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2007年3月31日

今年のルール改正について

アリゾナ州フェニックスで今週開催されたNFLオーナー会議で決まった主なルール改正について紹介する。なおルール改正が承認されるには、32球団のうち24票を得なければならない。

2007年3月30日

Notebook: WRファーガソンには今年も期待

2007年3月29日

Mock Draft集 ver.2

モックドラフト集の第2回。*印をつけたのは前回からバージョンアップされていないサイト。

Mock Draft
メディア / 担当者 rd Player Pos. College
ESPN / Mel Kiper * 1巡 Marshawn Lynch RB California
ESPN / Todd McShay (Scouts Inc.) 1巡 Marshawn Lynch RB California
SportingNews / The War Room 1巡 Marshawn Lynch RB California
SportingNews / The War Room 2巡 Daymeion Hughes CB California
SportingNews / The War Room 3巡 Ben Patrick TE Delaware
CBS Sportsline / The Sports Xchange 1巡 Marshawn Lynch RB California
CBS Sportsline / Clark Judge * 1巡 Marshawn Lynch RB California
CBS Sportsline / Pete Prisco * 1巡 Marshawn Lynch RB California
FOX Sports / Peter Schrager 1巡 Marshawn Lynch RB California
CNNSI / Don Banks 1巡 Marshawn Lynch RB California
MSNBC / Steve Silverman 1巡 Marshawn Lynch RB California
NFL.com / Gil Brandt * 1巡 Marshawn Lynch RB California
NFL.com / Pat Kirwan 1巡 Ted Ginn Jr. WR Ohio State
NFL.com / Vic Carucci 1巡 Kenny Irons RB Auburn
ProFootballTalk.com 1巡 Leon Hall CB Michigan
Yahoo! Sports / John Murphy 1巡 Marshawn Lynch WR California
Yahoo! Sports / John Murphy 2巡 Tarell Brown CB Texas
NFL Draft Countdown 1巡 Ted Ginn Jr. WR Ohio State
NFL Draft Countdown 2巡 Tony Hunt RB Penn State
NFL Draft Countdown 3巡 Sabby Piscitelli S Oregon State

2007年3月28日

補償ドラフト指名権として7巡を1つ獲得

Compensatory Draft Pick つまり補償ドラフト指名権(用語集へ)とは、前年のFA選手流出の量に応じてリーグから配分されるドラフト指名権のこと。このほどリーグ側から発表があり、パッカーズは7巡指名権を1つもらえることになった(全配布リスト)。昨年大物FA補強をしたパッカーズは何ももらえないだろうと予想されていたため、7巡1つでも十分ありがたいという見方がほとんどだ。

昨年のパッカーズからFA移籍したのは(解雇した選手はカウントされない)、Cマイク・フラナガン、QBクレイグ・ノール、LBパリス・レノン、Kライアン・ロングウェルの4人。FAで獲得したのはDTライアン・ピケット、CBチャールズ・ウッドソン、Sマーカンド・マニュエルの3人。Compensatory Pickは各巡32個の後に付け足す形となっていて、トレードに出すことはできない決まりになっている。今年パッカーズが受け取るのは7巡33位で、つまり本来の32位(優勝したコルツ分)の直後をもらうことができた。

2005年にOTスティーヴ・モーリーをトレードに出してジェッツから7巡指名権を受け取っているので、これで7巡指名権は3つ。現時点で今年のパッカーズの指名権は以下の9つとなっている。

1巡16位
2巡15位 (全体47位)
3巡14位 (全体78位)
4巡13位 (全体112位)
5巡20位 (全体157位)
6巡19位 (全体193位)
7巡18位 (全体228位)
7巡25位 (全体235位)
7巡33位 (全体243位)

現在のパッカーズでは、WRドナルド・ドライバー、RTマーク・タウシャー、Cスコット・ウェルズの3人が7巡指名入団から中心選手に育っている。また近年のCompensatory Pick指名選手としては、昨年のT/Gトニー・モール、Cスコット・ウェルズ(2004年7巡)、RBナジェ・ダヴェンポート(2002年4巡)、TEデヴィッド・マーティン(2001年6巡)、QBアーロン・ブルックス(1999年4巡)、QBマット・ハッセルベック(1998年6巡)、CBタイロン・ウィリアムズ(1996年3巡)、DEキース・マッケンジー(1996年7巡)などがいる。

4年ぶりの感謝祭ゲーム

毎年感謝祭にはライオンズとカウボーイズがそれぞれ全米中継のホームゲームを行うのがNFLの伝統となっているが、今年はパッカーズがライオンズと対戦することになった。ライオンズとは1951年から1963年まで毎年感謝祭で対戦していたので試合数が多く、通算成績は5勝11敗1分、カウボーイズ戦を含めると11勝18敗2分となっている。ライオンズとの感謝祭ゲームは過去7年で3回目。2001年には勝ったが、2003年には敗れている。 

合衆国の感謝祭は11月の第4木曜日と決まっているので、前週の試合から中3日という厳しい日程となり、選手やコーチとしては「できれば避けたい」というのが本音のようだ。パッカーズは昨年も第15週と16週の間が中3日だったが、幸いどちらも勝利を収めることができた。「去年もウチは同じようなショート・ウィークで試合をしたが、選手たちは非常にうまくこなしてくれた。今年はその経験を活かすことができるだろう」とマッカーシーHC。

今回NFLから発表されたのは開幕週の5試合と感謝祭の3試合だけ(リスト)。シーズン全体の日程は毎年4月に発表されることになっている。

2007年3月27日

FA Notebook: DTダーウィン・ウォーカーに興味?

2007年3月26日

ワシントンCBコーチの息子が大学バスケで活躍

ライオネル・ワシントンCBコーチの息子デロンがヴァージニア工科大のバスケットボールで活躍している。現在開催中のNCAAトーナメントでは2回戦で敗れて"スウィート16"入りはならなかったものの、平均得点で今季チーム2位、リバウンドではチームトップの数字を挙げた。仕事を休んでオハイオ州コロンバスまで応援に行った父ライオネルは、「コーチ・マッカーシーに、もう一度休暇をくれとお願いしに行きたいところだったけどね」と残念がっている。

「息子の試合を観るのは本当に神経が参っちゃうよ。胃が締め付けられる感じだ。まるで自分がプレーしている気持ちになる。仕事が忙しいから、テレビ中継がないときはグリーンベイの家のガレージで車にこもって、1人でサテライトラジオの中継を聴くんだ。好きなだけ怒鳴ったり罵ったりできるのがいい」

以前はフットボールもプレーしたデロンだが、高校の途中からバスケに専念。父ライオネルはCBとしては大きめの6フィート0(183cm)だったが、息子デロンは6フィート7(201cm)もあってフォワードをプレーしている。1月に強豪デューク大を破った試合で相手選手を飛び越えてシュートしたプレー(映像)は、今季の名場面に数えられるほど、身体能力の高いプレーをする。「ヤツはときどきとんでもなく怖いことをするからね」と父。

小学校の頃に両親が離婚したため、デロンは最初は母デニースとニューオーリンズで暮らし、その後グリーンベイで父と暮らした。いったんグリーンベイの高校に進んだものの全米的な注目度は低く、バスケのためにメリーランド州に移ってから有力大から実力を認められるようになった。母がハリケーンのために家も仕事もなくすと、「母を助けるため大学を辞めたい」と言い出し、父ライオネルが残るよう説得したこともある。

「親元を離れて暮らすようになって、デロンは本当に成長した」と父ライオネル。現在3年生(NBAは大学1年を終えればドラフト資格がある)の本人はNBAのキャリアを真剣に考え始めているが、そのためにはもっと体を鍛えてハードに練習しなければならない、と父は言う。もっと大事なのは、ちゃんと卒業して大学経験を十分に活かすことだ。「一番大事なのは大学を卒業すること。そして、さまざまな異なった人たちとの付き合いを育てることだ」

2007年3月25日

FA Notebook: RBマイケル・ターナーに興味?

2007年3月24日

ブレット・ファーヴ記録集

多くの部門でNFL史上最多に迫っているファーヴの記録についてまとめてみる。なおこういった記録はレギュラーシーズンのみに限られるのが普通だ。

2007年3月22日

Notebook: FBテレル・スミスにはオファーせず

2007年3月21日

Notebook: オフシーズン・プログラムがスタート

2007年3月20日

ランボーフィールドの芝

新型の天然芝を導入する工事がランボーフィールドで進んでいる。$2.5ミリオンから$3ミリオンほどの費用をかけるこの工事は、1月下旬から始まって5月後半には終わる予定だ。DD GrassMaster というハイブリッド型の芝で、天然芝の中に3%だけ人工芝が混じって補強する形になっている。

これまでの天然芝との違いが少ないだけに、人工芝のように「ほとんど傷まない」というわけにいかないのが難点だ。昨年秋にNFL選手会が実施したフィールド状態の選手アンケートでは、同じくDD GrassMaster を採用しているスティーラーズのハインツ・フィールドが最下位で、イーグルスのリンカーン・フィナンシャル・フィールドは下から6番目だった。スペインのレアル・マドリッドなども一度これを採用してから100%天然芝に戻したという。さらに北に位置するランボーフィールドで、厳冬期の芝の状態は大丈夫なのだろうか。

「フィラデルフィアやピッツバーグそれに海外のチームは、我々よりも2つか3つは多く試合を行うからね」とテッド・トンプソンGM。2006年のハインツ・フィールドはスティーラーズ戦に加えてピッツバーグ大が7試合、高校が5試合、それにコンサートも行われた。リンカーン・フィナンシャル・フィールドはテンプル大が4試合、サッカーが1試合、コンサートが数回あった。ランボーフィールドは大学も高校も使わず、コンサートも基本的には断っているため、使われるのはプレシーズンを含めて10試合 + ファミリーナイトのスクリメージだけ、と言っていい。

パッカーズは2005年に、練習用のクラーク・ヒンクル・フィールドに DD GrassMaster を導入し、選手やスタッフの評判はすこぶる良かった。「以前よりずっといいよ。大好きだ。はがれてこないし、滑らない」とDEアーロン・キャンプマンは言う。ボブ・ハーラン会長は、「テッドがランボーフィールドへの導入を決めた理由の1つは、暴風雨の後にヒンクルとランボーの両方に立ったグラウンド・クルーの反応を見たことだった。ランボーでは足が沈み込むほどなのに、ヒンクルではもう乾いている。このように、ヒンクルで使った経験を元にテッドは決めたのだ。誰もがヒンクルの芝を気に入っていた」

シーズン中に天然芝から"FieldTurf"に変更したペイトリオッツが昨年は話題になったが、パッカーズやスティーラーズが FieldTurf を選ばないのは、多少コンディションが悪くてもやはり天然芝を使いたいからだ。スティーラーズのオーナー、ダン・ルーニーは 「我々も(人工芝に)することは可能だったが、それで失うものもある。自然の芝の上でプレーすること、優れた安全なフィールドでプレーするという基本的な部分を失うことになってしまう」と語っている。

2007年3月19日

Mock Draft集 ver.1

ドラフトまで40日となったところで、モックドラフト集の第1回。すでに何度もバージョンアップを重ねているサイトも多い。パッカーズはRBグリーンがFA移籍したためRB指名予想が多く、特にカリフォルニア大のRBマーショーン・リンチが圧倒的になっている。昨年の5位とは違い、16位ともなればさまざまなシナリオが考えられるだけに、これほど集中していることには驚かされる。 なお、現在各大学で行われている"Pro Day"の結果はこちら

Mock Draft
メディア / 担当者 rd Player Pos. College
ESPN / Mel Kiper 1巡 Marshawn Lynch RB California
ESPN / Todd McShay (Scouts Inc.) 1巡 Marshawn Lynch RB California
SportingNews / The War Room 1巡 Marshawn Lynch RB California
SportingNews / The War Room 2巡 Daymeion Hughes CB California
SportingNews / The War Room 3巡 Ben Patrick TE Delaware
CBS Sportsline / The Sports Xchange 1巡 Marshawn Lynch RB California
CBS Sportsline / Clark Judge 1巡 Marshawn Lynch RB California
CBS Sportsline / Pete Prisco 1巡 Marshawn Lynch RB California
FOX Sports / Peter Schrager 1巡 Marshawn Lynch RB California
MSNBC / Steve Silverman 1巡 Marshawn Lynch RB California
NFL.com / Gil Brandt 1巡 Marshawn Lynch RB California
NFL.com / Pat Kirwan 1巡 Ted Ginn Jr. WR Ohio State
NFL.com / Vic Carucci 1巡 Marshawn Lynch RB California
ProFootballTalk.com 1巡 Chris Houston CB Arkansas
Yahoo! Sports / John Murphy 1巡 Ted Ginn Jr. WR Ohio State
NFL Draft Countdown 1巡 Ted Ginn Jr. WR Ohio State
NFL Draft Countdown 2巡 Tony Hunt RB Penn State
NFL Draft Countdown 3巡 Michael Coe CB Alabama State

2007年3月18日

FA Notebook: DE/DTジミー・ウィルカーソンにオファー

2007年3月17日

「トレード合意近し」報道を強く否定

「WRランディ・モスのトレード合意近し」とのBoston Herald紙の記事を受け、木曜のグリーンベイは朝から大騒ぎとなった。まず午前中にボブ・ハーラン会長が、「そのような話は聞いていない。それほど合意に近づいているなら必ず報告があるから」とコメント。ドラフト候補選手の視察旅行中だったテッド・トンプソンGMも午後になって、「大胆な推測にすぎない」との声明を発表した。またウィスコンシンの複数の地元紙も、チーム関係者(匿名)の「全くのたわごと」とのコメントを掲載している。

「合意が近い」という記事は否定されたものの、パッカーズとレイダーズがモスのトレードに向けて話し合いを続けていることは、チーム関係者からの情報ではっきり確認されている。レイダーズは2005年ドラフト前にはQBアレックス・スミス(SF)よりもアーロン・ロジャースを高く評価していたようだが、現在ではそれほど興味を持っていないとの噂もある。

一般論としては、買い手のパッカーズはじっくり待つほど値段が下がることが期待できる。他チームのWR補強が進めば競合相手が減り、また今年のドラフトではWRが豊作らしい(アテにはならないが)という事情もある。レイダーズ側から見れば、どうせなら来年より今年のドラフト指名権がほしいのは当然のことで、ドラフト直前または当日がひとつのヤマになるだろう。情報筋によれば、トンプソンGMはレイダーズが要求を下げざるをえなくなるまで待つ方に傾いている、とJournal Sentinel紙は報じている。

Notebook: OTケヴィン・バリーのトレードを模索か

2007年3月16日

Notebook: WRランディ・モスのトレード合意近し?

2007年3月15日

CBフランク・ウォーカーと契約

パッカーズは、ジャイアンツのCBフランク・ウォーカーと総額$1.24ミリオンの1年契約を結んだ。身長178cmの小型快速コーナーバックで、先発両ベテランを脅かすほどの力はなさそうだが、3番手CB/ニッケルバックあたりをパトリック・デンディやウィル・ブラックモンらと争うことになる。スモールカレッジ出身に加えて25歳と若いため粗削りで、そのぶん伸びシロはあると評価されたのかもしれない。

CBフランク・ウォーカーはディビジョンIIのタスキーギー大(アラバマ州)出身の25歳。40yds走4.33秒のスピードを評価されて2003年のドラフト6巡指名でジャイアンツに入団し、1年目から7試合に先発出場した。しかしトム・コフリンがヘッドコーチに就任すると出番が次第に減っていき、昨季もロースターの底辺ちかくに沈んでいた。スピードやクイックネスは良いが技術的に未熟な点が多く、アグレッシブになりすぎて裏目に出ることもある。読みや判断力に難がある現状では、ゾーンよりも(パッカーズのような)プレスカバレッジを得意としている。

契約の内訳はベースサラリーが$75万ドル、契約ボーナスが$15万ドル、ワークアウトボーナスが$10万ドル、ロースターボーナスが$24万ドルとなっている。そのロースターボーナスは、毎週の試合で45人ロースターに登録されるごとに$15,000ドルが支払われ、16試合で合計$24万ドルとなる。先週金曜にはセインツを訪問し、すでにオファーがあったらしい。今週は日・月とパッカーズを訪問し、首脳陣の前でワークアウトを行っていた。

火曜朝に代理人と球団側が契約に合意した時には、ウォーカーはシーホークス訪問のためアトランタ空港で飛行機に乗り込んだところだった。連絡を受けた彼はフライトアテンダントを必死で説得し、ようやく降ろしてもらえたのだという。「契約は簡単だった。大変なのはフランクを飛行機から降ろすことだった。『申し訳ありませんがお客様、もうタキシングに入っております』 『わかってもらえないだろうが、オレはフットボール選手だ。シアトルに向かうはずだったが、別のチームと契約が決まったんだ。どうしても降りなきゃいけないんだ!』というやりとりが電話で聞こえてきたよ。なんとか降ろしてもらえたが、彼の荷物は今ごろシアトルだ」と代理人は笑っている。

2007年3月13日

アンドリュー・ブラント副社長のインタビューから

アンドリュー・ブラントがパッカーズに加わって8年。選手サラリーとサラリーキャップ管理の責任者であり、契約交渉も担当する。その優れた手腕を評価されて、2001年秋には副社長に昇進した。かつてはスポーツ・マネジメント会社"ProServ"に所属してNFLやNBA選手の代理人となり、またワールドリーグ(NFLEの前身)のバルセロナでGMも務めたユニークな経歴の持ち主だ。

ボブ・ハーラン会長も、かつてGM補佐として交渉担当を務めたことがある。ブラントもその多彩な経験を活かして、いずれはパッカーズの社長になるだろうという声も多い。仕事柄いまの時期は多忙を極めているが、先週の中ごろにインタビューに答えてくれた。

Q. 今年のFA市場での高額契約の連発には驚いた?

驚いてはいない。フリーエージェンシーの初めに派手なことをやりたい、という強い魅力は常にあるものだからね。おそらくFA制度ができた頃からそうだろう。ビッグネームを追いかけて仕留める魅力は変わらずにある。今年のサラリー高騰に驚いたか? ある意味ではイエスだが、ある程度予想していたことでもある。ある選手が複数チームから求愛されれば、それは金鉱を掘り当てたようなものだから。

Q. RBグリーンのテキサンズとの契約額には驚いた? また、このことでFAやドラフト戦略にどのような変更が?

それはテッド・トンプソン(GM)に聞いてもらった方がいいだろうね。我々はFA期間に入ってもアーマンと常に連絡を取り合っていた。彼が(テキサンズからオファーされて)決断を下すときが来たのも、我々はよく承知していた。日曜日、息子の10歳の誕生パーティーの最中だったよ。

Q. 昨年のチーム成績向上に加えてこれだけのキャップの空きがあるので、「ドラフト重視のチーム作り」の方針から離れて「いま勝つ」へと向かう? それとも今までどおり?

どのようなフィロソフィーでチーム作りをするか、決め付けてしまうのはよくない。チームのために最善のことをするだけだ。陳腐な決まり文句に聞こえるかもしれないが、より大きな利益を常に目指すだけ。その「利益」には現在も将来も含まれていて、決して二者択一ではない。両方を同時に狙うことも可能だと僕は思っている。「今年狙う」とばかりに思い切ったことをして、けっきょく失敗に終わってチームをバラバラにしなければならない、そんな球団をいろいろと見てきた。我々がそういうことを望んでいないのは確かだ。

Q. 大金が飛び交う中で財布のヒモを締めてじっとしているのはつらいのでは?

自分たちのプランを信頼しなければならない。去年の今ごろだって我々は同じように財布のヒモを締めていて、ドラフトの2日前、4月末にCBチャールズ・ウッドソンと大きな契約をした。今はまだ3月の初めだ。時間はたっぷりある。

Q. ランディ・モスのトレードの噂が伝わってきています。そのようなトレードをする場合、どのような話し合いをするのでしょう?

特定の選手やトレードについて、私はコメントできない。ある選手を獲得する可能性を考えるとき、ウチはトンプソンGMとみんなでプランを話し合う。私自身はサラリーキャップや将来のことについて、考えを述べる。どの組織でも大事なのは全員が1つの考えでまとまることだ。管理部門、コーチ陣、人事部門、キャップマネジメント、その他がね。

Q. ウィリアム・ヘンダーソンのように、長いあいだ在籍して大きな貢献をしてきた選手と別れるような場合、友情と仕事を分けるのが難しいのでは?

そう、大変なことだ。自分の友人たちだからね。彼らも僕の仕事のことは理解してくれている。でも、個人的な感情があるのも確かだ。交渉を担当する私の立場では特に、仕事と友情を分けなければならない。彼らとはとても長い付き合いだ。ウィリアムは、8年前に私がここに来たときからいる数少ない選手だった。私がパッカーズに来て初めてした仕事の1つが、ウィリアムとの契約延長だったんだ。

2007年3月12日

Notebook: レジー・ホワイトのモニュメント落成式

2007年3月11日

Notebook: 第3回 Packers Fan Fest

2007年3月10日

FA Notebook: 停滞中

2007年3月 9日

FBウィリアム・ヘンダーソンを正式に解雇

FBウィリアム・ヘンダーソンが正式に解雇された。「パッカーズは球団として、彼の12年にわたる貢献に心から感謝している。彼のリーダーシップとWork ethicはロッカールームの誰にとっても極めて優れたお手本だった。ウィリアムのような人格的に素晴らしい選手と別れるのはつらいことだ。彼はキャリアを通じて、チームの影響力ある一員だった。彼はこれからもずっと、パッカーズの一員として尊敬されるだろう」とトンプソンGM。

「ウィリアムは我々にとって非常に大きな存在だった。この時点で解雇するのは、他のチームで機会を得られるようにするためだ。彼はあらゆる意味でプロフェッショナルであり、私がこれまでNFLで見た誰よりもはるかに成熟した大人だ。本当に際立った存在だ。それだけに我々にとって非常に難しい決断だったが、我々は少しだけ違った方向に新たな一歩を踏み出す必要があり、彼はプレーを続ける気持ちがあった」

FBウィリアム・ヘンダーソンは、ノースカロライナ大から1995年のドラフト3巡指名でパッカーズに入団。2年目からスターターに定着し、プロ12年間で欠場わずか4試合の鉄人ぶりを発揮してきた。本格ブロッキングFBとして数々の1000ydsラッシャーに貢献し、またパスオフェンスでも頼りになるレシーバーとして活躍を続けた。ベテランになってもスペシャルチームの中核としてプレーを続け、ロッカールームのリーダーとしても貴重な存在だった。

FA Notebook: LBトレイシー・ホワイトと再契約

2007年3月 8日

FBウィリアム・ヘンダーソンを解雇へ

長年にわたってパッカーズオフェンスを支えてきたFBウィリアム・ヘンダーソンの解雇が決定的となった。正式発表はないものの、すでにチーム側から通告を受けた、とホストを務めるTV番組の中でヘンダーソン自身が明らかにした。何度も若手の挑戦を跳ね返してきたヘンダーソンだが、昨季の衰えは著しく、またゾーンブロッキングへの不適合もあって、来季パッカーズでプレーする可能性はゼロに近いと見られていた。

まだ引退するつもりはなく、新しいチームを見つけられるだろう、と本人は語っている。「フィールドでもフィールドの外でも支持してくれたファンのみなさんに、100%の感謝の気持ちを表したいと思う。パッカーズの一員でいられたことは大きな名誉だった。この素晴らしい球団を去るのは残念なことだが、グリーンベイで12年間過ごせたことを、僕は今後も感謝し続けるだろう」

この時期に解雇する理由についてチーム側は、早くフリーにすることで移籍先を探しやすくするため、と説明しているらしい。彼に代わってFBブランドン・マイリーが昨季序盤からスターターに昇格したが、下記のようにFBジャスティン・グリフィスがパッカーズを訪問しているところを見ると、首脳陣はさらにアップグレードを考えているようだ。

FA Notebook: FBジャスティン・グリフィス訪問中

FA市場の概況を、例によってパッカーズに関係のありそうなポジションだけ。

2007年3月 6日

RBアーマン・グリーンがテキサンズとの契約に合意

フリーエージェントとしてヒューストンを訪問していたRBアーマン・グリーンが、テキサンズとの契約に合意した。契約ボーナス$6.5ミリオンを含む総額$23ミリオンの4年契約と見られている。先日報道された「本人は3年$15ミリオンを希望したがチーム側が同意せず」という説が本当だとすれば、それを大幅に上回るオファーであり、パッカーズ側が対抗できる額ではなかった。「オーバーペイしない」方針のトンプソンGMにとってはなおさらのこと。

「チームを去るのは誰にとってもつらいことだと思う。子供が、友達のたくさんいる学校から転校させられるようなものだ。いいことも悪いことも両方あったけれど、やはり去るのはつらい」とアーマン・グリーン。パッカーズでの7年間で1000ydsラッシング6回、プロボウル出場4回。8162ydsラッシング(平均4.5yds)、53TD。パスキャッチ347回2708yds、14TD。ジム・テイラーの持つ球団ラッシング記録に、あとわずか45ydsと迫っていた。

新たに先発RBを探すことになったパッカーズだが、今年のFA市場で最有力RBのトラヴィス・ヘンリーはブロンコスと本格的な交渉に入っている。まだ28歳で昨季1200ydsを走ったので一番人気は当然だが、RBグリーンよりも高額を求めるのは明らかで、パッカーズがそれに応えるとは考えにくい。ライオンズはトレードで獲得したRBテイタム・ベルを再びトレードに出す意図があるようなので、パッカーズが感触を探っているとの噂もある。ただしトレードは「両チームにとってよい結果になるように」とするものなので、足を引っ張りたい同地区チームとのトレードが成立することは非常に希だ。

以上のようなことを考えると、トップクラスの大物FAは避けて、そこそこのベテランを獲って大きな穴をふさいでおき、ドラフト上位でRBを指名する、という流れが現実的か。

TEデヴィッド・マーティンがドルフィンズと契約

フランクスに次ぐ2番手TEを務めてきたデヴィッド・マーティンがドルフィンズと契約した。現時点では契約年数も金額も不明。大学時代にWRをしていただけあってアスレチック能力の高いプレーを時おり見せるものの、ケガが非常に多いために、2005年のパスキャッチ27回224ydsがこれまでの最高だった。ロン・ウルフ元GMの悪しき置き土産となった「大失敗の2001年ドラフト組」のひとりで、これでパッカーズに残る2001年組はWRファーガソンだけとなった。

2007年3月 5日

FA Notebook: WR/RB/TEのまとめ

パッカーズにまだ動きがないので、補強に関係のありそうなWR/RB/TE市場の概況を紹介する。なお、金額についてはほとんどが第一報の記事のもので、不正確なものが多いのでご注意のこと。代理人が自分の手柄を強調するために、契約の派手な部分だけを吹聴することが多いためだ。

2007年3月 4日

FA Notebook: RBグリーンはブロンコス訪問

2007年3月 3日

FA Notebook: アーマン・グリーンはFAに

2007年3月 2日

FA Notebook: キャップの空きはNFL7位

2007年3月 1日

シーズン総括と展望 CB編

チャールズ・ウッドソンのFA加入で両サイドとも30歳前後のベテラン選手となったが、2人とも期待通りの働きをした。パッカーズが許した大量のTDパスは主にセーフティ陣の責任によるもので、両先発CBはしっかり仕事をしていたと言える。アル・ハリスは相変わらずプレスカバレッジ職人で、常に相手エースWRを担当する。ウッドソンはカバレッジそのものは時々ミスがあるが、際どい競り合いをモノにしてインターセプトにつなげる技術は素晴らしいものがある。

元1巡指名のアマド・キャロルを10月初めについに解雇すると、これまで多かった反則の数が激減。ニッケルバック/3番手CBに昇格したパトリック・デンディは、身体能力は低いものの比較的安定したプレーを見せた。4巡指名ルーキーのウィル・ブラックモンが足の骨折などでわずかしか出場できず、将来スターターが務まる器かどうか見極める機会がなかったのが最も残念なところ。

層の薄さは目を覆うばかりで、先発の両ベテランが全試合出場できたからよかったようなものの、彼らがケガをしていたら大惨事になりかねないところだった。2人がいるだけに、即戦力のFAよりもドラフトで有望な若手を獲って将来に備えたい。上位指名も十分ありうる。

アル・ハリス Al Harris

ディフェンスの中ではDEキャンプマンに次ぐ貢献度。得意のバンプ&ランから粘り強いカバレッジを見せ、有力レシーバーたちをシャットアウトしている。序盤は右サイド固定だったが、以前のように彼が相手エースを専門に担当するようになると、ウッドソンの調子も上がってきた。ウッドソンと比べるとインターセプトチャンスの捕り損ないが多く、そのあたりも3年連続でプロボウル補欠に終わっている理由か。契約への不満を明らかにしていたが、2月半ばにめでたく契約延長にサインしている(記事へ)。

チャールズ・ウッドソン Charles Woodson

昨年春に総額$39ミリオンの7年契約でレイダーズからFA移籍。ケガの多さが懸念されていたが、「1試合いくら」というインセンティブ設定が効いたのか、肩とヒザのケガに悩まされながらも、なんとか5年ぶりの全試合出場を果たした。プロボウル常連だった頃のトップスピードはないが、ボールを弾いたり奪ったり(チームトップの8INT)のボールスキルは素晴らしいものがある。パントリターナーとしても優秀だが、ケガが怖いのでできればCBに専念させたいところだ。

パトリック・デンディ Patrick Dendy

ドラフト外入団から2年目で開幕ロースター入りを果たし、キャロル解雇とともに3番手CB/ニッケルバックに昇格。キャロルとは何もかも正反対で、身体能力は高くないが落ち着いて規律のしっかりしたプレーをする。最終戦でのINTリターンTDを含め3インターセプトを記録している。一度かわされるとリカバリーできるスピードがなく、やはり彼が3番手では物足りない。

ウィル・ブラックモン Will Blackmon

ドラフト4巡指名ルーキーで、ミニキャンプでは非常に評判がよかったが、そこで足を骨折してしまい大幅に出遅れ。10月半ばにようやく初出場したがスペシャルチーム以外では出番がなく、4試合出場したところでわき腹を痛めてシーズンエンドとなってしまった。Sアンダーウッドと並んで、今年もっとも成長を期待したい選手のひとり。

ジャレット・ブッシュ Jarrett Bush

ドラフト外ルーキーで、開幕前にパンサーズを解雇されてすぐパッカーズに移ってきた。16試合に出場したがスペシャルチーム専門で、チーム2位の13タックルを記録している。サイズもアスレチック能力もあるが、CBとしてはかなり未熟らしい。

シーズン総括と展望 S編

シーズン中盤までの大量失点の元凶となったのがこのセーフティで、早いうちからショッテンハイマーDBコーチの解任論が出るほどだった。Sマーカンド・マニュエルのFA補強が大失敗となり、期待された2年目のSニック・コリンズも伸び悩んだ。毎週のように「敗因はコミュニケーションミス」というコーチからの説明があったように、カバレッジミス、判断ミス、連携ミスといったメンタルエラーばかりで、パッカーズは20yds以上のビッグプレーをなんと60回も許している。

4巡指名入団から2年目だったマーヴィール・アンダーウッドは、トレーニングキャンプでは成長したところを見せて期待されたが、プレシーズンでヒザの前十字靭帯(ACL)を断裂してシーズンエンド。ケガがなければ、マニュエルの不振で先発昇格のチャンスが来ていたかもしれない。今年は順調にリハビリを進めてスターター争いに加わりたいところだ。

パッカーズ全ポジションの中で最も補強が必要なポジションで、FAとドラフトのどちらで獲るにせよ「先発を争う」クラスでなくできれば即先発クラスがほしいところ。これほどひどいプレー内容なら、FAで誰を獲ろうとアップグレードになるのでは、という見方も。

ニック・コリンズ Nick Collins

ドラフト2巡指名から2年目は、期待された成長が見られなかった。CB級のスピードを誇るが、読みが悪いのか判断が遅いのかカバレッジミスが多い。自分の責任を認めない精神的な幼さや、仲間としっかりコミュニケーションが取れていないとの指摘もある。最終戦では自由に動き回って素晴らしいプレーを見せたが、これがブレークのきっかけになってくれるかどうか。いずれ一流選手に成長するとコーチ陣は今も変わらず期待しているが、全ては本人の精進しだいだろう。

フリーセーフティとして一番後ろを守るよりも、ストロングセーフティに移ってスクリメージ近くでプレーする方が彼に向いている、という見方もある。

マーカンド・マニュエル Marquand Manuel

シーホークスで主に控えだった選手をFA解禁直後に獲得したが、昨年の補強の中では最悪の結果となった。アスレチック能力が低く、反応が鈍く、アジャストが遅い。ミスタックルはチーム最多の15個。コミュニケーション能力が高いとの触れ込みだったが、チームメイトとうまく行かず、連携ミスからビッグプレーを許すことの繰り返しだった。唯一のターンオーバー・プレーは、CBキャロルがディフレクトしたパスをインターセプトしたもの。

鼠蹊部のケガでチーム合流が遅れ、キャンプに入るとふくらはぎを痛めたため、シーズン中ずっと完調でなかったとコーチ陣は見ているようだ。これほどの見込み違いを「そんなはずはない」と引きずるのか、あっさり失敗を認めてやり直すのか、今オフのトンプソンGMの動きが注目される。

マーヴィール・アンダーウッド Marviel Underwood

Sニック・コリンズと同期の2005年4巡指名選手。プロ2年目の昨年夏はかなり成長したところを見せていたが、プレシーズン初戦でヒザのACLを断裂してしまいシーズンエンド。それがなければマニュエルの不振で先発のチャンスが来たかもしれない。先発でなくとも、彼に経験を積ませることができなかったのは残念だ。ここまでリハビリは順調のようなので、なんとか先発争いに食い込んでほしい。

タイロン・カルヴァー Tyrone Culver

ドラフト6巡ルーキー。アンダーウッドの戦線離脱で3番手CBに昇格し、CB陣の層の薄さもあってダイムバック(6人目のDB)となった。しかし第7週以降はパスシチュエーションでダイム隊形がほとんど使われなくなり、ニッケル隊形ばかりとなったので、スペシャルチーム以外での出番はほとんどなかった。