グリーンベイ・パッカーズ 最新ニュース

2010年7月31日

Day 0: SSビグビーはPUPリスト

選手たちは木曜にセントノーバート大に集合し、金曜にフィジカルチェックとミーティングとコンディショニングテストを受けた。フットボール練習は土曜から始まる。

1巡指名LTブライアン・ブラガがサイン

キャンプ練習開始前日、1巡23位指名のLTブライアン・ブラガがパッカーズとの契約にサインした。ESPNによると総額$14.75ミリオンの5年契約、そのうち$8.76ミリオンが保証されている、とのこと。これで今年のパッカーズはホールドアウトなく全員がキャンプ初日から参加することになった。以下は過去10年間の1巡指名選手のホールドアウト日数をまとめたもの。

2001年 10位 DEジャマール・レイノルズ 0日
2002年 20位 WRジャヴォン・ウォーカー 0日
2003年 29位 LBニック・バーネット 1日遅れ
2004年 25位 CBアマド・キャロル 2日遅れ
2005年 24位 QBアーロン・ロジャース 2日遅れ
2006年 5位 LB A.J.ホーク 1日遅れ
2007年 16位 DEジャスティン・ハレル 0日
2008年   1巡指名なし。2巡の3人とも遅れずに合流 
2009年 9位 NT B.J.ラジ  13日遅れ
2010年 23位 LTブライアン・ブラガ 0日

LTブラガと入れ替わりに、パッカーズはドラフト外ルーキーのNTアレリック・マリンズ(ノースカロライナ大)を reserve / did not report listに入れ、同じくドラフト外のLBジョン・ラッセル(ウェイクフォレスト大)を解雇して、ロースターを80人枠に収めた。

ふつう reserve / did not report list には、現役続行を迷っているなどの理由でキャンプ合流が遅れている選手が入ることが多いが、今回の場合、マリンズ本人が別の道に進むことに決めた、とマッカーシーHCは説明している。コンバインの際に心雑音が見つかった(ただしミニキャンプではフィジカルチェックに合格)選手なので、健康面での不安による決断かもしれない。解雇や引退扱いにしないのは、本人の気が変わったときに備えてのことだろう。

2010年7月30日

グリーンベイ・パッカーズ株主総会

毎年恒例、グリーンベイ・パッカーズ株主総会が開催され、約8300人の株主がランボーフィールドに集まった(写真集1写真集2)。1人の株主につき4人のゲストを同行できるため、出席したファンの数はもっとずっと多い。今年は特別ゲストとしてNFLコミッショナーのロジャー・グッデルも出席し、総会終了後にはファンとのQ&Aセッションも行われた。

2010年7月29日

SSアタリ・ビグビーがRFAテンダーにサイン

今春パッカーズからオファーされたRFAテンダーにSSアタリ・ビグビーがようやくサイン。チームの制限つきフリーエージェント(RFA)8人の中で彼だけがサインを渋り、ミニキャンプも欠席していた。ビグビーがサインしたことで、今週末からのトレーニングキャンプには(新人LTブラガを除いて)全員の初日からの参加が確定。過去5年間で4回目のことだ。(2007年にはRBグラントがキャンプ序盤をホールドアウトしている)

契約延長を望むSSアタリ・ビグビーだが、球団からの評価は決して高くはなく、まともな長期契約の話は全くなかったらしい。ここまで意地を張ったことで、3巡ルーキーのSSモーガン・バーネットに1stチームでプレーするチャンスを与えただけ、という結果になった。ダレン・ペリー・セーフティコーチは、「スターターの座はビグビーのものだが、激しい競争が待っている」としている。

トレーニングキャンプの見どころ 4

今トレーニングキャンプの見どころ、最後はディフェンシブバックとスペシャルチームについて。

CB コーナーバック

チャールズ・ウッドソンがNFL最優秀ディフェンス選手に選ばれる最高のシーズンを過ごしたいっぽう、相棒のアル・ハリスはヒザの前十字靭帯(ACL)断裂で長期リハビリを強いられることに。今季はトラモン・ウィリアムズをスターターとしてプレーさせつつ、ハリスの回復を待つシーズンになりそうだ。とりあえず Physically Unable to Perform(PUP) リストでキャンプ初日を迎えるのではないか。

同じくACL断裂のウィル・ブラックモンはセーフティにコンバート。3番手/ニッケルバックはブランドン・アンダーウッド(昨年6巡)とパット・リー(2008年2巡)が争うことになりそう。もし彼らの成長がイマイチでベテランのジャレット・ブッシュの出番が増えるなら、来春ドラフトではCBを1巡指名する可能性が高くなる。

ロースター枠は通常6人。ハリスがキャンプ途中でロースターに復帰できたとすると、ウッドソン、ハリス、ウィリアムズ、アンダーウッド、リーまでがほぼ当確。最後の枠をブッシュ、ジョシュ・ベル、ドラフト外ルーキーのサム・シールズあたりが争う。ハリスがPUPリストのまま開幕を迎えるなら、もう1つ空きができる。シーズンが進んでケガ人が増えたら、ブラックモンをCBに戻す手もある。

ラジオ解説ラリー・マッカレン : 「相手選手にぴったりついて走れるかだ。クォーターバックを振り向いていたら速くは走れない。レシーバーがボールを見て、DBも見る。それからどう反応するか。ボールに手が届いているか。それとも相手WRが常に勝ってしまうか」

「いつだって、スピードがすべてじゃない。スクリメージ上で強くジャムして相手をルートから押し出してしまうようなコーナーバックが望ましい。それから、7on7のような練習を見るときは気を付けることだ。パスラッシュがないのだから、オフェンスが80%は勝って当たり前なんだ」

S セーフティ

FSニック・コリンズはインターセプトを量産して2年連続プロボウルに選ばれ、今春は大型の契約延長も手に入れた。対照的にSSアタリ・ビグビーは物足りないシーズンが2年続き、契約最終年を迎えている。チームはドラフト3巡でトレードアップしてSSモーガン・バーネットを獲得し、ビグビーと競わせる構え。そのうえビグビーがRFAテンダーへのサインを拒んでOTAやミニキャンプを休んだため、SSバーネットは1stチームでプレーする機会がたっぷり与えられ、これまでの評判は非常にいい。ディフェンスでは今夏もっとも注目される先発争いとなった。

ロースター枠は通常4人で、5人になることは滅多にない。上記3人が当確とすると、最後の枠をデリック・マーティン、チャーリー・ペプラー、ウィル・ブラックモン(CBからの転向)の3人が激しく争うことになる。セーフティとしてのプレー内容よりスペシャルチームでの働きが重要になるのではないか。

ST スペシャルチーム

ロングスナッパーのブレット・グードはまったく問題なし。キッカーのメイソン・クロスビーも、プレシーズンでよほど不調に陥らなければ大丈夫そう。問題は、ティム・マステイとクリス・ブライアンのパンター争いだけだろう。今のところほぼ互角だが、どちらかが勝つと決まったわけではなく、外部から獲得した選手で決まる可能性はかなりある。今年もキャンプ後半から開幕まで、他球団から解雇されてくるパンターに注目せざるをえない。

もうひとつの問題はリターナー。キックオフリターナーは控えWR/RB陣で何とかなるかもしれないが、パントリターナーは技術的に格段に難しく、ただスピードや突破力があればよいというものではない。CBトラモン・ウィリアムズは実績があるが、先発CBをリターナー起用するのはできれば避けたい。となるとやはりブラックモンだが、ACL断裂からのリハビリ途上、しかもCBからSへのコンバートとあって、ロースター入り自体が危うい状況にある。

2010年7月28日

2巡指名DEマイク・ニールが契約

2巡指名のDEマイク・ニールがパッカーズとの契約にサイン。おそらく総額$3.4ミリオン前後の4年契約と思われる。彼の直前および直後に指名された選手が相次いで契約して金額が判明したため、ニールも時間の問題であろうと見られていた。地元記者がTwitterでニール本人に交渉の様子を聞くと、数分後に「合意したよ! レッツゴー、ブラガ!」と本人。非常に現代風な成り行きで契約判明となった。

ニールが言っていたように、残るは1巡23位指名のLTブライアン・ブラガだけとなった。すでに1巡24位のWRデズ・ブライアント(DAL)が契約しているので、目標金額がわかりやすく、交渉は進めやすいはず。

元RGハリー・ガルブレイスが死去

1993年から95年まで先発右ガードを務めたハリー・ガルブレイスが45歳で死去。彼がトレーニングコーチをしていたテネシー大が発表した。死因は明らかにされていない。

テネシー大から1988年ドラフト8巡指名でドルフィンズに入団した彼は、1年目からスターターとなってオール・ルーキーチームにも選出。プロ6年目の1993年、大学の先輩DEレジー・ホワイトとともにパッカーズにFA移籍し、先発右ガードとして3年間活躍した。RGアダム・ティマーマンの前任者ということになる。

パッカーズ退団後ジェッツで1年プレーしてから引退すると、テネシー州立大やハンプトン大などのOLコーチを務め、2年前に母校テネシー大に移っていた。

2010年7月27日

トレーニングキャンプの見どころ 3

今トレーニングキャンプの見どころをポジションごとに紹介する第3回。また、練習ではどこを見ればよいか、という専門家のアドバイスも。

DL ディフェンシブライン

昨季は期待を大きく上回る働きでラン守備NFL1位の原動力となった。その一角の左DEジョニー・ジョリーが出場停止で今季出られないのは痛いが、チーム側は処分を予想してそれなりに準備してきた。ドラフト2巡でDEマイク・ニール、7巡でDE C.J.ウィルソンを指名し、ライアン・ピケットをNTから左DEに移してB.J.ラジを先発NTに固定。ジョリーがいてもいなくても今季の課題は3rdダウンでのパスラッシュ向上であり、ラジの先発昇格やニール指名はパスラッシュ強化の意図もある。

1年目にあまり活躍できなかったNTラジ(1巡9位指名)がポテンシャルを発揮してくれればDL陣全体の破壊力がアップするが、タフなポジションでシーズンを通して働ける耐久性があるのかどうか。今年はピケットをNTに固定できないだけに、ラジの健康とタフネスが重要になりそう。DEニールは期待の2巡指名といっても、ポジションの性格からして1年目から大きな貢献は期待できない。DEジャリアス・ウィン(昨年6巡)の成長は見込めるが、DEジャスティン・ハレル(2007年1巡20位)の腰痛がぶり返さない保証はない。

3-4転換2年目なのでよくわからないが、ロースター枠は通常6人ぐらい。昨季は開幕時が6人、途中でNTアンソニー・トリビオがプラクティス・スクワッドから昇格して7人だった。今年は、左DEピケット、NTラジ、右DEジェンキンズ、DEニールまでの4人は当確。残りの2枠(または3枠)をDEウィン、7巡指名DEウィルソン、DEハレル、DEロナルド・タリー、NTトリビオの5人で争うことになりそう。

ラジオ解説ラリー・マッカレン : 「練習で見るのは、その選手が相手をヒットしたとき何かが起きるかだ。ただ押しただけなのか、それとも相手が後ろへ崩されるか。サイズがあるだけではダメ。デカくてケンカ好きって奴なら酒場でも見つけられる。サイズとクイックネスだ。そうなると簡単には手に入らない」

「パスラッシャーは手と足を激しく動かし、優位になれるところを探る。この手がダメならあちら、とね。デカいオフェンシブラインマンを相手に正面から揉み合うだけでは、相手の思うつぼだ」

OLB アウトサイドラインバッカー

昨季は新人OLBクレイ・マシューズが右サイドで大活躍し、10サックを挙げてプロボウルにも選ばれた。左OLBでは元プロボウルDEのアーロン・キャンプマン(11週にACL断裂)がいまひとつで、彼の負傷後に台頭したOLBブラッド・ジョーンズ(7巡ルーキー)の方が3-4ディフェンスに合っていた。今春はキャンプマンと再契約せず、ジョーンズが名実ともにスターターに。ジェレミー・トンプソンは首のケガで引退を余儀なくされた。層が薄くなったのにドラフトでパスラッシュLBを指名しなかったのは意外だ。

課題のパスラッシュ向上にもっとも必要なのはジョーンズのパワーアップだ。先発の2年目コンビに続くのはベテランのブレイディ・ポピンガ、昨季途中でプラクティス・スクワッドから昇格したシリル・オビザー、ドラフト外ルーキーのフランク・ゾンボ(セントラルミシガン大)とジョン・ラッセル(ウェイクフォレスト大)。ロースター枠は4人または5人だが、現状では低レベルの控え争いに見える。スターターが負傷した場合、不器用なポピンガを昇格させるより、オールラウンドなILBブランドン・チラーをアウトサイドに回す方が得策だろう。また、開幕までに補強するとしたら、このポジションが最も可能性が高い。

OLBクレイ・マシューズ : 「大学を出たばかりで、パスラッシュができてカバレッジにも下がれる真のアウトサイドLBを見つけるのは難しい。どちらかが得意という選手ならいるけれど、両方兼ね備えている選手はまれだ。パスラッシュができ、カバレッジに下がることができ、タイトエンドと真っ向からやりあえる選手が望ましい」

「4-3のDEとは違って、全プレーでパスラッシュするわけじゃないからね。非常に動きが柔らかく機動力に富んだ、なんでもこなせる選手でないと。セーフティとラインバッカーとラインマンを合わせたようなプレーが必要なんだ」

ILB インサイドラインバッカー

昨季はニック・バーネットがACL手術から復活を果たし、ディフェンス躍進に貢献。A.J.ホークもまずまずの働きを見せたが、パスシチュエーションではブランドン・チラーがホークに代わって入る。今年も似たような起用法になるものと思われ、前述のようにチラーがアウトサイドを兼ねるかどうかだけ。4人目はプロ4年目のデズモンド・ビショップで、4人枠だとすれば、ここまでの4人でほぼ決まり。OLBの控えが低レベルなら、ILBの5人目としてドラフト外ルーキーが食い込む可能性はある。

ドム・ケイパースDC : 「プレーコールを出す選手たちだ。フロントラインをセットさせ、アジャストメントの指示も出す。セーフティがセカンダリーのアジャストメントをするようにね。相手の意図を読み、チームメイトとコミュニケートする、リーダーシップとインテリジェンスがなければならない」

「オールラウンドなエリート級アスリートが望ましい。チームによっては、ガードに勝てるような大きくフィジカルなILBを求めるチームもあるが、我々は違うんだ。私はウチの4人全員を気に入っている。彼らはサイドラインからサイドラインまで追いかけることのできるアスレチックな選手だから」

2010年7月25日

トレーニングキャンプの見どころ 2

今トレーニングキャンプの見どころをポジションごとに紹介する第2回。また、練習ではどこを見ればよいか、という専門家のアドバイスも。

WR ワイドレシーバー

グレッグ・ジェニングスとドナルド・ドライバーの先発コンビと、ジョーディ・ネルソンとジェームズ・ジョーンズの3番手争い、という図式は昨年とまったく同じで、(トレードでもないかぎり)上位4人のロースター入りは確定している。ネルソンは2年目の昨季伸び悩んだが、今春のOTAやミニキャンプではもっとも評判がよかった。実質3番手レシーバーのTEフィンリーがいるので数字を稼ぐのは大変だが、将来スターターになれることを証明してほしいシーズンだ。ジョーンズは今年が契約最終年。

例年どおり5人枠とすれば、最後の枠を残り6人で争うことになる。順当ならばブレット・スウェイン(2008年7巡)が5番手だが、昨年10月にヒザの前十字靭帯(ACL)を断裂してリハビリ途上。カナダ人ルーキー、ショーン・ゴアはけっこう評判がいい。RB陣同様、リターナーとしてアピールできれば5番手争いで有利になる。場合によっては6人枠もなくはないが、OL等の枠を増やす方が重要だろう。

ジョー・フィルビンOC : 「その選手がオープンになれるかだ。コーチは(机上で)プレーを組み立てることはできるが、じっさいは選手がフィールド上で相手を打ち負かすことができるかだ。フットボールは今でも1on1の競技だよ。欲しいのはマンカバレッジを破れる選手、スクリメージラインで勝てる選手、スピードで相手を引き離せて、最終的にはボールをキャッチできる選手だ。大事なのは結果を出せることだ。サイズがすごくても、40yds走が速くても、フィールドで結果を出せなければね」

「よいルートランナーとは、見えないラインをきっちりなぞることだけではないんだ。ルートの一番最初のスクリメージ上のところで(相手に勝てるかが)勝敗が分かれる。プレスカバレッジが相手なら、相手のバンプに対抗し、正しいテクニックを使って抜け出せるかが、よい目安になる」

TE タイトエンド

ジャーマイケル・フィンリーがエースTEに成長し、2番手は元スターターのドナルド・リー。3番手をスペンサー・ヘイヴナーと新人アンドリュー・クウォレスが争う。ドナルド・リーは昨季落球率14.6%のスランプだったうえ$2ミリオンの(控えにしては)高額サラリー。そのためクビが危ないとの見方もあるが、TE転向2年目のヘイヴナーと新人クウォレスに控えを任せるのはリスクが大きすぎるのでは。

通常ロースターは3人枠だが、ベテランの安心感とクウォレスの将来性をどちらも犠牲にしないために、4人枠とすることも考えられる。昨年のFB陣(3人体制)と似た状況だ。バイクで飲酒事故を起こしたヘイヴナーは、スペシャルチームでも存在価値をアピールしたい。

TEドナルド・リー : 「いちばん大事なところ? パッドレベル(笑)。それじゃつまらない? でも実際、そこを見ればその選手の多くがわかるんだよ。ブロッキングでもルートを走るのでも、パッドレベルを一番低くしたヤツが常に勝つ」

OL オフェンシブライン

LTクリフトンとRTタウシャーの両方と再契約できたうえ、ドラフト1巡でLTブライアン・ブラガ、5巡でG/Tマーシャル・ニューハウスを獲ったことで、ぐっと層が厚くなった。そのため、ここ数年と比べると控え組が複数ポジションを兼任することが少なくなりそうだ。

今のところ先発は昨季と同じで、LTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャーの5人。ブラガは左タックル修業に専念する予定で、ジェイソン・スピッツは左ガードの先発争いとセンターの控え。2年目T.J.ラングは右タックルでタウシャーを脅かせるかどうか。スターターが最も危ないのはLGカレッジだが、これまでもピンチに陥るたびに奮起して先発の座を守ってきたので侮れない。しかも今年はコントラクト・イヤーなので、なおさら必死に頑張ることだろう。

ここまでに挙げた8人がロースター合格圏内で、例年どおり9人枠ならばあと1人、10人枠でもあと2人しか残れない。最後の枠を争うのは、5巡ルーキーのG/Tニューハウス、昨季ドラフト外からロースター入りしたG/Cエヴァン・ディートリック=スミス、昨季先発RTで大コケしたT/Gアレン・バーバー、今春かなりの成長を見せた(らしい)RTブレノ・ジャコミニ。ただジャコミニは右タックルしかできないのが弱み。

ラジオ解説ラリー・マッカレン(元センター) : 「左タックルの(パスプロテクションに退がる)フットワークでは、1歩目が45度のアングルでなければならない。あまり後ろすぎてはダメだ。決してクォーターバックへの道を開けるな! 必要なのは力強い横への動きだ。逆に1歩目が前に行ってしまったら、あっという間にかわされて窮地に陥る」

「私がブライアン・ブラガのためにパスブロッキングの教材テープを探すなら、チャド・クリフトンが素晴らしいお手本だ。最初にセットするときの両足の動き、それから相手に手を置き、パンチする、そのタイミング。相手に合わせて両足をスライドさせ、相手の動きを逸らす。足と手をうまく使う、それがタックルというポジションだ」

2010年7月23日

トレーニングキャンプの見どころ 1

今年は全ポジション全選手を紹介するのは断念し、各ポジションの先発争いやロースター争いに絞って、今トレーニングキャンプの見どころを紹介する。また、練習を見学するときにどこを見ればよいか、という専門家のアドバイスも取り上げてみた。

QB クォーターバック

エースのアーロン・ロジャース、2番手マット・フリン、3番手グレアム・ハレルという序列はまったく動かない。テキサス工科大で大活躍したハレルが控えQBとしてやっていける器だとしても、今年2番手を争うのは無理だろう。今年は3番手としてロースター入りできるか、それとも2人枠としてプラクティス・スクワッドに留まるか、そのどちらかだ。ロースター入りするためには、「他球団に獲られたくない有望な若手」ということを証明するしかない。

ラジオ解説ラリー・マッカレン : 「まず見るのはリリースだ。余計なワインドアップで時間をかけていたら、それはよくない。レシーバーがカットを切る前にボールを投げているか。よいQBは予測に優れ、ワイドオープンになる前に、カットを切る前に投げられる。それは、レシーバーとの呼吸が合っていて、ディフェンスの先を行っている、ということも意味する。パスの軌道が直線的なのと弧を描くのとどちらがいいか? それは結果を見るしかない。軌道がどちらであろうと、大事なのは結果だ」

RB ランニングバック

今オフはアーマン・グリーンとの再契約を見送り、ドラフト6巡でジェームズ・スタークスを指名した。昨季1253yds、11TD(どちらもNFL7位)を記録したライアン・グラントは不動のスターターで、ブランドン・ジャクソンも3rdダウンバックとしての安定感が買われているので、ロースター入りはおそらく大丈夫。例年どおり3人枠だとすると、最後の枠をスタークス、ドラフト外のクイン・ポーター、昨季プラクティス・スクワッドにいたクレッグ・ランプキンの3人が争うことになる。

順当なら3人目は万能型のスタークス。ポーターはディビジョンIIながら通算24TDを挙げ、WR経験もあるのでレシービング(通算68回887yds)が上手く、キックオフリターナー実績(平均32.0yds)もある。ランプキンは在籍3年目になるので、伸びシロの点でむしろ不利かもしれない。さほどレベルの高いユニットではないので、4人目でロースター入りするにはプレシーズンでキックオフリターナーとして活躍する必要がありそう。

RBライアン・グラント : 「優れたランナーはパッドレベルがよく、よい脚がある。穴に飛び込み、抜け出すところでそれがわかる。力強い動きはよいパッドレベルから生まれる。フットボールは低いところで行われるんだ。パッドレベルを低くしろ、というのはタックルをかいくぐるためだ。ヒザをしっかり曲げればパワーも増し、瞬発力も生まれる。こういうふうにヒザを曲げ、頭は高くするんだ」

RBブランドン・ジャクソン : 「ボールセキュリティのために、ボールを高くタイトに抱えているかどうか。RBがボールを持ったときには必ずそこを見るべきだよ。片手でしっかり持ち、もう片方の手でそれをカバーする。そうした基本をすべて実行しなきゃならない」

FB フルバック

プロ5年目のジョン・クーン、4年目のコーリー・ホール、2年目のクイン・ジョンソンの3人で新戦力はなし。昨季は超異例の3人体制だったが、今年はそんな贅沢は無理だろう。ハマったときのランブロッキングの迫力ではジョンソンが勝るものの、昨季のレシービングはひどいものだった。ベテラン2人はどんぐりの背比べといってもいいが、スペシャルチームでの貢献はかなり大きい。元RBのクーンはショートヤーデージでボールが持てる。大学でスターLBだったホールはまだ多少伸びシロがあるかもしれない。

5巡指名のジョンソンが成長するのを待ってベテランのどちらかを切る、というのが既定路線だったと思われるが、今春はジョンソンのスペシャルチームでのさらなる成長を求める首脳陣コメントがあったところを見ると、ジョンソンの現状に不満があるのかもしれない。ジョンソンが競り負けて解雇されるようでは、ユニットとしては今年も伸び悩みが続くことになってしまう。逆にベテランを引き離して先発の座を固めるようなら、ラン攻撃はさらに上を狙えるかもしれない。