グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年3月 1日

シーズン総括と展望 CB編

チャールズ・ウッドソンのFA加入で両サイドとも30歳前後のベテラン選手となったが、2人とも期待通りの働きをした。パッカーズが許した大量のTDパスは主にセーフティ陣の責任によるもので、両先発CBはしっかり仕事をしていたと言える。アル・ハリスは相変わらずプレスカバレッジ職人で、常に相手エースWRを担当する。ウッドソンはカバレッジそのものは時々ミスがあるが、際どい競り合いをモノにしてインターセプトにつなげる技術は素晴らしいものがある。

元1巡指名のアマド・キャロルを10月初めについに解雇すると、これまで多かった反則の数が激減。ニッケルバック/3番手CBに昇格したパトリック・デンディは、身体能力は低いものの比較的安定したプレーを見せた。4巡指名ルーキーのウィル・ブラックモンが足の骨折などでわずかしか出場できず、将来スターターが務まる器かどうか見極める機会がなかったのが最も残念なところ。

層の薄さは目を覆うばかりで、先発の両ベテランが全試合出場できたからよかったようなものの、彼らがケガをしていたら大惨事になりかねないところだった。2人がいるだけに、即戦力のFAよりもドラフトで有望な若手を獲って将来に備えたい。上位指名も十分ありうる。

アル・ハリス Al Harris

ディフェンスの中ではDEキャンプマンに次ぐ貢献度。得意のバンプ&ランから粘り強いカバレッジを見せ、有力レシーバーたちをシャットアウトしている。序盤は右サイド固定だったが、以前のように彼が相手エースを専門に担当するようになると、ウッドソンの調子も上がってきた。ウッドソンと比べるとインターセプトチャンスの捕り損ないが多く、そのあたりも3年連続でプロボウル補欠に終わっている理由か。契約への不満を明らかにしていたが、2月半ばにめでたく契約延長にサインしている(記事へ)。

チャールズ・ウッドソン Charles Woodson

昨年春に総額$39ミリオンの7年契約でレイダーズからFA移籍。ケガの多さが懸念されていたが、「1試合いくら」というインセンティブ設定が効いたのか、肩とヒザのケガに悩まされながらも、なんとか5年ぶりの全試合出場を果たした。プロボウル常連だった頃のトップスピードはないが、ボールを弾いたり奪ったり(チームトップの8INT)のボールスキルは素晴らしいものがある。パントリターナーとしても優秀だが、ケガが怖いのでできればCBに専念させたいところだ。

パトリック・デンディ Patrick Dendy

ドラフト外入団から2年目で開幕ロースター入りを果たし、キャロル解雇とともに3番手CB/ニッケルバックに昇格。キャロルとは何もかも正反対で、身体能力は高くないが落ち着いて規律のしっかりしたプレーをする。最終戦でのINTリターンTDを含め3インターセプトを記録している。一度かわされるとリカバリーできるスピードがなく、やはり彼が3番手では物足りない。

ウィル・ブラックモン Will Blackmon

ドラフト4巡指名ルーキーで、ミニキャンプでは非常に評判がよかったが、そこで足を骨折してしまい大幅に出遅れ。10月半ばにようやく初出場したがスペシャルチーム以外では出番がなく、4試合出場したところでわき腹を痛めてシーズンエンドとなってしまった。Sアンダーウッドと並んで、今年もっとも成長を期待したい選手のひとり。

ジャレット・ブッシュ Jarrett Bush

ドラフト外ルーキーで、開幕前にパンサーズを解雇されてすぐパッカーズに移ってきた。16試合に出場したがスペシャルチーム専門で、チーム2位の13タックルを記録している。サイズもアスレチック能力もあるが、CBとしてはかなり未熟らしい。

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