レギュラーシーズンスタッツのまとめ、今回はオフェンス、ターンオーバー、反則について。今季前半終了時・2012年・2011年・2010年のスタッツも参照のこと。
オフェンス | ||||||||||||||||
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Total | 得点 | ラン | ランavg | ランTD | Fum | Lost | パス | パス% | パスavg | パスTD | INT | Rate | サック | 3rd% | Red | TOP |
400.2 | 26.1 | 133.5 | 4.7 | 17回 | 19回 | 9回 | 266.8 | 64.2% | 8.0 | 25回 | 16回 | 91.7 | 45回 | 41.2% | 50.8% | 30:53 |
3位 | 8位T | 7位 | 4位 | 5位T | 14位T | 9位T | 6位 | 7位 | 5位 | 13位T | 17位T | 10位 | 24位 | 9位 | 26位 | 12位 |
トータルオフェンス400.2ydsはパッカーズにとって2011年以来2回目の大台となったが、そのわりに得点が伸び悩み、シーズン後半のチーム不振に直結した。RBレイシーのおかげでランTDが8回増えたものの、代役QB陣の不振のためパスTDが15回も減っている。
総タッチダウン数は昨季の53回(4位)から46回(10位)へとダウン。内訳はパス25回、ラン17回、ファンブルリカバー3回(NFL最多タイ)、パントリターン1回。なお、パントリターンTDがゼロなのはパッカーズを含めてわずか3チームだけだった。
ロジャース欠場時はパスヤーデージこそさほどダウンしなかったが、パスTD(1試合あたり2.12回→1.0回)が半減し、インターセプト(0.75回→1.25回)と被サック(2.63回→3.0回)が増えた。その結果、QBロジャース出場時の平均得点は30.6点(NFL2位相当)、欠場時はわずか21.5得点(22位相当)だった。ちょうどWRコブとTEフィンリーを欠いたのは代役QBたちにとって厳しい条件だったが、ディフェンス不振チームとの対戦が多かったのも事実。ロジャース欠場時の対戦相手のうち、ディフェンスのトップ10に入っていたのはジャイアンツ(8位)だけだ。
QBロジャース個人のパス成績を見てみると、レーティング104.9はちょうど平年並み。TD数が昨年や一昨年よりは少なく、INTがやや多い(16試合に換算した場合)。パス1回平均8.7yds(NFL2位)は一昨年のMVPシーズンには及ばないものの、キャリア2番目の好成績。被サックは昨季より2割ほど少ないペースだった。
代役QB3人の合計はパス成功率61.8%・2004yds・8TD・10INTでレーティング78.0。セネカ・ウォレス(実質1試合)がレーティング64.4、スコット・トルジーン(実質2試合半)が66.8、マット・フリンが86.1(実質4試合半)だった。トルジーンはヤーデージ(1回平均8.0)が非常によかったものの、TDが奪えず痛いミスが多かった(TD1/INT5)。フリンはヤーデージ(平均6.9)が物足りないが、勝負どころでTDを決めて2勝2敗1分けに持ち込むことができた。(TD7/INT4)
ラン攻撃の躍進はなんといってもRBレイシー入団のおかげ。ラン7位は2003年(3位)以来10年ぶり、2000yds突破もおなじく10年ぶりの好成績。ロジャース欠場時にRBレイシーにマークが集中したために1回平均は4.1ydsに留まったが、彼が相手を疲れさせたあとにフレッシュなRBスタークス(平均5.8)がビッグゲインを繰り出すことができた。
タイムオブポゼッションが向上したのも、苦しい時期にRBレイシーのランでなんとかしのげたおかげだろう。ディフェンスの大幅悪化を考えればなおさらだ。
ランブロッキングユニットではOTブラガがキャンプで戦線離脱したのが痛かった。RTブラガ→RTバークレーは大幅戦力ダウンだが、LTニューハウス→LTバクティアリはわずかにアップ、インサイド3人は昨季より大きく向上している。全体としてはほぼ横ばいか多少戦力アップしたと言えるのでは。
ターンオーバー | 反則 | |||||||
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Takeaways | Giveaways | DIFF | 回数 | ヤード | ||||
Total | Int | FumRec | Total | Int | FumLos | |||
22回 | 11回 | 11回 | 25回 | 16回 | 9回 | -3 | 86回 | 801yds |
21位T | 26位T | 11位T | 14位T | 17位T | 9位T | 19位 | 8回 | 14位 |
マッカーシーHCがもっとも重視してきたターンオーバーレシオが、就任以来最悪の数字となってしまった。7敗したのはこれが最大の要因だろう。ターンオーバーレシオのマイナスは2005年(4勝12敗)以来8年ぶり。オフェンスの被インターセプトが倍増し、ディフェンスのインターセプトが4割減となったためで、ファンブルリカバーが6つ増えても足りなかった。
前述のように、被インターセプトの多さはおもに代役QB陣によるもの。とくにQBトルジーンは実質2試合半の出場で5つもインターセプトを投げている。QBフリンは実質4試合半で4回なので合格点のペース。
ファンブル部門では、RBレイシーが新人ながらわずかファンブル1回、ロスト1回にとどめたのが非常に立派。唯一のファンブルは開幕戦で、それ以来一度もボールをこぼしていない。おなじ新人のRBフランクリンはわずかキャリー19回でファンブル2回、ロスト1回と頼りない。QB陣ではロジャースがファンブル4回、ロストゼロ。フリンがファンブル4回、ロスト4回。ウォレスとトルジーンはともにファンブルゼロ。FBクーンはBAL戦でパントブロック後のボールに不用意に触れ(ビデオ)、これがキャリア初のファンブルロストとなってしまった。WRジョーンズは第2週に敵陣エンドゾーンに腕を伸ばそうとしてファンブルロスト。PRジェレミー・ロスは第3週にパントをマフしてロスト。直後に解雇された。
ディフェンスのインターセプトの少なさは主にセーフティ陣の不振によるもの。セーフティ陣が1つもインターセプトできなかったのは今季NFL全体でパッカーズだけ。球団史上でも1950年代以来初めてのことらしい。コーナーバック陣ではシールズ(4)とトラモン・ウィリアムズ(3)がそれぞれ昨季より1つずつ増やしたが、期待のCBヘイワード(昨季6INT)が3試合しか出場できなかったのが痛かった。また前述のように、INTリターンTDがなかったのはパッカーズを含めて3チームだけ。パッカーズでは1995年以来18年ぶりのことだ。
反則は昨季急増してしまったが、今季は大きく減らすことができた。ただし対戦相手はこちらよりも10回82yds多いだけ。反則が減ったのは、甘めの審判団に当たっただけかもしれない(厳しく取る審判団とそうでない審判団と、はっきり傾向がある)。回数のわりに反則ヤードが多いのはアンネセサリーラフネス(8)が多かったせいか。種類別でチーム最多はオフェンスのホールディング(24)で、リーグ平均(18.3)よりかなり多い。いっぽうフォルススタート(14)はリーグ平均(16.6)より少ない。
意外なことに、パスインターフェア(3)はリーグ平均(7.7)の半分以下だった。昨季急増(16)したオフサイド系(エンクローチメントなど含む)は計6回へと減らすことができた。常習犯のDEウォージーが12スナップしか出場しなかったせいか。個人の反則回数トップ3はLTバクティアリ、CBウィリアムズ、LGシットン。