グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2013年11月10日

2013年シーズン前半 チームスタッツ集

前半8試合を終えたところでチームスタッツのまとめ。2012年2011年2010年のスタッツも参照のこと。すでに9試合を終えたチームもあるので、TD数など実数の順位については参考程度に。

オフェンス
Total 得点 ラン ランavg ランTD Fum Lost パス パス% パスavg パスTD INT Rate サック 3rd% Red TOP
423.0 29.0 148.6 5.0 8回 12回 5回 274.4 66.3% 8.6 15回 5回 104.5 22回 43.4% 48.4% 31:19
2位 3位 3位 2位 7位T 19位T 14位T 6位 4位 2位 10位 3位T 3位 15位 5位 24位 11位

昨年13位へと大幅ダウンしたトータルオフェンスが2位へとV字回復した。得点も昨年の5位から3位へと向上。ディフェンスのテイクアウェイが大幅減であることを考えれば、ほぼオフェンスだけで得点力をアップさせたといえる。

中でも目立つのはラン攻撃の躍進だ。マッカーシーHC時代(2006-)に入ってからは20位台が定位置で、上位半分に入ったことさえ今年が初めて。平均5.0ydsも素晴らしいのひとこと。対戦8チームのうち7チームがラン守備で上位半分に入っているので、相手守備が弱かったわけではない。RBレイシー(596yds・平均4.4)だけでなくRBスタークス(平均6.0)の走りっぷりも頼もしい。すこし不満があるとすればボールセキュリティ。新人RBコンビがそれぞれ手痛いファンブルロストを犯している。

パス攻撃も昨年より回復。これだけレシーバー陣にケガ人を出しながらパス1回平均ヤーデージが8.6yds(2位)というのは立派だ。ややスランプだった昨年と比べると、手詰まりになることが減った。被サックの大幅減少はOL陣の健闘もあるが、QBロジャースの球離れが速くなったおかげもある。QBロジャースのポケットでの時間は平均2.67秒(10位)で、昨年の2.88秒(23位)よりかなり速い。(投げる、スクランブル、サックされるまでの時間)

悪いのはパスTD数が減ったことで、レーティングを少しダウンさせている。レッドゾーンTD率が昨年の68.6%(2位)から48.4%(24位)へと大幅に下がったのは、敵陣ゴール前の3rdダウンで無理せず投げ捨て、3点で我慢する場面が増えた影響だろう。ただレッドゾーンに進む回数自体が増え(昨年は1試合あたり3.0回、今年は3.9回)、ランTDも増えたため、得点力そのものはアップしている。

ターンオーバー 反則
Takeaways Giveaways DIFF 回数 ヤード
Total Int FumRec Total Int FumLos      
7回 3回 4回 10回 5回 5回 -3 47回 483yds
29位T 31位T 23位 5位T 3位T 14位T 21位T 9位T 16位

2011年まで3年連続でトップ5をキープしていたターンオーバーレシオが昨年は10位に下がり、今年はついに-3まで落ち込んで21位タイとなっている。ターンオーバーレシオがマイナスになったのは2005年以来8年ぶり、マッカーシーHC時代に入ってから初めてのことだ。ターンオーバーのおかげで勝った、と言える試合が今年は1つもない。

最大の要因はディフェンスによるインターセプトの激減。QBへのプレッシャー回数は昨季(1試合平均13.9回)より今季(17.1回)の方が多いので、問題はセカンダリーなのだろう。昨年FSコリンズ、今春CB/Sウッドソンが退団し、頼みのCBヘイワード(昨季6INT)も開幕から6試合欠場したため、ボール・ホークが人材不足。例年少ないファンブルリカバーは、今年は多少マシになっている。

オフェンスによる被インターセプトは例年どおり優秀。今後はQBロジャース欠場で増えるかもしれない。ファンブルロストは2007年からトップ10をキープしてきたが、今季は14位タイとなっている。内訳はスペシャルチームが2つ、新人RBコンビが1つずつ、WRジョーンズが1つ。

昨年急増した反則はかなり減らすことができたが、まだ物足りない。回数のわりに反則ヤーデージが多いのは、CBウィリアムズが第8週にパスインターフェア2回70ydsを取られたことと、不用意なパーソナルファウルが多いせいだろう。反則回数の上位は、LTバクティアリ(6)、CBウィリアムズ(5)、LGシットン(4)、RTバークレー(4)。

反則の種類別では、オフェンスのホールディング(17回)が飛び抜けていて、以下アンネセサリーラフネス(6回)、フォルススタート(5回)となっている。ディフェンスのオフサイド(エンクローチメント等も含む)はわずか2回しかない。

ディフェンス
Total 失点 ラン ラン(1回) ランTD Fum FumRec パス パス% パスavg パスTD INT Rating サック 3rd% Red
345.0 23.1 94.5 4.0 7回 8回 4回 250.5 60.0% 7.5 14回 3回 95.3 24回 36.7% 69.2%
15位 14位 5位 11位T 18位T 25位T 23位T 20位 21位 19位T 17位T 30位T 24位 12位 10位 32位

昨季11位まで回復したトータルディフェンスが今季は15位と、可もなく不可もなし。ターンオーバーの項で取り上げたように、テイクアウェイの少なさはおおいに物足りない。3rdダウン成功率を比較的低く抑えているのに、レッドゾーンTD率がNFL最下位の69.2%なのは、自陣に攻め込まれて脆いということか。これでよく失点が14位に留まっているものだ。

トータルヤーデージでは横ばいに近いが、その内容は大きく変化している。ラン守備がヤーデージで5位、1回平均11位タイと大きく向上したのに対し、パス守備はすべての数字が悪化している。とくに相手QBレーティング、インターセプト数の悪化がひどい。強力パスオフェンスとの対戦が多かったわけではなく(パス2位のDETはWRカルヴィン・ジョンソンを欠いていた)、ガーベッジタイムのTDが多かったことも言い訳にはならないだろう。

1試合あたりのサック数はほぼ横ばいで、1か月にわたって先発両OLBを欠いていたことを考えれば健闘している。今後はマシューズやペリーが戻ってくるのでパスラッシュ向上に期待したい。ただし今後対戦する8チームのうち、MINを除く7チームはパス攻撃で上位半分に入っている。

スペシャルチーム
Kickoff Punt Kickoff Ret. Punt Ret. Field Goals
Avg. TB TB率 Coverage Avg. In20 TB Coverage Net Avg. Long Avg. Long 成功率 回数
65.6 20回 31.0% 31.0 44.6 11回 4回 9.8 39.3 16.3 31 13.4 93 90.5% 19回
15位 16位 29位 32位 21位 24位T 19位T 22位 19位T 32位 28位 5位 1位 3位 3位

スペシャルチームでは、カバレッジチームとキックオフリターンが大きく数字を下げ、パントリターンとフィールドゴールが大きく成績を向上させている。

カバレッジチームの不振は、スペシャルチームの中核にケガや先発昇格する選手が多く、経験の浅いルーキーたちが投入されたせいだろう。キックオフカバレッジ31.0ydsがNFL最下位といっても、試合の中でそれほど大きな痛手になっているわけではない。いまはリターン回数そのものが多くなく、相手リターナーがエンドゾーン最奥部から走ればそれだけ無意味なヤーデージが増える。

キックオフのタッチバック率が低いのは残念。PマステイにしろKクロスビーにしろ、もう少し数多くエンドゾーンから蹴り出してほしかった。今後は天候が厳しくなるのでもっと飛ばなくなるはず。

最もひどいのはキックオフリターン。リターナーの人材不足とブロッキングの不振が重なり、エンドゾーンからリターンしたらまず20ydsまで到達できない。ここはシーズン半ばまで来ても光明は見えていない。いっぽうパントリターンは第5週からCBマイカ・ハイドを起用したことで大きく改善し、平均13.4ydsでNFL3位につけている。とくに速いリターナーではないが、縦に突っ込む思い切りのよさとタックルを振り払う強さがある。

Kメイソン・クロスビーのフィールドゴールは昨季63.6%(最下位)の大不振から立ち直り、なんと90.5%でNFL3位に。ただこれから気候が厳しくなってくれば、成功率は多少落ちてくるだろう。FG回数が増えているのはオフェンスのレッドゾーンTD率が下がったため。

Pティム・マステイのパントはまずまずといえる。ネット39.3ydsはこのままいけば球団史上最高の数字。パント30回のうち、相手はわずか8回しかリターンしていないので(NFL2番目に少ない)、リターン平均で9.8ydsを許しているといっても大きな痛手ではない。パント30回の内訳は、ダウン3回/アウトオブバウンズ6回/フェアキャッチ9回/タッチバック4回/リターン8回。タッチバックはもう少し減らしたいところ。

カテゴリ : Football