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Notebook: シーズンの終わり
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2015年1月20日
日曜夜にグリーンベイに戻った選手たちは月曜にふたたび集まって各自のロッカーを片付けている。あとは今後数日のうちにポジションコーチやヘッドコーチとの個別面談を行い、それで正式に解散となる。
- ロッカールームでシーズン最後のインタビューを受ける選手たち。といっても取材時間中に顔を出す選手はわずかだ。(写真集)
- LGジョシュ・シットン。 「勝つべき試合だったと思うときはいつもそうだけど、乗り越えるのは難しいよ。今回はとくにそうだ。ここ7か月か8か月が無駄だったように感じてしまう。何のためにここまで来たんだ? プレーオフになど出なかった方がよかった、ボロ負けだった方がマシだったと思う」
- WRランドール・コブ。 「昨夜はほとんど眠れなかった。夜中に悪夢からハッと目覚めてドキドキすることがあるけど、今回はそれが現実になってしまい、僕らのシーズンは終わってしまっている。まるで不意打ちだよ」
- 契約問題についてWRコブ。 「もちろん戻ってきたい。でもわからない。これはビジネスだから、成り行きを見守るしかない」
- おなじくFA予定のCBデヴォン・ハウス。 「僕にとって一番大事なのは金じゃない。価値があるのはチームであり、家族であり、もっとも大事なのが神だ。僕の心はここグリーンベイにある。他でプレーしたいとは思っていない。ただ同時に、もしそういう成り行きにならなければ、ビジネス面を優先せざるをえない。一生パッカーでいたいというみんなを尊重はするけど、かならずしもそうならないのが現実だから」
- おなじくFA予定のRTブライアン・ブラガ。 「今はそのことは考えていない。自分で決められることじゃないし。そのために代理人がいて、彼らがフロントと交渉するんだ。現時点では僕の手を離れている。今は最後の数日を仲間と過ごし、それから妻とここを離れて、昨日のことを乗り越えることに集中するよ」
- 契約問題については近いうちにまとめて。
- ロッカールームには大きな段ボール箱がいくつも用意され、チャリティーへ寄付するため選手たちが使用済みのシューズやグラブなど用具を放り込んでいくようになっている。(写真)
- 第3QにLBクレイ・マシューズがサックしたプレーでRTベイリーがアンネセサリーラフネスを犯した。その際審判はプレー中の反則だとしてサック地点から罰退15ydsを加算せず、パッカーズはディクライン。もしこれがプレー終了後のデッドボール・ファウルと判定されていれば2ndダウン45となり、2プレー後に1stダウン(その後フェイクFGでTD)を許さなかった計算になる。こうした判断は審判の裁量によるジャッジメントコールで、致し方のないことらしい。
- 試合残り5分でインターセプトを決めたSモーガン・バーネットがリターンせずダウンしたのは、そばにいたOLBジュリアス・ペッパーズのシグナルによるものだった。 「ジュリアスの"No Mas"のシグナルが見えた。ダウンしろという意味だ。ボールのポゼッションを確保することを僕らは優先した。オフェンスがもう1回戻れるように」 「なにも後悔はしていない。ああすべきだった、こうすべきだったと後から言うのは簡単だよ。試合結果が違っていたら、僕らはこんな会話をしていないだろう」
- このところダイム隊形で起用されてきたILBブラッド・ジョーンズだが、今回のSEA戦ではディフェンスでの出番ゼロ。代わりにILBサム・バーリントンがほぼフル出場となった。
- Sports Illustratedによると、フェイクFGからのTDパスはILBブラッド・ジョーンズのアグレッシブなラッシュ(つまりフェイクFGに無警戒)を狙ったものだったという。
- 昨日紹介したプレー図解はこちら。
- シーホークスのスタッフがフィルム分析でパッカーズ側の傾向をつかむと、Pジョン・ライアンも先週のうちからトリックプレーの使用を働きかけていた。16点差のついた第3QにキャロルHCがゴーサイン。
- ILBジョーンズがいるサイド(左右はよく入れ替わる)にPライアンがロールアウトし、左ならOLギリアム(大学途中までTEだった)、右ならTEウィルソンがレシーバーになる、というプラン。レシーバーがILBホークにカバーされていたらPライアンがそのまま走る。
- もしILBジョーンズがフィールドにいなければ、ディレイオブゲームの反則を受け入れてFGを蹴る。
- Pジョン・ライアンはNFLプレーオフでTDパスを投げた2人目のカナダ人となった。(1人目はQBマーク・リッピン)
- オンサイドキックでボーンヘッドを犯して落ち込むTEブランドン・ボスティックが、試合翌日もまたインタビューに応じている。この日記者を避けるのは非常に容易で、多くの選手がそうしているのだが、こうして正面から受け止める態度は立派だ。 「僕は人間で、失敗を犯した。もし僕がキャッチを決めていればこんな会話はしていなかったし、(当初の役目どおり)ブロックをしていれば、こんな会話はしていなかった。でももう終わったことだから、乗り越えるために最善を尽くすよ」
- 元チームメイトのWRグレッグ・ジェニングスやTEジャーマイケル・フィンリーがTEボスティックに励ましのツイート。
- WRランドール・コブとCBサム・シールズがプロボウルに繰り上げ出場することになった。WRデズ・ブライアント(ケガ)とCBダレル・リーヴィス(スーパーボウル出場)が欠場のためだ。どちらも初出場。パッカーズからはQBロジャース、WRネルソン、FBクーン、LGシットン、LBマシューズがすでに選ばれているが、QBロジャースはケガで辞退するはず。
- 追記 : QBロジャースのプロボウル欠場が正式決定。
- パッカーズのドラフト順は30位に決定。
- ラムズが新オフェンシブ・コーディネーター候補としてアレックス・ヴァンペルトQBコーチとの面談許可を求めてきた。パッカーズが許可を出すかどうかはわからない。数年前にはトム・クレメンツQBコーチ(現OC)への同様の要請を拒否したことがある。人材流出を避けたいのは当然だが、こうしたことはヘッドコーチにとって諸刃の剣。ふだん絶対の忠誠を求めるかわり、チャンスがきたときに出世の後押しをしてやらなければ、逆に信望が傷つきかねない。
- アレックス・ヴァンペルトはビルズで長く控えQBを務め、その後はQBコーチ経験が豊富。古巣ビルズで1年間OCの経験もある。90年代からパッカーズのQBコーチは1つの出世コースとなっていて、アンディ・リード、スティーヴ・マリウッチ、マーティ・モーニンウェグといったHCを輩出した他、ダレル・ベヴェル(SEA)、ベン・マカドゥー(NYG)が他球団で現在OCを務めている。
- パッカーズのトム・クレメンツOCがブラウンズの新OC候補となっている、という現地紙の噂。クビにするわけでもないのにOCからOCへの移籍を許すというのはちょっと考えにくい。クレメンツはマッカーシーHCとならぶQBロジャース育成の功労者で(ジョー・フィルビンはQB指導にほぼノータッチだった)、細部まで妥協を許さない彼の指導がMVPクォーターバックを作り上げるのに大きく貢献してきた。