弟分だったDTギルバート・ブラウンはレジー・ホワイトを心から慕い、最後までその尊敬の念は変わらなかった。彼は1ヶ月前に会って昔話に花を咲かせたばかりなのだという。「共通の友人がやっているカーディーラーでばったり会ったんだ。妹さんが一緒にいたから、さんざんからかわれたよ。レジーと会えて本当によかった。あれが最後になるなんて・・・・。今は涙をこらえるのが大変だ。ほんとうにつらいよ。僕は心から大事にしていた人を失った」
「彼のすることは何でも、僕は真似しようとした。彼と同じようにはできなかったけど、僕は彼を父親であるかのように尊敬していた」とブラウンは振り返る。ホワイトはイーグルス時代に、親しかったNTジェローム・ブラウンを自動車事故で失っている。そのこともあって、ホワイトは余計にギルバート・ブラウンの健康(体重過多がいかに健康面のリスクを大きくするかを強調した)を気づかっていたようだ。「彼はいつもその話をしてくれた。どれだけ僕を愛し、気にかけているかをね。だから余計に今日は心が痛むよ」
「彼の偉大さ。彼の態度。彼のパワー。彼の知識。彼はまるで、『NFLでディフェンシブラインをプレーするには』という本のようだった。彼以上の人はいないよ。相手選手をぼろ人形のように叩きつけても、真っ先に彼が助け起こすんだ。それがフィールド上での彼だった。フィールドの外で、レジーが僕にしてくれた中で最も優しいことは、男として生きるということはどういうことか教えてくれたことだ」
彼は自分が知る限り最高のリーダーだった、とギルバート・ブラウン。「彼は、自ら手本を示すことによって、そしてメンタル面でも、フィジカル面でも、チームを導いた。みんなが落ち込んで疲れ果てている時、僕たちは周りを見回して、レジーが力強く立っているのを見るんだ。数え切れないほどのミーティングでの、彼の言葉のおかげで、僕たちは困難を乗り越えることができた。驚くべきことだ」
90年代のパッカーズ復活を支えた名ディフェンシブ・エンド、レジー・ホワイトが、心臓発作のため、ノースカロライナの自宅で日曜朝に急死した。43歳だった。家族によると、睡眠時無呼吸症と関連があるのではないか、とのこと。通算198サックのNFL記録はブルース・スミスに破られたものの、史上最強のDEといえばまず彼の名前が挙がるほど。復活途上のパッカーズに移籍してすぐにリーダーシップを発揮し、チームをスーパーボウルにまで導いた功績は計り知れない。
イーグルスで8年間、素晴らしいキャリアを積んだレジー・ホワイトは、1993年、FA/サラリーキャップ制の下での最初の大物フリーエージェントとしてグリーンベイを選び、パッカーズの復活からスーパーボウル制覇に至る道のりにおいて、フィールド内外で大きな役割を果たした。1986年から98年まで13年連続プロボウル選出はNFL記録。またスーパーボウルでの3サックは、パッカーズファンにとって忘れることのできない思い出だ。
ニックネームは"Minister of Defense"。防衛大臣と訳されるが、ミニスターには牧師という意味もある。じっさい彼は正式な牧師でもあり、人格者として大きな尊敬を集めた。時にフットボール以外の問題に関する率直過ぎる発言で物議を醸すこともあったが、それが彼の良心から出たものであることを疑う人はいない。
1999年にいったん引退、しかし翌年パンサーズで現役復帰したために、殿堂入りの資格である「引退後5年」をまだクリアしていないが、初ノミネートで殿堂入りすることはまちがいない。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (9-6) | 0 | 17 | 7 | 10 | 34 |
Vikings (8-7) | 0 | 21 | 0 | 10 | 31 |
勝った方が地区優勝決定という、これ以上ないシンプルなシチュエーション。前半はふがいないディフェンスのために常に追いかける展開だったパッカーズだが、パスオフェンスは好調でなんとか4点差としてハーフタイム。第4Qには手痛いINTリターンTDを喫して7点リードを許すが、すぐ次のドライブで4thダウン3からTDパスを決めて同点。残り3分から、反則が響いてパントに終ったヴァイキングスに対し、パッカーズは次々にパスを通して敵陣ゴール前へ。試合終了と同時にKロングウェルがFGを蹴り込み、パッカーズは3年連続での地区優勝を決めた。
第1Q。パッカーズもヴァイキングスも互いに敵陣に入るが得点圏には進めずパント。ヴァイキングスは2回目の攻撃で、WRバールソンへの42ydsパスなどでGB陣レッドゾーンに進んだところで第2Qへ。
第2Q。WRモスへ12ydsのTDパスが決まってヴァイキングス先制。パッカーズはランとショートパス中心に、16プレー、約8分のドライブ。最後は4thダウン1でのギャンブルでRBグリーンがTDラン成功。しかしヴァイキングスは最初のプレーで、WRバールソンへのショートパスがパッカーズDB陣の連続ミスタックルで、なんと68ydsのタッチダウンに。パッカーズは9プレーのドライブでTEフランクスに22ydsのTDパスを決め同点。しかしヴァイキングスは、55ydsのナイスリターンの直後に、RBベネットへのスクリーンパスが38ydsのタッチダウンとなる。残り47秒、パッカーズはWRチャットマンの59ydsリターンで得点圏に入り、前半終了と同時に42ydsのFGが決まって4点差でハーフタイムへ。
第3Q。ヴァイキングスはGB陣に入るが反則もあってパントどまり。パッカーズはGB陣11から、WRウォーカーへの25ydsパス、WRドライバーへの34ydsパスでレッドゾーンに進み、最後はWRウォーカーに9ydsのTDパスが通って逆転。ヴァイキングスはGB陣レッドゾーンに進むがTDはならず、29ydsのFGで同点に。
第4Q。パッカーズが3&アウトのあと、ヴァイキングスはGB陣に入るが得点圏に進めずパント。GB陣1ヤードからの攻撃となったパッカーズは、3rdダウン4でファーヴがINTリターンTDを喰らい、ヴァイキングスが再び7点リード。パッカーズはWRドライバーへの20ydsパス、WRウォーカーへの17ydsパス、フェイスマスクの反則などで敵陣ゴール前に進む。4thダウン3となるがギャンブルを敢行、WRドライバーへのTDパスが通って再度同点に。残り2分48秒からのヴァイキングスは、連続して反則を犯したために1stダウンを更新できずパント。残り1分35秒、GB陣13からのパッカーズは、フィッシャーへの21ydsスクリーンパス、WRドライバーへの18ydsパスで敵陣に入り、最後はWRウォーカーへの31ydsパスでMIN陣7に迫る。連続ニーダウンで両軍タイムアウトを使い切り、試合終了とともにKロングウェルが29ydsのFGを成功。
今季のプロボウル出場選手が発表され、パッカーズからはRBアーマン・グリーン、FBウィリアム・ヘンダーソン、WRジャヴォン・ウォーカー、RGマルコ・リヴェラの4人が選ばれた。RBグリーンは4年連続、RGリヴェラは3年連続、FBヘンダーソンのWRウォーカーは初のプロボウル選出となった。選には漏れたものの、補欠として発表されたのは以下の8選手。QBファーヴ、WRドライバー、TEフランクス、LGウォール、LTクリフトン、LBバーネット、CBハリス、Kロングウェル。
プロ10年目にして念願の初プロボウルに選ばれたFBウィリアム・ヘンダーソン。先日RBグリーンが5年連続の1000ydsラッシングを達成したことで、彼は延べ7人の1000ydsラッシング(レヴェンズ2回・グリーン5回)に貢献したフルバックとなり、ハワード・グリフィス(元DEN)を上回るNFL記録となった。また、RB・FBとしては球団史上1位のパスレセプション回数も記録。いまだにスペシャルチームでもハードに頑張る真のプロフェッショナルとして、仲間からの尊敬も篤い。
これまでヘンダーソンが選ばれなかったことを悔しがってきたチームメイトの方が、本人よりも喜んでいる様子だ。「自分の名前が呼ばれた時よりも、彼の名前が呼ばれた時の方が嬉しかった。彼は素晴らしいキャリアを過ごしてきて、これでまた1つ勲章が増えることになる」とRBグリーン。「最初にシャーマンHCが補欠選出選手を読み上げた時に僕の名前があって、僕はそれでも、人々が僕を評価してくれたことが嬉しかった。その後コーチが本当にプロボウルに行ける選手を読み上げた時、"おっとしまった"と言って、僕の名前を呼んだ。とたんにWRドライバーとアーマン(グリーン)が飛びついてきたものだから、倒れるかと思ったよ」とヘンダーソン。
プロボウルに選ばれるのは両カンファレンスからFB1人ずつ。しかも(本当はFBとはいえない)マイク・オルストットが毎年のように選ばれてしまうため、彼のような本格ブロッキング・フルバックたちは長いことハワイ行きを阻まれてきた。「1997年にドーシー(レヴェンズ)が選ばれた時、彼は僕もハワイに招待してくれた。僕は感謝したけど、その時はこう言ったんだ。"自力で行きたいからいいよ"ってね。これまでにも、かなり近いところまで来た、と感じたことはたくさんあった。しかし今回は、ようやく自分の所に来た。本当に名誉なことだ。プロボウルに行けるのが嬉しいよ」
4年連続の選出となったRBアーマン・グリーン。「今年はケガのために、あまりいいプレーができていないと自分では思っている。だから、もし選ばれなくても、ショックは受けなかっただろう。でも、これは大きい事なのは確かだ。たくさんのファンや、対戦した選手たちやコーチたちが、僕がプロボウルにふさわしいと思ってくれたわけだからね」
WRジャヴォン・ウォーカーはプロ入り3年目で初出場。すでに1,210ydsを記録しており、文句なしの選出だ。シャーマンHCがGMとして(しかも最初に)指名した選手が初めてハワイに行くことになる。オフシーズンにはアリゾナでWRテレル・オーウェンスらと一緒にトレーニングしたことが大きかったと本人は振り返る。「選ばれる自信はなかったんだ。でも(大ケガを負った)オーウェンスを慰めるため電話したら、『プロボウルで会えるさ』と言ってくれた。彼のような選手からそう言ってもらえるのは、大きな意味がある」
RGマルコ・リヴェラは3年連続でのプロボウル選出。パッカーズのOL選手が3年連続で選ばれるのは1969年から71年のGゲイル・ギリングハム以来のことだ。本人はOL陣から自分だけしか選ばれなかったことを残念がっている。「僕は、グループ全体を代表して選ばれたのだと感じている。確かに名誉なことだけど、僕1人であるべきじゃないだろう。マイク・ウォールはプロボウルに行くべきだ」
Packers Injury Report | ||||
---|---|---|---|---|
Player | Pos. | Injury | Status | Notes |
Robert Ferguson | WR | Head/ Neck |
Out | 欠場 |
James Lee | DT | Knee | Out | 欠場 |
Kevin Barry | OT | Quadricep | Questionable | 微妙 |
Na'il Diggs | LB | Back/ Kidney |
Probable | 出場予定 |
Kabeer Gbaja-Biamila | DE | Neck | Probable | 出場予定 |
Grady Jackson | DT | Knee | Probable | 出場予定 |
Marco Rivera | G | Back | Probable | 出場予定 |
Vikings Injury Report | |||
---|---|---|---|
Player | Pos. | Injury | Status |
Ralph Brown | CB | Eye | Out |
Matt Birk | C | Abdomen | Probable |
Bryant McKinnie | OT | Back | Probable |
Onterrio Smith | RB | Illness | Probable |
Antonie Winfield | CB | Ankle | Probable |
Probable Questionable Doubtful Out |
: 出場の可能性75% : 出場の可能性50% : 出場の可能性25% : 欠場 |
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Jaguars (8-6) | 7 | 7 | 7 | 7 | 28 |
Packers (8-6) | 0 | 10 | 7 | 8 | 25 |
気温は-11℃と今季もっとも冷え込んだが、天気は快晴。風は6m。パッカーズオフェンスは毎ドライブのように敵陣でのチャンスがありながら、FG失敗1回、ファンブルロスト2回、インターセプト3回という最悪の試合運び。ディフェンス陣はランでなんと197ydsを許し、パス守備は反則だらけでズルズルと1stダウンを許した。NFC他チームの勝敗によりプレーオフ出場は決定したが、地区優勝は来週のヴァイキングス戦次第となった。
第1Q、ジャガーズは2ndダウン19からRBテイラーの46ydsランが飛び出し、その直後にWRジミー・スミスへの31ydsTDが決まって7点先制。パッカーズの攻撃はパントに終わるが、リターナーがファンブルし、パッカーズがリカバー。しかしJAX陣11まで迫ったところでRBグリーンがファンブルロスト。次のパッカーズの攻撃でもJAX陣に入るが得点圏には進めず。
第2Q、WRウォーカーへの23ydsパスなどでパッカーズはようやく3点。次のドライブでもパッカーズはJAX陣レッドゾーンに進むが、31ydsのFGを失敗して4点差のまま。しかし次のジャガーズ攻撃でQBレフトウィッチをサックし、FSシャーパーがファンブルリカバーTDを決めて逆転。ジャガーズはパッカーズディフェンスの反則で次々と1stダウンを更新し、最後はWRジミー・スミスに2つ目のTDパスで再逆転。2ミニッツを切ったところでパッカーズはJAX陣31に進むが、QBからRBへのエクスチェンジミスでファンブルロスト。
第3Q、パッカーズはWRウォーカーへのパスを立て続けに通してJAX陣に入り、WRドライバーへの32ydsTDパスが決まって再びリード。しかしジャガーズもWRジミー・スミスへの26ydsパスのあと、RBテイラーの37ydsTDランが出てまたまた逆転。パッカーズはWRウォーカーへのパスなどでJAX陣3まで迫るが、エンドゾーンでインターセプトを喰らってしまう。
第4Q、パッカーズディフェンスはジャガーズのランを止められず、GB陣1でのギャンブルでRBジョーンズにTDランを許して11点差に広げられてしまう。次のオフェンスでは最初のプレーでインターセプト。残り5分半からの攻撃も、エンドゾーンに投げ込んだパスをWRドライバーがキャッチしたかに見えたが確保する前に奪い取られ、判定はインターセプトに。残り2分半からの攻撃で、ようやくWRチャットマンにTDパスが通り、2ポイントも成功して3点差。残り1分07秒、オンサイドキックはきわどい判定ながらジャガーズが押さえ、万事休す。
Packers Injury Report | ||||
---|---|---|---|---|
Player | Pos. | Injury | Status | Notes |
Kevin Barry | OT | Quadricep | Questionable | 欠場の見込み |
Na'il Diggs | LB | Back/Kidney | Questionable | 欠場の見込み |
Grey Ruegamer | C | Ankle | Probable | 今回もベンチか |
Chad Clifton | OT | Hamstring | Probable | 出場予定 |
Grady Jackson | DT | Knee | Probable | 出場予定 |
Nick Rogers | LB | Knee | Probable | 出場予定 |
Michael Hawthorne | S/CB | Shin | Probable | 出場予定 |
Jaguars Injury Report | |||
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Player | Pos. | Injury | Status |
George Wrightster | TE | Back | Out |
Juran Bolden | CB | Quadricep | Doubtful |
David Allen | RB | Quadricep | Probable |
Deke Cooper | S | Groin | Probable |
Deon Grant | S | Knee | Probable |
Jimmy Smith | WR | Ankle | Probable |
Marcus Stroud | DT | Knee | Probable |
Probable Questionable Doubtful Out |
: 出場の可能性75% : 出場の可能性50% : 出場の可能性25% : 欠場 |
WRジャヴォン・ウォーカーは3年目の今季、大きく躍進してプロボウルの有力候補となっている。Journal Sentinel紙の集計によると、彼にパスが投げられたのは115回、そのうち「落球」とカウントされたのはわずか1回だけ。第2週ベアーズ戦でスラントパスをキャッチミスしただけだという。「落球率」は0.87%という驚異的な数字となり、ただのディープスレットではなく、大事な場面でQBから信頼されるエースに成長してきた。
QBファーヴが先発QBとなった1992年以来、シーズンに100回以上パスが来た(キャッチ数ではない)レシーバーは延べ17人。今年のウォーカーの0.87%に迫る数字は、1994年のWRロバート・ブルックスの1.6%。 次は大きく離れて2000年のWRシュレーダーの4.2%。最も悪かったのは1996年のWRフリーマンの8.9%。
ファーヴのキャリアでおそらく最高のレシーバーだったWRスターリング・シャープは、1992年の落球率が6.5%、93年が4.8%、94年が6.8%だった。WRフリーマンの最高は1998年の4.3%。この2人合わせて4シーズンは、プロボウルに選出されている(2002年WRドライバーは補欠から繰り上げ出場)。次はウォーカーの番、となれるのだろうか。「そう思うよ。出たくない、と言ったら自分を過小評価することになる。出たいのは確かだ」とウォーカー。
プロ入り時から、「難しい球もキャッチできる上手さはあるが、集中力に欠けるのかイージーな落球がある」と彼は評価されていた。しかし昨年の7月に、近視を矯正するレーザー手術を受けると、視力が大幅に回復した。ルーキーシーズンには15.3%も落としていた落球王が2年目の昨季は3.5%となり、ビッグプレーメーカーとしての評価も急上昇した。
「彼のメンタル・ゲーム(メンタルは頭脳・精神の両方を指す)は、この2年で完全に変わったと言えるね。今の彼は自分の力を信じている。いいプレーを決められると信じている。ルート取りのことなど考えずに体が動いている。素晴らしい自信だよ」とロスリーOC。ここ数試合はWRドライバーの方が活躍し、ウォーカーのヤーデージはあまり伸びていないが、それは相手チームのウォーカー対策のためでもある。同僚のDBホーソーンは、「こう考えるといい。ウォーカーはランディ・モスのカテゴリーに入ってきたんだ。相手は彼をダブルチームしなくちゃならない。最近は多くのチームがそうしている」
ライオンズ戦での最大の反省点のひとつは反則の多さだと考えたシャーマンHCは、今週の練習に審判を数人招いて、特にディフェンスの反則を減らすことに注力すると話している。「これまでパッカーズは決して反則の多いチームではなかったのに、最近はそうなってしまっている。今週はこの問題に取り組んで、克服するだろう」 「オフサイドや、ハンド・トゥ・フェイスなどは、見れば容易にわかる反則だ。避けるのも容易なはずだ」
最も多く反則を取られているのは、先発CBの2人だ。ハリスは11回55yds、キャロルは13回95yds。ディクラインされたのを除いての数字だ。7回もホールディングを取られたキャロルに対し、シャーマンHCは先週にも、(ジャージを引っ張るなど)手を使うのではなく、アスレチック能力を使え、と話したのだという。「彼は足で勝てるだけの能力がある。今週はこのことに重点を置いて修正していく」
ハリスはキャロルと違ってベテランだが、もともとアグレッシブになりすぎる傾向がある。しかも今年のルール改正で、審判の見る目は厳しくなっている。「あのようなプレーはダメなのだ。彼はいいプレーもたくさんしてくれている。彼は激しい感情を持ってプレーするタイプだ。時おりフィジカルすぎることがある。恐れを知らぬ選手だが、ダウンフィールドで手を使いすぎることがある。カレッジではそれで通用したのだろうが。彼がウチに来たときから言っていることなのだ。必ず修正できると信じている」とシャーマンHC。
LBニック・バーネットは先週のイーグルス戦で、大敗だというのに好タックルを決めただけで派手なセレブレーションを繰り返し、解説者や地元記者からも批判的な声が上がっていた。今週もそれは続き、ホームの観衆からブーイングが出るほどだった。なぜ彼はこのようにしているのか、バーネット本人が初めて重い口を開いた。彼は、イーグルス戦が始まる直前に、父ががんで亡くなったことを聞かされたのだ。
「先週の試合では、ちょっと興奮し過ぎたというのはわかってる。でも父を亡くしてプレーしようとしていたんだ。(あの惨敗の中では)申し訳なかったとは思う。でも、いいプレーをするためには気持ちを昂ぶらせなければならなかった。家で見ている家族のためにもね」
今回のライオンズ戦でQBハリントンをサックした時、自分のセレブレーションにブーイングが出たことには驚いたとLBバーネットは言う。「あの時点では0-10だった。でもたいした点差じゃない。僕はディフェンス全体を盛り上げようとしたんだ。だからあのドライブでフィールドゴールを決められなかったんだしね。ディフェンスは僕にそれを望んでる。自分に言えるのは、ファンたちも同じように盛り上げてほしいってことだよ」
父レナードは79歳で亡くなった。LBニック・バーネットは父が56歳の時に生まれた計算になる。「父は、僕に一度もホントの年齢を言ったことがないんだ。いつも若いふりをしていた。23年間にわたって、『自分は50歳だ』と言い続けてた。本当だよ。『いったいいつになったら映画の高齢者用パスを貰えるんだい』って僕が聞くと、『オレはまだ50だ』って言うんだ」
スポーツに興味のなかった末っ子のニックを、フットボールに導いたのは父だった。「今週は、元の自分に戻るための試合だったんだ。長い1週間だった。なんとか仕事に集中することで気を紛らわせていたよ。ハードにプレーすることが父を称えることになるんだと、一生懸命フットボールに集中した。父は今も上からゲームを見ている」
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Lions (5-8) | 3 | 10 | 0 | 0 | 13 |
Packers (8-5) | 0 | 0 | 10 | 6 | 16 |
試合開始時の気温は1℃。強い風がスタジアム内を巻くように吹き、ときおり雪が降る悪条件のなか、両軍ともパスオフェンスに苦しんだ。前半はパッカーズオフェンスが大不振でほとんど1stダウンさえ取れず、ライオンズは常にフィールド中央付近からの攻撃。RBケヴィン・ジョーンズの活躍などでライオンズが13点リード。しかし後半は流れが変わり、攻守ともパッカーズのペースとなった。パスオフェンスが調子を取り戻し、さらに第4Qには風が追い風となってスペシャルチームが圧倒的に有利。最後は相手パンターのミスを活かし、時間をほぼ使いきってKロングウェルがFGを成功させた。
第1Q。最初のドライブは自陣に攻め込まれるもパントで留めたパッカーズディフェンスだが、次のドライブは反則を立て続けに取られてレッドゾーンに攻め込まれ、なんとか3点で逃れる。その間オフェンス陣は1つも1stダウンが取れず、3回続けて3&アウト。パッカーズは強い向かい風でパントが飛ばず、ライオンズは毎回フィールド中央付近からの攻撃。
第2Qに入ったところで、ついにライオンズはRBケヴィン・ジョーンズが24ydsのDTラン。パッカーズは少しずつ1stダウンが取れるようになるが、得点圏には進めない。ライオンズはRBジョーンズの31ydsランとQBハリントンの17ydsスクランブルなどで3点を追加し、13-0でハーフタイムへ。
第3Q最初のパッカーズのドライブは、ライオンズ守備陣の反則のオンパレード。ラフィングザパサー、ホールディング、15ydsフェイスマスク、アンスポーツマンライクコンダクト、オフサイドで合計55yds。パッカーズはTDこそならなかったものの簡単に3点。ライオンズが3&アウトのあと、パッカーズはフィッシャーとRBダヴェンポートのランなどで敵陣に進み、最後はWRドライバーが23ydsパスを見事にキャッチしてタッチダウン。
第4Qに入ったところで、FSシャーパーがダイビングINTを決めたかに見えたが、レビューの結果、パスインコンプリートに。ともかく、このクォーターには1回しか1stダウンを許さなかった。Pバーカーの(追い風に乗った)64ydsパントで大きくフィールドポジションを取り戻したパッカーズは、WRドライバーへの39ydsパスなどで3点を挙げ、あっさり同点に。ディフェンスの頑張りと相手パンターのミスキックで、残り3分27秒でDET陣42から攻撃のチャンス。RBグリーンのランとFBヘンダーソンへの11ydsパスでFG圏内に進み、2ミニッツ明けにWRウォーカーへの10ydsパスが決まってFG確実圏内に入る。ランで時間を使い切り、残り5秒で23ydsのFGが成功。残り2秒から、わざと短いキックオフを蹴ってすぐにタックルし、試合終了。
Packers Injury Report | ||||
---|---|---|---|---|
Player | Pos. | Injury | Status | Notes |
Na'il Diggs | LB | Kidney | Out | 欠場 |
Grey Ruegamer | C | Ankle | Probable | 先発は無理かも |
Kevin Barry | OT | Quadricep | Probable | 出場予定 |
Grady Jackson | DT | Knee | Probable | 出場予定 |
Darren Sharper | S | Knee | Probable | 出場予定 |
Bhawoh Jue | S | Concussion | Probable | 出場予定 |
Lions Injury Report | |||
---|---|---|---|
Player | Pos. | Injury | Status |
Boss Bailey | LB | Knee | Out |
Eddie Drummond | WR | Shoulder | Out |
Fernando Bryant | CB | Ankle | Doubtful |
Kalimba Edwards | DE | Foot | Questionable |
Scottie Vines | WR | Achilles | Questionable |
Stephen Alexander | TE | Ankle | Probable |
Jared DeVries | DE | Groin | Probable |
Vernon Fox | S | Shoulder | Probable |
Alex Lewis | LB | Ankle | Probable |
Brock Marion | S | Calf | Probable |
Probable Questionable Doubtful Out |
: 出場の可能性75% : 出場の可能性50% : 出場の可能性25% : 欠場 |
このところLB陣は5人体制だったところへLBディッグスが負傷したため、層が薄くなってしまった。パッカーズはRBジャクソンの解雇で空いたロースター枠を使い、LBスティーヴ・ジョシューと契約した。彼は2003年パッカーズのドラフト7巡指名で、昨年はプラクティス・スクワッド、今年の春はNFLヨーロッパでプレーした。開幕前に解雇され、その後レッドスキンズと49ersのプラクティス・スクワッドで過ごしていた。
ジョシューはカーソン・ニューマン大出身。DB並のスピードがあり、パスラッシュを得意とするアウトサイドLBだ。今春のNFLヨーロッパでは目立った活躍は出来なかったが、夏のキャンプでは成長したところを見せ、ロースター枠ぎりぎりを争った。パスラッシャーとして使う意図があるのかもしれず、またスペシャルチーム強化の意味もありそうだ。夏までパッカーズにいたため、慌ててプレーブックを習得する必要がない。「まだほとんど頭の中に入っているからね」と本人。
先日Press-Gazetteに掲載されたシャーマンHCのコラムから。
クリスマスシーズンにあたって、今季われわれのチームが受け取った特別な贈り物を、みなさんと分かち合いたいと思う。障害のある子供たちの希望をかなえる、 "Make-A-Wish"というプログラムによって、国じゅうの子供たちがここへへやってくる、それがわれわれにとっては贈り物なのだ。
グリーンベイ・パッカーズは、このプログラムと密接に関わっている。パッカーズの地域活動部長キャシー・ドゥウォラックがこの"Make-A-Wish"財団に協力し、子供たちとその家族のグリーンベイ訪問をお膳立てしている。彼女の素晴らしい仕事によって、子供と家族はグリーンベイ・パッカーズとの忘れえぬ体験を手にすることができる。彼女自身は認識していないが、これはわれわれにとっても、同じく忘れえぬ体験なのだ。
"Make-A-Wish"プログラムによるパッカーズ訪問は、その時期によってさまざまな形をとる。シーズン中であれば、その子供ができるだけ一日の活動に関われるよう努力する。練習を見たり、チームと一緒に昼食を取ったり、選手と話をしたり、ランボーフィールドを見学したり。ロッカールームにはちゃんと彼らのためのロッカーが用意され、名前の入ったジャージがかかっている。
選手たちの、フィールド上でのプレーやプロフェッショナリズムには、私は誇りを持っている。しかし、フィールドを離れてこれら子供たちに接する姿を見る時ほど、私が誇らしく思う時はない。選手たちが見せる歓迎の様子や、個人的な配慮には、私は大きな感銘を受けている。彼らは、自分もパッカー・ファミリーの一員だと子供たちが感じられるよう扱ってくれる。また、このような子供たちと過ごすことによって、選手たちがいかに多くのものを与えられているかも見て取れる。これには本当に力づけられる。
こうしてやってくる子供たちの多くは、「ブレット・ファーヴと会うこと」が希望リストのトップにある。子供たちは国中から、遠くはカリフォルニア、アラバマ、ペンシルヴァニアから、ただファーヴと会って握手をしたいがためにやってくる。彼らにとって、ランボーフィールドに来ることが夢なのだ。ブレットと会うことができた彼らは、他の選手やコーチやスタッフとも親しくなり、交流することができる。
ニーナからやってきた6歳のアンナ・ワレントウスキは、ブレットとキャッチボールをするのが希望だった。望みはかなえられ、彼女はブレットと互いにボールを投げあい、2人はしばらく一緒に過ごして互いを知り合った。
ボイドからきた7歳のブレット・ベンソンは、ブレット・ファーヴにちなんで名づけられた。ブレットと会うことで、彼の夢が実現した。自分のロッカーがブレットのすぐ横に作られているのを見たらなおさらだった。ランボーフィールドに寝転がったり、ランボーリープをする機会も与えられた。
カリフォルニアから来た13歳のジョナサン・ヘルナンデスは、グリーンベイに来てパッカーズ選手と会うのが願いだった。まさにその夢が実現し、さらにハイライトは、チーム練習を見学し、その最後に選手たちを自分で集合させた時だった。彼の周りに選手がハドルを組んだ時のジョナサンと彼の父親の表情を、私は決して忘れることはないだろう。われわれ全員にとっても、特別に感動したひと時だった。
7歳のボー・ソロモンのパッカーズ訪問も、同じく忘れられない経験だった。ボーにとっては誕生日だった。彼はグリーンベイに来る前にチームを徹底的に調べ尽くしていた。本人は、あがってしまって話せなくなることを心配していたが、到着してみると全く逆のことが起こった。彼は全ての選手を知っていて、たくさんの質問や挨拶を、選手やコーチと交わしていた。彼のエネルギーや喜びは、われわれにとっても忘れがたいものだった。
これらは、今年われわれが経験させてもらったことのほんの数例だ。今シーズンは14人以上が"Make-A-Wish"プログラムによってここを訪れ、その誰もが特別な印象を残してくれた。
私個人はいつも、この子供たちやその家族と一緒に、チームのダイニングルームで昼食をとることにしている。これが楽しいのは、ヘッドコーチ兼GMという仕事から離れて、彼らの生活や背景を知ることができることだ。チーム・ダイニングでの昼食は、他のスタッフにとっても素晴らしい体験だ。一緒に昼食を取ることで、毎日の仕事に活力が与えられている。用具スタッフやトレーニング・スタッフも、このスペシャル・ゲストと会うのを楽しみにしている。
彼ら子供たちと家族が、考えうる最も困難な試練に立ち向かっている強さには、われわれはいつも感嘆させられる。フットボールは勝利と敗北のゲームにすぎず、彼ら子供たちとその家族が毎日直面している戦いとは比べようがない。
ホリデーシーズンにあたってチームを代表し、"Make-A-Wish"財団と、今年われわれを感動させてくれた全ての子供たちに、感謝の気持ちを伝えたいと思う。君たちは逆境にありながらその笑顔で、私たちを励ましてくれた。何と素晴らしいレッスンだろう。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (7-5) | 0 | 3 | 0 | 14 | 17 |
Eagles (11-1) | 7 | 28 | 9 | 3 | 47 |
天気は晴れ。気温は12℃。試合序盤からオフェンス・ディフェンス・スペシャルチームの全てにわたってイーグルスに圧倒されたパッカーズは、最後までいいところなく、今季最悪の惨敗を喫した。連勝は6でストップ、しかしヴァイキングスが敗れたため地区首位タイに留まっている。
第1Q、パッカーズは3&アウトのあと、ディフェンス陣が4つの反則を犯してGB陣16まで攻め込まれるが、そこでDTジェンキンズがサック&ファンブルリカバー。しかしQBファーヴがロングパスをインターセプトされる。QBマクナブはWRオーウェンスに41ydsパスを通し、先制のタッチダウン。パッカーズは再びパントに終わるが、PHI陣7からのイーグルスを3&アウトに終わらせ、50ヤードラインからのチャンス。WRチャットマンへの19ydsパス、RBグリーンへの17ydsパスでPHI陣10に迫る。
第2Q最初のプレーで、QBファーヴは今日2つ目のインターセプト。イーグルスはPHI陣7から次々と1stダウンを更新し、最後はRBウェストブルックへのパスがタッチダウンに。パッカーズは3rdダウンでサックを喫してパント。イーグルスは再びRBウェストブルックに41ydsパスで21点差。パッカーズは再び3&アウトの後、CBキャロルのパスインテーフェアでGB陣21に入られ、TEスミスへのTDパスで28点目。パッカーズが3&アウトの後、ナイスリターンでGB陣32からの攻撃となったイーグルスは、2ミニッツ明けにRBウェストブルックへのTDパスが通って35点目。前半最後のドライブ、パッカーズはWRファーガソンへの31ydsパスなどでようやく3点を返してハーフタイム。
第3Q、イーグルスはWRミッチェル、TEスミス、WRオーウェンスとパスを通し、3点を追加。パッカーズのパントのあと、イーグルスは同じようにして3点。次もパッカーズは3&アウトで、イーグルスはRBウェストブルックへの50ydsパスでさらに3点。
第4Q、イーグルスはRBレヴェンズの45ydsランなどで3点を追加。パッカーズは第4Qのはじめからファーヴを引っ込め、QBクレイグ・ノールが登場。FBヘンダーソンへTDパスを通して、ようやくこの日最初のタッチダウン。次のドライブでもQBノールからWRウォーカーにパスが通って、2つ目のタッチダウン。
Packers Injury Report | ||||
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Player | Pos. | Injury | Status | Notes |
Najeh Davenport | RB | Ribs | Questionable | 出場予定 |
Ahman Green | RB | Ribs | Probable | 出場予定 |
Robert Ferguson | WR | Foot/Groin | Probable | 出場予定 |
Bubba Franks | TE | Back | Probable | 出場予定 |
Grady Jackson | DT | Knee | Probable | 出場予定 |
Paris Lenon | LB | Knee | Probable | 出場予定 |
Darren Sharper | S | Knee | Probable | 出場予定 |
Bhawoh Jue | S | Hip | Probable | 出場予定 |
Eagles Injury Report | |||
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Player | Pos. | Injury | Status |
Reno Mahe | RB | Ankle | Out |
Jerome McDougle | DE | Knee | Out |
Artis Hicks | G | Knee | Doubtful |
Jermane Mayberry | G | Calf | Questionable |
Derrick Burgess | DE | Ribs | Questionable |
Nate Wayne | LB | Hamstring | Questionable |
Keith Adams | LB | Illness/ Ankle |
Probable |
Roderick Hood | CB | Back | Probable |
L.J. Smith | TE | Hamstring | Probable |
Hollis Thomas | DT | Groin | Probable |
Probable Questionable Doubtful Out |
: 出場の可能性75% : 出場の可能性50% : 出場の可能性25% : 欠場 |
毎年恒例、Harris Interactive社の調査によると、今年もパッカーズがNFLの人気No.1チームとの結果が出た。パッカーズが2勝4敗だった10月下旬に行われた調査だったが、昨年よりも6%もアップし、昨年1位タイだった2位カウボーイズを引き離している。3位は、スーパーボウルを制覇したばかりのペイトリオッツ。一般に、最近のチーム成績を反映することが多い。
また、「あなたはプロフットボールを見ますか」という質問には、成人全体の51%がイエスと答え、男性は62%、女性は41%と大きな開きがある。年齢別では40代の58%、30代の56%がピークをなしている。人種別では、白人51%、黒人68%、ヒスパニックは40%となっている。地域別では、東部55%、中西部52%、南部50%、西部49%と、開きは少ない。
ヒザを痛めていた2番手TEデヴィッド・マーティンがインジャリー・リザーブに入り、プラクティス・スクワッドにいたDTコリン・コールがロースターに昇格した。これでTE陣は2人体制となり、DL陣は現在ケガが少ないにもかかわらず通常より1人多い10人体制となる。「彼は強力なランディフェンダーだ。オフェンス陣は、練習で彼をブロックするのに苦戦している」とシャーマンHC。
アイオワ大出身のDTコリン・コールは、DEキャンプマンの1年後輩で、昨年春にドラフト外でヴァイキングス入り。開幕前に解雇され、シーズン終盤にライオンズと契約するが、3試合全てインアクティブ。今季開幕前に解雇され、パッカーズのプラクティス・スクワッドに入っていた。