3巡指名の2人目はルイヴィル大のC/Gジェイソン・スピッツ。左右ガードおよびセンターの経験があるが、ガード経験が圧倒的に豊富。NFLではセンターとしての方が将来性があるという見方が多い。パッカーズ公式サイトでは"OG"とだけ表示されているが、本人の談話によると、球団側はセンターとして彼を見ているとのこと。
3巡11位(全体75位) C/G ジェイソン・スピッツ Jason Spitz | |||||
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Louisville | Senior | 6-4 (193cm) | 313 lb(142kg) | 40yds/5.17秒 | 1982年12月19日生 |
Strengths : まずまずのサイズがある。クイックネスに優れ、スナップからの瞬間的な動きが速い。手の使い方が非常に上手く、タフで効果的なプレーをする。パワフルなランブロッカー。頭がよく、ブリッツやスタントなどの判断に優れ、タイミングを遅らせたブリッツにもよく対応する。インサイドの3ポジションは全て経験がありヴァーサタイル。まる4年間の先発経験がある。 最初の3年間は右ガードで先発、4年時はセンターにコンバートの予定で春から練習していたが、チームメイトのケガのため、結局左ガードをプレーしたらしい。 |
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Weaknesses : サイズもスピードもエリート級のものはない。アスレチック能力、特に横方向の動きがよくない。方向転換がスムーズさに欠け、スペースでの動くターゲットを捕らえるのがあまり上手くない。 |
3巡指名の1人目はアイオワ大のLBアブドゥル・ホッジ。LB指名は今年2人目となった。同僚のLBチャド・グリーンウェイ(1巡17位でMINへ)の影に隠れることが多かったが、3年間先発を務め大きな実績を挙げたインサイドLBだ。
3巡3位(全体67位) ILB アブドゥル・ホッジ Abdul Hodge | |||||
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Iowa | Senior | 6-0 (184cm) | 233 lb(106kg) | 40yds/4.66秒 | 1982年9月9日生 |
Strengths : 十分なスピードがあり、タフでフィジカルでパワフルな典型的なミドル/インサイドLB。過去3年連続で同大の最多タックルを記録した。しっかりしたテクニックがある。読みや嗅覚が非常によく、常にボールの近くにいる。プレーアクションにひっかかることも少ない。アグレッシブかつハードノーズで、笛が鳴るまでチェイスを止めない。 |
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Weaknesses : インサイド/ミドルLBには身長・体重とも小さい。動きがやや硬く、パスカバレッジの守備範囲は広くない。スピード派のTEやクイックネスのあるRB相手の1on1カバレッジでは苦戦するかも。ブリッツ能力もあまりないという見方もある。 |
WRウォーカーを放出したパッカーズは、リターナーも出来るWRを指名。サイズもスピードも飛び抜けたものはないが、ドラフト直前になってぐんぐん評価を上げてきた選手らしい。
2巡20位(全体52位) WR グレッグ・ジェニングス Greg Jennings | |||||
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Western Michigan | Senior | 5-11 (180cm) | 197 lb(89kg) | 40yds/4.42秒 | 1983年9月21日生 |
Strengths : 全てにおいて穴がない。スピードもあるがそれ以上にクイックで、3コーンドリルはWR中トップクラスの数字。ボディコントロールがよく、シャープなルートランナー。パスキャッチが上手く、体から離れたパスでも容易に捕ることができる。目がよく、オープンフィールドでタックラーをかわすのも巧み。ビッグゲームに強い。パントリターンの経験も豊富。 地味なMACカンファレンスの地味な大学なので知名度は高くないが、3回の1000ydsレセプションを記録したのは彼がディビジョン1-A史上11人目とのこと。過去3年間スターターを務めた。4年時のパントリターンは平均8.6ydsと普通の数字だったが、3年時は14.8ydsと素晴らしい数字を残した。 |
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Weaknesses : ややサイズが小さめ。スピードや爆発力はエリート級とは言えない。カンファレンスのレベルは高くなく、トップクラスのCBを振り切れるかどうか。ときおりキャッチ直前に目を離してイージーなキャッチミスすることがある。 |
2巡で3つのトレードを行ったパッカーズはまず2巡15位(全体47位)でボイジー州立大のOTダリン・カレッジを指名した。本人によると、パッカーズ側からは「さしあたってタックルで」と言われているとのことだが、チーム側のニーズは言うまでもなくガードであり、またカレッジ本人も「バルクアップしてガードの方がよさそう」という見方がある。サイズよりも機動力、というジャゴジンスキー新OCの方針にぴったりの選手のようだ。
2巡15位(全体47位) OT ダリン・カレッジ Daryn Colledge | |||||
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Boise State | Senior | 6-4 (194cm) | 299lb(136kg) | 40yds/5.04秒 | 1982年2月11日生 |
Strengths : 10yds走1.67秒はOT中トップ、3コーンドリルも垂直跳びもトップクラスであるように、アスレチック能力に非常に優れている。クイックネスとボディバランスがよく、しっかりヒザを曲げられるのでパスプロテクションに優れている。スピードを活かしダウンフィールドに進んでのランブロックもよい。バルクはないが、パワーは素晴らしいものがある。まだ体重を増やせる骨格がある。 レッドシャツを経た1年目から4年間全て先発左タックルを務め、経験は豊富でイヤらしいプレーができる。アラスカ出身。 |
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Weaknesses : OTの理想にはややサイズが小さい。腕が短めで、バルクに欠ける。下半身のパワーがなく、大型DLが相手だと馬力で押し負けることがある(ゾーンブロッキングスキームでは弱点にならないかもしれないが)。評価はかなりまちまちで、テクニックが不安定という声もある。所属カンファレンス(WAC)がややマイナーで、トップクラスのパスラッシャーとの対戦経験が不足気味かもしれない。 |
1巡4位までは意外な指名もあったが、パッカーズの5位指名はすんなりとオハイオ州立大のLB A.J.ホークだった。直後の記者会見でトンプソンGMは、「トレードダウンも考えたが、ホークを失うリスクを冒したくなかった。私の気持ちは彼に決まっていた。TEヴァーノン・デイヴィス指名も考えたが、ホークの方を高く評価していた。正しい選択だと信じている」と語っている。
「ホークはウチにパーフェクトフィットだ。ファンも彼のことを愛してくれるものと思う。スモールタウン・ガイで、グリーンベイにぴったりだ。彼にとってはフットボールが全てなのだ」とトンプソンGM。ホークはエヴリダウンプレーヤーであり、さしあたってたぶんウィークサイドで使うことになると思う、とのこと。
1巡5位 LB A.J. ホーク A.J. Hawk | |||||
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Ohio State | Senior | 6-1 (185cm) | 243lb(110kg) | 40yds/4.53秒 | 1984年1月6日生 |
Strengths : スピードほか身体能力に恵まれ、嗅覚や頭脳も素晴らしく、先発経験も豊富で、リーダーシップなど精神面も申し分なし。今年のドラフト上位で最もリスクの低い選手と言われている。タックリングマシーンかつプレイメーカー。ミスタックルが少なく、ポイントオブアタックで強い。ブリッツ能力も高い。ラン・パスの見極めがよく、ポジショニングがよい。パスートのアングルがよい。 ヴァーサタイルでインサイド・アウトサイドどちらもでき、4-3も3-4も問題なくこなせそう。大学1年目から出場、2年目でスターターとなり、3年間の先発経験がある。集中力もタフネスも優れた、伝統的なタイプの白人LBでもある。オハイオ州立大強力ディフェンスの中心として、人格面やリーダーシップも申し分ない。 |
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Weaknesses : やや身長がやや低い。前や横方向のスピードが素晴らしいのと比べると、後ろ方向(つまりパスカバレッジ)や方向転換はやや物足りない。下半身のパワーを増す必要がある。 |
5月に2回予定されている3日間ずつのミニキャンプは、全て屋内練習場で非公開で行われることが発表された。ふだんの公開練習用の Clarke Hinkle Field が使える状態になく、もうひとつの Ray Nitschke Field は80人以上の選手で使うには手狭なため、とのこと。毎年、ドラフト直後のミニキャンプはフィールドの状態が悪く屋内になることが多いため、(当日になってファンを失望させないよう)予め宣言しておこうということかもしれない。
プロボウル出場4回、リーグ屈指のCBとして知られるCBチャールズ・ウッドソン(OAK)がパッカーズとの契約に合意した。代理人によると総額$52ミリオンの7年契約とのことだが、それ以外は不明。ここ数年はケガがちで、シャットダウン・コーナーとしての盛りは過ぎたという見方もあり、むしろセーフティ(レイダーズでもそのような起用がすでにあった)としての将来性を期待する声も多いが、パッカーズはさしあたって先発CBとして使うものと見られている。
過去2年連続でウッドソンをフランチャイズ指名したレイダーズだったが、今年は再契約する意思がなく、バッカニアーズとパッカーズの一騎打ちとなっていた。ドラフト前に移籍先を決めてしまいたいウッドソン側に対し、今週のパッカーズは熱のこもった話し合いを続けており、サラリーキャップの空きの大きさ、そして前夜にファーヴの現役続行が決まったこともひとつの要素になったものと見られている。
本人からのコメントはまだないが、水曜朝に球団側から発表があり、ブレット・ファーヴの現役続行が確認された。「グリーンベイ・パッカーズは彼の決断を非常に喜び、2006年シーズンの成功を楽しみにしている」とトンプソンGM。(深夜のうちに大々的に報道されたため)広報を通した簡単なもので、正式なコメントはまだ先のようだ。
ハーラン社長はその発表の直後にインタビューに応じた。「ブレットの口から『辞めるつもりだ』と一度も言われていないことを、私はずっと忘れなかった。人々は私に質問をし続け、私も確固たる理由はなかったけれど、彼は戻ってくると思うと答えてきた。長引けば長引くほど、戻ってくるつもりがあるのだと私は思っていた。彼は偉大なコンペティターであり、リーダーだ。彼がいなくなったらNFL全体にとって大きな損失となるだろう。彼が現役続行してくれることを我々は非常に喜んでいる」
これがファーヴにとって最後のシーズンなのかと聞かれたハーラン社長は、「それはまだ未定なのだと私は思っている。テッド(トンプソンGM)から私が聞いたのは、ブレットから『戻ってくる』と電話を受けた、ということだけだ。そしてテッドはブレットに、『君が去るなんて我々は思ってなかったよ』と言ったそうだ。これが最後のシーズンなのかどうか、私には分からない」
「(引退問題で揺れ動くあいだに)私が嫌だったのは、テッドやマイク(マッカーシーHC)がブレットの現役続行を望んでいないに違いない、と人々が思っていることだった。全くの誤りだ。彼らは公にも言ったし、ブレットにも直接、『戻ってきてほしい』と言い続けていた。これでようやくその話題も収まるだろう」
アル・ハリスはプロボウル一歩手前の実力の持ち主。もう1人の先発アマド・キャロルは精神的に不安定な反則魔だが、(反則をしていないときの)プレー内容は向上してきた。2年目のマイク・ホーキンズはシャットダウンコーナーとなれる才能の持ち主だが技術的にかなり未熟で線も細く、ランサポートは全く苦手なタイプ。現代のNFLではしっかりしたCBが4人必要なのに現状では4番手CBはジェイソン・ホートンで、スペシャルチームはともかく、通常のディフェンスで彼に頼るようでは心細い。
ハリスは実力十分とはいえすでに31歳で、いつ衰えが始まってもおかしくない。今ドラフトでは1人は指名して層を厚くしておきたいところで、上位指名も十分ありうる。FAでチャールズ・ウッドソン(OAK)獲得に動いているのも同じ理由だ。(追記 : ウッドソンが契約に合意したため、上位指名の可能性は薄れた)
昨年の2巡指名でポテンシャルの高さを見せたニック・コリンズとシーホークスからFA加入のマーカンド・マニュエルが先発で、昨年までの先発マーク・ローマンはマニュエルを追う展開になりそう。昨年の4巡指名マーヴィール・アンダーウッドは昨季のプレーを見る限りでは期待はずれで、今年スターターを脅かすにはかなりの成長がなければならない。
決してレベルの高いユニットではないが、コリンズの成長も見込め、他のポジションと比べればドラフトでの優先度は高くない。そこそこの選手ならFAで手に入りやすいポジションでもある。
長年スターターだったロングウェルをFAで失い、3人と契約した。先発経験のあるのはビリー・カンディフ(元DAL)だが、飛距離も正確性も今ひとつ。デイヴ・レイナーは昨年のコルツの7巡指名だが、今春解雇されたところを見ると「ハズレ」扱いのようだ。飛距離自慢のリース・ロイドは経験が浅い。ドラフトでは、下位で良いのが残っていれば指名もありうる。
一昨年の3巡指名、B.J.サンダーは先発に昇格した昨年も期待はずれで、特にシーズン後半は目も当てられない出来だった。サンダーがケガのため最後の2試合で蹴ったライアン・フリンは6回36.3ydsしか飛ばず。昨年CFLで記録を作ったカナダ人のジョン・ライアンと契約し、現在は3人で競わせているところだ。キッカーと同じくドラフト下位指名はあるが、ドラフト外で1人というのが現実的な線か。
大ベテランのロブ・デイヴィスで問題なし。今オフにはトーマス・ギャフォードという若手と契約して様子を見ている。
キックオフリターナーは、ダヴェンポートが(エースRBになったら別だが)最有力候補で、WRファーガソンが2番手。CBキャロルも昨季終盤に良いリターンを見せた。しかし今年はコーチ陣が交代したので序列がガラッと変わる可能性もある。
パントリターナーはWRチャットマンが移籍のため新しい選手を探さなければならないが、チーム内にこれといった候補は見当たらない。WRの層が薄くなったこともあり、WR兼リターナーを指名できれば理想的。
「火曜日、ブレット・ファーヴが現役続行の意思をトンプソンGMとマッカーシーHCに伝えた」とESPNのクリス・モーテンセンが報じている。それを受けて地元のJournal Sentinel紙が調べたところ、そのとおりに関係者から確認できたとのこと。
キャンプマンと契約延長でき、昨年並の戦力は確保できている。ラン守備に優れパスラッシュも向上してきたエヴリダウンプレーヤーのキャンプマンと、パスラッシュに偏ったバジャ=ビアミラの2人が先発で、コーリー・ウィリアムズやモンゴメリーの成長もそこそこ期待できるとはいえ、全体的にパンチに欠ける。4メンラッシュでプレッシャーをかけられないのがここ数年の悩みの種であり、1巡5位指名にDEマリオ・ウィリアムズ(ノースカロライナ州立)を予想する声が多いのはそのためだ。
ここにインパクト・プレーヤーが手に入れば、バジャ=ビアミラをパスラッシュスペシャリストにして、キャンプマンを休ませたりインサイドからラッシュさせたりできる。プレシャーがかけられれば、未熟なDB陣への負担も軽くなる。ただしDEマリオ・ウィリアムズが5位まで残るには多少の幸運も必要で、残っていなければ(トレードダウンしない限り)1巡DE指名はないだろう。
ノーズタックルは、33歳でケガがちのグレイディ・ジャクソンとの再契約を見送り、元ラムズのDTライアン・ピケットと契約。昨年時点の実力を比べればほぼ互角かもしれないが、将来性やケガのリスクを考えればアップグレードと言えそうだ。控えはコリン・コールで、昨年はかなりの成長を見せた。グレイディと交代で出場する他に、ランシチュエーションでは2人が並んで出ることも多かった。というわけで、ノーズタックルを指名するとしても中位以降ではないか。
もう一方の、いわゆる"3テクニック"は元ドラフト外のカレン・ジェンキンズがスターター。パスラッシュに優れるがサイズが小さい。元3巡指名のDT/DEケニー・ピーターソンは、ぎりぎりロースターに残ってきたものの、明らかに期待外れ。昨年は多少の成長は見せたものの、スターターが務まる器ではない。一昨年の3巡指名、ドネル・ワシントンはどうやら大失敗指名で、昨季はお情けでロースターに残ったが、1試合もプレーせず。魅力的な選手がいれば上位指名もありえるし、そうでなくても1人は指名して底上げを図りたいところ。
FA補強が進まず、パッカーズディフェンスで最も手薄なポジション。先発が決まっているのはMLBバーネットだけで、昨夏トレードで獲得したロバート・トーマスは微妙なところ。全ポジションの控えを務めていたレノンはFAで去り、昨年入団のポピンガ(5巡)とキャンベル(7巡)はどちらも昨年前十字靭帯(ACL)を断裂してしまっているため、控え(およびスペシャルチーマー)の層も薄くなってしまっている。
というわけで、ドラフトまたはFAでスターター級を1人は獲らなければならない。そのため1巡5位でLB A.J.ホーク(オハイオ州立)という予想が最も多い。ドラフトではLBを2人指名するという声もある。バーネットはもともとウィークサイドもできるので、新入りはアウトサイドでなければならないことはない。
モックドラフト集の第4回。7巡まで予想を載せているところもあるが、4巡までの紹介にとどめた。相変わらずLB A.J.ホークとDEマリオ・ウィリアムズに集中しているが、Sマイケル・ハフやTEヴァーノン・デイヴィスを予想するサイトも。
昨年秋の首のケガにより、WRテレンス・マーフィをプレーさせることはできないとして、パッカーズは彼の解雇を発表した。トンプソンGMは声明の中で、「数回にわたる検査と専門家からの助言をあおいだ結果として、テレンスをグリーンベイ・パッカーズでプレーさせることは許可できないと我々は結論した」と述べている。一昨日の記事で述べたように、「引退」でなく「解雇」の扱いであるため、医学面での許可さえ下りれば、他チームでプレーするのは可能だ。
テキサスA&Mから昨年のドラフト2巡指名でパッカーズに入団したマーフィは、その評価にたがわぬ能力の高さと精神面での成熟を示し、将来の先発WRとして期待されていた。ウォーカーの負傷のため出番を増やしていこうとした矢先、第4週パンサーズ戦のキックオフリターンでRBダヴェンポートがファンブルしたボールをリカバーしようとしてヘルメットtoヘルメットでヒットされ、首をひどく痛めてしまった。脊柱管狭窄症と診断され、そのままインジャリー・リザーブに入ってシーズンを終えている。
「テレンスは5人の専門家に診察を受けたが、その見解はさまざまだった。イエスと言った人もいるし、ノーという人もいた。そしてパッカーズは、プレーさせることは本人のためにならないと結論を出したのだ。他のチーム(のドクター)からプレーの許可が下りるかどうか? それは分からないね」と代理人は語っている。「本人はショックだったようだよ。パッカーズは素晴らしかったからね。彼らとしては、テレンスのためを思って決めたことだ。本人もその気持ちは理解している」
エースのババ・フランクスが昨夏に長期契約、ドナルド・リーがパスキャッチ力を活かしてデヴィッド・マーティンから2番手の座を奪えるかどうか、という状況。さほどレベルは高くないとはいえ(ロースター枠いっぱいの)3人揃っているため、ドラフト補強の優先度は高くない。ポテンシャルの高そうなレシービングTEがいれば下位で指名、というのが妥当なところか。よほど魅力的な素材ならば上位でも。
オフェンシブラインの弱点は両ガードであり、タックルは左右ともあまり心配ない。先発LTクリフトンは2009年まで、 先発RTタウシャーは2008年まで契約が残っており、レベルはまずまず高い。控え右タックルのケヴィン・バリーとは再契約に成功、左ガードのエイドリアン・クレムは、両タックルでの経験があり臨時の先発なら務まりそう。ドラフトで獲るとしたら下位になるが、上位で獲るとしたら、「ガードもできそうなタックル」になるだろう。
昨季不振の元凶であり今年もオフェンス最大の弱点であるにもかかわらず、全く補強が進んでいない。そのうえCフラナガンがFA流出したため、スコット・ウェルズがセンターに専念することになり、便利屋のルーガマーとも再契約はしなかった。ということは、左ガードのエイドリアン・クレム、右ガードのウィリアム・ウィティカーの(昨季不振組)2人と、発展途上のジュニアス・コストン(昨年の5巡指名)しかいない。ただでさえレベルの低いポジションの層がさらに薄くなったわけで、ドラフトおよびFA市場後半での補強は必須といえるだろう。2巡指名の可能性は十分ある。
今年からゾーンブロッキングスキームが導入されることも1つの要素になるかもしれない。軽量・機動力型が求められるため、巨漢タイプのRGウィティカーは向かないかもしれないが、フットワークの軽いLGクレムはぴったりはまる可能性もある。そういった面での既存戦力の見極めも、ドラフト指名に影響してきそうだ。
ケガの多かったフラナガンのFA移籍を許し、まだFA補強の可能性も残っているとはいえ、プロ3年目のスコット・ウェルズにスターターを任せる可能性が高い。となると2番手は昨年のドラフト外入団のクリス・ホワイト。軽量・機動力タイプの典型で、才能はかなり評価されている。ロースター枠は通常2人で、今後の補強は彼ら若手2人の成長次第かもしれない。万全とは言えないがガードと比べ優先度は低く、ドラフト指名があるとしても下位になりそう。またはガードとセンター両方できるような選手。
ドラフトまであと12日。ここまでのFA補強・流出をふまえてパッカーズのドラフトでのニーズ分析を試みてみる。
ファーヴが現役続行の場合は、アーロン・ロジャースに次ぐ3番手QBが必要になる。ブライアン・ローベルはNFLヨーロッパでも3番手にすぎず、パッカーズのロースター入りは望み薄なので、コルツから移ってきたトム・アースの方が有力だろう。ファーヴ引退の場合はロジャースの先発昇格がほぼ確実で、2番手・3番手が必要となる。ある程度実績のあるベテランをFAで獲る可能性が高いが、ドラフト下位での指名なら十分にありうる。
パッカーズが極めて高く評価するQBが何かのはずみで1巡5位まで落ちてきた場合、思い切って指名する可能性はある。(これまでのところ表向きはそのような気配は見せないが)「ロジャースは期待はずれ」と首脳陣がひそかに判断していたとしたらなおさらだ。かつてNBAポートランド・トレイルブレイザーズが(前年に同タイプのドレクスラーを獲ってあったため)1巡2位でマイケル・ジョーダンを獲り損ねた痛恨のドラフトがあった。トンプソンGMは「マイケル・ジョーダンを手に入れるチャンスがあったら、マイケル・ジョーダンを獲らなければ」と繰り返し語っている。どこまで本気かはわからないが。
ロースター枠は通常3人で、グリーン、ダヴェンポート、ガドーと、ある程度実績のあるRBが3人揃っているが、今年はこれだけでは心細い。プロボウル常連のグリーンは大ケガからの復帰途上で1年契約、2番手としての実績豊富なダヴェンポートもおなじくリハビリ途上で1年契約。昨年のシンデレラボーイとなったガドーも、完全なスターターを任せるのは心許ない。1年契約の2人のうちどちらかが来年抜けることにも備え、やはりドラフトで1人補強しておきたいところ。
ダヴェンポート(足首骨折)は100%回復するとして、RBをどの順位で指名するかはグリーンの回復しだいかもしれない。グリーンが完全復活してバリバリ走れると判断したなら下位指名または指名しなくてもいいし、そうでないのなら、エースを争うような選手を2巡から4巡あたりで指名したいところ。スピードタイプ・パワータイプどちらでもよさそうだが、パスを捕れないのは困る。
2年契約を結んだ大ベテランのヘンダーソンとプロ3年目のヴォンテ・リーチの2人で、今年は無風区か。ドラフト下位での指名はあるが、その場合は上記のどちらかが開幕前に解雇されることになるだろう。リーダーシップも考慮してヘンダーソンと再契約したが、ドラフトで獲れるタレントとヘンダーソンの衰えを秤にかけ、この夏に世代交代を進める可能性はある。
エースだったウォーカーが強硬にトレード要求しており、たとえチームに合流してもヒザの前十字靭帯(ACL)断裂のため、一昨年のような活躍は期待できない。昨年の2巡指名、テレンス・マーフィは首のケガで現役続行が五分五分。しっかりしたスターターはドライバーだけで、ガードナー、ファーガソン、ボーリクターと「先発にはイマイチ」というクラスが並んでいる。デプスは確保してあるので、マーフィが無事復帰してくれるならドラフト指名は不要かもしれないが、そうでないなら1人は指名が必要だろう。チャットマンが退団したため、パントリターナーも必要。
ロングウェルの後任キッカーを探すパッカーズは、3人目の候補として元ミネソタ大のKリース・ロイドと契約した。月曜日にパッカーズ首脳の前でワークアウトを行ったロイドは、11本のFG全てを成功させ、キックオフでも十分な滞空時間があった。パッカーズ側はこれを見てすぐに契約をオファーしたらしい。代理人は、「先発争いは完全にワイドオープンだと思う。チーム側は、キッカー(の補強)に関してはこれで終わり、という様子だった。だからおそらくこの3人の中からスターターが決まるだろう」と語っている。
現在23歳のリース・ロイドは、身長5-11(180cm)、体重231ポンド(104kg)。イングランドで生まれ、15歳でアメリカに移住してきた。豊富なサッカー経験(父親はプレミアリーグでプレーし、今はコーチ)をフットボールに活かしている。ミネソタ大での先発2年間で成功率72.2%、パンターも兼ねていた。昨年春にドラフト外でレイヴンズに入団したものの、開幕前に解雇。「昨夏は十分なチャンスがもらえなかった。今年はリースにとって大きなチャンスだ。彼が70ydsを成功させるのを私は見たことがある」と代理人。
先月契約したビリー・カンディフ(記事へ)、先週契約したデイヴ・レイナー(記事へ)とあわせ、これで3人のキッカー候補が揃ったことになる。プロで先発経験があるのはカンディフだけだが、キッカーの場合、大学を出てから何年か修行を積んでやがてスターターの座をつかむパターンも多い。ドラフト下位で有力なキッカーが指名できるようなことがなければ、今回ロイドの代理人が述べたように、この3人のままトレーニングキャンプを迎える可能性が高そうだ。
FAとしてラムズから移籍してきたDTライアン・ピケット。1巡指名入団選手としては最初の数年は出遅れ気味だったが徐々に力をつけ、プロ5年目の昨季はDTとしてはNFL屈指の65タックルを挙げた。テクニックや体調よりも、頭脳面での進歩が好成績につながったのだと彼は言う。「去年は大きな実績を残すことができた。すごくいいシーズンだった。歳を重ねて、フィールドで周りがよく見えるようになってきたのが大きいよ」
パッカーズでの最初のシーズンについてピケットは、「僕はこれまでラン・スタッファーと言われてきたけど、パスラッシャーとしても人々を驚かせるつもりだ」と意気込みを語っている。今年の目標としてまず最初にスーパーボウルを挙げ、さらに個人的な目標として「プロボウルに行きたい」と語っている。
オハイオ州立大出身のピケットは、DT/DEケニー・ピーターソンとは同期入学の仲。移籍にあたっても、グリーンベイの環境について彼から教わったのだという。「ケニーとは一緒にプレーした仲だからね。ファン・サポートの素晴らしさについて教えてくれたよ。ここは大きな大学街のようなところだ。僕にとって一番大きいのはファン・サポート。去年のパッカーズはよくないシーズンだったのに、最終戦も売り切れて満員になり、まるでプレーオフのような雰囲気だった」
契約前にグリーンベイを訪れたとき、妻のジェニファーが街を気に入ったことも契約の大きな理由だったとピケットは言う。「ヨメさんが一緒に来たとき、滞在をすごく楽しんだんだ。僕らはボス(つまりヨメ)をハッピーにさせとかなきゃいけないからね」
特にニュースもないので、モックドラフト集の第3回。相変わらずLB A.J.ホークとDEマリオ・ウィリアムズに集中しているが、前回よりもDEウィリアムズが増えている。
土曜朝のチャリティー・ゴルフ大会の記者会見でブレット・ファーヴがついに引退問題の発表をするという誤った情報が流れたため、ミシシッピのコットンウッズ・ゴルフコースに報道陣がつめかけた。しかし結局、本人からのコメントは「変化はない」というもの。「まだ僕には分からない。もし結論に達したら、できる限り早く連絡する、とチーム側には伝えてある。もしかしたら来週のうちかもしれない。僕の家族にとっては負担になっているし、僕と親しい人たちもちょっと苛立ってきている」
「僕のスタンスは、テッド(トンプソンGM)やマイク(マッカーシーHC)にも言ったことだけど、僕はフットボールを愛しているということだ。フィールドに戻ることで、かなりのサラリーが得られる、記録も作ることができる。でも僕は『スーパーボウルを争える』と思いたい。聞く人が喜ぶからそのように言うのではだめだ。スーパーボウルが狙えると我々が本当に信じているのでなければ、コーチたちにはそう言ってほしくないし、僕も言いたくはない」
「僕の知る限り、チームは何人かの選手と契約をした。でも、戦力的に去年より良くなったのか悪くなったのか僕にはわからない。今ここで、チームは去年より強くなったのだと、僕だって皆さんに言いたい。しかし本当のところはわからないんだ。僕はGMじゃないし、ヘッドコーチでもない。人事面での判断をするのは僕じゃないし、ああしてくれと頼んだこともない」
「4勝12敗では、パッカーズを取材するのも、パッカーズを応援するのも、パッカーズでプレーするのも、あまり喜びは見つけられなかったんじゃないかと思う。シーズンを終えたとき、僕はもうフットボールにワクワクすることは難しくなっていた。でも、僕の血の中には流れているんだ。フットボールをプレーするのが大好きだ」
「時間が経つにつれ、4勝12敗シーズンの記憶は薄れ、よかった頃のことを思い出している。僕がフィールドに戻ってプレーすることに決めたとしたら、それは楽しみのためだ。スーパーボウルには戻れないかもしれない。それはやってみなければわかならい。でも、(やる以上は)スーパーボウルを争えると思いたいんだ」
「(フリーエージェントの季節は)もう終わりかもしれない。今はそういう気もしている。だから最終的には、(チームの補強うんぬんでなく)自分がプレーするかどうか、そして再び4勝12敗となるリスクを冒すかどうかなのかもしれない。常にリスクはある。12勝4敗となるチャンスもある。たぶん12勝4敗の方が驚くだろうけどね。僕がグリーンベイにいる間に4勝12敗になることがあるなんて思わなかった。だから、もう何があっても驚かないよ。FA市場はそろそろ終わろうとしている。ドラフトは、今年入った連中がインパクトを与えるのは僕が去ってからかもしれない」
パッカーズファンに伝えたいことは?と聞かれると、「うん、彼らは毎年シーズン開幕を待ち焦がれている。『シーズンが始まるのを待ちきれないよ!』というのがまだ2月だったりする。でも人生には、僕の引退問題やチームの補強以外にもいろいろとあるだろう。ファンはいつだって僕にすごくよくしてくれた。グリーンベイを心から愛しているし、そこでプレーするのは素晴らしかった。でも、フットボールの他にもすべきことはあるだろう。(ファンのみなさんには)それをしてくれ、と言いたい。僕が今しようとしているのもそういうことなんだ」
元コルツのキッカー、デイヴ・レイナーのパッカーズ入団が決まった。レイナーはミシガン州立大から昨年のドラフト6巡指名でコルツに入団。しかしヴァンダージャットから先発の座を奪うことはできず、キックオフスペシャリストとして14試合に出場した。唯一フィールドゴールを蹴ったのは第15週チャージャーズ戦で、前半終了間際に59ydsに挑戦したが失敗。その後解雇され、プラクティス・スクワッドに入ってシーズンを終えた。
コルツはヴァンダージャットをFAで失ったものの、アダム・ヴィナティエリを獲得したため、今月に入ってレイナーを解雇。昨年わざわざドラフトで指名したことを考えれば、コルツからは「ハズレ」と判断されたといってよさそうだ。Kライアン・ロングウェルを失ったパッカーズとしては、先日のビリー・カンディフ(元DAL)に続いて2人目のキッカーを確保したことで、なんとかキャンプを迎える体勢だけは整えたことになる。今後も、ドラフトやNFLヨーロッパ帰り選手などで補強する可能性は十分ある。
2006年シーズンのNFLスケジュールが正式発表された。表示した時間は全て東部標準時で、グリーンベイ時間ではない。パッカーズはサンデーナイトゲームがないが、今年から第10週以降のサンデーナイトはフレキシブルなので、好取組と判断されれば変更があるかもしれない。
Packers 2006 Regular Season Schedule | ||||||
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Date | Opponent | Time | TV | 備考 | ||
9/10 | Chicago Bears | 4:15 p.m. | FOX | |||
9/17 | New Orleans Saints | 1:00 p.m. | FOX | |||
9/24 | @ | Detroit Lions | 1:00 p.m. | FOX | ||
10/2 | @ | Philadelphia Eagles | 8:30 p.m. | ESPN | Monday Night | |
10/8 | St. Louis Rams | 1:00 p.m. | FOX | |||
- | - | Open Date | - | - | ||
10/22 | @ | Miami Dolphins | 1:00 p.m. | FOX | ||
10/29 | Arizona Cardinals | 1:00 p.m. | FOX | |||
11/5 | @ | Buffalo Bills | 1:00 p.m. | FOX | ||
11/12 | @ | Minnesota Vikings | 1:00 p.m. | FOX | ||
11/19 | New England Patriots | 1:00 p.m. | CBS | |||
11/27 | @ | Seattle Seahawks | 8:30 p.m. | ESPN | Monday Night | |
12/3 | New York Jets | 1:00 p.m. | CBS | |||
12/10 | @ | San Francisco 49ers | 4:05 p.m. | FOX | ||
12/17 | Detroit Lions | 1:00 p.m. | FOX | |||
12/21 | Minnesota Vikings | 8:00 p.m. | NFLN | Thursday Night | ||
12/31 | @ | Chicago Bears | 1:00 p.m. | FOX |
毎年恒例モックドラフト集の第2回。前回のモックドラフト集の後でアップデートされていないサイトは省略した。
ここにきてほとんどのサイトがLB A.J.ホーク(オハイオ州立)指名を予想している。DTライアン・ピケットを獲得したためDT指名の可能性がほぼなくなり、DEキャンプマンとの再契約で、どうしてもDEということもなくなった。さらに、DEマリオ・ウィリアムズ(ノースカロライナ州立)の評価が上がってLBホークより先に指名されるという予想がほとんどに。QBヴィンス・ヤング(テキサス)の評判が2ヶ月前と比べて下がり、1巡4位までに指名されるという予想がほとんどなくなったため、DEウィリアムズやLBホークなどディフェンスのトップ選手が1ランクずつ上がる形になっている。
Mock Draft | ||||
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メディア / 担当者 | rd | Player | Pos. | College |
ESPN / Todd McShay (Scouts Inc.) | 1巡 | A.J. Hawk | OLB | Ohio State |
SportingNews / The War Room | 1巡 | A.J. Hawk | OLB | Ohio State |
SportingNews / The War Room | 2巡 | Ko Simpson | S | South Carolina |
Ourlads | 1巡 | Mario Williams | DE | N.C. State |
FOX Sports / Sports Xchange | 1巡 | A.J. Hawk | DE | Ohio State |
Yahoo! Sports / Charles Robinson | 1巡 | A.J. Hawk | OLB | Ohio State |
NFL Draft Countdown | 1巡 | A.J. Hawk | OLB | Ohio State |
NFL Draft Countdown | 2巡 | Kelly Jennings | CB | Miami |
NFL Draft Countdown | 3巡 | Taitusi Lutui | OG | USC |
ProFootballTalk.com | 1巡 | A.J. Hawk | OLB | Ohio State |
試合を見た方はご存知のように、最近のA.J.ホークは髪を伸ばしていて、こんな感じ。
金曜日に地元ミシシッピでハリケーン・カトリーナ関連のイベントに出席したブレット・ファーヴがインタビューに応じ、これまでよりもさらに率直なコメントを残している。
「僕はまだ高いレベルでプレーできると感じているし、もちろんパッカーズもそう思ってくれている。そうでなければ、僕の決断をこれほど心配してはくれないだろうからね。でも、僕自身で見極めなければならないことがいろいろある。僕がチームに望んでいることがあり、チームがやろうとしていることがある。もしチームがよい方向に向かわなければ、たぶん僕はプレーしないだろう。いわば様子を見ているところなんだ」
「テッド・トンプソンGMとマイク・マッカーシーHCは、僕のよき友人だ。ずっと以前から付き合ってきたし、よい関係を続けてきた。僕はわざと決断を遅らしているわけじゃない。理由があるんだ。シーズン開幕までにはまだ160日もあるのだし、(報道されていたような)土曜日までに結論が出るとは思っていない」
「去年はディアナの病気のことがあって、今とは違う状況だった。プレーしたい気持ちは確かにある。ただ、去年とは違う性質のものだ」 「問題は金のことじゃない。辞めるとなれば大金を逃すことになるわけだしね。問題は試合に勝てるかどうかということだ。フィールドに戻るだけじゃなく、僕は勝ちたいんだ」
3月初めの「チーム側の補強を見たい」というコメントをさらに進めて、現役続行するかしないかはチーム側しだい、という意味のことを彼は述べている。「僕は今でもプレーできると信じている。でもまた4勝12敗では満足できない。僕の関心は、ウチがどれだけよいチームになれるかということだ。昨シーズンはとても期待していたのに、あのように悪い状況に陥ってしまった。もしウチが高いレベルで争えないのなら、僕は辞めてしまってもかまわない」
自分は2つめのスーパーボウルリングを求めているのではなく、ただ高いレベルで争うチャンスが欲しいだけなのだとファーヴは言う。「あさ目が覚めて、再びプレーする準備はできたと思う日がある。逆に、もう引退したいと思う日もある。自分が高いレベルでプレーできることも、フットボールを楽しめることも僕には分かっている。だからこそ、この決断が困難になっているんだ。ただ、本当に高いレベルでプレーするには、まわりにいるチームメイトもよくなければならない。もし僕が引退するなら、僕はハッピーに引退する。たくさんのことを成し遂げたんだしね」
「今年プレーするかどうか、僕にもまだわからない。ディアナでさえ、僕の決断を待ち構えているところさ。ただ言えるのは、もし今年僕がプレーするなら、これが最後の年になるだろうということだ」
◆ ◆ ◆
ファーヴの決断が遅れていることについて、(早く知りたいが)仕方のないことだとトンプソンGMは言う。「率直に言って、誰もが答えを知りたがっているし、ブレット自身もそうだろうと私は思う。まだ結論に至っていないだけなのだ。我々はそれを理解している。大きな注目を集めている決断で、それはその選手の質の高さから来るものだ。我々は彼にプレーしてほしい。しかし決めるのはブレットと妻のディアナだ。その決定プロセスを支援するため、我々はさまざまなコミュニケーションをとってきた」
上記のファーヴ発言についてマッカーシーHCは、「私がブレットに対して言ってきたのは、まず第一に、グリーンベイ・パッカーズのクォーターバックをプレーしてこれまでどおりリーダーの役割を務め、それ以外のことは心配するな、ということだ」と語っている。それ以外のこととは? と聞かれると、 「ウチが誰と契約したか、誰がチームに加わるか、といったことだね。だって、おそらく彼が最も楽しめるのがフットボールなんだ。物事をシンプルにした時が、いちばん楽しめるものだ」
「私が在籍した1999年を思い出すと、チーム全員の中で、気を散らすことなくフットボールに集中することに最も長けていたのが、ブレットだった。これこそ彼の強みだと私は心底思っている。パッカーズのクォーターバックであることに集中できるという彼の強み、その強みを再び取り出し、それを活かしてプレーしてほしいと思う」
ファーヴが1年だけしかやらないと明言したことに対し、「この商売は、1年1年でやっていくものだ。特に、彼のようにキャリアの終盤にきた選手にとってはね。ヘッドコーチとしてはこだわるべきなのかもしれないが、私は別に構わないよ」
「5月からのミニキャンプについては彼と少し話しただけだ。しかしどの選手にとっても、ミニキャンプに参加することは重要だと思っている。特にクォーターバックにとっては重要だ。他の誰よりも、参加したことで得るものは大きいのだから」
新しいオフェンスを導入することについて、ファーヴとの話し合いはポジティブなものだとマッカーシーHCは言う。「彼は、ベース・コンセプト(一昨日の記事参照)において数え切れないほどのプレー経験を持つ、殿堂入りするクォーターバックだ。私はこのコンセプトの有効性を信じているし、その下で15年ものプレー経験を持つQBがいるのだ。これは極めて大きなアドバンテージであり、我々はこれを最大限に活かさなければならない」
フロリダで行われているオーナー会議が15点にわたるルール変更を承認した。これはヘッドコーチやGMたちによる"Competition Committee"の提案や勧告に基づいたもので、32球団のうち24票の賛成が得られれば可決となる。主な変更点を下に紹介する。