来春FAとなるはずだったCBアル・ハリスが、契約延長に合意した。詳細はまだ不明だが、総額およそ$19ミリオンの5年契約で、$7ミリオン以上のボーナスを含む、と代理人が語っている。そのボーナスが全て契約ボーナスなのかは不明。パッカーズが彼との契約延長を選んだのは、CBマッケンジー問題が影響しているのは言うまでもない。不動のエースCBが欠けた今、2人のルーキーCBを無理なく育てていくためにも、信頼できるベテランの存在が必要だと首脳陣は判断したようだ。
現在29歳のハリスは、イーグルスから移籍し念願のスターターに定着して2年目。ややスピードには欠けるが、長身を活かしたフィジカルなプレーが身上。先発CBとしては「並」のクラスと見られているが、今年はキャンプ・プレシーズンを通じて高いレベルのプレーを続け、記者たちの評価も昨年より上がっていた。また、オフシーズンのトレーニングや、キャンプでの練習態度も常に真摯なプロフェッショナルで、若手CBたちの良いお手本だ、と首脳陣の心をがっちりとつかんでいる。
「彼が練習やプレシーズンゲームで見せた毎日のパフォーマンスが、決め手になった。彼を毎日見ていれば、尊敬するようになる。毎日同じように練習する、真のプロフェッショナルだ。彼はルーキーたちの面倒をよく見てくれるし、助けようとしてくれている」とシャーマンHC。
代理人によると、ハリス本人は、契約問題は来春に先送りして今はシーズンに集中しようと、数日前に交渉を打ち切ったが、パッカーズ側がプッシュを続けたために金曜日に合意に至ったのだという。ハリス本人は、「僕はフットボールに集中している。チーム側と代理人とで進めたことだ。僕はあまりそちらには首を突っ込まず、成り行きに任せてるよ。これまでも、契約のことはあまり考えてはこなかった。けっきょくは、自分のプレー内容が、ビジネス面を決定するのだから」
ハリスはトレードでやってきたため、以前の契約ボーナス分をパッカーズがサラリーキャップに組み込む必要がなく、今年はベースサラリーのわずか$1.35ミリオンだけがパッカーズのキャップに計上されていた。今回の契約は(判明している限りでは)、1999年にCBタイロン・ウィリアムズが結んだ契約とほぼ同じだ。先発CBとしてはかなりの安サラリーだったハリスだが、ようやくこれで先発CBらしい金額を手に入れることができた。
ここ数年のパッカーズは、主力選手がFA市場に出る前に、早め早めの契約延長を行ってきた。来春はスターターが6人ほどFAとなる、ちょっとしたヤマ場のはずだったが、すでにファーガソンとハリスが契約延長。あとは、RGリヴェラ、LGウォール、TEフランクス、LBネイヴィーズの4人。(1年契約の選手を除く)