ドラフトで指名された300人近いルーキーを集め、今年で5年目となるNFLルーキーシンポジウムがバージニア州リースバーグで開催された。パッカーズからの6人を含む大量のルーキーたちは4日間ホテルに缶詰になり、分厚いファイルを渡され、「プロアスリートとしての生活について」みっちりとレクチャーを受けた。講師となるのはRBマイク・アンダーソン(DEN)、LBブライアン・アーラカー(CHI)、RBティキ・バーバー(NYG)らNFLの現役選手、元選手、コーチ、NFL役員、その他生活指導の講師。
テーマは多岐にわたる。フットボールについて。ルーキーのあり方について。トレーニングキャンプについて。しかし最も大事なのはプロの俳優による寸劇を使った講習かも知れない。私生活のあらゆる場所に潜む危険な落とし穴、誘惑をいかに避けるか。金、セックス、名声、ドラッグ、アルコール、暴力沙汰、メディアなど、いずれルーキーたちが直面する事態にいかに対処するか。その結果どうなるか。
その他にも、子供達と離れて暮らすこと、今まで見たこともないような大金を手にすること、家族・親類から金をせがまれること、など先輩選手達が貴重な体験談を話した。
ルーキーたちが禁止されていること。(違反者には重い罰金が課せられる)
義務付けられていること。
今オフ、パッカーズのフロントにおいて最も評価を上げたのは、交渉担当そして「サラリーキャップ・エキスパート」であるアンドリュー・ブラント(39歳)だろう。レヴェンズ、ウィンタース、アール・ドットソンとの困難な契約見直しを成功させ、安いサラリーでチームに残留させた功労者である。正式な肩書きは Director of Player Finance 。
サラリーキャップ管理が、各チームのフロントにとって最も重要かつ困難な仕事になってきているのは周知の事実。チーム外でも評価がうなぎ上りの彼を、契約が切れる来年以降も引き留めるため、契約延長の交渉が進んでいる。球団社長のボブ・ハーラン(彼自身がかつてはチームの交渉担当だった)によると「まだ合意には至っていないが、かなり近づいている」とのこと。
ブラントはロースクールを卒業後、巨大スポーツマネージメント会社のProServで働き、その後ワールドリーグ(現NFLヨーロッパ)のバルセロナ・ドラゴンズでGMを務めたという変わった経歴の持ち主。
「パッカーズとコルツがQBトレント・ディルファーにオファーしたが両方とも断られた」という報道が先週からあったが、パッカーズの交渉担当アンドリュー・ブラントはそれを否定。「オファーなどしていない。身分照会をしただけだ」とのこと。
FAでLGロス・ヴァーバを失ったことに伴い、ドラフト4巡でビル・フェラリオを指名。彼がどの程度使えるかで、今年の補強が成功だったかが決まる。ブラウンズに行ったヴァーバに関しては、昨年秋から再契約をしない方針でほぼ決定していた模様。彼はかつてのドラフト1巡指名だが、「自分のことしか頭にないヤツ」と酷評する地元記者もいる
96年のドラフト6巡。98年からスターター。昨年、ケガや不振でバタバタした他のOLと比べ、最も安定していた選手。クイックネスに欠ける部分をタフなハードワークとミスの少なさで補う。今年もスターターの座は安泰だが、プロボウル級の選手では決してない。
昨年のはじめはLTのスターターだったが期待を大きく裏切り、第6戦まで2勝4敗のA級戦犯と言ってもいい。昨季途中でクリフトンに先発の座を譲ったばかりの彼に、早くも捲土重来のチャンスが与えられた。ヴァーバがFAで去ったため、今のところウォールがLGの1番手。ルーキーのフェラリオとスターターの座を争うことになった。下半身のパワーをつけるのが課題。あとは昨季失った自信を取り戻せるか。W・サップをはじめとする錚々たるDTを相手にやっていけるのか。今年のオフェンシブラインのパフォーマンスは、ウォールのデキと、アール・ドットソンの健康状態がカギを握ることになる。トレーニングキャンプでのプレー次第では、RTのタウシャーをコンバートさせるという案も再浮上しそう。
50試合連続先発。極めてタフなウィスコンシン大出身ルーキー。OGとしては上から4番目の指名だった。スカウトによって大きく評価が分かれ、「ドラフト7巡クラス」と評価するチームもあるが、ロン・ウルフは「3巡で消えるかと思った。4巡で指名できて幸運だった」と語る。フィジカル面の弱さをテクニックで補う。彼が1年目から使い物になるようならデプス面では非常に大きい。
OTの項で書いたバリー・ストークスがガードもこなせることもあって、このあたりの選手はひとりもロースターに残れない可能性が高い。
今年は不要。ウィンタースが来年か再来年に引退してしまう可能性が高いので、来年あたりドラフトで指名するかも。
96年のドラフト3巡、UCLA出身の27歳。プロ入りして以来、度重なるケガを乗り越えて、ついにスターターに定着するチャンスが巡ってきた。事実この2年間はキャンプでウィンタースとかなり激しいスターター争いをしてきている。ややパワー不足だが、クイックネスで勝負する。機動力を生かしたさまざまなランブロックやスクリーンプレーでは、フィジカルの衰えたウィンタースと比べ大幅に上回っていると思われる。
問題があるとすれば、やはり経験の部分。しかし昨年はケガで欠場のウィンタースに代わって2試合先発を務めており、首脳陣も「世代交代の機は熟した」と見ているようだ。もうひとつの問題は新加入のDTジム・フラニガンと紛らわしいこと。
老獪な(汚い、という声もある)プレーでスターターの座を死守してきた15年目のベテランもついに後輩に譲る時が来た。確かに最近はクイックネスの点で衰えが目立ち、経験や老獪さしか取り柄がなくなってきている。若い頃はロングスナッパーもやっていたが、パッカーズはロブ・デイヴィスと再契約したので、そちらの出番もない。
3月には、「今年はフラナガンがスターター」と宣告された上に「サラリーカットか解雇か」という選択を突きつけられた。それでも彼はサラリーカットを承諾し、愛着あるグリーンベイでキャリアを終えることを選んだ。首脳陣は「実力が同じならフラナガンを使う」と公言しているが、ウィンタースは「今までもキャンプでは常にポジション争いをしてここまで来たし、それを今年もやるだけだ。簡単に譲ったりなんかしない」と語る。私生活ではフラナガンと仲がいいらしいが。
トム・シャウと読むのだろうか。昨年はプラクティス・スクワッド。今年もロースターに残れる可能性はほとんどない。
アール・ドットソンが元気になって戻ってきたことが、何より大きい。OGのフェラリオをドラフト4巡指名して、ウォールとLGのポジション争いとなっているが、タウシャーをOT(の控え)に専念させられればデプスも充実してくる。もしウォールがLGのポジションを確保できなければ、LTの控えもこなすことになる。
昨季はマイク・ウォールが先発だったが第6週@DETでついに大崩壊。翌7週から急きょ、ルーキーながらファーヴの背後を守るという大役を任された。経験のあるヴァーバをLTにまわすべきという意見もあったが、シャーマンHCは「2つのポジションを同時に入れ替えるべきではない」と主張して、ルーキーの投入に踏み切った。結果的にはこれが大正解。その後、7勝3敗(ホーム全勝)の原動力となった。
感心するのはその落ち着き。「ビッグゲームが続くが?」との問いに「テネシー大時代からビッグゲームは沢山経験してるからね。ドームでの喧騒にも慣れてる」と頼もしい答え。言葉どおり、名だたるパスラッシャー達に仕事をさせなかった。大学時代にはペイトン・マニングの背後を守り、ジャマール・ルイス(BAL)の走路を切り開いてきた。
昨季は第2週以降、椎間板ヘルニアを悪化させて全く出場できず。解雇されるだけでなく、キャリアもついに終わりかと思われた。ところが解雇された直後に格安のサラリーで再契約。リハビリに懸命に取り組み、今までのところ極めて順調。
腰に負担をかけないため、ここまでのミニキャンプではタウシャーが1stユニットに入っている。しかし腰の問題さえなければ、実力はタウシャーよりもだいぶ上。ほぼ1シーズン代役をこなしたタウシャーを控えに回せればデプス的にも大きい。
地元ウィスコンシン出身のタウシャーはウォークオン(奨学金なし)でウィスコンシン大に入ってスターターの座をつかみ、ドラフト7巡ルーキーながらパッカーズのスターターにまで登りつめるというサクセスストーリー。昨年はアール・ドットソンのケガで14試合に先発。相手DEに圧勝するような場面は少ないが、大きく崩れる試合が一度もなかったことは、精神面での安定を物語っている。
今年はいまのところ、(アール・ドットソンのヘルニアの再発がなければ)再びRTの控えに戻ることはほぼ間違いない。「ガードの方が向いているのでは?」という声もあり、ヴァーバがFAで抜けたLGに入るという案もあるが、シャーマンHCとしては、アール・ドットソンのケガの場合のリスクを減らすため、タウシャーをRTに専念させておきたい考えのようだ。
ロースターに残れるとすれば、このあたりまでだろうか。マイク・ウォールもLTの代役ならできるわけで、何人のOTがロースターに残れるかは流動的。ただし、スコット・カリーはヒザのケガのため引退の危機らしい。
ルーキーFA。アリゾナ大出身。タックルとガードを掛け持ち。それ以外に情報なし。
QB、LBと並んで最もデプスが足りないポジション。2番手のT・デイヴィスとの再契約と、デヴィッド・マーティンのドラフト6位指名で問題なしかと思われたが、4月のミニキャンプにT・デイヴィスが大幅体重増で現れ、にわかに雲行きが怪しくなった。マーティンはWRから転向させるため、使い物になるかまだまだ計算は出来ない。2TEのフォーメーションをとることが多いことを考えると、今のままでは心配だ。デイヴィスのケツを叩くため、もし安いFAがいれば、ひょっとしたら契約するかも。
ドラフト1巡ルーキーとしては満足のいくシーズンではなかったが、難しいTEというポジションを考えると、よくやっているのかもしれない。多くの名TEたちのルーキーシーズンと比べると数字は上である。パス落球が多く、肝心なところで頼りにならなかったが、大学時代は非常に柔らかなパスキャッチを見せており、あれが実力ではない。
下半身がまだ弱いという声が多いが、今オフは本人もそこを重点的に取り組んでいる。母校マイアミ大でウォーレン・サップ、エジャリン・ジェームス、ジェヴォン・カースら錚々たるメンバーとともにトレーニングに励む。プロボウル級のTEへ、飛躍への期待は大きい。
シャーマンHCがTEコーチをしていた98年は、デイヴィスが7TDを挙げたベストシーズンだった。シャーマンHCはその印象が強いのか、彼を熱心に説得して再契約させた。ところが彼は期待に応えるどころか、4月のミニキャンプには280ポンド(127kg)の体で現れ、首脳陣の怒りを買った。
自分のエージェントにまでケツを叩かれて、多少は減量して臨んだ6月のミニキャンプだが、ハムストリング(たいしたことはなさそうだが)を痛める始末。ベスト体重は250ポンドあたりとコーチ陣は考えており、7月のトレーニングキャンプまでにどの程度体を絞れるか。
ドラフト6巡ルーキー(ルーキーコーナー参照)。WRからTEにコンバートのため覚えることは多いが、特にブロッキングが一番の課題。パッドをつけてのフルコンタクト練習となるトレーニングキャンプで「今年どの程度使いものになるか」はある程度はっきりするだろう。今までのところ、パスキャッチに関してはかなり良いところを見せている。
例年TEは3人だけなので、2人ともロースターには残れないだろう。ニューマンはNFLヨーロッパのライン・ファイアに派遣されている。
このまま主力に大きなケガがなければ、これ以上の補強はなさそう。昨年は批判の槍玉に挙げられたユニットだが、今年はファーガソンをドラフト2巡で指名し、ブラッドフォードがケガから復帰し、フリーマンが心を入れ替えて精進する。つまり昨年より悪くなることはまず考えられない。
昨季は細かいトラブルを繰り返し、実際トラブルの直後の試合ではプレー内容も悪かった。「ブラッドフォードの欠場で、ダブルカバーされてフリーになれない」と愚痴をこぼしたりした。逆にハイライトはなんといってもマンデーナイトのMIN戦。競り合いに強い集中力(の片鱗)を見せた。今年は新たな決意でフットボールに取り組んでおり、昨年よりデキが悪いということはまずないだろう。ただしサラリーキャップの問題は大きく、ヘタすると来年はクビが危ない。正念場。
カレッジでのフットボール経験が少ないせいもあってやや遅咲きだったが、さすがに成長が止まった観がある。ガタイが大きい割にスクリメージでのジャムに弱く、思うようにパスコースに出られないことが多いのが最大の弱点。「シュレーダーは練習ではいつも素晴らしいので、スターターの座を奪うのは容易ではない」という声もある。
ドラフト2巡。「WR陣の中で、フィジカルの強さではすでにNO.1」と評価が高い。異常なほどのハードワーカー。筋トレのやりすぎか、腰を痛めて今回のミニキャンプは全休。7月のトレーニングキャンプでは100%の状態で望みたいところ。今のところブラッドフォードらと3番手争い。少しでも早くオフェンスのシステムに習熟して、シーズン中盤にはスターターに昇格してほしい。
一昨年ブレークした彼が昨年はほとんど出られなかったことはオフェンス全体にとって非常に痛かった。現在はケガの方も全く問題ない。チームNO.1のディープスレット。3番手争い。
ルーキーだった昨年、プレシーズンで活躍して3番手WRになりかけたが、本番では振るわず結局ドナルド・ドライバーに敗れた。今年は飛躍の期待がかかるが、今のところは3番手・4番手争いか。
昨年はブラッドフォードのケガもあって3番手の座を確保できたが、今年は良くても4番手か。ヘタするとロースターに残るのも危ない。
ルーキーだった昨年は前十字じん帯を断裂して棒に振り、最近やっと練習に復帰した。期待の大型WRだが、今年はロースターに残れるかどうか。ボーダーライン上か?
上の連中に大ケガがない限り、たぶん3人ともロースターに残れないだろう。カーテインはNFLヨーロッパのベルリン・サンダーに参加。ヒザをケガしているらしい。
Exclusive Rights Free Agent だったCBトッド・マクブライドがパッカーズとの1年契約にサインした。彼は昨年、ケガで欠場したマッケンジーやエドワーズに代わって6試合先発、まずまずの働きで穴を埋めた。今年もCBの3番手、ニッケルバックとしての出場になりそう。
不要。ヘンダーソンが30歳になったが、控えのスナイダーが成長してきていつでも代役が務まる状態になりつつある・・・らしい。
95試合連続出場。近年減少しつつあるオーソドックスなブロッキングFB。長年レヴェンズのリードブロッカーを務めてきたが、昨季はアーマン・グリーンの前を走ることになった。最初はいまひとつ息が合わなかったそうだが、終盤には「グリーン仕様」のランブロックにも慣れてきた。
アーマン・グリーンやTEフランクスのパスキャッチが頼りにならないため、仕方なしにヘンダーソンへ投げるというパターンも昨年は多かった。第5週のCHI戦でファンブル1回、キャッチミス2回(うち1回はTDパス)を犯して「悪いのはオレだ」と自分を責めた。
今年3年目の白人FB。まだラン・パスキャッチともにスタッツなし。今の活躍の場はスペシャルチーム。ブロッキングFBでパスキャッチも上手いというのはヘンダーソンと同じタイプか。今回のミニキャンプでもなかなか良いプレイを見せていて、結構評価は高い、らしい。
99年にドラフト外でINDと契約して以来、解雇されては契約の繰り返し。今年もたぶんロースターには残れないだろう。
今年ほど補強が不要な年は珍しい。皮肉なことだが、レヴェンズがケガ続きだったことで、経験を積んだ(使えることが証明されてる)選手が多く、いつになく層が厚くなっている。
先発11試合で1175yds、平均4.5yds。昨季前半は懸念されていた通りファンブルも多く、パスキャッチもひどいものだった。しかしシーズン終盤に近づくにつれて、ファンブル癖は影をひそめ、パスキャッチも安定してきた。ショートヤーデージにもかなり強く、また人工芝での爆発的なスピードはレヴェンズよりも勝っている。
まだ24歳の彼の能力は上昇する一方。問題が起きるとしたら、ファンブル癖が再発すること。あとは天狗になることぐらいだが、レヴェンズ同様に謙虚な彼にそのような心配は不要かも。なお、グリーンとのトレードでSEAに行ったフレッド・ビンソン(CB)はケガを繰り返したあげく、先日解雇されてしまった。
ケガさえなければ実力は実証済み。今回のミニキャンプでは全ての練習にフル参加できたことで、オフェンス全体の雰囲気が良くなっている。スターターの座はグリーンに譲ることになりそうだが、衰える歳ではないし、まだまだ活躍の場はある。レシーブ力、ブロック力、スクリーンプレイでのブロッカーの使い方などはグリーンより上。
3rdダウンなどでは、(元FBだったブロック力を生かして)彼をフルバックの位置に入れ、グリーンと同時に使うという構想は魅力的だ。
今年3年目。ドラフト5巡ルーキーだった99年はベアーズ戦で113ydsを走るなどして2000年も期待されたが、ケガでシーズンの大半を欠場。唯一のハイライトは最終戦のTB戦のオーバータイム、グリーンの負傷欠場で出番の回ってきた彼の大活躍で決勝FGにつなげた。最後まで本調子に戻らなかった昨年と比べ、今年は何の問題もない。今のところ、3番手RBの座を確保する可能性が高い。
大学時代は陸上の200m・400m・走り幅跳びでも活躍した、昨年のドラフト外ルーキー。プレシーズンゲームで活躍してロースターに残った。シーズンは出番が少なく、ロッサムの代役として数回KR。その後はプラクティス・スクワッドを行ったり来たり。チームとしては彼の将来性を買っているようだが上位の層が厚いため、今年は4番手争いか。
昨年のドラフト7巡。プレシーズンゲームで前十字じん帯を断裂してシーズンは終了。6月のミニキャンプからやっと練習に参加することが出来た。最初は控えめだったが、ミニキャンプの最後のころはフルスクリメージの練習にも参加できている。しかし上位選手のケガがなければ、グッドマンとミーリーのうち一人、または両方ともロースターに残れないかもしれない。
ドラフト権と交換でハッセルベックをシアトルにトレード。評価の高かった控えQBだけにリスクは大きい。出戻りのピダーソンと契約したが、彼だけでは不安である。そのためバーライン(CARを解雇)の獲得を目指したが、DENにさらわれてしまった。現在FA市場に残っている中ではディルファー(BALを解雇)が最高だが、ウェストコーストオフェンスの経験のなさがネックとなって、パッカーズもそれほど熱心ではない。QBがだぶついているDENからファーロットが放出されたら、獲得に乗り出すかもしれない。
ここ数年は全て自分でやろうとし過ぎて、一人相撲からインターセプトを連発する悪循環に陥りがちだったが、昨年中盤あたりから精神面での成熟が明らかだ。ここ数年にはなかったほど自信に満ちたコメントや態度を見せているのは、RBアーマン・グリーンやOTチャド・クリフトンをはじめとする若手の成長だけでなく、RBレヴェンズ、OTアール・ドットソン、Cウィンタースたちベテランが、サラリーカットを受け入れてまでチームに戻ってきたことに大きな手ごたえを感じていることによる。
問題はケガ。99年は右手親指(偶発的なケガ)。2000年はシーズン前からヒジを痛め、プレシーズンゲームをほぼ全休し、そのため開幕ダッシュに失敗してしまった。コーチ陣は昨年のヒジのトラブルを、「毎年オフの間には全く投げないで腕を休ませ、7月のトレーニングキャンプからはガンガン行く」というファーヴの方針にあるのではないかと考えている。今年は6月のミニキャンプの後、7月のトレーニングキャンプまでの間も少しずつ投げて慣らしていく予定。また今年からは非常に綿密なストレッチも取り入れている。
一昨年イーグルスのアンディ・リード新HC(当時)の誘いで、スターターQBとしてフィラデルフィアに乗り込むものの結局は失敗。昨年はブラウンズに移り、カウチのケガのためスターターを務めるもやはり成績は振るわず。結局は元通りファーヴの控えとして、(大幅に評価を下げて)グリーンベイに戻ってきた。
4月のミニキャンプと比べ6月のミニキャンプでのパフォーマンスは良くなっていたが、肩の衰えを指摘する声もあり、不安は尽きない。
強肩で鳴る有望若手QBだがいかんせん荒削り。CFLでリーディングパサーになったが、CFLでのスターター経験も1年のみ。インターセプトも多い。いずれはNO.2に昇進することを期待されているが、現在ウェストコーストオフェンスを勉強している最中で、今年はまだピダーソンを追い越せるか疑問。明るく開放的な性格でよくしゃべってくれるため、メディアにとっては有難い存在になるかも。
ルーキーFAとして契約。カンザス州立大。ミニキャンプでもあまり投げる機会がなく、全くといっていいほど情報がない。
大ベテラン(38歳)のOGローリー・マッケンジー Raleigh McKenzie が引退した。10シーズンを過ごし、2度の優勝を経験したレッドスキンズの一員として引退するために、いったんレッドスキンズと契約してからの引退だった。彼はレッドスキンズの後、イーグルス・チャージャーズ・パッカーズと渡り歩き、昨年9月にパッカーズを解雇されていた。
彼はパッカーズのフロントの中心人物の一人、レジー・マッケンジー(Director of Pro Personnel)の双子の兄弟でもある。
今回のミニキャンプでは、昨年末の出場停止処分以来、ひさびさにWRアントニオ・フリーマンがマスコミに対して口を開き、そのこと自体があちこちで記事にされている。マイク・シャーマンHCは、彼が沈黙を終わらせたのは「彼がするべきことの最初の一歩だ」と評価する。
「間違いなく、チームメイトやコーチ達はその記事を読む。彼がチームメイト達とチームを正しい方向へ向けようとしているのは、ポジティブなステップだと思うし、私はそれをしっかりと根付かせたいんだ」
ミニキャンプが終わる時、マイク・シャーマンHCは6人のドラフト指名ルーキーだけを集めて話をした。常に私生活のトラブルを避けること、そして7月のトレーニングキャンプまでにしっかり体を作っておくこと。「私が仕事に関して感じているのと同じプレッシャーを彼らにも感じてほしいと思ってね」
この後ルーキーたちはバージニアで行われる毎年恒例のNFLルーキー・シンポジウムに参加し、リーグから各種のオリエンテーションを受けることになっている。それだけでなく、そこでは自由時間もたっぷりとある。「彼らに念を押したかったのは、そこにいっても正しく行動すること。どう行動するべきかわかっていない他のルーキーたちも来るから」と教師出身のシャーマンHCは語る。
今年最後のミニキャンプが水曜の昼で打ち上げ。細かいケガや風邪などはあったものの、手術や長期欠場を要するケガ(ヒザのじん帯、アキレス腱、骨折など)は、スターター級の選手には一つもなかった。
特筆されるのはRBレヴェンズの順調さ。「実を言うと、ミニキャンプ初日のドーシーはちょっと錆びついたように見えて少し心配したんだ。でも日に日にその錆びを落として良くなってきたし、今ではかつての彼に戻ったように見える」とシャーマンHCも認めている。また、もう一人心配されたOTアール・ドットソンも、腰痛が再発する気配は全くなく、偏頭痛で少し休んだだけ。
逆に少し心配なのはTE陣。2番手TEのT・デイヴィスは、相変わらずオーバーウェイトの上、ハムストリングを痛めて残りの練習は全て休み。トレーニングキャンプまでに大幅減量することが望まれているが、ロクに走れない状態ではそれも難しい。
ブロックなど学ばなくてはいけないことが多いドラフト6巡のTEデヴィッド・マーティンもハムストリングを痛めてスローダウン。深刻なケガではないが、この状態ではブロック練習どころではない。
ディフェンスライン陣にケガ人が多いが、サンタナ・ドットソンとスティーヴ・ウォーレンの2人を除き、7月のトレーニングキャンプには十分間に合う見込み。ジム・フラニガン(FA)、ギルバート・ブラウン(1年ぶりに復帰)の加入のため、ケガ人にも余裕をもって対応できている。
ヒザのケガがいつまでも長びいて、2月に解雇されたLBブライアン・ウィリアムズは今のところどのチームからも声がかかったいないようだ。シャーマンHCは彼との再契約はまずない、としてきたが最近の発言ではそのトーンが変わってきた。
「彼との契約が財政的にどうなのか、検討しなければならない。まだルーキー達との契約を済まさなければいけないが、もしそれが全て上手くいけば、ウィリアムズとの契約は考える価値があると思う」とシャーマンHC。近いうちにドナテルDCが本人と接触することになっている。
代理人も「我々は高額の契約を望んでいるのではなく、彼の立場については現実的な認識を持っている。インセンティブが含まれていれば、ベテラン最低年俸あたりでも可能性はある」と喜んでいる。
シーズン終了後すぐに両肩およびヒザの手術を行ったDEジョン・シエリー。今までのミニキャンプは全休を余儀なくされているが、ようやくウェイトトレーニングや軽いランニングなどのワークアウトを再開している。
昨年はブラウンズから移籍してきたものの、プレシーズンゲームの頃から肩もヒザも悪かった。特にヒザの痛みは激しく、開幕直前には手術も考えたという。「医師達は僕のヒザは2試合ももたないだろうと考えてたようだ。そして『8週のバイウィークまで様子を見よう』って言ってたよ。でもバイウィークが来ても、僕はプレーを続けたんだ」
そして彼はキャリア初の全試合先発を果たし、今までで最も満足できるシーズンを過ごした。しかしチームとしては、ホリデイとシエリーだけではパスラッシュが不十分だと考え、ドラフト1巡でレイノルズを指名。現時点ではスターターの座はレイノルズのものだとシエリーも認める。「レイノルズは凄いクイックネスを持ってるよ。彼はディフェンスを学習するにつれて、我々にとって欠かせない存在になりつつある。今年優勝を目指すなら、お互いみんなが必要なんだ」
シエリーとレイノルズのどちらがスターターになるにせよ、ドナテルDCのシステムでは多くのラインマンをローテーションで起用するため、控えといっても出番は十分ある。「NFLでは、選手は自分の役割を知らなくてちゃならない。先発の座を与えられたら、出て行ってプレイする。控えに回されたら、控えとしてベストを尽くすだけだよ」
パッカーズ期待の若きスカウト、ショーン・ヘロック(Assistant Director of College Scouting)。元副社長のケン・ヘロックの息子でもある彼は、カレッジスカウト部門の「ライジング・スター」と評価され、最近副部長に昇進したところ。
まだ30歳の彼はレッドスキンズのdirector of college scouting の候補に挙げられ、シャーマンHCの許可を得て、ショッテンハイマーHC/GMと面接。しかし(レッドスキンズからの正式なオファーはないものの)、彼はパッカーズに留まることを明言した。「僕はグリーンベイでキャリアを積んできたし、ここに留まってシャーマンHC/GMのくれたチャンスを生かすのがベストだと思う」
99年のドラフト1巡指名、アントワン・エドワーズ。将来を嘱望されながら、同期のCBマッケンジーに先を越されたまま、3年目の今年もニッケルバック、CBとSの控えの座に甘んじている。「スターターになりたい」と繰り返す彼に対し、「素晴らしい能力を持っているし、DBの全ポジションをこなせて、プレーも知り尽くしている」とコーチたちも高い評価はしている。しかしエドワーズがコーチから聞きたい唯一の言葉は「君がスターター」だけである。
昨年もチャンスがないわけではなかった。開幕早々マッケンジーがヒザを痛め、ビルズ戦でエドワーズに先発の座が回ってきた。しかし拙いパスカバーを繰り返したあげく、自分もヒザを痛めて途中退場。シーズン中盤に復帰した時にはマッケンジーも戻り、またトッド・マクブライドも良い働きで穴を埋めていた。
また昨年開幕当初、最もスターターの座が危うかったSダレン・シャーパーはビッグプレイメーカーとしての能力を花開かせ、一気にプロボウラーにまで駆け上ってしまった。
DBのスターターの座は4つしかなく、エドワーズの立場は今年も変わりそうにない。「ルーキーイヤーからずっとそうだった。今に至るまでずっと。状況は厳しいけど、待つしかないんだ」
ブレット・ファーヴ主催のチャリティ・ソフトボール大会は今年が2年目。あいにくの雨の中、アップルトンのFox Cities Stadiumに六千人近い観客を集め、オフェンスチーム対ディフェンスチームに分かれて試合が行われた。
この球場を本拠地とするWisconsin Timber Rattlers(シアトル・マリナーズ傘下の1A)の試合も予定されていたのだが、そちらは雨のためキャンセルされるほどの雷雨。売店で飛ぶように売れたのは雨ガッパ。
しかしそこはフットボール選手。午後2時半試合開始のところを11時から集まってテイルゲートパーティをしていたファンのためである。雨をものともしないどころか、試合結果まで 32-31 というフットボール並みのスコアに仕上げて全7イニングを戦い抜いた。
計25本のホームランが乱れ飛んだ乱打戦の中、ディフェンスチームで気を吐いたのは6打数6安打3HRのロングウェル(K)と2HRのPビドウェル。蹴るだけが彼らの才能ではないことを見せつけた。
飛距離NO.1はOTタウシャー。ディフェンスチームに7点リードされた最終回の裏、ソフトボールのフェンスどころか野球のフェンス(325フィート)まで超える大ホームラン。「ソフトボールをあそこまで飛ばすヤツはじめて見た」とOGウォール。その回さらにOGリヴェラ、ファーヴのホームランでついに同点。最後はOGマイク・ウォールがサヨナラホームランをかっ飛ばして試合を決めた。
ぬかるんだフィールドのため選手達のケガが心配されたが、トレーナー達が出動したのは、ファーヴ夫人のディアナさんが強いゴロをあごに当てて氷で冷やした時のみ。試合が終わる頃には太陽も雲の間から顔を出して、めでたしめでたしのお開きとなった。
なお、このイベントの収益金は「ブレット・ファーヴ・フォワード基金」を通して、ウィスコンシン州およびミシシッピ州(ファーヴの地元)の恵まれない子供や障害を持った子供達のために寄付されることになっている。
4月にマイク・ホルムグレン元HCのキャシー夫人が乳がんと闘っているということが判明(記事へ)して以来、パッカーズのオフィシャルサイトでは彼女への励ましの手紙を呼びかけていたが、このたびホルムグレンからの返礼の手紙がオフィシャルサイトを通じて寄せられた。
「キャシーの乳がんとの闘病が明らかになって以来、手紙を頂いた皆さんに、キャシーと私から心からの御礼の言葉を伝えたいと思います。
みなさんの熱心な支援を受けたことに、私たちは心からの幸福を感じています。またご自分の経験を話して下さったことにもとても感動しました。
私たちがグリーンベイに住んでいた時から知っていたこと、つまり - Packer people are special people. - の何よりの証明だと思います」
期待された2年目のシーズンをケガのため台無しにしてしまったCBマイク・マッケンジー。ヒザの関節鏡手術で5試合を欠場。復帰してからも最後まで本調子には戻らず、相手WRにビッグプレーを出されることもしばしば。チームにとっては非常に大きな痛手となってしまった。今では全くケガの影響はなくなった、とマッケンジーは言う。「いいプレーができると思わなかったら決してフィールドに出たりしないよ。今はホントいい感じだ」
昨年のミニキャンプでの抜き打ちレクリエーションはボウリング大会だった。ミニキャンプの5日目は練習をやめて、今年もボウリング場に向かうと思いきや、シャーマンHCが計画していたのはなんとペイントボールを使っての戦争ゲーム。バスが向かったのは郊外の起伏に富んだ原っぱだった。
ルールは、オフェンス対ディフェンスの2チームに分かれ「セントラル・ディビジョン」と「NFCチャンピオン」と「スーパーボウル」と書かれた3つの旗を取りあうというシンプルなもの。
ある意味で練習よりハードな時間を過ごしたのはSシャーパー。「犬みたいに汗かいた!」という彼は、鼻に引っかき傷をつくっただけでなく、地面に伏せている時に木の上のアーマン・グリーンから易々と背中を撃たれるという屈辱も味わった。
新加入の選手を含めて、お互いをよく知ることによってチーム全体のケミストリーを高める、というのが今回のゲームの目的。「カレッジとプロの違いは、プロでは選手同士がそれほど親しくしないことだよね。でもグリーンベイみたいな小さな街ではチームメイトの他に友達もいないし、シーズン中はずっと一緒なわけだからやっぱ友達になるに越したことはないんだよ」とRBアーマン・グリーン。
今年のパッカーズのオフェンシブラインの中で、スターターの座が安泰といえるのは2年目LTのチャド・クリフトンとRGのマルコ・リヴェラ。それ以外の右タックル、センター、左ガードの3つはスターター争いの形になっている。
腰(椎間板ヘルニア)を痛めて、昨季のほとんどを休んだアール・ドットソン。手術後のリハビリが理想的に進んだ上に、大幅サラリーカットも受け入れたのでチームにとっても理想的。ケガを再発させないために練習は控えめだが、健康でさえあればスターターは確定的。もう一人は昨季ドラフト7巡ルーキーながらドットソンの穴を埋めて14戦先発したマーク・タウシャー。ドットソンが健康であればタウシャーをLGにコンバートするという話もあったが、今のところLTに固定して、ドットソンとのスターター争いに専念させるというのが首脳陣の考え。
長年スターターを務めてきたのはフランク・ウィンタースだが、今年からマイク・フラナガンが先発に昇格している。やや屈辱的なサラリーカットを受け入れたウィンタースもすんなり譲るつもりはなく、「俺を倒してから行け」という意気込み。
FAでロス・ヴァーバが抜けたため、このポジションが最大の問題。昨季中盤に、LTの先発としては失格の烙印を押されたマイク・ウォールが今のところ一番手。ドラフト4巡のビル・フェラリオがウォールに挑戦する。この2人で不十分だった場合にのみ、RTのタウシャーをコンバートさせる必要が生じる。できればそれは避けたいところ。
リハビリが順調に進んでいるDTサンタナ・ドットソン。「トレーニングキャンプやプレシーズンゲームに無理に間に合わせる必要はないよ。ルーキーや2年目なら違うかもしれないけどもう10年目だしね。いまんとこ9月の開幕にだけ照準を合わせてる」
ルーキーとの契約を進めるためには、あと少しキャップに余裕を作る必要があるパッカーズ。今年$3ミリオンのサラリーを受け取ることになっているサンタナ・ドットソンは当然サラリーキャップの犠牲となって解雇される可能性がある。もちろん彼はそのことも百も承知していて、契約見直しにも応じる構えだ。「契約見直しはもちろん受け入れる用意がある。以前にもしたことはあるし、フロントもそれはわかっているだろう」
3日目も雨のため、練習は屋内練習場に変更された。
昨年末の最終戦を出場停止にされて以来、メディアに対して一切口をきかなかったWRアントニオ・フリーマンがついに口を開いた。
「過去の自分の行動は全て正しかったとは言えない。でも家族や友人は、私がどのような人間で、どれほど家族の面倒を見、困ったときにどれほど頼りになるかを知ってくれてる。今度は同様に、チームからの信頼を取り戻さなければいけないと思う。困った時に自分を頼りにしてくれるような信頼をね。(こんな反省の言葉は)ウソだ、みせかけだ、と(メディアの連中は)言うかもしれないが、時間がたてばわかるよ」
ミニキャンプ2日目。雨のため練習は屋内練習場ドン・ハトソン・センターに移され、自動的に(手狭のため)非公開に。
注目のRBドーシー・レヴェンズがミニキャンプ初日の練習にフル参加した。個人ドリルはもちろん、チーム練習でもラン・パスともにこなし、元気なところを見せた。特にパスプレイではRB陣の中で最も頼りになるパスキャッチ能力を披露している。「まだ横方向の動きは少し鈍い」という声もあるが、全体的な評価は上々で、シャーマンHCも満足気な様子。
問題は練習後の痛みなど、ヒザの状態がどうなるかということだが、今のところ状態は良好。シャーマンHCはレヴェンズに毎日の練習に参加を義務付けてはおらず、毎日ドクターがチェックしながら様子を見ていくことになる。
RBアーマン・グリーンはレヴェンズのプレーについて「すごく良かった。これが復活の最初の一歩になるといいよね。2人のプロボウル級のRB(僕もなろうと努力してる)がそろえば、オフェンスにとって大きな武器になるよ」と期待を語った。
TEマーク・チュムラが正式に引退を発表した。彼の弁護士によると「チュムラは古巣のパッカーズからのオファーを待っていたが、願いは叶わなかった。他の複数のチームからのオファーがあったが、彼はそれを拒否していた」と述べている。
チュムラは98年に3度目のプロボウル出場を果たしたものの、首のケガのため、翌99年はほとんど試合に出場できず。そして2000年4月に起こした不祥事(未成年への暴行容疑で逮捕)のため解雇され、2000年は全く出場していない。
今年2月の裁判では証拠不十分ということもあって無罪評決が出されたものの、堕ちたイメージ、首のケガのリスク、そして2年ものブランクを懸念して高額のオファーを提示するチームはついに現れなかった。「自宅に近いパッカーズかベアーズなら安いサラリーでも契約したい」と代理人は意思表示をしていたが、パッカーズはチャンスを与える気はなかったようだ。
例の裁判以来、チュムラが弁護士の仕事に興味を示しているらしいというウワサはあったが、事実その通りだったようだ。チュムラの弁護士によると彼は弁護士になることも考えており、週に20時間も弁護士事務所で過ごし、調査員や事務員のような仕事を無給でしているとのこと。「ときどきコーヒーやランチはタダでチュムラにあげたりはしてるんだが」と弁護士。
DTギルバート・ブラウンは昨秋からコンディショニングコーチのフレッド・ロールとマンツーマンで減量に取り組んできた。一時期は400ポンド(181kg)を超えていたといわれている体重を、今は340ポンド(154kg)あたりまで絞ることに成功している。
前回のミニキャンプでの動きを見た人の中には「優勝した全盛期の頃の動きを取り戻しているのではないか」という楽観論がある一方で、「1年以上ブランクのある選手をそうそうあてにはできない。まだまだ慎重に見極めねば」という慎重論もある。
まる1年以上フットボールから離れていたブランクを取り戻すべくカンザスでトレーニングを続ける彼は、練習の様子をビデオでシャーマンHCに送ってチェックを受ける、という念の入りようだ。シャーマンHCは「今のところ全て順調だが、彼はまだステップアップしなければならない」と、さらに尻を叩きつづけている。DT陣では、フラニガンの加入、クリディアス・ハントの成長もあり、サンタナ・ドットソンが開幕に間に合うようだと、人気者のギルバート・ブラウンと言えども開幕ロースターに残るのは容易ではない。
以前から申し込みを受け付けていたパッカーズ仕様のナンバープレートがついにお目見えした。デザインは右のとおり。発行に要する料金は合計$85。そのうち $25 が新ランボーフィールドの建設資金に充てられることになっている。1月以来、州の運輸局に申し込みがあったのは5月26日時点で2409件。パッカーズ関係者は「これらのプレートをつけたクルマがウィスコンシン中を走り回るようにななれば認知度が上がって、申し込みをする人が増えるのでは」と、さらなる売上増を期待している。
主立ったケガ人たちの現状は以下のとおり。
「ある程度限られた範囲にはなると思うが、彼は練習に参加するよ。(アトランタでの)トレーニングは直接見てはいないけど、レポートによれば経過は良好だ」とシャーマンHC。
280ポンド(127kg)に膨れ上がった体をいかに絞ってくるか注目されていたが、フロリダでのワークアウト中にハムストリングを痛め、こちらも限られた範囲の練習になりそう。
ヒジ(遊離軟骨のため)を少し痛めているが、たいしたことはない、とシャーマンHC。
昨季終盤にももの筋を断裂しているため、引き続き練習には参加できず。現時点では、サンタナ・ドットソンは開幕に間に合う見込みだが、ウォーレンの復帰は早くても10月あたりと見られている。
契約前から予定されていたチャリティーイベントに参加するため、月曜のミニキャンプ初日は欠席。
6/3 | 集合 |
6/4?6/8 | 練習 |
6/9?6/10 | 休み |
6/11?6/13 | 練習 |
6月1日を過ぎると各チームで高給ベテラン選手の解雇されると予想されているが、「パッカーズでは主力選手の解雇はない」とプロ人事担当のレジー・マッケンジーが明言した。ドラフト指名選手全員と契約するにはサラリーキャップにもう少し空きが必要になるが、高給取りの契約見直し等でなんとかなると考えているようだ。
DTサンタナ・ドットソンを解雇するのでは、という一部の報道についても「その記事は間違っている。我々は彼のケガの治り具合を見守っていく」と述べた。