グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2015年3月 5日
18日間サボっていた間に起きたできごとのまとめ。
- 2月には解雇が相次いだ。
- 先月25日、ILB A.J.ホークが解雇された。ディフェンスのお荷物になって久しいが、昨年半ばにはフルタイムのスターターでなくなり、プレーオフ2試合はどちらも20スナップ未満の出場にとどまった。あれほどタックルの多いポジションにいながら、先発9年間でファンブルフォースがわずか3回。一昨年減俸を受け入れ(記事へ)、今年契約最終年を迎えるところだった。ずっと批判を浴びながら恨みがましいことをいっさい口にせず、チームプレーヤーに徹したところは地元メディアからも称賛されている。解雇によって$3.5ミリオンのキャップスペースが空き、デッドマネーは$1.6ミリオン。
- Journal Sentinel紙の最新情報によると、ILBホークと再契約の可能性も残っているとのこと。
- おなじく先月20日、ILBブラッド・ジョーンズが解雇された。2012年に成長を見せて$11.25ミリオンの3年契約を手に入れたが、その後はパッとしなかった。昨年もフルタイムのスターターとして開幕戦を迎えたものの、不振のためやがて出番はダイム隊形だけに。スピードを期待されたパスカバレッジでもよいところを見せることはできず、NFC決勝では出番ゼロ。ホークとおなじく今年が契約最終年のはずだった。解雇によって$3.75ミリオンのキャップスペースが空き、デッドマネーは$1ミリオン。
- 2人の解雇で計$7.25ミリオンのキャップスペースが空いた。
- その後ILBジョーンズはイーグルスと契約。契約ボーナス$50万ドルふくむ総額$2.85ミリオンの2年契約と報じられている。
- 先月17日、TEブランドン・ボスティックを解雇。NFC決勝、オンサイドキックでの致命的なミスが記憶に新しいが、タイトエンドとして将来性の高さを見せていたらこうして解雇はされなかっただろう。その後ウェイバーでヴァイキングスに拾われた。
- おなじく17日、WRケヴィン・ドーシーを解雇。2013年の7巡指名選手で、昨年半ばにプラクティス・スクワッドからロースターに昇格したが、11月に入って足を負傷してインジャリーリザーブへ。十分な成長を見せることができないまま退団となった。
- インドアリーグのウィチタフォールズでプレーしていたILBジョシュ・フランシス(ウェストヴァージニア大出身)と契約、との情報があったが、その後1週間経っても正式発表がない。フィジカルチェックでなにか問題があったのだろうか。追記: その後正式に契約発表があった。
- 解雇された選手にとっては一足早いFA市場の開幕。すでにいくつか契約がまとまっているが、パッカーズが誰かに興味を示したという話はまだない。
- FA解禁が今月10日に迫っているが、FA予定選手の契約延長交渉にに大きな進展は見られない。
- 今年のサラリーキャップは$143.28ミリオンに確定。昨年より約$10ミリオンのアップとなった。オフシーズンの間は上位51人分しかカウントされないが、開幕直前週からはIRやPUPやプラクティス・スクワッドも含め支配下選手全員がカウントされる。
- パッカーズは昨季からの繰り越し分$7.8ミリオンを含め、約$33ミリオンものキャップスペースがある。
- フランチャイズ/トランジション・プレーヤーの指定期限が過ぎたが、パッカーズは誰も指名せず。
- 10日(東部時間午後4時)のFA解禁直前が交渉の最大のヤマ(昨年のCBシールズがそうだった)となるが、解禁後に他球団のオファーを見た上で再契約に至ることも少なくない。
- FA予定選手の中でもっとも注目されるのはWRランドール・コブとRTブライアン・ブラガ。もちろん球団側は契約延長を強く望んでいる。彼らのような「中核選手が初FA」のときに手放した例は、ここ十数年のパッカーズではないはず。
- WRコブの代理人ジミー・セクストンは年平均$12ミリオンを希望、との噂あり。若さを考えればWRネルソン(年平均$9.7M)より高くなってもおかしくないが、さすがに$12Mはどうなのだろう。レイダーズが獲得に乗り気、という噂も。
- 今年のWRでは、デズ・ブライアント(DAL)とデマリアス・トーマス(DEN)がフランチャイズ指名された。WRの場合は$12.8ミリオンとなる。
- CBトラモン・ウィリアムズ(今月32歳になる)とCBデヴォン・ハウス(25歳)がどちらもFAとなるが、引き留められるのはどちらか一方だろう、という見方が大勢を占めている。
- パッカーズはCBハウスとの再契約を望んでおり、本人も同様。ただし問題は値段だ。年平均$5ミリオン以上のオファーが他からあったらとても太刀打ちできないだろう。
- CBウィリアムズがFAとなったらシーホークスが獲得に乗り出す、とJournal Sentinel紙。先発CBバイロン・マックスウェルがFA退団のためだ。すでにシーホークス側がウィリアムズ側に意向を伝えてある、とのこと。
- NT B.J.ラジ(28歳)はパッカーズとの再契約が濃厚、との一部報道あり。1年契約で力を証明して来年ふたたびFAに、という形か。昨年プレシーズンで上腕二頭筋を断裂して以後もチームに帯同して仲間のサポートを続けた(写真)、という点でも首脳陣の心証はよい。
- OLBジュリアス・ペッパーズ(35歳/3年契約の2年目)は今年のベースサラリーが$8.5ミリオン、キャップナンバーは$12ミリオンになってしまうが、このまま残留の見込み。契約をいじって今年のキャップナンバーを引き下げる小細工もできるが、高齢のベテラン相手にそれをするのは将来のキャップを苦しくするだけだ。インタビューでペッパーズ残留について聞かれたマッカーシーHCは、「なぜ彼の話題が出るのかわからない」としている。
- 控えQBが2人ともFAとなるが、Press-Gazette紙は「スコット・トルジーンと再契約し、もう1人はドラフトで指名するのでは」と予想している。
- QBアーロン・ロジャースは、第16週@バッカニアーズ戦でふくらはぎを痛めたのはレイモンド・ジェームズ・スタジアムの芝の状態が悪かったせい、と振り返っている。 「フィールドコンディションの均一性を調べる必要があると思う。ケガを生んでしまうスタジアムがいくつかあるように思うから。素晴らしいサーフェスのスタジアムはいくつもあるが、再検討が必要なスタジアムもある。タンパはその1つで、行われる試合数が多いことが理由だと思う(サウスフロリダ大の本拠地であり、アウトバック・ボウルも開催)。芝土が非常に多く、それでいて不均一で柔らかいことがケガを多く引き起こしていると思う」
- 先月初めに逮捕されたNTルトロイ・ガイオンについてQBロジャース。 「こういうときには非難したり背中を向けるのではなく、チームメイトとして彼を支えることが必要だと思う。これはNFLの旅路における1つの障害であり、ルトロイにとってこれがよい結果になることを僕らは願っている」 「僕らは常にパッカーズを代表していることを忘れてはならない。こうしたことはずっと話し合ってきた。パッカーであることには大きな意味があり、パッカーらしい行動をする、ということをね。それはコミュニティにおいてよい人間であり、よきチームメイトであり、正しいやり方で球団を代表する、といったことだ。ルトロイはフリーエージェントだ。チームが再契約を検討しているらしい、ということは僕も知っている。今回の逮捕がそうした状況をどう変えるかは僕にはわからないけど、僕らはルトロイを愛している」
- マッカーシーHCによると、NTガイオンは逮捕後まもなくグリーンベイに戻り、何度もヘッドコーチと話し合いを重ねていたという。事件によって大型契約の望みが潰えたとはいえ、本人が再契約を強く望んでいる証拠では。警察側はまるで麻薬ディーラーであるかのように印象付けようとしているが、所持していた$19万ドルはパッカーズがサラリーとして振り出したもの。拳銃はミネソタ州で登録され、箱に入れられて弾薬は装填されていなかった。
- 昨日NTガイオンの弁護士があきらかにしたところによると、彼は検察側と司法取引で合意し、収監は避けられる見込みとのこと。おそらく、長時間の公共奉仕、定期的な薬物検査、罰金の支払いなどの課題をクリアしたら起訴しない、という形だろう。犯罪歴も残らない。ただNFLからの処罰は別で、大量のマリファナ所持となれば何試合かの出場停止処分を科されるのでは。
- 今月1日未明、CBジャレット・ブッシュが「公衆での酩酊」のため逮捕された。彼もまたFA予定選手だが、NTガイオンとは違ってたいしたトラブルではなかったようだ。深夜イタリアンレストランのそばで大きな喧嘩沙汰が起き、取り囲んでいた群衆に警官が解散を命じたのにもかかわらず彼が従わず、逮捕せざるをえなくなった、ということらしい。すぐに釈放され、訴追もされない模様だ。
- ロン・ウルフ元GMは、今夏の殿堂入りセレモニーでのプレゼンターに息子のエリオット・ウルフ人事部長を選んだ。 「私はパッカーズの一員として殿堂入りするし、彼はパッカーズを代表する立場にある。パーフェクトだよ」
- エリオット・ウルフがパッカーズ入りしたのは父が引退して3年後の2004年。 「私から見て素晴らしいと思うのは、彼が独力でここまでやってきたことだ。私が引退してからのことだからね。妻も私も彼の実績や能力をとても誇りに思っている。グリーンベイの連中はみな、彼には明るい将来があるという。あれほど早く階段を上ってきたことからして、きっとそれは本当なのだろう」
- ブレット・ファーヴのパッカーズ・ホール・オブ・フェーム入り(および永久欠番)セレモニーが7月18日にランボーフィールドのアトリウムで開催されるが、一般ファンのためスタンドからも観られるようにすることになった。同セレモニーは(おそらくスポンサー関係とゲストだけで埋まり)一般公募しないうちに売り切れの発表。ファンから批判の声が上がるとともに、QBファーヴ本人も「アトリウムでなくフィールドでやりたい」と要望が出た。そこで殿堂側も検討はしたが、天候の心配があるため、「会場はアトリウムのままとし、スタンドからも大型ビジョンで観られる」という折衷案が最善となったようだ。入場料は$4ドル、経費を差し引いた利益はファーヴの運営する慈善団体に寄付される。
- 上記の最終決定をボブ・ハーラン名誉会長が発表しなければならなかったところにも、この問題の微妙さが感じられる。ハーランは1989年から2007年まで社長を務め、ファンからの支持はいまだに絶大。ウィスコンシンでは「理想の上司」と「理想の父親」を合わせたように敬愛されている人物で、彼が言うならそうなのだろう、とファンも納得せざるをえないからだ。なお、パッカーズ・ホール・オブ・フェームはもともとファンが勝手に設立したもので、スタジアムに併設された今でも球団とは別団体。ハーランも理事に名を連ねている。
- 同セレモニーはアトリウムの本会だけで過去最高の1600人以上が出席すると見られるが、かつてのコーチやチームメイトなどゲストもかなり豪華になるようだ。元同僚のQBマット・ハッセルベック(在籍1998-2000)も、送られてきた招待状をツイッターで紹介している。(写真)
- ESPNのメル・カイパーは今季もっとも新人が貢献したチームとしてパッカーズを1位に選んでいる。2位SF、3位NYG、4位BAL、5位CAR、6位OAK、7位STL、8位MIN、9位CLE、10位JAXとDAL。
- ドラフト関連ではスカウティング・コンバインが終わり、各大学でプロ・デイが始まっている。スケジュールはこちら。いくつもの有力大が同じ日に行うため、スタッフは手分けして回らなければならない。
- 2010年以来パッカーズは第3のユニフォームとして、1929年版のスローバックジャージを着用してきたが、今年はそれが変わるかもしれない。第3のユニフォームを選んだら5年間は変えることができない、という規定があり、その5年間が満了したためだ。球団からはまだ何も発表はない。