2004 Green Bay Packers Draft Picks | |||||
---|---|---|---|---|---|
Pick | Overall | Pos. | Name | College | 備考 |
1巡25位 | 25位 | CB | Ahmad Carroll | Arkansas | CBとしては3番目 |
3巡 7位 | 70位 | CB | Joey Thomas | Montana State | マッケンジー問題で連続のCB指名 |
3巡 9位 | 72位 | DT | Donnell Washington | Clemson | 身体能力なら1巡級 |
3巡24位 | 87位 | P | B.J. Sander | Ohie State | なんとパンターを3巡指名 |
6巡14位 | 179位 | DT | Corey Williams | Arkansas State | この2年で4人目のDT指名だが |
7巡50位 | 251位 | C | Scott Wells | Tennessee | テネシー大で49試合連続先発 |
CB アマド・キャロル Ahmad Carroll | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1巡25位 | Arkansas | Junior | 177cm | 87kg | 40yds/4.34sec | 20歳 | 1983年8月4日生 |
経歴 : ジョージア州アトランタ出身。高校ではシーズン70タックルを挙げて全米トップクラスのDBと評価される。陸上の100mでは10.41秒で州のチャンピオン。アーカンソー大では1年目の途中から先発CBに定着。3年間で36試合出場、29試合先発して通算140タックル、4INT。陸上の短距離でもオールアメリカンに選ばれる活躍で、60m6.69秒はアーカンソー大記録。まだ20歳。 Strengths : 40yds走で4.26秒を記録したことがあり、今年のドラフトで最速の選手の1人。直線だけでなく柔軟に動くことができ、あまりスピードを落とさず方向転換できる。加速が鋭く、たとえ離されても追いつくスピードとクイックネスがある。身長は低いが、がっちりしていて195ポンドもある。手が長い。フィジカルで、スクリメージ近くにセットしてのアグレッシブなプレスカバレッジを得意とする。ランサポートでも手を抜かず最後まで精力的に頑張る。コンバインでの垂直跳びはCB中トップの41インチ。リターナー経験はないが、カバーチームの"Gunner"として素晴らしいプレーをする。 Weakness : 身長が低い。未熟な点が多く、一人前になるまで時間がかかるかもしれない。ボールに対してのプレーが悪く、レシーバーと併走中にボールの位置を見つけられないことがある。キャッチが上手くないのか、インターセプトのチャンスを逃すことが多い。ギャンブル的なプレーが裏目に出てビッグプレーを許すことがある。ハードヒットは好きだが、タックルミスを減らす必要がある。粗削りな面が多いのは、陸上競技に参加するため、春の練習にあまり出られなかった影響かもしれない。 メンタル面 : とてもマジメで、非常にしっかりした"Work ethic"が身についている。人格的には申し分ない。自信を持ってプレーし、ミスしても切り替えが早い。良識があり、きちんとした受け答えができる。 指名の経緯 : もともとの層の薄さに加え、マッケンジー問題のために、パッカーズがCBを上位指名するのは確実だった。しかもビルズが1巡22位にトレードアップしてQBロスマンを指名したため、今年もパッカーズの1巡QB指名は消えた。1巡指名のキャロルか、3巡指名のCBジョーイ・トーマスが1年目からスターターになれるようなら、それだけで今年のドラフトの目標の半分は達成されたようなものだ。 パッカーズにとって : 即先発が無理な場合でも、1巡指名選手なら3番手CB/ニッケルバックの座は確保してほしいところ。キャロルもトーマスも、ゾーンよりもプレスカバレッジの経験が豊富でバンプ&ランが得意、というのもチーム方針に適っている。「小さいCBは獲らない」というのはロン・ウルフGM時代からの方針だが、キャロル指名で久々にそれが覆ったことになる。「背は低いが、がっちりしてフィジカルだから目をつぶろう」という例外扱いなのか、エドワーズやバウ・ジューのようなどっちつかずなCB/Sに懲りたための方針転換なのか。チーム首脳は、トップクラスのジャンプ力と手の長さで、身長の低さは補えると考えている。 etc. : 3人兄弟の末っ子。ニックネームは"Batman"。子供のころ、フットボールが好きでなく「オフサイドを連発したら外してくれるかも」と思い、スナップ前に相手センターをピョンと飛び越えたことから付いたあだ名らしい。両親とも30年以上にわたってノースウェストコースト航空の客室乗務員で、日本への航路に乗務することも多いとか。社員の特権を使って、息子のほとんどの試合に応援に駆けつける。安定した中流家庭で、マジメな両親にマジメに躾けられているという印象。 |
CB ジョーイ・トーマス Joey Thomas | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
3巡7位 | Montana State | Senior | 183cm | 88kg | 40yds/4.44sec | 23歳 | 1980年8月29日生 |
経歴 : ワシントン州出身。高校ではQB兼DBとして活躍。オールステートQBに2回選ばれた。最初は故郷に近いワシントン大に入学したが、コーチの(CBのはずが、RBやSとして使おうとした)起用法が「約束と違う」として、1年目の夏にモンタナ州立大に移った。プレスカバレッジを主体とするディフェンス方針が彼に合っていたこともあり、転入してすぐから大活躍。前年にはシーズン全敗だったチームを強豪に押し上げた。 Strengths : ディビジョンI-AAでは最高のシャットダウン・コーナーとして、圧倒的な力を発揮した。サイズとスピードのバランスがよく、ポテンシャルは大きい。体型はややスリムだが、筋肉はしっかりついている。腕と脚が長い。柔軟でスムーズな動きで、スピードのあるWRもタイトにカバーできる。QBに背を向けたプレーでも、空中のボールの位置がわかる。手が長く、ボール・スキルに優れている。ジャンプ能力は水準以上で、タイミングよくジャンプして高い位置でボールにチャレンジする。ラン・サポートも非常にアグレッシブで、ブロッカーをうまくかわす。フィジカルなタックラー。 Weakness : (レベルの低い)ディビジョンI-AAでやっていたため、テクニック面で粗削りな点が多い。アグレッシブすぎるのか、ギャンブルに出て裏目に出ることがある。プレーアクションにひっかかりやすい。手でキャッチするのがあまり上手くない。2002年にヒザの半月板を損傷したことがある。下記のようなメンタル面の懸念をマイナス材料とするチームもあった。2巡指名クラスとも言われた彼が3巡で残っていたのはそのせいかも。 メンタル面 : マジメで優等生タイプのCBキャロルとは対照的に、トーマスは少し傲慢なタイプと言われている。そのあたりを懸念するチームもあったが、「自信満々なやつだが、相手への敬意を欠くようなタイプじゃない」というのがパッカーズの見方。競争心が非常に強く、強敵との対戦になるほど真価を発揮する。 コーチの言葉 : モンタナ州立大のマイク・クレイマーHCのドラフト前の発言。「人間関係を重視し、人間性を理解するチームに指名されたら、ジョーイ・トーマスの可能性は無限大だ。しかし、単に戦術面ばかりのチームに彼が入ったら、両者にとって良くない結果になるかもしれない。しかしおそらく、彼にうってつけのチームに指名されるだろうと思う。指名するチームは、彼の人間性をきちんと評価し、理解した上でドラフトするだろうからだ」 small-college player : ドラフト前には、ディビジョンI-AAでのレベルを疑問視する声もあったが、本人はモンタナ州立大に移ったことがかえってよかったのだと断言する。「僕は、この大学に来てすごくよかった。素晴らしいコーチングを受けることができたし、"Big Sky"はいいカンファレンスだ。モンタナ州立大ボブキャッツの一員で幸せだ。とても誇りに思っている」 パッカーズにとって : マッケンジー問題の影響で、2人続けてのCB指名。従来の方針とは異なり、小柄なCBキャロルを1巡指名したパッカーズだが、このトーマスは十分なサイズがある。アグレッシブなプレスカバレッジを得意とするのが共通点で、これはパッカーズのディフェンス方針とぴったり一致する。5年前、3巡指名ルーキーだったマッケンジーは1年目にスターターの座を勝ち取った。今年のトーマスも、キャロルや先輩たちとスターターの座を争うことになる。ドラフト直後のミニキャンプでは、キャロルよりもいいプレーを見せたとの評判。 |
DT ドネル・ワシントン Donnell Washington | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
3巡9位 | Clemson | Junior | 197cm | 146kg | 40yds/5.0sec | 23歳 | 1981年2月6日生 |
経歴 : サウスカロライナ州ヒルトンヘッド出身。高校ではDL兼OLとして活躍し、州のトップクラスのDLと評価される。地元のクレムソン大に進み、1年生の時から44タックル、4サックと活躍。2年生からスターターとなり、'02年、'03年と全試合に先発して50タックル以上を記録する。ロスタックルは3年間で23回。 Strengths : 分厚い体型で、理想的なサイズ。スピードとクイックネスがあり、バランスやアジリティにも優れている。上体が強く、爆発的な瞬発力でペネトレートする。手の使い方も上手い。横方向の動きも良く、スムーズに方向転換ができる。タックルはしっかりしている。ボールキャリアーの背後からのパスートもパワフルで速い。複数のブロッカーをがっちり受け止め、持ちこたえる優れたラン・スタッファー。しかしやはりノーズタックルよりも、瞬発力を活かした"3テクニック"の方が向いていると見られている。 Weakness : 判断力や嗅覚に難があり、この点は向上の余地が大きい。必ずしも全プレーで力を出し切らないことがある。身体能力は一級品だが、work ethicに問題がある。試合の後半にバテてしまいやすく、体重のコントロールが必要。ダブルチームされたりして最初の動きがうまくいかないと、あきらめてしまう傾向がある。Wonderlicテストがわずか8点というのは、頭脳の面で心配。 メンタル面 : 上記参照。恵まれた身体能力を活かしてプロで成功できるかどうかは、メンタル面しだいという見方が圧倒的。パッカーズとしては、十分に調査はしたとヘイトリー副社長。「一度のワークアウトだけ見て決めたわけじゃない。ジェトロ・フランクリンDLコーチが彼を訪問して、ずいぶん長い時間話し合った。我々も長いこと一緒に過ごした。彼には大きな可能性がある」 誓いの言葉 : 「やれハードワーカーじゃないだの、怠け者だの、さんざん聞かされてきた。そんな話にはもううんざりだ。そういうこと全てが僕にとってはモーティベーションの元さ。入団にあたって、きっと体が出来ていないだろう、と予想してる人が多かっただろうけど、僕はちゃんと体を作ってきた。昨シーズンのあと、僕は栄養士と一緒に減量をしてきた。批判的な連中の言うことが間違ってると証明するためにハードに頑張ってきたんだ。僕は今では全くの別人になった。多くの人が間違ってることを証明してやるつもりだ」 体重管理 : 「もう1年大学に残った方がいい」というクレムソン大のコーチたちのアドバイスを振り切ってアーリー・エントリー。オークランドに移って個人トレーナーを雇い、減量しつつワークアウトを続けた。その甲斐あって、キャンパスでの”Pro Day”では、コンバインよりも大幅に数字が良くなった。シーズン終了後に350ポンドまで膨れ上がっていた体重が、今は320ポンド台になっている。 パッカーズにとって : DEが必要と言われながら、今年も2人DTを指名したことは、昨年の3巡指名DTピーターソンと5巡指名DTジェームズ・リーが、(少なくとも1年目は)期待外れだったことの表れだろう。ギルバート・ブラウンを解雇し、ロッド・ウォーカーとも再契約しなかったため、ワシントンとリーがNTグレイディ・ジャクソンの控えとなる。 |
P B.J.サンダー B.J. Sander | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
3巡24位 | Ohio State | Senior | 192cm | 99kg | 40yds/4.9sec | 24歳 | 1980年1月5日生 |
経歴 : オハイオ州シンシナティ出身。高校ではパンターだけでなくキッカーとしてもプレーし、60ydsのFGを成功させたこともある。オール・オハイオの1stチームに選出。名門オハイオ州立大に進み、2年目の'00年には交代でスターターを務めた。しかし翌年にはケガのためにスターターの座を失い、取り戻したのは2003年。平均43.3yds、ネットでは驚異的な41ydsを記録し、レイ・ガイ賞を受賞。専攻は「フィールドの芝の管理」で、学位を取得済み。すでに24歳で、3月には結婚もしている。 Strengths : 優れたキック力があり、ハングタイム(平均4.88秒)が非常に良い。極めてコントロールが良く、微妙なタッチを必要とする"プーチ・パント"は素晴らしく上手い。サイズがありアスレチック能力に優れている。左利きのため、回転が普通と逆になるので、リターナーにとっては厄介。精神的にタフで、落ち着いている。ウェイトルームでのトレーニングにも熱心。キックオフはやらないが、FGのホルダーはかなり上手いらしい。 Weakness : 2000年に正パンターを務めたあと、2年間その座を失い、2003年に取り戻した。実戦経験がやや不足しているため、テクニック面で不安はある。リリースの速さを磨く必要がある。ラッシュが強烈だと焦って慌てることがある。微妙なコントロールは一級品だが、トップクラスの飛距離が本当にあるのかどうか。 論議の的 : 3巡にトレードアップしてまでパンターを指名したことが論議の的に。「いいパンターだが、3巡はいくらなんでも・・・」という声が一般的で、アンチ・シャーマン派のファンにとっても格好の攻撃材料となっている。あるNFCチームのSTコーチは、「私は3巡でも全く不安は感じない。彼は間違いなく今年最高のパンターだ。ここ数年でも最高だと思う。それに素晴らしいホルダーだ」と評価。しかし、あるNFCチームのGMは、「ウチならそこまで高い順位で獲らないだろう。パンターを3巡で獲ること自体が気に入らないという者もいる。しかし彼らには必要だったわけだし」。 あるAFCチームのGMは、「それがレイ・ガイでない限り、3巡は高すぎる。彼はレイ・ガイじゃない」とバッサリ。あるAFCチームのSTコーチは、「彼は明らかに今年最高のパンターだ。この指名が妥当かどうかは、このポジションをどれだけ重視するかにかかってくるだろう。ウチだったら同じようにしたか?それは疑わしい。しかしウチは彼らほどパンターが必要ではなかった」 指名の経緯 : もともとはビドウェルがFAで移籍したためにパンターが必要となった。 3巡でパンターが指名されるのは'97年のブラッド・メイナード(現CHI)以来。「パンターを欲しがるチームはいくつもあったから、4巡まで待って、他に獲られてしまうのが怖かったのだ」とボナメイゴSTコーチ。あるNFCチームのSTコーチは、「グリーンベイにとっては良い指名だと思う。(寒さや悪天候のために)スタッツが悪くなるから、FAのパンターは、グリーンベイには行きたがらないのだ。だからドラフトで獲らざるをえない。プレッシャーはかかるだろうが、あの選手は非常に落ち着いている」 プレッシャー? : 本人に責任はないが、上記のような論議やファンからの非難も多く、このプレッシャーが本人に悪影響を及ぼさないか? 「プレッシャーがあるとすれば、僕自身の内側から来るものだ。自分のプレーに大きな期待をしているし、チームを助けることができる、と大きな期待をしているからね。僕はただ、フィールドに出て、能力を出し切って仕事をするだけ。時にはシャンクすることもあるだろう。良いプレーが悪いプレーより多いことを願うよ」 パッカーズにとって : ビドウェルと違い、悪天候に強いこともパッカーズ首脳がサンダーに惚れ込んだ理由。3月のオハイオ州立大でのワークアウトの日は、グリーンベイよりも寒く、氷点下で、風も強い日だったらしい。そこで素晴らしいパントを見せたことも高評価の要因になった。ドラフト直後のミニキャンプでは、飛距離自慢のPトラヴィス・ドーシュがホームランと三振を繰り返す中、サンダーはコンスタントなパントを揃えた。また、敵陣でのショートパントでは、絶妙のコントロールを見せている。 |
DT コーリー・ウィリアムズ Corey Williams | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
6巡14位 | Arkansas State | Senior | 192cm | 142kg | 40yds/5.18sec | 23歳 | 1980年8月17日生 |
経歴 : アーカンソー州ハーモニーグローヴ出身。高校では、DE、LB、FBに加えてパンターとキッカーも。バスケではオール・ステートに選ばれる活躍。野球ではショート、サード、キャッチャー。陸上では砲丸投げと円盤投げ。アーカンソー州立大に進んで、最初はLBだったが、1年目シーズンの途中からストロングサイドDEに。2年目は逆のウィークサイドDE、3年目からDTとなった。通算14.5サック、27.5ロスタックル。 Strengths : ケガさえなければ、能力は高い。クイックネスがあり、パワフルで、爆発力を活かしたパスラッシュがある。ダブルチーム相手でも割って入ることができる。素早い方向転換でボールキャリアを追う。パワフルなタックラーで、背後からボールを掻き出すのも上手い。広い肩幅など骨格が非常にしっかりしており、まだ15ポンドは増やせそう。ウェイトルームでもハードワーカーで、精神的にはしっかりしている。 Weakness : 過去2シーズンは、重度の足首捻挫などケガが多く、ランストッパーとしてのパワーも、パスラッシャーとしての瞬発力も大幅に制限されたままのプレーを強いられた。下半身の強さはやや物足りない。ランストッパーにはややバルクが不足。ギャップコントロールがイマイチで、アサインメントを守らないことがある。もっと手を上手く使い、パスラッシュ・ムーブを磨く必要がある。 苦難を乗り越えて : 極貧の中で育った彼は、15歳の時に父を肺炎で失い、20歳の時に最愛の母を脳卒中で失った。 さらに、スカウティング・コンバインを目前に控えた今年の2月、ガールフレンドのアンドレアとの間に産まれた娘が、超未熟児のためにわずか数週間でこの世を去った。「あの年で、あれほどのことを乗り越えるのは大変なことだ。よほどの内面の強さがなければならない。それは間違いなく言えるよ。プロでやっていけるだけの内面的な強さを持っている。チームを最優先にすることや、責任を負う、といったことを彼は理解している。つらい経験は、プロでやっていくために必要なたくさんのことを、彼に教えてくれると信じている」とプロ人事部長のレジー・マッケンジー。 ケガ : ほとんどの試合に出場はしているが、ケガを押してプレーしたことが多い。昨年は足首を痛めて専用ブーツを着用して出場。シーズン後の2つのオールスターゲームへの招待も断らざるをえなかった。ケガの多さは確かに心配だが、精神的なタフさは評価できるし、健康ならばもっと質の高いプレーができると期待することもできるだろう。さいわいもうケガは完治し、100%の状態とのこと。 スモールカレッジ : 現スターターのDTクリディアス・ハントは、ディビジョンIIのケンタッキー州立大の出身。「僕もスモール・カレッジの出身だけど、他にも同じような大学から来て成功を収めた選手がいることを聞けば、悪い気はしないよね。どこから来たかではなく、どんなプレーができるかだ」とウィリアムズ。 パッカーズにとって : 3巡指名のワシントンはインサイド専門だが、ウィリアムズはDTだけでなくパワーDEもプレーすることが期待されている。そのようにヴァーサタイルなところも彼の魅力だ。チーム事情を言えば、もうじきジョー・ジョンソンを解雇する予定であり、ドラフトでDEを補強しなかったこともあるので、彼がパワーDEの控えとなってくれればありがたい。ウォコーリーやラリー・スミス、2年目のピーターソンあたりと、控えDT/DEの枠を争うことになりそうだ。 |
C スコット・ウェルズ Scott Wells | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
7巡50位 | Tennessee | Senior | 187cm | 136kg | 40yds/5.21秒 | 23歳 | 1981年1月7日生 |
経歴 : テネシー州スプリングヒル出身。高校では、OLとDTの両方で活躍。レスリングではグレコローマンとフリースタイルの両方でテネシー州のチャンピオン、全米チャンピオンの経験もある。通算175勝11敗、高校最後の2年間は無敗だった。テネシー大での1年目、最初の試合の途中から正センターの座をつかみ、4年の最後までスターターを続けた。49試合連続先発は、大学フットボール史上3人目とのこと。 Strengths : ボディバランスに優れ、(レスリングの成績からもわかるように)相手を崩すのが上手い。手の使い方が上手い。ヒザが柔らかく、十分なパワーがあり、クイックネスに優れている。スナップ&セットが素早く、横方向の動きも良い。経験豊富で嗅覚に優れ、常に相手の動きに注意し、正しい指示を出す。 Weakness : サイズが小さい。ショートレンジでのクイックネスはあるが、アスレチック能力はさほどではないために、ダウンフィールドでのブロッカーとしてはやや物足りない。いわゆる"overachiver"であり、伸びシロが残っているかどうか疑問が残る。 メンタル : タフガイで、精神面は文句の付けようがない。しっかりしたリーダーシップの持ち主で、大変なハードワーカー。ベンチプレス545ポンドはテネシー大のチーム記録。すでに結婚し、初めての子供(男児)が昨年生まれたばかり。歴史と社会学の両方で学位を取得しており、プロがダメなら地元の学校で教師をしながらフットボールのコーチをするつもりだった。実際にそのようなオファーがあったとのこと。 自信 : 187cmと身長がやや低く、「すでにポテンシャル一杯の能力を出し切っており、これ以上の成長は期待しにくい」という評価により、指名順位が下がったようだ。「自信ならある。大学に入るときも、自分は通用しないといわれたけれど、なんとかしてスターターになり、49試合連続先発した。ランボーフィールドに行き、チームに貢献できる自信はある」とウェルズ。「(なかなか指名されないことに)僕は心配になり始めていた。でもグリーンベイが指名する前、僕はエージェントに言ったんだ。”ドラフト外でもどこかのキャンプに参加させてくれ。そうすればチームに残ってみせる”ってね」 パッカーズにとって : ウェルズが開幕ロースターに残るにはセンターだけでは不十分で、ガードをこなせるかどうかがカギになる。シャーマンHCもそのように明言している。「ガードもできる。1年生の時以来やってないけど、大学に入るときはガードだったんだから」とウェルズ。右ガードはOTタウシャーもOTバリーもできるためあまり心配はない。そのため、左ガードとセンターの控えの座をルーガマーと争うことになりそうだ。 |