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2004年9月30日
Sports Illustratedのピーター・キングの今週のコラムから、コルツ戦に関する部分を紹介。
今後の見通しや今週のストーリーラインの検討に移る前に、少しだけ時間を割いて、日曜の午後にRCAドームで起きたことに感謝しよう。ブレット・ファーヴとペイトン・マニング。史上最高の10人に入るであろうQBふたりが、二度目の---そしておそらく最後の---対戦をした。インディが45-31で勝ったが、この試合を観た人々がずっと後になって思い出すのはそのことではないだろう。
10個のタッチダウン。9つ目まで全てパスによるものだった。ファーヴにとって17回目の4TDゲーム。マニングにとって4回目の5TDゲーム。得点はシンメトリカルに、コルツ、パッカーズ、コルツ、パッカーズ、コルツ、コルツ、パッカーズ、コルツ、パッカーズ、コルツ、パッカーズ、コルツ。最終的に、2人の天才QBは合わせて753yds、9TD、インターセプトなし。
今朝わたしは、コルツの現GMであり、長年にわたってリーグの重鎮であるビル・ポリアンと電話で話した。彼はリーグじゅうの誰よりもフットボールの歴史を愛している。彼に聞いてみた。あなたは、あのような胃が痛くなるような混乱した試合の中で、自分が見た見世物のほんとうの価値がわかるのか?
「絶対にそうだ。これは一世代に一度、といった出来事だよ。現行のNFLのスケジュールでは、両者がスーパーボウルで対戦するか、ブレットがあと4年プレーしない限り---フットボールのためにもそうあってほしいと願うが、それはなさそうだ---これが、両者が対戦する最後になる。そして、試合前からの(壮絶な撃ち合いになるだろう、という)前評判が、試合を観た後でも"まさに期待通りだった"と言える、稀有な機会だった」
「テッド・ウィリアムズ(レッドソックス)とジョー・ディマジオ(ヤンキース)は互いに戦ったが、1年に18試合か? 確かにそれらの試合も特別なものだった。しかしこの試合は、ペイトンが非常に良いプレーをし、ブレットも力を出し切った・・・2人のガンマンが歴史に残るゲームをした、その場所に自分が居合わせただけでも、素晴らしいことだよ」
一生懸命自分のチームを応援しながら、自分のQBだけでなくファーヴのプレーの価値まで本当に判断できるのか?
「できるさ。自分が目にしたものは理解している。ファーヴの技量には驚嘆せずにはいられない。彼とペイトン、そしてあのような試合が、フットボールというゲームを偉大なものにしていくのだ。面白い話がある。ブレットがサザン・ミシシッピ大の学生だったころ私はビルズのGMで、ジョージア大との試合をスカウトに出かけた。彼は腸の手術(交通事故で重傷を負い、2フィートも腸を切除した)をしたばかりだったが、復帰して、ファンタスティックなゲームをしてみせた。どちらが勝ったかは憶えていないが、ファーヴはどれだけ素晴らしい選手になるだろう、と思ったことはよく憶えている」
「翌日ビルズのホームゲームで、(オーナーの)ミスター・ウィルソンに、昨日はどんな選手を見てきたと聞かれ、「ミスター・ウィルソン、次代のジム・ケリーを見ましたよ」と私は答えた。 「なに本当か!? なんて名前だ?」と聞かれるので、答えた。そして翌春、我々は彼を1巡下位でドラフトするチャンスがあった。しかしジム・ケリーと長期契約を結んだばかりだったので、彼を指名する可能性はなかった。"ブレットがここに来ても、実を結ばずに終わるだろう"とマーヴ・リーヴィHCが言っていたのを憶えている」
私はポリアンに言った。「ファーヴは実戦でプレーする必要があった。彼はあのころパーティ・アニマルで、LBダリル・タリーのような選手たちがいるバッファローに行っていたら、NFLのキャリアをフイにしてしまっていたかもしれない。アトランタでの1年目を終えたとき、もし彼がグリーンベイにトレードされず、ファルコンズで控えのままでいたら、偉大な選手になっただろうか?」
良い試合だった。2人の伝説に、この試合も加えるとしよう。
2004年9月29日
- 「シーズンは長い。過去を振り返ってみればわかるように、ウチのチームはシーズンを通して良くなってくる。今は人材の面での問題があり、対処が必要なのは確かだ。しかし、このディフェンスはいいディフェンスになる。そうなるという自信がある」とマイク・シャーマンHC。また彼は、改めてスロウィックDCへの全幅の信頼を示しながらも、効果を上げていないブリッツ多用のディフェンスを再考する可能性も示唆した。
- ボブ・スロウィックDCは、パスオンリーで攻めてきたコルツオフェンスへの対応が遅れたことについて、自身の責任を認めた。「間違ったことをたくさんしてしまった。ただ、後から言うのはたやすい。あれほど投げまくってくることを知っていたら、もっとカバー2を使ってCBを助けてやれただろう。そういうものだ」とスロウィックDC。その前のベアーズ戦で182ydsのラッシングを許し、しかもノーズタックル2人が欠場してラン守備に不安があったために、なかなかベースディフェンスを捨て切れなかったらしい。
- コルツ戦でのQBブレット・ファーヴのケガは、ハムストリングではなく、太腿の裏側を蹴られたことによる打撲にすぎない、とのこと。「ゴルフボール大のアザができていて、そのせいでこむら返りを起こしたのではないか」とシャーマンHC。ロスリーOCは、「ブレットはハムストリングを痛めたことがないので、どのような感じがするものなのか、わからなかったのだ。彼は水曜日の練習には出ると思う」
- 今回初めて明かされたブレット・ファーヴの左肩のケガについてシャーマンHCは、「昨年から私も知っていた。背番号4にケガがあれば、ある程度の懸念は常にある。彼自身はさほど心配していない。私が彼に様子を聞き、ドクターがチェックするが、パフォーマンスに影響することはない。彼がいつか引退した時に、(手術など)考えることかもしれない」と語っている。ロスリーOCはもう少し慎重で、「投げる時は常に左側から動きが始まる。その時に、高いレベルのトルクがかかるのだ」と心配している様子。
- ブレット・ファーヴ本人によると、「映画"リーサル・ウェポン"のメル・ギブソンみたいに、左肩関節がルーズにぐらついていて、ふとしたはずみで外れる」とのこと。 「それが戻せる限りは、問題ないさ」
- 先週の練習中に鼠蹊部を痛めてコルツ戦を欠場したCBアマド・キャロルは、次のジャイアンツ戦には出場の予定。シャーマンHCによると、遅くとも木曜日には練習に復帰するだろう、とのこと。
- CBマイク・マッケンジーは月曜日にコーチの前で走り、チェックを受けた。復帰が可能かどうか、水曜日にもう一度チェックを受ける予定。このケガがなければコルツ戦では先発させる予定だった、とシャーマンHC。欠場したのは本人の考えではなく、ドクターの診断によるものだったことを強調している。
- 情報筋によると、3チームがCBマイク・マッケンジーに興味を示しており、少なくとも1チームからはすでにトレードのオファーが出されているらしい。パッカーズはまだ、トレードに出すかシーズン後まで待つか考慮中のようだが、今のDB陣の苦闘ぶりから、「トレードはシーズン後にすべき」という論調が主流になっている。月曜日時点の噂では、セインツが2巡指名権 + 条件付きの4巡指名権をオファーしているとか。
- コルツ戦で鼠蹊部を痛めたRGマルコ・リヴェラは、今週の水曜・木曜と練習を休むかもしれないが、ジャイアンツ戦への出場は問題なさそう。なにしろチーム一の鉄人なので、本人もコーチも、欠場するはずはないと最初から決めてかかっているようなところがある。
- 2試合欠場したRBナジェ・ダヴェンポートについてシャーマンHCは、「今週か来週には復帰させたい」とのこと。しかし来週にずれ込む可能性が高そう。
- DTグレイディ・ジャクソンとDTジェームズ・リーの復帰はまだ先。
- ケガ人続出にもかかわらず、コルツ戦ではスペシャルチームにしか使ってもらえなかったCBジョーイ・トーマスは、大きな不満を表明している。「ショックだった。すごくショックだった。問題は、この困難にどうやって立ち向かうかだ。不運な状況だと僕は見ているし、このことで落ち込んだりせずに成長を続けていこうと努力してる。(首脳陣の決定を)理解したか? ノーだ。僕にできるのはプレーすることだけだ」
- スロウィックDCは、トーマスでなくドラフト外のホートンを使ったことについて、ホートンがスペシャルチームで頑張っていたことや前週にも出場して慣れていたことなど、曖昧な説明をしている。トーマスのプレーについては、「彼は非常に才能のあるアスリートで、ここまでの進歩に関して失望などしていない。もう少しアサインメントを確かにすることなど、メンタル面の向上が必要だ。彼は完全主義者すぎて、ときにミスをすると、次のプレーに影響が残ってしまうことがある。彼がすごい選手なのはわかっているし、毎週進歩していくことを当てにしている」
- Press-Gazette紙によると、ルーキー同士のCBアマド・キャロルとCBジョーイ・トーマスが先週月曜日に大喧嘩をしたようだ。それによると、DB陣のミーティングで2人が口論となり、それはミーティング後に部屋から出てからも続き、ついにキャロルがトーマスにつかみかかったところでチームメイトが間に割って入ったらしい。ひょっとするとトーマスはこの件でコーチから干されたのかもしれない。
- WRジャヴォン・ウォーカーが最後にファンブルしたプレーに関して訂正があり、2ヤード追加されてめでたく計200ydsとなった。パッカーズの選手が200ydsレセプションを達成したのは通算10回目。
2004年9月28日
ボブ・スロウィックDCが大きな批判を受けているのは、信じられないほどアジャストが遅く、立て直す前に大量得点を許してしまったこと。コルツ・オフェンスがマルチプルWRセットを多用してパスでガンガン攻めてきているのにベースディフェンス(4DL・3LB・4DB)を続け、ようやくダイム隊形(6DB)を使ったのは、すでに21点を失って28点目を失おうとする頃だった。確かにコルツはノーハドルを多用し、相手ディフェンスに選手交代の暇を与えないが、それは1ドライブに限ってのこと。後半はダイム隊形を主に使って10失点に抑えたが、なぜそれが前半からできないのか。
「いい質問だ」とCBホーソーン。「僕に聞いてるのか? 僕は知らない。本当に知らないんだ。要するに、LBたちにレシーバーをカバーしてくれるよう期待する、ということなんだろう。アジャストメントはした。それがもう少し早ければ、例えばそれが第1Qのうちなら、結果は変わっていたかもしれない。こんな試合ではそれが必要なんだ。ラムズと対戦するようなものだよ。もしラムズのようなチーム相手にベースディフェンスで対抗できたら、それは、素晴らしいディフェンスがある、ってことだ」
例によってコルツは(OCのプレーコールよりも)QBマニングのオーディブルをシステムの中心に据えて、オフェンスを組み立ててくる。「マニングは、こちらの弱点を全て突いてきた」と肩を落とすのは、今回も目立った活躍ができなかったFSシャーパー。「向こうはランをやる必要がなかった。たしかに驚くべきことだ。しかし、いったんオフェンスが回転し始めると、パッシングゲームだけで望むもの全てが手に入る、と向こうは気付いたんだろう」
むろんスロウィックDCの采配だけで負けたのではなく、選手たちのプレーもミスだらけで、CBとSのコミュニケーションのミスが目立った。「どのカレバレージでも、誰かをワイドオープンにしてしまった。やることなすこと、ミスばかりだった」とCBアル・ハリス。「すでに前半で致命的なダメージを負っていた」とシャーマンHC。
- 「CBマッケンジーをトレードするかどうか、なんて今は考えてもいない。私が心配しているのはチームのこと、チームに起きたこと、それをどう立て直していくか、といったことだ」とマイク・シャーマンHC。
- ハイスコアリング・ゲームについて、QBブレット・ファーヴ。「こんな感じの試合になることは予想していた。思ってたより極端だったけどね。向こうから見れば、ドライブ毎に得点できる、と思ったことだろう。こちらもそう思った」
- 11キャッチで198yds、3TDを稼ぎ出したWRジャヴォン・ウォーカー。痛恨のファンブルについて、「もしあれがなければ、今ごろオーバータイムをやっていただろう。僕の側のミスだ。もっとしっかりボールを抱えるべきなのに片手をボールに添えることができず、相手DBがそこにいいプレーをした。ミスはときに起こるものだけど、すごく自分に腹を立ててるよ」
- WRウォーカーのファンブルロストについて、QBブレット・ファーヴ。「彼は素晴らしい試合をした。それに、あのプレーでどんな気持ちがするかはよく分かる。どんなに悔やんでいるかよく分かる。彼はそういうヤツで、大事なのはそこなんだ」
- パッカーズのWRが1人で3TDを挙げたのは、1998年12月28日にWRフリーマンがタイタンズ戦で記録して以来。また198ydsのパフォーマンスは、優勝した1996年10月14日の49ers戦でWRドン・ビービーが220ydsを記録して以来。
- LTチャド・クリフトンはスピードラッシャーのDEドワイト・フリーニーを0サック、1タックルに抑え、上々の出来。ただ相手の得意な人工芝ということもあり、いつもと比べるとRBのヘルプが多かったようだ。ホールディングの反則を1回取られたが、クリフトンは判定に強く反論している。
- FBニック・ルーチーは先週に続いて先発出場したが、パス主体の点取り合戦となったことにより、先週と比べて出番がかなり少なかった。しかし今季初めて、テイルバックとしてボールキャリーがあった。1回2yds。前を走るFBヘンダーソンと合わせて計524ポンド。
- スロウィックDCがダイム・バックにCBジョーイ・トーマスでなくCBジェイソン・ホートンを選んだのは、練習での内容から判断した、とのこと。トーマスはベース・ディフェンスでもダイム隊形でも出番はなく、スペシャルチームに限られたようだ。
- 「CBアマド・キャロルは先週、とても練習の内容が良かった。彼は非常に良い選手になりつつあると思っていただけに、プレーできなかったのは残念だ」とスロウィックDC。
- Press-Gazette紙は、「RCAドームには5000から7000人ものパッカーズファンが応援に詰めかけていた」と書いているが、JS
Onlineは「1万ぐらいいた」と見積もっている。WRファーガソンは15000から20000ぐらいいたと主張し、「これこそ True Love だね」と語っている。
- CBキャロルとCBマッケンジーはケガの治療のためグリーンベイに残ったが、DTグレイディ・ジャクソンとDTジェームズ・リーとRBダヴェンポートは、チームに帯同してサイドラインから観戦した。
- 「マッケンジーはケガの悪化で(トレードのための)商品価値が下がることを恐れて欠場したのではないか」と疑う選手も、中にはいたようだ。
- QBブレット・ファーヴが痛めた左ハムストリングは、こむら返りのようなもので、さほど深刻なものではないとのこと。「彼を再びフィールドに送り込むには、(ハムストリングを痛めたために)自分を守るだけのモビリティを失っていると感じた。だから最後のドライブは彼を下げてダグ(ピダーソン)に任せたのだ」とシャーマンHC。残り1分半で14点差ということもあり、一縷の望みのために大黒柱を危険にさらすべきではない、という判断は妥当だった、と大方の記者は見ている。
- それとは別に、QBファーヴは、この2年間にわたって左肩痛に悩まされていることが判明した。本人によると、オフには手術を受けることも考えたらしい。「オフの間休めば大丈夫と思っていたが、キャンプが始まってみると、昨季終了時より悪くなってる。でも、最悪の事態が、タッチダウンセレブレーションが半分しかできないってことなら、なんとかやっていけるよ」と本人。
- 一番心配なケガ人は、ヒップの屈筋を痛めたRGマルコ・リヴェラ。「大丈夫だといいと思うのだが、今のところはわからない」とシャーマンHC。
- CBマイケル・ホーソーンはインターセプトをし損ねたプレーで頭を打ってしまい、1シリーズだけ休んだ。たいしたことはなさそうだ。
- 控えLBのニック・ロジャースは前半で足首を捻挫し、試合に復帰できず。詳細は不明。
- シャーマンHCによると、CBマイク・マッケンジーのハムストリングのケガは深刻ではないが、「プレーさせた場合は悪化させてしまう可能性が高い」とのドクターの診断で欠場させたとのこと。まず、水曜日の練習で少し痛め、木曜日の練習でさらに悪化したからだ。
2004年9月27日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (1-2) |
14 |
3 |
7 |
7 |
31 |
Colts (2-1) |
21 |
14 |
0 |
10 |
45 |
試合序盤から全くランを使わずパスで攻めるQBマニングに対し、パッカーズの手薄なDB陣はなすすべがなく、最初の4ドライブを全てタッチダウンに結び付けられてしまう。最初の2回はパッカーズもWRウォーカーへのTDパスで追いつくが、その後はFG成功、パント、FG失敗。前半最後にもエンドゾーン内でのパスインターフェアからタッチダウンを許し、なんと35失点(マニング320yds)でハーフタイムへ。
パッカーズは後半最初のドライブで、WRウォーカーへの3本目のTDパスを決めて11点差。しかし次のドライブは敵陣に入るも得点圏に入れず。後半コルツはジェームズのランを増やし、時間を使いながら1stダウンを重ねる。第4Qに入ったところで3点を追加して14点差。パッカーズはファーガソンの71ydsリターンからドライバーへのTDパスにつなげて7点差。さらにコルツの攻撃を2回続けて3&アウトに終わらせ、オフェンスに望みを託すが、残り6分半でWRウォーカーが痛恨のファンブルロスト。4分以上時間を使われてRBジェームズにTDランを許し、完全にダメを押された。
- QBブレット・ファーヴは30/44、358、4TD、INTなし。今季最高の出来だったが、終盤でハムストリングを少し痛めたようだ。ファーヴのケガのため、14点差をつけられた最後のドライブではピダーソンがプレーした(けっきょくインターセプト)。パッカーズは3rdダウンで15回中8回成功。
- RBアーマン・グリーンのランは、常に追いかける展開だったため、17回67ydsに終わった。パスキャッチは4回34yds。ファンブルなし。
- WRジャヴォン・ウォーカーは11回198yds、3TDと大爆発。それだけに第4Qに同点を狙ったドライブでのファンブルロストが痛かった。
- WRロバート・ファーガソンはハムストリングのケガのためか出番が少なく、チャットマンのプレー機会が多かったようだ。しかしファーガソンは71ydsのキックオフリターンがあった。
- やはり最初の4ドライブで4TDを許したのが最大の敗因。CBマッケンジーとCBキャロルの欠場で手薄なところを突かれ、第2WRのウェイン、第3WRのストークリーに、次々とロングゲインを許した。自陣ゴール前での反則で1stダウンを許したのが2回、どちらもタッチダウンにつながった。CBホーソーンもケガで一時退場。
- パスラッシュが効かず、サックは一つも挙げられなかった。ブリッツを入れればQBマニングにその裏を突かれ、全くなすすべなし。
- CBアル・ハリスは今日も相手エースのWRマーヴィン・ハリソンを主にカバーしたようだ。5回65yds、1TDなら、そう悪くない。やはりカモられたのは逆サイド。
- 前半はほとんどキャリーしなかったRBエジャリン・ジェームズだが、後半は着実に1stダウンを重ねた。結局パッカーズ守備はラン・パスともに全く止められず、コルツオフェンスにいいように試合を進められたことになる。
- OL陣は被サック1とまずまずの出来か。ただ、フォルススタート3回はいただけない。そのうち2回はパントにつながってしまった。
- Kライアン・ロングウェルは38ydsのFGを成功後、52ydsのFGをクロスバーに当てて失敗。距離は長いが、ドームだけに決めてほしかったところ。
- パッカーズの反則は11回84yds。攻守とも大事なところでの反則が目立ち、敗因の一つになった。
- CBマッケンジーとCBキャロルが欠場のため、先週までと同様、ホーソーンが先発。3巡指名ルーキーのCBジョーイ・トーマスではなくジェイソン・ホートンが主にダイム・バックを務めたらしい。プレシーズンでの出来は悪くなかったのになぜトーマスをもっと使わないのか、この2週間練習を公開していないこともあり、記者たちも理解に苦しんでいる。
- DTクリディアス・ハントがノーズタックルで先発。ジェンキンズがDTで先発。
- 前半だけで両軍合計52得点はパッカーズ史上3位の記録。
- QBファーヴが1試合で4TDを挙げたのは通算17回目。これはジョニー・ユナイタスと並ぶNFL史上2位(1位はダン・マリーノの21回)。また、は通算パス成功4000回を達成。マリーノとエルウェイに次ぐNFL史上3位。また、28試合連続で1TD以上を記録。これはデイヴ・クレイグと並ぶNFL史上3位タイ。
- アクティブ・ロースターから外れたのは、RBダヴェンポート、T/Gモーリー、DTジャクソン、DTリー、CBマッケンジー、CBキャロル、Pサンダー、そして第3QBのクレイグ・ノール。
2004年9月26日
- 木曜日の練習で、CB陣に立て続けにケガ人が出た。どうやら、キャロルとホーソーンが激突して両方ともケガしてしまったらしい。CBキャロルは金曜日時点では"Questionable"にリストされていたが、土曜日になって"Out"に変わり、欠場が決定。ホーソーンは出場予定。
- CBマイク・マッケンジーは、木曜日の練習でハムストリングを痛めた。金曜日の時点では"Probable"となっていたが、土曜日になって"Out"にダウングレードされ、欠場が決まった。
- ケガ人続出について、マイク・シャーマンHC。「現実は変えようがない。他に何を言うことがある? これまでにもこのような難題を乗り越えてきたし、これからもそうだ」
- 上記3CBを休ませた金曜日の練習では、CBアル・ハリスを左CBに移し、3巡指名ルーキーのCBジョーイ・トーマスを右CBに入れて1stチームを組んでいた。
- RBナジェ・ダヴェンポート(ハムストリング)が欠場の見込み、またWRロバート・ファーガソンも木曜日の練習でハムストリングを痛めたため、チャットマンがPRとKRを兼任することになりそうだ。
- RBエジャリン・ジェームズは金曜日の練習にも参加し、パッカーズ戦への出場はほぼ確実に。ただし、ふだん通りにフル出場するのは難しそうだが。
- パッカーズから解雇されたQBティム・カウチが、「ケガをしていたのに解雇された」とNFL側に苦情を提出した。この場合、裁定が下されるまでは彼のサラリーの半額である$300,000ドルがキャップにヒットすることになる。
- カウチはキャンプ中には、「オフに練習ができなかったから腕に痛みがあるだけ」と自ら主張してプレーシーズンゲームにも志願して出場していた。また、自分から手当てを受けにこなかったため、MRI検査もしなかったとパッカーズ側は主張している。つい先日カウチは専門家の元を訪れ、「手術は不要で、2週から4週休めばよい」との診断が下されている。
- おそらくカウチの意図は金銭の問題ではなく、ガタ落ちになった評価を少しでも回復させようというダメージ・コントロールの一環と思われる。来春に新たにチャンスを手に入れるため、「あの時は腕のケガのために満足に投げられなかったからノーカウント」ということにしておきたいのだろう。
- 第2回"Sharper
Look"のゲストはWRジャヴォン・ウォーカー。
Packers
Injury
Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Notes |
Grady Jackson |
DT |
Knee |
Out |
3?4週欠場予定 |
James Lee |
DT |
Knee |
Out |
4?6週欠場予定 |
Mike McKenzie |
CB |
Hamstring |
Out |
欠場予定 |
Ahmad Carroll |
CB |
Groin |
Out |
欠場予定 |
Najeh Davenport |
RB |
Hamstring |
Questionable |
たぶん欠場 |
Kenny Peterson |
DT/DE |
Ankle |
Questionable |
出場の見込み |
Nick Luchey |
FB |
Groin |
Probable |
出場予定 |
Robert Ferguson |
WR |
Hamstring |
Probable |
出場予定 |
Mike Flanagan |
C |
Knee |
Probable |
出場予定 |
Michael Hawthorne |
CB |
Ankle |
Probable |
出場予定 |
Colts
Injury Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Troy Walters |
WR |
Arm |
Out |
Bob Sanders |
S |
Foot |
Out |
Joseph Jefferson |
CB |
Knee |
Out |
Edgerrin James |
RB |
Hamstring |
Questionable |
Jason David |
CB |
Hip |
Questionable |
Mike Doss |
S |
Hamstring |
Questionable |
James Mungro |
RB |
Wrist |
Probable |
Dallas Clark |
TE |
Thigh |
Probable |
Gilbert Gardner |
LB |
Ankle |
Probable |
Donald Strickland |
CB |
Shoulder |
Probable |
Probable
Questionable
Doubtful
Out |
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場 |
2004年9月25日
ホールドアウトから復帰して、商品価値が多少回復したCBマイク・マッケンジーに対し、複数のチームが興味を示している、との情報がある。中でもセインツは、この春にも2巡指名権のオファーをパッカーズに断られたが、近いうちに再びトレードのオファーをするという噂。JS Onlineによると、パッカーズ内の情報筋は「以前と比べて強い興味を示してきているわけではない」と慎重な見方を示している。なお、今季のトレードの最終期限は10月19日。
- わずか3週間前にはチームに残れるかを心配していたDT/DEカレン・ジェンキンズだが、NT陣のケガで先発のチャンスが巡ってきた。「できる限りクイックネスを活かしてプレーするつもりだ。身長が高くないから、それが助けになると思う」と本人。正式決定はまだのようだが、ハントはNTで先発、ジェンキンズがDTで先発の見込みだ。
- ベアーズ戦で今季初先発したFBニック・ルーチー。「たまたま最初のプレーが彼を使うプレーだっただけ」と首脳陣は説明するかもしれないが、ルーチーは23スナップでプレーし、ヘンダーソンはわずか11スナップしかオフェンスに参加しなかった。この先発交代が恒久的なものなのか、試合を重ねればわかってくるはず。じっさい今季のルーチーはナイスブロックを連発し、かなりの確率で相手セーフティを吹っ飛ばしている。「あいつはブロッキング・マシンだ」とローランドRBコーチ。ルーチーは、「僕は(ブロックする)相手に勝たなきゃいけない。10回やれば1回くらいは負けるだろうけど、向こうも給料を貰ってるからね」
- DTケニー・ピーターソンは2日連続で練習に参加し、RBナジェ・ダヴェンポートは2日続けて練習に参加できなかった。
- RBアーマン・グリーンが、ベアーズ戦以来、初めて報道陣に口を開いた。「(LBアーラカーが)いいプレーをした。単純なことだ。いいプレーだったよ」
- 最新型のものと違い、RCAドームは、旧式の堅くて速いタイプの人工芝。「人工芝は好きじゃない。僕は自然芝派だ。デトロイトやミネソタみたいな"FieldTurf"なら構わないが、RCAドームのような"AstroTurf"は嫌いだ」とDEカビーア・バジャ=ビアミラ。「慣れるのに少しかかるね。ミネソタは人工芝を変えたから容易になったけど、"AstroTurf"は大変だ」とRBアーマン・グリーン。
2004年9月24日
ベアーズ戦でヒザを痛めたDTジェームズ・リーはMRI検査の結果、外側半月板の損傷と判明し、関節鏡手術を受けた。4週間から6週間欠場の見込みだ。ただでさえグレイディ・ジャクソンが欠場しているノーズタックルのポジションは、リーの欠場でさらに大きな打撃を受けることになった。「LBバーネットを(相手ブロッカーから)守るのが大変になる」とスロウィックDC。
ロースター上には純粋なノーズタックルが残っていないため、DTハント、DTジェンキンズ、そして復帰間近のDTピーターソンなど、本職でない選手でやりくりしていかなければならない。この中では最もサイズのあるDTハントが、主にノーズタックルで代役を務め、代わりの"3テクニック"にはジェンキンズやコーリー・ウィリアムズらが交代で入ることになりそうだ。「ノーズタックルも多少は経験がある。全然違っているのは確かだけどね。それ用のフットワークを身に付け、違う相手の動きを読まなきゃならない。スキームは多少違ってくるだろうけど、本質的な部分は同じだ」とDTハント。
開幕前にカットしたDTラリー・スミスとの再契約も首脳陣は視野に入れているが、彼はキャンプで痛めた太腿を、最近の練習で再び悪化させてしまったらしく、契約するにしてもケガが回復する来週以降になる見込み。
- コルツ戦ではCBマイク・マッケンジーが先発に復帰する可能性が高い、とシャーマンHCが認めた。ホーソーンがヘソを曲げないよう、慎重に言葉を選んでいるが、これはもう間違いなさそうだ。ただし、1試合フルにプレーできる体力があるかはまた別の話。ときおり休ませる可能性はある、とスロウィックDC。
- トレード希望のCBマッケンジーにとって、QBマニング、WRハリソンと対戦するこの試合は、NFLじゅうに自分の能力を改めてアピールする絶好のチャンス。
- 2試合欠場したDTケニー・ピーターソンが練習に参加。先週の "Doubtful" から "Questionable"
に引き上げられている。チーム事情もあって、早めの戦線復帰をするかもしれない。
- RBナジェ・ダヴェンポートは同じく"Questionable"だが、練習には復帰できず、今週も欠場の公算が大きい。
- ルーキーのP B.J.サンダーは、コーチとともにフォーム改造に取り組んでいる。「今はブライアン(バーカー)がスターターだから、僕たちはいくつかの点をいじってみているところだ。ステップ・パターンを少し変えたが、とてもうまく行っている。すごくよくボールを蹴れている」と本人。
- 週のはじめには"Doubtful"とされていたRBエジャリン・ジェームズだが、水曜日に "Questionable"
にアップグレード。ただし、ダンジーHCは「たぶん無理だろう」という見方を変えていない。
- 先週解雇したTEショーン・マキューをプラクティス・スクワッドに入れた。代わりにSジュリアス・カリーが解雇されている。
2004年9月23日
今日はニュースがないので、開幕直前のボブ・ハーラン社長のインタビュー記事を紹介。負担が大き過ぎると批判されている、マイク・シャーマンHCのGM兼任について、(ハーランはいつもそうだが)かなり率直な発言があった。
「もしヘトヘトになるまで彼(シャーマン)を疲れさせたとしたら、私はひどい気分になることだろう。だからこそ、非常に注意深く様子を見守っているのだ。仮に、プレーオフに出場するような上出来のシーズンだったとしても、彼の重荷が大きすぎると感じたら、そう、この件について彼とじっくり話し合うことになるだろう。我々は、互いに言いたいことは何でも率直に言える間柄なのだ。耐え切れないほどの重荷を、彼に背負わせたくはない」
昨季プレーオフの敗戦から、シャーマンHCへの批判が大きくなっているのは確かだ。シャーマンにはHCとGMを兼任するのは無理だ、いやそれよりも両方の仕事をクビにするべきだ・・・。ハーランは自ら電話口に出るため、そのようなファンの声は直に伝わってくる。「ウチのチームは、(シャーマンHCの元で)9勝7敗、12勝4敗、12勝4敗、10勝6敗。そして2年連続で地区優勝を果たし、プレーオフに出て、ドラフトもうまく行っている。それでもそのような電話がかかってくるのだ。私が自分で電話を取ることにつきものの災難と言えるだろうね」
そのようなファンに対してハーラン社長が、何が問題なのだと聞くと、4thダウン26に失敗したのが不満だ、4thダウン1を取れなかったのが不満だと、イーグルス戦の敗戦につながった理由をファンたちは挙げる。「私は言うのだ。"負けたことは我々全員が残念に思っている"とね。あの敗戦は、突然で、ショッキングなものだった。しかし私は彼らに、"1試合での1プレーのために、他の全てのポジティブな点を無視するのは誤りだ"と言うのだ。マイクは今きわめて良くやっている。このようにうまくいっている限り、チーム構造を変えるつもりはない」
パリティが支配する現代のNFLで、12シーズンにわたって負け越しがないパッカーズの安定した好成績を、ハーラン社長は誇りにしている。「いま、チームが下降線をたどり始めたのなら---正直言って今のNFLのシステムではいずれはそうなることを避けられないだろう---HCとGMの兼任の問題に私は取り組むことになるだろう。70年代や80年代のような地点まで沈んでしまうことは避けたい」
2001年春にロン・ウルフGMが引退を決めた時、GM職をシャーマンHCに任せることにしたのは、まずロン・ウルフの強い推薦、そしてハーラン社長自身も、外部から新GMを招くことでチームのケミストリーが崩れることを懸念したからだった。「シャーマンHCの1年目、"チームのケミストリーはこれまで経験した中で最高だ"とのブレット(ファーヴ)のコメントを聞いた。二度のスーパーボウルを経験した選手からの強力な推薦と言える。私はそれをかき乱したくなかったのだ。それにウチにはレジー・マッケンジー(プロ人事部長)、ジョン・ドーシー(カレッジスカウト部長)、ジョン・シュナイダー(人事アナリスト)がいる。非常に能力が高いスカウト部門を、外から来た誰かに解体されたくなかった」
7月にマーク・ヘイトリー副社長が急死したことは、チームにとって大きな痛手だった。すぐにハーラン社長は、後任に誰かを雇ってほしいか、シャーマンに聞いたという。しかしシャーマンは、現状のままシーズンに集中する方を選んだ。しかし、いずれは後任に誰かを据えるつもりだと言う。
現シーホークスのマイク・ホルムグレンHCは自著の中で、「兼任するにしても、GMの仕事のためにヘッドコーチの仕事がなおざりになることは許されない」と語っている。ハーラン社長は、「私もその点には賛成だ。しかしグリーンベイでは、そのような徴候は全く見られない。じっさい、マイク(シャーマン)は、"兼任の仕事が以前より容易になってきた"と言っている」
GM職を手放して成績が上昇したホルムグレンの例もあれば、イーグルスのアンディ・リードHCのように、GMを兼任しながら成功を続けている例もある。結局のところ、チームが勝っていれば何も問題はないのだ。「2、3試合に負ければGM兼任は重荷だと言われ、2、3試合に勝てば問題はなくなる。NFLはパリティを愛するため、すぐにチームが問題にぶちあたるようにシステムができている。上位にとどまり続けるのは大変なことだ」
ウィスコンシン大のバリー・アルバレスHCがアスレチック・ディレクター職(AD)を兼任することになったとき、前任のADパット・リヒターがアルバレスに言った言葉を、ハーランはよく憶えているという。「パットが言ったのは、"ADとして成功するためには、素晴らしいコーチになることだ。勝ち続けていれば、他のことは自然に上手く行く"ということだった」
2004年9月22日
6月のミニキャンプからヒザの腱炎に苦しんでいるCマイク・フラナガンは、2試合続けて、試合終盤にサイドラインに退いた。「少し苦しんでいるように見えたので、私の判断で下がらせた」とシャーマンHC。試合の前半で一度ヒザをぶつけ、第4Qにファーヴがインターセプトを喫したプレーでも、ヒザを打ったのだと言う。
ケガの性質から、このまま痛みが引くような希望は当分ないらしい。「今シーズンはあの苦しみが続くだろう。しかし彼はいまのところプレーを続けるつもりだ」とシャーマンHC。Cフラナガン本人は、「腱炎はちょうどヒザの正面の部分で、そこをモロに打ってしまうと、痛みがある。フィールドから退くだけでも大変だった。ジョギングがそれほど大変だと、どれだけ効果的なプレーができるか分からない」
手術の可能性について、「それはない。プレーできないほどにならない限りはね。プレーに必要なことなら、何でもやるつもりだ。今年はリーグ最高のセンターにはなれないかもしれないが、最高のうちの一人にはなるつもりだ」と本人。プロボウルに出場した昨季よりは能力が限られてしまうが、それでも非常に才能のある選手だ、とシャーマンHC。「手術も、可能性としてはある。今やらなければならないものではない。シーズン終了後に、その必要があるか検討することになるだろう」
さしあたってシャーマンHCの計画では、水曜日には練習に参加せず休み、木曜日は練習、金曜日は部分的に練習参加、というパターンで進めることになる。
ベアーズ戦で182ydsのラッシング(平均5.7yds)を許したラン・ディフェンス。いろいろな要素が絡んでいるが、まず第一にNTグレイディ・ジャクソンの欠場がやはり痛い。代わって先発したリーは、相手のプロボウル・センターのクルーツに易々と1on1でコントロールされ、相手はブロッカーを余らせることができた。リーを補うべきDTハントだったが、元気がなく、最悪に近い出来。ジャクソンがコンスタントにダブルチームを引き受けてくれる効果の大きさを、改めて思い知らされる結果となった。
開幕戦でRBスティーブン・デイヴィスをシャットアウトしたアグレッシブなディフェンスを、今回のベアーズは完全に利用した。ベアーズはミスディレクション系のプレーを多用、鋭いカットバックを切るRBトーマス・ジョーンズは、パッカーズ守備陣のオーバーリアクトを突いて、次々にロングゲインを重ねて行った。「プレシーズンから今に至るまで、相手のスキームに対して効果的にギャップを埋めることができずにいる。それは明らかだ」とシャーマンHC。
LB陣よりも、むしろ2人のセーフティ陣に問題があった、とコーチたちは考えている。8メン・フロントを布く際、シャーパーとローマンがかわるがわるスクリメージ近くにセットした。3rdダウン1で54ydsランを許したのは、シャーパーが前にセットしすぎたのが致命的なミスだった。
- RBアーマン・グリーンのファンブルについて、「左手でしかボールを持たない癖を直さなかったのがそもそもの間違いではないか」という論調が増えてきた。しかしシャーマンHCは、グリーンの癖を直すつもりはないと言う。「彼の利き腕は左であり、それをいじろうとすればかえって問題が起きる。昨年にも変えさせようとしたことがあったが、上手く行かなかった。彼にとって最善の方法ではないのだ。右手で持ったからといって大した違いが生まれるかはわからない」
- DTジェームズ・リーはベアーズ戦でヒザを捻挫。試合最後までプレーできたので、さほど心配はないかもしれないが、念のためMRI検査を受けた。結果はまだ不明。
- 開幕戦で肩を痛めていたLBハンニバル・ネイヴィーズは、ベアーズ戦では時おりレノンと交代しながらのプレーだった。幸い、ケガを悪化させることはなかった。
- ベアーズ戦を欠場したRBナジェ・ダヴェンポート(ハムストリング)とDTケニー・ピーターソン(ヒザ)の2人は、次のコルツ戦に出場できるか、水曜日にチェックを受ける。
- ファンブルリターンTDを喫したプレーで、QBファーヴがLBアーラカーに背後からのヒットを受けた、とシャーマンHCは主張し、証拠のテープをNFL本部に送付したとのこと。
- ロンバルディ時代に活躍した名QBバート・スターを記念して、ランボーフィールドにほど近い、レシュ・センターの前に銅像が置かれることになった。また、アリーナ前の広場が、"バート・スター・プラザ"と名付けられた。式典には、現在70歳のスター本人とその家族、ハーラン社長、地元選出の下院議員、スターがHCの時代に活躍したCラリー・マッカレン(今はラジオ解説)などが出席し、それぞれの楽しい思い出を語った。(写真)
2004年9月21日
- マイク・シャーマンHCは5年間で3回もホーム開幕戦で敗れたことになる。「これほどの観客の前でホームゲームを落とした気持ちを、どう表現したらいいか、わからないほどだ。そう、個人的にも大きな打撃だ」 「選手たちは非常に感情的にプレーしていたし、気合が抜けていたなどということは決してない。どの時点でも、頑張りが足りないなどとは感じなかった。向こうはいくつものビッグプレーを決め、こちらはそれができなかった」
- DEカビーア・バジャ=ビアミラ。「われわれは準備が足りなかったのか? いい試合をする準備はできてたよ。相手を見くびっていたのか? いや。どう考えたって、この相手を甘く見ていたなんてことは決してない。われわれは彼らを重要視していた」 「コーチ・シャーマンに率いられたこのチームの一つの長所は、たとえ勝利してもスーパーボウルリングを注文するようなことをせず、負けたからといっていつまでもクヨクヨすることはない、ってことだ。たとえ負けてもわれわれは動じない」
- Cマイク・フラナガン。「十分に準備はできていた。それは間違いない。こちらにとっては悪い日だった。向こうは良い日だった。向こうはいいプレーをより多く決め、こちらはいいプレーが足りなかった。何と言われようと、勝ったのは彼らだってことさ」
- QBブレット・ファーヴ。「いわばダブルパンチってやつだ。ホームで、しかも同地区を相手に負けた。いいことなど一つもないよ。あるとすれば、まだシーズン序盤だってことだ。去年と同じように、一つのプレーが、ゲームにもシーズンにも大きな影響を与えかねない、とみんな理解しただろう」 「彼らにとっては大きな勝利だろうと思う。相手がベアーズだからといって、特に違いはない。負けは負けだ。特にホームでの敗戦は大きい。マンデーナイトでの勝利の後であっても、昨年の開幕戦でミネソタに敗れたのと同じような感じがしてる。相手がどこであろうと関係ない。ホームでは勝たなきゃいけないんだ。でも今日は相手を讃えるべきだ」
- LGマイク・ウォール。「去年の開幕戦とは違う。僕らはハードにプレーして、圧倒した。オフェンスのことしか僕は言えないが、スクリメージを支配して、しっかりボールを進めることができていた。ただ、肝心なところでいいプレーを決めることができなかった。いいプレーを多く決めた方が勝つ。彼らがそうだった」
- 痛恨のファンブルロストを犯したRBアーマン・グリーンは、ノーコメント。
- RBグリーンは、いつものようにタックルを引きずりながらゴリゴリ進むときにボールを掻き出されたのではなく、LBアーラカーが完全にフリーでラインを割ってきてダイレクトに左腕のボールを叩き出した。RTマーク・タウシャーと、その右にセットしたOTケヴィン・バリーのミスだったようだ。
- 今季初出場のCBマイク・マッケンジーへのブーイングについて、「インターセプトでも決めれば、すぐにブーイングなんて消えるだろう。いずれは許してもらえるさ」とFSシャーパー。マッケンジーの出来について、「彼は良いカバレージをしていたし、向こうも彼を相手にいいプレーはなかったはずだ。非常によくやったと思う。彼はゲームに集中していたし、プレーできることをすごく喜んでいた」とシャーマンHC。
- パッカーズはFBニック・ルーチーの出番をさらに増やし、FBウィリアム・ヘンダーソンの出番を減らしている。
- QBグロスマンは、先発左CBマイケル・ホーソーンを集中して攻めてきた。「こっちには全然来ないんだ。ちょっと驚いたよ」とCBアル・ハリス。来週のコルツ戦では、マッケンジーが先発に復帰する可能性も高い。
- 第2Qに45ydsのFGを失敗したKライアン・ロングウェルは、風を読み誤った、とのこと。右のポストを狙えば左に曲がってくるはずが、そのまま真っ直ぐ飛んでポストを直撃。
- 一時退場したDTクリディアス・ハントは、肋骨の打撲。「この試合でのケガ人は彼だけだ。痛みはあるが、問題はないだろう」とシャーマンHC。
- ケガ人が出なかった中で少し心配なのはCマイク・フラナガン。先週に続き、今回も最後のドライブでルーガマーと交代した。キャンプから続いているヒザの腱炎のためだ。しかし本人は、ヒザについては珍しくコメントを拒んだ。「それについては話したくない。次の質問」
- 95ydsのファンブルリカバーTDを決めたベアーズのSマイク・ブラウンは、試合終盤にアキレス腱を断裂し、おそらくシーズン終了。
- チーム公式サイトで"A
Sharper Look"という映像コーナーが、先週からスタートしている。FSシャーパーがチームメイトにインタビューする、という趣向らしい。初回は開幕戦について、DEキャンプマン。
2004年9月20日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Bears (1-1) |
0 |
14 |
7 |
0 |
21 |
Packers (1-1) |
3 |
0 |
7 |
0 |
10 |
天気は晴れ。気温は23℃。最初のドライブで3点を挙げたパッカーズだったが、そこからは全てがチグハグ。第2Qはじめには、連続ロスタックルのあとロングウェルが45ydsのFGを失敗。次のディフェンスは自陣16での3rdダウンを守りきったかと思いきや反則で1stダウンを与え、逆転のタッチダウンを許す。次のオフェンスはドライバーへのロングパスをインターセプトされる。そして前半2ミニッツを切ったところで、敵陣2ヤードでの1stダウン、RBグリーンがファンブルロストし、そのまま95ydsのリターンタッチダウンを許してしまう。RBグリーンがこの時点で100yds以上を走りながら、3-14とリードを許してハーフタイムへ。
後半最初のベアーズのドライブでは、RBトーマス・ジョーンズのランを全く止められず、連続5回のランで71ydsを許してタッチダウン。これで18点差。ここでようやくパッカーズオフェンスが噛み合って、19プレー、9分45秒のドライブをWRファーガソンへのTDパスで締めくくって11点差。しかし第4Qに入るとパッカーズのパスが通らなくなり、ベアーズは着実にランで時間を消費していく。残り4分でベアーズのWRテレルからファンブルリカバーを奪うが、ファーヴからTEフランクスへのパスがインターセプト。残り2分半でベアーズのFGが失敗に終わり、タイムアウトのないパッカーズは最後の攻撃に賭けるが、敵陣11まで進んだところで4thダウンに失敗して万事休す。
- QBブレット・ファーヴは24/42、252yds、1TD、2INT。後半はレシーバー陣の落球も目立った。
- RBアーマン・グリーンは24回128yds。序盤から非常に好調だっただけに、敵陣ゴール前でのファンブルロスト、そしてリターンTDが痛恨の一発だった。これで2試合連続のファンブル。前半だけで103yds稼いだが、追い上げモードの後半はわずか25yds。
- RBダヴェンポートに代わって2番手を務めたRBトニー・フィッシャーは、6回15ydsと、ラッシングはパッとしなかった。3番手RBを兼ねるはずのFBニック・ルーチーだったが、この展開ではボールキャリアーとしての出番はなし。
- WRジャヴォン・ウォーカーが7回102yds。
- ラン守備は、ガタガタのズルズル。35回182yds、平均5.2yds。RBトーマス・ジョーンズにTDランを許したドライブも情けないが、最終盤にランと分かっていながらまるで止められないのも情けない。
- パス守備は、10/18、125yds。3rdダウンは3/8。今回もフロント4はサックを挙げられず、LBディッグスの1つだけ。FSシャーパーのインターセプトでタッチダウンを防いだこともあったが、Sジューの反則でゴール前で1stダウンを与えたのは痛かった。
- パンターは、今回もベテランのPブライアン・バーカー。最初は自陣44から敵陣14へ、42ydsのパント。 2回目も自陣44から、今度は56ydsのタッチバック。3回目は、自陣47から53ydsのタッチバック。
- 大きなケガ人はいなかったようだ。第4QにDTクリディアス・ハントが左腕を痛めて一時退場したが、数プレー後に復帰。
- CBマイク・マッケンジーがブーイングを浴びながら初出場。ニッケル隊形で、10プレー以下だったとのこと。
- 試合前日、CBマイク・マッケンジーが53人ロースターに登録されたため、代わりにTEショーン・マキューが解雇された。
- アクティブ・ロースターから外れたのは、RBダヴェンポート、OTベデル、G/Tモーリー、DTグレイディ・ジャクソン、DTピーターソン、CBトーマス、Pサンダー、そして第3QBのクレイグ・ノール。
- 3巡指名ルーキーのCBジョーイ・トーマスがアクティブ登録から外れ、CBジェイソン・ホートンがNFL初出場。また、DLはジャクソンとピーターソンが負傷欠場のため、苦肉の7人体制。
2004年9月19日
メディアとは話さないとされていたCBマイク・マッケンジーだが、金曜日、Press-Gazette紙のクリス・ハヴェル記者とのごく短い、2分半のインタビューに応じた。「全体として、ここに来て3日間、何の不満もないよ。(チーム復帰を嫌がったことは)今は、そんなことはどうでもいいことだ。僕はここにいる。大事なのはそれだ。過去を振り返ることはしない。僕はコンペティターだ。チームの勝利を助けるためにここにいる」
自分のホールドアウトについて、またシャーマンHC/GMはじめフロントとの関係については、やはりコメントしなかった。短期間での試合の準備について、「今年は新しい趣向がたくさんあるけど、それほど大きく違うわけじゃない。スロウィックDCは以前からいたわけだからね。慣れなければいけないのは、やはりフィジカル的なものだ」
CBマッケンジーのベアーズ戦への出否は試合直前に決定する、 というのがコーチたちのコメント。しかし、「内部情報によると、チーム側は出場させるつもりである」とWisconsin State Journal紙がリポートしている。それによると、CBキャロルに代わってダイム隊形で15から20スナップほどプレーさせるプランとのこと。
Packers
Injury
Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Notes |
Grady Jackson |
DT |
Knee |
Out |
3?4週欠場予定 |
Kenny Peterson |
DT/DE |
Ankle/Knee |
Doubtful |
欠場 |
Najeh Davenport |
RB |
Hamstring |
Questionable |
微妙 |
Torrance Marshall |
LB |
Hamstring |
Questionable |
たぶん欠場 |
Kevin Barry |
OT |
Ankle |
Probable |
欠場予定 |
Mike Flanagan |
C |
Knee |
Probable |
出場予定 |
Paris Lenon |
LB |
Thumb |
Probable |
出場予定 |
David Martin |
TE |
Quadricep |
Probable |
出場予定 |
Hannibal Navies |
LB |
Shoulder |
Probable |
出場予定 |
Bears
Injury Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Jerry Azumah |
CB |
Neck |
Out |
Marcus Reese |
LB |
Hamstring |
Out |
Rex Tucker |
G |
Elbow |
Out |
Probable
Questionable
Doubtful
Out |
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場 |
2004年9月18日
開幕戦での"ブリッツ・ハッピー"ディフェンスが大当たりしたボブ・スロウィックDC。サック数は2つだけだが、穴の多いパンサーズOL陣を圧倒し、QBデローム率いるオフェンスを完全に崩すことに成功した。スロウィックDCは、今週末のベアーズ戦でも、それ以降の試合でも、この方針を変えるつもりはないとのこと。「こちらが相手を支配するのであり相手に支配されるのではない、というのがわれわれのディフェンスの考え方でありフィロソフィーだ」
ベアーズの若いQB相手にプレッシャーをかけようというのはわかるが、今後のコルツやヴァイキングスやラムズやイーグルス相手ではどうなのだろう? 「リスクがより大きくなるのは確かだ。しかし、リスクが大きいほど、見返りも大きくなるものだ。ロン・ウルフがいつも言っていたように」。 しかし、相手チームが、アグレッシブな守備を逆手に取って、例えばロングTDを挙げるようなこともあるのでは? 「そういうことも、たぶん起きるだろう。しかし、それでも我々がやり方を変えることは決してない」
スロウィックDCのアグレッシブなディフェンスは、パスシチュエーションでの積極的なブリッツだけではない。ランブリッツも多くコールし、3-4隊形を含めていろいろな選手の組み合わせを使用している。LBディッグスは、「QBへのプレーだけじゃない、アグレッシブなラン・ストッピング・ディフェンスでもあるんだ。見た目には、QBにブリッツしているばかりに見えても、僕らはランに対してもブリッツしてる。レシーバーをジャムしてルートを狂わすこともしてる。QBをサックすることだけじゃないよ」
- 今週の練習は記者たちに公開されていないため、CBマイク・マッケンジーの状態についてはコーチや選手の証言を聞く他ない。スロウィックDCによると、復帰2日目のマッケンジーは、1stチームのダイム・ユニットでプレーしたとのこと。彼の代わりにCBキャロルとS/CBジューのどちらが外れたのかは不明。
- マッケンジーをベアーズ戦に投入するか、早ければ金曜日にも決定される。コーチたちが心配するのは、タックルなどのコンタクトに関する部分。動きそのものはいいようだ。
- マッケンジーに関する質問ばかりで飽き飽きしているか?と聞かれたFSダレン・シャーパー。「今後もこれが続くとは思わない。彼がフィールドに出ていくつかパスを叩き落せば、彼がずっとここにいたみたいな感じがするはずさ」
- RBナジェ・ダヴェンポートがハムストリングを痛めてベアーズ戦の出場が難しい状態のため、FBニック・ルーチーがRBとしてボールキャリーする練習をしている。彼はベンガルズでの4年間でラッシング32回133yds、2TDを記録している。
- スロウィック新DCの元での自分の役割の変化についてDEカビーア・バジャ=ビアミラ。「前は、僕はただQBを捕まえようと頑張るだけだった。今は、誰もがQBをサックすることが可能だ。だから、僕はニック(バーネット)に競り勝ってQBをサックしなければならず、ローマンに競り勝ってQBをサックしなければならない。そういう風にスキームができているんだ。"おい、これは俺の領分だぞ"ってニックに冗談を言ってるよ」
- パンサーズ戦の終盤にルーガマーと交代して退いたCマイク・フラナガンだが、試合最後まで出場することは可能だったと言う。「すでに勝利は手中にしていたし、ベクトルOLコーチは、ヒザのことになるとものすごく敏感なんだ。彼自身のヒザがすごく悪いものだから」
- プレシーズンでヒザを痛めてインジャリーリザーブに入ったOTブレナン・カーティン。「手術直後の困難な時期を家族のそばで過ごせるように」とのチーム側の勧めもあり、グリーンベイでなくマイアミで手術を受けることになった。ビルズのRBマゲイヒーの手術を行ったドクターらしい。
2004年9月17日
8ヶ月ぶりにパッカーズに戻ってきたマイク・マッケンジー。ホールドアウト中に電話で連絡を取り合っていたチームメイトも多く、さほど気まずくなることもなくロッカールームに受け入れられたようだ。ただし本人は、「今季中はインタビューに応じるつもりはない」とチーム広報を通じて宣言。決してシャーマンHC/GMと和解しての復帰ではなく、「仕方なく戻った」という様子がありありとうかがえる。火曜日にグリーンベイ空港に着いたときにも、TVレポーターに対して、「これは自分の考えじゃない」とコメントしている。
- シャーマンHC。「いつだって、全員がハッピーとは行かないものだ。フットボールチームに限らず、どんな組織でも不満を抱えた従業員はいる。しかしそのような者も、自分のベストを尽くして仕事をするだろう。私が心配しているのは、マイク・マッケンジーを、今年の、グリーンベイ・パッカーズでプレーする準備をさせることだけだ。マイクは以前と同じようにプレーしてくれると思っている。そうでないと考える理由は見当たらない」
- QBファーヴ。「今朝ここに来てすぐ、僕は彼と話した。彼の態度はすごくよかった。後ろから抱き付いてきて、"戻れて嬉しい"と言ってくれた。"オレたちも嬉しいよ"と僕も答えた」。 ファーヴはマッケンジーのホールドアウトについて、「契約を守るべきだ」と繰り返し批判してきた。「彼はここに来ているべきだと思った。契約下にあるんだからね。今もその考えに変わりはない。しかし彼はやってきた。来てくれたことは嬉しいよ。ただ、キャンプの始めに来てくれていたらと思う。彼を恨んでなどいないけれど、もっと早く来るべきだった」
- CBハリスは、マッケンジーの復帰に大喜びしている、と語りながらも、コメント拒否のマッケンジーの代わりに自分たちが話さなければならないことに、少し苛立ちを見せた。ロッカールームの反対側のマッケンジーに向かって、「Yo, Mike, こっちに来て自分の後片付けをしろよ!」
- FSシャーパーは、マッケンジーが不満分子となってチームに悪影響を与える心配はないと言う。「マイクは、自分のプレーにプライドを持っていると思う。仮に、今もトレードを望んでいたとしても、それが彼のプレーに影響するとは思えない。なぜなら、フィールドに出て良いプレーをしなければ、トレードで獲得したいとは思ってもらえないからだ」
- DTハント。「彼はみんなのためにハードワークを続けるに違いない。たとえトレードを望んでいてもね。来週になったら、その気も変わるかもしれない。誰にもわからないだろう?
」
- 復帰初日の練習を見たスロウィックDCは、「クイックで、鋭い加速を見せてくれた。過去4年間で彼が見せてくれたような動きだった。完璧に仕上がっていて60分間いや30分でもプレーできるか?と聞かれたら、そこまでの確信はない。今週の練習の進み具合や、来週の様子も見ていくつもりだ」
- スロウィックDCは、今週末のベアーズ戦ではCBホーソーンがスターターだと宣言したが、マッケンジーを(一部であれ)投入する可能性を捨ててはいない。「単純に、この選手をいまFAで獲得し、日曜の試合に使わなきゃいけない、というつもりでやってみよう。いまは準備ができていないなら、少しでも早く準備ができるよう、学習のスピードを速めなければ」
- ショッテンハイマーDBコーチ。「彼は今日プレーブックを受け取って持って帰り、質問があれば、明日質問してくるだろう」
開幕戦で左ヒザを痛めたDTグレイディ・ジャクソンだが、MRI検査の結果、脱臼した膝蓋骨の周囲の組織はさほど損傷を受けていないことがわかった。2ヶ月またはそれ以上の欠場が予想されていたが、3、4試合の欠場で済みそうだ。「すごく運が良かった。検査の前は、これより悪くないことを神に祈ったよ。結果を聞いて、クリスマスの子供のように嬉しかった。ケガした時には本当に怖かったから」とジャクソン。これまでに痛めたことのない左ヒザだったことも、程度が軽かった理由かもしれない。
- プラクティス・スクワッドにいたTEベン・スティールを、ロースターに契約。あまり必要のない4人目のTEを昇格させた理由はわからない。しかしJS Onlineは、ヴァイキングスのエースTEクラインササーが前十時副靭帯(ACL)の部分断裂で長期欠場の危機にあることと、今回の人事を関連付けて考えている。ヴァイキングスは、昨年と今年キャンプに参加したスティールを呼び戻そうとしている、とパッカーズが考えたからではないか、というのだ。本当にヴァイキングスがスティールをそれほど高く評価しているかは不明だが。
- TEスティールの昇格により、53人のロースター枠が埋まり、マッケンジーをロースターに入れるには誰かを解雇しなければならない。
- RBダヴェンポートの負傷を受けて、RBウォルト・ウィリアムズをプラクティス・スクワッドに加えた。グリーンも先日の33キャリーで疲労しているため水曜日の練習を休み、となるとRBフィッシャーだけでは練習を進めることさえ難しいからだ。RBウィリアムズは今夏のキャンプでフィッシャーに次ぐ4番手RBと評価されていた選手。
- DEコリン・コールをプラクティス・スクワッドに加え、代わりにQBスコット・マクブライエンを解雇した。
- 開幕戦で7タックル、1サック、1インターセプトを記録したLBニック・バーネットが、NFCのDefensive player of the weekに選ばれた。
2004年9月16日
ずっとチームを離れていたCBマイク・マッケンジーが、ようやくホールドアウトを終え、パッカーズに合流した。彼は火曜日の夜にグリーンベイに到着し、水曜日の朝8時からシャーマンHCと会談。その後、水曜昼の定例記者会見の中でシャーマンHCが発表を行った。
早くも、水曜午後の練習にマッケンジーは参加するとのこと。
「マイク・マッケンジーが、パッカーズでプレーするために、ここに戻ってきた。それが現時点のわれわれだ。今後は、一日一日ずつ進んでいくだけだ。このビジネスでは、また人生においても、恨みを抱いたままでは前に進むことが困難になる。われわれの誰もが、現在に生きている。明日のことは明日にしかどうにもならない。昨日のことは昨日のことだ。いまに始まったことではない」とシャーマンHC。
マッケンジーとの会談が決まった火曜日の時点でシャーマンHCは、マッケンジーの契約を見直すことはきっぱりと否定しており、今回の復帰はマッケンジー側が根負けした結果と言えそうだ。キャンプ開始からのホールドアウト期間、パッカーズは彼に1日$5,000ドルの罰金を科す権利があり、いまでは総額20万ドル以上になってしまっているが、それについてはなんらかの妥協が成立したのだろうと見られている。
大物エージェントのドリュー・ローゼンハウスは、前日の時点で、「いまでもトレードが第一希望であることに変わりはない」と語っており、マッケンジーが来季以降も残留する保証は何もない。
シャーマンHCは、今朝見た限りではマッケンジーは体調を整えているようだ、としながらも、いつ試合に復帰させるかは今後の練習を見てからにする、と語った。「トレーニングはしっかりして、体はできているようだ。これは好ましいことだ。彼ができるだけ早く準備ができるよう、われわれはできる限りのことをしている。(DCが替わって)今年は新しいディフェンスだ。学ばなければならないことがたくさんある。それに、フットボールをずっとプレーしていないし、やはりトレーナーとトレーニングするのと実際のフットボールをするのは違う」
NFLのルールでは、ホールドアウトからのこうした復帰の場合、すぐに53人ロースターに加える必要はなく、2週間はロースター枠から除外して様子を見ることが許されている。もちろん、すぐに試合に出場させる場合は別だが、パッカーズは現在52人しか抱えておらず、代わりに誰かを解雇する必要はない。
開幕戦でヒザを負傷したNTグレイディ・ジャクソンは、おそらくシーズンの半分ほどは欠場することになりそうだ。火曜日の時点では腫れがひどいため、回復までの期間を詳しく判断することはまだできないとのこと。いまのところ、手術は必要ないとチームドクターたちは考えている。
ルーキーシーズンをケガで棒に振り、先日ようやくNFLデビューを果たしたDTジェームズ・リーが、ジャクソンに代わって先発出場することになる。プロ人事部長レジー・マッケンジーは、「いいプレーをしたと思う。エフォートもよかった。チャンスを与えて、彼のプレーぶりを見てみようじゃないか。楽しみだよ」
パッカーズ首脳は、昨年と比べると若手の成長もあってDL陣の層は厚くなったと考えている。リーがまるまるジャクソンの代わりにプレーする必要はなく、時にはハントやジェンキンズ、コーリー・ウィリアムズがNTに入ることも考えられる。開幕前にカットしたDTラリー・スミスを呼び戻す可能性について、プロ人事部長マッケンジーは、「彼は我々のボード(FA選手の評価ランク)の高い位置にいる。しかし、若手たちのプレーも評価している。どうしても補強が必要というわけではない」
2004年9月15日
- LGマイク・ウォール。「1週間のあいだ、いかにパンサーズが良いチームか、という話ばかり聞かされてきた。しかしこちらにもプライドがある。俺たちは、おそらくNFL最高のディフェンシブ・フロントに対して、いいところを見せてやりたかった」
- RBアーマン・グリーン。「この試合にあたって、ランニングゲームを確立することが必要だ、ということはみんなわかっていた。真っ向からランプレーで挑み、最初にそれがうまくいけば、試合をモノにできると思っていた。(33回のランは)さすがに疲れきったね。グリーンベイと比べて少し暑く、湿度も高いし。試合の最後には痙攣も出始めたけど、ちょうど僕の仕事が終わるところだった」
- QBブレット・ファーヴ。「人々が、もう少しウチのチームをリスペクトしてくれるといいね。されてないとは言わない。でもウチはとてもいいチームなんだ。今後どうなっていくかは分からない。プレーのレベルをさらに引き上げ、それを続けていかなくては。それが優れたチームのしるしだ。今日僕たちがしたことは、素晴らしい出来栄えだった」 「ロスリーOCと僕は、オフェンスに勢いをつけるためには、いかに相手のフロントセブンを無力化するかだ、という話をした。それが完璧にうまくいった。オフェンシブラインの連中は、いくら褒めても褒めたりないよ」
- FSダレン・シャーパー。「昨季の4th&26のことばかりが話題にされていた。だから僕たちは今夜は何かを認めさせたかった。アグレッシブに、ターンオーバーを奪いに行くのだということが、わかってもらえたと思う。それが勝負の分かれ目になる。ターンオーバーを奪って、オフェンスに良いポジションを渡せれば、必ず得点してくれるからね」 「ウチのオフェンシブラインは、最高の相手という試練に直面すると、必ず結果を出すんだ。あのディフェンスに対する今日のプレーは、彼らがいかに優れているかを皆に知らしめたと思う」
- マイク・シャーマンHC。「ターンオーバーを犯さない、というのが勝利のカギだった。3rdダウンで勝てたし、ランでボールを進めることができたし、レッドゾーンでも良かった」 「仮に負けていたとしてもそれで終わりではないし、勝ったとしても、まだ何も成し遂げたわけではない。今日は確かに素晴らしい勝利だったが、1勝に過ぎない。平静を保ち、ハードワークを続けていくのだ。ハイになりすぎることも、ローになりすぎることもない」
- シャーマンHCは、4月末のミニキャンプから、このパンサーズ戦をひとつの目標として選手に対して強調してきた。
- パンサーズのジョン・フォックスHC。「2-0のターンオーバーが分かれ目になった。どちらも非常に大きなプレーだった」
- パンサーズのQBジェイク・デローム。「パッカーズはブリッツに頼っていた。その代償を払わなければならないことも多いのだが、今夜のウチはそれができなかった」
- これまで右CBに固定してきたアル・ハリスだが、今回はサイドに関係なく、相手のエースWRスティーヴ・スミスをカバー。それ以外の選手はかわるがわるブリッツに入り、(昨季のプレーオフのように)ブリッツの際にスミスにクイックパスを通されてランアフターキャッチでロングゲイン、というパターンをハリスが防ぐ、というプランだったようだ。実際ビッグプレーは許さず、いい仕事をした。
- そのハリスが少ししくじったパスカバーがあったが、WRスティーヴ・スミスがジャッグルしたところを上手く叩き、浮いたボールはLBニック・バーネットの胸へ。
- ゲーム最初のディフェンスは3-4隊形。DTハントの代わりにLBレノンが出た。その後も数回3-4隊形を使ったようだ。
- ダイム隊形でのDL陣は、DEバジャ=ビアミラと新加入のDEトゥルーラック、DTハント、DTジェンキンズ。LBはもちろんバーネット。DB陣は先発4人に加えてCBキャロルとSバウ・ジューの6人。
- OTケヴィン・バリーがフィールドに入ってくると、相手ディフェンスは自動的にエキストラTEと判断しラン警戒となる。今回はそれを逆手に取ろうと、バリーがTEでなく、本来のRTとしてタウシャーと交代出場したプレーがあった。
- ファーヴは26試合連続でTDパス成功。もう1試合でNFL史上4位タイとなる。
- かつての名DEレジー・ホワイトがパッカーズのサイドラインで観戦。もちろん、キャリアの最後はパンサーズにも在籍していた。
2004年9月14日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (1-0) |
3 |
7 |
14 |
0 |
24 |
Panthers (0-1) |
0 |
7 |
0 |
7 |
14 |
天気は23℃、天気は曇り。パッカーズは前半からコツコツとラン攻撃を繰り返し、着実にボールコントロールした。前半はほぼ互角の展開だったが、第3Qに2つのターンオーバーから、2つのTDドライブを決めたパッカーズが、この時点でほぼ試合を決めた。パンサーズの強力DLとパッカーズの強力OLの対決が注目されたが、粘り強いラン攻撃と、16回中10回を成功させた3rdダウンコンバージョンがパッカーズに勝利をもたらした。
第1Qは、両者パントのあと、パッカーズはRBグリーンのランで敵陣24までボールを進めるが、3rdダウン1でランを止められて3点どまり。パンサーズは、第2Qに入ってQBデロームのパスが効果的に決まり始めた。パッカーズは3rdダウン14でLBバーネットがサックを決めたかに見えたが、フェイスマスクの反則で1stダウンを許し、最後はFBフーヴァーへの1ydsTDパスで逆転。しかしパッカーズも次のドライブで、WRウォーカーへの24ydsパスなどで敵陣ゴール前に迫り、RBグリーンの6ydsTDランで再び逆転。
後半に入って霧雨が降り始めた。10-7で前半を折り返したパッカーズは、第3Q冒頭の守備でDEキャンプマンがファンブルリカバーを奪うと、WRドライバーへのパスなどでゴール前に迫り、再びグリーンのランでタッチダウン。次のパンサーズのドライブでも、LBバーネットがやや幸運なインターセプトを決めると、ラン主体の6分のドライブから、最後はRBグリーンへのTDパスを決めて17点差。第4Qに入っても着実にランで1stダウンを重ねてボールコントロールしたパッカーズは、パンサーズの追い上げをWRムハマドへのTDパス1本にとどめ、危なげなく逃げ切った。
- RBアーマン・グリーンは33回119yds。ランで2TD、パスで1TDの大活躍。ファンブルが1回あったが、WRウォーカーがリカバーして事なきを得た。
- QBブレット・ファーヴは15/22、143yds、1TD。ヤーデージは少なかったが、3rdダウンで効果的にパスを決めた。特に3rdダウンロングで決めたいくつかのプレーはシャープそのもの。
- 3rdダウンコンバージョンはパッカーズが10/16と素晴らしい出来。対してパンサーズは3/10。
- タイムオブポゼッションはパッカーズの38分04秒。
- OL陣は相手DLのレベルを考えると非常によく頑張った。ラッシング152yds。2つの被サックもいわゆるカバレージ・サックで、完全にやられたサックでなかった。
- 課題のパス守備は、やはりブリッツ多用。2サック。相手OLがあまり強くないこともあり、まずまずプレッシャーをかけ、QBデロームを走り回らせることができた。しかしフロント4でプレッシャーをかけられたのはDEバジャ=ビアミラだけで、サックを記録したのは全てLB陣。
- DB陣のカバーは、最後のTDではキャロルの大きなミスがあったが、全般的にはまずまず。特に3rdダウンで踏ん張りを見せた。プレッシャーをかけてQBに時間を与えなかったことが、若いDB陣を助けたようだ。
- DTグレイディ・ジャクソンの負傷退場で心配されたラン守備だが、パンサーズはわずか13回しかランをコールせず。パッカーズがリードして試合を進めたこともあり、トータル38ydsに押さえ込んだ。平均2.9yds。
- ジャクソンの退場でジェームズ・リーが代わりにノーズタックルに入った。フェイスマスクの反則を取られたりしたが、出来はまずまず。
- パンターはベテランのブライアン・バーカー。 1. 敵陣38から敵陣7に落とすプーチパント成功。 2. 自陣9の厳しい地点から蹴ったが、ラッキーバウンドにも助けられて51yds。ピンチを救った。 3.
50yds地点からのパントだが、アンラッキーバウンドでかなり戻ってしまい、わずか25yds。 4. 自陣24から32ydsのパント。 5. 敵陣35ydsからのプーチパントで敵陣17へ。
- ケガ人。DTグレイディ・ジャクソンが、最初のドライブでカットブロックを受けて左ヒザを痛め、カートで退場。JS Onlineによると膝蓋骨の脱臼で、長期欠場は確実とのこと。大型ラインマンだけに、順調でも2ヶ月。手術が必要となれば今季終了の可能性もある。
- ケガ人。RBナジェ・ダヴェンポートが、第2Qのキックオフリターンの際にハムストリングを痛めて退場。後半はプレーできず、RBグリーンの負担が大きくなってしまった。ケガの程度は不明。
- SSマーク・ローマンは仲間に横から脇腹?をヒットされ、いったん退場したがすぐに復帰。一時的に息ができなくなったようだ。
- 後半の途中でCマイク・フラナガンがルーガマーと交代。ヒザ痛を抱えているため、休ませる目的だったようだ。
- アクティブ登録から外れたのは、T/Gベデル、T/Gモーリー、DT/DEピーターソン、LBマーシャル、CBホートン、Pサンダー、そして第3QB のノール。
- 試合開始前、難病のホジキン病からの復活を果たしたパンサーズのLBマーク・フィールズに対し、盛大なスタンディング・オベーションが贈られた。
2004年9月13日
来春FAとなるはずだったCBアル・ハリスが、契約延長に合意した。詳細はまだ不明だが、総額およそ$19ミリオンの5年契約で、$7ミリオン以上のボーナスを含む、と代理人が語っている。そのボーナスが全て契約ボーナスなのかは不明。パッカーズが彼との契約延長を選んだのは、CBマッケンジー問題が影響しているのは言うまでもない。不動のエースCBが欠けた今、2人のルーキーCBを無理なく育てていくためにも、信頼できるベテランの存在が必要だと首脳陣は判断したようだ。
現在29歳のハリスは、イーグルスから移籍し念願のスターターに定着して2年目。ややスピードには欠けるが、長身を活かしたフィジカルなプレーが身上。先発CBとしては「並」のクラスと見られているが、今年はキャンプ・プレシーズンを通じて高いレベルのプレーを続け、記者たちの評価も昨年より上がっていた。また、オフシーズンのトレーニングや、キャンプでの練習態度も常に真摯なプロフェッショナルで、若手CBたちの良いお手本だ、と首脳陣の心をがっちりとつかんでいる。
「彼が練習やプレシーズンゲームで見せた毎日のパフォーマンスが、決め手になった。彼を毎日見ていれば、尊敬するようになる。毎日同じように練習する、真のプロフェッショナルだ。彼はルーキーたちの面倒をよく見てくれるし、助けようとしてくれている」とシャーマンHC。
代理人によると、ハリス本人は、契約問題は来春に先送りして今はシーズンに集中しようと、数日前に交渉を打ち切ったが、パッカーズ側がプッシュを続けたために金曜日に合意に至ったのだという。ハリス本人は、「僕はフットボールに集中している。チーム側と代理人とで進めたことだ。僕はあまりそちらには首を突っ込まず、成り行きに任せてるよ。これまでも、契約のことはあまり考えてはこなかった。けっきょくは、自分のプレー内容が、ビジネス面を決定するのだから」
ハリスはトレードでやってきたため、以前の契約ボーナス分をパッカーズがサラリーキャップに組み込む必要がなく、今年はベースサラリーのわずか$1.35ミリオンだけがパッカーズのキャップに計上されていた。今回の契約は(判明している限りでは)、1999年にCBタイロン・ウィリアムズが結んだ契約とほぼ同じだ。先発CBとしてはかなりの安サラリーだったハリスだが、ようやくこれで先発CBらしい金額を手に入れることができた。
ここ数年のパッカーズは、主力選手がFA市場に出る前に、早め早めの契約延長を行ってきた。来春はスターターが6人ほどFAとなる、ちょっとしたヤマ場のはずだったが、すでにファーガソンとハリスが契約延長。あとは、RGリヴェラ、LGウォール、TEフランクス、LBネイヴィーズの4人。(1年契約の選手を除く)
今年カーディナルズからFA移籍してきたTEスティーヴ・ブッシュが解雇された。NFL8年目のブッシュは、派手さはないが器用で堅実なブロッキングTEとして期待されていたが、キャンプでは2番手TEのマーティンをプッシュすることができなかった。また、つい先日には、元タイタンズのルーキーTEマキューを獲得したため、ブロッキングTEばかりダブついてしまい、成長の見込めないベテランは居場所を失うことになってしまったようだ。
「非常に難しい決断だった。彼はベテランで、ハードに頑張っていたからね。最近若手TEたち(プラクティス・スクワッドも含め)が加わって、彼らの能力や、スペシャルチームでのプレーに満足した、ということもある」とシャーマンHC。新加入のショーン・マキューがこれで3番手に昇格するが、開幕戦までには準備はできないだろう、とロスリーOCは語っている。
これで空いた53人目のロースター枠を使って、開幕戦前に誰かと契約するのかとの質問には、シャーマンHCは明言を避けた。
Packers
Injury
Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Notes |
Kenny Peterson |
DT/DE |
Ankle/Knee |
Doubtful |
欠場 |
Torrance Marshall |
LB |
Hamstring |
Questionable |
たぶん欠場 |
Donald Driver |
WR |
Ankle |
Probable |
出場予定 |
Ahman Green |
RB |
Knee |
Probable |
出場予定 |
Michael Hawthorne |
CB |
Back |
Probable |
出場予定 |
Jason Horton |
CB |
Hip |
Probable |
出れるが出さないかも |
Panthers
Injury Report |
Player |
Pos. |
Injury |
Status |
Tutan Reyes |
G |
Ankle |
Questionable |
Probable
Questionable
Doubtful
Out |
: 出場の可能性75%
: 出場の可能性50%
: 出場の可能性25%
: 欠場 |
2004年9月12日
今年からコンビを組むFSダレン・シャーパーとSSマーク・ローマンは、いろいろな点で対照的な2人だ。シャーパーはビッグプレーメーカーで、ディフェンス陣を代表してやや饒舌なほど喋り、カメラに注目されることを好み、ハンサムな独身貴族。いっぽう新加入のローマンは、静かで、常に控えめで、地味な仕事人タイプ。高校時代からのガールフレンドと結婚し、すでに子供が3人いる。
バトラーの引退以来、パッカーズのDB陣がシャーパーの能力をあまり活かしきれていなかったのは衆目の一致するところ。カバー能力が低く、ミスタックルを量産するSSばかりだったため、どうしてもシャーパーは後ろに控えざるをえなかった。しかし、守備範囲が広く、タックルがシュアなローマンの加入で、今年はシャーパーをかなりフレキシブルに動き回らせることができると、期待が高まっている。
「ローマンはシャーパーとよくマッチしている。どちらもポジションを交代可能で、さまざまな用途に、シャーパーの能力をフルに使うことができる。彼ら2人がいてくれることに非常に満足している」とスロウィックDC。シャーマンHCは、「彼はこれまでいた選手より、レンジが広い。2人の前任者(エドワーズとアンダーソン)よりも、ずっとシュアなタックラーだ」
ローマンが、アンダーソンと違ってあまりビッグプレーを狙いに行かないことも、シャーパーに安心感を与えているようだ。「彼は僕とスタッツで争うことなど気にかけていない。ただひたすら勝利がほしいだけだ。試合中に僕が、"そっちがこうしてくれれば、僕はこう動ける"と話すと、いつも彼は"何であれ必要だと思うことをしてくれ。こっちはサポートする"って感じなんだ」
今年のルール変更によりパスカバーの手段が制限されるため、QBに時間を与えないためのパスラッシュがより重要になった。スロウィックDCはプレシーズンゲームから、さまざまなパッケージでブリッツを送り込むアグレッシブな守備を試している。ブリッツを増やせば後ろが手薄になってしまうため、なおさら(アンダーソンのような典型的なストロングセーフティではなく)ローマンのようなカバー能力の高い選手が有用なのだ。彼の加入で、今年はシャーパーがスクリメージ近くでプレーすることが増えると予想されている。
「開幕をマンデーナイトで迎えられるなんてエキサイティングだね。ここに来る前のシンシナティでは、試合は決まって日曜午後1時だった。ダレンのような選手と一緒にプレーし、ブレット・ファーヴはじめ素晴らしい選手たちと同じチームでプレーするのはワクワクするよ。パッカーズが僕の能力を買ってくれて、このチャンスを与えてくれたことが本当に嬉しい」
とローマン。
シャーパーとの性格の違いについて、「シャーパーはシャーパーだ。あれが彼の個性。良い悪いじゃなく、僕と違うってだけだ。僕はずけずけ言うタイプじゃない。母校のルイジアナ州立大の勝敗についてだけは、自慢をするだろうけどね。しかしそれ以外は、たいていの場合は静かにしてる。できるだけ冷静に、リラックスして、目立たずにいる」とローマンは説明する。「彼とプレーすることで、僕も向上していくと思う。むこうが同じように思っているかは知らない。でも、ありうることだとは思うね」
- JS Onlineによると、パッカーズとCBアル・ハリスが契約延長に合意したとのこと。まだ金額も契約年数も不明の第一報のため、詳細は後日に。
- 同じく来春で契約が切れるTEババ・フランクスだが、チーム側からまだ契約延長の話はないようだ。「そういった事柄に今は振り回されたくない。シーズンに集中したいんだ。(チーム側が自分の契約延長を優先してくれないことを)別に気にしてはいない。これはビジネスだから」
- 金曜日の練習でもベテランのPブライアン・バーカーが大部分のパントを蹴っており、パンサーズ戦でのバーカー先発は決定的に。
- 今日もロースターの変更はなく、このまま開幕戦を迎えそうな状況。
- プレシーズン最終戦でヒザを痛めたDT/DEケニー・ピーターソンは開幕戦を欠場することがほぼ決定。おそらくさらに1、2週は必要だろう。
- LBトランス・マーシャル(ハムストリング)とTEブッシュ(肋骨)は金曜日の練習に参加できず、開幕戦は欠場の公算が大きくなった。3番手TEのブッシュが欠場の場合、2番手FBのルーチーがその代役を兼ねる、とのこと。
2004年9月11日
9月5日の午後3時半。DE/DTカレン・ジェンキンズは、妻や子供たちとともにハラハラしながら連絡を待っていた。今夏はキャンプでもプレシーズンゲームでも頑張って、チームから高く評価されてはいたが、絶対残れるという確信はなかった。最終ロースターカットの期限から30分が経ち、プロ人事副部長のマーク・リリブリッジからの電話が鳴った。いったいどっちだ・・・と思いながら電話をとると、副部長の言葉は"Congratulations !" だった。
それからすぐに彼が電話をかけたのが、兄クリス・ジェンキンズだった。すでにプロボウル出場2回、いまやNFL最高のDTとも評される、パンサーズの中心選手だ。「ロースター入りしたって話したら、まるでぶっ壊れたみたいに興奮して喜んでくれた。兄貴もこれを待っててくれたんだ。僕だってまだ実感が沸かない。これを目標にして、ずっと頑張って、頑張り続けて、ついに夢が実現した。まだ信じられないよ」
背番号は兄と同じ77番。ドラフト2巡指名から順調に出世した兄クリスと違い、 カレンはドラフト外からNFLヨーロッパを経て、ようやくここまでこぎつけた。DE陣が手薄とはいえ、実績のあるケニー・ホームズやウォコーリーに競り勝っての開幕ロースター入りは、彼のハードワークのたまものだ。「お前はまだロースター入りしたわけじゃないぞ」とキャンプ中に絶えず兄がハッパをかけてくれたおかげだ、とカレンは振り返る。
そして、いきなり開幕戦、しかもマンデーナイトでの直接対決となった。 ミシガン州で中学教師をしながら男手一つで息子3人を育てた父ダロームは、さすがに興奮を抑え切れない様子だ。すでに両チームの帽子を用意した彼は、どちらを応援するのかと聞かれると、「どちらであれ、ディフェンスの方の帽子をかぶることにするよ。周りのファンがどう言おうと関係ない。2人の息子が私を守ってくれるさ。どちらが勝ってもいいから、ケガすることなく終えてほしい」
カレンとクリスの兄弟が同じフィールドに出るのは、高校のとき以来だ。試合の前夜には、生母アニーを含めて、ファミリー全員で集まろうと2人は計画している。
2004年9月10日
開幕戦ではCBマイケル・ホーソーンを左CBとして先発させるとシャーマンHCが発表した。NFL4年間で9試合の先発経験のあるホーソーンだが、スピードにもクイックネスにも欠け、191cmの長身の他にはあまり特筆すべきものはない。今年のプレシーズンゲームでもかなりの不振で、ビッグプレーを簡単に許していたため、思い切ってルーキーを先発起用する好機ではないかと期待する声が多かった。
キャロルでなくホーソーンを選んだ理由についてシャーマンHCは、「現時点では、こうするのが、最もこの試合に勝つチャンスがある、と判断したからだ」と型どおりの説明をしている。またホーソーンもキャロルも、問題はどちらが先発するかではなく、試合に勝つことであり、どこをプレーしろと言われても全力で頑張るだけだ、と型どおりの受け答えをしている。
プレシーズンで着実に成長を見せていたCBアマド・キャロルだが、惜しくも開幕スターターを逃した。しかしシャーマンHCは、CBキャロルはダイム隊形でかなりの出番があり、また、ベースディフェンスでも(ホーソーンに代えて)プレーさせることもある、と明言。スロウィックDCも、「現在もそしてこれからも、毎日・毎週がスターター争いだ」と説明し、決してホーソーンの先発の座が安泰でないことを強調した。
- 水曜の午後は、今季初めてのレイ・ニチキ・フィールド(非公開用の練習フィールド)での練習。先日完成した改修工事(写真)により、室内練習場のドン・ハトソン・センターや多くのスタジアムと同じ、最新式の人工芝 "FieldTurf" が新たに敷かれている。
- プラクティス・スクワッドにWRアンドレ・サーマンと契約。身長5-11(180cm)、体重192ポンド(87kg)。サザン・オレゴン大出身のドラフト外ルーキーで、先日テキサンズから解雇されたばかり。ケルヴィン・カイトとは違い、"WR"とだけしか表示されていないので、リターナーの候補ではないらしい。これでプラクティス・スクワッド枠が全て埋まった。
- 先発パンターについては、まだ何も発表はなく、今週末までは両者に競争を続けさせるつもりのようだ。スターターについても、練習でどちらが多く蹴ったかについても、誰もがノーコメント。それでも、「ブライアン・バーカーがスターターっぽい」という雰囲気を、記者たちは感じ取っているようだ。
- NFLでは、選手のベースサラリーはレギュラーシーズンの週割りで支払われる。もしベースサラリーが$1.7ミリオンの選手なら、毎週$100,000ドルの小切手を受け取るわけだ。CBマイク・マッケンジーはベースサラリーが$2.75ミリオンなので、もしホールドアウトのままレギュラーシーズンに突入すると、1週ごとに$161,765ドルを損することになる。
- NFL経験4年未満の若手選手は、上記のように週割りのサラリーしか保証されず、シーズン途中で解雇されたら給料もそこで終わり。しかしNFL4年以上のベテランは、開幕週にロースターにいれば、それだけでベースサラリー全額が保証される、というルールがある。それを避けるため、2002年には開幕戦の前日にTEタイロン・デイヴィスを解雇し、試合の翌日に再契約したことがある。
- 上記の理由により、もしPバーカーを開幕戦で使うと、たとえその直後に解雇したとしても、ベースサラリーの$760,000ドルをまるまる支払わなければならない。高額サラリーでないとはいえ、キャップへの影響も多少はある。バーカー本人は、「なにも何ミリオンも貰おうってわけじゃない。だから、もし僕が勝利に貢献し、B.Jの成長を助けると信頼してくれるなら、ベテラン最低額のサラリーぐらい、キャップ的にもなんとかなるだろう」と正直な気持ちを語っている。
2004年9月 9日
B.J.サンダーは、パンターとしては異例の3巡指名を受けたために、この数ヶ月間プレッシャーにさらされ、さらにプレシーズンでの不振(23回平均36yds)で大きな批判の矢面に立たされている。自信は決して揺らいでいないと彼は言うが、不調の原因がメンタル面にあることは認めている。強いラッシュの中で蹴らなければならないこの職業に最も必要なのは、精神的なタフさなのだ。そしてサンダーを知る多くの人が、彼にはそれがあると証言している。
「じっさい、彼は同じ経験をしたことがあるのです。オハイオ州立大では、もっと大きな苦難を乗り越えて、素晴らしい結果を残してきました」と妻のべスは振り返る。有望なパンターとして名門大に入ったサンダーだが、なかなかスターターとなることはできなかった。2001年のUCLA戦では、9ydsの失敗パントを蹴ってベンチに下げられ、代わったPアンディ・グルームが活躍して全米王座に貢献し、1stチーム・オールアメリカンにも選ばれた。サンダーは転校せず、2年間チャンスを待った。
メジャー・リーグ・サッカーのコロンバス・クルーのグラウンド整備監督のマット・ウィリアムズは、昨年夏にサンダーと出会ったときのことを憶えている。"turf grass
science"の学位をすでに取得していたサンダーが、インターンとしてプロサッカーチームにやってきたのだ。「"なあおい、卒業するPグルームの穴を埋めるのは大変だな"と私は言ったのだが、B.J.はまるで心配していなかった。それどころか、車に乗っている間じゅう、レイ・ガイ賞(全米最優秀パンター)を勝ち取ることや、オールアメリカンに選ばれることを話していた。私がこれまで出会った中で最も自信に溢れた人間の1人と言えるよ」
本人が言ったとおり、2003年シーズンには素晴らしい成績を残してレイ・ガイ賞を受賞。パンターを求めるパッカーズからドラフト3巡で指名されたというわけだ。
「私は、彼が前任のビドウェル以上になれると大きな期待をしてしまった。非常に責任を感じている」とボナメイゴSTコーチ。彼の指導で、パントの際のステップを何度かいじったことも、不調の原因なのかもしれない。ブロックされないよう、より素早く蹴るために、3ステップのアプローチを2ステップ半に変更したのだ。しかしそれが上手くいかず、またタイム短縮の効果もなかったため、キャンプなかばで元のステップに戻したのだという。
新たに同僚となった大ベテランのブライアン・バーカーは、ライバルであると同時に、ルーキーの指導も担っている。「おそらく、僕よりも高く遠くに飛ばせるパンターは、100人ぐらいはいるんじゃないかな。僕らベテランが毎年生き残っているのは、メンタル面がしっかりしていることが理由なんだ」
サンダーは、オハイオ州立大でのスランプの時に、大学のスポーツ心理学者に相談したことがあり、その時のアドバイスを今回にも応用しようとしている。「今やっているのは、多くのことをやろうとせず、1つのことに集中することだ。試合では、完璧なパントを蹴ろうとして、たくさんのことを気にしすぎていた」
ボナメイゴSTコーチは、「彼はスターターとなれなかったことでイラついていたが、それはいい徴候だと私は思う。そうでなければ彼の資質に疑問を感じただろう。(プレシーズン最終戦での)あの5ydsのパントの直後に、ちゃんと立ち直って良いパント(46yds)を蹴ったことに私は満足している。彼は、自分自身を信じなければならない」
- 昨日カットされたドラフト外ルーキーのFBヴォンテ・リーチとプラクティス・スクワッドに契約。これでプラクティス・スクワッドは7人となり、残り枠は1つだけとなった。
- WR陣の補強については、いまだ動きなし。
- 先日パッカーズから解雇されたWRカール・フォードは、ベアーズのプラクティス・スクワッドへ。
- バーカーとサンダーの正パンター争いについてだが、パッカーズ公式サイトのデプスチャートでは、先日順番が入れ替わり、ベテランのバーカーがスターターとなっている。本人たちもそのように発言している。
- パッカーズ公式サイトが模様替えした。
2004年9月 8日
パッカーズはタイタンズを解雇されたルーキーのTEショーン・マキューと、ヴァイキングスを解雇されたLBニック・ロジャースを獲得。かわりにFBヴォンテ・リーチとLBタイリオ・ハリソンを解雇した。FBリーチの解雇により、FBは通常の2人体制となった。しかしWR陣はまだ4人体制のままで、TE陣が4人では多すぎるので、おそらくTEの誰か1人が開幕戦までにチームを去る公算が大きい。
TEショーン・マキューは、ペン州立大から今年のドラフト7巡でタイタンズに入団。カレッジではTE経験もあったが主にFBをプレー。プロ入り後はTEに専念していたようだ。スピードやクイックネスはさほどなく、どちらかというとブロッキングTEで、パッカーズも彼のブロック能力に期待しているようだ。パスキャッチそのものは上手いらしい。身長は195cmで、フランクスほどではないが、かなり大型。
JS Onlineによると、キャンプでは2巡指名のTEトゥループよりもマキューの出来がよかったため、タイタンズはマキューを残してベテランのTEマイアーをトレードに出そうとしたが、不発に終わったためマキューを解雇せざるをえなかった、という噂だ。
なお、McHughという姓については、 "pronounced 'muh-Q'"となっているので、「マキュー」と表記することにする。
LBニック・ロジャースは、ジョージア工科大から2002年のドラフト6巡でヴァイキングスに入団。
主にストロングサイドLBとしてプレーし、一昨年は11試合に先発、昨年はLBクロケットの欠場時に5試合先発した。過去2シーズン全試合に出場し、スペシャルチームでの活躍も目立っている。今オフはパスラッシュDEとして起用されたが、ロースター争いに敗れてヴァイキングスから解雇された。
グリーンベイではそのままLBタイリオ・ハリソンに代わってストロングサイドの控えを務め、パスシチュエーションではパスラッシャーとして起用されることもありそうだ。パッカーズ首脳は、LBとしてもスペシャルチーマーとしてもLBハリソンからアップグレードできたと考えている。
パッカーズは6選手をプラクティス・スクワッドとして契約した。TEスティールを除く5人は前日に解雇した選手であり、ほぼ予想された顔ぶれ。幸い、Cスコット・ウェルズは他チームから声がかからず、無事プラクティス・スクワッドに入れることができた。今年から枠が5人から8人に増えたため、あと2人と契約することができる。今日解雇されたFBヴォンテ・リーチも、まる1日経って他チームからclaimされなければ、プラクティス・スクワッドに入ると予想されている。
彼らプラクティス・スクワッド選手の定められた最低給は週$4,350ドルとなっているが、優遇して引きとめたい選手にはもっと高額のサラリーを支払うことが多く、最低額の3倍近いサラリーが支払われた例もあるという。Cウェルズの場合、週$5,000ドルと$6,000ドルの間らしい。それでも、ロースター入りしたルーキーの最低額はシーズン$230,000ドルだから、半額以下となってしまうが。
Packers
2004 Practice Squad Signings |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
備考 |
QB |
Scott McBrien |
Maryland |
R |
183cmと小柄だが、キャンプでの評判はよかった |
WR |
Kelvin Kight |
Florida |
R |
パントリターンはチャットマンよりよさそう、という声多し |
TE |
Ben Steele |
Mesa State |
1 |
ヴァイキングスを解雇されたばかり |
C/G |
Scott Wells |
Tennessee |
R |
ドラフト7巡指名。センターだけでなくガードも修業中 |
T/G |
Atlas Herrion |
Alabama |
R |
LT/LGをプレーする。器用なラインマン |
S |
Julius Curry |
Michigan |
1 |
9月初めにDETから来たばかり |
2004年9月 7日
82歳の現役スカウト、ジョン・"レッド"・コクランが心臓発作のために死去した。パイロットとして太平洋戦争に従軍した彼は、復員後、シカゴ・カーディナルズでRBとして4年間プレー。最後の年はカーリー・ランボーHCの元でだった。ライオンズで3年間コーチをしたあと、1959年にロンバルディHCの誘いでバックフィールド・コーチとしてグリーンベイにやってきた。1968年から1970年はカーディナルズとチャージャーズのコーチをしたが1971年にパッカーズに戻り、その後は二度とグリーンベイを離れることはなかった。
1975年からは、かつての教え子バート・スターHCの元でスカウトに転身。それ以来、およそ30年にわたって優れたスカウトとしてパッカーズを影で支えてきた。選手・コーチ・スカウトとして7回のNFL制覇も経験している。65歳となった1987年にはパートタイムに退いたが、限りなくフルタイムに近い状態でつい最近まで活躍してきた。(昨年5月の記事参照) 彼の担当は地元ウィスコンシン、ミネソタ、イリノイ、ダコタ。死去した時も、次のスカウティング旅行の計画をしていたところだったという。
彼が敬愛されていた様子をシャーマンHCが振り返る。「本当に素晴らしい人だった。私は常に"コーチ・コクラン"と彼を呼び、"レッド"とニックネームで呼んだことは一度もなかった。82歳になっても現役で働いていたという事実は驚異的なことだ。彼は非常に頭の回転が速く、雄牛のように強健だった。私はいつもロンバルディについての昔話を彼にせがみ、彼は古いプレーブックを見せてくれたりもした。リー・レメルはチーム組織についての歴史家だが、彼はフットボール面での歴史家だったと言えるだろう。私は彼と話をするのが大好きだった。本当にいい人だった」
- ロースターカットの直前、QBティム・カウチをコルツにトレードする交渉がまとまりかけていたらしい。条件は2005年と2006年の下位指名権とか。
- カウチを解雇したことで、サラリーキャップに$625,000ドルの空きができた。それでも契約ボーナス分の$625,000ドルは"Dead Money"となっている。
- 解雇した場合に契約ボーナス全額がキャップヒットしてしまう、というキャップ上の理由からP B.J.サンダーを残したのか、と聞かれたシャーマンHCは、「決してそのような消極的な理由ではない。彼は良いパンターだと思うからだ」
- 「若いパンターが成長するには何年もかかることが多いが、どのくらい待つつもりか」と聞かれたシャーマンHCは、「とにかく今週は、彼をあきらめないつもりだ。まずはそこからだ」とのこと。開幕戦でどちらを起用するかは明言を避けた。
- トレードで新加入のDEトゥルーラックについて、シャーマンHCは、すぐにでもダイムやニッケル・パッケージで、彼をDEバジャ=ビアミラの逆である左サイドで使うつもりだ、と説明している。
- ドルフィンズから獲得したOT/OGブラッド・ベデルのトレード条件は、もし彼がパッカーズのロースターに5試合残るか、試合当日の45人ロースターに3試合入れば、2006年の7巡指名権を譲渡する、というもの。
- 6人目のLBとしてジョシューでなくハリソンを選んだのは、スペシャルチームでの能力を考慮した、とのこと。
- 開幕戦でCBマイケル・ホーソーンとCBアマド・キャロルのどちらを左CBで先発させるか、今週末まで待って決める、とシャーマンHC。背中を痛めているホーソーンの治り具合にもよるのだろう。
- CBマイク・マッケンジーのホールドアウトについては変化なし。
- プレシーズン最終戦でヒザを痛めたDT/DEケニー・ピーターソンは、ヒザの過伸展と足首の捻挫とのこと。「彼は開幕戦に出るつもりでいるが、私は50-50か、それ以下だと思う。しかし本人がそのような心構えでいるのは嬉しい」とシャーマンHC。
- 同じくプレシーズン最終戦でケガをしたWRドナルド・ドライバー(足首)とRBトニー・フィッシャー(ヒザ)は、この日の練習に参加の予定とのことなので、開幕戦の出場は問題なさそうだ。
2004年9月 6日
パッカーズはチーフスとのトレードで、DEのR-Kal Truluckを獲得した。チーフスに譲渡するのは2005年のドラフト5巡および6巡指名権。パッカーズの課題だったアウトサイドのパスラッシャーは、DEウォコーリーがケガでプレーできず、新加入のDEケニー・ホームズもケガする前とは程遠いプレーしかできなかったこともあって、補強はうまく行っていなかった。そのため、先日のSSアンダーソンのトレードで獲得した指名権を使って、土壇場での補強を敢行したものと思われる。
"pronounced TRUE-luck"とあるので姓は「トゥルーラック」でよさそうだが、ファーストネームは「アールカル」でいいのだろうか。現在29歳の彼は、ディビジョンIIIのニューヨーク州立大コートランドの出身。アリーナリーグやCFLを経て、2002年にようやくチーフスでNFL初出場を果たした苦労人だ。昨年は先発出場こそなかったものの、14試合に出場して5サックを挙げている。
パッカーズはドルフィンズとのトレードで、T/Gブラッド・ベデルを獲得した。ドルフィンズに譲渡するのは、条件付きの2006年ドラフト7巡指名権。ベデルは2000年にブラウンズから6巡指名され、2002年の開幕前に解雇。2003年にはレッドスキンズと契約したが、昨季中盤に解雇され、ドルフィンズに移っていた。
- 懸念されていたとおり、パンターはサンダーとバーカーの両方を残すという異常事態となった。
- QBは不振続きのティム・カウチが解雇され、クレイグ・ノールがかろうじて3番手に踏みとどまった。
- WR陣はカール・フォードとスコッティ・ヴァインズの両方を解雇し、なんと4人体制に。これでシーズンを戦うとは考えにくく、いずれ補強があるはず。
- ドラフト外ルーキーのFBヴォンテ・リーチがロースターに残り、FB陣は超異例の3人体制となった。先日から彼をトレードに出そうとパッカーズが売り込んでいる、という噂があったので、もうしばらく手元に残して買い手を募るのかもしれない。それとも、ベテラン2人のどちらかをトレードまたは解雇するのか。
- 上記トレードでT/Gベデルを獲得したあおりを食って、評判のよかった7巡指名ルーキーのCスコット・ウェルズが解雇されてしまった。
- DL陣は評判の悪かったDEケニー・ホームズがカットされ、頑張っていたDE/DTカレン・ジェンキンズがついに開幕ロースター入りを果たした。ウォコーリーは昨年はチームに貢献したが、今年はケガでほとんど練習できず、解雇はいたしかたのないところ。
- DTラリー・スミス解雇はやや意外だが、ジェームズ・リーなど若手DTが成長し、上記トレードでDEを補強したためだろう。
- LB最後の椅子は、元イーグルスのタイリオ・ハリソンが確保。
- DB最後の椅子は、元CFLのCBジェイソン・ホートンが予想通り確保した。ホートンについては9月2日の記事参照。
- ホールドアウトを続けるCBマイク・マッケンジーは"Reserve/Did Not Report list"に入っているため、53人ロースターにカウントせずに済むらしい。
- NFL経験が4年以上のベテランは解雇即フリーエージェントだが、それ以下の若手は "waived"ということになり、一日経つまでは前年の順位が下のチームに"claim"できる優先権がある。1日経ったらフリーエージェント。
- NFL経験が1年以内(唯一経験したシーズンでもアクティブロースターに9試合未満であることが必要)の選手はプラクティス・スクワッドに入れることができるが、それもまずカットされて1日経ってFAになってからでなければならない。
Packers 2004 Final Roster Cuts |
Pos. |
Name |
College |
Exp. |
備考 |
QB |
Tim Couch |
Kentucky |
6 |
キャンプもプレシーズンゲームも悪すぎ |
QB |
Scott McBrien |
Maryland |
R |
プラクティス・スクワッド濃厚 |
RB |
Walter Williams |
Grambling |
1 |
NFLヨーロッパ帰り 評判はよかったが層が厚すぎた |
WR |
Scottie Vines |
Wyoming |
1 |
プレシーズンゲームでイマイチだった |
WR |
Carl Ford |
Toledo |
2 |
同上 |
WR |
Kelvin Kight |
Florida |
R |
よさそうなパントリターナーだったが |
WR |
Shockmain Davis |
Angelo State |
2 |
腓骨骨折の大ケガ |
WR |
Wilson Thomas |
Nebraska |
1 |
NFLヨーロッパ帰り |
TE |
Tony Donald |
Western State |
1 |
期待はずれのキャンプ |
C |
Scott Wells |
Tennessee |
R |
なぜヘボいパンターを2人残して彼を切るのだ |
OT |
Jason Jimenez |
Southern Mississippi |
1 |
NFLヨーロッパ帰り |
T/G |
Atlas Herrion |
Alabama |
R |
チャンスはあったがケガに泣く プラクティス・スクワッドの有力候補 |
G/T |
Joe Hayes |
San Jose State |
R |
あまり目立たず |
DE |
Chukie Nwokorie |
Purdue |
6 |
ケガでほとんど練習できず |
DE |
Kenny Holmes |
Miami (Fla.) |
8 |
期待のパスラッシャーだったが平凡な出来 |
DE |
Tyrone Rogers |
Alabama State |
5 |
2サックを挙げたプレシーズンゲームもあったが |
DT |
Larry Smith |
Florida State |
6 |
若手DTが多く、押し出された形 |
LB |
Steve Josue |
Carson-Newman |
1 |
成長は見せたが惜しくも落選 |
LB |
Jermaine Taylor |
Bridgewater (Va.) |
R |
ルーキーLBで唯一ロースターを争った プラクティス・スクワッドの有力候補 |
CB |
Chris Watson |
Eastern Illinois |
5 |
先発経験のあるCBだが期待ほどではなかった |
S |
Curtis Fuller |
Texas Christian |
4 |
昨年はロースター入りしたが |
S |
Julius Curry |
Michigan |
1 |
つい先日グリーンベイに来たばかり |
4番手以降のWRは本当に低レベルだったので、いったん解雇してから他を探す、というのは理解できなくもありません。DLやDBの選択もわかります。しかししかし、つまらないパンターを2人残して有望なCウェルズを切ってしまうなんて、正気の沙汰とは思えません。Pサンダーは解雇しても誰も手を出しませんが、Cウェルズは他チームにさらわれる可能性がかなりあるからです。当サイトを開設して3年7ヶ月、これほど馬鹿げた人事は初めて見ました。
2004年9月 5日
|
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (1-3) |
0 |
7 |
0 |
0 |
7 |
Titans (3-1) |
14 |
3 |
7 |
3 |
27 |
試合としては、第1Qにファーヴが2つインターセプトされて、あっという間に14点を失ったところで勝負が決まった。1stチームオフェンスは前半いっぱいプレーしてWRファーガソンへのTDパスで7点を返したが、今回も2番手以降のQBたちが得点を挙げることができなかった。前半はディフェンス陣はよく頑張っていたが、1stチームが退くと、後半は次第にラン守備がズルズルになった。
- ケガ人の恐怖に怯えるプレシーズンがようやく終わった。幸いパッカーズは攻守のスターター級全員が、なんとか元気で開幕を迎えられそうだ。
- 大きい(かもしれない)ケガ人はDT/DEケニー・ピーターソン。ラン守備の際に隣のDEカレン・ジェンキンズが倒れこんできて、右ヒザを痛めた。カートに乗せられて退場し、X線検査に向かった。その結果、構造的な損傷はなかったとのこと。詳しいMRI検査は土曜日に。
- 第1Qに2つめのパスキャッチをした際にWRドナルド・ドライバーが左足首を捻挫。深刻なものではなさそう。その他はRBトニー・フィッシャーがヒザの軽い捻挫。CBジェイソン・ホートンがヒップの打撲。
- QBブレット・ファーヴ率いる1stチームオフェンスは前半いっぱいプレー。例年、プレシーズン最終戦は先発陣の出番はもっと少ないのが普通だが、昨年スロースタートだった反省によるものか。
- 最初のドライブ、敵陣に入ったところでQBファーヴからWRウォーカーへのパスをCBロールがティップし、LBブロックがインターセプトしてそのままリターンTD。3回目のドライブでは最初のパスがCBロールにインターセプトされ、GB陣15までリターンされる。直後のプレーでWRメイソンへの15ydsTDパスが決まり、あっという間に0-14。
- ケガから復帰して間もないCマイク・フラナガンは第2Qのはじめでお役御免。
- ファーヴに続いて出場したQBティム・カウチは今日もパッとせず。ショートパスを3本だけ決めてわずか14yds。1シリーズだけで退いた。
- カウチに続いてはQBマクブライエン。3シリーズプレーして、1stダウンひとつ。
- 最後に登場したQBクレイグ・ノールはまずまず。タッチダウンになるはずの完璧なロングパスをWRカイトが落球したが、その後はWRウィルソン・トーマスに37ydsパスを決めた。しかし敵陣11に迫ったところでTDパスをインターセプトされて万事休す。
- RBグリーンに代わって先発のRBナジェ・ダヴェンポートは15回75ydsとスターターの役割を十分果たした。
- WRロバート・ファーガソンは2試合続けてロングTDパスキャッチを決めた。
- 5番手WRを争うフォードとヴァインズは、どちらも目立った活躍はできなかったようだ。試合最後に23ydsパスをキャッチしたヴァインズだが、そのボールをファンブルロスト。
- 先発出場したCBアマド・キャロルは、反則もなく、なかなか良いプレーを見せたようだ。多くのスターターが前半いっぱいで引っ込んだが、彼は第4Qまで出場した。第4Qには、QBヴォレックのロングパスを初インターセプト。失敗を糧にして着実な成長を見せている、というのがほぼ一致した見方。
- DEケニー・ホームズは今回もパッとせず。主にダイム守備で10スナップほど出場したが、一度もQBにプレッシャーをかけることができなかった。加入後の2試合だけを判断材料にするなら、とても開幕ロースター入りはできないはず。
- DE/DTコーリー・ウィリアムズは今日もいいプレーがいくつもあった。
- 今回はDT陣が全体的に不振で、インサイドへのランプレーをずいぶん許した。
- 注目のパンターは、サンダーとバーカーが交互に4本ずつ。今日はバーカーに軍配が上がった。
- P B.J.サンダーのパントは、まず敵陣38から蹴ってタッチバック。次も敵陣43からのパントだったが、大シャンクしてわずか5ydsしか飛ばず。3回目は46yds飛んでフェアキャッチ。4回目は41yds飛んでフェアキャッチ。この2つはどちらも4.8秒と十分なハングタイムがあった。
- Pバーカーのパントは、52yds(相手がファンブルして自分でリカバー)。今年のパッカーズの最高のパントだった。2回目は自陣エンドゾーンから41yds。3回目は49yds(3ydsリターン)。4回目は31ydsしか飛ばずアウトオブバウンズ。
2004年9月 4日
SSマーカス・アンダーソンをレイダーズにトレード。パッカーズが受け取るのは2005年ドラフトの5巡および6巡指名権。UCLAから2002年のドラフト3巡で入団した彼は、1年目のシーズン中盤にビッグプレーを連発して注目を集めたが、その後は慢心もあってか完全に伸び悩んだ。昨夏はエドワーズとの先発SS争いで敗れ、今夏もローマンに完敗。派手なヒットをかますかわりにタックルミスが多く、カバー能力でもライバルたちにやや劣っていた。またスペシャルチームの面でも、彼を放出することでもっとスピードのある選手を残すことができる。
ロースター枠ぎりぎりを争う状態だったアンダーソンを、解雇でなくトレードに出せたのは、パッカーズ側としてはまずまずの動き。レイダーズは、先発SSデリック・ギブソンが木曜日のプレシーズンゲームで右肩を脱臼したことから、急きょアンダーソンを補強することになったものと思われる。アンダーソンによると、レイダーズ側からは、システムを素早く吸収できれば開幕戦の先発もありうる、と言われたとのこと。「グリーンベイの選手、コーチ、チーム全体を愛している。悪い感情などは全く持っていない。オークランド移籍は、自分の能力を見せるチャンスだと思っている。家に近いカリフォルニアに戻れるのも嬉しい」と期待を語っている。
- 試合前日のため、ランボーフィールド内で軽いフォーメーションチェックを行い、チームはナッシュヴィルへ向かった。
- 最終ロースターカットが日曜日に迫っている。最後のポジション争いはおおよそ以下の通り。カッコ内の数字は予想される人数。
- QB(3) ファーヴ、ピダーソンまで決まり。3番手はやはりカウチか。
- RB/FB(5) RBグリーン、RBダヴェンポート、RBフィッシャー、FBヘンダーソン、FBルーチーの5人で決まり。
- WR(5) ウォーカー、ファーガソン、ドライバー、チャットマンまで決まり。ヴァインズとフォードが5番手の座を争う。6人抱える可能性も。
- TE(3) フランクス、マーティン、ブッシュで決まり。
- OL(9) LTクリフトン、LGウォール、Cフラナガン、RGリヴェラ、RTタウシャーの先発5人に加え、OTバリー、C/Gルーガマーは確定。T/Gモーリーもほぼ安泰。9人目のイスをCウェルズとT/Gヘリオンが争うが、ウェルズがリード。10人抱える可能性も。
- DL(9) DEバジャ=ビアミラ、DTハント、DTジャクソン、DEキャンプマンの先発4人に加え、DTリー、DT/DEピーターソン、DE/DTウィリアムズの3人は確定。DTラリー・スミスもほぼ大丈夫そう。最後のイスをDE/DTジェンキンズとDEケニー・ホームズが争う。10人抱える可能性も。
- LB(6) MLBバーネット、WLBディッグス、SLBネイヴィーズの先発3人に加え、レノンとマーシャルまで確定。最後のイスをテイラー、ジョシュー、ハリソンの3人で争う。
- DB(10) CBマッケンジー、CBハリス、CBホーソーン、FSシャーパー、SSローマン、CBキャロル、CBトーマスの7人まで確定。残り3つのイスをSSアンダーソン、S/CBジュー、CBホートン、S/CBウィトリーらが争っていたが、上記のようにアンダーソンのトレードが決まったため、ジュー、ホートン、ウィトリーの3人で決まりか。元ビルズのCBクリス・ワトソンについては情報が少ない。
- ST KロングウェルとLSロブ・デイヴィスは確定。パンターはPサンダーとPバーカーの争い。
2004年9月 3日
- 日曜日に決定する開幕の53人ロースターについて、まだ未定なのは何人分か、と聞かれたシャーマンHCは、ちょっと考えて、「たぶん5つだ」
- CBアマド・キャロルは今日もCBホーソーンに代わって1stチームでプレー。これまではインターセプトのチャンスにも捕り損ねることが多かったが、今日は見事に2つのインターセプトを決めた。
- 先発SS争いでローマンに敗れたSSマーカス・アンダーソンは、S/CBジューやウィトリーとロースター残留を争っている。ジューはカバー能力が高く、ウィトリーはスペシャルチームでの活躍が期待できる。アンダーソンは解雇の可能性もある、という噂だ。
- 4番手WRの座を確実にしつつあるアントニオ・チャットマンについては、ファーヴの評価も急上昇している。「昨季終盤になっても、僕は彼をあまり買っていなかった。チーム側がパントリターナーとしてしか扱わなかったから、彼のWRとしての練習態度もあまりよくなかった。ミーティングでの細部への注意もよくなかった。このプレシーズンを見る限り、彼は素晴らしい仕事をしてる。僕の彼への態度も大きく変わったよ。そうなるまでに彼が僕を納得させたわけだ」とファーヴ。オフシーズンには、シャーマンHCに「今年はパントリターナーだけではダメだ。ロースターに残りたければWRとしてもプレーできなければ」と言われたことも、チャットマンの奮起のきっかけになったらしい。
- チャットマンに続く5番手WR争いでは、スコッティ・ヴァインズがカール・フォードをわずかにリードしている、という見方が多い。スピードではWRフォードが勝るが、ヴァインズは6-2(188cm)、220ポンド(100kg)のサイズを生かしたフィジカルなプレーが魅力だ。5番手に残れなければ解雇される可能性も高く、あと数日間が勝負だ。
- WRヴァインズは短大からワイオミング大にかけてバスケをプレーしており、大学でフットボールをプレーしたのは2001年と2002年だけ。2003年にドラフト外でライオンズと契約するが開幕前に解雇され、パッカーズのプラクティス・スクワッドへ。チーム練習で次第に評価を上げて、(プラクティス・スクワッド選手には珍しく)タンパベイ遠征に帯同させてもらう、という特別扱いもされた。しかし11月末にヒザを負傷してインジャリー・リザーブ入りしている。
- 通常、プレシーズン最終戦ではエースQBは第1Qぐらいしか出場しないが、金曜日のタイタンズ戦ではブレット・ファーヴ率いる1stチームが前半いっぱいプレーするかもしれない。シャーマンHCによると、過去数年のファーヴのキャンプでの投球数は1200ほどだったが、今年は休日を多く設け、900ほどしか投げていない、とのこと。
- タイタンズ戦ではピダーソンにはおそらく出番はなく、ファーヴの後はカウチ、ノール、マクブライエンに出番を与えるつもりだ、とシャーマンHC。
- 3巡指名のDTドネル・ワシントンがインジャリー・リザーブ入り。これで彼のルーキーシーズンは正式に終了となった。「彼はまだNFLでプレーする準備ができていないから、かえってその方がいい」と言う記者も。
- ライオンズを解雇されたSジュリアス・カリーを獲得。ミシガン大出身のカリーは、昨年のドラフト外でライオンズのプラクティス・スクワッド入り。シーズン終盤にはアクティブ・ロースターに加わり、3試合に出場した。
2004年9月 2日
- 昨日、練習に復帰したQBティム・カウチだが、今日はまた腕の痛みのために練習を休んだ。彼が完全休養または部分的に練習を休むのは、8月11日以来10回目。
- ここ数日、ドルフィンズがまだRBナジェ・ダヴェンポートに興味を持っているとの噂が流れている。その噂によると、パッカーズは2巡指名権以下では交渉に応じないとのこと。「コーチ・シャーマンはすごく信頼してくれていて、この1年半にわたってそのことを僕に示してくれている。僕は感謝しているし、僕のパフォーマンスで彼を喜ばせるために、できることは何でもするつもりだ」と本人。
- CBジェイソン・ホートンは、キャンプを通じて良いプレーを見せ、ロースター枠ぎりぎりを争っている。彼のキャリアは不運の連続だった。他の大学からの誘いを断ってノースカロライナ大にわざわざウォークオン入学(奨学金なし)した彼は、2年目からスターターに。しかし悪い友人の車に同乗していた時にドラッグと銃器が発見され、退部処分に(裁判では無罪)。ノースカロライナA&Tに移り、2シーズンで11インターセプトを決めた。そこで「3巡で指名される」との代理人の誘いに乗って2003年のNFLドラフトにエントリーしようとするが、代理人のミスによる書類の不備でエントリーできず、大学の出場資格も失ってしまう。仕方なく昨年はCFLに行くが、出場機会には恵まれなかった。しかし練習を見たパッカーズのスカウトが彼のCBとWRとしてのプレー、スピード(40yds走4.46秒)、サイズ(184cm)に注目し、1月に契約。開幕ロースターに残さずにプラクティス・スクワッドに入れようとすると、他チームに奪われるリスクが大きい。少なくとも、その心配をしなければならないところまで評価は上がってきている。
- 新加入のDEケニー・ホームズについて、チーム側は短期間で評価を決めなければならない。そのため彼は、練習半ばで他の選手がパッドを外した後も、パッドを着けてのパスラッシュドリルを命じられた。しかし、ドラフト外やNFLヨーロッパ帰りのOLたちを圧倒することができず、記者たちの評価はパッとしない。
- Packer Plus Onlineのベテラン記者、クリフ・クリストルによると、今キャンプで最も安定しているルーキーは6巡指名のDE/DTコーリー・ウィリアムズとのこと。「ちょっと大げさかもしれないが」とことわりつつ、「体型はヴォニー・ホリデイに似ているが、ホリデイより優れたアスリートかもしれない。手の使い方の上手さもホリデイに似ている。310ポンド級にしてはヒザが良く曲がり、下半身の柔らかさはホリデイ以上。いまのところラン守備でDEバジャ=ビアミラに代わって入るようだが、パスラッシュのスキルもある」とベタ褒めしている。
- 今年もまた、ベテランのヘンダーソンがルーチーを退けて先発FBの座を確保した模様。ただし2人の差は小さく、首脳陣はルーチーにも十分な出番を与えるつもりのようだ。今キャンプでは、ルーチーのパスキャッチのスキルを向上させることに重点を置いて鍛えている。また、プレシーズン最終戦ではRBグリーンが欠場の見込みのため、ルーチーが何度かキャリーをすることになりそう。
- 首脳陣は、現状ではOT/OGスティーヴ・モーリーを左タックルとして使うのははっきり諦めたようだ。パスラッシュドリルでの出来がなかなかよくならないためだ。「彼は左タックルではない。ガードだ。苦労した結果、我々はようやくそれを確認した」とロスリーOC。
- ホーソーンが2日続けて練習を休んだため、今日もCBアマド・キャロルが1stチームの左CBに入っている。
- カウチ、ノール、マクブライエンの3人が3番手QBを争っているが、あまりにレベルが低いためか、パッカーズ首脳はQBをファーヴとピダーソンの2人だけとすることも検討し始めている模様。
- レッドスキンズを解雇されたパンター、ケヴィン・ステムキはグリーンベイ出身でウィスコンシン大の卒業生。すでに故郷グリーンベイに帰ってきているが、今のところパッカーズは興味を示していない。ステムキは2001年にはドラフト外でパッカーズに入団したがビドウェルに敗れ、その後はラムズ、レイダーズ、ドルフィンズ、それにNFLヨーロッパを渡り歩いている。NFL出場経験は、一昨年にレイダーズでPレクラーの欠場時に代役を務めた2試合だけ。
- LBニック・バーネットがリーダーシップについて語るインタビュー映像。
2004年9月 1日
- Cマイク・フラナガンがようやく練習に復帰。まだ勘は鈍ってはいるが、大きな問題なく復帰初日を終えた。"He's back, he's back. Thank God, he's back."と先発OL全員が揃ったことを喜ぶOGリヴェラ。(地元ニュース映像)
- キャンプでは主にセンターをプレーしてきたCスコット・ウェルズだが、Cフラナガンの復帰もあり、ガードとしての練習を再開。センターに加えて左右ガードの3つで自分は貢献できる、とCウェルズ。
- QBティム・カウチも練習に復帰。QBファーヴが午前の練習を休んだため、カウチが1stチームオフェンスを率いた。これまでと比べれば出来はよかったようだ。
- ドラフト外ルーキーのQBスコット・マクブライエンは、ケガや不調で苦しむカウチやノールを尻目に、よいプレー内容を続けており、3番手QB争いに勝利する可能性もある。
- 今日は今キャンプで初めて、3-4ディフェンスに集中して練習。DLはDEキャンプマン、DTグレイディ・ジャクソン、DEバジャ=ビアミラ。LBはディッグスとネイヴィーズがアウトサイド。バーネットとマーシャルがインサイド。
- 昨年以来、右CBに固定されていた先発CBアル・ハリスが、志願して左CBを練習した。シーズンに備えるために、パスが来ることが多い左CBでプレー回数をこなしたい、というのが本人の意図だったが、もしハリスが左右両方をこなせれば、ディフェンス戦術もフレキシブルになる。
- CBホーソーンが背中の張りを訴えて練習を休んだため、アマド・キャロルが1stチームでプレー。開幕スターターも現実味を帯びてきたキャロルにとって、問題は1つだけだとスロウィックDCは言う。「ボールへのプレー。それだけだ。ダウンフィールドでボールを見つけること。他は問題じゃない」
- キャロルのライバル、CBジョーイ・トーマスも、月曜日はかなりよい動きを見せた。基本技術に難があった彼は、それらを完璧にこなそうと、考えすぎることがあるのが当面の課題とのこと。
- RBナジェ・ダヴェンポートが練習に復帰。
- ドラフト外ルーキーのFBヴォンテ・リーチの評判がいい。リードブロッカーとしての威力があり、スペシャルチームでもいいプレーを見せている。ただし、現状ではヘンダーソンとルーチーに続く3番手なのでロースターには残れそうにない。プラクティス・スクワッドに入れると他チームからさらわれるのが怖い、とまで将来性を評価する記者も。
- NFLヨーロッパ帰りのDE/DTカレン・ジェンキンズは、キャンプを通じて評判が良く、DEケニー・ホームズらとロースター入りを争っている。もしロースター入りできれば、いきなり開幕戦で兄クリス・ジェンキンズのいるパンサーズとの対戦となる。
- 足裏の腱を痛め、キャンプに参加できていないルーキーのDTドネル・ワシントンは、プラクティス・スクワッドで1年目を終える公算が高くなった。
- ジャガーズを解雇されたDEヒュー・ダグラスは、すぐにイーグルスと再契約した。パッカーズは、先日ケニー・ホームズと契約したこともあり、ダグラスには興味を示さなかったようだ。また、つい先日のジャガーズ戦でLTクリフトンがダグラスをシャットアウトした、ということもあった。