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2004年6月30日

WRロバート・ファーガソンが契約延長にサイン

パッカーズは、WRロバート・ファーガソンと複数年の契約延長を済ませたことを発表した。契約の内容はまだ不明。今年でプロ4年目となるファーガソンは、3年目の昨年、先発に定着した。ケガを押しての出場が多かったため、520yds、4TDと数字は地味だったが、ブロッキングやスペシャルチームを含めての貢献度は高かった。プレーオフではさらに2TD。かつては子供っぽさが目立った彼も、チームへの献身を惜しまぬタフなプレーぶりなど、精神面での成長を評価する声も多い。

来春フリーエージェントとなるはずだったファーガソンと、早くも契約延長できたのは、おそらくDEジョー・ジョンソンを解雇したことでサラリーキャップに余裕ができたためと思われる。今年のオフェンス陣は昨年と全く同じメンバーが残っているが、来春にはファーガソンの他にもRGリヴェラ、LGウォール、TEフランクスがフリーエージェントとなる予定。そんな中でいちはやくファーガソンを確保できたのは、4番手以降に目ぼしいWRがいないこともあって、来春の補強を組み立てる上で大きい。

また、キャップの余裕をこちらに使ったことで、FA市場で(LBジェイソン・ギルドンなど)大物を獲得する可能性は低くなったと言えるだろう。

彼はNFL入りする際にも、「もう一年大学(テキサスA&M)に残れば来年は1巡指名なのに」と言われながら、家族を楽にするためだったか、プロ入りを決断したということがありました。今年もし彼がブレークアウト・シーズンを送ったら、FA市場に出なかったことで大金を損することになりますが、意外に安全志向の人なのでしょうか。アーマン・グリーンの時のように、「パッカーズは最高のタイミングで契約延長した」と言われるようになることを期待しましょう。

2004年6月29日

ルーキー・シンポジウム

今年で第8回となるNFLルーキー・シンポジウムが、カリフォルニア州ラコスタで開催されている。4月のドラフトで指名された255人の選手全員の出席が義務付けられ、欠席すると罰金が科せられる。4日間の期間中、ルーキーたちはホテルに缶詰めとなり、朝早くから夜遅くまでみっちりと講習を受けなければならない。内容は非常に多岐にわたるが、NFLでの私生活のありかたに関するものが多い。ドラッグ、アルコール、セーフ・セックス、女性問題への対処、禁止薬物、メディアとの付き合い方、金銭問題、家族の問題、NFL後の人生に備えること。要は、危険な落とし穴をいかに避け、まっとうな生き方をするか、ということだ。

選手がより真摯に受け止めるよう、専門家の講師だけでなく、多くの現役NFL選手や元選手やコーチたちがかわるがわる演壇に立つ。今年はRBプリースト・ホームズ、ESPNの解説者ポール・マグワイア、それに元QBジム・ハーボウ(サンディエゴ大のHCに就任した)が、引退後の人生に備えることについて、話すことになっている。最近経験したばかりのことを若手選手が話してくれることも多いので、ルーキーにとっては有用であるのは間違いない。

NFL.comによると、NFLで失敗したQBライアン・リーフは、ルーキーの時にこのシンポジウムを欠席して罰金を科せられており、それが彼のさまざまな問題の始まりだった、とのこと。

2004年6月28日

Training Camp Guide

パッカーズのトレーニング・キャンプは、7月末にスタートする。ファンにとっては、好きな選手、注目の若手をじっくりと観察できるよい機会だ。シーズン中は短い間しかグリーンベイに滞在できなくても、キャンプは夏休みと重なるため、子供連れでゆっくりと休暇を楽しむファンも多い。パッカーズ公式サイトは、そのようなファンのためにTraining Camp Central のページを作って便宜を図っている。今年からは、毎日のTraining Camp Guideの配布など、新機軸もいろいろと用意されているようだ。

2004年6月27日

RBアーマン・グリーン

RBアーマン・グリーンが昨年記録したシーズン1883ydsはNFL史上7位タイ。グリーンベイ移籍後は4年連続で1100yds以上を記録し、3年連続のプロボウラーでもある。チームの期待を一身に背負ってランにパスに活躍することは、彼はネブラスカ大時代から慣れている。「自分の肩に何がかかっているかなんて、僕はあまり心配しないんだ。僕はただフィールドに出て、フットボールをプレーするだけ。何が起ころうと、その時はその時だよ」

シアトル時代からつきまとう「ファンブラー」というレッテルを払拭したいのはやまやまだが、昨年もシーズン前半にファンブル問題が持ち上がってしまった(その後はコーチとともに努力して改善し、プレーオフを含めた9試合連続でゼロだったが)。「そうだね。たぶんファンブル問題が忘れられることはないんだろうね。僕の中では、もう完全に過去のことだ。でもそう思わない人もいるだろう。僕としては、いつでもそれが起こりうると覚悟して毎試合プレーするしかない。それもフットボールの一部だ。激しい競争の中で、一進一退の戦いをしているんだ。パーフェクト・ゲームなんてできないよ。だから、もう二度とファンブルしないなどとは言いたくない」

明らかに今がキャリアのピークにあるグリーンだが、ランニングバックというポジションはそのピークが長く続かないのは、多くの人が経験則として知っているところだ。長く活躍するために必要なのは、大きなケガをしないための「運」。 それから、ケガを避けるために体を作る"work ethic"だろう。グリーンが崇拝する元ベアーズのRBウォルター・ペイトンは、その点で素晴らしかった。ペイトンのオフシーズンのトレーニングの激しさは、今でも語り草になっている。

「僕がワークアウトをする時には、リフティングであろうとランニングであろうと、自分を限界まで追い込み、自分が空っぽになるまでやるんだ。ウォルター・ペイトンもオフシーズンにはそうしていた。彼のオフシーズンのワークアウトの激しさは、トレーニングキャンプや本番のゲームよりも高いレベルだった。誰よりも厳しく自分を追い込んだから、いざシーズンに入るときには最高のコンディションになっていて、疲労やケガの心配をする必要はなかったんだ」

そのようにウォルター・ペイトンを信奉するアーマン・グリーンは、プロボウラーの増えたパッカーズの中でも、「慢心」から最も遠い選手かもしれない。「ちゃんと体を作るためには、必ずウェイトルームでも頑張らなければならない。より強く、より大きく、より速く。そうしなければ、ケガが増えてしまうからね。ウォルター・ペイトンが練習で駆け上がったような高い丘を、僕はいま探しているところなんだ」

2004年6月26日

よりよいランボーフィールド体験を

ファンによりよいファンボーフィールド体験を提供するため、このほどパッカーズは、数十人のシーズンチケットホルダーを招き、スタジアムに関する問題点や要望を集めた(写真)。「これは伝統なのだが、(工事中だったこともあり)ここ数年は行われていなかった。我々のファンは、我々のオーナーでもある。だから、彼らのアドバイスを受けることが重要であるだけでなく、会って直接お礼を言えるよい機会なのだ。アドバイスをもらうことだけでなく、この素晴らしいフランチャイズを持たせてもらえることへの感謝だ。オーナーに会うことは友人に会うことであり、ファンに会うことでもある。我々みなにとって素晴らしい日だった」とジョン・ジョーンズ上級副社長。

トイレへの放送設備の改善から案内係の増員にいたるまで、さまざまな問題に関して、シーズンチケットホルダーとチーム関係者の間で、活発な議論が行われた。「みなさんには非常に楽しんでいただけたと思う。この会合が上手く行ったことは、みなさんのコメントからもよくわかった。アドバイスのいくつかは受け入れて、改善できると思う」と語るのは、"Director of Ticket Operations"のマーク・ワグナー。

要望が多かったのは、警備関係の増員、不慣れなファンを席に誘導する案内係の増員、それに食事関係だ。「今日の会合で聞いて少し意外だったのは、食事関係のことだった。(売店でなく)食べるための場所を増やしてほしい、という要望だ。必ずしもイスとテーブルがなくてもいい。ホットドッグなどを食べるために、ちょっとした手すりやカウンターのようなものがもっとあれば、ということだった。どれも非常にいいアイディアばかりだった。ランボーフィールド体験をよりよいものにするために、我々はどのような改善が可能かを調べていきたい。パッカーズファンは世界一のファンであり、彼らがランボーフィールドに来た時には、できる限り最高の体験をしてほしいのだ」

2004年6月25日

ヴィンス・トービンとの一問一答

現在60歳のヴィンス・トービンは、プロとカレッジで通算35年ものコーチ経験を持っている。カーディナルスではヘッドコーチも務めた大ベテランを "Special Assistant" の肩書きでパッカーズに招いたのは、「ゲーム中の判断に難がある」と批判されるシャーマンHCが、直属のアドバイザーを置くことで自分の足りない部分を補おうとしたのではないか、という見方が多い。ではトービンの具体的な仕事はどのようなものになるのか。

Q. "Special Assistant"とはどのようなもので、どんな仕事を?

「LBやセカンダリーをコーチする、といったものではない。長年かけて積み上げた経験を元に、必要とされた時にその知識を役立たせる、といったものだろう」

Q. では、あなたはシャーマンHCの父親代わりのようなもの?

「その表現は違うだろうね。むしろ、別の視点を提供するのだと考えている。ディフェンスやオフェンスの展開や、流れや傾向のようなものを見る視点だ」

Q. 毎週の具体的な仕事は?

「コーチたちはいつも時間との戦いで、試合の直後は次の対戦相手の準備に十分な時間が取れないものだ。終えたばかりの試合のビデオを見て評価し、それを選手たちに見せる。それが月曜日。次の試合の準備を始めるのは月曜の夜になる。月曜と火曜は1stダウンと2ndダウンとゲームプラン。水曜日にニッケルパッケージ。だから、私は前の週から準備を始め、3rdダウンや4thダウン、2ミニッツを検討しておき、OCやDCがゲームプランを立てた時には、すぐにその情報を提供することができる。それが、私が誘われた時の構想だ。具体的な個々のプレーではなく、相手チームのやろうとしていることやフィロソフィーといったものについての分析だ」

Q. ゲーム・デイのあなたの仕事は? シャーマンHCとは密接に連絡を取るのでしょうか?

「具体的な所はまだわからない。他のコーチたちと連絡を取れるよう、回線をつないでおくのは確かだ。それに、助言をどの程度求めるかは、実際はシャーマンHCしだいだからね。私のポジションは発展していくポジションで、RBコーチやセカンダリーコーチのような、決まった枠はない」

Q. ゲーム・デイは、サイドラインでなく、プレスボックスに?

「そうだ」

Q. シャーマンHCは、2ポイントに行くべきか否かの判断、それにクロック・マネジメントについて批判されているようです。そのような判断について、シャーマンHCはあなたを頼りにするのでしょうか?

「これらのことは、正解などあってないようなものだ。ヘッドコーチはチームの勝利のために最善と思う決断をしなければならない。そして、その判断をするのはヘッドコーチただ一人。それは変ることはない。私が一つ貢献できると思うのは、前もって情報を提供しておくことだ。私の立場からは、実際のプレーコールなどに関係なく、より客観的に全体の状況を見ることができる。だから、クロック・マネジメントや2ポイントの可否について、役に立てると思う。その時の状況に応じて、いろいろな要素を明確にして伝える。その上で、彼が判断を下さなければならない」

Q. あなた自身、かつてはヘッドコーチだったわけですが、緊迫した中でそのような判断を次々に下していくのは、やはり大変なことですか?

「それは間違いない。5年のヘッドコーチ経験があり、コーディネーターやポジション・コーチよりもヘッドコーチに近い視点で物事を見ることができる。それが、私がここに呼ばれた最大の理由だと思う」

Q. あなたがヘッドコーチだった時にはそのような立場のアシスタントはいませんでした。いてくれたら良かったと思いますか?

「全くそう思うね。各コーチはそれぞれ狭い分野を担当しているため、自分の利害に関係なく、先入観のない客観的な情報を、ヘッドコーチに提供できるとは限らない。誰だって好きで偏った見方をするわけではないが、全体像よりも自分の担当部署を見てしまうのは人の常だ」

Q. 練習では、他のコーチと話し合ったりするのですか?

「いや、そうはしない。全般的に、影で仕事をすることになるだろう。フィールドには必ず出て観察し、何か気になることがあれば、ためらわずに口に出すだろう。しかし、特定のポジションをコーチすることはない」

Q. あなたは多くのフットボールの知識をチームにもたらしてくれます。しかし他のコーチの領分を侵すリスクは?

「そうは思わない。私が見たことのあるようなことがあれば、そして我々がもっとうまくやれると思うことがあれば、スロウィックDCや、ロスリーOCにも伝えるだろう。私はオフェンスのコーチをしたことはないが、ディフェンスの立場から、こちらがこう攻撃すればあちらはどのように反応するだろう、といった見方で貢献できる。もしそれが助けになると思えば、(オフェンス側も)取り入れてくれるだろうし、そう思わなくても、それは彼らの領分だ」

Q. シャーマンHCから最初に声をかけられた時、何か特定の仕事内容を言われましたか? それとも、しだいに発展していくような、やや曖昧なポジションでしたか?

「どちらかというと、後者だろうね。私の経験や、ものの見方、観察力などを欲しい、と彼は言ってくれた」

Q. 今回の地位について、最も魅力を感じたのは?

「長いことコーディネーターをやって、ヘッドコーチも経験した。今になって、LBコーチやセカンダリーコーチをやる気には、あまりならなかったのだ。DCの仕事が他にあれば、そちらに行っただろう。しかし、今のポジションでなら、35年のコーチ経験を十分に活かすことができると私は思っている」

Q. マイク・シャーマンの方から声をかけてきたわけですが、それまでの2人の関係は?

「われわれ2人がヘッドコーチをした期間は少し重なっているから、オーナー会議で知り合う機会があった。ヘッドコーチ全員が集まるから、交流の良い機会なのだ。お互いをよく知っていたかというと、ノーだ。むしろ、人柄などの評判といったものだ」

Q. 熱心に口説かれました?

「そんな必要はなかった。ここは、NFLの多くの人間が来たがるチームだからね。運営形態や、独特の地位や、所属する選手の能力の高さや、勝つチャンスの大きさ」

Q. 1年契約ですね。あなたとシャーマンHCのお互いが、"やってみて様子を見よう"といった感じ?

「その見方が正しいと思う。(1年やってみた上で)この関係を続けるに十分なほど私が貢献した、とチーム側が思うかどうか。そして、私は残留するに値するほど満足できたか、だね」

Q. あとどれくらいフットボールにたずさわっていたいと思いますか?

「あと何年かはコーチを続けたいと思っている。まだ60歳だ。引退には早い。もしその時が来れば、喜んで引退するが」

Q. シーズンが終わった時、サラリーに見合う貢献を得られた、とパッカーズは言うと確信していますか?

「こんな風に見ているんだ。例えばもし、1試合の勝利に私が貢献できたとしたら、それだけでも私が来た価値はあったと言えるだろう。NFLでは競争が激しく、1勝の違いがプレーオフ進出できるかどうかを決めてしまう。だから、もし1勝か2勝に私が貢献できたとしたら、両者にとって、価値があったということだ」

2004年6月24日

マーク・リリブリッジがプロ・スカウト部門のNo.2に昇進

シャーマンHCは、マーク・リリブリッジをプロ・スカウト部門のアシスタントから副部長に昇進させることを発表した。リリブリッジは現在32歳。1995年にアイオワ州立大からドラフト外でイーグルス入り。開幕ロースターに残れず、CFLを経てビルズ、ドルフィンズ、ワールドリーグ(現NFLE)などでLBとしてプレー。最後はセインツで腰を痛めて1999年に選手としてのキャリアを終えた。翌2000年からパッカーズでスカウトの道へ。これまでは、AFL、CFL、NFLヨーロッパを主に担当し、次の対戦相手の分析や、FA選手の評価などに携わってきた。

なお、リリブリッジが補佐するレジー・マッケンジー部長も、同じくNFLのラインバッカー出身だ。かつてパッカーズにも在籍したOGローリー・マッケンジーとは双子の兄弟。1985年のドラフト10巡でテネシー大からレイダーズ入りし、オール・ルーキー・チームに選ばれる活躍。その後カーディナルスや49ersでプレーしたが、最後はヒザを壊して引退。1994年からプロ人事部門のアシスタントとなり、ロン・ウルフGMの元で1997年に部長に昇進している。現在41歳。次期GM候補の1人だろう。奥さんはグリーンベイで弁護士をしているらしい。

2004年6月23日

LBジェイソン・ギルドン

今月はじめにスティーラーズを解雇されたLBジェイソン・ギルドンに、パッカーズも興味を持っているのは以前にもお伝えしたとおり。ギルドンは、グリーンベイ訪問のあと、バッファローとシンシナティを訪問した。今のところベンガルズが最有力と見られているが、どのチームもさほど高額のオファーをする様子はなく、通算77サックの名パスラッシャーにはやや気の毒な状態が続いている。

もうじき32歳という年齢のわりには衰えは少ない、というのがほぼ共通の見方。しかし、それ以上に問題なのが、ディフェンスのスキームの問題だ。彼は長らくスティーラーズの3-4隊形でアウトサイドLBとして活躍してきたが、現在興味を示しているパッカーズ、ビルズ、ベンガルズ、ベアーズはどこも4-3隊形が基本のため、パスラッシュDEとして彼を使うしかなく、そうなると(サラリーに見合うほど)彼の能力を活かしきれるのか、疑問が残る。「QBを捕まえる能力は失ってはいないと思う。ただ、自分にフィットしたシステムを求めているんだ」と本人も認めている。

スーパーボウルのストリーカーに有罪判決

ジャネット・ジャクソンと共にスーパーボウルのハーフタイムを盛り上げた英国人ストリーカーに、テキサス州で有罪判決が下された。量刑は未定だが軽犯罪のため、最大でも禁固6ヶ月、罰金$2,000ドルまで。リバプールに住む39歳のマーク・フランシス・ロバーツは、通算300回以上のストリーキング実績を持つ常習のストリーカーだが、アメリカでの有罪判決は初めてとのこと。本人の運営するウェブサイトには、このスーパーボウルの他にも、ウィンブルドン、サッカーのチャンピオンズ・リーグ、ツール・ド・フランス、ロイヤル・アスコット競馬などなど、大舞台でのストリーキングの数々が映像付きで誇らしげに掲載されている。

今回の公判では、「バリアを乗り越えてフィールドに入ってはならない、と誰にも警告されなかった」との弁護側の訴えは退けられた。ロバーツ本人は、「全ては、アメリカの人々を楽しませるためにしたことだ。もし人を笑わせることが刑事犯罪になるのなら、私は終身刑にされるべきだろう」と意気軒昂。確かに、ジャネット・ジャクソン事件はテレビ画面を注視していなければ分からなかったが、彼のストリーキングはスタジアムのファンをも楽しませた。

[追記] 罰金$1000ドルが言い渡された。

2004年6月21日

パッカーズの収入はNFL10位

会計担当ジョン・アンダーウッドが昨年度の会計報告を行い、パッカーズの収入がNFL32球団で10位にランクされたことを明らかにした。営業収入は大幅に目標を上回り、一昨年度の$153.2ミリオンから$179.1ミリオンへ、純利益も$23.2ミリオンから$29.1ミリオンへと25%もアップした。NFLのトップになるのは無理でも、今回のように上位4分の1に入っていたいとパッカーズ首脳は考えている。「2000年には、パッカーズはNFL内で急速に順位を下げていた。あのままではジリ貧になって、NFLではやっていけなかっただろう。(だからこそスタジアム大改修が必要だった)」とアンダーウッド。

「グリーンベイ・パッカーズ・コーポレーションの経営状態は、非常に順調だと言っていいだろう。NFLでの競争力を保つという約束を2年連続で守ることができた。つまり、2000年秋にランボーフィールドの大規模改修に乗り出す時のことだ。ランボーフィールドを改修することで健全な財政を保つことができる、と我々は約束した。そして、2年連続で大きな前進が見られ、その約束を果たすことができた。そしてあと一世代の間は、そう言い続けることができるだろう」

大幅増収を支えているのは、やはりランボーフィールドの大規模改修だ。スタジアムの客席が8000席も増え、高額のクラブ・シートの割合が増えた。レストランやパッカーズ・ホール・オブ・フェイムなど、さまざな施設がスタジアムに併設されたため、ほとんど1年中、グリーンベイ詣でをするファンから利益を上げられるようになった。パーティや会議場としての利用も順調。また、昨季終盤には劇的な試合が続いたこともあってファンの財布のヒモが緩み、グッズ売り上げも極めて好調だ。3年前は$6.2ミリオンだった直営プロ・ショップの売り上げが、一昨年は$11.1ミリオン、昨年は$15.4ミリオンにまで伸びた。

グリーンベイ・パッカーズはNFL唯一の、市民所有によるチームであるため、利益が増えてもその分がオーナーのポケットに入ってしまうことはない。111,000人の市民株主がいるが、パッカーズは非営利団体のため、株の配当はなく(株の売買も許されない)、全てはパッカーズに還元される。

現在の財政上の目標は、手持ちの準備金を、年間予算とほぼ同額の$113.1ミリオンまで積み上げること。選手のサラリー、特に契約ボーナスが高騰を続けるNFLの中で、太っ腹なオーナーがいないパッカーズでは、その資金こそが命綱になる。2年前には$35.6ミリオンだった準備金は、昨年は$58ミリオン、そして現在は$84ミリオンにまでなっている。「そこの通りからランボーフィールドなどの建物を眺めた時、それらの資産価値がいくらあろうと、グリーンベイにNFLのフランチャイズがなければ、ほとんど何の価値も持たなくなってしまう。だからこそ、本当に重要なのは、この準備金なのだ」

2004年6月20日

1巡指名のCBアマド・キャロル

ドラフト1巡指名のCBアマド・キャロルは、4月のミニキャンプではやや動きが硬く、3巡指名のCBジョーイ・トーマスの方が評価が高かったが、6月のミニキャンプではほぼ同等か、少しトーマスを上回るまでに回復した。頭が混乱し、プロのレベルに圧倒されているようだった4月と比べ、大きな進歩を見せている。すでにダイム・パッケージ(6DB隊形)では、1stチームに加わるようになっている。

「最初のミニキャンプではジョーイが良かったが、今回のミニキャンプではアマドの方がいいね。テクニック的には、かなり先を行っている。能力的には、2人とも非常にいいと思うよ。かなりのスキルがある。でも、今はアマドの方が少し上かな」とショッテンハイマーDBコーチ。「ドラフト直後の僕は、気持ちが前に出すぎて、考えすぎ、柔軟なプレーができていなかった。今回は僕はずいぶん忍耐強くプレーできた。一番大事なのは、より忍耐強く、ゲームの流れを柔軟に受け入れることだ。才能なら僕にはあるのだから。これはただのフットボールであり、小さい頃からずっとプレーしてきた。ただ、今はこれで飯を食ってる、というだけのことだ」とキャロル。

学ばなければならないことは、まだまだ多い。だからこそ、ミニキャンプが終わっても彼はグリーンベイに残り、 コーチたちとディフェンスの勉強をしているのだ。「とてもワクワクしている。今回のミニキャンプでは、いくつかの点で前進することができた。まだ改善しなければならない点はいくつもあるけどね。でもトレーニング・キャンプが始まったら、準備はOKだ。もし出番が来たら、忍耐強く、楽しんで、コーチのいう通りにプレーする。先発出場する準備もできるはずだ」

2004年6月19日

練習用フィールドを改修へ

ランボーフィールドから道を挟んだ所にあるパッカーズの練習施設。ファンが練習を見学できるクラーク・ヒンクル・フィールド、その背後に室内練習場ドン・ハトソン・センター、さらにその背後にレイ・ニチキ・フィールドがある。レイ・ニチキ・フィールドは非公開練習用で(フェンスに覆いがかけられて外部の目を遮断するようになっている)、トレーニング・キャンプの最終盤やシーズン中の練習に使われることが多い。最近は水はけの問題などで(雨が止んでも)室内練習場を使わざるをえない事が多いため、このたび、クラーク・ヒンクル・フィールドとレイ・ニチキ・フィールドを大がかりに改修することになった。

「フットボール施設をNFLのトップクラスに保つことが、パッカーズのチームとしての優先事項だ。練習用フィールドをアップグレードすることで、これまでより悪い天候でも屋外で練習できるようになる。シャーマンHCはじめコーチ陣に、より柔軟な選択肢を提供できると期待している」とジョン・ジョーンズ上級副社長。

レイ・ニチキ・フィールドには天然芝が用いられてきたが、室内練習場と同じ人工芝 "FieldTurf" (最近は多くのスタジアムで使われている)が新たに採用されることになった。シーズン中の練習には、レイ・ニチキ・フィールドが使われるが、厳寒期に入ると凍ってしまうなど、どうしても芝の状態が悪くなるためだ。ホルムグレン元HCは寒い時期はほとんど屋外で練習をしなかったが、最近のシャーマンHCは、選手を寒さに慣らすため練習を屋外ですることも時々ある。

クラーク・ヒンクル・フィールドは、ミニキャンプやトレーニングキャンプなど、ファン公開用に用いられる。こちらは自然芝のままだが、基礎部分から徹底的に改修し、最新の排水設備を備え、少々の悪天候でも屋外練習を続けられるようにする。「この改修はチームのためになると同時に、ミニキャンプやトレーニングキャンプが少しでも多く屋外で行えることで、ファンが練習を見逃すことが減ることにもなる」とジョーンズ上級副社長。

両フィールドの改修プロジェクトの予算はおよそ$3ミリオン。レイ・ニチキ・フィールドの改修工事はすでに始まっていて、ファン公開練習から非公開練習に移行する8月末には完成の予定。クラーク・ヒンクル・フィールドの工事はそれからスタートすることになっている。

2004年6月18日

DEアーロン・キャンプマン

DEバジャ=ビアミラは決してフィルム・スタディに熱心な方ではないが、そんな彼が時々チームのビデオルームに行くと、必ず出くわす顔がある。「キャンプマンがいつでもあそこにいるんだ。僕よりもはるかに多く見てるね。チーム全員と比べたってそうだ。相手より少しでも優位に立つために、彼はフィルムを見てるんだ」とバジャ=ビアミラは証言する。

フィルム・スタディに限らず、少しでも役に立つことなら、トレーニング・プログラムでも、食生活の改善でも、DEアーロン・キャンプマンは努力を惜しまない。そうやって彼は、無名の5巡指名選手から、現在の地位をつかんだのだ。ルーキーだった2002年には、DEホリデイのケガのために6試合先発出場。昨年はDEジョー・ジョンソンのケガのために10試合先発出場し、プレーオフでは計3サックを決めた。そして3年目の今年、彼は代役としてではなく、本当の先発DE(パワー・エンド)となることを期待されている。

「NFLでは、身体能力の差は非常に小さい。だからこそ、少しでも相手より優位に立てる部分があれば、それがモノを言うんだ。NFLでは、ただ一つの能力に頼るのではなく、テクニックや基本や知性や努力による方が、より高い所に上っていけるのだと僕は信じている。僕はそのような要素を兼ね備えていると思うが、他の選手たちのプレーを見ることで、さらに上に行けると思う」

オフシーズンもグリーンベイに住む数少ない選手の1人である彼は、 週5日間、朝の9時にはウェイトルームに姿を現す。プロ入り以来最も低い体脂肪率に落とし、キャリア最高の体を作っている。ウェイトだけでなく、医療用ボールを使ったトレーニング、短距離走、いろいろなアジリティ・ドリルなど、体幹部の筋力を増す努力を続けている。「目標があるんだ。自分の中に秘めているけどね。でもサック数など、達成したい目標がある」

決して運動能力に欠けているわけではないが、エリート級でないのは確かだろう。そのため、"ハードワーカー"、"Overachiever"、"blue-collar guy"などというレッテルを貼られ、成長の余地が少ないように思われがちだ。そのような認識を払拭することも、目標の一つだと彼は言う。「僕について、ありがたくない言われ方、認知のされ方をしているのは確かだ。しかしそれはどうしようもない。人がどう思うかは、あまり気にしていない。本当にフットボールを知っている人なら、僕がどのような選手かわかるだろう。僕にできるのは、できる限りよい選手になれるよう努力し、いいプレーを続けることだけだ」

そのような認識をされていることもあって、今オフのパッカーズがDEを補強することは当然と見られていた。しかしドラフトでは2年連続でDTを2人指名したものの、DEは指名されなかった。FA市場でも、(動きは多少あったが)これまで補強はしていない。「このチームでは、キャンプマンは決して過小評価などされていない。NFLの他のどの選手に例えたらいいかわからないが、彼がウチにフィットした選手なのは確かだ。彼は求められることを全てこなすし、それ以上の働きをしてくれる」とフランクリンDLコーチは語っている。

2004年6月17日

TEマイケル・リックスがパッカーズを訪問

先週ライオンズを解雇されたTEマイケル・リックスがパッカーズを訪問した。パッカーズはTEスティーヴ・ブッシュ(元ARI)を獲得したばかりだが、まだ控えTEの陣容に満足していない証拠と言えそうだ。ブロッキングTEのブッシュとは対照的に、今回のリックスはレシービングTE。29歳の彼は、NFL6年間で82試合に出場し、先発は43試合。昨年は37キャッチ、434ydsを記録している。ただし第2週の@グリーンベイでは落球がいくつもあり、パッカーズファンの心証がよいとは言えない。

月曜の夜から火曜日にかけてグリーンベイを訪問したTEリックスは、ジェッツ訪問のためにニューヨークへと向かった。レッドスキンズも彼に興味を持っているとの噂がある。

QBティム・カウチが正式にサイン

火曜日、QBティム・カウチがようやく正式にサインした。代理人筋によると、契約ボーナスが$625,000ドル、ベースサラリーが同じく$625,000ドルとのこと。あわせて$1.25ミリオンとなる。インセンティブを含めると最大$4ミリオンほどになるらしいが、それはファーヴがケガをした場合のこと。

「NFLに入ったときは僕はまだ21歳で、実戦の火の中に放り込まれた。自分で望んだことだし、それはいい。でも、一歩下がって別の角度からフットボールを学ぶような機会はこれまでなかった。今回は、優れたチームに来てフットボールを学ぶチャンスをもらえた。それにフランチャイズを1人で背負ってフィールドに立つ必要はない。殿堂入りクォーターバックをそばで見て学ぶんだ。きっと、よりよい選手になることができると思う」とカウチ。

カウチの来年以降がどうなるかが、ファーヴの引退時期に左右されるであろうことは、カウチ自身も認めている。「そのことは確かに大きな要素だ。でも、1年よりは長くいたいと思っている。僕はここにすごくよくフィットすると思っているからね。コーチングスタッフにも非常に満足しているし、ここのオフェンスのシステムについてもそうだ」

「ティムはQB陣に経験とタレントをもたらしてくれる。ウチのオフェンスを教える課程を始めるのがとても楽しみだ」とシャーマンHC。初めてのウェストコーストオフェンス、しかもチーム合流がここまで遅れたことについてカウチは、「確かに少し遅れてしまっている。早くチームに加わってオフェンスの勉強を始める必要がある」と語っている。

2004年6月16日

QBティム・カウチのコメント

「とても興奮している。これは僕にとって、キャリアの新しい章を開く素晴らしい機会だ。それにこのチームにはスーパーボウルを勝つチャンスが本当にある」とQBティム・カウチ。彼によると、他にも数チームが彼に興味を示していたが、「常にグリーンベイが僕のNo.1チョイスだった」とのこと。「ブレット・ファーヴのそばにいられるというだけでも、すごいことだと思う。彼からはたくさんのことを学びたいし、彼と同じチームとなることが楽しみだ」とカウチ。さしあたっては1年契約だが、契約延長の可能性も十分あると示唆している。

宙ぶらりんの状態が長く続いたことに関しては、「ブラウンズの扱いには納得がいかない。彼らがQBガルシアと契約した時に、僕は解雇されるものと思っていたが、そうはならなかった。宙ぶらりんの状態が長くて、つらかった。ようやくそれが終わって嬉しい。」と振り返っている。 クリーヴランドでの5年間については、「いい時もあったし、悪い時もあった。(エクスパンションチームで)僕は非常に悪いチームにいた。痛めつけられ、いろいろなことが自分に起こった。でも、僕はクリーヴランドでの時を楽しんだ。あの経験が僕をよりよい選手にしたと思う。僕は間違いなく、より強い人間になった」

CBデリック・コームズを解雇

カウチと入れ替わりに、CBデリック・コームズが解雇された。コームズは昨年春にチーフスからトレードでパッカーズ入りし、昨季はスペシャルチームを中心に8試合に出場。今年の春はNFLヨーロッパに派遣され、つい先日シーズンを終えたばかりだった。

2004年6月15日

QBティム・カウチと1年契約で合意

パッカーズは元ブラウンズのQBティム・カウチと1年契約で合意した模様。正式なサインはまだだが、$1.25ミリオンの1年契約でインセンティブ(例えば、何試合先発したらいくら、といったような)が付く。2ヶ月以上にわたってトレード交渉を続けてきた両者は、パッカーズ側が2年契約を求め、カウチ側は1年契約を主張して譲らず、膠着状態が続いていた。しかし先日ブラウンズから解雇されてフリーエージェントとなったことで、パッカーズ側はドラフト指名権を譲渡する必要がなくなり、2年契約を諦めてもいい、という姿勢に軟化したものと見られる。

2004年6月14日

今年のNFLヨーロッパ

第12回ワールド・ボウルは、ベルリン・サンダーがフランクフルト・ギャラクシーを30-24で下して優勝。NFLヨーロッパの2004年シーズンは幕を閉じた。 この試合に出場したパッカーズの選手は、敗れたフランクフルトに所属するOT/OGジェイソン・ヒメネス。先発ではなく、ティム・ステューバー(彼もパッカーズに在籍したことがある)と交代で右ガードを務める、というのがいつものパターン。(ワールドボウルではどうだったか未確認)

今年のヨーロッパで最も活躍したパッカーズ選手は、アムステルダム・アドミラルズのTEトニー・ドナルドだ。大学時代は4年間セーフティをプレーし、2002年にドラフト外でテキサンズに入団したが開幕前に解雇。昨年パッカーズにやってきた時はLBとしてだった。トレーニングキャンプで少しだけTEをやらせてみたところで時間切れ、開幕ロースターに残れないのは当然のことだった。昨季の途中、プラクティス・スクワッドに出たり入ったりしている頃に、パッカーズ側は「ドナルドの将来はTEにある」と腹を決めた。なにしろWR並の40yds走4.49秒、パスキャッチも上手く、大学時代はリターナーの経験もある。

というわけで、経験不足を補うためにヨーロッパに送られたドナルドは、32キャッチ、382yds、4TDの活躍で、オールNFLヨーロッパにも選出。パス攻撃主体のチームで、さほどブロック力を要求されないということもあったが、密集を恐れないタフなプレーは、パッカーズ首脳を喜ばせている。ブロック力、ルート取りなど、まだ磨かなければならない点も数多いが、この夏のキャンプで3番手TEを争う資格はある。

2番目に評価が高かったのはDTカレン・ジェンキンズで、ケルン・センチュリオンズで20タックル、0.5サック。ただし、ややサイズが小さい。WRショックメイン・デイヴィスはキックオフリターンでNFLヨーロッパ1位の30.1ydsを記録し、スペシャルチーマーとしてオールNFLヨーロッパに選出された。DEエリック・パウエル(センチュリオンズ)もまずまずのプレーで17タックル、2サックを記録したが、開幕ロースター入りを争うまでは期待薄。

おそらく最も期待を裏切ったのは、昨年のドラフト7巡指名LBスティーヴ・ジョシュー。アドミラルズで12タックル、1サックを記録。スターターに定着することができず、パスラッシュLBとしても目立った活躍はできなかった。また、昨年ロースター入りしていたCBアーウィン・スウィニー(センチュリオンズ)も多くのビッグプレーを許し、完全に期待はずれ。CBデリック・コームズ(アドミラルズ)はスウィニーよりずっとスピードがあり、まずまずの出来だったようだが、ドラフトでCBが2人指名されたことを考えると、開幕ロースター入りは昨年よりかえって遠のいたと言えそうだ。

2004年6月13日

ロンバルディの娘

56歳のスーザン・ロンバルディが初めて人に会う時、相手はたいてい、「もう一度お名前を言っていただけますか?」と聞き返す。「スーザン」 「いえ、もう片方のお名前を」 すると彼女は微笑んで、胸のペンダントを見せるのだ。父ヴィンスの死後、スーパーボウルリングを母が作り変えたペンダント。偉大なヴィンス・ロンバルディHCが身に着けていた、ダイヤがちりばめられた金のリングに、相手の目は釘付けになって動かなくなる。

「父の名前の魔力は、年が経つほどに強くなるようです。死後34年後にこんなふうだとは、誰が想像したでしょう」とスーザンは語る。この日、ウィスコンシン州メノモニー・フォールズで開催されたチャリティ・ゴルフ・トーナメント、第34回ヴィンス・ロンバルディ・ゴルフ・クラシックでも、それは明らかだった。全米でも最も古い部類のこのチャリティー・イベントは、これまでに$7ミリオンものガン研究費用を生み出してきた。

中年以上の人々が、父ヴィンスの名前に尊敬の念を抱くことは、さほど驚きではないとスーザンは言う。彼女自身、父の教え子の選手たちとは今も連絡を取り合っていて、そのことは実感している。「誰もが私に詰め寄ってきて、"お父上がいかに私の人生を変えたか、ご存知ですか!"って言うのよ。面食らってしまいますよ。でも、それより驚くのは、18とか21の若い人たちが、ヴィンス・ロンバルディのことをよく知っていることです。"貴方たちはまだ生まれてもいなかったのに・・・"と言うのですが、きっと彼らの父や祖父がよく知っていて、彼らに教えるのでしょうね」

スーザン・ロンバルディと会って気付くのは、父ヴィンスとよく似ていることだ。ただし、父の有名な歯並びの悪さは、矯正したために残っていはいないが。「ハロウィーンの仮装になると、みんなが私にソフト帽と太い縁のメガネとトレンチコートを着せようとするの。まだ実際にしたことはないけれど、いつかきっとするつもり」とスーザン。父がNYジャイアンツのアシスタントコーチだった時代にニュージャージーで生まれた彼女は、今でもわずかに東部なまりが残っていて、パッカーズのことを"Packahs" と発音する。

今はフロリダ州ジャクソンヴィルに住んでいる彼女だが、「どこの出身か聞かれると、私は誇りを持って、ウィスコンシンのグリーンベイ、と答えるのです。ジャクソンヴィルでもニューヨークでもニュージャージーでもない。ほとんどの思い出は、グリーンベイにあるのですから」

10代の頃の彼女は、必ずしもそこまでの愛情を持ってグリーンベイで暮らしていたわけではない。厳格さで有名なコーチの一人娘として、小さな街で育つのは、容易なことではなかった。「しつけは、本当に、本当に、厳しかった。パッカーズ選手と同じ門限を課せられていました。18歳の時でも、夜11時の門限を絶対守らなければいけなかった」とスーザンは振り返る。しかも学習障害のために勉強が苦手で、学校が大嫌い。かつて高校教師だった父ヴィンスをカリカリさせたものだ。

「私は不肖の娘。兄ヴィンスJr.(弁護士・ミネソタ州議会議員)とは、それぞれ違う生き方をしています。父をとても苛立たせたことはわかっているけれど、大きくなるにつれて、お互いに理解しあえるようになりました。父は私を見ると首を振って、"さあスーザンが来たぞ"と言いましたが、目に入れても痛くないほど愛してくれたことを、私はよく知っています」

反抗的な娘だったスーザンは、門限が過ぎてからこっそり家を抜け出すことも多かった。時たま、バーなどでパッカーズの選手たちと出くわすことがあったが、そんな時は互いに知らん振りをしたものだ。ヴィンスに告げ口されたら困るのは、どちらも同じだからだ。 あるときチームのパーティで、彼女はトイレに行くと言って、フィル・ベングストンDC(ロンバルディの後任HCになる)の娘と一緒にタバコを吸ったことがあった。「すました顔でパーティに戻ると、父が私を見て言うのです。"次にタバコが欲しくなったら、私に言ってくれないかね?" 大きな声で皆に聞こえるように言うものだから、本当に恥ずかしかった」

デートはさらに大きな問題だった。ヴィンス・ロンバルディの玄関をノックして、コーチの娘を連れ出す度胸のある10代の少年は、そうそういるものではない。ようやく父の名前にひるまない相手を見つけ、シカゴ出身のポール・ビッカムという男性と結婚。シカゴ出身なので、父ヴィンスはジョージ・ハラス(ベアーズの創立者・初代HC)にちなんで「ジョージ」と呼んだものだ。15年後に離婚してしまったが、「彼はものすごくガッツがあった。それだけは確かね」とスーザン。

今でも熱心にパッカーズを応援するスーザンは、ヒザが悪くて飛行機も楽ではないが、年に一度はランボーフィールドを訪れる。アップルトンの Paper Valley Hotel 内の Vince Lombardi Steakhouse を兄とともに経営していて、そこはグリーンベイ遠征に来たNFLチームの多くが泊まるホテルでもある。

昨年12月にブレット・ファーヴが父親を亡くしたときは、彼女もファーヴに哀悼の手紙を送ったのだと言う。「こんな風に考えてほしい。貴方の父上と私の父が、空の上から一緒に見下ろしていると。私の父はきっとこう言っていますよ。"くそっ、君の息子のようなQBが私がコーチの時にいてくれたら!"って」

スーザンのリビングルームには、父ヴィンスの油彩の肖像画が飾られている。父なら気に入らなかったようなことをするたびに、彼女は父の肖像画を眺め、絵が少し傾いていることに気が付くのだ。「ちょっと気味が悪いけど、父がまだ私を見ているような気がするの」

2004年6月12日

Door left open

先日のファーヴに続きマイク・シャーマンHCも、「マイク・マッケンジーの復帰を望んでいる」という姿勢を強調した。「彼はここグリーンベイで、いいフットボールをしてきた。ミーティングに遅れたこともないし、素晴らしいプレーをたくさんしてくれた。このような状況になったのは残念なことだ。みながいろいろな媒体を通して発言し、必ずしも直接コミュニケートできずに、物事が少しずつ歪められてしまう。私の希望は、彼がトレーニングキャンプに戻ってきてくれることだ。彼はパッカーズの契約下にあるのだし、彼をキャンプに参加させるのが私の目標だ」

「今回このようなことになるまで、私は彼とトラブルになったことがない。この問題が解決することを私は望んでいる。しかし、金のことが絡んでくると、物事は変ってしまう。少しずつ歪められてしまう。今回も、それが当てはまるだろう。しかしマイクはいい男だ。彼を復帰させたい」

Mini Camp - Day 7: シャーマンHCの講話

2004年6月11日

DEジョー・ジョンソンを解雇

以前から確実視されていたとおり、パッカーズはDEジョー・ジョンソンを解雇した。最低額クラスへの大幅サラリーカットを受け入れれば残留させる、という方針だったため解雇がここまでずれ込んだが、本人もそこまでして残留せずとも他から声がかかるはず。6月1日を過ぎてからの解雇のため、今年のキャップに$4ミリオンの余裕ができる。そのかわり、来年の "dead money" は$3.25ミリオンにも上る。パッカーズ史上屈指の大物FAの失敗のツケは、それだけ大きい。

なお、交渉担当アンドリュー・ブラントによると、今年のパッカーズの"dead money"は、全NFLチーム中最低の$1ミリオン以下とのこと。ただし、上記の都合により、来年はそうはいかない。

QBティム・カウチがブラウンズから解雇

パッカーズが2ヶ月以上にわたってトレード交渉を続けてきたQBティム・カウチが、ついにブラウンズから解雇された。これでパッカーズは、ただのFAとしてカウチと交渉できることになる。ドラフト指名権を譲渡せずに済むのはありがたいが、競合相手が現れて金額が吊りあがることもあり得るので、まだ楽観はできない。

Mini Camp - Day 6: クルームHCが見学に

2004年6月10日

TEスティーヴ・ブッシュと契約

パッカーズは、カーディナルズを解雇されたばかりのTEスティーヴ・ブッシュと契約した。現在29歳の彼は、アリゾナ州立大から1997年にドラフト外でベンガルズ入り。2001年にカーディナルズに移った。7年間で98試合に出場し先発は24試合。通算46キャッチ、354yds。パッカーズ公式サイトによると、彼はタイトエンドだけでなく、フルバックやHバックもこなし、ロングスナッパーもできるとのこと。昨季はヴァイキングスとの最終戦の残り2分、12-17と追い上げるダイビングTDキャッチを決めてくれた、パッカーズの恩人の一人でもある。

現在のパッカーズの控えTE陣は、まずまず充実したオフェンス陣の中にあって、泣き所の一つとなっている。先発のフランクスの後は、伸び悩む4年目のデヴィッド・マーティン、まだ未契約だがウェスリー・ウォールズ(37歳)、NFLヨーロッパで活躍しているトニー・ドナルド、といったところ。スティーブン・アレクサンダーはライオンズと契約し、カム・クリーランドはラムズと再契約したため、FA市場にも目ぼしい選手があまり残っていないのが現状。このブッシュが頼れる第2TEとなってくれるのか、トレーニングキャンプでマーティンらとの争いとなりそうだ。

Mini Camp - Day 5: Cウェルズ好評

2004年6月 9日

Mini Camp - Day 4: QBノール復調

"Jap play "発言をパーセルズHCが謝罪

カウボーイズのミニキャンプでの記者会見で、パーセルズHCが"Jap Plays" という言葉を使ってしまい、すぐ後で謝罪する、という一幕があった。「マイク・ジマーQBコーチとショーン・ペイトンDCはお互いを出し抜こうと頑張っている。見ておくといいよ」という話に続けて語ったのが問題の部分だ。「ショーンはちょっとした -- 東洋人を馬鹿にするわけじゃないが -- "Jap Plays"と我々が呼ぶプレーを用意している。奇襲プレーの類だ」。真珠湾攻撃のことを指したと思われる。

「非常に不適当な発言をしてしまった。『馬鹿にするわけじゃないが』という前置きをしたとしても、不必要であり、軽率だった。そのことについて感情を害した方々に謝罪する」とパーセルズ。日本のアメリカンフットボール・マガジン誌の窪島記者もその場にいたらしく、パーセルズから直に謝罪の言葉を受け取ったようだ。日系人団体JACLは、型通りに不快感を表明している。

2004年6月 8日

DTハントがチームに合流し謝罪

ミニキャンプの前半を無断欠席したDTクリディアス・ハントが、ようやくチームに合流し、かなり丁寧な謝罪を行った。「まず、コーチたちやチームメイト、それにファンの皆さんに謝罪したい。僕にとっても、欠席は残念なことだった。ミニキャンプの直前になって個人的な問題が持ち上がり、それに対処しなければならなかった。そして僕は、キャンプを完全に休んでしまうような人間じゃない。だからできることなら、僕の謝罪を、みんなに受け入れてほしい。僕はここに来て、償いのためにも必死で努力していくつもりだ。できることは何でもする」

欠席の理由については、「ノーコメント、個人的なことだ」として、ハントは口を閉ざしている。チームへの不満といったものが理由では全くないとのこと。

シャーマンHCはハントの復帰を喜びながらも、「それでも彼がキャンプの一部を休んだことには失望している」と厳しい姿勢を崩さずにいる。「私の考えでは、家族が亡くなったのでない限り、ミニキャンプの欠席は受け入れられない。このミニキャンプは"自由参加"だ。しかし我々のキャンプには暗黙のルールというものがあると思うし、キャンプには出席し、目標に到達する手助けをしなければならない」。 厳しい言葉と同時に、今回のことを長引かせないことも強調した。「前に進まなければならない。私はいつまでも後を引くようなタイプではない。明るい未来がある限りはね。きっとあると信じている。今朝彼は、全力で打ち込むと言った。そうであると願っている。しかし、彼の今年のプレーを見るまでは答えは出ない」

チャリティ・ソフトボール大会

QBファーヴ主催のチャリティ・ソフトボール大会は、今年で5回目となる。今年は絶好の好天に恵まれ、過去最高となる8,012人のファンたちが、パッカーズの選手を見ようと、グリーンベイ南西のアップルトン市のFox Cities Stadiumに詰めかけた。試合は、オフェンス組vsディフェンス組に分かれて行われた。

まるでフットボールのような点の取り合いは、RBグリーンとQBファーヴの連続ホームランで幕を開けた。元マイナーリーガーのWRウォーカーも2本のホームランを放って面目を保つ。オフェンス組が大量リードしたところでピッチャーのWRドライバーがマウンドから降り、ディフェンス組の反撃が始まった。7回に10点を取って延長戦に持ち込んだが、最後はOTタウシャーの内野ゴロをさばいたKロングウェルが送球ミスを犯して万事休す。スコアは26-25。2年連続でオフェンス組に凱歌が上がった。

「今日は記録的な観客数だったし、毎年増えていくようだ。ファンが楽しんでくれたら、それが全てだからね。僕らにとってもすごく楽しかったし、競争心の強さも現れたと思う。みんな楽しい時を過ごしたよ」とQBファーヴ。10万ドル近くに上った収益金は、"The Brett Favre Forward Foundation" を通じて、ウィスコンシンに住む恵まれない子供たちや体の不自由な子供たちのために寄付されることになっている。

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Fox Cities Stadium ファーヴのホームインを
妻ディアナが迎える
ドライバーの
豪快な一発
最後は例によって
パイのぶつけあい

2004年6月 6日

「マッケンジーが戻れば喜んで迎える」

前回のミニキャンプでの記者会見と同様、ブレット・ファーヴはマッケンジーの行動に批判的な態度を保ちながらも、心情に配慮し、いつでも復帰を歓迎する、という姿勢を強調した。

「マイク・マッケンジーがいま味わっている気持ちを想像すると、たとえチームに戻りたくなっても、自分の掘った穴がどんどん深くなってしまい、戻るに戻れない気がするんじゃないかと思う。しかし我々は彼の復帰を歓迎する。もし戻らなければ、彼は大事なチャンスを逃すことになる。僕はそう思う。マイクのことは好きだ。素晴らしい選手だと思う。みんなそう思っている。でも今の彼の状況を考えると、彼は間違っている」

「僕より多く稼いでいるQBが何人もいる。僕のキャリアのピークがいつだったとしても---自分では今だと思うけど---僕より稼いでいた選手が何人もいたし、コマーシャルなんかで多く稼ぐ選手もいた。僕が世間知らずで、無頓着すぎるのかもしれない。でも金のことには本当に関心がないんだ。大事なのは、フットボールをすることだけ。たとえ自分より稼ぐ選手がいようと、明日がないつもりで必死にプレーする。それがこのスポーツなんだよ」

「ロッカールームで聞いてみるといい。たいていのヤツは、マッケンジーの今のサラリーを手にするためなら人殺しだってするだろう。マイク・マッケンジーが、自分はもっと貰うべきなのだと感じてるのは知っている。たぶん彼はそれに値する選手なのだろう。でも、これが現実なんだ。契約に敬意を払う。チームに敬意を払う。チームメイトに敬意を払う。今回のことも、その一部だ」

Mini Camp - Day 3: ジューのコンバートは恒久的

2004年6月 5日

Mini Camp - Day 2: DTハントの欠席続く

2004年6月 4日

DTクリディアス・ハントが無断欠席

ミニキャンプ初日だというのに、DTクリディアス・ハントが無断欠席している。理由は不明。昨年春に大型契約を結んだばかりのハントはCBマッケンジーのような不満を抱えているわけではなく、チームにとっても全くの寝耳に水だ。単に飛行機に乗り遅れただけ、という噂もある。「クリディアスが来た時に、本人に聞いてくれ」とシャーマンHCも憮然とした表情。

法的には、DTハントが参加しないのはルール違反ではない。強制参加のミニキャンプは、労使協約により、オフの間に1回しか行えないことになっている。パッカーズの場合、4月末のミニキャンプが強制参加だったため、今回は自由参加となる。しかし、あくまで「法的に言えば」だ。NFLには、暗黙のルールというものがある。

LBディッグス。「参加は義務付けられてはいない。でも義務付けられてるんだ。わかるだろ? 暗黙のルールってやつさ。必ずしも行く必要はないけど、体を作るため、新しいディフェンスや新加入の選手に慣れるために、みんな参加するんだ。でもこれはクリディアスの決めたことだ。僕らは我慢して受け入れるしかない。僕はメキシコのカボサンルーカスから、一日中飛行機に乗ってやってきた。みんな何かしら犠牲にして参加してるんだよ。コーチを含めてね。"クリディアスはどこだ?"とロッカールームには少し当惑が広がっている。誰も理由を知らないんだ。ちゃんとした事情があるのかもしれない。ないのかもしれない」

Mini Camp - Day 1: QBファーヴは50%に参加

2004年6月 3日

Sエリック・クラウチを解雇

かつてのハイズマン賞QB、エリック・クラウチがパッカーズから解雇された。二度の引退から復帰し、セーフティとしてのキャリアをスタートさせたばかりのクラウチだが、今回のパッカーズ在籍は、引退でなく、解雇と言う形で終わりを迎えることになった。

FA Notebook: QBカウチの交渉再開

2004年6月 2日

FA Notebook: CBマッケンジーのトレードは

現時点でのパッカーズの補強に関する情報を整理。

2004年6月 1日

ドラフト指名選手紹介 6: Cスコット・ウェルズ

 C スコット・ウェルズ Scott Wells
7巡50位 Tennessee Senior 187cm 136kg 40yds/5.21秒 23歳 1981年1月7日生

経歴 : テネシー州スプリングヒル出身。高校では、OLとDTの両方で活躍。レスリングではグレコローマンとフリースタイルの両方でテネシー州のチャンピオン、全米チャンピオンの経験もある。通算175勝11敗、高校最後の2年間は無敗だった。 テネシー大での1年目、最初の試合の途中から正センターの座をつかみ、4年の最後までスターターを続けた。49試合連続先発は、大学フットボール史上3人目とのこと。

Strengths : ボディバランスに優れ、(レスリングの成績からもわかるように)相手を崩すのが上手い。手の使い方が上手い。ヒザが柔らかく、十分なパワーがあり、クイックネスに優れている。スナップ&セットが素早く、横方向の動きも良い。経験豊富で嗅覚に優れ、常に相手の動きに注意し、正しい指示を出す。

Weakness : サイズが小さい。ショートレンジでのクイックネスはあるが、アスレチック能力はさほどではないために、ダウンフィールドでのブロッカーとしてはやや物足りない。いわゆる"overachiver"であり、伸びシロが残っているかどうか疑問が残る。

メンタル : タフガイで、精神面は文句の付けようがない。しっかりしたリーダーシップの持ち主で、大変なハードワーカー。ベンチプレス545ポンドはテネシー大のチーム記録。すでに結婚し、初めての子供(男児)が昨年生まれたばかり。歴史と社会学の両方で学位を取得しており、プロがダメなら地元の学校で教師をしながらフットボールのコーチをするつもりだった。実際にそのようなオファーがあったとのこと。

自信 : 187cmと身長がやや低く、「すでにポテンシャル一杯の能力を出し切っており、これ以上の成長は期待しにくい」という評価により、指名順位が下がったようだ。「自信ならある。大学に入るときも、自分は通用しないといわれたけれど、なんとかしてスターターになり、49試合連続先発した。ランボーフィールドに行き、チームに貢献できる自信はある」とウェルズ。「(なかなか指名されないことに)僕は心配になり始めていた。でもグリーンベイが指名する前、僕はエージェントに言ったんだ。"ドラフト外でもどこかのキャンプに参加させてくれ。そうすればチームに残ってみせる"ってね」

パッカーズにとって : ウェルズが開幕ロースターに残るにはセンターだけでは不十分で、ガードをこなせるかどうかがカギになる。シャーマンHCもそのように明言している。「ガードもできる。1年生の時以来やってないけど、大学に入るときはガードだったんだから」とウェルズ。 右ガードはOTタウシャーもOTバリーもできるためあまり心配はない。そのため、左ガードとセンターの控えの座をルーガマーと争うことになりそうだ。