今季レギュラーシーズンのチームスタッツのまとめ。プレーオフの数字は含まない。今季前半終了時・2009年・2008年のスタッツも参照のこと。
ディフェンス | |||||||||||||||
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Total | 失点 | ラン | ラン(1回) | ランTD | Fum | FumRec | パス | パス% | パスavg | パスTD | INT | Rating | サック | 3rd% | Red |
309.1 | 15.0 | 114.9 | 4.7 | 6回 | 22回 | 8回 | 194.2 | 56.2% | 6.5 | 16回 | 24回 | 67.2 | 47回 | 36.2% | 48.4% |
5位 | 2位 | 18位 | 28位 | 3位 | 15位T | 24位T | 5位 | 4位 | 5位T | 4位 | 2位 | 1位 | 2位T | 9位 | 12位 |
昨年2位へと飛躍したトータルディフェンスが5位に下がったが、失点2位は文句なしに素晴らしい。ドム・ケイパースDCによる3-4導入から2年目となって選手がシステムに習熟したこと、若手の成長でパス守備が向上したことが最大の理由だろう。今季前半は平均失点17.0点、後半は13.0点。スケジュール的にはむしろ後半の方がキツかったにもかかわらずだ。
ギブアウェイ(ターンオーバー献上)は2009年の16回(1位)から22回(10位)へと増えているので、失点が減ったのは純粋にディフェンスの向上によると見ていい。ラン・パスともに「曲がっても折れない」ディフェンスが勝利に結びついた。
ただしラン守備は1位(83.3yds)から18位(114.9)へと悪化し、1回平均も3.6yds(2位タイ)から4.7yds(15位)へとダウン。理由はよくわからないが、LB陣のケガ人続出や先発ノーズタックル交代(ピケット→ラジ)と関係があるのかどうか。しっかり止める場面と、コンテインをしくじって10yds以上走られる場面がはっきり分かれていた印象で、ずるずるとランで圧倒されたゲームは少ない。TDランをわずか6回に抑えたゴール前の強さも評価できる。
パス守備は素晴らしい数字が並び、優勝の原動力となったことがよく表れている。相手QBレーティングはNFL1位の67.2。2009年は未熟なQBをコテンパンにするゲームと優秀なQBにコテンパンにされるゲームが両極端だったが、今季は粘り強さが増した。パスTD数が29回から16回へと激減、レッドゾーンTD率も28位から12位へと向上。そのおかげで、2009年は30失点以上のゲームが6回(プレーオフ含む)もあったのが、今季は1回(NE戦)だけだった。
サックは大幅に増えてNFL2位タイの47回に。マシューズの逆サイドは相変わらず物足りないが(それでもゾンボとウォルデンで計7サック)、NTラジ(6.5)とDEジェンキンズ(7)がよく頑張った。インサイドからのパスラッシュ向上がサック増につながり、3メンラッシュでもそれなりにプレッシャーがかけられるため、3rdダウンロングでのパス守備が安定した。
テイクアウェイは計32回でNFL6位。"Ball Hawk"軍団は今季も健在で、インターセプトはすこし減ったものの2位をキープ。ただしファンブルリカバーはわずか8回で24位タイ。ラン守備でのファンブルフォースが少なく、相手QBのファンブルも少ない。右OLBによる背後からのサックが少ないからだろうか。
スペシャルチーム | |||||||||||||
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Kickoff | Punt | Kickoff Ret. | Punt Ret. | Field Goals | |||||||||
Avg. | TB | Coverage | Avg. | In20 | TB | Coverage | Net | Avg. | Long | Avg. | Long | 成功率 | 回数 |
61.6 | 4回 | 21.8 | 43.9 | 25回 | 5回 | 11.0 | 37.6 | 20.1 | 51 | 7.9 | 52 | 78.6% | 22回 |
29位 | 29位 | 12位T | 11位T | 16位 | 10位T | 25位T | 16位 | 26位 | 22位 | 22位 | 17位T | 23位T | 24位T |
スペシャルチームはパント部門で大きな進歩が見られたものの、それ以外は2009年とさほど変わらず、チームの足手まといという状況から抜け出せていない。Football Outsider によるスペシャルチーム総合ランキングでパッカーズは27位。Dallas Morning Newsのリック・ゴセリン記者の集計によるランキングでは29位(2009年のセインツも29位で優勝した)。今年こそショーン・スローカムSTコーチを解任すべき、という声はまだくすぶっている。
キックオフの飛距離は2009年よりさらに悪化し、タッチバックはわずか4回だけ。新人の頃はあんなによく飛んでいたKメイソン・クロスビーだったのに、なぜこんなに飛ばなくなったのか。ただ、コーナーを狙ったり転がしたり高く蹴ったりと、小技はうまくなった。今季1回だけ蹴ったオンサイドキックも成功させている(NE戦)。
明るい材料はPティム・マステイのパント。序盤はやや苦しんだものの、シーズン半ばから安定感を増し、ピンチにも強くなった。平均飛距離はさほど変わっていないが、相手リターンを差し引いたネットが37.6ydsと大幅アップしたのはハングタイムがあるせいだ。ネットNFL16位は地味に見えるが、寒冷地のチームとしては優秀な成績。当たったときの長距離パントだけでなく、敵陣レッドゾーンに落とすプーチパントが非常に上手い。2009年のPカピノスは「インサイド20 : フェアキャッチ : タッチバック 」の比率が15:7:10と最悪だったが、今季のPマステイは25:18:5。とくに第7週NYJ戦と第17週CHI戦では、好パントの連続でヒーローの1人になった。
12位タイのキックオフカバレッジは及第点だが、前述のように飛距離が出ていないので、少々カバレッジがよくても相手に良いフィールドポジションを与えてしまっている。パントカバレッジ(相手がリターンした場合のみ)は第3週CHI戦でTDを許すなどやや悪化したものの、敵陣エンドゾーン手前でボールを押さえる好カバレッジもあり、ネット平均の向上に貢献した。
Kメイソン・クロスビーのフィールドゴール成功率は2009年より回復したものの、NFL23位タイの78.6%と今年も今ひとつだった。失敗6回のうち、20yds台が1回(SF戦)、30yds台が1回、40yds台が2回、50yds台が2回。WAS戦では53ydsの決勝FGを決められず。これまで彼が終了直前の決勝FGを決めたのは、依然として2007年デビュー戦の1回だけだ。今年はフリーエージェントとなるので、再契約するかどうか考えどころだろう。
毎年同じことを書いているが、今年もリターンゲームはパンチに欠け、オフェンスを助けることができなかった。CBトラモン・ウィリアムズに任せたパントリターンは、キャッチングの確かさを加味すればまずまずか。
キックオフリターン不振は明らかに人材不足で、フロントの責任もあるだろう。ケガのCBウィル・ブラックモンを開幕前に放出すると、ロクなリターナー候補が残っていなかった。WRネルソンは平均22.5ydsと一番よかったが、第4週DET戦で2回もファンブルロストを犯し、コーチの信頼も自信も失ってしまった。代わったCBパット・リー(13回平均20.4yds)は横に逃げる走りが目立ち、CBサム・シールズ(21回平均21.5yds)もブロッカーの使い方にセンスが感じられない。