最終ロースターカット期限はグリーンベイ時間の土曜午後5時。75人枠から一気に22人を解雇して53人を選ばなければならない。今年のパッカーズの場合、ケガ人が多いので選択が難しい。インジャリー・リザーブに入れるほどの大ケガであればいっそ簡単だが、9月中に復帰できそうな選手ばかりなだけに話がややこしい。
最終ロースターカットで53人となったからといって、それがそのまま開幕ロースターとなることは少ない。トンプソンGM就任初年度の2005年には、開幕直前にTEドナルド・リー(ドルフィンズを解雇)と契約。2006年にはCBジャレット・ブッシュ、Sチャーリー・ペプラー、OGトニー・パーマーと契約。2007年にはトレードでRBライアン・グラントを手に入れ、FBジョン・クーンも獲得している。
最終ロースターを構成する上での問題を、ポジションごとにまとめてみる。
上に書いたような構成で、QB3、RB3、FB2、WR5、TE3、OL8、DL10、LB6、DB9、ST3を合計すると52人となる。残った最後の枠を使うのは、RBかWRかOLかDLかDBか。スペシャルチーム強化のためにLBを増やすのか、一時的にロングスナッパーとするのか。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Titans (3-1) | 3 | 13 | 7 | 0 | 23 |
Packers (1-3) | 7 | 0 | 8 | 6 | 21 |
気温は27℃、天気は晴れ。いきなり68ydsTDパスを決めたパッカーズが攻守とも1シリーズで1stチームを下げると、2ndや3rdチームオフェンスがタイタンズの1stチームに圧倒されて大きくリードを許した。終盤にQBフリンの活躍で追い上げ、残り時間がゼロになるのと同時にタッチダウンを決めたものの、同点を狙った2ポイントコンバージョンは失敗に終わって試合終了。
パッカーズはオフェンスの1stチームが1プレーで退き、ディフェンスの1stチームも1シリーズ(3失点)だけで終了。いっぽうタイタンズの1stチームは前半いっぱいまでプレーし、第3QにもQBヤングとCマワイ以外のスターターが残っていた。これでは力量差がありすぎるので、試合中盤の内容を云々するのは酷かもしれない。心配なケガ人はロングスナッパーのJ.J.ジャンセンがヒザを負傷したこと。
第1Q QBロジャース率いるパッカーズは、最初のプレーでWRジェニングスに68ydsTDパスが通って先制。QBヤング率いるタイタンズはWRマキャレインに50ydsパス、QBヤングの13ydsスクランブルでゴール前8ydsに。しかしラン2回とパス失敗でTDならず、22ydsFG成功。パッカーズはQBブローム率いる2ndチームが登場するが、3rdダウン8でサックされて3&アウト。タイタンズもパス失敗2回とサックでパント。パッカーズはRBモレンシーの1yds、2ydsラン、WRマーティンへ5ydsパスで1stダウンならず。タイタンズはQBヤングがまたも31ydsラン。RBホワイトのラン2回で1stダウンのあと、3rdダウン11は25ydsパスインターフェアでレッドゾーンへ。
第2Q タイタンズはTDならず、27ydsFG成功。パッカーズは3番手のQBマット・フリンが登場するが3&アウト。タイタンズもサックが響いて3&アウト。パッカーズはRBヘロンのランとフェイスマスクでフィールド中央に進むが、QBフリンがサックされファンブルロスト。タイタンズは4thダウン7からフェイトパントでSヴィンセント・フラーが40ydsのTDラン成功。CBリーの好リターンでGB42からのパッカーズはまたもサック&ファンブルロスト。タイタンズはTEクランプラーへの18ydsパスでレッドゾーンに入り、24ydsFG成功。パッカーズはまたも好リターンだが3&アウト。タイタンズはWRゲイジへの9ydsパス、QBヤングの13ydsラン、RBジョンソンへの20ydsスクリーンパスなどでGB陣21へ。TEブレイクリーへの6ydsパス、RBジョンソンの6ydsランで残り30秒。3rdダウンはアンネセサリーラフネスで15yds下がり、36ydsFGは失敗に終わる。
第3Q タイタンズは2番手QBケリー・コリンズ登場。WRブランドン・ジョーンズへの11ydsパス、WRマキャレインへの20ydsパス、RBホワイトへの12ydsラン、5ydsラン、QBコリンズの6ydsスクランブルで得点圏へ。RBジョンソンへの9ydsパス、ギャンブルでRBジョンソンに13ydsパスが通ってゴール前5ydsへ。RBジョンソンのラン2回でタッチダウン。パッカーズは引き続きQBマット・フリンが出場するが、ラン・ラン・パス失敗でパント。タイタンズ攻撃は、SカルヴァーがインターセプトしてTEN陣12までリターン。RBランプキンの6ydsランのあと、QBフリンからWRフリンに6ydsTDパス(RBランプキンのランで2ポイント成功)。タイタンズはRBクリス・ヘンリーのラン3回で1stダウンを取るが後が続かず。
第4Q パッカーズはQBブロームが再び登場するが、フォルススタートとサックでパント。タイタンズは元パッカーズのQBイングル・マーティンが登場。WRイーリーへの8ydsパスとRBヘンリーの5ydsランでGB陣に入るがそこまで。GB陣4からのパッカーズは、WRジャレド・アレンへの9ydsパス、RBランプキンの3ydsランで1stダウンを取ってパント。しかしパンターのジョン・ライアンが34yds走ってTEN陣へ。3ydsロスタックル、TEヘイノスへの11ydsパス、ランプキンの3ydsランで1stダウンのあと、RBランプキンへの13ydsスクリーンパスでレッドゾーンへ。4thダウン15、WRアレンに27ydsのTDパス成功かと思いきや、チャレンジでインコンプリートに。タイタンズは3&アウト。8点差で残り2分19秒、GB陣15からのパッカーズは再びQBフリンが登場。2ミニッツ明けの4thダウン1でTEヘイノスに20ydsパス、RBランプキンへの7ydsスクリーン、21ydsスクランブルでTEN陣31に進み、残り23秒で最後のタイムアウト。RBランプキンへの9ydsパスのあと、WRアレンに22ydsTDパスが通って残り時間ゼロ。しかし2ポイントはWRクインのキャッチがアウトオブバウンズで延長戦ならず。
ロースター枠を80人から75人に絞る第1次ロースターカットを、パッカーズは期限よりも1日早く行った。解雇されたのはRBデショーン・ウィン、FBライアン・パウドレル、WRクリス・フランシス、OTライアン・コンシダインの4人。そして昨年の1巡指名DTジャスティン・ハレル(背中)を reserve/Physically Unable To Perform(PUP) リストに入れた。
reserve/PUPリストに入れた選手はロースター枠にカウントされないかわり、開幕から6週間はロースターに入れることができない。第6週が終わった時点で、ロースターに入れるか、インジャリーリザーブに入れるか、解雇するかを、3週間の猶予期間のうちに決めなければならない。
RBデショーン・ウィンは昨年の7巡指名選手で、グラント台頭前には4試合も先発を経験している。今年のキャンプ序盤は3番手RBを争っていたが、プレシーズン初戦で足首を負傷して脱落。大きな才能を認められながら、体作りの努力不足、ケガへの弱さといった精神的な部分が最後まで解消できずに見放されてしまった。WRクリス・フランシスはWR陣で真っ先に解雇されるような選手ではないが、すでに出場経験があってプラクティス・スクワッドにも長く入っていたので、今年はもうプラクティス・スクワッドに入れることができない、という事情もあったのだろう。
今夏は先発組に長期欠場を要するようなケガ人は出ていないものの、このところケガ人が続出し、開幕戦への不安は大きくなるばかりだ。現在の主なケガ人を以下にまとめてみた。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (1-2) | 7 | 6 | 7 | 7 | 27 |
Broncos (1-2) | 3 | 14 | 0 | 7 | 24 |
気温23℃のインヴェスコフィールド。QBロジャースが18/22と正確にパスを通すパッカーズに対し、ブロンコスはコンスタントなラン攻撃と3rdダウンでの効果的なパスでシーソーゲームに。そして第4Q、パッカーズは相手レッドゾーンで奪ったインターセプトを、RBランプキンがTDランに結びつけて逆転し、なんとか3連敗を逃れた。プロテクションを含めたパス攻撃は課題をクリアしたものの、ラン守備には不満の残る内容だった。スペシャルチームはほぼ文句なし。
QBロジャース率いるオフェンスの1stチームは第3Q最初のシリーズまで出場し、ディフェンスの1stチームは前半いっぱいまで。RGシットンと両セーフティのケガが気になるところだ。
第1Q QBロジャース率いるパッカーズはいきなりTEハンフリーへの35ydsパス、WRジェニングスへの17ydsパス、3rdダウンインチズもQBロジャースのスニークでレッドゾーンへ。3rdダウン3からWRドライバーへ9ydsTDパスが通って先制。QBカトラー率いるブロンコスの1stチームは、RBセルヴィン・ヤングの21ydsラン、WRブランドン・マーシャルへの22ydsパスなどでGB陣22に進み、40ydsFG成功。パッカーズはRBモレンシーの5ydsラン、WRマーティンへの6ydsパス、WRジェニングスへの12ydsパス、オフサイドでDEN陣に入るが、8ydsサックを喰らって得点圏に入れず。
第2Q ナイスパントでDEN陣1からのブロンコスだが、3rdダウン7でFBヒルズへ12ydsパス成功。RBホールのラン2回25yds、RBヤングのラン4回18ydsでGB陣40へ。TEジャクソンへの11ydsパス、RBホールへの17ydsパス、3回連続ランでゴール前7ydsに進み、TEジャクソンに7ydsTDパス成功。パッカーズは26ydsパスインターフェア、WRマーティンへの18ydsパス、TEフィンリーへの10ydsパス、QBロジャースのスニークで得点圏へ。しかしフォルススタートとWRジョーンズ落球が響いて44ydsFGどまり。ブロンコスは31ydsパスインターフェアの直後、WRマーシャルへの49ydsTDパスが通ってわずか2プレーで逆転。残り1分25秒、パッカーズはWRドライバーへの23ydsパス、RBモレンシーの3ydsラン、WRジョーンズへの9ydsパスで敵陣へ。RBモレンシーへの9ydsパス、TEリーへの8ydsパスでDEN陣28に進み、残り11秒で最後のタイムアウト。エンドゾーンへのTDパス失敗のあと、46ydsFG成功でハーフタイムへ。
第3Q QBパトリック・ラムジー率いるブロンコスは両軍初めての3&アウト。CBブラックモンの43ydsリターンでDEN陣40からのパッカーズは、WRジョーンズへの14ydsパス、エンドゾーンでのパスインターフェアでDEN陣1に進み、3rdダウンからQBロジャースのスニークで逆転TD。ブロンコスはRBピットマンの10ydsラン、WRコルバートへの9ydsパスのあと3rdダウン1のランが止まってパント。パッカーズはQBブローム率いる2ndチームが登場し、RBヘロンのラン4回27ydsとRBランプキンのラン3回18ydsでDEN陣35に進むが、パス失敗2回で1stダウンならず、53ydsFGは失敗に終わる。ブロンコスは11ydsパスとラフィングザパサー、RBピットマンの16ydsランでGB陣6に進み、TEピアースへの5ydsパスのあと、FBサップのランは止まって4thダウン1。
第4Q ブロンコスはTEラッセルにパスが通らずギャンブル失敗。GB陣1からのパッカーズはRBランプキンのラン2回のあと、3rdダウン3でまたもQBブロームのパスが通らず。GB陣46からのブロンコスはRBピットマンの4ydsランとTEラッセルへの8ydsパス、RBピットマンとRBヒルのラン3回でさらに1stダウン。TEラッセルへの10ydsパスのあと、RBピットマンへの逆転9ydsTDパス成功。パッカーズはQBフリンが登場するが3&アウト。ブロンコス攻撃は3rdダウン8からのパスをLBホワイトがインターセプトし、DEN陣10の大チャンス。RBランプキンの1ydsラン、8ydsラン、ノーゲインのあとギャンブルでようやくエンドゾーンに飛び込んでまたまた逆転。残り3分08秒、DEN陣30からのブロンコスはQBハックニーが登場。反則が響いて1stダウンならず、4thダウン10のギャンブルもパス失敗に終わる。2ミニッツ明け、DEN陣30からのパッカーズはRBランプキンの1ydsランのあとニーダウン2回で試合終了。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (0-2) | 3 | 0 | 3 | 0 | 6 |
49ers (1-1) | 0 | 14 | 10 | 10 | 34 |
気温18℃と涼しいキャンドルスティックパークだったが、およそ半分が空席だった。 パッカーズは攻守にほとんどいいところがなく、28点差の惨敗に終わった。パスプロ不振のオフェンスはQBロジャースが前半だけで4サックを浴びるなど、トータルわずか182yds。ディフェンスは1stチームはまずまずだったものの、2ndチーム以降は3rdダウンでビッグプレーを許す勝負弱さが目立った。
オフェンスの1stチームは前半いっぱい出場してわずか3得点。ディフェンスの1stチームは前半2ミニッツで退いて7失点。新人WRネルソンが56ydsと58ydsのキックオフリターン2発で見せ場を作ったスペシャルチームだったが、こちらも最後にパントリターンTDを許してしまった。
第1Q QBオサリバン率いる49ersの1stチームオフェンスは、TEデイヴィスへの14ydsパス、RBゴアの6ydsラン、TEデイヴィスへの15ydsパスでGB陣に入るがそこまで。好パントでGB陣10からのパッカーズは、相手反則2回やTEリーへの13ydsパスで3つ1stダウンを取るが、サックが響いてパント。49ersはRBゴアの14ydsランのあとパス3回失敗。GB陣24からのパッカーズは3rdダウン5でのWRドライバーへのパスが1yds足りず。SF陣8からの49ersは3rdダウン5からCBウッドソンがインターセプトしてSF陣7へ。しかしエンドゾーンでTEリーが落球、サック、パス失敗で3点どまり。49ers攻撃は3&アウト。
第2Q パッカーズ攻撃は3rdダウン3でまたもサック。49ersはSF陣13から、RBフォスターの4回連続合計23yds、WRモーガンへの4ydsパス、6ydsラン、WRヒルへの27ydsパスでGB陣32へ。QBオサリバンの6ydsスクランブル、WRモーガンへの22ydsパスでゴール前3ydsに進むと、RBフォスターのランは3回連続で止まったものの、4回目をギャンブルしてついにタッチダウン。GB陣16からのパッカーズは4サック目を喰らって3rdダウン19、RBモレンシーへの20ydsスクリーンパスで1stダウンを更新するが、その後は続かずパント。残り1分44秒、SF陣28からの49ersはWRジーグラーへの13ydsパスのあと、WRモーガンへの59ydsTDパス成功。残り58秒、パッカーズはインターセプト判定がレビューで覆るが1stダウンならず。
第3Q QBブローム率いるパッカーズの2ndチームは、TEヘイノスへの11ydsパスのあとが続かず。QBアレックス・スミス率いる49ersの2ndチームは、RBクレイトンのラン2回とWRジーグラーへの7ydsパス、WRモーガンへの27ydsパスでGB陣37へ。WRジーグラーへ6ydsパスのあと、49ydsFG成功。WRネルソンのビッグリターンでSF陣33からのパッカーズだったが、ホールディングが響いて1stダウンならず、49ydsFG成功で3点を返す。49ersはWRヒルへの19ydsパス、15ydsフェイスマスクでGB陣に入るがそこまで。GB陣12からのパッカーズはスナップミスからファンブルロスト。49ersは4thダウン2となるがギャンブルでパスインターフェアをもらって1stダウン。オフサイドのあとFBノリスが簡単に1ydsTDラン。パッカーズはRBヘロンの6ydsラン、14ydsラン、WRジェイク・アレンへの10ydsパスで敵陣に入って最終Qへ。
第4Q パッカーズは4thダウン7でギャンブルするがパス失敗。QBショーン・ヒル登場の49ersはWRジーグラーへの16ydsパス、15ydsフェイスマスク、WRヒルの14ydsリバースでレッドゾーンに入り、30ydsFGで3点追加。またもWRネルソンがビッグリターンでSF陣35に進んだパッカーズは3番手QBフリンが登場。WRクインへの13ydsパス、RBランプキンの6ydsランのあと、ホールディング、サック、サック&ファンブルロスト。49ersは3&アウトだがナイスパントでGB陣2へ。パッカーズがRBランプキンのラン3回で1stダウンが奪えずパントすると、49ersはCBロッサムが56ydsのパントリターンTDを決めてさらにダメ押し。GB陣35からのパッカーズはRBランプキンの21ydsランやショートパスでレッドゾーンに入るが、最後はTEムーアがファンブルロスト。49ersはニーダウンで試合終了。
今週末のサンフランシスコ遠征はQBアーロン・ロジャースにとって里帰りゲーム。しかも49ersは子供の頃からファンだったチームだ。最初は「いつもどおりの試合の1つにすぎない・・・」と言いかけたロジャースだったが、そこまで優等生発言することはないと考えを変えた様子。「今週はビッグウィークだよ。ずっと楽しみにしていたし、きっと楽しいものになると思う。親戚や友人がたくさんやってくるしね。僕のホームタウンからは3時間の距離なんだ。湾のすぐむこうには母校(カリフォルニア大)があるし、あのエリアは僕にとって特別なものだ」
ロジャースにとって49ersは、2005年ドラフトでQBアレックス・スミスと1位指名を争って敗れた因縁のチームでもある。しかも、スミスを選んだスタッフの中にマイク・マッカーシー(当時OC)がいた。「ドラフトの1週間前、49ers本部でマイクと一度会ったんだ。僕の記憶では、彼らは僕を指名するつもりだと言ったんだよ。彼の記憶では少々違っているようだけど」
パッカーズで再会してからは、何のしこりも残っていない、とロジャースは笑う。「僕がこんなにアスレチックだとは知らなかったから・・・というのがマイクの釈明だ。僕はいつもこのネタでからかうんだよ。2006年に彼がパッカーズに来たとき、僕らはすぐにこの件を話し合った。『いいか、私はサンフランシスコにいて、我々はアレックスを選んだ。いま私はここにいて、君が将来のエースなんだ。そういうことで前に進もうじゃないか』 ってね」
QBアレックス・スミスといえば、2年目に躍進の兆しを見せたものの昨年は成績不振と肩のケガ、しかもケガをめぐってマイク・ノーランHCとの不和もあった。現在はなんとあのJ.T.オサリバン(2004年にGB在籍)が先発第一候補となっている。スミスとの立場の違いについてロジャースは言う。「今の自分の状況を考えれば、立場を入れ替わりたくはないね。コンペティターとしては、同期QBたちを横目に見ながらサイドラインで3年間も過ごすのは、楽しいことじゃなかったけど」
「でもこうして待ったことで、たくさんのアドバンテージがあったと僕は思っている。ブレットの後ろで学んだおかげで、彼からたくさんの知識を吸収することができた。それと同時に、あまりプレッシャーを受けることなく、自分のペースで成長することもできた。それがアドバンテージだったのは間違いないよ。プロ4年目にスターターとなる今は、十分準備ができていると感じている。3年間たくさんのディフェンスを見てきたし、練習でも毎日対戦し、ものすごく成長したと思う。2人の状況には、どちらも良い点と悪い点があった。でも、立場を入れ替わりたいとは全く思わない」
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Bengals (1-0) | 0 | 17 | 0 | 3 | 20 |
Packers (0-1) | 10 | 0 | 0 | 7 | 17 |
気温24℃と快適なランボーフィールド。両チームともエースRBと2番手WRが欠場している。1stチーム同士の第1Qに10-0とリードしたパッカーズだが、2ndチームに代わるとQBブロームのインターセプトとラン守備の崩れで、一気に17点を奪われて逆転負け。トータルヤーデージなど多くのスタッツでリードしながら、ターンオーバーが敗因となった。
初先発のQBロジャースは第1Qいっぱいプレーして10点を挙げ、シャープな出来だった。レシーバーのミスでインターセプトを喫したものの、WRジョーンズのランアフターキャッチで初タッチダウンを挙げている。2ndチーム、3rdチームオフェンスは低調で、第4Qに3rdチームがTDを挙げるのが精一杯だった。
第1Q QBロジャース率いるパッカーズ1stチームオフェンスはフォルススタートとサックが響いて3&アウト。ベンガルズも3&アウトの後、パッカーズはWRドライバーへの10yds、2回目の被サック、RBジャクソンの16ydsラン、WRドライバーへの12ydsパスで得点圏に進むが、WRフランシスのキャッチミスがインターセプトに。ベンガルズが3&アウトの後、パッカーズはRBジャクソンの8ydsランやWRマーティンへの30ydsパスなどで得点圏に進み、37ydsFGで3点先制。ベンガルズはまたも3&アウト。パッカーズは相手オフサイドで、RBジャクソンの22ydsラン、WRドライバーへの11ydsパスでCIN陣30へ。WRジョーンズがヘルメットを吹っ飛ばされながらランアフターキャッチでエンドゾーンに走りこんでQBロジャースに先発初TDをプレゼント。
第2Q ベンガルズはRBペリーの6ydsラン、14ydsランの後、ファンブルロストの判定がレビューでダウンバイコンタクトに。WRチャド・ジョンソンへの10ydsパス、RBワトソンの12ydsラン、9ydsランでレッドゾーンに入り、最後はTEユーテックに14ydsTDパス成功。パッカーズはQBブローム率いる2ndチームが登場するが、最初のプレーでインターセプト。ベンガルズは2番手QBフィッツパトリックが登場し、WRマクスウェルへの19ydsパスの後、RBペリーが6ydsの逆転TDラン。パッカーズはRBヘロンのラン4回と3ydsパスキャッチ、WRマーティンへの10ydsパスで敵陣に入るがそこまで。ベンガルズはTEユーテックへの11yds、WRマクスウェルへの9ydsパス、QBスクランブル、RBペリーへの10ydsパス、TEユーテックへの6ydsパス、8ydsスクランブルのあと、43ydsFG成功。残り52秒、パッカーズはRBヘロンへ8ydsパス、TEハンフリーへ6ydsパス、WRネルソンに22ydsパスでCIN陣に入るが、ヘイルメリーパスは惜しくも失敗。
第3Q CIN陣45からのベンガルズは3&アウト。パッカーズはRBウィンの6ydsラン、WRネルソンへの13ydsパスでフィールド中央まで。ベンガルズはロスタックルが聞いて3&アウト。GB陣42からのパッカーズはフォルススタートが響いてパント。ベンガルズは3番手QBロウが登場するが、ロスタックルが響いて3&アウト。CIN陣46からのパッカーズはQBマット・フリン&3rdチームが登場が、いきなりサックされて3&アウト。ベンガルズはWRコールドウェルへの11ydsパスの後、ロングパスをFSラウスがインターセプト。パッカーズはRBランプキンの8ydsラン、TEフィンリーへの9ydsパス、WRスウェインへの3ydsパス、QBフリンの5ydsスクランブルで3rdダウン2となって第3Q終了。
第4Q パッカーズはWRタジ・スミスへのロングパスが通らずパント。CIN陣44からのベンガルズはWRシンプソンへの13ydsパス、(3rdダウン失敗なのに)アンネセサリーラフネスでGB陣21へ。32ydsFG成功で10点差。パッカーズはRBランプキンが4ydsラン、8ydsランの後で1stダウンを取るが結局パント。ベンガルズは4番手QBジョーダン・パーマーが登場。RBジェームズ・ジョンソンの12ydsランだけでパント。6分を切ってパッカーズはノーハドル。4thダウン4からWRタジ・スミスへ11ydsパス成功、RBランプキンの11ydsラン、WRスミスへの12ydsパスでCIN陣15へ。最後はRBランプキンへのスウィングパスが11ydsのTDに。残り3分02秒でオンサイドキックを蹴るが失敗。ベンガルズ攻撃は3&アウトで2ミニッツ明けにパント。残り1分54秒でタイムアウト1つ、GB陣10からのパッカーズは、WRアレンへの7ydsパス、9ydsパスの後、RBランプキンがファンブルロストして万事休す。
ドルフィンズから解雇されたCBスコーピオ・ベイバーズと契約した。身長5フィート11(180cm)とやや小さめのコーナーバック。サム・ヒューストン州立大から今年のドラフト外でドルフィンズに入団したが、先月30日に解雇され、水曜にパッカーズのトライアウトを受けていた。ファーヴのトレードで枠が空き、契約となったようだ。
ブレット・ファーヴのトレードについて、マーク・マーフィ社長、テッド・トンプソンGM、マイク・マッカーシーHCが記者会見を行った(なおこの日は練習はお休み)。注目に値するのは「ファーヴがトレードを受け入れたのはつい先日のことで、それまでは一貫して解雇を求めていた」というところで、それならここまで解決が遅れたのも仕方がない、と球団側に同情する声が増えたようだ。また、チーム側はロジャースと先発争いを許す心構えになっていたが、ファーヴの側が過去の確執を乗り越えられなかった、というのが実情らしい。
以下は現地水曜の練習レポートで、ファーヴのトレードが決まる前のこと。朝夕の練習の合間にファーヴがグリーンベイ空港を飛び立っている。
ブレット・ファーヴのジェッツへのトレードが正式に発表された。Press-Gazette紙によると、ファーヴ自身はバッカニアーズの方を望んでいたが、オーナーをはじめとするジェッツ首脳の熱心な説得に応じ、トレードを受け入れたという。
NFL Networkのアダム・シャフターによると、パッカーズの受け取る代償はまず無条件でドラフト4巡指名権。50%のスナップに出場すればそれが3巡指名権にアップ。70%に出場してジェッツがプレーオフに出れば2巡指名権にアップ。80%に出場してスーパーボウルに出たら1巡指名権、となっている。整理すると、普通にスターターを務めれば(数試合欠場しても)3巡指名権、大ケガをすれば4巡指名権にダウン、といった感じ。また、ファーヴをヴァイキングス(だけかどうかは不明)に再トレードした場合、1巡指名権を3つパッカーズに譲渡する、という事実上の禁止条項が含まれているらしい。
パッカーズのマーフィ社長とトンプソンGMが連名で発表した声明は以下のとおり。
「ブレットはグリーンベイで長く素晴らしいキャリアを過ごした。フィールド上での業績だけでなくフィールド外でも州全体に多大な貢献をした彼に対し、パッカーズは返しきれないほどの大きな恩義がある。こうして発表しなければならないことに一抹の悲しみはあるものの、こうすることでチームも球団も最もポジティブな形で前に進むことができる」
「もはやパッカーズに留まらないというブレットの決断を我々は尊重する。我々が彼を解雇したり同地区球団にトレードしようとしなかったのは、それがチームの利益のためにならないからだ。フットボールを続けたいとブレットが最終的に決断し、その場所はグリーンベイではないと決めたとき、我々は両者にとって最善の解決案を見つけようと彼に話した。我々はブレットおよび彼の家族の幸福を心から祈っている」
「ファンの示してくれた熱い情熱に我々は感謝している。ファンの皆さんと同じように、ブレット・ファーヴはいつまでもグリーンベイ・パッカーであり続けると我々は見なし、彼への敬意は今後も決して変わることはない。こうして我々は前に進み、何としてでもパッカーズファンの皆さんに2008年シーズンの成功をお届けしようと心に誓っている」
ハティスバーグ空港に降り立ったブレット・ファーヴが地元TV局のインタビューに応じた。(もちろんトレード成立の前のこと)
「体調は万全と言いたいところだけど、今のような頻度でしか体を動かせないのでは、どうなるかわからないね。先日バス(クック代理人)が、『ブレットはオークグローヴ高校の先発QBになるかも』 と言ったらしいね。練習して体を動かさないことには、自分にやれる能力があるのかさえわからない。調子はいいよ。本当だ。今回のことはとても気苦労が多いけどね。僕の家族や、関わった両サイドの人たちにとっても」
「ただフットボールをプレーしに行くのだ、という心構えに僕は戻らなきゃいけない。僕ら(自分とトレード先のチーム?)はそれを解決する必要がある。もしできないなら、そのときはそのときだ。何が起こるかは誰にもわからない。でも僕らはできる限り早く、話をまとめようと努力しているところだ」
「僕は疲れてる。グリーンベイに行くのは形式的なことに過ぎないとわかっていたし、そうする必要があったんだ。滞在が長すぎたとは思わないが、数日間、グリーンベイの家に閉じ込められる形になってしまった。グリーンベイのファンは素晴らしい。少なくとも僕にとってはね。あそこへ行って問題を解決するのが何より重要だった。球団は僕にも家族にも本当によくしてくれた。今は混乱してしまったが、立て直しは可能だ。非常に優秀な選手たちがいて、よいコーチングがある。どちらに向かうにせよ、彼らももう前に進むべきときだ」
「僕がパッカーズにコミットしているか、という質問をされ、すでに報道されているとおり、僕も同じ質問を彼らに返した。あれほどいろいろなことがあった後では、お互いに完全にはコミットできないということだと思う。というのも、これがフットボールをプレーする、ということだからだ。僕は常に自分の仕事に100%コミットして取り組んできた。個人的な問題(球団との感情的な確執)は脇にやらなければだめだ、と人々に言われるのはわかっている。自分でもそのとおりだと思う。でも僕にはできなかった」
「彼らの側のことを言えば、オフシーズンのある時点で彼らは(ファーヴ抜きで)前に進むという態度を明確にした。それは問題ない。でも僕が復帰を望んだことで、そのスタンスを少し変えることになった。しかし彼らは解雇を望まず、僕もそれを責めはしない。でも僕はグリーンベイで成功を収めた経験から言って、(自分がチームに合流したとしても)よい結果が出るとはとても思えなかった。今後ずっとチームの集中の妨げになり続けるだろうと思った。彼らは、はっきりと今の道を進み続けるのがベストだ。そしてもし僕がプレーするなら、どこか他所でプレーするし、今後の成り行きを見守るだけだ」
「僕の知る限り、いま話し合っているのはタンパとジェッツだ。今のところそれに変化はないと思う」
パッカーズとファーヴの和解が不可能とはっきりしたことで、トレード交渉がいよいよ活発となった。昨夜は「バッカニアーズとトレード合意間近」とTampa Tribune紙が報じたが、ここへ来てジェッツも有力候補に復帰してきている。今のところ両球団のほかに話はない、と関係者が明言している。
Fox Sportsのジェイ・グレイザーによると、トレード成立まではまだまだ交渉が必要だが、現時点ではジェッツの方がバッカニアーズと比べてかなりよいオファーをしている、とのこと。「そんな条件ではトレードに出さないよ」という選択肢のなくなったパッカーズにとって、両者が少しでも競ってくれるのはありがたいところ。ファーヴは再建期のジェッツよりも昨季プレーオフに出たバッカニアーズが希望だろう、というのが大方の見方だが、パッカーズとしては直接対決のないジェッツが望ましい。
先日はトレード交渉許可を与えられながら両球団に興味を示さなかったファーヴも、今度は両球団どちらでもプレーすると代理人バス・クックが明らかにしている。すでにファーヴは両球団と話を始めた模様だ。「ブレットはすみやかなトレード成立を望んでいる。私が予想するなら、今後48時間の間にまとまるのではないか」
以下も代理人バス・クックのコメント。
「ブレットはグリーンベイに留まることもできた。無理押しして、悪しきチームメイトになることもね。しかしそれはブレットじゃない。彼がパッカーズでプレーすることにコミットしているか、と彼らは聞いてきたが、あちらの方がブレットにコミットしていない。これまで一貫して、ブレットの復帰を望んでいると彼らが言ったことは一度もなかった。こうなっては、別々の道を歩むしかない」
「我々がここに至った経緯について、人々に理解してもらいたいと私は望んでいる。イエス、ブレットは心変わりした。それがいけないことだろうか?たくさんの人々が、たくさんの職業の人々が変心しているだろう? パッカーズは3月に彼に対して答えを出せとプレッシャーをかけた。あの時点で彼が引退発表したのは偶然ではないのだ。彼らは答えを欲しがり、彼は答えを与えた。その後彼が心変わりすると、彼らはもう彼の復帰を望まなかった。そのようにして、今の状況に至ったのだ」
マッカーシーHCは、火曜夜にファーヴと3回目の話し合いをしたが、何も変わらなかったとのこと。
水曜正午過ぎ、ファーヴを乗せたチャーター機はグリーンベイ空港を飛び立ち、ハティスバーグへと帰っていった。
Wisconsin Policy Research Institute社がウィスコンシン州全体に対して日曜・月曜の2日間行った緊急調査により、州民の大多数が球団側の判断を支持していることが明らかになった。
ブレット・ファーヴに対する気持ちを聞いたところ、「好ましい」が47%、「好ましくない」が34%にも上った。昨年12月には73%が「好ましい」、7%が「好ましくない」と答えていたので、好感度が26ポイントも下落したことになる。今回の調査の終わり近くでファーヴがグリーンベイに到着したことを考えると、トレードが決定的となった今調べたらもっと低いかもしれない。
「パッカーズの長期的な将来をより真剣に思っているのはどちらだと思いますか」という質問には、州民の60%がトンプソンGM/マッカーシーHC。ファーヴと答えたのは24%。球団側を最も支持した地域は、最大の人口を擁するミルウォーキー市の75%。グリーンベイでも71%にのぼる。
火曜午後の練習を終えたマッカーシーHCが会見を行った。長時間にわたる話し合いの結果、ファーヴはおそらくもうパッカーズでプレーすることはないだろう、という見通しをマッカーシーHCは明らかにしている。ただし今夜もう一度話し合う予定とのこと。
パッカーズでのファーヴはこれで終わり?という質問に、「まだ決定したわけではないが、我々の話し合った結論としてはそうだ。彼はここでプレーする心構えができてはいない。これまでに起きた全てのことが理由だ」
「私がブレットと話し合った目的は、彼がここでプレーすることに100%コミットできているか、ということだった。極めて率直な話し合いだった。彼の答えは、心構えができていない、ということだった。それでは我々は前に進むことができなかった。ここグリーンベイでプレーする心構えはできていない。プレーはしたいと望んでいるが」
「フットボールチームは前に進み始めている。列車は駅を出発したのだ。彼は列車に飛び乗るしかない。これまでに起きたこと全てを我々が乗り越えられないというのなら、私は列車を前進させ続けるしかない。彼もそれは尊重してくれている。理解してくれている」
トレードの質問には答えないとのこと。
修復は不可能? 「私には答えられない」
下記のようにマッカーシーHCとの話し合いが不調に終わり、ブレット・ファーヴはいったん家に帰った。Press-Gazette紙によると、その後すぐにトンプソンGMとマーフィ社長が自宅のファーヴ夫妻を訪問した模様だ。しかし1時間ほどで辞去し、トンプソンGMはチーム練習に合流。ファーヴとトンプソンGMがトレードの可能性を話し合っている」とESPNと報じている。
Journal Sentinel紙によると、「現在話し合われているのはバッカニアーズ」とのことで、すでにかなりヒートアップしているとの噂も。ただし「ジェッツも依然として興味を示している」とESPNのクリス・モーテンセン。
その後、午後4時ごろには元チームメイトのフランク・ウィンタースがファーヴ宅を訪れたらしい。言うまでもなく代理人バス・クックもファーヴ宅にいる。
前日深夜まで話し合ったマイク・マッカーシーHCとブレット・ファーヴは、火曜朝にも再び話し合いを行ったが、けっきょく平行線に終わった模様。ファーヴはESPNに対して以下のように語っている。埋まることのない溝、修復不可能な不信感をあらためて吐露していて、もはやトレードが最善と本人は考えているようだ。
なお、正午ごろ下記のコメントをしたあとファーヴはしばらくランボーフィールドに留まり(話し合いを続けていたのかは不明)、13時半過ぎにスタジアムを後にした。話し合いを続けていたとしても、練習時間(午後2時)が近づいたので打ち切らざるをえなかったのだろう。マッカーシーHCはノーコメントのまま、29分遅れでチーム練習に合流した。ファーヴは練習に参加せず。ランボーフィールドを去るときの映像はこちら。(話をしている女性はESPNのレイチェル・ニコルズ記者)
「行き詰まっている。昨夜僕とマイクは、今回のことが(チームにとって)集中の妨げであり、今後もそうであろう、ということでは意見が一致した。僕がいまここにいるのはコミッショナーから復帰許可が下りたからだというのはみなが知っているし、だから僕らは相互理解のため話し合わなければならない事柄がたくさんある。単純で複雑、その両方だ」
同地区へのトレードはあらためて拒否された、とファーヴ。
これまでのパッカーズ側からの情報とは違い、ロジャースとの平等な競争ではないらしい。 「マイクは、『ウチはチームとして君がいてくれた方がいい。ただ、オープンな競争をすることを君が受け入れられるかが知りたい』 と言っていた。ご存知のように、僕は競争も問題ない。でも実際は、これまでずっとプレーしてきたアーロン(QBロジャース)が当然スターターとなるはずだ。となると『オープンな競争』以上のことになりそうで、僕はそれも可能だけど、大きな混乱を巻き起こしてしまうし、チームのためにもよくない」
「もしそういうことになったら僕は必死で練習するし、どんな結果になるかはみなわかっていると思うけど、でもこれではたぶんうまく行かない。僕がマイクの立場だったらきっと同じ行動を取るだろうと、それは心から理解している。マイクも僕の立場なら同じように考えるだろう。2人ともその点は合意できると思う」
「彼らは僕がコミットしているかどうか知りたいと言うけど、僕はチームが僕にコミットしてくれているかを知りたい。問題は、すでに大きなダメージができていて、僕がそれを忘れられない、ということだ。ストーリーは用意済みだとスタッフはこれまで言ってきたけど、それは事実じゃない。僕が(これまでのことを?)乗り越えられるか? それは疑わしい」
タンパリング容疑、それに「チーム支給の携帯を使って」という部分について、あらためて球団への怒りを表明。「もう一度言うが、どちらも大嘘だ」
「それに、僕を引退したままでいさせるため買収しようとした。だから口では僕を歓迎すると言っていても、なに言ってんだ、これまでの僕の扱いが真実を示してる。彼らは僕の復帰を望んでいない、それなら前に進もうじゃないか。僕がどこへ行くかはわからない。成り行きを見守るしかない」
マイク・マッカーシーHCとブレット・ファーヴの話し合いは夕方6時ごろに始まった。その結果を踏まえて8時15分からマッカーシーHCが記者会見をすることになっていたが、記者団を30分ほど待たせたところで「これ以上お待たせしては悪いのでまた明日」と広報から発表。その後も両者の話し合いは続き、ようやく2人がランボーフィールドから出てきたのは深夜11時22分のことだった。それぞれ自分の車に乗り込み、ファーヴは記者たちに手を振ってスタジアムを後にした。
会談がこれほどの長時間に及んだ理由は不明で、「まだ何か不確定なことがあるのではないか。火曜午後2時の練習にファーヴは本当に参加するのか」と不安視する声が出てくるのも当然のこと。マッカーシーHCがファーヴに100%のコミットメントを求めているのと同様、ファーヴもチーム側の自分に対する気持ちを確かめたがっているのだろう、と見られている。これほど話し合っても埋められない溝がある場合、ふたたびトレード交渉が活発化するのでは、との憶測も出てきている。
現役復帰を許可されたブレット・ファーヴが正式にパッカーズのロースターに入り、入れ替わりにCBコンドリュー・アレンがインジャリー・リザーブに入った。ポートランド州立大から今春ドラフト外で入団したCBアレンだが、土曜の練習でヒザを負傷していた。
ファーヴへのタンパリング容疑でパッカーズがヴァイキングスを告発していた件について、NFLは何の違反行為もみとめず、処分を下さないことをNFLが明らかにした。「交わされたどの会話も、ファーヴが職を求めるものではなく、また他の球団が彼を勧誘するものでもなかったと認められる」。 これを受けてパッカーズ側も声明を発表。「入手した情報にもとづき、問題をリーグに知らせるのが適当であると我々は判断して通知した。コミッショナーの調査に感謝し、これでこの件は終了と我々は考えている」
いっぽうファーヴのトレード話について、パッカーズからそのような話は来ていない、とヴァイキングスのチルドレスHCが強く否定。「私の知る限りではそのような話はない。昨夜11時ごろ、(PR部長の)ボブ・ヘイガンが記事を見せてくれた。私は人事ミーティングでリック(スピールマン人事担当副社長)やジョージ(ペイトン人事部長)と夜11時まで一緒にいたのだからよくわかる。ファーヴがパッカーズ支給の携帯を使った、と書いたのと同じ記者(Journal Sentinel紙のボブ・マッギン記者)が書いているだけだろう」
パッカーズはファーヴとロジャースの先発QB争いを容認したと見られているが、マッカーシーHCは月曜午後にファーヴ本人との話し合いを予定しており、全てはそれからだ、と釘をさしている。すでに日曜夜にファーヴと話はしたが、先発争いのチャンスを本当に与えるかどうかは、月曜に差し向かいでじっくり話し合い、ファーヴがどれぐらい真剣かを見定めてからだ、とのこと。つまり100%のコミットメントがあるかどうか、瞳の中に炎が見えるか、という確認のようだ。(トレードの相談でなければ)
「何も約束はできない。こうしてブレットがグリーンベイに来るまでの過程で、優柔不断さが常にあったからね。じっくり話し合い、コミュニケートすることが重要だ。いくつか確認しなければならないことがあるし、そうした情報を元にこれから進めていくことになる」
いっぽうJournal Sentinel紙によると、パッカーズは金曜にヴァイキングスに対してファーヴのトレードを打診した、とのこと。それによると、「もしファーヴが($20ミリオンオファーを蹴って)本当にやってきたら、同地区へのトレードも可能だ」とパッカーズのフロントの一員が伝えたらしい。話はそれだけの短いもので、条件を話し合うなど交渉といえるほどの内容ではなかった。また、代理人バス・クックはその話し合いには加わっていないとのこと。
注目のQBアーロン・ロジャースは落ち着いた様子でインタビューに答えている。「僕はコンペティターだ。競争するつもりだよ。もちろん容易なことじゃないし、ドッグファイトになるだろう。もし本当に競争となれば、それは僕もチャンスがもらえるということだ。僕の求めるのはそれだけだよ。自分の力を信じているし、できる限りの努力をして、あとはコーチが決めてくれればいい。結果として僕が敗れれば、ブレットをサポートして一緒に進んでいく」
「球団が僕を裏切ったなどとは、まったく感じていない。球団は難しい立場に立たされたと思うよ。でも僕らはブレットの復帰を歓迎し、チームとして前に進んでいくつもりだ。ブレットと会うのが気まずいとは思わない。僕と彼のトラブルではなく、彼と球団の問題だったからね。僕らの間に何も問題はなく、3年間うまくやってきた。元通りのところから再スタートできるはずだ」
CBアル・ハリス。 「ブレットは本当にプレーしたいんだ。どんな結果になるか僕にはわからないが、彼が本当にフットボールをやりたがっているのは知ってる。スタンドを駆け上がるトレーニングなんて、いくら暇だからってそんなことやるヤツがどこにいる?ミシシッピで練習してる様子もテレビで見た。彼がプレーしたいのだと僕にはわかる」
CBチャールズ・ウッドソン。「できるのは、競争させることだけだよ。彼の復帰は許可された。そうなったら、先発の座を勝ち取るチャンスを与えなきゃ。だからフェアなことだと思うよ。あとは結果を見守るだけだ」
WRドナルド・ドライバーはこれまで最もファーヴに好意的なコメントをしてきただけに、慎重な態度を取りながらも、喜びは隠しきれない様子。「スクリメージが始まる直前だったね。『いま飛行機に乗ってる』ってメールが来たんだ。僕はにっこり笑い始めた。『今晩会えるかい?』と聞いたら『たぶん明日だろう』ってさ。僕は彼を愛してる。常に言っているとおりね。僕らは非常に密接な関係にあるから、その親しい友人がそばに来てくれるのは嬉しいよ。僕の愛情は彼も知ってるし、彼が愛してくれてることも僕は知ってる」
WRジェームズ・ジョーンズ。「唯一心配なのはアーロンのことだけど、彼はとてもしっかりと対処してる。どんな結果になろうと、その結果を受け入れるしかない。アーロンは男だ。どんな状況にも対応できるよ。彼がスターターになるなら、スターターとして取るべき行動を取るだろう。ブレットがスターターになっても、アーロンはそのように対応するだろう。彼は大丈夫だよ」
新人のTEジャーマイケル・フィンリー。「故郷の友達がいつも『ブレットと会ったか?』って聞くから、そのたびに僕は『いーや。彼は来てないし』と答えるしかなかった。彼と会えるなんて素晴らしいね」
今年もまたチケット完売のパッカーズ・ファミリーナイトが、ランボーフィールドで盛大に開催された。メインイベントはスクリメージ練習(紅白戦のようなもの)だが、選手が着たばかりのジャージやTシャツのプレゼントなどさまざまなファン感謝イベントが用意されている。ウィスコンシン中で生放送されるだけでなく、NFL Networkでも録画放送がある。
ブレット・ファーヴが現役復帰のため、日曜午後5時半にグリーンベイに到着予定であることが明らかになった(追記: 到着した)。コミッショナーも、(おそらくファーヴからの連絡を受けて)月曜正午付でファーヴに復帰許可を下すことを正式に発表した。グリーンベイでは日曜夕方からパッカーズ・ファミリーナイトが行われるが、ファーヴは出席しない見込み。月曜は休日なので、早ければ火曜午後2時からの練習に参加することになる。
パッカーズでは以前からファーヴのキャンプ参加に備えており、(表面上の)受け入れ体制はできている。合宿所であるセント・ノーバート大には彼の部屋が用意されており、ファーヴを組み込む練習プランも作成ずみ。ただし、契約を済ませたRBグラントも合流してくるので、2人をロースターに入れるには誰か1人を新たに解雇しなければならない。(追記: ロングスナッパーのトーマス・ギャフォードが解雇された)
例によってBiloxi Sun Herald紙のアル・ジョーンズ記者がファーヴのインタビューに成功した。
「どのような結果になるのか、僕にもまだわからない。もし今年プレーするならキャンプに出る必要がある、ということはわかっている。ぜひまたプレーしたいと僕は望んでいる。周囲のみんなは 『ブレット、プレーしに行けよ!』 って言うけど、『でもどこで?』 っていうのが僕の疑問だ」
先日の$20ミリオンのオファーは現役復帰を思いとどまるための買収案だという見方を否定し、マーケティング契約で利益を得るのはパッカーズの方だ、と説明。「僕が引退したら、チーム側はマーケティングの権利を全て失う。僕の名前が付いたものを売ることはできなくなるわけだよ。彼らにとっては大問題だ。僕らはこの件についてしばらく前から話し合いを続けてきた」
「両サイドができるだけ早く解決しようと努力してる。どちらの側も、ストレスで参ってしまってると僕は思うよ。コミッショナーが間に入ってくれてよかったのは、最善の形で解決しようと努力してくれていることだ。彼は僕がプレーする方を望んでる。本当にストレスで大変だけど、僕は大丈夫だ。気持ちは傷ついたけど、チーム側もそれなりの理由があって行動していることだし、それで構わない。僕はこれまで常に自分のプレーに語らせてきた」
「僕の気持ちは常に、グリーンベイでプレーすることだ。グリーンベイでプレーしたくないなんてはずがないだろう? 彼らは他のどのチームにも負けないほどスーパーボウルに勝つチャンスがあるんだ」
球団を代表してマーク・マーフィ社長が以下の声明を発表した。もとはといえばファーヴの変心が悪いと恨み言を述べた上で、ファーヴ放出もやむをえないのだとファンに言い訳を言っているように読める。もちろん、方針を再修正してファーヴの能力をパッカーズで活かす、と読むことも不可能ではない。
「ブレット・ファーヴがパッカーズに来て16年、彼は17年目シーズンのために戻ってくる。彼は我々の球団とともに素晴らしいキャリアを過ごした。我々は、ブレットが引退について述べたことを真摯に受け止めてチーム作りを進めてきたが、ブレットは帰ってくることになった。我々はブレットの復帰を歓迎し、この状況をプラスに活かしていく」
「率直に言って、ブレットの変心のために我々は困難な立場に置かれた。これから我々は、ブレットの引退に基づいて行われたさまざまな行動や長期的な見通しを見直していくつもりだ。ご存知のとおり、(3月の)彼の決断によって、我々はブレットのいない将来に向けて大きな投資を行い、その方向へとチームを進めてきた。今回のことが容易でなかったのはそれが理由だ。ブレットが引退を決断したことで我々はいわばルビコンを渡ったのであり、これから方向を再修正して逆向きに川を渡ることは非常に難しい・・・しかし我々はこれを前向きに活かしていくつもりだ」
「ブレットは明日キャンプに参加する。ブレットの復帰はこれまで不確実だったものの、テッド・トンプソン(GM)とコーチ・マッカーシーは以前からこの状況に備えて話し合いを重ね、プランを立ててある。コーチ・マッカーシーは、今後のプランについて選手たちに説明を行い、その後で公に話をすることになるだろう」
「何があろうと、私はパッカーズとファンのためにシーズンの成功を期待している。困難な状況ではあるが、パッカーズは状況を最大限に活用するだろう」
球団サイドの情報筋によると、ファーヴがロジャースと先発QB争いすることにパッカーズ側は合意し、(以前から言われていたような)控えQBとしての受け入れではない、Journal Sentinel紙は報じている。トレード交渉に進展はなく、ファーヴとロジャースがスナップ数を分けるプランをマッカーシーHCは準備しているとのこと。また、マーケティング契約の交渉は打ち切られたと同紙は伝えている。
いっぽう、そうした情報もしょせんはトレード条件つり上げのための作戦ではないか、という見方も根強くある。
ブレット・ファーヴをロースターに入れるため、ロングスナッパーのLSトーマス・ギャフォードが解雇された。初めての開幕ロースター入りを目指していたギャフォードだが、ミニキャンプからここまで、ノートルダム大からドラフト外入団したJ.J.ジャンセンに対して劣勢が続いていた。
雷雨の中、ブレット・ファーヴを乗せたチャーター機が午後7時過ぎにグリーンベイ空港に着陸した。ディアナ夫人と代理人バス・クックも同行している。集まった100人ほどのファンに笑顔で手を振ったファーヴだが、記者たちからの質問には答えずに車に乗り込んだ。(写真)
長期契約を求めてキャンプ欠席を続けていたRBライアン・グラントが、ついに総額$30ミリオンの4年契約にサイン。パッカーズにとって2番目に頭の痛い問題がようやく解決した。グラントは日曜にチームに合流し(いきなりスクリメージ練習には参加させられないので)、休日明けの火曜から練習参加の見込み。土曜の会見でマッカーシーHCはかなり厳しい調子でRBグラントのチーム合流を求めたが、そのコメントがネットで報じられるのとほぼ同時に「契約合意」の速報が飛び込んできた。
総額$30ミリオンといってもそのうち$12ミリオンはインセンティブで、目標の数字に達しなければ(4年契約を全うしても)総額$18ミリオンということもある。契約ボーナスのかわりにロースターボーナスを支給するので、キャップ上の将来的なリスクも少なそうだ。今年まずロースターボーナスが$3ミリオン、今年中にもう一度$50万ドル。ベースサラリー$75万ドルを加えて今年の合計が$4.25ミリオン。来年はロースターボーナスとベースサラリーを合わせて$3.75ミリオン。それに加え、もし今年1500yds走ったら来年のベースサラリーが$4ミリオンアップ、1000ydsなら$1ミリオンアップといったインセンティブが毎年設定されている。
NFL経験が1年しかないグラントは、もしEFA契約にサインしていたらわずか$37万ドルの1年契約だったので、10倍以上のサラリーアップを果たしたことになる。パッカーズ側の最初のオファーは1年目が$2ミリオンでしかなかった、と代理人は自慢げな様子。「ライアンはとても喜んでいる。彼にとってはドリーム・イヤーだ」
ファーヴが$20ミリオンのオファーを拒否する方に傾いている、との噂が一部に出ている他は進展なし。コミッショナーが復帰許可を控えているのは両者の話し合いを見守るためだが、もう1つ、今週末のホール・オブ・フェイム(土曜に殿堂入り式典、日曜にホール・オブ・フェーム・ゲーム)をファーヴ騒動が覆い隠してしまうような事態をNFL側が望んでいないかららしい。パッカーズとしても、騒動の再開はできれば日曜のパッカーズ・ファミリーナイトが終わってからにしたいところ。
Press-Gazette紙によると、今回のような引退した名選手との契約は、ダン・マリーノ、ジョン・エルウェイ、ハンク・アーロン、ノーラン・ライアンといった前例があって、さほど珍しいものではないらしい。(現役復帰しない条項があるとすれば話は別だろうが)
またJournal Sentinel紙によると、元NFL選手が球団と(選手としてでなく)契約を結んだ場合、その年の現役復帰が難しくなる規定があるらしい。今春フロント入りした元LSロブ・デイヴィスにも適用されるルールだ。reserve/retired リストに入った元選手が、選手としてではない契約を球団と結んだ場合、第1次ロースターカット期限(80人から75人へ)が過ぎたらその年は現役復帰ができない。NFLスポークスマンもそうした規定が存在することを認めている。今年の第1次ロースターカット期限は8月26日午後3時だ。
この規定により、もしファーヴがパッカーズと「マーケティング契約」を結んだ場合、表向きは「現役復帰も可能」となっていても、果てしなく繰り返すファーヴの変心を予防する効果があることは明らかだ。たとえば有力球団のQBがシーズン中にヒザの靭帯を断裂しても、ファーヴ騒動が再燃することはない。
「そうした契約を結んだらその金額はサラリーキャップにカウントされるはず」という指摘もあるが、それはNFLマネジメント委員会の判断しだいだ、とJournal Sentinel紙は述べている。今年のパッカーズは使い切れないほどのキャップの余裕があるので、少なくとも今年それがネックになることはないだろう。
「現役復帰しない」という条項を契約に加えようとした場合、NFL選手会は強く抗議し、苦情の申し立てをする可能性が高い、と情報筋は予告している。
マーフィ社長との会談で浮上した$20ミリオンのオファーを馬鹿げた話だと一蹴するかと思いきや、真剣に検討していることをファーヴ自身が明らかにした。昨日いったんはパッカーズの提案を拒否し、その後ジェッツとのトレード話がヒートアップ。しかしファーヴの側が断ってお流れとなり、今は再びパッカーズの提案に傾いているようだ。またPress-Gazette紙によると、代理人バス・クックはバッカニアーズとも話をしているとのこと。
パッカーズ側が提案したのは「今後長きにわたってパッカーズのさまざまな催しに出席し、チームのマーケティング・キャンペーンに協力する」というマーケティング契約のオファー。ダン・マリーノが引退した際にもドルフィンズから同様のオファーがあったらしい。これについて、ファーヴはESPNへのメッセージの中で次のように述べている。
「完璧な解決法というものはないけれど、マーク・マーフィ(社長)は少なくとも努力をしている。彼らの希望は僕もわかっているし、自分の立場もわきまえている。彼の案はたしかに見た目はよくないし、多くの人を動揺させるだろうけど、最終的にはこれがベストなのかもしれない」
「プレーをしたい、グリーンベイでしたい、というのが僕の希望だ。しかし彼らはノーと言う。それでも僕は同ディビジョン内でプレーをしたい、とはっきり球団首脳に伝えた。もしグリーンベイでプレーさせてくれないのなら、グリーンベイと対戦させてくれ。それが僕の気持ちだ」
Wisconsin State Journal紙によると、ファーヴは今でもヴァイキングスでプレーすることを強く望んでいる、と本人に近い筋が明らかにしている。ヴァイキングスでプレーできないなら、ジェッツにもバッカニアーズにもあまり魅力を感じない、というのが本音なのだろうか。球団に近い筋によると、同地区球団へのトレードはあくまで最後の最後の手段であることに変わりはなく、今でもパッカーズ側にとって現実的な選択肢ではないとのこと。
いっぽう球団側の情報筋は$20ミリオンオファーについて次のように説明。地元3紙に似たような情報を漏らしているので、球団側の公式見解のようなものだろう。
このようにパッカーズ側は買収案でないと主張しているが、前述のファーヴのコメントを読めば、本人が「同地区球団を思いとどまるための条件」と見なしていることは明らか。現役復帰と関係ないような話をこのせっぱ詰まったタイミングで持ち出すはずもなく、パッカーズ側の見え透いたごまかし、と言われても仕方のないところだ。もしファーヴがオファーを受け入れれば(こんな話が明らかになっただけですでに大きな恥辱だが)、すでに傷ついた双方の名誉がさらに大きなダメージを受けるのは避けられそうにない。
今日(金曜)もコミッショナーはブレット・ファーヴの復帰許可を下さず、パッカーズとの話し合いの行方を見守ることをNFLスポークスマンが明らかにした。
ブレット・ファーヴはハティスバーグ空港にチャーター機を用意し、フライトプランも提出してグリーンベイに向かう準備を整えた。しかし後述のようにコミッショナーの復帰許可が下りなかったため、いったん1時間ほど延期となり、けっきょくフライトはキャンセルされた。
コミッショナーは今日もまた復帰許可を出さない、とNFLスポークスマンが明言。「パッカーズとブレット・ファーヴは話し合いを続けているところだ。今日復帰許可を下すよりも両者の話し合いを続けさせたいとコミッショナーは考えている」
コミッショナーが時間稼ぎをしてパッカーズ施設での衝突を防いでくれているとはいえ、ファーヴの気が変わらないかぎり、いずれは復帰許可を出さざるをえない。パッカーズとしては必死でトレード先を探さなければならない立場に追い込まれたが、これまで熱心に交渉に乗り出してくれるチームは現れていないのが問題だ。(今日バッカニアーズのQBガルシアが負傷退場したことが注目されたが、さいわい?残念ながら?ふくらはぎの軽いケガらしい)
たとえ復帰許可が出ても、球団側はロースターに入れるか解雇するか決めるのに24時間の猶予期間があるので、土曜午後の練習出席もこれで難しくなったようだ。そして日曜は、ランボーフィールド満員のファンの前でスクリメージ練習などを行うパッカーズ・ファミリーナイト。たとえチーム合流が許されたとしても、いきなりスクリメージ練習をさせるわけにはいかず、しかも月曜は練習が休みなので、実際の練習参加は火曜からか。
代理人バス・クック。「ブレットはグリーンベイでメディアの大騒動に対処する心構えもできている。グリーンベイに戻る準備はできたが、コミッショナーから復帰許可が下りるまでは行くわけにはいかない」