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ファーヴ情報: パッカーズ3首脳の記者会見
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2008年8月 9日
ブレット・ファーヴのトレードについて、マーク・マーフィ社長、テッド・トンプソンGM、マイク・マッカーシーHCが記者会見を行った(なおこの日は練習はお休み)。注目に値するのは「ファーヴがトレードを受け入れたのはつい先日のことで、それまでは一貫して解雇を求めていた」というところで、それならここまで解決が遅れたのも仕方がない、と球団側に同情する声が増えたようだ。また、チーム側はロジャースと先発争いを許す心構えになっていたが、ファーヴの側が過去の確執を乗り越えられなかった、というのが実情らしい。
- 質問に先立って行ったマーフィ社長のスピーチは昨日の声明の延長。ブレット・ファーヴの功績を称え、こうした結末を悲しく思い、トレードに至った経緯についてファンの理解を求める。トンプソンGMとマッカーシーHCを完全に支持し、ラス・ボール副社長やジョン・シュナイダー人事部長を含めた人事スタッフの手腕を賞賛。マッカーシーHCがファーヴと行った腹を割った話し合いが解決に役立ったとのこと。
- テッド・トンプソンGM
- ファーヴをトレードした男となったことに満足している? 「とんでもない。誰もこんな立場に満足はできないだろう」 「正式なトレード文書にサインするときには、正直言って別の人がサインしてくれればいいと思った」
- 「球団全体で今回の騒動の過程を見直すつもりでいる。真っ先に思いつく反省点は、コミュニケーションの断絶が両者の反目を助長したという点だ。一方のグループがウィスコンシンにいて、もう一方がミシシッピにいる。ときにコミュニケーションがメディア経由になってしまい、それが関係の破綻に結びついてしまう。責任は私にある」
- 「(3月からここまで)我々がどうしていたらもっとよい結果になったか、今でも私が全ての正解を知っているわけではない。常に最善を尽くそうと努力をしてきたが、失敗を犯さなかったと確信しているわけでもない」
- メディアを通してのファーヴからの批判で自分も気を悪くした? 「いや、直接話したときにはそういうものはなかった。彼は解消することのできないしこりを感じたのだと思うが、こちらはそういったことは喜んで水に流すつもりだ」
- なぜジェッツ? ファーヴはバッカニアーズの方を希望したのでは? 「ジェッツは非常にアグレッシブかつ積極的にファーヴを説得した。パッカーズのためにもファーヴのためにも最善の選択だと思った」
- なぜもっと早くトレードを実現できなかった? 「彼はつい先日まで、解雇以外の選択肢を受け入れなかった」
- トレード合意のあとでファーヴがジェッツを拒否する恐れは? 「私は昨日のほとんどをラス・ボール(副社長)のオフィスのカウチに座っていただけで、ほとんどはブレットの側と相手球団の話し合いだった。私は時おり最新情報を聞くだけだった。相手チームがブレットの話に満足したら、こちらもOKだった」
- トレードに至る過程について。 「(ファーヴがグリーンベイ到着した翌日の)月曜夜に私はマッカーシーHCと徹底した話し合いをし、トレードが望ましいという見通しに達した。火曜にブレット、ディアナ、バス・クックを交えて彼の家で話し合った。1時間ほど話し合う中で、行き詰まりを打破するための考えをそれぞれが述べた。トレードという選択肢を理解してもらえたのはその時点だ。ファーヴ側の人々が候補チームと話し合い始めたのはそれからだった。候補チームとの話し合いは水曜日中続き、私もどうなるかは分からず、待ち続けた。夜10時に話がまとまったと連絡を受けた」
- 相手球団との話し合いの窓口は? 「主にジョン・シュナイダー。それに私も時おり加わった。ファーヴ側との話し合いが今どうなっているかは、相手球団から連絡を受けていた」
- 不和の根は2、3年前から? 「そうは思わない。彼が引退してしばらく経って、ドラフトも済んで、彼のいない体制に我々コミットしてから、復帰の話が出てきた。そこから全てが変わり始めた。どこか決定的な時点から不和がおきたとは思わない。時間が経つほど、問題は複雑になってしまった」
- マイク・マッカーシーHC
- ファーヴがいずれ引退したら、グリーンベイに戻るのになんらかの関係修復の行為が必要? 「私が彼と話し合った限りでは、彼は今もグリーンベイ・パッカーだ。彼はここに戻ってきたいと望んでいるし、歓迎されたいと望んでいる。いずれ引退したときには、キャンプに顔を出してもらってチームの一部でいられる方策を話し合ったりもした。彼ならウチのQBたちを助けてくれるだろうし、まあ新しいプレーを加えてほしいとは思わないが(笑)。こうしたことは彼にとって重要なことだし、本人もそれを認識している。ここまでの経緯を離れてみれば、彼はここのファンや、家族とここで過ごした経験について、非常にポジティブにとらえている」
- 君がスターターだ、とファーヴに言いさえすれば、彼は今もここにいたのでは? 「それは全く事実と違う。私はチームを守らなくてはならない。大事なのはフットボールチームだ。ブレットがいかに大きな存在か、ということは私も理解している。そしてブレットも、私がチーム第一であることに全く同意してくれている。私とブレットはオープンに話し合い、その地点(過去を水に流してパッカーズでプレーすること?)まで前進しようと話し合いを続けたが、結局そこに至ることはできなかった。それが真実だ。いくら同じ質問をされても、私の答えは変わらない」
- もしパッカーズに戻るならアーロン・ロジャースとの競争だ、とファーヴに言った? 「テッドと私とマークが話し合った結果、もしそうした事態になったら、ブレットに先発争いをさせよう、と決めていた。そしてブレットと話し合うと、彼もそれが一番よいという感想を持っていた。競争すること自体は彼は何の問題もなかったが、やはり我々は(過去の確執を?)乗り越えることができなかった。少なくとも私との対話では、そういった経緯だった。彼は先発争いの機会を与えられることになっていたのだ」
- マーク・マーフィ社長
- 「1つ言っておきたいのは、今回のことはブレットの過ちでも我々の過ちでもない、両者の関係が、どうにもならないところまで行ってしまったということだ。どちらの側も責めるようなことはしてほしくない。結婚生活の終わりと同じようなもので、時にそういうことは起きてしまうものだ。どちらにも責任はなく、ただ前に進まなければならないだけだ。マイクが言っていたとおり、我々はブレットと長期的な関係を持ちたいと望んでいる。ブレットもそうだと思うし、彼にとってもそれは大事なことだと思う」
- あんなタイミングでハティスバーグに行ってマーケティング契約をオファーしたら、当然ファーヴ側から買収案だと暴露されることは予想できなかった? 「もし彼があらためて引退を選ぶなら、決断が容易になるようにと思った。この状況からブレットや我々が抜け出す方策を見つけるために、私はハティスバーグに行った。私は非常にプライベートな性質の会談と考え、難しい状況を打開するために彼らも誠実に話し合ってくれた、と私は思ったのだが。たしかに今振り返れば、別の方法をとっただろうとは思う。しかしオファーは復帰を取りやめた場合を前提としたもので、決して復帰を思いとどまらせるためではなかった」
- 「もちろん9月8日に永久欠番セレモニーは行わない。いずれ将来行うことになる。彼がここで残した功績によるものであり、彼はそれに値する。しかしセレモニーを行うのは彼のキャリアが完全に終了してからだ。将来にもそうした嬉しい悩みが増えるよう、素晴らしい選手をたくさん持とうではないか、とテッドと話し合った」