グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年9月 9日

B.J. サンダー

B.J.サンダーは、パンターとしては異例の3巡指名を受けたために、この数ヶ月間プレッシャーにさらされ、さらにプレシーズンでの不振(23回平均36yds)で大きな批判の矢面に立たされている。自信は決して揺らいでいないと彼は言うが、不調の原因がメンタル面にあることは認めている。強いラッシュの中で蹴らなければならないこの職業に最も必要なのは、精神的なタフさなのだ。そしてサンダーを知る多くの人が、彼にはそれがあると証言している。

「じっさい、彼は同じ経験をしたことがあるのです。オハイオ州立大では、もっと大きな苦難を乗り越えて、素晴らしい結果を残してきました」と妻のべスは振り返る。有望なパンターとして名門大に入ったサンダーだが、なかなかスターターとなることはできなかった。2001年のUCLA戦では、9ydsの失敗パントを蹴ってベンチに下げられ、代わったPアンディ・グルームが活躍して全米王座に貢献し、1stチーム・オールアメリカンにも選ばれた。サンダーは転校せず、2年間チャンスを待った。

メジャー・リーグ・サッカーのコロンバス・クルーのグラウンド整備監督のマット・ウィリアムズは、昨年夏にサンダーと出会ったときのことを憶えている。"turf grass science"の学位をすでに取得していたサンダーが、インターンとしてプロサッカーチームにやってきたのだ。「"なあおい、卒業するPグルームの穴を埋めるのは大変だな"と私は言ったのだが、B.J.はまるで心配していなかった。それどころか、車に乗っている間じゅう、レイ・ガイ賞(全米最優秀パンター)を勝ち取ることや、オールアメリカンに選ばれることを話していた。私がこれまで出会った中で最も自信に溢れた人間の1人と言えるよ」

本人が言ったとおり、2003年シーズンには素晴らしい成績を残してレイ・ガイ賞を受賞。パンターを求めるパッカーズからドラフト3巡で指名されたというわけだ。

「私は、彼が前任のビドウェル以上になれると大きな期待をしてしまった。非常に責任を感じている」とボナメイゴSTコーチ。彼の指導で、パントの際のステップを何度かいじったことも、不調の原因なのかもしれない。ブロックされないよう、より素早く蹴るために、3ステップのアプローチを2ステップ半に変更したのだ。しかしそれが上手くいかず、またタイム短縮の効果もなかったため、キャンプなかばで元のステップに戻したのだという。

新たに同僚となった大ベテランのブライアン・バーカーは、ライバルであると同時に、ルーキーの指導も担っている。「おそらく、僕よりも高く遠くに飛ばせるパンターは、100人ぐらいはいるんじゃないかな。僕らベテランが毎年生き残っているのは、メンタル面がしっかりしていることが理由なんだ」

サンダーは、オハイオ州立大でのスランプの時に、大学のスポーツ心理学者に相談したことがあり、その時のアドバイスを今回にも応用しようとしている。「今やっているのは、多くのことをやろうとせず、1つのことに集中することだ。試合では、完璧なパントを蹴ろうとして、たくさんのことを気にしすぎていた」

ボナメイゴSTコーチは、「彼はスターターとなれなかったことでイラついていたが、それはいい徴候だと私は思う。そうでなければ彼の資質に疑問を感じただろう。(プレシーズン最終戦での)あの5ydsのパントの直後に、ちゃんと立ち直って良いパント(46yds)を蹴ったことに私は満足している。彼は、自分自身を信じなければならない」

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