今週末のサンフランシスコ遠征はQBアーロン・ロジャースにとって里帰りゲーム。しかも49ersは子供の頃からファンだったチームだ。最初は「いつもどおりの試合の1つにすぎない・・・」と言いかけたロジャースだったが、そこまで優等生発言することはないと考えを変えた様子。「今週はビッグウィークだよ。ずっと楽しみにしていたし、きっと楽しいものになると思う。親戚や友人がたくさんやってくるしね。僕のホームタウンからは3時間の距離なんだ。湾のすぐむこうには母校(カリフォルニア大)があるし、あのエリアは僕にとって特別なものだ」
ロジャースにとって49ersは、2005年ドラフトでQBアレックス・スミスと1位指名を争って敗れた因縁のチームでもある。しかも、スミスを選んだスタッフの中にマイク・マッカーシー(当時OC)がいた。「ドラフトの1週間前、49ers本部でマイクと一度会ったんだ。僕の記憶では、彼らは僕を指名するつもりだと言ったんだよ。彼の記憶では少々違っているようだけど」
パッカーズで再会してからは、何のしこりも残っていない、とロジャースは笑う。「僕がこんなにアスレチックだとは知らなかったから・・・というのがマイクの釈明だ。僕はいつもこのネタでからかうんだよ。2006年に彼がパッカーズに来たとき、僕らはすぐにこの件を話し合った。『いいか、私はサンフランシスコにいて、我々はアレックスを選んだ。いま私はここにいて、君が将来のエースなんだ。そういうことで前に進もうじゃないか』 ってね」
QBアレックス・スミスといえば、2年目に躍進の兆しを見せたものの昨年は成績不振と肩のケガ、しかもケガをめぐってマイク・ノーランHCとの不和もあった。現在はなんとあのJ.T.オサリバン(2004年にGB在籍)が先発第一候補となっている。スミスとの立場の違いについてロジャースは言う。「今の自分の状況を考えれば、立場を入れ替わりたくはないね。コンペティターとしては、同期QBたちを横目に見ながらサイドラインで3年間も過ごすのは、楽しいことじゃなかったけど」
「でもこうして待ったことで、たくさんのアドバンテージがあったと僕は思っている。ブレットの後ろで学んだおかげで、彼からたくさんの知識を吸収することができた。それと同時に、あまりプレッシャーを受けることなく、自分のペースで成長することもできた。それがアドバンテージだったのは間違いないよ。プロ4年目にスターターとなる今は、十分準備ができていると感じている。3年間たくさんのディフェンスを見てきたし、練習でも毎日対戦し、ものすごく成長したと思う。2人の状況には、どちらも良い点と悪い点があった。でも、立場を入れ替わりたいとは全く思わない」