ミニキャンプ初日の練習後にQBブレット・ファーヴが記者会見に応じ、昨季の総括や来季への期待など、意欲に全く衰えがないことを強調した。ファンにとっては非常に嬉しいことだが、それ以上に注目を集めたのが、ミニキャンプを欠席しているCBマイク・マッケンジーに対する手厳しい発言だ。'94年にも、ホールドアウトしかけたWRスターリング・シャープに対し、ファーヴは同様の呼びかけをしたことがある。
「彼はここに来ているべきだし、僕たちは彼がここに来ることを期待している。これに関してはパッカーズ側に分がある。トレードに出してほしいなどと言うが、チーム側はそんなことをする必要はないんだ。給与小切手を手にする時期がきて、自分だけがそれを貰えないとなると、驚くほど早く目が覚めるものだ。彼がそうならないことを願っている。マイクはいいヤツだ。本当にそうなんだ。こんなことがあると、人格に関して間違った認識を人々に与えてしまいかねない。僕は彼を尊敬している。彼は素晴らしい選手であり、いいヤツなんだ」
「時に僕たち選手は間違った判断をすることもあるし、間違ったことを周囲から吹き込まれることもある。今回のケースがどうなのかは分からない。彼はトップCBの1人であり、それには異論はない。しかしいったん契約にサインしたら、それは自分で決めたことだ。僕らはみな大金を稼いでいて、時には自分より劣る仲間が自分より稼ぐことが、フェアでないように思えることもある。しかしそれがこの商売の現実だし、気分がよくないことがあっても、いずれは自然とうまくいくものだ。彼にはそれを理解してほしい。なぜなら、彼が参加しないことはチームを傷つけ、彼が来てくれればチームの助けになるからだ。これ以上チーム側に何ができるのか、僕には分からない。彼らはやるべきことをやっていると思う」
「僕らには間違いなく彼が必要だし、彼が目を覚まし、戻ってきてくれることを望んでいる」
リロイ・バトラーが思い出すのは1999年のドラフト直後のことだ。パッカーズは1巡から3巡まで連続でDBを指名。ベテラン・セーフティだったバトラーは、彼らのうちで誰がすぐに通用するか興味津々だった。「練習初日から、マッケンジーが本物だとわかった。ブリッツのために"カバー2"に移行することを私がコールし、あいつはすぐにそれを理解したんだ。ベテランでも混乱することがあるのにね」
コーチ見習い、といった存在のバトラーは、この2月のスカウティング・コンバインにも同行し、DBたちの面接に参加した。その中で特に印象に残ったのが、1巡指名されたCBアマド・キャロルだった。「あの面接で、私はキャロルがとても気に入った。彼はディフェンスを理解してる。例えば、スロット・レシーバーをカバーしている時、相手がイン・モーションならカバー2になるかもしれず、相手が戻ればマンツーマンになる、といったことを理解している。たいていの大学選手にはそのようなことはわかっていない。賢い選手だ。全体的に見ても彼にはとても感心した。私は彼を非常に高く、(1巡8位指名の)CBデアンジェロ・ホールの直後ぐらいに評価した。リターナーとしての能力を除けば、ホールと同等だと思う」
WRランディ・モスのような大型レシーバーの多い地区だが、垂直跳び41インチの跳躍力や、ディフェンスの知識が、キャロルが不利に打ち勝つ助けになる、とバトラーは考えている。また、スロウィック新DCの元でなら、アグレッシブなプレス・カバレッジの能力をすぐにでも披露することができるだろう。ただし、マンツーマンだけでなく、セーフティとのコンビネーション・カバレッジもできることを証明しなければならない、とバトラーは言う。「彼はマンツーマンができる。ブリッツもできる。ボブ(スロウィック)はCBブリッツを好む。あのスピードがあれば、すごくいいブリッツァーになる可能性もある」
QBティム・カウチのトレード交渉は、ドラフト終了後、再び活発になってきた。最も合意が困難なのはパッカーズとカウチとの契約の問題であるのは、これまでにもお伝えしたとおり。月曜日、パッカーズのブラント交渉担当とカウチの代理人は話し合いを行い、なんらかの進展があったようだ。三者の中で最も強硬な姿勢を崩さなかったカウチ側だが、この日は「今はまだ交渉を続けているが、合意の可能性は確かにある。もしミニキャンプ前に契約ができれば、彼はミニキャンプに参加するだろう」と代理人は語っている。
日曜日にシャーマンHCは、「もし私ひとりが決めるのであれば、今すぐにでもトレードを成立させるのだが、相手もいることだし。しかも今回は三者が合意しなければならない」と交渉の進展について説明している。ドラフトが終わってもカウチ獲得に名乗りを上げるチームは現れず、その点ではパッカーズの立場が有利になっている。
ブラウンズへのトレード条件は、来年の4巡か5巡指名権あたり(もちろんパッカーズの希望は5巡だ)。おそらくブラウンズ側は「何試合に先発出場したら3巡」などの条件設定を希望しているはずだが、ファーヴが元気なら条件をクリアできるわけはないので、それはパッカーズも飲むだろう。カウチとパッカーズの契約交渉は、何年契約にするかが焦点になっている。カウチは来年再び自由の身になれるよう1年契約を望み、パッカーズはそれではアホらしいので、2年契約を望んでいるらしい。
ドラフト初日に3つのトレードを行ったパッカーズは、6巡でもトレードアップ。49ersに7巡25位指名権を譲渡する代わりに、6巡23位から14位にアップした。指名したのはアーカンソー州立大のDTコーリー・ウィリアムズ。7巡はテネシー大のCスコット・ウェルズを指名。最後でようやくオフェンス選手の指名となった。
2004 Packers Draft Picks | |||||
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Pick | Overall | Pos. | Name | College | 備考 |
1巡25位 | 25位 | CB | Ahmad Carroll | Arkansas | CBとしては3番目の指名 |
3巡 7位 | 70位 | CB | Joey Thomas | Montana State | マッケンジー問題で連続のCB指名 |
3巡 9位 | 72位 | DT | Donnell Washington | Clemson | 身体能力なら1巡級 |
3巡24位 | 87位 | P | B.J. Sander | Ohie State | なんとパンターを3巡指名。大丈夫なのか |
6巡14位 | 179位 | DT | Corey Williams | Arkansas State | この2年で4人目のDT指名だが |
7巡50位 | 251位 | C | Scott Wells | Tennessee | テネシー大で49試合連続先発 |
パッカーズの1巡はトレードアップもダウンもせず、25位のままCBアマド・キャロルを指名した。しかし2巡はトレードダウンして3巡と4巡指名権を増やし、それ以後も2つのトレードを敢行。2巡がなかったかわりに、3巡は3つも指名した。しかし4巡と5巡はなくなってしまったため、日曜日の指名は6巡・7巡・7巡の3つだけとなる。
2巡指名はジャガーズ相手にトレードダウン。2巡23位(全体55位)から3巡7位(全体70位)に下がる代わりに、4巡6位(全体102位)指名権を手に入れた。つまり、2巡を手放した代わりに3巡と4巡が2つずつになった。
上記のトレードで、3巡7位と3巡23位となったパッカーズだが、3巡7位でCBジョーイ・トーマスを指名した直後に、再びジャガーズとトレードを行った。もともと持っていた4巡22位指名権を使って、3巡23位から3巡9位にトレードアップ。DTドネル・ワシントンを指名した。
3巡は2つで終わりと思いきや、ドルフィンズとのトレードで、もう1つ3巡指名権を手に入れた。トレード1で手に入れた4巡6位指名権に5巡21位を足して、3巡24位にトレードアップ。それよりも驚いたのは、その指名権でパンターのD.J.サンダーを獲ったことだ。
結果として、4巡・5巡の指名権はなくなった。
CB アマド・キャロル Ahmad Carroll | |||||||
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1巡25位 | Arkansas | Junior | 177cm | 87kg | 40yds/4.34秒 | 20歳 | 1983年8月4日生 |
Strengths : トップクラスのスピードと素晴らしいクイックネス。直線だけでなく動きは柔軟で、スピードを落とさずに方向を変えてレシーバーと併走できる。サイズは小さいがフィジカルで、スクリメージ近くにセットしてのアグレッシブなプレスカバレッジを得意とする。ランサポートでも手を抜かず最後まで精力的に頑張る。自信を持ってプレーし、ミスしても長引かせない。work ethicもしっかりしている。大学1年だった2001年の途中からスターターに定着。陸上の短距離でも二度のオールアメリカンに選ばれるなど活躍し、60m6.69秒はアーカンソー大記録。身長は低いが手は長く、コンバインでの垂直跳びはCB中トップの41インチ。リターナー経験はないが、カバーチームの"Gunner"としては素晴らしい。ニックネームは"Batman"。 |
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Weaknesses : 未熟な点が多く、一人前になるまで時間がかかるかもしれない。その分、成長の余地は多く残されている。ボールに対してのプレーが悪く、レシーバーと併走中にボールの位置を見つけられないことがある。キャッチが上手くないのか、インターセプトのチャンスを逃すことが多い。ギャンブル的なプレーが裏目に出てビッグプレーを許すことがある。ハードヒットは好きだが、タックルミスを減らす必要がある。粗削りな面が多いのは、陸上競技に参加するため、春の練習にあまり出られなかったせいもあるのかもしれない。 |
CB ジョーイ・トーマス Joey Thomas | |||||||
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3巡7位(全体70位) | Montana State | Senior | 183cm | 88kg | 40yds/4.44秒 | 23歳 | 1980年8月29日生 |
Strengths : ディビジョンI-AAでは最高のシャットダウン・コーナー。ポテンシャルは大きい。優れたスピードと理想的なサイズ。柔軟でスムーズな動きで、スピードのあるWRもタイトにカバーできる。QBに背を向けたプレーでも、空中のボールの位置がわかる。手が長く、ボール・スキルに優れている。ジャンプ能力は並以上で、タイミングよくジャンプして高い位置でボールにチャレンジする。少しほっそりしているが、筋肉はしっかり付いている。ラン・サポートにも非常にアグレッシブで、ブロッカーをうまくかわす。フィジカルなタックラー。力の劣るチームメイトでも助ける。 |
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Weaknesses : (レベルの低い)ディビジョンI-AAでやっていたため、テクニック面で粗削りな点も多い。アグレッシブすぎるため、ギャンブルに出て裏目に出ることがある。プレーアクションにひっかかりやすい。手でキャッチするのがあまり上手くない。2002年にヒザの半月板を損傷したことがある。もともとはワシントン大に入学したが、コーチの(RBやSとして使おうとした)起用法が「約束と違う」として、モンタナ州立大に移った。 |
DT ドネル・ワシントン Donnell Washington | |||||||
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3巡9位(全体72位) | Clemson | Junior | 197cm | 146kg | 40yds/5.0秒 | 23歳 | 1981年2月6日生 |
Strengths : 分厚い体型で、理想的なサイズ。サイズのわりにスピードとクイックネスがあり、バランスやアジリティにも優れている。上体が強く、爆発的な瞬発力でペネトレートする。手の使い方も上手い。横方向の動きも良く、スムーズに方向転換ができる。タックルはかなりしっかりしている。複数のブロッカーをがっちり受け止め、持ちこたえることができる。しかし、ノーズタックルよりも"3テクニック"の方が向いていると見られている。クレムソン大では2年間スターターを務めた。 |
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Weaknesses : 判断力や嗅覚に難がある。必ずしも全プレーで力を出し切らないことがある。身体能力は一級品だが、work ethicに問題があるため、リスクはある。試合の後半にバテる傾向があるため、体重のコントロールが必要。ダブルチームされたりして最初の動きがうまくいかないと、あきらめてしまう傾向がある。Wonderlicテストがわずか8点というのは、頭脳の面で心配。 |
P B.J.サンダー B.J. Sander | |||||||
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3巡24位(全体87位) | Ohio State | Senior | 192cm | 99kg | 40yds/4.9秒 | 24歳 | 1980年1月5日生 |
Strengths : 今回のドラフトではトップ指名のパンターとなった。左利き。優れたキック力があり、ハングタイム(平均4.88秒)が非常に良い。極めてコントロールが良い。サイズがありアスレチック能力に優れている。ウェイトルームでのトレーニングにも熱心。2003年の平均はグロスで43.3yds、ネットで41.0yds。キックオフはやらないが、FGのホルダーは上手いらしい。NFL.comの選手紹介ページでは、「非常に過小評価されている」という言葉から紹介が始まる。 |
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Weaknesses : 2000年に正パンターを務めたあと、2年間その座を失い、2003年に取り戻した。実戦経験がやや不足しているため、テクニック面で不安はある。リリースの速さを磨く必要がある。ラッシュが強烈だと焦って慌てることがある。 |
パッカーズは元ビルズのCBクリス・ワトソンと契約した。スターター級には物足りないが、ケガ人が出た時の代役として通算13試合の先発経験のある、185cmの長身CBだ。この契約がマッケンジーの問題と関係があるのは間違いないところ。ただし、彼は昨年9月に背中のケガのためにライオンズから解雇されてからはフットボールから離れていた。そのケガはもう完治しているのか、どの記事でも触れられていないため、わからない。
現在26歳のCBクリス・ワトソンは、イースタン・イリノイ大から1999年のドラフト3巡でブロンコスに入団。14試合に出場(先発は1試合)し、主にリターン・スペシャリストとして活躍した。翌2000年にはドラフト4巡指名権と交換でビルズへ。2002年までの3年間で44試合に出場、12試合に先発。2002年には44タックル、1INTを記録している。しかし2003年春にビルズから解雇され、すぐにライオンズと契約。ところがキャンプで背中を痛めてしまい、1試合も出場できないまま、9月なかばに解雇されている。
なお、昨日のニュースで取り上げたCBテランス・ショーはパンサーズと契約した。
第69回NFLドラフトが今週末、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開催される。
毎年恒例、マイク・シャーマンHCのドラフト直前記者会見が行われた。当然のことながら、CBマッケンジー問題に質問が集中。ようやく別の話題に振った記者に対し、"Nice transition, thank you." とシャーマンHCが礼を言い、笑いが起きる場面もあった。
トレードの有無について明言は避けたものの、今回のシャーマンHCの口調や言葉の選び方などから、CBマイク・マッケンジーの放出はより確実視されるようになった。「まだ何も解決されていない。まだあまり話せる段階ではないのだ。この問題に取り組んでいる最中であり、そのプロセスを危機にさらしたくはないからだ」
「この問題を無視して通るつもりはない。マイクがこの先どうなるか、私には予想はできない。しかし、我々は前に進まなければならない。我々がいま関わっているのはビジネス上の難問だ。マイクがいようといなかろうと、ビジネスを続けていかなければならない」とシャーマンHC。抽象的過ぎてよくわからないが、話し合いで解決できると考えているなら、シャーマンHCはもっと前向きな表現をするはず。
カウチ側との契約の問題がネックとなり、交渉は暗礁に乗り上げたようにも見えるが、まだ交渉をまとめる望みを捨てたわけではないようだ。「どちらの側も、まださほど切迫感を持っていないのだと思う。しかし交渉は続けていて、カウチの代理人とも話し合いはしているし、うまくいけば何らかの合意に持っていけるはずだ。なにしろ三者が関わっているものだから問題は複雑なのだ。三者の息を合わせるのは容易ではない」
また、「カウチのトレードは、ドラフトでQBを獲得するかどうかの判断には影響しない」という趣旨の発言も注目に値する。
「トップ12人の選手は、こちらが指名するときには確実に消えているだろう。我々の組み立てた予想では、5人か6人の(パッカーズの希望する)選手が残っているはずだ。昨年は、1巡でLBを指名したい、という希望を持ってドラフトに臨んだ。それと比べれば今年の方が多くの選択肢を持てるはずだ。ただ、誰が残っているかは本番にならないとわからないが」
昨年のドラフト7巡指名のWR/KRデアンドリュー・ルービン(開幕前に解雇)は失敗だった、とシャーマンHCは認めた。「あれはよくない指名だった。私の責任だ。7巡だし、時には思い切ったこともしたくなる。やめておけばよかったと思う」とシャーマンHC。2000年には、ロン・ウルフGMが5巡でKRジョーイ・ジェイミソンを指名して失敗している。「三度目の正直というものがあるのなら、今度はうまくいくかもしれない」
どうやら、CBマッケンジーの放出は避けられない情勢になりつつある。DEとCBが最重要ポイントと見られていたが、これでCBの必要性が高くなった。管理人の予想は(トレードアップ・ダウンをしない場合)、1巡CB、2巡DE、3巡DT、4巡TE、5巡OG、6巡WR/KRといった感じ。ドラフト前にCBマッケンジーのトレードがまとまれば、上位でもう1人CBを指名。
DEジョー・ジョンソンとDEレイノルズの解雇が近い。左(ストロングサイド)を守るDEキャンプマンはハードワーカーでよくやってくれているが、これ以上を望むのは酷というもの。やはりスターター級を1巡か2巡で指名したい。ヴォニー・ホリデイのようなパワータイプが理想だが、スピードタイプのパスラッシャーを獲ってDEバジャ=ビアミラの負担を減らすのもいい。
ギルバート・ブラウンを解雇し、グレイディ・ジャクソンだけとなると、ノーズタックルの控えが心配。しかもジャクソンは試合後半にバテることが多い。ジェームズ・リーが控えの第一候補だが、ケガでルーキー年を棒に振っただけに全くの未知数。もし現状のまま開幕となると、ジャクソンがケガした場合のリスクが大きすぎる。CB・DEの次に補強が必要なのはここかも。
"3テクニック"のDTは、先発クリディアス・ハント、控えはラリー・スミスと2年目のケニー・ピーターソン。ピーターソンは期待はずれのルーキーシーズンだったが、層の厚さはまずまず。しかし、魅力的な選手が残っていれば上位指名して、DTハントをパワー・エンドに移すという手もなくはない。
大改造が成功し、ミドルLBバーネット、ウィークサイドLBディッグス、ストロングサイドLBネイヴィーズの3人は安泰。首脳陣のコメントからも、LBは要補強のポイントではなさそうだ。控え選手のレベルは心配で、中位か下位で指名する可能性もある。
ただでさえ層が薄いのに、大エースCBマッケンジーのトレード希望でたいへんなことになってきた。逆サイドの先発アル・ハリスはまずまずのスターターだが、来年にはFAになる。3番手/ニッケルバックもホーソーンやバウ・ジューでは物足りないし、期待のクリス・ジョンソンがケガから復活できる保証はない。マッケンジーが本当に離脱することになれば、将来どころか今年の先発CBが必要になる。
というわけで、1巡指名の最有力候補。2人指名する可能性も高い。他のポジションと違って、6月1日以降のFA市場で良い選手が獲得できる見込みは薄く、やはりドラフトが勝負だろう。
マーク・ローマンの加入、さらにCB問題の悪化で、セーフティを補強している余裕はなくなってきた。パッカーズ好みの大型CBを獲って、両方で使う手もある。魅力的なセーフティをがいれば指名して、ローマンはニッケルバックに起用する手もなくはない。6月1日以降のFA市場で実績あるベテランが手に入る可能性もある。
トラヴィス・ドーシュと、オーストラリア人のネイサン・チャップマンの2人がいる。ドラフト下位で指名する可能性もあるが、それよりはフリーエージェントのベテランを獲って若手2人と競わせた方がバランスが良いかも。
ロングウェルでOK。キャンプでのロングウェルの負担を減らすため、ドラフト外ルーキーを1人獲るかもしれない。
ロブ・デイヴィスの地位は安泰。もう35歳だが、昨季はいくつもケガをしながらも全試合出場したことで、かえって首脳陣の信頼が厚くなったようだ。ドラフト外ルーキーで、他のポジションとロングスナッパーを兼任できる選手を試すだろう。
制限付きフリーエージェントだったTEデヴィッド・マーティンと再契約した。RFA最低額である$628,000の1年契約だ。入れ替わりに、パンターのトラヴィス・ヘイルが解雇されている。
パッカーズは今年のドラフトでどのようなポジションの補強が必要なのか、さまざまな情報や、来年FAになる選手などを考慮し、ニーズ分析を試みてみる。今日はオフェンス編。
これまでにもレポートしてきた通り、ファーヴの後継者候補は必要。しかしドラフト上位指名権を使うことは、「ファーヴが元気なうちに優勝を目指す」という目標とは相反することになる。ブラウンズのQBカウチを獲得できれば、将来のスターターと現在の2番手QBの両方を満たすことができるが、トレード交渉は行き詰まりを見せている。
けっきょく、「意中のQBが残っていれば1巡指名も辞さないが、そうでなければ無理に獲ることはしない」という柔軟な姿勢でドラフトに臨むことになりそうだ。昨年も、「3番手評価のカイル・ボーラーが残っていれば指名するが、4番手評価のQBグロスマンなら見送り」という感じだったらしい。
最も充実したポジションで、上位指名の必要はなさそう。しかしシャーマンHCは「良いRBはいくらいてもいい」という方針で、よほど魅力的な選手が残っていれば中位以降での指名はあるかも。リターナーが兼任できれば理想的だが、小柄なスピードタイプのRBはパッカーズの首脳陣は好まない。
ベテランのヘンダーソンを残すならFBの補強は不要。下位指名であってもFBを指名することがあれば、ヘンダーソンの解雇通告に近い。
ドライバー、ウォーカー、ファーガソンの3人はいい感じに成長してきた。この上位3人に続く4番手・5番手とパントリターナーが欲しい。来年はファーガソンがFAになるが、再契約しない場合のために、WRが豊作な今年のドラフトで上位指名しておくという手もある。しかしそんな余裕があるかどうか。やはり4巡以降と見るべきだろう。
マーティンの伸び悩みで、フランクスのスピード不足を補うべき2番手・3番手が物足りない。しかもエースTEフランクスは来年FAとなり、3年連続プロボウラーのプライドを満たせる金額は払えそうにない。となると今年のドラフトで将来の先発TEを獲っておきたい。魅力的な選手がいれば、3巡までの指名もありうる。
LTクリフトンと再契約できたことで、ドラフト上位で補強する必要はなくなった。両先発の他にケヴィン・バリー、昨年の6巡指名ブレナン・カーティン、カナダ人のスティーヴ・モーリーの3人の若手がいる。バリーは右ガードの経験もあり、モーリーは左ガードもこなせそう。カーティンはタックルのみ。
たしかにドラフト指名の必要性は低いが、良いタックルが豊富なら、余りをガードに回すこともできる。下位指名の可能性はある。
RGリヴェラとLGウォールの両先発は素晴らしいが、どちらも来年FAになり、両方引き留めるのはおそらく無理だろう。となると来春にはスターターをFAで獲るか、若手を昇格させるしかない。昨年、ガードとセンターの控えを務めたルーガマーはスターターとしては全く物足りず、他に有望な若手は見当たらない。 今年のドラフトで1人は指名しておきたい。上位指名はなさそうだが、4巡あたりなら可能性はある。センターもこなせれば言うことなし。
しかし、ガード専門の選手を育てるより、タックルをガードに回して先発させる、というよくあるパターンに落ち着きそうな気もする。上記の若手タックルたちにはチャンスだ。
プロボウル出場のCフラナガンに続く有望な若手がおらず、ガード陣と同じような状況にある。ガードと兼任できる選手が理想的。ガード専門よりは、センター専門の選手を獲り、ガードはタックルの余りものを充てる方が現実的か。育てるのに時間がかかるポジションなので、そろそろ育成に着手する必要があるかも。
いよいよドラフトまであと1週間を切った。NFL公式サイトまでモックドラフトを掲載するのだから面白い。大手サイトともなるとバージョンアップを繰り返し、有料のESPNやTSNは7巡まで全て予想する念の入れようだ。あまりに量が多いので、今回は解説者のコメントは割愛した。(3月8日掲載分はこちら。4月5日掲載分はこちら)
なお下記の表で、選手名に張ってあるリンクはNFL.comによる選手紹介および評価。大学名のリンクは、各チームのサイトの、各選手のプロフィールのページ。
Mock Draft | |||
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メディア / 担当者 | Player | Pos. | College |
NFL.com /Pat Kirwan | Michael Clayton | WR | LSU |
NFL.com /Vic Carucci | J.P. Losman | QB | Tulane |
ESPN /Mel Kiper (1巡) | Matt Ware | CB/S | UCLA |
ESPN /Mel Kiper (2巡) | J.P. Losman | QB | Tulane |
ESPN /Mel Kiper (3巡) | Tommy Kelly | DE/DT | Mississippi State |
ESPN /Mel Kiper (4巡) | Jorge Cordova | LB | Nevada |
ESPN /Scouts,Inc. (1巡) | Lee Evans | WR | Wisconsin |
ESPN /Scouts,Inc. (2巡) | Darrion Scott | DT | Ohio St. |
ESPN /Scouts,Inc. (3巡) | Will Allen | S | Ohio St. |
ESPN /Scouts,Inc. (4巡) | Josh Harris | QB | Bowling Green |
ESPN /Scouts,Inc. (5巡) | Kendyll Pope | LB | Florida St. |
ESPN /Scouts,Inc. (6巡) | Corey Williams | DT | Arkansas St. |
ESPN /Scouts,Inc. (7巡) | Marcell Allmond | CB | USC |
ESPN /Scouts,Inc. (7巡) | Jacques Reeves | CB | Purdue |
CBS SportsLine /Pete Prisco | Mike Williams | WR | USC |
CBS SportsLine /Dennis Dodd | Derrick Strait | CB | Oklahoma |
Sports Illustrated /B. Duane Cross | Philip Rivers | QB | North Carolina St. |
NBC Sports /Ron Borges | Philip Rivers | QB | North Carolina St. |
SportingNews / Dan Pompei | Ben Troupe | TE | Florida |
SportingNews / The War Room (1巡) |
J.P. Losman | QB | Tulane |
SportingNews / The War Room (2巡) | Marquise Hill | DE | LSU |
SportingNews / The War Room (3巡) | Matthias Askew |
DT | Michigan State |
SportingNews / The War Room (4巡) | Jerricho Cotchery | WR | North Carolina St. |
SportingNews / The War Room (5巡) | Marquis Cooper | LB | Washington |
SportingNews / The War Room (6巡) | Joe Echemandu | RB | California |
SportingNews / The War Room (7巡) | J.R. Reed | S | South Florida |
SportingNews / The War Room (7巡) | Atlas Herrion |
G | Alabama |
Packer Insider /The Sports Forecaster | Will Poole | CB | USC |
先日のCBマイク・マッケンジーとの電話での話し合いについて、マイク・シャーマンHCがその重い口を開いた。ただし、ほんの少しだけだ。トレードを行うつもりがあるのか、マッケンジーと何を話したのか、両者の溝は埋められるのか、4月末のミニキャンプにマッケンジーは参加するのか、これらの質問全てにシャーマンHCはノーコメントを通した。
「これはプロセスの1つだ。私は彼と話し合いをした。私は自分の言うべきことを言い、彼も言うべきことを言った。契約に関しての、自分のチームでの立場を彼は理解している。現時点では、彼との話し合いの詳細について述べるつもりはない。今はそんなところだ」
情報筋によると、マッケンジーはこの話し合いの中で、「もう決してパッカーズではプレーしない」という強硬な姿勢を変えることはなかったという。
制限付きフリーエージェント(RFA)選手が他チームからのオファーシートにサインできる期間が終了。今年のパッカーズは、自チームのRFA選手の流出もなし、他チームのRFA選手の獲得もなかった。2001年ドラフト組の、CBバウ・ジュー、LBマーシャル、TEマーティンの3人がRFAだったが、伸び悩みスターターになれない現状では、よそから誘いがかかるわけもない。また他チームのRFAでは、ラムズのDEブライス・フィッシャーに食指を動かしたが、本格的な交渉に乗り出すまでには至らなかった。
Exclusive-rights free-agentだったRBトニー・フィッシャーと再契約した。ノートルダム大からドラフト外で入団して、今年でNFL3年目となる。パスキャッチはRBの中で最も上手く、ブリッツのピックアップもしっかりできるため、3rdダウンバックとして厚い信頼を得ている。ランプレーそのものはRBグリーンやRBダヴェンポートと比べると迫力を欠くが、それでも昨季は40回200yds(平均5.0yds)を記録した。今年も3番手RBとして開幕を迎える可能性が高い。
Wisconsin State Journal紙によると、「CBマイク・マッケンジーの獲得希望チームがあれば、パッカーズはトレードを検討するだろう」と情報筋は語っている。チームに対して大きな不満を抱いているCBマッケンジーに対して、シャーマンHCは数日前に電話で話し合いを行ったが、その後、シャーマンHCからのコメントは全くない。とすると、事態の沈静化への努力は不調に終わったと見るべきかもしれない。
じっさいにトレードに出す場合はドラフト指名権との交換がほとんどであり、ドラフトまでの今後1週間がヤマとなる。契約ボーナスのキャップ未消化分は$2.1ミリオンで、今年のサラリーは$2.75ミリオンのため、彼を放出した場合は、サラリーキャップに$65万ドルの空きができることになる。もちろん、サラリーキャップのことよりも、戦力面での痛手が大きいことは言うまでもない。
パッカーズは元ベンガルズのLBアーメジス・スピアマンと契約した。彼が制限付きフリーエージェントだった昨年春、パッカーズは獲得に乗り出し、オファーシートにサインさせるところまで行ったが、ベンガルズがマッチしたために移籍は不成立に。しかしけっきょく開幕前に解雇され、その時はパッカーズも手を出さなかった。テキサンズに拾われて開幕戦に出場したが、その直後に解雇され、そのまま昨年はフットボールから離れていた。1月にレッドスキンズと契約したが、4月1日に解雇されている。
昨年春にはスターターの席を用意するほどパッカーズはスピアマンを高く評価していたが、そのころと比べると、彼のNFL全体での評価はガタ落ちになったようだ。しかしパッカーズのダフナーLBコーチはベンガルズ時代に彼をドラフト外入団から鍛えたコーチだけに、「もう一度チャンスを与えてみたい」ということになったのかもしれない。今のところパッカーズは、ミドルとウィークサイドの両方の控え候補にと期待している。
現在26歳のスピアマンは、ミシシッピ大出身のNFL5年目。2000年にドラフト外でベンガルズ入りし、いきなり11試合に先発出場した経験がある。しかし翌2001年は胸筋を断裂して全試合欠場。2002年は足首をひどく痛めて7試合にしか出場できなかった。昨年はテキサンズで開幕戦に出場しただけで解雇されている。
Exclusive-rights free-agentだったCBジェームズ・ウィトリーと再契約した。昨季終盤、ラムズから解雇された直後にパッカーズと契約し、スペシャルチーム専門で活躍した選手だ。2001年にミシガン大を出たがNFLからはドラフトされず、CFLでプレーした経験がある。
2004年シーズンのスケジュールが以下のように発表された。(時間は全て東部標準時)
Packers 2004 Regular Season Schedule | ||||||
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Date | Opponent | Time | TV | 備考 | ||
9/13 | @ | Carolina Panthers | 9:00 p.m. | ABC | Monday Night | |
9/19 | Chicago Bears | 1:00 p.m. | FOX | |||
9/26 | @ | Indianapolis Colts | 4:15 p.m. | FOX | ||
10/3 | New York Giants | 1:00 p.m. | FOX | |||
10/11 | Tennessee Titans | 9:00 p.m. | ABC | Monday Night | ||
10/17 | @ | Detroit Lions | 1:00 p.m. | FOX | ||
10/24 | Dallas Cowboys | 4:15 p.m. | FOX | |||
10/31 | @ | Washington Redskins | 1:00 p.m. | FOX | ||
- Open Date - | ||||||
11/14 | Minnesota Vikings | 4:15 p.m. | FOX | |||
11/21 | @ | Houston Texans | 8:30 p.m. | ESPN | Sunday Night | |
11/29 | St. Louis Rams | 9:00 p.m. | ABC | Monday Night | ||
12/5 | @ | Philadelphia Eagles | 4:15 p.m. | FOX | ||
12/12 | Detroit Lions | 1:00 p.m. | FOX | |||
12/19 | Jacksonville Jaguars | 1:00 p.m. | CBS | |||
12/24 | @ | Minnesota Vikings | 3:00 p.m. | FOX | Friday | |
1/2 | @ | Chicago Bears | 1:00 p.m. | FOX |
今週に入って、QBティム・カウチのトレードに向けての話し合いが熱を帯びてきた。パッカーズとQBカウチ側は契約をどうするかについて話し合いを進めており、また同時に、パッカーズとブラウンズの間でもトレード条件についての話し合いが続いている。JS Onlineによると、トレード条件はドラフト3巡から5巡の間になりそう。また、今年のドラフト指名権になる可能性も残っているが、来年のドラフト指名権になる可能性が高いとのこと。来年にする場合、「2004年シーズンにカウチが何試合プレーすれば何巡」という条件をつけることが可能になる。
やはりパッカーズにとっては、ブラウンズとのトレード交渉よりも、カウチ側との契約交渉の方がハードルが高そうな情勢だ。
先週になってチーム側にトレードの希望を伝えたCBマイク・マッケンジー。相変わらず本人は口を閉ざしているが、不満はサラリーの面だけではないらしい。昨季終了後、ボブ・スロウィックをDBコーチからコーディネーターに昇格させた際に、シャーマンHCは元ライオンズのカート・ショッテンハイマーをDBコーチに招いた。しかしCBマッケンジーとしては、アシスタントDBコーチのライオネル・ワシントンが後任のDBコーチになってほしかったらしい。その他にも、イーグルス戦で4thダウン26を守りきれなかったソフトなカバレッジなど、チーム方針にも不満を感じているようだ。
まだ本人の発言がなく、チーム側とも直接の話し合いをしていないため、どれほど強く移籍を希望しているのか、地元メディアも掴みかねている。しかし、これまで代理人が漏らしたような不満が本当にマッケンジー本人のものだとしても、「ふざけるな。チームは譲歩などすることはない」という記者やコラムニストの声が圧倒的だ。
この春、ブラウンズに請われて"personnel specialist"という肩書きで、非常勤のコンサルタントに就任していたロン・ウルフ。しかしAkron Beacon Journal 紙によると、彼はすでに辞任することをチーム側に伝えたとのこと。これは先日、カーメン・ポリシー社長が「5月1日をもって辞任する」と発表したことと関連があるのは明らかだ。ポリシー社長の誘いでブラウンズに加わったウルフだが、今後全権を掌握すると見られるブッチ・デイヴィスHCは、以前からウルフの役割について批判的なコメントを残していた。
Sアントワン・エドワーズは、ドルフィンズと契約した。4年以上ベテラン最低額の$535,000の1年契約で、契約ボーナスは$25,000とのこと。この金額までなら、キャップ上は$455,000しかカウントされずにすむ決まりになっている。エドワーズはSSサミー・ナイトやFSアルトゥーロ・フリーマンとスターターを争うことになる。
パッカーズ公式サイトは"Draft Day Challenge"企画を発表した。これは、今年のドラフトでパッカーズが一番最初に誰を指名するかをファンが当てるもの。パッカーズがトレードアップするかトレードダウンするかに関係なく、最初のピックで誰を獲るかを当てればよい。
申し込みはこちらのページから。投票は1人1回。締め切りは、4月23日(ドラフト前日)のグリーンベイ時間正午まで。正解者の名前は全てPackers.comのサイト上に表示されるとのこと。正解者の中から抽選で選ばれた3名が賞品を獲得する。賞品はこちら。正解者が3名に満たなかった場合は、投票者全体からの抽選となる。
CBマイク・マッケンジーの代理人が、パッカーズに対してトレードを求めたことがAPやESPNで報じられ、ちょっとした騒ぎになっている。もちろんパッカーズはその要求を拒否した。2002年に総額$17.1ミリオンの5年契約を結んだCBマッケンジーだが、今オフは有力CBの巨額契約が相次いだため、トップクラスのCBにしてはかなり安い金額に見えるのは確かだ。また、最近になってマッケンジーが代理人を替えたことも、今回の騒ぎの背景にある。
「チームに対して、トレード先を探す許可を求めたのは本当だ。そして即座に拒否された」と代理人のブライアン・パーカーは認めている。不満の理由についてはコメントを拒否したが、サラリーが理由なのはほぼ間違いのないところ。「マイク本人と直に話し合うまでは、何もコメントしたくない。彼はわれわれのチームの貴重なメンバーだ。私は常に彼を気にかけているし、常に頼りにしている」とシャーマンHC。CBマッケンジーは公には何もコメントしていない。
2002年1月に、契約ボーナス$3.5ミリオンを含む総額$17.1ミリオンの5年契約を結んだCBマッケンジーは、5年契約の3年目に入るところ。契約当時から、「かなりお得な契約」と見られており、同僚だったCBタイロン・ウィリアムズも、「自分ならあの金額ではサインしなかっただろう」と語ったことがある。2002年春に制限付きFAになり、2003年春に無制限FAになる予定だったが、彼はケガのリスクも考えて、1年以上早く契約延長を済ませた。自分でサインすることを選んだ以上、後になって文句を言うのはフェアではないが、有力選手ならゴネても許されるのがNFLの世界。
高額の契約延長を手に入れるための第一歩として、「こんな安いサラリーなら放出してくれ」とジャブを放った、ということではないでしょうかね。マッケンジーなら、契約ボーナス$10ミリオンはほぼ固いところ。代理人の取り分を3%とすると、ボーナスだけで$30万ドルが代理人のフトコロに入るわけで、新しくマッケンジーのような顧客を手に入れたら、こうしたくなるのも理解できなくはない。次は「契約延長してくれないならキャンプをホールドアウトする」とでも言い出すのでしょうか。頭が痛いです。
あるスカウトは、「アントワン・エドワーズのサイズを小さくして、ハートを大きくしたような選手」とSマーク・ローマンを評した。これが褒め言葉なのかは分からない。しかし彼をあまり評価しない人も、「ビッグプレーを次々と決めるような選手ではないが、少なくとも、チーム傷つけるようなプレーはしない」とローマンの能力を表現する。そして今年パッカーズにとって、それが一番大事なことだった。バトラーが去ってからというもの、セーフティの凡プレーがチームを傷つけることが多すぎたからだ。
「我々は彼に狙いを定めていた。人事部門やコーチ全員が、FAで入手可能なセーフティについて、たっぷり時間をかけて検討した。その結果、マークが我々にとって必要な選手、ということになった。彼はこちらの求める役割にフィットしているし、世間的な評価とは違ってウチのセーフティのラン守備はさほど大きな問題ではなかった。我々が求めているのは、カバレッジの改善だ」とスロウィック新DCは説明する。
「今のNFLでは、3人、4人のWRを投入することがかつてないほど増えている。ここ10年ぐらいの話だ。私がNFLに来た頃は、1stダウンや2ndダウンでは2バック隊形をとり、3rdダウンになってから3WRを使うのが普通だった。しかし今は、1stダウンや2ndダウンでも3WR隊形からパスを投げるようになっている。相手はどのダウン、どの場所でも、あらゆる人員を使ってくるだけに、セーフティはカバーができることが重要になってくる」
スロウィック新DCによると、かつてベンガルズのDCだったダフナーLBコーチが、ローマンを強く推薦したとのこと。「(ダフナーによると)マーク・ローマンほどのハードワーカーはいないという。彼にとってフットボールが全てであり、必要とあれば全ての時間を注ぎ込むだろう、と」
ローマンがマイク・シャーマンに誘われたのは、実はこれが二度目のこと。1995年、ルイジアナの高校生だった彼のところに、テキサスA&MのOLコーチだったシャーマンが勧誘にやってきたのだ。「コーチ・シャーマンがウチにやってきて、母とも会った。でも僕はもともとLSU以外に行く気はなかったんだ。彼はほんとうに率直で、僕はとても好きになった。あの時はけっきょくLSUを選んでしまったけど、今度こそ彼の下でプレーできることになって嬉しいよ」
Sアントワン・エドワーズに高額オファーをするチームはけっきょく現れなかった。これまでのところ、興味を示しているチームは複数あるが、どこもベテラン最低額の評価しかしていない。そんな中で、パッカーズは(わずかだが)契約ボーナスやインセンティブ付きの契約をオファーしていたようだが、本人はわずかの金額の差よりも、環境の変化を求めている。
「彼は、環境を変えることが自分にとってベストだと考えている。パッカーズとはコンタクトを取っており、彼らはアグレッシブに再契約を求めているが、彼がグリーンベイに残ることはまず考えられない。我々はいまマイアミとアトランタと話し合いを行っている。今後48時間のうちに、結論が出せるだろう」と代理人は説明している。
水曜日にチーム施設を訪問したQBティム・カウチの記事が、パッカーズ公式サイトに掲載された。移籍が決まる前にこのような記事が公式サイトに載ることは、(パッカーズに限らず)比較的めずらしいことであり、載る場合はチームが本気で口説き落としにかかっていることが多い。今回がそれに当てはまるかはわからないが。
「ここに来たのは、施設を見学し、コーチたちと面談し、パッカーズ・オフェンスの簡単なオリエンテーションを受けるためだ。聞きたかったこと、見たかったことは全てクリアできた。ここのシステムは僕にとてもフィットすると思う。ウェストコーストオフェンスはずっとやってみたかった。もしここでプレーすることになったら、それがとても楽しみだ」とカウチはその記事の中で語っている。
ファーヴの控えを何年か務めることについては、「幸運にも僕はこれまで、十分プレーする機会があった。NFLでの経験が豊富だと言っても、僕はまだ若い。フットボールを勉強し、控えに退がってブレットのような選手を見て勉強し、チャンスに備えるだけの時間はある」 「先発でプレーすることに慣れているから、その点で適応は必要だ。でも、これ(ファーヴの後継者として待機すること)はユニークなシチュエーションだと思う。彼はブレット・ファーヴであり、史上最高のQBの1人だ。それに昔から、僕の大好きな選手の1人だった。彼と一緒に仕事をし、彼の頭脳から吸収したり学んだり、彼がどのように働くかを毎日そばで見られることだけでも、僕はすごく楽しみなんだ」
本人の気持ちが前向きだとしても、移籍への道のりはまだ遠い。Wisconsin State Journal紙の記事では、ブラウンズの要求はドラフト2巡または3巡指名権だと情報筋は明かしている。しかしこのような条件をパッカーズが飲むことはまず考えられない。今のところカウチに興味を示しているのはパッカーズだけであり、トレードが不成立ならブラウンズは6月1日以降に彼を解雇せざるを得ず、そうなったら何の見返りも得られないからだ。
カウチ本人の前向きなコメントと比べ、代理人はやや慎重だ。「問題は金じゃない。グリーンベイはいろいろな意味で彼にとって魅力的だ。しかし、ファーヴはあと4年プレーする可能性だってある。ティムは4年も失いたくはないのだ。1年か2年なら、話は別。このようなことも、考慮に入れなければならない」
QBティム・カウチは火曜日にグリーンベイに飛び、パッカーズ首脳と夕食をともにした。翌水曜日にはチーム施設を訪問の予定。シャーマンHCは2週間前にクリーヴランドでカウチと会談しているので、これが2回目ということになる。「パッカーズとは予備的な交渉を始めている」と代理人。"予備的な"という部分を強調した。
QBカウチのグリーンベイ移籍へのハードルは3つ。まず、いつ昇格できるかわからない控えQB(兼ファーヴの後継者)の地位を本人が受け入れるのか。また、パッカーズが提供できる額のサラリーで我慢できるのか。その2つがクリアできた上で初めて、パッカーズとブラウンズとのトレード条件の交渉に入ることになる。
なお、新ブラウンズ発足以来、球団社長を務めてきたカーメン・ポリシーが、2004年シーズン終了後に辞任するつもりであることを発表した。
今年の夏のプレシーズンゲームの正式日程が決定。今年は全てナイトゲームとなった。
8月16日(月) | 8 p.m. | Seattle Seahawks | |
8月21日(土) | 8 p.m. | New Orleans Saints | |
8月27日(金) | 8 p.m. | @ | Jacksonville Jaguars |
9月3日(金) | 8 p.m. | @ | Tennessee Titans |
時間はすべて米東部時間。グリーンベイ時間だと夜7時。
パッカーズはラムズの若手DEブライス・フィッシャー(26歳)に興味を示し、すでに先週の金曜日にフィッシャーはグリーンベイを訪問したとのこと。「パッカーズがとても興味を持っているのは間違いない。彼はとてもいい訪問ができた。しかし、ラムズにも決して悪い感情を持っているわけではない。どちらも素晴らしいチームだ。望まれるというのはいつだっていいものだ」と代理人。ただしいまのところ、具体的な交渉は始まってはいない。
DEフィッシャーは現在、制限付きフリーエージェント(用語集参照)となっているため、移籍が実現する可能性は高くない。彼がパッカーズからのオファーシートにサインしても、ラムズが1週間以内に同等の契約をオファーすれば、移籍は阻止できる。ラムズがそうせずに移籍を許した場合、パッカーズは(フィッシャーはドラフト7巡指名だったため)7巡指名権を譲渡する必要がある。しかし、DEウィストロムが抜けたラムズのDL陣にとってフィッシャーの重要性は高まっており、よほどの高額オファーでない限り、ラムズはなんとかして引き留める見込みだ。なお、 RFA選手が他チームと交渉できるのは、4月16日まで。
空軍士官学校から1999年のドラフト7巡でビルズに指名されたフィッシャーは、2年間の軍役を終えて、2001年にNFL入りした。ビルズでの1年目は13試合に出場(先発2試合)し、3サックを記録。しかし翌2002年は開幕ロースターに残れずに解雇され、ラムズに拾われた。そのシーズンは4試合しか出場できなかったものの、プロ3年目の昨季は左右両DEの控えとして全試合に出場した。今オフは先発DEウィストロムがシーホークスに移籍したため、スターターに昇格するチャンスを迎えている。
大物FA選手の移籍がほぼ終わったところで、各チームの補強ポイントは絞られてきた。各予想サイトとも、何回もバージョンアップを繰り返し、TSNに至っては全7巡の予想まで掲載している。前回掲載したMock Draft集と比較すると面白い。
なお下記の表で、選手名に張ってあるリンクはNFL.comによる選手紹介および評価。大学名のリンクは、各チームのサイトの、各選手のプロフィールのページ。
Mock Draft | |||
---|---|---|---|
メディア / 担当者 | Player | Pos. | College |
ESPN /Mel Kiper | Matt Ware | CB/S | UCLA |
「彼はCBとSのどちらもでき、セカンダリーの補強が必要なチームには大きな意味がある。チームに必要なアスレティシズムとフレキシビリティをもたらす」 | |||
ESPN /Scouts,Inc. (1巡) | Sean Jones | FS | Georgia |
「QBフィリップ・リヴァースが残っていない限り、QBには行かないだろう。ファーヴがいるうちに優勝を狙うには、ディフェンス全体に補強が必要。問題はトップDLが残ってなさそうなことだが、ジョーンズの株はワークアウトの後で上昇。SSよりむしろFSだが、シャーパーはヴァーサタイルなので」 | |||
ESPN /Scouts,Inc. (2巡) | Dwan Edwards | DT | Oregon St. |
「1巡でセカンダリーを強化したパッカーズは、ここでDLに行くだろう。DTなら、このエドワーズとオレゴン大のオルシャンスキーのどちらか。潜在能力ならオルシャンスキーだが、エドワーズ指名の方が安全」 | |||
CBS SportsLine /Pete Prisco | Mike Williams | WR | USC |
「パッカーズはこれほどのWRが残っていて驚く。WRの優先度は高くないが、それでも」 | |||
CBS SportsLine /Dennis Dodd | Derrick Strait | CB | Oklahoma |
「ファーヴの後継者を獲るなどとの評判を信じてはならない。パッカーズのセカンダリーは昨季非常に苦しんだ。CBストレイトにはフィールド半分をシャットダウンする能力がある」 | |||
Sports Illustrated /B. Duane Cross | D.J. Williams | OLB | Miami (Fla.) |
「彼とLBバーネットのコンビはレイ・ニチキとデイヴ・ロビンソンを思い出させる」 | |||
NBC Sports /Ron Borges | J.P. Losman | QB | Tulane |
「ファーヴもあまり長くはやってくれない。パッカーズはファーヴの後継者を獲る」 | |||
Packer Insider /The Sports Forecaster | Will Poole | CB | USC |
「将来のQBは必要であり、QBリヴァースを獲るのは意味があるが、それはパッカーズのやり方ではない。昨季、もっとマシなニッケルバックがいたら彼らはNFC決勝に出ていただろうし、DB陣の層を厚く、よりヴァーサタイルにするためCBプールを獲るだろう」 | |||
ProFootballWeekly /N. Nawrocki (1巡) | Philip Rivers | QB | North Carolina St. |
「テュレーンのQBロスマンの方がファーヴに似ているが、QBリヴァースはより成熟し、NFLでプレーする準備ができている」 | |||
ProFootballWeekly /N. Nawrocki (2巡) | Rich Gardner | CB | Penn State |
「パッカーズはしっかりしたニッケルバック、いずれ先発になるCBが必要だ」 | |||
SportingNews / The War Room (1巡) |
Philip Rivers | QB | North Carolina St. |
「独特な投球モーションを懸念する声は静まってきた。トレード次第ではもっと上で指名されるかも。間違いなくこのドラフトで3番目のQB」 | |||
SportingNews / The War Room (2巡) | Darrion Scott | DE | Ohio St. |
「大きくて速い。どちらのサイドもプレーできる」 | |||
SportingNews / The War Room (3巡) | Tank Johnson | DT | Washington |
SportingNews / The War Room (4巡) | Rashad Baker | S | Tennessee |
SportingNews / The War Room (5巡) | Marquis Cooper | LB | Washington |
SportingNews / The War Room (6巡) | Clarence Farmer | RB | Arizona |
SportingNews / The War Room (7巡) | Greg Richmond | OLB | Oklahoma St. |
SportingNews / The War Room (7巡) | Joe Tate | OG | Michigan St. |
この土日から開幕するNFLヨーロッパ。昨年はFBヘンダーソンが何試合かFOXで解説をしたが、今年はSダレン・シャーパーが"NFL Network" で解説者を務めることになった。頭の回転が早く、話し好きの彼にとっては、理想的な職場かもしれない。彼が担当する2試合はどちらもフランクフルト・ギャラクシーのホームゲーム。5月16日のスコティッシュ・コレイモアズ戦と、5月22日のベルリン・サンダー戦だ。
「コメンテーターの仕事は、引退したらやってみたい仕事のひとつだ。引退してもフットボールに関わっていたいというのが希望だけど、解説者はうってつけだよ。コーチングも考えてはいるけど、あまりにも仕事の時間が長いってことも考慮しなきゃいけない。今のところは、放送ブースかスタジオで、フットボールの話をするのはいいなと思ってるよ。そこからでも十分にゲーム・デイの興奮が味わえるからね」
経験の乏しいSシャーパーだが、全く初めての仕事というわけでもない。昨年の秋、グリーンベイの地元高校のフットボールの試合でコメンテーターをしたからだ。「一番難しいのは、短時間のうちに言いたいことを言葉にするっていうことだね。解説者としては、何もかも全て説明してしまいたくなるけど、だらだら話し続けないように注意が必要だ。それに、素人にもわかりやすい用語を使わなければいけない。僕らがミーティング・ルームで話すような用語を使ったら、見ているファンの方は困ってしまうから」
各試合の解説者のリストはこちら。Sシャーパーの他にも、Sダレン・ウッドソン、QBバーライン、TEカイル・ブレイディ、WRムハマドなど、現役の選手たちが名を連ねている。また、昨年引退したLBハーディ・ニッカーソンの名前もある。
ドラフトが行われる4月24日、ランボーフィールドのアトリウムで、"Green Bay Packers 2004 Draft Party"が開催されることになった。入場料は1人$20ドル。午前10時半から午後6時まで。大型のスクリーンが2つ設置され、ESPNの生中継を放映しつつ、シャーマンHCのインタビューや、解説者による分析など、地元ラジオ局WTMJの協力で放送する。
RBアーマン・グリーン、RBナジェ・ダヴェンポート、CBアル・ハリスもこのイベントに参加する。ファンとの質疑応答に応じたり、サイン会も行うことになっている。他にも交渉担当アンドリュー・ブラント副社長や、"team historian"のリー・レメルとの質疑応答や、用具担当のレッド・バティによるデモンストレーションもある。
このイベントのスポンサーはMills Fleet Farm社。ミネソタやウィスコンシンに多くの支店網を持つホームセンターのようなもので、昨秋からランボーフィールドのスポンサーとなり、スタジアム南西のゲートが"Mills Fleet Farm Gate"と名づけられている。
今年のNFLオーナー会議で決まったルール改正などは以下の通り。
1. イリーガル・コンタクトやパスインターフェアをもっと厳しく取り締まるように。
スクリメージから5ヤード以上進むとレシーバーへの接触が許されないはずが、最近はルール運用がルーズになっていた。厳格に反則を取るようにすれば、パス攻撃が有利になり、フィジカルなカバーを多用するチームは不利になると予想される。
2. 過度なセレブレーションに対しては、罰金だけでなく、アンスポーツマンライク・コンダクトで15ヤードのペナルティ。悪質な場合は退場も。
WRジョー・ホーンが携帯をゴールポストに仕込んでおいたような手の込んだものや、複数の選手による組織化されたセレブレーションが対象。スパイクやダンクやランボーリープは問題なし。昨季第15週のチャージャーズ戦で、WRファーガソンのTDキャッチ後、WRドライバーが記念写真を撮るようなゼスチャーをした件はダメ。
3. ヘッドコーチ自身もタイムアウトがコールできるようになった。これまでは、フィールド上の選手しかタイムアウトをコールできなかった。
4. インスタント・リプレー・システムを5年間延長。競技委員会によって勧告がなされた「恒久的なルール化」は認められなかった。また、2回チャレンジに成功したチームには3回目のチャレンジが可能になった。
5. プラクティス・スクワッドを5人枠から8人枠に拡大。これは選手会だけでなく、コーチたちからも強い要望があった。シーズン中、ケガ人が増えると、練習を行うだけの人数が揃わない、という事態になりがちだから。
6. パントがエンドゾーンに着地した時点で時計を止めることに変更。これまでは、ボールが動きを止めるまではボールデッドにならなかった。
7. パントリターナーがフェアキャッチのシグナルをした場合、地面にバウンドしたボールをリターンしたら反則に。これまではフェアキャッチのシグナルをしても、バウンドしたらリターンしてもよかった。
8. WRは10番から19番までの背番号をつけてもよい。これまでは、80番台が塞がっている場合にのみ許されていた。
9. プレーオフに勝ち残っているチームのアシスタントコーチが、他チームのヘッドコーチ職の面接を受けてもよい期間が2日だけ延長される。これまではレギュラーシーズン終了直後の月曜日から金曜日までだったが、日曜日まで延長に。また、他チームとの面接の制限は高位のフロント関係者にも適用される。
10. 各チームのロゴ入り商品のライセンス収入はNFLが一括して管理し、各チームに均等に分配されるというシステムだが、これは賛成多数で更新された。しかしカウボーイズ、レッドスキンズ、ドルフィンズのオーナーは、ルールの修正を求めている。
11. コミッショナー、ポール・タグリアブーとの契約が2005年で切れるため、契約延長交渉に入ることを決定。
フロリダでのオーナー会議のため、フロリダ州パームビーチに滞在しているマイク・シャーマンHC。数人の記者と朝食を共にし、さまざまな質問に答えた。どうしても、あたりさわりのない受け答えが多くなってしまうが、興味深い話もたくさんあった。
A : ファーヴがあと何年プレーするつもりか、私が知っているかどうか興味を持っていた。「これは1年ごとにブレット本人が決めることなのだ」と彼に話した。率直に、正直に伝えた。
A : そうでなければ逆に心配だ。QBとは誰でもそういうものだし、彼も例外ではない。
A : いや、まだそんなところまで話が進んでいない。今日、明日、その次も話し合いを持つ予定だ。それをお互いにオフィスに持って帰って検討し、さらに話し合いを進める。
A : その可能性もある。
A : いや、ドラフト候補を除くと、現時点ではいない。
A : たぶん昨年と同じくらいだ。いい選手だと思えば指名するが、どうしても獲らなければならないから1人指名する、ということはしない。しかし、我々のオフェンスにフィットしていて、我々を興奮させるような、よいQBが残っていたら、必ず真剣に検討するだろう。
A : だいたい85%。
A : イエス。
A : している。走っているのは私はまだ見ていないが、(ヒザのケガから)非常によく回復している、と全ての報告が伝えている。ミニキャンプに参加できる可能性もある。4月のミニキャンプはまだ心配だが、6月のミニキャンプならそうでもないだろう。しかし、まだ危険なところを完全に脱したわけではない。
A : 彼ら2人はもう準備OKだ。DTジェームズ・リーはとてもよくやっている。 1週間に7日、いや7日は言い過ぎかもしれないが、ほぼ毎日トレーニングにやってくる。ヘッド・トレーナーのバリー・ルービンも、彼は極めてよくやっていると言っていた。WRカール・フォードは、パントリターナーとしても試す予定だ。あまり多くはないが、体重も5ポンドほど増やした。体重よりも、強さを大幅に増した。
A : 今後も検討は続ける。パンターというものは実戦に出てみないとわからないものなのだ。プレシーズンゲームでは、パンターを見る機会を増やすために、あまり1stダウンを取りたくないと私は思うかもしれない。
A : 特にはっきりした目的があったわけではないのだ。ただゴルフでもして、一緒の時間を持てればいいと。(広大な)敷地の中で、ビーバーたちが水の流れをせき止めるので、ファーヴはなんとか追っ払おうとしていたらしい。ビーバーたちとの「戦争」だと思っているようだ。
A : ラン守備に関して、昨年もセーフティのプレーはまずまずだった。改善が必要なのはパスカバレッジだ。大きな、LBのようなストロング・セーフティを好む人が多いのは知っている。しかしそのようなセーフティはパスカバレッジの弱点になることが多い。我々はストロング・セーフティとフリー・セーフティを区別しない。我々がセーフティに望むのは、オープンフィールドでのタックルがしっかりできて、タイトエンドやスロットレシーバーのカバーができることなどだ。ドラフトでも、カバレッジの問題のために多くのセーフティを候補から外している。
A : いくつか理由がある。まず、他のQBたちと比較してみたかった。1巡25位では残っていないだろうことは、わかっている。しかしドラフトでは何があるかわからない。たとえば2年前、WRスタルワースは、もっと早く消えると思っていたが、予想外に下まで残っていた。しかし、われわれは十分に調査をしていなかった。そのような時にトレードアップして獲得できる可能性があったとしても、準備が足りなければそれもできない。
A : (長い沈黙のあとに) 今日はそのような決断はしたくない。
A : 昨年は大きな進歩を見せてくれた。グループ全体として、さらに飛躍しようとしている。LB陣はディフェンスの中の強みになるだろう。
A : そのとおりだ。
A : パスラッシャーがあと1人ほしい。DTグレイディ・ジャクソンやDTラリー・スミスが昨季途中で加入したことで後半は進歩が見られた。DTクリディアス・ハントを、もう少し休ませられれば、彼はもっとよいパスラッシャーになると私は考えている。DEバジャ=ビアミラをもっと休ませるべき、という話題ばかりが出るが、DTハントは昨季、プレー数が多すぎたと思う。彼をフレッシュに保てば、3rdダウンでのパスラッシュはよくなるはずだ。そして、もう1人パスラッシャーがいれば、大きなプラスになる。
A : 私はいつも彼のことを気にかけている。二度もアキレス腱を断裂する可能性なんて、極めて低いはずなのに・・・。電話で話すたび、彼は(アキレス腱断裂から復帰できるという)自信に満ち溢れている。しかし問題は、どれくらい治ってきているかだ。
A : 彼はアスレチックであり、頭が混乱していた。自分はQBなのか、QBでないのか。今回は、ミニキャンプに参加するときは自分がセーフティだとわかっている。どのくらいやれるか、見てみるつもりだ。彼はグリーンベイに来て、ワークアウトを始めている。パントリターンもやらせる予定だ。
パッカーズは、"Compensatory draft pick"として、7巡指名権を1つ(全体251位)与えられることになった。"Compensatory draft pick"とは、前年にFA流出が獲得よりも多かったチームに与えられる、損失補填のようなもの。出入りした選手のサラリーや出場時間などを考慮し、NFL側が決定するが、その判定基準は公表されていない。また、FA獲得の方が多かったチームが指名権を失うことはない。
昨年のパッカーズは、DEホリデイ、CBタイロン・ウィリアムズ、CBマクブライド、DTビリー・ライオンがFAで流出し、LBネイヴィーズ、FBルーチー、DEウォコーリー、OGルーガマーを獲得した。もう少し上の順位か、複数の指名権が貰えるものと予想されていたため、やや期待はずれの結果となった。Compensatory Pickを含めた全指名順位はこちら。
ブラウンズは今週、チーム施設にトレーニングに訪れたQBティム・カウチに対し、「トレード材料がケガでもしたら困る」と、施設の利用を許さなかった。このことからも、QBカウチのトレードまたは解雇は決定的なのだが、パッカーズとのトレード話はさほど進展していない。まだ交渉担当のアンドリュー・ブラント副社長がカウチ側との契約交渉に乗り出すところまでは行っていないのだ。
ブラウンズのブッチ・デイヴィスHCは、「今すぐトレードに出さなければならないわけではない。ドラフトの日にトレードすることもできるのだ。トレードアップするのに、彼を使うこともできる。さまざまなシナリオが考えられる」と語っている。どうしても放出したいとなると、交渉で足元を見られてしまうため、「カウチの残留もありうる」との発言もしている。今週のオーナー会議の開催期間中に、再びシャーマンHCと話し合いをする予定とのこと。
パッカーズのヘイトリー副社長は、「ブラウンズ側のトレード条件、それに我々が払えるような契約ができるかにかかっている。彼がパッカーズを気に入ったとすれば、パッカーズでの彼の役割(すぐには先発の座を争えない)は理解しているはずだ」と語っている。パッカーズ側の有利な点は、今年のドラフトではQBが豊作なこと。じっさいシャーマンHCは、これまでに少なくとも7人のQBの個人ワークアウトを見に出かけたという。今は指名候補QBの評価と、カウチ獲得の両にらみ、というのが実情のようだ。「選択肢はいくつかある。カウチもまだ選択肢の一つだ」とシャーマンHC。