パッカーズ 最新ニュース

2015年7月10日

お知らせ

管理人より

Packer Zoneは更新を終了します。長らくのご愛顧ありがとうございました。

 

 

2015年5月29日

OTA: マシューズはILB組に

Organized Team Activities(OTA)が水曜から始まり、木曜は今年初めての公開練習が行われた。練習時間は1時間46分。労使協定によりフィジカルな練習はできない決まりとなっている。名目上は自由参加だが、私用による欠席者は今回はゼロ。昨季をインジャリーリザーブで終えた選手たちがすべて参加できたのもめでたいことだ。

3巡指名WRタイ・モンゴメリー、5巡指名QBブレット・ハンドリーはNFLルーキー・プレミア参加のため今回は欠席。これも労使協定で定められているイベントなので球団としては仕方がない。

2015年5月 9日

ドラフト外ルーキー17人と契約

木曜からはやくもルーキー・オリエンテーション・キャンプが始まり、ドラフト外契約17人(下表)がようやく発表になった。そのほか25人のルーキーが今キャンプにトライアウト参加。そうしたトライアウト組からも毎年数人が正式契約に至っている。

2015 Packers Rookie Free Agents
Pos. Name College ht. wt. 40走
RB John Crockett North Dakota State 6-0 217 4.55
RB Alonzo Harris Louisiana-Lafayette 6-1 237 4.68
WR Javess Blue Kentucky 6-0 188 4.56
WR Ricky Collins Texas A&M-Commerce 6-0 198 4.52
WR Adrian Coxson Stony Brook 6-1 209 4.46
WR Jimmie Hunt Missouri 6-0 208 4.55
WR Larry Pinkard Old Dominion 6-0 196 4.50
TE Mitchell Henry Western Kentucky 6-4 252 4.69
OT Fabbians Ebbele Arizona 6-8 315 5.55
OG Marcus Reed Fayetteville State 6-3 345 5.47
OG Matt Rotheram Pittsburgh 6-5 325 5.38
DT Lavon Hooks Mississippi 6-3 312 5.28
OLB Jermauria Rasco Louisiana State 6-3 252 4.77
OLB James Vaughters Stanford 6-2 254 4.87
ILB Tavarus Dantzler Bethune-Cookman 6-2 240 4.61
CB Bernard Blake Colorado State 5-11 178 4.51
CB Ladarius Gunter Miami 6-2 201 4.65

2015年5月 3日

6巡c指名はTEケナード・バックマン

パッカーズは6巡37位(全体213位)でTEケナード・バックマンを指名。前述のとおり5巡でトレードアップしたため7巡指名権がなく、これで今年のドラフトは終了となった。今年はオフェンスとディフェンスが4人ずつだった。7巡最後の選手が指名された瞬間からドラフト外選手との契約が始まっている。

6巡37位 | ケナード・バックマン Kennard Backman | Tight End | Alabama-Birmingham | Senior |
6-3 (191cm) | 258 lbs (117kg) | 40yds/4.66秒 | 1993年2月26日生 |

Bio : アトランタ近郊、ジョージア州オーステル出身。高校ではTE兼DLをプレーし、またバスケットボールでも活躍した。大学ではレッドシャツを経ず、1年目からスターターに定着。3年目の2013年はキャッチ302yds・2TD、4年目の昨季はキャッチ39回399yds・3TDを挙げた。

Strengths : がっちりした体型でアスレチック能力が高い。人混みでキャッチできるパスキャッチ能力があり、遠いパスにもアジャストして確保できる。ランアフターキャッチでもタフにヤードを稼ぐ。通常のTEだけでなく、H-バックやスプリット・エンドとしてもプレーしてきた。プロデイで出した4.66秒はコンバインならTE中3位にあたる。

Weaknesses : 身長はやや物足りない。走る姿勢が高く、スクリメージでのジャムでルートを乱されやすい。カットを切る際に鋭さがなく、相手からセパレートしにくい。ランでもパスプロでもブロッキング能力には疑問符がつく。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : プレーオフの戦犯TEブランドン・ボスティックが退団し、3番手TEの座が空いていた。スピードのあるバックマンを一人前に育てることができれば、バランス型のTEリチャード・ロジャースと面白いコンビになる。

UABの悲劇 : アラバマ大バーミンガム校のフットボール部は昨年12月に廃部が発表された。ディビジョンI校のフットボール部としては20年ぶり。学長が選手たちに廃部を伝えたときのビデオも有名になった。「クレイジーな状況だった。1つの部屋であれだけたくさんの大人が泣いているは初めて見た」とTEバックマン。

アラバマ大バーミンガム校 : パッカーズで公式戦に出た同大出身者はいない。他球団では、ファルコンズのWRロディ・ホワイトがもっとも有名。

バスケットボール : 「僕がフットボールを選んだ時には家族の多くが驚いた。バスケの方でスターになると期待されていたからだ。どこかの時点で1つに絞らなきゃいけない。ただ、バスケの経験はキャッチングですごく活きているよ」

紹介記事 : NFL.com / アラバマ大バーミンガム校

6巡b指名はDEクリスチャン・リンゴ

パッカーズは6巡34位(全体210位)でDEクリスチャン・リンゴ(ルイジアナ大ラファイエット校)を指名。かなりの無名選手で、評価記事が見当たらない。

6巡34位 | クリスチャン・リンゴ Christian Ringo | Defensive End | Louisiana-Lafayette | Senior |
6-1 (185cm) | 298 lbs (135kg) | 40yds/4.90秒 | 1992年3月10日生 |

Bio : ミシシッピ州都ジャクソン出身。高校では州全体の2ndチームに選ばれている。大学ではレッドシャツを経ず1年目からローテーション起用に加わり、2年目からスターターに。本人によると、4-3ディフェンスでは3テクニック、3-4ディフェンスでは4テクニックをプレー(どちらもガード/タックルの間だが、4の方が少し外目)。インサイドからの鋭いペネトレートが彼の強み。昨季は11.5サック(全米12位)、20.5ロスタックル(全米7位)を記録してカンファレンスの1stチームに選ばれた。

プロデイで出した4.90秒は、コンバインでのDT中3位にあたり、立ち幅跳びは3位にあたる。ProFootballFocusはDLのスリーパー候補として彼の名前を挙げていた。同サイトによると昨季彼の Pass Rushing Productivity は15.8で、DTとしては全米トップだったとのこと。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : パッカーズの3-4ディフェンスではディフェンシブエンドをプレーさせる予定。低い身長から鋭いパスラッシュ、ということでDEマイク・ダニエルズに似ているとマッカーシーHCはコメントしていた。指名後のインタビューでそれを聞いた本人は、「じつは彼のことは見たことがないんだ。ググってみるよ(笑)」

ルイジアナ大ラファイエット校 : パッカーズで公式戦に出た同大出身者はいない。他球団では、ベアーズで長年パッカーズを苦しめたCBチャールズ・ティルマン(今オフCARへ)、スティーラーズのCBアイク・テイラー(先日引退)といった有力選手がいる。

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紹介記事 : ルイジアナ大ラファイエット校

6巡a指名はFBアーロン・リプコウスキー

パッカーズは6巡30位(全体206位)でオクラホマ大のFBアーロン・リプコウスキーを指名。FBジョン・クーン(32歳)の後継者候補だ。いまどきフルバックは注目度が低く、情報が少ない。

6巡30位 | アーロン・リプコウスキー Aaron Ripkowski | Fullback | Oklahoma | Senior |
6-1 (185cm) | 257 lbs (117kg) | 40yds/4.69秒 |

Bio : テキサス州デイトン出身。大学ではレッドシャツを経ず、1年目から9試合に出場した。4年間で出場46試合、先発17試合。昨年はショートヤーデージ中心に3TDを記録。パスキャッチは通算8回41ydsだけだった。

Strengths : 申し分ない体格に恵まれた、古いタイプのフルバック。ヒザを曲げて低い姿勢を保ち、よいスピードでターゲットにぶつかっていく。パワフルにヒットする。毎試合1回か2回はチームメイトや観客を盛り上げるようなビッグヒットを繰り出す。インラインのタイトエンドとしてセットすることもあった。

Weaknesses : レシービング経験が非常に少ない。コンタクト前に頭を下げてしまい、一瞬ターゲットを見失うことがある。ブロックを保つために手の使い方を向上させる必要あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : FBジョン・クーンも32歳となり、契約も1年契約どまり。後継者候補を探す時期が来たということだろう。

テッド・トンプソンGM : 「試合の映像を見て気に入っていた。プロデイの内容もよく、(大学通算8キャッチだが)よいキャッチング能力を持っていると思った。グリーンベイ訪問もさせたが、とても明敏な若者だ」

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紹介記事 : NFL.com / オクラホマ大

5巡指名はQBブレット・ハンドリー

パッカーズは5巡でトレードアップし、全体147位でUCLAのQBブレット・ハンドリーを指名。トレードアップ(19スポット)の代償としてペイトリオッツに7巡(全体247位)指名権を譲渡した7巡指名なしはトンプソンGM時代に入って初めてのことだ。

QBハンドリーは非常にアスレチックな黒人クォーターバックで、世間では3巡か4巡あたりの前評判が多かった選手。ランで通算30TDを記録しているがポケット・パサーとしてはあまりにも粗削りで、NFLでは時間をかけて鍛える必要がありそうだ。

5巡11位 | ブレット・ハンドリー Brett Hundley | Quarterback | UCLA | Junior |
6-3 (191cm) | 226 lbs (103kg) | 40yds/4.63秒 | 1993年6月15日生 |

Bio : フェニックスの近郊、アリゾナ州チャンドラー出身。高校ではQBとして数々の栄誉に輝き、いわゆる5スター・リクルートとしてUCLAを選んだ。2011年はレッドシャツで過ごし、翌2012年からフル先発。いきなりパス3745yds・29TD・11INT/ラン355yds・9TDの活躍で、パス成功数の同大記録を作った。翌2013年もパス24TD/11TD。昨季はパス3155yds・22TD・5INT/ラン644yds・10TDを挙げ、カンファレンス2ndチームに選ばれた。

先発通算29勝11敗。3年連続で9勝以上を挙げた同大最初のQBとなった。通算75TDパスも同大記録。コンバインでは多くの部門でQBの上位に入り、身体能力の高さを見せた。NFL.comは似たタイプとしてQBジェイソン・キャンベル、CBSはQBランドール・カニンガムを挙げている。

Strengths : 立派な体格に恵まれ、肩の強さはエリート一歩手前ぐらい。先発1年目以来メカニックは進歩し、しっかりしたスパイラルで、NFLで求められるパスをすべてこなすことができる。パスのタイミングと正確性もまずまず。プレッシャーをかわして力強く走ることができ、オープンフィールドでのビジョンがよく、タックラーをかわす能力が高い。

落ち着きがあり、人間的に成熟している。フットボールへの熱意は非常に強い。最後の2年間はキャプテンを務めた。学業も熱心。

Weaknesses : ポケット・パサーとしての能力はおおいに物足りない。プレーアクション主体のショートパッシングゲームに守られてきた。プレッシャー認識など、ポケットでの注意力と落ち付きがなく、簡単に逃げ出すことがある。時おり無理なところに投げ込んだり、逆に躊躇したり、判断力は疑問符がつく。プログレッションで最初のレシーバーを見過ぎることがある。パスのタッチを加減する部分は向上の余地あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : トンプソンGMによると指名は予定していたものではなく、予想外の好選手が手の届くところに来たから、ということらしい。控えQBはスコット・トルジーンがいるが1年契約にすぎず、しっかりした控えを育てることができればそれに越したことはない。QBハンドリーは今年は3番手で修業し、来年夏に2番手争いができれば理想的ではないか。

ファミリー : 父はアリゾナ大でRBをプレー、叔父はウィチタ州立大でQBだった。

UCLA : パッカーズでUCLAといえば、Cマイク・フラナガン(在籍1998-05)がもっとも活躍した選手。2013年1巡のDEデイトン・ジョーンズ、同4巡のRBジョナサン・フランクリン(ケガで早期引退、チームの裏方に)のコンビも記憶に新しい。QBハンドリー本人は、「ジョナサン・フランクリンは僕にとってビッグ・ブラザーだった。僕はいつもアーロン・ロジャースについて質問攻めにしたよ。デイトン(ジョーンズ)がいてくれるのも嬉しい」と語っている。

背番号は7に決定。大学では17番だったが、パッカーズではWRアダムズが着けているため。

エリオット・ウルフ人事部長 : 「5巡で彼が残っていたことにはショックを受けた。面談での印象はいわばフットボール・オタクで、フットボールのことしか頭にない。自分のチームのオフェンスのことなら表も裏も知り尽くしていた」

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / UCLA / ゲーム映像集

Brett Hundley Highlights

4巡指名はILBジェイク・ライアン

パッカーズは4巡30位(全体129位)でミシガン大のILBジェイク・ライアンを指名。今度こそすんなりとニーズ・ピックだ。退団したA.J.ホークと入れ替わりに、またビッグテン・カンファレンスから白人ILBがやってきた。NFL.comでは、似たタイプとしてデズモンド・ビショップを挙げている。

4巡30位 | ジェイク・ライアン Jake Ryan | Linebacker | Michigan | Senior |
6-2⅜ (189cm) | 240 lbs (109kg) | 40yds/4.65秒 | 1992年2月27日生 |

Bio : クリーヴランド西方にあるオハイオ州ウェストレイク出身。大学ではレッドシャツを経て2011年にいきなりスターターの座をつかんだ。2012年にはOLB/DEとして88タックル、4.5サックを挙げてカンファレンス2ndチームに選出。大学3年目の2013年春にヒザ前十字靭帯を断裂したが、10月には復帰してその後フル先発した。大学最終年の昨季、(4-3ディフェンスの)アウトサイドからミドルにコンバートされ、112タックルを記録。カンファレンスの1stチームにも選ばれた。

Strengths : タフでフィジカルなLB。ボールキャリアーへの詰めが速い。忠実にギャップを守り、タックリングが力強い。ゾーン・カバレッジもいい。LBならどこでもこなせ、どのスキームにも対応できる。よいパスラッシュ能力を持っている。最後の2年間はキャプテンを務めた。フットボール漬けの人間で、フィルム・スタディに非常に熱心なことでも有名。

Weaknesses : アスレチック能力には限界がある。インサイド経験が浅いので嗅覚を磨く必要あり。昨季は相手ブロッカーを振り切るのに手間取ることがあったが、経験を積むうちによくなるはず。ヒザ前十字靭帯断裂の経験あり。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : CBと並んで最大のニーズとされていたポジション。4巡指名では即戦力とはいえないが、彼またはカール・ブラッドフォードが台頭してくれれば、クレイ・マシューズを本来のアウトサイドに戻すことができる。キャンプでのポジション争いが楽しみだ。

フットボール一家 : 祖父フランシスはゼイヴィア大でDT、父ティムはウェイク・フォレスト大(1980-84)でWR、兄コナーはボール州立大でWRだった。

ミシガン大 : 名門大だけに、パッカーズで公式戦出場した同大出身者はこれまで28人もいる。近年ではなんといってもCB/Sチャールズ・ウッドソン。第31回スーパーボウルMVPのWR/KRデズモンド・ハワードも懐かしい名前。60年代黄金期のTEロン・クレイマー、70年代から80年代にかけてディフェンスを引っ張ったLBジョン・アンダーソンもいる。パッカーズからドラフトされたミシガン大選手となると、そのLBアンダーソン(1978年1巡)以来37年ぶり。

背番号47 : A.J.ホークもクレイ・マシューズも、大学時代の背番号はライアンとおなじ47番だった。ライアンはパッカーズでも47番を着けることに決まった。

エリオット・ウルフ人事部長 : 「タフで、頭がよく、嗅覚があり、アスレチックだ。パスカバレッジも非常にいい。3ダウンILBは絶滅危惧種になってきたが、彼ならそうなれる力がある」。 即先発させる必要があるか、との質問には 「すぐにプレーする必要があるとは思わない」

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / ミシガン大 / ゲーム映像集

Jake Ryan (Michigan) vs. Indiana (2014)

2015年5月 2日

3巡指名はWRタイ・モンゴメリー

パッカーズは3巡30位(全体94位)でスタンフォード大のWR/KRタイ・モンゴメリーを指名。リターナーとして素晴らしい実績を残している選手だ。ドラフト2日目でもILBを獲らなかったことで、クレイ・マシューズは今年もILBをプレーすることが濃厚になったのではないか。昨年4巡指名のILBカール・ブラッドフォードをそれだけ高く評価しているから、という見る向きもある。

3巡30位 | タイ・モンゴメリー Ty Montgomery | Wide Receiver | Stanford | Senior |
6-0 (183cm) | 221 lbs (100kg) | 40yds/4.55秒 | 1993年1月22日生 |

Bio : テキサス州ダラス出身。高校ではフットボール、野球、ラクロス、陸上で活躍。スタンフォード大ではレッドシャツを経ず1年目からキックオフリターナーを務め、WRとしても4試合に先発した。3年目の2013年に大ブレークし、キャッチ61回958yds・10TD、キックオフリターン平均30.3yds・2TDを挙げ、カンファレンスの1stチーム(KRとして)および2ndチーム(WRとして)、オールアメリカンにも選ばれた。オール・パーパス2208ydsは同大史上3位。

4年目の2014年シーズンはキャッチ61回604yds・3TDと成績を落としたが、クイックスクリーンなどが増えてダウンフィールドでのキャッチが減ったのが原因らしい。この年はパントリターナーも務めて12回平均19.8yds・2TDと素晴らしい成績だった。40yds走はコンバインでは4.55秒と今ひとつだったが、プロデイでは10ポンド減量して4.38秒を出した。

Strengths : まるでRBのような分厚い体型。下半身ががっちりしていて腕も長い。ランアフターキャッチやキックリターンのように、ボールを持ってからの動きが素晴らしい。ショートからミドルレンジへのパスでDBからセパレートする加速とクイックネスがあり、アーム・タックルを破っていく。密集したミドルでキャッチするタフネスと集中力があり、ビッグヒットを恐れない。テイルバックやワイルドキャットQBの経験もある。熱心なブロッカーで、ボールキャリアーのためにうまくアングルを作る。今ドラフトでの最高のリターナーの1人と目されている。

責任感が強く、練習熱心。物静かだが、行動でお手本を示すタイプ。各球団との面談も評判がよかった。学業の厳しいスタンフォードで政治学を専攻。

Weaknesses : キャッチングが不安定で、(手でなく)体で受けてしまうことがある。体から遠いボールのキャッチがうまくない。過去3年間で落球16回、ファンブル3回。ルート・ランニングをもっと磨く必要がある。TDを量産したのは3年時だけで、昨年は自信を失ったのではないかとの懸念がスカウトたちにはあるらしい。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : 考えてみれば、2014年パッカーズ最大の弱点はディフェンスよりもキックオフリターナーだった。その最大の穴がすっぽりと埋まり、WRアブレデリス(昨年5巡もACL断裂)の回復をアテにしなくてすむ。これでWRコブやCBハイドをリターナー任務から解放できる見通しが立った。

今年はTEが不作でWRが大豊作らしいので、オフェンスの武器を増やすにはWRの方がマシ、ということはあっただろう。当面は4番手WRを争い、うまくいけば数年前のような強力WR陣を再現することができるかもしれない。悪い方へ転べば、WRコーダレル・パターソン(MINの2013年1巡)のように使いどころの難しい選手になりかねない。

テッド・トンプソンGM : 「私がこの球団に来たときから、QBはブレット・ファーヴやアーロン・ロジャースだ。だから彼らが投げる相手をできるだけ獲ろうと努力してるよ」

サム・シール(西部地区担当スカウト) : 「デカいランドール・コブ」 「ボールに触れるや、ホールに突っ込んでいく。デカく、破壊力がある。彼なら入団すぐからスペシャルチームの連中をプッシュしてチームに貢献してくれると私は信じている」

サム・シールは息子のリッキー(控えRB)がスタンフォードでWRモンゴメリーとチームメイト。そのため、この4年間は息子の試合でWRモンゴメリーをよく観ていたという。

スタンフォード大 : パッカーズでスタンフォード大といえば、なんといっても殿堂入りWRのジェームズ・ロフトン(在籍1978-86)。その他は目だった選手はいない。

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / スタンフォード大 / ゲーム映像集

Ty Montgomery Highlights

2巡指名はCBクインテン・ロリンズ

パッカーズは2巡30位(全体62位)でマイアミ大(オハイオ)のCBクインテン・ロリンズを指名。なんと昨日に続いてCB2連発となった。いくらプレミア・ポジションといっても他のニーズを無視しての指名はやはり驚きで、それほど「逃せないタレント」だったということだろう。大学4年間バスケで活躍した後、フットボールを1年間だけプレーした変わり種で、伸びシロは大きそうだ。

2巡30位 | クインテン・ロリンズ Quinten Rollins | Cornerback | Miami (Ohio) | Senior |
5-11 (180cm) | 195 lbs (88kg) | 40yds/4.57秒 | 1992年7月 生 |

Bio : オハイオ州ウィルミントン出身。高校ではアメフトとバスケをプレー。故郷に近いマイアミ大(オハイオ)に進むと、バスケでポイントガードとして4年間活躍。106試合先発(同大史上9位)、通算214スティール(2位)、通算391アシスト(4位)の記録を残した。2013-14シーズンの平均2.6スティールはカンファレンス1位。このうち2年間はキャプテンを務めた。

昨年フットボール部に加わると、7インターセプト、16ブレークアップ、4ロスタックルなどを記録。いきなりカンファレンスのディフェンス最優秀選手に選ばれ、ドラフト2巡候補と目されるようになった。

Strengths : 嗅覚に優れている。ボールスキルは非常に高く、プレイメーカーとしての能力は申し分ない。上体から腰回りまでしっかりした体があり、ランサポートもアグレッシブでフィジカル。ランに素早く反応し、しっかり抱え込んでタックルできる。競争心がとても強く、非常に練習熱心。インテリジェントで礼儀正しい。

バスケットボールの経験は、とくに横方向の動きにプラス(ポイントガードはディフェンスでとんでもないクイックネスを求められる)。自分の方にパスが来たときのレーティングはわずか45.6。

Weaknesses : 当然フットボール経験は十分でない。4.57秒の直線スピードは物足りない。コンバインの各種目ではCB中上位に入っていない。足のクイックネスに頼りすぎるきらいがあり、正しいテクニックを磨く必要がある。アンダーニースへのパスを狙おうとしてダブル・ムーヴで抜かれるなど、ギャンブル的な性向が裏目に出ることがある。バスケットボールが彼の"First Love"であり、フットボールへの愛情はどうなのだろうか。

◆ ◆ ◆

チーム事情 : CB2人がFA退団した穴をドラフト1巡・2巡で埋めることに。CBディミトリ・グッドソン(昨年6巡)の成長も見込め、キャンプでのポジション争いがたいへん楽しみになった。

連続CB指名 : パッカーズは1999年に1巡から3巡まで3連続でDBを指名したことがある。このときは1巡のSアントワン・エドワーズがイマイチ、2巡CBフレッド・ヴィンソンは大ケガのあとRBアーマン・グリーンとトレード、3巡CBマイク・マッケンジーはスターターとして成功を収めた。

元バスケットボール選手 : バスケのポイントガードといえば、昨年6巡指名のCBディミトリ・グッドソンと同じ。どちらのスポーツでもロリンズの方が上だったようだが、バスケ部は不振が続いていてNCAAトーナメント出場経験はない。

本人のコメント : 「大学で1年しかプレーしていないし、技術が磨かれているとはとても言えない。AからZまで、すべてにおいて向上が必要だ。プロについていけるようになるのが楽しみだよ」

同大のジョン・ハウザーDBコーチ : 「あれほど的確にボールの位置を把握し、ボールにアタックしてキャッチできる人間は地球上にそう多くない。とても自信に満ちた選手だ。4年バスケをやってフットボールに転向して、なんのブランクも感じさせなかったんだからね。ポイントガードとコーナーバックは動きの面でよく似ている。目の前の相手を守るとき、バスケットへのルートを守る位置に自分の体を置く。とてもよく似てるんだ。目と手の連携もそう。ボールをキャッチし、パスし、シュートする。同じ能力をディフェンシブバックとして活かせるんだ」

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紹介記事 : NFL.com / ESPN / CBS Sportsline / マイアミ大(オハイオ) / ゲーム映像集

Quinten Rollins Highlights