グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年3月31日

ウェストコーストオフェンスの基本へ回帰

昨季はタガの外れたようなプレーを繰り返して29INTを積み上げたQBブレット・ファーヴについて、ウェストコーストオフェンスの基本に戻すべきだとの考えをマイク・マッカーシーHCが語っている。インタビューの中で彼は"base concepts"という言葉を繰り返し使っているが、「最もウェストコーストの基本形に近い」と言われるショートパス中心のホルムグレンHC時代を指しているものと思われる。時にヴァーティカルになりすぎたシャーマンHC時代の反省に基づいたものだ。

「以前のような、よりベース・コンセプトに近いオフェンスに我々は戻すつもりだ。私が心から信頼しているものだ。ブレットはおそらくリーグ中の誰よりもベース・コンセプトでのプレー経験が豊富だ。ブレット・ファーヴのような選手を手に入れたなら、相手ディフェンスの裏をかこうとするよりも、その豊富な経験を活かし存分に力を発揮できるようにしてやるべきだ。もちろん相手ディフェンスを攻めるにはいろいろなバリエーションがなければならない。しかし、彼が数え切れないほど繰り返してきた基本的な形に戻ることが大事だと私は考えている。落ち着いてプレーできるのはそういう時なのだ」

マッカーシーHCは前任のシャーマンHCのオフェンスを直接批判はしなかったものの、ランニングゲームを重視し、バックスへのパスを多くし、大型WRにスラントや浅めのクロッシング・パターンを走らせるのがファーヴの才能には最もフィットしていると語っている。

「私が知っているのは1999年のパッカーズオフェンスで、シャーマン・ルイスOCの元でのものだ。マイク・ホルムグレンがシアトルに去った直後だが、(シャーマン・ルイスは)それをそのまま引き継いでいた。過去2年間のグリーンベイのフィルムを見ても、あの頃のようなオフェンスはあまり見られないだろう。彼ら(マイク・シャーマンたち)はいわば別の道を進んでしまっていたし、我々は99年のようなオフェンスそしてベース・コンセプトに、道を戻るつもりでいる」

昨年の29インターセプトについて、どこまでがファーヴの責任でどこまでがコーチ陣の責任かは述べなかったが、今年は決してそのようなことにはならないとマッカーシーHCは語っている。「言うまでもなく29INTというのは天文学的な数字だ。フットボールチーム全体として、これは改善していかなければならない」

昨年のマイク・シャーマンHCはファーヴを精神的にリフレッシュさせるため、初めて彼を特別扱いにしてミニキャンプ参加を免除した。しかし特別扱いすることによるチーム全体への悪影響や、シーズンでのパフォーマンス低下につながったと見る人もいる。現役続行した場合にファーヴをミニキャンプに参加させるかどうか聞かれたマッカーシーHCは、「選手がオフシーズン(のミニキャンプ)を全て欠席するのは好きではないね」と語っている。

オーナー会議(じっさいはオーナーだけでなくほとんどのHCやGMが集まり、さまざまな会議がある)開催中のフロリダ州レイクブエナビスタに滞在しているマッカーシーHC。"NFC coaches breakfast"の部屋に入ったとたん、記者たちからファーヴ問題やウォーカー問題で質問攻めに逢い、食事に手がつけられたのは開始から30分後のことだった。

ファーヴの引退問題ついてマッカーシーHCは、ロースターボーナスの発生する4月1日(土)までに決定を知りたいと明言はしたものの、その期限は人為的なもの(話し合いでいくらでも変えられる)でただの目安に過ぎず、本当のデッドラインではないとも語っている。

カテゴリ : Football