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2015年1月31日

スローカムSTコーチを解任

マッカーシーHCがショーン・スローカムSTコーチを解任した。今季後半のスペシャルチーム不振は甚だしく、そのとどめがNFC決勝。フェイクFGからTDパスを成功され、そしてオンサイドキックを成功されたことが大きな敗因となった。今季はキックをブロックされたのがなんと7回、パント31位(ネット)、キックオフリターン31位など、ダラス・モーニングニュース紙によるSTランキングではNFL最下位となっている。チームにケガが少なかった今季はスペシャルチームもメンバーの入れ替わりが少なく、情状酌量の余地は少なかった。

ショーン・スローカム Shawn Slocum はテキサス州ブライアン出身の49歳。父のR.C.はテキサスA&Mのヘッドコーチとして成功をおさめ、カレッジフットボールの殿堂入りをした名コーチ。彼自身も父の下でコーチ修業を始め、ピッツバーグ大(ここでマッカーシーHCとの縁ができた)やUSCなどを経て2006年にパッカーズのアシスタントSTコーチに。2009年、マイク・ストックSTコーチの引退(事実上の解任)に伴ってSTコーチに昇格。前述のSTランキングでは1年目から順に、31位、29位、13位、12位、19位、32位と、芳しい成績ではなかった。(平均22.7位)

後任はまだ決まっていないが、昨年入団したアシスタントSTコーチのロン・ズック(元フロリダ大とイリノイ大のHC)は有力候補の1人と見られている。1996年から3年間スティーラーズでSTコーチを務めた経験がある。

2015年1月30日

マッカーシーHCの会見から

弟の葬儀を終えてグリーンベイに戻ったマイク・マッカーシーHCが、1週間遅れでシーズン最後の会見を行った。結論から言うと、とくに目新しい情報はない。

2015年1月28日

Notebook: パンターと契約

2015年1月27日

来季の対戦相手

パッカーズの来季の対戦相手は下表のとおり。2015年のNFC北地区チームは、NFC西地区およびAFC西地区と対戦するローテーションとなっている。それに加えて同カンファレンス同順位の2チームと対戦するので、パッカーズは東地区1位のカウボーイズおよび南地区1位のパンサーズが相手となる。

対戦相手の2014年成績を合計した"Strength of Schedule"は.529とかなり厳しくなっている。ただ現実には来季が始まってみなければ相手が強いのか弱いのかはわからないもの。なお、具体的な試合日程は毎年4月後半に発表される。

Packers 2015 Regular Season Opponents
  Opponent Division 2014年成績 前回の対戦
  Seattle Seahawks NFC西 12 4     L   22-28 '14
  St. Louis Rams NFC西 6 10   W 30-20 '12
  Dallas Cowboys NFC東1位 12 4   W 26-21 '14
  Kansas City Chiefs AFC西 9 7   L 14-19 '11
  San Diego Chargers AFC西 9 7   W 45-38 '11
  Chicago Bears 同地区 5 11    2勝0敗
  Detroit Lions 同地区 11 5    1勝1敗
  Minnesota Vikings 同地区 7 9    2勝0敗
             
                 
@ Arizona Cardinals NFC西 11 5   W 31-17 '12
@ San Francisco 49ers NFC西 8 8   L 20-23 '13
@ Carolina Panthers NFC南1位 7 8  1 W 38-17 '14
@ Denver Broncos AFC西 12 4   W 49-23 '11
@ Oakland Raiders AFC西 3 13   W 46-16 '11
@ Chicago Bears 同地区 5 11    2勝0敗
@ Detroit Lions 同地区 11 5    1勝1敗
@ Minnesota Vikings 同地区 7 9    2勝0敗
     計 135 120  1  
  Strength of Schedule .529  

2015年1月24日

Notebook: STコーチの解任はあるか

マッカーシーHCは水曜にシーズン総括会見を行う予定だったが、弟のジョーが急逝したため、会見を中止して家族とともに故郷ピッツバーグに帰っている。月曜に葬儀とのことなので、グリーンベイに戻って会見を行うのはそれ以後になるはず。

2015年1月20日

Notebook: シーズンの終わり

日曜夜にグリーンベイに戻った選手たちは月曜にふたたび集まって各自のロッカーを片付けている。あとは今後数日のうちにポジションコーチやヘッドコーチとの個別面談を行い、それで正式に解散となる。

2015年1月19日

Packers - Seahawks Notebook

ロッカールームで静かにインタビューを受ける選手たちの耳に、フィールドで行われている盛大なNFC優勝セレモニーの歓声が時おり聞こえてくる。自分たちに残っているのは長い長いオフシーズンだけだ。

Packers 22 - 28 Seahawks

  1Q 2Q 3Q 4Q OT Total
Packers (13-5) 13 3 0 6 0 22
Seahawks (14-4) 0 0 7 15 6 28

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第1・第2シード同士のNFC決勝は雨のセンチュリーリンク・フィールド。気温10.5℃、強めの風が吹いている。

試合は序盤から両軍ターンオーバーの連発で、信じられないような大荒れの展開に。4INTをふくむ5ターンオーバーを奪ったパッカーズがリードするが、TDを1つしか奪えずおもったように点差を広げられない。12点差の残り4分弱からシーホークスが怒涛の追い上げ。QBウィルソンのTDラン、2ポイントコンバージョンの成功、オンサイドキック成功、RBリンチのTDランで一気に逆転。パッカーズも終了間際に同点FGドライブを成功させたものの、延長戦最初のドライブでWRカースにロングTDパスが通り、あっけない幕切れとなった。

◆ ◆ ◆

オフェンスは前半毎回のように得点圏に入りながら、レッドゾーン不振とインターセプト2つで得点機を逃した。5つもターンオーバーを奪いながら22得点はもったいない。後半はラン中心の保守的な攻撃が裏目に出て、相手につけ入るすきを許してしまった。QBロジャースのパスはわずか178yds、レーティングは55.8。

ディフェンスはQBウィルソンから4インターセプトを奪い、試合残り5分まで得点(第3QのTDはスペシャルチーム)を許さない素晴らしい内容だったが、そこから大崩れ。ランもパスも止められなくなり、オーバータイムを含め3シリーズ連続でタッチダウンを許してしまった。

スペシャルチームではKクロスビーが悪天候のなか48ydsをふくめFG5本すべて決める活躍。しかし第3Qには相手のFG隊形からトリックプレーでTDパスを許し、これが追い上げのきっかけに。さらに残り2分強での相手オンサイドキックをTEボスティックがキャッチミスし、最大の戦犯となった。

反則は5回45ydsと少なかったが、インターセプトの際に15yds反則を2回犯し、どちらもTDを逃す要因となった。LBマシューズはどこか痛めたらしく、最終盤はサイドラインに退くプレーが多かった。QBロジャースはポケット周辺での動きは悪くなかったものの、今回も機動力は使えずスクランブル1回だけにとどまった。

第1Q

  • GB陣20 : FBクーンへの3ydsパス、RBレイシーのノーゲイン、SEAオフサイドで3rdダウン2、13ydsランで1stダウン。3ydsラン、SEA12メン、WRアダムズへの7ydsクイックパスでSEA陣へ。WRコブへの14ydsパスでFG圏内へ。連続パス失敗で3rdダウン10、エンドゾーンのWRアダムズへのパスをCBシャーマンがインターセプト
  • SEA陣20 : RBリンチの3ydsラン、投げ捨てで3rdダウン7、WRカースが弾いたパスをSクリントン=ディクスがインターセプトしてSEA陣04へ。しかしGBトーンティングで15yds罰退。
  • SEA陣19 : TEロジャースへの12ydsパスでSEA陣07へ。RBレイシーの6ydsランのあと、FBクーンのTDランがレビューで覆って1stダウンインチズ、RBレイシーのランも止まって4thダウン。ギャンブルせず、18ydsFGで3点先制
  • キックオフリターナーがファンブル、Sバーネットがリカバー
  • SEA陣28 : RBレイシーの7ydsラン、6ydsランでゴール前07へ。RBレイシーのノーゲイン、WRネルソンへのパス失敗で3rdダウン7、WRコブへのパスは5yds止まり。19ydsFG成功
  • SEA陣20 : RBリンチの3ydsラン、サック(OLBペッパーズ)で3rdダウン10、パス失敗で3&アウト。
  • GB陣44 : WRネルソンへの11ydsパス、WRネルソン落球、RBレイシーの9ydsランで3rdダウン1、FBクーンの3ydsランで1stダウン。TEロジャースへの11ydsパスでレッドゾーンへ。5ydsランのあと、WRコブに13ydsTDパス成功

第2Q

  • SEA陣20 : SEAフォルススタート、RBリンチの4yds、4ydsランで3rdダウン7、WRボールディンへのパスは通らず、3&アウト。PRハイドが29ydsの好リターン。
  • SEA陣33 : RBレイシー落球、SEAオフサイド、RBレイシーの-3ydsロス、GBフォルススタートで3rdダウン13、SEAイリーガルユースオブハンドで1stダウン。RBレイシーの4ydsラン、WRコブの3ydsランで3rdダウン3、RBレイシーのランは2yds止まり。40ydsFG成功で16点差
  • SEA陣20 : 最初のロングパスをSクリントン=ディクスがインターセプト。リターン中にGB反則で15yds。
  • GB陣44 : WRネルソンへの23ydsパスでSEA陣へ。WRコブへのパスをCBマクスウェルがインターセプト
  • SEA陣31 : RBリンチの4ydsラン、4ydsランで3rdダウン2、14ydsランで初1stダウン。RBタービンの5ydsラン、WRロケットのエンドアラウンド4yds、1ydランで1stダウン。投げ捨て、RBタービンの3ydsランで3rdダウン7、WRロケットへの14ydsパスが通ってレッドゾーンへ。QBスクランブル3yds、RBリンチのノーゲイン(2ミニッツ)で3rdダウン7、エンドゾーンへのパスをCBシールズがインターセプト
  • GB陣20 : 残り1分55秒。WRコブへの7ydsパス、SEAパスインターフェアで1stダウン。GBフォルススタート、RBスタークスへのパスはノーゲイン、TEロジャースへの5ydsパス(SEAタイムアウト#1)で3rdダウン10、ロングパス失敗でパント。
  • SEA陣26 : 残り35秒。サック(Sバーネット)、SEAフォルススタート、スクリーンパス不発で前半終了。

第3Q

  • SEA陣20 : RBリンチの3yds、4ydsランで3rdダウン3、2ydsランで3&アウト。
  • GB陣39 : RBレイシーのランが2回止まって3rdダウン7、WRコブへのパスは6yds止まり。初3&アウト。
  • SEA陣22 : FBトゥクアフへの8ydsパス、RBリンチの11ydsランで1stダウン。WRボールドウィンへの7ydsパス、RBリンチの12ydsランでGB陣へ。SEAフォルススタート、サック(LBマシューズ)、RBリンチの11ydsランで3rdダウン19、WRロケットに29ydsパスが通ってレッドゾーンへ。ランが2回止まって3rdダウン10、RBリンチへのパスはわずかに通らず。FG隊形からスペシャルプレーで19ydsのTDパス成功。9点差に。
  • GB陣20 : WRネルソンへの12ydsパス、WRコブへの2ydsパス、スクリーンパス失敗で3rdダウン8、サックされてパント。
  • SEA陣34 : QBウィルソンがファンブルして拾うも5ydsロス。WRボールドウィンへの3ydsパスで3rdダウン12、TEウィルソン落球で3&アウト。
  • GB陣13 : RBレイシーの5ydsラン、7ydsランで最終Qへ。

第4Q

  • RBスタークスの32ydsランで一気にSEA陣へ。RBレイシーの5ydsラン、RBスタークスの3ydsランで3rdダウン7、TEロジャースへの7ydsパスで1stダウン。RBスタークスの3ydsラン、RBスタークスへのロングパス失敗で3rdダウン7、投げ捨て。48ydsFG成功で12点差に
  • SEA陣13 : TEウィルソン落球、TEウィルソンへの3ydsパスで3rdダウン7、WRロケットへの11ydsパスで1stダウン。RBリンチの12ydsラン、QBスクランブル4yds、WRボルドウィン落球で3rdダウン6、11ydsランでGB陣へ。サック(Sバーネット)4yds、INT未遂で3rdダウン14、パス失敗でパント。
  • GB陣13 : RBスタークスの1ydラン、4ydsランで3rdダウン5、TEクウォレスへのパスは通らず3&アウト。
  • SEA陣46 : 残り5分13秒。WRカースの弾いたパスをSバーネットがインターセプト
  • GB陣43 : 残り5分04秒。RBレイシーの3ydsロス(SEAタイムアウト#1)、-2ydsロス(SEAタイムアウト#2)で3rdダウン15、RBレイシーの2ydsランでパント。
  • SEA陣31 : 残り3分52秒。RBリンチの14ydsラン、WRボルドウィンへの20ydsパスでGB陣へ。RBリンチへの35ydsTDパスはレビューで取り消され、09yds地点に戻される。RBリンチの4ydsラン、QBスクランブル3ydsのあと、QBウィルソンが1ydTDランで5点差に
  • 残り2分09秒。オンサイドキックをTEボスティックが押さえられず、シーホークスのボールに。
  • ハーフライン : QBラン15yds、RBリンチの3ydsランで2ミニッツ。TEウィルソンへの7ydsパスで1stダウン。RBリンチの24ydsTDランでついに逆転。2ポイントコンバージョンはTEウィルソンに通って3点差
  • GB陣22 : 残り1分19秒。WRネルソンへの14ydsパス、WRコブへの15ydsパスでSEA陣へ。QBスクランブル12ydsでSEA陣36まで進んでアウトオブバウンズ。連続パス失敗で3rdダウン10、WRネルソンへの5ydsパスで1stダウンならず。49ydsFGが決まって同点に
  • SEA陣22 : 残り11秒、ニーダウンで延長戦へ。

OT

  • SEA陣13 : RBリンチの3ydsラン、WRボルドウィンへの10ydsパスで1stダウン。RBリンチの3ydsラン、QBランは1ydで3rdダウン6、WRボルドウィンへの35ydsパスが通ってFG圏内へ。WRカースへ35ydsTDパスが通ってサヨナラ
Final Team Statistics
  Packers Seahawks
Points 22 28
Total Yards 306yds 397yds
First Downs 19回(ラン6・パス11・反則2) 20回(ラン10・パス10・反則0)
     
Rushing  135yds(30回・平均4.5)  194yds(35回・平均5.5)
     
Passing  178yds(19/34・1TD・2INT)  209yds(14/29・1TD・4INT)
Sacked 1回7yds 5回25yds
Passer Rating    
     
3rd Down Efficiency 3/14 (21%) 8/16 (50%)
     
Turnovers 2回 (INT2/FUM0) 5回 (INT4/FUM1)
     
Field Position 自陣39yds 自陣26yds
Punt 5回39.4yds(ネット35.2yds) 5回42.4yds(ネット34.4yds)
Kickoff Return 1回18yds 4回平均14.5yds
Punt Return 3回平均13.3yds 3回平均7.0yds
Field Goals 5/5 0/0
     
Penalty 5回45yds 8回40yds
Time of Possession 32分15秒 31分04秒

 

オフェンスの犯したターンオーバーは2回。

  • 第1シリーズ、エンドゾーンのWRアダムズを狙った29ydsパスをCBリチャード・シャーマンがインターセプト。WRアダムズが縦に抜けたと思って投げたはずだが、すぐにCBシャーマンが追いついていた。QBの判断ミスとはいえ、わずかにアンダースローになっただけのパスをしっかり捕ってしまう相手もすごい。(ビデオ
  • 第2Q半ば、敵陣に入ったところでインターセプト。スロットのWRコブとワイドのWRネルソンのどちらがミスコミュニケーションだったのかわかりにくいが、解説エイクマンは「WRコブが止まったあと外へブレークするとQBが思ったのだろう」としている。(ビデオ

ディフェンスの奪ったターンオーバーは5回。

  • 第1シリーズの3rdダウン7、WRカースがスラントのパスを弾き、Sクリントン=ディクスがインターセプト。敵陣04までリターンしたが、DEダニエルズがトーンティングの反則を取られて敵陣19に。(ビデオ
  • 先制FGの直後、キックオフリターナーのWRボールドウィンからILBジョーンズがファンブルフォース、Sバーネットが押さえた。(ビデオ
  • 第2Q半ば、WRカースを狙ったロングパスをSクリントン=ディクスがインターセプト。振り向いた瞬間にボールが来たがよく確保した。リターン中のLBマシューズの反則で15yds下げられたのが残念。(ビデオ
  • 前半2ミニッツ、WRカースへのパスをエンドゾーンでCBシールズがインターセプト、。完璧な位置取りからのナイスキャッチだった。(ビデオ
  • 第4Q残り5分、WRカースの弾いたパスをSバーネットがインターセプト(ビデオ)。最初のINTと似たようなラッキーなプレーで、これで勝利を決定づけたかと思われたが。

オフェンスのビッグプレー不足も逆転負けの1つの要因。パッカーズは20yds以上のプレーが2回のみ(ラン1/パス1)。いっぽうシーホークスは計6回(ラン1/パス5)あった。

3rdダウン成功率の差も大きな敗因。パッカーズは3/14のわずか21%。シーホークスは8/16の50%と高かった。

先発QBアーロン・ロジャースは19/34、178yds、1TD、2INTでレーティング55.8。

  • ポケット付近でのフットワークは悪くなかったが、悪天候もあって「惜しくも通らないパス」が目立った。紙一重でビッグゲイン(あるいはTD)を逃すプレーが多い。
  • 後半のアグレッシブさに欠けるプレーコールに、QBロジャースは会見で不満げなコメントをしていた模様。
  • QBスクランブルは1回12yds。第4Q末の同点FGシリーズで、脚をひきずりながらサイドラインまでよく走った。
  • RB/FB陣と呼吸の合わないプレーが目立ち、7回投げて1回3ydsのみ。チェックダウンで思うようにゲインできないのも大きかった。
  • 彼のハイライトビデオはこちら

チームラッシングは30回135yds(平均4.5)。

  • 先発RBエディー・レイシーは21回73yds(平均3.5)とやや不本意な内容。レシービングは3回ターゲットになってキャッチできず。ヒザ痛のためか、しばらくサイドラインに退く場面あり。
  • RBジェームズ・スタークスは5回44yds(平均8.8)。第4Q最初の初キャリーがこの日最長の32ydsラン。よいチェンジオブペースとなった。
  • FBジョン・クーンは2回3yds(平均1.5)。
  • 前述のようにRB/FB陣へのパスはターゲット7回でキャッチ1回3ydsのみ。

WR/TE陣は以下のとおり。

  • WRジョーディ・ネルソンはターゲット8回、キャッチ5回71yds。
  • WRランドール・コブはターゲット10回、キャッチ7回62回yds・1TD。エンドゾーンでうまくワイドオープンになり、この日唯一のタッチダウンを挙げた。(ビデオ
  • WRダヴァンテ・アダムズはターゲット3回、キャッチ1回7ydsのみ。
  • WRジャレット・ボイキンはキャッチ機会なし。
  • 先発TEアンドリュー・クウォレスはターゲット1回、キャッチゼロ。
  • TEリチャード・ロジャースはターゲット5回、キャッチ4回35yds。アンダーニースでよく使われ、安定したキャッチングを見せた。

先発OL陣はLTバクティアリ、LGシットン、Cリンズリー、RGラング、RTブラガ。

  • パスプロテクションは非常によかった。。唯一の被サックは第3Q、左DEエイヴリルのがインサイドからツイストしてきたのにRGラングが反応できなかったか。カバレッジサック気味。
  • ランブロッキングは相手にランと読まれるとやはり苦しく、RBレイシーをなかなか走らせることができなかった。
  • 第2シリーズの敵陣ゴール前は、OTトレッターとOGテイラーを入れた超ヘビーパッケージ。しかしFBクーンとRBレイシーのランがどちらも止められてFGどまり。

ディフェンスの陣容は以下のとおり。

  • 今回はLBマシューズをインサイドで多用し、終盤までILBホークの出番はなかった。終盤にマシューズが負傷してILBホークを使わざるをえなかったのと、ディフェンスが大崩れしたのと関係があるのかどうか。
  • ランシチュエーションでは、CBシールズを下げてSリチャードソンを入れる3セーフティ隊形あり。

パス守備はQBラッセル・ウィルソンを14/29、209yds、1TD、4INTのレーティング44.3に抑えた。

  • 前半のレーティングは0.0だったが、後半は111.8。
  • パスラッシュはよく、終盤まではプレッシャーをかけてパス失敗に追い込むことができていた。毎回おもいきったラッシュができるわけではなく、QBを逃がさないようコンテインに重きを置くプレーも多い。
  • パッカーズ守備のサックは5回25yds。第2シリーズ、OLBペッパーズが相手の代役RTを抜いてサック。前半残り35秒、SバーネットのサックはOLBペッパーズのプレッシャーも効いていた。第3Q半ば、LBマシューズは後ろに逃げるQBを追いかけて15ydsものロスに。第4Q半ばにはSバーネットが2回目のサック。オーバータイムにはOLBペッパーズとNTガイオンの共同サック。
  • パスカバレッジは残り4分までは素晴らしかったのに、そこから崩れた。RBリンチへの26ydsパス、延長戦での2つのロングパス成功など。
  • スクランブルをふくむQBのランは7回25ydsのみ。しっかり走られたのは1回だけで、よくコンテインできていた。
  • 1つのターニングポイントは第3Q半ば。LBマシューズのサックで2ndダウン30、そして3rdダウン19に追い込みながらWRボルドウィンに29ydsパスを許した。4プレー後にフェイクFGからTDパス成功。

ラン守備は35回194yds(平均5.5)。

  • 先発RBマーショーン・リンチは25回157yds(平均6.3)、1TDと走られまくり、とくに終盤はアンストッパブル。
  • 前半は9回37yds(平均4.1)だったのに、後半は16回120yds(平均7.5)と崩れた。パスシチュエーションでも彼のランで十分ゲインされてしまうのだから苦しい。
  • RBリンチのハイライトビデオ

スペシャルチーム

  • キックオフリターンはCBマイカ・ハイドが1回18yds、タッチバック2回。(RBドゥワン・ハリスは今回もインアクティブ)
  • パントリターンはCBマイカ・ハイドが3回平均13.3yds。29ydsの好リターンがあった。WRコブがリターンしなかったのは体調不良のせいだろうか。
  • Pティム・マステイのパントは5回平均39.4yds、ネット平均35.2yds。
  • Kメイソン・クロスビーのフィールドゴールは5回蹴ってすべて成功。悪天候の中で48ydsを含めすべて成功させたのは見事。キックオフもまずまずで、8回のうちタッチバック4回。
  • カバレッジチームは、パントカバレッジが3回平均7.0yds、キックオフカバレッジは4回平均14.5ydsとよかった。しかも第1Qには代役キックオフリターナーのWRボルドウィンからILBジョーンズがファンブルフォース、Sバーネットがリカバーしている。
  • 第3Q半ば、シーホークスは4thダウン10のFG隊形からのトリックプレーで、ホルダーのPジョン・ライアン(元パッカーズ)が控えOLギリアムにTDパスを通した。パッカーズの誰が悪いのかはよくわからない。
  • 痛恨は残り2分強でのオンサイドキック。WRネルソンがキャッチ役でいたにもかかわらず、手前のTEボスティックがジャンプしてキャッチミスし、相手に押さえられてしまった。

反則は5回45yds。シーホークスの反則は8回40yds。後半は互いに1回5ydsずつだった。

  • 第1Q : INTの直後にDEダニエルズがトーンティング。
  • 第2Q : RTブラガのフォルススタート。INTリターン中にLBマシューズがイリーガルコンタクト・ブラインドサイドブロック。WRコブのフォルススタート。
  • 第4Q : RTブラガのフォルススタート。

ケガ人

  • LBクレイ・マシューズはどこか痛めたようで、終盤はサイドラインに退くプレーが多かった。
  • WRランドール・コブは昨夜3時間ほど病院で過ごしたとのこと。盲腸炎のような痛みがあったらしい。
  • アクティブ登録から外れたのは先週とまったく同じ7人で、ケガによる欠場者はなし。RBハリス、WRジャニス、TEペリロ、Cゲアハート、DTガストン、ILBブラッドフォード、CBグッドソン。

その他

  • ゲームキャプテンはプレーオフ用に選ばれた6人。オフェンスがQBロジャースとWRネルソン、ディフェンスがOLBペッパーズとSバーネット、スペシャルチームがWRコブとCBブッシュ。
  • 開幕戦で負けた相手にプレーオフで負けて終わるのはこれで3年連続。
  • NFC決勝でのサヨナラ負けはファーヴ時代の2007年以来。
  • ハーフタイム・ショーはアリス・イン・チェインズの演奏だった。

2015年1月17日

Notebook: 若いチーム

ミーティング等を終えたパッカーズは現地金曜午後4時半ごろにグリーンベイを離陸、およそ3時間40分のフライトでシアトル入りした。日曜は弱い雨(90%)の予報で、強めの風(風速7mから11m)が予想されている。

一般的イメージとは異なり、アメリカプロスポーツ球団(一軍)の遠征はいたってラク。バスに分乗して10分ほどで空港到着、まっすぐチャーター機の脇へ。手荷物だけ持ち、ごく簡単なセキュリティチェックを経て搭乗。フライトを終えて着陸すると、そばで待機していたバスに乗り込み、警察車両の先導(信号はすべて青)でちかくのホテルへ。試合当日のスタジアム入りも同様。大空港の人混みの中を歩くことも、渋滞の中をノロノロ進む必要もない。

パッカーズは市民とのふれあいのため空港ターミナルの中を通ることもあるが(毎回かは知らない)、グリーンベイ空港は田舎にぽつんとある新幹線駅に似て、通り抜けるのはあっという間だ。警察車両のエスコートに関しては球団が経費(千ドル単位らしい)を負担するようだが、都市によっては「渋滞を助長する」として特別扱いの慣行を批判する声もある。

Green Bay Packers Injury Report
Player Pos. Injury Wed Thu Fri Status Notes
Aaron Rodgers QB Calf Probable 出場
Eddie Lacy RB Knee Probable 出場
Josh Sitton OG Toe Probable 出場
Josh Boyd DT Knee Probable 出場
Seattle Seahawks Injury Report
Player Pos. Injury Wed Thu Fri Status
Justin Britt OT Knee × Questionable
Jeron Johnson S Elbow Questionable
Marshawn Lynch RB Not Injury Related × Probable
Tony Moeaki TE Calf Probable
Max Unger C Ankle Probable
Michael Bennett DE Not Injury Related × Probable
Tony McDaniel DT Shoulder × Probable
Tharold Simon CB Illness × Probable
Probable : 75% chance a player will play
Questionable : 50% chance a player will play
Doubtful : 25% chance a player will play
Out : Player will not play
     
: Full Participation
: Limited Participation
× : Did Not Participate
: Not Listed

2015年1月16日

Notebook: RBレイシーはヒザに痛み

土曜に現地シアトルで練習を行うため、パッカーズ関係者が屋内練習場を物色しているところ。今季はロード成績がイマイチ(4勝4敗)だったこともあり、今回はホームとできるだけ同じパターンで練習して疲労が残らないよう金曜移動を選んだ。

2015年1月15日

Notebook: OLBペッパーズのリーダーシップ

今週の初練習が行われた。日曜のシアトルは雨が予想されるため、ウェット・ボールでの練習も行ったらしい。勝ち残っているのが4チームだけとあって、メディアの数がふだんとは段違い。この日はめずらしく会見場を使い、QBロジャース、OLBペッパーズ、WRネルソン、マッカーシーHCの順で会見を行った。

2015年1月14日

Notebook: 金曜に現地入り

2015年1月13日

Packers - Cowboys Notebook

2015年1月12日

Packers 26 - 21 Cowboys

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Cowboys (13-4) 7 7 7 0 21
Packers (13-4) 7 3 10 6 26

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ランボーフィールドの天気は曇り、気温は-4.4℃。パッカーズは先制TDのあと攻守ともカウボーイズに押されて苦しい展開に陥ったが、後半の勝負どころで運にも恵まれ、得点を重ねて逆転勝利。来週は@シアトルでNFC決勝を戦うことになった。

パッカーズはランを中心に先制TDドライブを成功させたが、その後は攻守とも精彩を欠き、被サック&ファンブルロストから逆転を許す。しかし前半終了間際に相手FGをブロックすると、残り29秒からFGドライブを成功させ、4点差に追い上げてハーフタイムへ。

第3QにはOLBペッパーズのファンブルフォースから1点差に追い上げるが、ふたたびラン守備が崩れて8点差に。そこからオフェンスがパス中心に切り替え、ロングTDドライブを連続で成功させてついに逆転。WRブライアントへのロングパス成功で再逆転のピンチかと思われたが、チャレンジで覆ってギャンブル失敗に。最後の攻撃は2回の3rdダウンでパスを成功させ、4分06秒を使い切って勝利。

◆ ◆ ◆

オフェンスは第1シリーズこそRBレイシーのランが好調で先制TDドライブを成功させたものの、その後は1stダウンのランを止められて手詰まりに陥った。第3Q途中からパス主体に切り替えて成功。機動力を使えないQBロジャースを鉄壁のパスプロテクションが支えた。WRネルソンは2回22ydsと封じられたものの、WRコブが8回116yds、新人WRアダムズが7回117ydsの大活躍。最近目立たなかったTEクウォレス、WRアダムズ、TEロジャースがTDパスキャッチを決めている。

ディフェンスは3rdダウンをRBデマルコ・マレーのランやTEジェイソン・ウィッテンへのパスで着実に更新される苦しいパターン。ただ、ランで145ydsを許しながらWR陣へのパスを計114ydsに抑えたのはよい働きだった。第3QにはOLBペッパーズが値千金のファンブルフォース。第3Q末から第4Q初めにかけては連続サックでFG圏内から追い出した。残り4分、WRデズ・ブライアントへのロングパス成功がチャレンジで覆った(いわゆるカルヴィン・ジョンソン・ルール)のもきわめて大きかった。

スペシャルチームは拙いカバレッジや短いパントがあったものの、ここ数試合のような試合を左右するようなミスを犯さなかった。前半末に相手の50ydsFGをDEジョーンズがティップして失敗させ、直後の攻撃でKクロスビーが40ydsをしっかり決めることができた。

とくにケガ人はなかった模様。序盤にDEボイドが退場(先週痛めたヒザか)したがすぐに復帰している。

第1Q

  • DAL陣23 : RBマレーの5ydsラン、ノーゲインで3rdダウン5、OLBペッパーズのサック&ファンブルもQBロモがリカバー。
  • GB陣39 : RBレイシーの-1ydロス、WRネルソンへの11ydsパスで1stダウン。RBレイシーの19ydsラン、5ydsラン、10ydsランでレッドゾーンへ。8ydsラン、4ydsランでゴール前04へ。ノーゲイン、WRアダムズへのパス失敗で3rdダウン4、TEクウォレスに4ydsTD成功
  • DAL陣38 : RBマレーの5ydsラン、TEウィッテン落球、GBホールディングで1stダウン。DALホールディング、WRビーズリーへのクイックスクリーン18yds、RBマレーの1ydランで3rdダウン1、2ydsランで1stダウン。QBスクランブル7yds、3ydsランでFG圏内へ。TEウィッテンへの8ydsパス、1ydラン、3ydsランでレッドゾーンへ。。2ydsラン、GBパスインターフェアでゴール前01へ。FBクラッツへTDパス成功
  • GB陣32 : RBスタークスの4ydsラン、WRコブへのロング失敗で3rdダウン6、DALホールディングで1stダウン。

第2Q

  • FBクーン落球、RBスタークスの-1ydロス、DALオフサイドで3rdダウン6、WRコブへの12ydsパスでDAL陣へ。ラン2回で3rdダウン3、6ydsランでFG圏内へ。WRコブへの3ydsパス、ロング失敗で3rdダウン7、サック&ファンブルロスト
  • DAL陣36 : RBマレーの7ydsラン、5ydsラン、WRビーズリーへの11ydsパスでGB陣へ。3ydsランのあと、WRウィリアムズへのクイックパスが38ydsのタッチダウンに
  • GB陣20 : RBレイシーのノーゲイン、WRアダムズへの2ydsパスで3rdダウン8、WRネルソンへの10ydsパスで1stダウン。3rdダウン8、WRネルソンへのパスは通らず。
  • DAL陣19 : RBマレーの1ydラン、WRブライアントへの8ydsパス、3ydsランで1stダウン。3rdダウン7、TEウィッテンへの18ydsパスでGB陣へ。5ydsラン(2ミニッツ)。TEウィッテンへの6ydsパスでさらに1stダウン。3ydsラン、TEウィッテンへの6ydsパス(DALタイムアウト#1)で3rdダウン1、ロングパス失敗。フォルススタートのあと、50ydsFG失敗で7点差のまま。
  • GB陣40 : 残り29秒。WRコブへの12ydsパス(GBタイムアウト#1)、サック(GBタイムアウト#2)、WRコブへの31ydsパス、WRアダムズへのクイックパス5ydsで残り03秒、最後のタイムアウト。40ydsFG成功で4点差としてハーフタイムへ

第3Q

  • GB陣34 : RBレイシーの5yds、4yds、1ydランで1stダウン。3rdダウン6からWRコブへのロングパスは通らず。
  • DAL陣20 : RBマレーのノーゲイン、GBパスインターフェアで1stダウン。GBオフサイドのあと、RBマレーがファンブル、DEデイトン・ジョーンズがリカバー
  • DAL陣44 : RBレイシーの-1ydロス、29ydsランでレッドゾーンへ。FBクーンの4ydsラン、WRアダムズへの5ydsパス、GBアンネセサリーラフネスで3rdダウン16、RBレイシーへのパスは10yds止まり。30ydsFG成功で1点差に
  • DAL陣20 : WRブライアントへの20ydsパス、RBマレーの5ydsラン、RBランドルの13ydsラン、TEウィッテンへの15ydsパスでFG圏内へ。RBマレーの26ydsランでゴール前01に迫り、RBマレーの1ydTDラン成功
  • GB陣10 : FBクーンへの7ydsパス、WRアダムズへのパス失敗で3rdダウン3、WRアダムズへの16ydsパスで1stダウン。WRコブへの26ydsパスでDAL陣へ。連続パス失敗とGBフォルススタートで3rdダウン15、WRアダムズへのパスが46ydsのタッチダウンとなって1点差。
  • DAL陣25 : RBマレーの5ydsラン、TEウィッテンへの18ydsパス、サック(OLBペリー)で最終Qへ。

第4Q

  • サック(OLBペリー&DEダニエルズ)で3rdダウン23、RBマレーへのパスは5yds止まり。
  • GB陣20 : TEクウォレスへの12ydsパス、WRコブの2ydsラン、WRアダムズへの18ydsパスでDAL陣へ。WRコブへの6ydsパス、WRコブへの14ydsパス、TEクウォレスへの6ydsパス、8ydsパスでレッドゾーンへ(GBタイムアウト#2)。TEロジャースに13ydsTDパスが通ってついに逆転。2ポイントコンバージョンはTEクウォレスに通らず、5点差に。
  • DAL陣18 : RBマレーの30ydsラン、RBランドルの2ydsラン、WRブライアントへの11ydsパスでGB陣へ。2ydsラン、サック(DEデイトン・ジョーンズ&ニール)で3rdダウン11、WRビーズリーへのパスは9yds止まり。4thダウン2、WRブライアントへの31ydsパス成功はチャレンジで覆って失敗に。
  • GB陣33 : 残り4分06秒。RBレイシーの2yds、5yds、WRアダムズへの26ydsパスで1stダウン(DALタイムアウト#2)。GBフォルススタート、RBレイシーの1ydラン(DALタイムアウト#3)、3ydsランで2ミニッツ。3rdダウン11、ティップされたパスをWRコブがキャッチして1stダウン(WRコブのディレイオブゲーム)。ニーダウンで試合終了。
Final Team Statistics
  Packers Cowboys
Points 26 21
Total Yards 425yds 315yds
First Downs 23回(ラン6・パス16・反則1) 21回(ラン9・パス9・反則3)
     
Rushing  119yds(30回・平均4.0)  145yds(28回・平均5.2)
     
Passing  316yds(24/35・3TD・0INT)  191yds(15/19・2TD・0INT)
Sacked 4回21yds 1回10yds
Passer Rating 125.4 143.6
     
3rd Down Efficiency 4/8 (50%) 9/14 (64%)
     
Turnovers 1回 (INT0/FUM1) 1回 (INT0/FUM1)
     
Field Position 自陣32yds 自陣25yds
Punt 2回37.5yds(ネットyds34.0) 2回48.5yds(ネット38.5yds)
Kickoff Return 3回平均16.0yds 4回平均23.0yds
Punt Return 0回 2回平均3.5yds
Field Goals 2/2 0/1
     
Penalty 10回87yds 5回35yds
Time of Possession 29分21秒 30分39秒

トータルヤーデージはパッカーズ425ydsに対してカウボーイズが315yds。しかしパッカーズは反則が50yds以上多いので、実際の差はそれほど大きくない。

タイムオブポゼッションはパッカーズが29分21秒。前半はカウボーイズが5分以上長かったが、後半はパッカーズが17分ちかくコントロールした。

3rdダウン成功率はパッカーズが9/14の64%と素晴らしかった。カウボーイズも4/8の50%と高く、ロングドライブの応酬に。しかし後半は0/2だった。2回しか3rdダウンに追い込めないのも情けない話だが。

オフェンスの犯したターンオーバーは1回。

  • 第2シリーズにQBロジャースがサックされてファンブルロスト。敵陣FG圏内での3rdダウン7、Cリンズリーが早くショットガンスナップをしてしまい、かろうじてQBロジャースが拾ったものの、投げる場所がなくサックに。(ビデオ

ディフェンスの奪ったターンオーバーは1回。

  • 第3Q初め、RBマレーの手からOLBペッパーズがファンブルフォース、DEデイトン・ジョーンズがリカバー(ビデオ)。こちらは連続反則で非常に嫌なタイミング、しかも相手は完璧なランブロッキングで、ロングTDランの可能性もあったほど。遠くから腕を伸ばしてボールを叩いたOLBペッパーズのファインプレー。

先発QBアーロン・ロジャースは24/35(68.6%)、316yds、3TD、0INTでレーティング125.4。

  • 前回と同じく、ショットガンとピストル隊形のみ。
  • DET戦の後半とおなじく機動力は大きく制限され、スクランブルは望むべくもない。しかしポケットで動き回って時間を稼ぎ、パスを通す力はさすが。コントロールミスも後半は少なかった。
  • WRネルソンが厚くカバーされ、後半は2回投げて1回も通らず。WRコブとWRアダムズにパスを集める結果になった。
  • 彼のハイライトビデオはこちら

チームラッシングは30回119yds(平均4.0)。

  • 先発RBエディー・レイシーは19回101yds(平均5.3)。レシービングは1回10ydsのみ。(ビデオ)。最初のシリーズで7回45yds稼ぎ、第3QのFGドライブで29ydsランがあったが、それ以外は平均2.5ydsに抑えられている。
  • RBジェームズ・スタークスは5回yds(平均3.2)。レシービング機会なし。
  • RBドゥワン・ハリスは今回もインアクティブ。QBを3人登録するためにRB2人体制だった。
  • FBジョン・クーンは1回4yds。レシービングで1回7yds。
  • 第1シリーズはTEを入れずFBクーンを入れた2バック隊形。その後もFBクーンの出番が多かった。

WR/TE陣は以下のとおり。

  • WRジョーディ・ネルソンはターゲット5回でキャッチ2回22ydsのみ。今季最低の数字だった。
  • WRランドール・コブはターゲット11回でキャッチ8回116yds。高かったり低かったり難しいボールをよくキャッチしてくれた。前半終了間際の31ydsはサイドライン際で両足を残す素晴らしいプレー。試合終了間際の3rdダウン11では、ティップされたボールによく反応して地面すれすれで確保(ビデオ)。これで試合が決まった。喜びのあまりボールを投げてしまいディレイオブゲームを取られたのはご愛嬌。
  • WRダヴァンテ・アダムズはターゲット11回でキャッチ7回117yds、1TD。ほとんどが後半に稼いだもので、シャットアウトされたWRネルソンを補う大活躍だった(ハイライト)。第3Q末には巧みなランアフターキャッチで46ydsのタッチダウン。最後の時間消費ドライブでも、3rdダウンで競り合いながら勝負強いキャッチを見せた。
  • WRジャレット・ボイキンは4WR隊形で出番があったが、キャッチ機会なし。
  • 先発TEアンドリュー・クウォレスはターゲット4回すべてキャッチして31yds。先制の4ydsTDパスは左アウトサイドにセットして中央に入ってきたもの(ビデオ)。フォルススタート2回はいただけない。
  • TEリチャード・ロジャースは唯一のパスキャッチが決勝の13ydsタッチダウン(ビデオ)。
  • TEブランドン・ボスティックはキャッチ機会なし。

先発OL陣はLTバクティアリ、LGシットン、Cリンズリー、RGラング、RTブラガ。

  • パスプロテクションは申し分ない出来で、機動力のダウンしたQBロジャースをよく守った。最初のサック&ファンブルロストはカバレッジサック(なぜか公式記録ではサック扱いになっていない)。前半末のサックはCリンズリーが巧みなスピンムーヴに抜かれたもの。
  • ランブロッキングは第1シリーズがよかったが、その後は1stダウンのランをことごとく止められた。第4Q最後の時間消費ドライブも、3rdダウンのパス2回成功に助けられた。

ディフェンスの陣容は以下のとおり。

  • ランシチュエーションでSモーガン・バーネットが退くプレーあり。Sリチャードソンの出番も少なくなかった。
  • 第2シリーズにILBジョーンズがカバレッジでホールディングを犯したためか、次のシリーズではダイム隊形で彼に代わってCBブッシュがプレーする場面も。

パス守備はQBトニー・ロモに15/19、191yds、2TD、0INTのレーティング143.6を許した。

  • ランが出るためにパスが止まらない典型的な悪循環。3rdダウンロングに追い込む場面が非常にすくなく、パスラッシュはなかなか効かなかった。
  • パッカーズ守備のサックは4回21yds。第1シリーズ、OLBペッパーズが(珍しく)右アウトサイドから抜いてサック&ファンブル(DALリカバー)。第3Q末、OLBペリーがブルラッシュでサック。第4Q最初はDEダニエルズとOLBペリーのカバレッジサック。次はDEデイトン・ジョーンズとOLBニールのカバレッジサック。
  • ディープを攻められることが少なかったことからすると、パスカバレッジはまずまずなのだろう。
  • ここ7試合タックルミスのなかったCBトラモン・ウィリアムズが痛いミス。第2Q、WRウィリアムズへのヒッチパスをタックルミスしてタッチダウンにしてしまった。その他にもCBウィリアムズはパスインターフェアを2回取られ、苦しい1日だった。
  • TEジョー・ウィッテンには7回ターゲットで6回71ydsを許した。パスラッシュが届かない間に、ミドルでワイドオープンになってしまう。
  • WRデズ・ブライアントは3回38ydsのみ。
  • 試合残り4分42秒での4thダウン2、WRブライアントへの31ydsパスがレビューで覆った。「倒れ込む最後まで確保していなければならない」いわゆるカルヴィン・ジョンソン・ルール。マッカーシーHCは最後のタイムアウトを賭けた果敢なチャレンジに勝った。WRブライアントとしては目の前にエンドゾーンが見えていなければ無理に腕を伸ばすことなく、パス成功に終わっていたに違いない。

ラン守備は28回145yds(平均5.2)。

  • 先発RBデマルコ・マレーは25回123yds・1TD。
  • 前半はラン18回60yds(平均3.3)、後半はラン10回平均85yds(平均8.5)と悪くなってしまった。これでよく逆転勝ちできたものだ。
  • 第3Q、OLBペッパーズのファンブルフォースは値千金。こちらは連続反則で嫌な雰囲気になっていたところで、しかも相手のランブロッキングが完璧なプレーだった。OLBペッパーズは第1シリーズでもQBロモからファンブルフォース(DALリカバー)している(写真)。

スペシャルチーム

  • キックオフリターンはWRコブとCBハイドが左右に並ぶ形(RBハリスはインアクティブ)。CBハイドは短いキックオフを20ydsリターンした好プレーあり。WRコブは2回平均14.0yds。ファンブルした危ないプレーもあったが、TEクウォレスのリカバーに救われた。
  • パントリターンはCBハイドのフェアキャッチ1回、タッチバック1回。
  • Pティム・マステイのパントは2回平均37.5yds、ネット平均34.0ydsとよくなかった。
  • Kメイソン・クロスビーのフィールドゴールは40ydsと30ydsをどちらも成功。
  • FG/PATプロテクションユニットにLGシットンが復帰。先日大きなミスをしたTEクウォレスが外れている。
  • 第2Q末、相手の50ydsFGが失敗した際にはDEデイトン・ジョーンズが長身を活かしてボールに触っていた。(写真
  • カバレッジチームはキックオフでやや苦しみ、4回平均23.0ydsを許した。

反則は10回87yds。うち7回は後半のものだが、反則のたびに好プレーで帳消しにすることができた。カウボーイズの反則は5回35ydsと少なかった。

  • 第1Q : ILBジョーンズのホールディング、CBウィリアムズのパスインターフェア。
  • 第2Q : 相手PAT時にCBハウスがオフサイド。
  • 第3Q : CBウィリアムズのパスインターフェア。LBマシューズのオフサイド。RGラングのアンネセサリーラフネス。キックオフリターン時にILBジョーンズがホールディング。TEクウォレスのフォルススタート。
  • 第4Q : TEクウォレスのフォルススタート。キャッチしたWRコブが喜びのあまりボールを投げてしまいディレイオブゲーム。

ケガ人

  • 第2シリーズでDEジョシュ・ボイドが退場したが、しばらく休んで復帰。もともと痛めていたヒザか。
  • アクティブ登録から外れたのは、RBハリス、WRジャニス、TEペリロ、Cゲアハート、DTガストン、ILBブラッドフォード、CBグッドソン。(ケガによる欠場者はなし)

その他

  • ゲームキャプテンはプレーオフ用に選ばれた6人。オフェンスがQBロジャースとWRネルソン、ディフェンスがOLBペッパーズとSバーネット、スペシャルチームがWRコブとCBブッシュ。
  • パッカーズがホームでリードを許したのは第2週NYJ戦以来。
  • ハーフタイムには、47年前にアイスボウルを戦ったOBたちが紹介された。
  • 先日話題になった赤ひげのおじさん公式サイトの写真に加わっている。

2015年1月10日

Notebook: 強力オフェンスを相手に

金曜は練習がなく、土曜の練習はメディアに公開されないので、QBロジャースの状態は確認しようがない。

Green Bay Packers Injury Report
Player Pos. Injury Wed Thu Fri Status Notes
Sean Richardson S Knee Questionable 微妙
Aaron Rodgers QB Calf × Probable 出場
Josh Boyd DT Knee × Probable 出場
Josh Sitton OG Toe Probable 出場
Davon House CB Shoulder Probable 出場
Dallas Cowboys Injury Report
Player Pos. Injury Wed Thu Fri Status
Doug Free OT Ankle × × × Doubtful
Jeremy Mincey DE Concussion × × Questionable
Terrell McClain DT Ankle × × × Questionable
Rolando McClain LB Knee/Concussion × × Questionable
Anthony Hitchens LB Ankle × × × Questionable
Tony Romo QB Back × Probable
DeMarco Murray RB Hand Probable
James Hanna TE Knee Probable
Zack Martin OG Ankle Probable
Bruce Carter LB Knee Probable
Nick Hayden DT Shoulder Probable
Jeff Heath S Thumb Probable
Probable : 75% chance a player will play
Questionable : 50% chance a player will play
Doubtful : 25% chance a player will play
Out : Player will not play
     
: Full Participation
: Limited Participation
× : Did Not Participate
: Not Listed

2015年1月 9日

Notebook: QBロジャースが練習復帰

木曜は例によってフルパッド練習。この日も屋内練習場のドアを開け放っての練習だった。

2015年1月 8日

Notebook: 冷えこみは緩む見込み

中西部はこのところ寒波に見舞われ、水曜のグリーンベイは最高気温が-17℃。しかし日曜は冷え込みがゆるんで最高気温-6℃と予想され、-26℃(体感気温-38℃)だった47年前のアイスボウルとは比べ物にならない。木曜に雪が降ったあとは回復し、金曜以降は降水確率10%以下。週末のグリーンベイ天気予報はこちら

水曜は屋内練習場ながらドアを開け放ち、厳寒のなかで今週最初の練習が行われた。屋内練習場でこれほど寒いのは初めて、と記者たちも震えている。「中の気温は-6℃で、日曜の予想気温と同じだった」とマッカーシーHC。

2015年1月 4日

Notebook: エリオット・ウルフが選手人事部長に

3連休を終えた選手たちが金曜に軽めの練習、土曜にフルパッド練習を行った。規定によりプレーオフ期はフルパッド練習を週1回行うことができる。1stラウンドのバイを手に入れた他の3チームはすでに木曜までに2回ずつの練習を終え、日曜まで連休に入っている。金曜が初練習だったのはパッカーズだけだ。

2015年1月 1日

Notebook: ふくらはぎ

月曜日に集合して試合の反省を行った選手たちは、火・水・木と3連休に。その間コーチ陣はセルフ・スカウティングを行い、プレーコールの偏りなどを見直す。金・土の練習では(対戦相手が決まらないので)基礎練習とさまざまなスキーム調整を行う。対戦相手が決まった日曜夜からゲームプランニングに入る。