカチュワン州レジャイナから月曜日にグリーンベイに戻ってきた。2ヶ月ほど前に父ボブの腹部にがんが見つかり、すでに肺などに転移して末期のようなのだ。1週間を水入らずで過ごしたライアン一家は、ジョンの弟スティーブがDBをプレーするレジャイナ大の試合を地元スタジアムで観戦し、終了間際の逆転勝利を喜んだという。

「僕の人生で最高の日々だったと心から思うよ。家族全員で一緒に座って、弟のプレーを応援した。ランク3位の強豪を相手に、試合最後のプレーで逆転勝ちしたんだ。素晴らしい1日だった。一生忘れないよ」とライアンは振り返る。

53歳の父ボブは、勉強の遅れた子供のための非営利組織で、分析医として30年間働いてきた。息子のプレーをグリーンベイで直接観たのは、今夏のプレシーズンのファルコンズ戦のことだった。「スタンドに足を踏み入れただけで目がうるんでしまった、と言っていた。父は子供のころからパッカーズファンだったから」

つらい状況が続くなか、彼ら兄弟のプレーを見るのが家族の数少ない楽しみになっている。「さあグリーンベイに戻ってプレーするんだ、と父は言ってくれた。どれほど僕を誇りに思っているか、と。厳しい日々のなかで、僕たち兄弟のフットボールを見るのが、家族の息抜きになっている。フットボールが家族の『薬』のようなものなんだ。僕を誇りに思ってくれるのが嬉しいよ」

「僕の強みは、フィールドに出たら、目の前の仕事に没頭できることだ。いつだってフィールドに出たら、がんや死のことは頭から消し飛んでしまう。そういった想念が戻ってくるのは試合後のことだ。プレッシャーの大きい仕事だけに、頭の中をしっかりしておかなければならない」とライアンは語る。相棒のKデイヴ・レイナーは、「精神的なつらさを考えれば、彼は素晴らしい仕事をしてると思うよ。どうしてやっていけるのかわからないほどだ。たぶんフットボールに集中することで、病気のことを考えずに済んでいるのだろう。お父さんが彼のプレーを望んでいるだけに、よけいに燃える気持ちがあるだろう」

バイウィークに入ったところで、故郷に帰るよう彼を促したのはマイク・マッカーシーHCだった。「最初は、みんなと同じように練習して、木曜の練習が終わったら帰郷するつもりだった。でもラムズ戦前の金曜に、父の病状を知っているコーチ・マッカーシーが僕のところに来た。試合が終わったら最初の飛行機で帰るように、と言ってくれたんだ。本当に感謝している」

下半身を切断して肺の治療に注力する、という選択肢も提示されたが、「私は生きたい(live)のであって、ただ生き延びたい(survive)のではないんだ」と父本人が断った。「だから僕らは父を家に連れて帰った。父は残された日々を精一杯生きているところだ」

グリーンベイに戻ったら、二度と父に会えないかもしれない。「父に別れを言うのは本当につらかった。だって、あとどれだけ生きられるのか誰にもわからないから。2週間かもしれない、1年、2年かもしれない。だから、これが本当のさよならになってしまったかもしれないんだ」

Notebook: WRファーガソンはリスフラン関節を負傷

2006年10月17日

ジェリー・クレイマー

ジェリー・クレイマーは1960年代のパッカーズ黄金期を支えた名ガード。アイスボウルの決勝TDではバート・スターのQBスニークを成功に導く強烈なブロックを放ち、チーム名物パッカー・スウィープの中核(写真)でもあった。ヴィンス・ロンバルディHCの偉大さを伝える語り部としてOBの中でも重きをなし、いまだに地元ファンから親しまれている。(今年5月の記事も参照) 

ヴィンス・ロンバルディの死から36年。クレイマーは70歳となった今も、彼の写真をアイダホ州ボイジーの自宅の居間に飾っている。笑顔の写真ではない。近寄りすぎたカメラマンをにらみつける鬼コーチの顔だ。自分が惰性でやっていると感じたとき、その写真を見つめるのだとクレーマーは言う。「彼のおかげで、自分は細かいことでも必死でやらなければならない、という気持ちになる。留守電には全て自分から返事をする。細かい仕事も自分からやる。彼の顔を見るたびに、『OK、僕がやります、僕がやります』 と私は言ってしまうんだな」

クリックすると拡大しますそんなジェリー・クレイマーが38年前に出版した名著 Instant Replay がこのたび復刊されることになった。プロ10年目の彼が、時にはミーティングにテープレコーダーを内緒で持ち込み、ロンバルディHCのグリーンベイ最後の年となった1967年シーズンを、チームの内側から克明に記録したものだ。ワシントン・ポスト紙をはじめメディアからは絶賛を浴び、またアイスボウル勝利やスーパーボウル連覇というタイミングもあって、「スポーツ物は売れない」が常識だった当時としては驚異的なベストセラーとなった。

厳格で、辛らつで、時には暴君でもあったロンバルディの姿が余さず描かれているだけでなく、親しみやすく愛すべき指導者の様子も描かれている。どうやって選手たちの自信を回復し、背中を押すかにも長けていたロンバルディは、試合後のスピーチで感極まって話が途中で途切れてしまうこともあった。

あまりにも赤裸々に書いたので、ロンバルディのマリー夫人(1982年没)が気を悪くしないか、当時は心配したとクレイマーは言う。ヘッドコーチを "big, fat Italian" と呼んだ自分の台詞まで載せてしまったため、 彼女にこの本が渡らないよう画策もした。しかし結局は無駄に終わり、彼は夫人と対面することになった。ところがマリー夫人は気を悪くするどころか、「この本は素晴らしかった。理解する助けになりました」と彼に言ったのだ。「何を? フットボールのことを?」 「いいえ、彼のことをよ」

共著のディック・シャープの、「本にはできる限りサインしておけ。そうすれば返本できなくなるから」というアドバイスを、クレイマーは忠実に守ってきた。そうした何千回もの添え書きの中で、ロンバルディ本人にプレゼントする時ほど、何を書き添えるか悩んだことはない。しかし1週間以上も考えた末に選んだ言葉に、今でも満足していると彼は言う。 

For Coach Vince Lombardi, a man against whom all others shall forever be measured.

2006年10月16日

TEババ・フランクスの不振

毎年のように「今年はもっとタイトエンドをパス攻撃に活用する」とコーチは言うが、なかなかその通りにはならない。TEババ・フランクスは5試合を終えてパスキャッチ11回105yds、タッチダウンなし。「彼にはもっと大きな数字を期待している」とジャゴジンスキーOCは言うが、そうできない事情もある。若いOL陣を助けるためにTE陣がパスプロテクションを助けるプレーが多く、今年はなかなかパスコースに出て行けないのだ。

「機会をもらえるかどうか、という問題だと思う。6年間やってきたのと違う役割を与えられたら、こちらは言われたとおりにやるしかない。コーチに言われたことは全てこなしているよ」とフランクス。彼が言うとおり、TE陣がパスプロを助けているおかげで、昨年より少ない被サック7回で済んでいる。QBロジャースも、「今年のタイトエンドたちはプロテクションの仕事が去年より多い。去年はフリー・リリースが多かったけれど、今はガードたちを手伝わなければならない。違いはそれだけだよ。パスキャッチの機会がないわけではないけれど、プロテクションの仕事が去年より多いのだから」と同情を示している。

フランクスにもっとスピードがあれば、とは誰しも思うところだが、彼が遅いのは今に始まったことではない。「僕のスピードはずっと変わってない。これからも変わることはない。あまり速くはないけれど、ちゃんと仕事はできる。そのようにしてプロに入ったし、それはリーグを去るまで変わらないだろう」

2006年10月15日

WRグレッグ・ジェニングスの活躍

2巡ルーキーのWRグレッグ・ジェニングスの活躍は、不振のチームのなかで数少ない明るい話題となっている。パスレシービング365ydsはドナルド・ドライバーを抜いてNFL12位。ルーキーの中ではセインツのWRマーキース・コルストン(なんと7巡指名)の374ydsに次ぐ2位。つまり、現時点ではオールルーキーチームの圏内におり、オフェンス新人王も夢ではない。

パスキャッチ1回の平均が18.2ydsはリーグでもトップクラスだが、その多くを稼ぎ出すのは、ディープスレットとしてのスピードではなく、ショートパスをビッグゲインに変える優れたランアフターキャッチだ。STAS社のデータによると、365ydsのうちランアフターキャッチは178ydsでレジー・ウェイン(IND)に次ぐNFL2位。パスキャッチが非常に上手いため常に余裕があり、ルート取りの鋭さや柔軟な方向転換も新人離れしている。パッカーズのパス攻撃が現在NFL3位なのも、彼の貢献が大きいのは言うまでもない。

入団直後のミニキャンプから地元での評価は異例なほど高かったが、地味なウェスタン・ミシガン大出身とあって全国的な注目度は低かった。「レジー・ブッシュやヴィンス・ヤングの方に注目が行くのは、僕にとってかえって有難いよ。スポットライトは向こう。僕はいわばそのスポットライトのアンダーニースでプレーするわけだ。ここの地元やファミリーは別として、全国的には誰もグレッグ・ジェニングスが新人王候補などと言わない。余計なプレッシャーがなくていい」とジェニングス。うわついたところのない成熟したメンタル面も彼の長所のひとつだ。

最初からあまりに完成度が高いため、今後の伸びシロが少ないのでは、と懸念する声も一部にはある。3年連続1000ydsを達成しながら評価がさほどではなかったのも、潜在能力の大きさが疑問視されたせいだろう。「彼は若くしてとても洗練されている。(大学時代に)低いレベルでプレーして『能力を出し切っている』というなら心配もするだろうし、6巡や7巡になっただろう。しかし彼はそうでないことを証明済みだと判断して我々はドラフト指名したのだ」とジミー・ロビンソンWRコーチ。

5フィート11(180cm)と身長は高くないが、下半身がガッチリしていてタックルを振り切る馬力があるのも彼の特徴だ。トレーニングコーチのロック・ガリクソンは、「私はドラフトが終わると、指名全選手のトレーニングコーチに連絡をとって話を聞くことにしているが、グレッグの特に最終学年でのトレーニング内容について、むこうのコーチは絶賛していた。とすると、そのハイレベルのトレーニングが今年で2年目ということになる。おそらく今は大きな成長をしつつある最中なのだろう。今の意欲とハングリーさを保つ限りはね」

ジェニングス本人は、「みんないつでも上半身を鍛えたがるものだ。上半身、上半身、上半身。でも大事なのはその土台であって、しっかりした土台がないと全てがバラバラになってしまう。僕は脚の瞬発力を保ちつつ、脚のパワーを増していくことに集中している。それを続けて、正しい場所を鍛えていけば、どこまで伸びるかわからないよ」と自信を示している。

2006年10月14日

Notebook: 2日連続のフルパッド練習

2006年10月13日

Notebook: LBバーネットはナイトクラブ売却へ

2006年10月12日

WRコーレン・ロビンソンは1年出場停止を保留中

8月に飲酒および無謀運転で逮捕されたWRコーレン・ロビンソンに対し、NFLは1年間の出場停止処分を決定したことが明らかになった。ただしロビンソン側が不服を申し立てているため、現時点では処分が保留されている。ミネソタ州での裁判はまだこれからのため、判決が出るまでは待ってほしいというのがWRロビンソン側の主張。早く処分を終えて早く復帰したいという考え方は本人にはなく、このままパッカーズで今季いっぱいプレーすることを希望している。

チーム側はロビンソンに処分を受け入れるよう説得することはせず、成り行きに任せる方向。ドライバーとファーガソンのケガでWR陣が手薄になっており、ロビンソンの助けが何よりも必要なタイミングではある。

管理人不在中のニュースまとめ

管理人が留守した間の話題も含めて人事面を中心にリポート(時系列はメチャクチャです)。

2006年10月 6日

WRコーレン・ロビンソンが90日間の服役へ

8月16日に飲酒運転とスピード違反などで逮捕されたWRコーレン・ロビンソン。保護観察期間中に事件を起こしたことについてシアトル郊外カークランド市で審問会が開かれ、判事は90日間の服役を言い渡した。ただしすぐに収監されるわけではなく、Journal Sentinel紙によると、2月28日までに服役を始めればよいとのこと。

また服役期間のうち半分の45日間は"work-release"(通勤刑)でよく、これは刑務所から出勤して刑務所へ帰るという、ゆるい服役の方法。現地ワシントン州ではなく、グリーンベイまたは(オフシーズンに住んでいる)ノースカロライナ州ローリーで服役できるようWRロビンソン側は交渉中のようだ。その場合は刑務所の費用が自己負担になるらしい。

まずは1件が片付いたWRロビンソンだが、8月16日の事件そのものについてのミネソタ州での裁判はまだこれから。また、NFLから1年間出場停止などの処分が下る可能性も依然として残っている。

Notebook: CBパトリック・デンディが昇格

2006年10月 5日

CBアマド・キャロルを解雇

2004年の1巡指名、3番手コーナーバックのアマド・キャロルがついに解雇された。恵まれた身体運動能力をパスカバレッジに活かせず、ボールに対するプレーが拙いためにビッグプレーをしばしば許してきた。そのうえ反則の常習犯で、通算34試合で反則33回。ディクラインやオフセットを除いた反則のヤーデージの合計が256yds。激しい気性をコントロールできず、「成長してきた」とは言われながらも、それをフィールド上で示すことはできなかった。

たまに好プレーをすると相手ベンチに向かってトーンティングまがいの行為、練習ではチームメイトといさかいになることも多く、そういった愚かな行動から地元ファンの嫌われ者に。もっと悪いことに、コーチの助言を素直に受け入れない気難しい態度が成長を妨げていた。これまで2年半、精神的な成長に期待をかけて我慢を重ねてきた首脳陣だったが、ついに堪忍袋の緒が切れて解雇となった。

厄介者を放り出したところで、代わりとなりそうな選手が控えているわけでは全くない。開幕前にCBマイク・ホーキンズを解雇し、今年の4巡指名のCBウィル・ブラックモンは足の骨折が長引いて復帰のメドが立っていない。消去法により、開幕直前に獲得したドラフト外ルーキーのCBジャレット・ブッシュ記事へ)が最有力候補だが、プラクティス・スクワッドからCBパトリック・デンディを昇格させてブッシュと競わせる、とマッカーシーHCは語っている。CBキャロルは背が低いわりにがっちりしてフィジカルなところをスペシャルチームに活かしていたため、そちらでの戦力ダウンもありそうだ。

キャロルの解雇により、マイク・シャーマン前HCがGMを兼任した2002年から2004年のドラフトで指名された21人のうち、現在パッカーズに残っているのはDEキャンプマン、LBバーネット、DTコーリー・ウィリアムズ、Cウェルズの4人だけとなった。

Notebook: 選手交代のミス

2006年10月 4日

Packers - Eagles Notebook

2006年10月 3日

Packers 9 - 31 Eagles

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Packers (1-3) 3 6 0 0
Eagles (3-1) 0 7 17 7 31 

前半は粘り強く戦って9-7とリードしたパッカーズだったが、後半に入ると攻守ともに完全に崩壊状態。オフェンスは落球とターンオーバー、ディフェンスはビッグプレーと反則で点差は開くばかり。前半とはうってかわった内容でけっきょく22点差の完敗を喫した。今回は両軍ともエースRBが欠場し、代役のRBがターンオーバーを連発した。

第1Q、パッカーズは3rdダウン1でフォルススタート、イーグルスも3rdダウンでサックが出てどちらもパント。GB陣46からのチャンスに、パッカーズはWRジェニングスへのパス2回と反則でゴール前に進むが、ドライバーの落球でタッチダウンはならず、23ydsFGで先制。イーグルスはWRストールワースへの26ydsパスとフェイスマスク反則などでゴール前に迫るが、RBバックホルターがファンブルロスト。パッカーズはGB陣4から3つ1stダウンを重ねてパント。イーグルスはRBバックホルターへの28ydsパスでフィールド中央に進むが得点圏には入れず。

第2Q、GB陣10からのパッカーズは3&アウト。PHI陣44からのイーグルスはTEスミスへのパス2回などでゴール前に迫るが、RBバックホルターが再びファンブルロスト。しかしパッカーズはRBモレンシーがファンブルロストで再び大ピンチを迎え、マクナブのQBドローでタッチダウン。パッカーズはWRジェニングスへのパス2回などで得点圏に入り、Kレイナーの54ydsFGが決まって1点差。ナイスリターンでPHI陣46からのイーグルスだったが3&アウト。GB陣30からのパッカーズは、WRロビンソンへの12yds、TEフランクスへの15ydsパスで得点圏に入り、46ydsFG成功で逆転。残り1分45秒、イーグルスはWRブラウンへの31ydsパスで一気に得点圏に進むが、連続サックで大きく下がり、残り01秒で54ydsFGの代わりにキッカーがパスを投げるがタックルされて前半終了。

第3Q、イーグルスはQBマクナブの15ydsと12ydsスクランブルでGB陣に入り、40ydsFGで逆転。パッカーズはWRジェニングスへの30ydsパスでPHI陣に入るが、WRドライバーの痛い落球で1stダウンが取れず、54ydsFG失敗で逆転ならず。PHI陣44からのイーグルスはスクリーンパスでGB陣に入り、WRルイスへの45ydsTDパスが決まって8点差。GB陣27からのパッカーズはRBモレンシーが弾いたパスをインターセプトされ、パスインターフェアの直後に30ydsTDパスが通って15点差。パッカーズは相手反則やWRドライバーへの26ydsパスでPHI陣に入るが、長いパスをインターセプトされる。PHI陣34からのイーグルスはRBバックホルターの16ydsランでフィールド中央まで進んで第3Q終了。

第4Q、イーグルスはWRブラウンへの23ydsパスでレッドゾーンに入り、QBマクナブの15ydsTDランでダメ押し。パッカーズが3&アウトのあと、ナイスリターンでGB陣30からのイーグルスだったが3rdダウンでサックが出てけっきょくパント。パッカーズはラン中心に2つ1stダウンを更新してパント。イーグルスはQBガルシアが登場するが3&アウト。残り5分を切ってパッカーズもQBロジャースが登場し、パスインターフェアでPHI陣2に迫るが4回連続でランを止められ、22点差のまま試合終了。

2006年10月 2日

Notebook: RGスピッツ復帰もまずは控えから

Packers Injury Report
Player Pos. Injury Status Notes
Kenderick Allen DT Foot Out 欠場
Will Blackmon CB Foot Questionable 欠場
Ryan Pickett DT Ankle Questionable 微妙
Ahman Green RB Rib/Hamstring Questionable 微妙
Junius Coston T/G Knee Questionable 復帰可能だがもともと控え
Jason Spitz OG Thigh Questionable 今週は控えとして復帰
David Martin TE Illness Probable 出場予定
Aaron Kampman DE Head Probable 出場予定
Eagles Injury Report
Player Pos. Injury Status
Roderick Hood CB Heel Doubtful
Lito Sheppard CB Ankle Doubtful
Donte Stallworth WR Hamstring Questionable
Brian Westbrook RB Knee Questionable
Brian Dawkins S Concussion Questionable
Reno Mahe RB Ankle Probable
Reggie Brown WR Shoulder
/ Quadricep
Probable
L.J. Smith TE Shoulder Probable
Shawn Andrews OG Knee Probable
William Thomas OT Foot Probable
Darren Howard DE Knee Probable
Darwin Walker DT Quadricep Probable
Matt McCoy LB Stinger Probable
Sean Considine S Hip Probable
Michael Lewis S Quadricep Probable
Probable
Questionable
Doubtful
Out
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場

2006年10月 1日

Notebook: DTピケットは "Questionable" に格上げ