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Packers - Patriots Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2014年12月 2日
- マイク・マッカーシーHC。 「試合終盤は、ヘッドコーチから見て理想的な形だった。攻・守・STの3フェーズがどれもキーになる仕事をしてくれた。現代最高のQBの1人を相手に、我々にとっては非常に大きな勝利だ」
- QBアーロン・ロジャース。 「チーム全員が勝利に貢献し、試合前にハドルで言ったとおりのことが実現できた。いくつかある目標のすべてが自力で手に入る状況で、ディセンバー・フットボールに入っていける」 「僕らはぜひともプレーオフのホームフィールド・アドバンテージを手に入れたい。どれぐらい欲しいか? ものすごく」
- CBマイカ・ハイド。 「先週ずっと、『普段どおりの試合にすぎない』 って僕らは言ってたよね。あれはみんなウソ。みなさんもうお気づきだと思うけど、ウソだった。本当に大きなゲームで、幸運にも勝利を手に入れることができた」
- ホーム6戦全勝についてRG T.J.ラング。 「ランボーでプレーすることには、きっと何かあるんだよ。ちょっとした魔力がこちらについてくれているような気がしてる」
- パッカーズ敗戦予想が多かったことについてRGラング。 「こちらの勝利を予想したのがメディア20人のうち2人ぐらいだったのを見た。あれでさらに気合が増したよ」
- 2010年と似た感じになってきたのでは、との質問にCBトラモン・ウィリアムズはニッコリ。 「2010年にも僕はいたけど、9勝3敗だったとは記憶にないね(7勝5敗だった)。どの年もまったく別物だから、同じ感触というのはない」 「でもまだ先は長い。僕らはまだ何も勝ち取ってはいないんだから。重要な試合が残っている。今日アリゾナを倒したアトランタと来週戦うんだし」
- DEマイク・ダニエルズ。 「相手の気合を上回らなきゃいけない、という覚悟で僕らは臨んだ。こうした勢いを今後につなげ、さらに積み上げていきたい」
- QBロジャースについてマッカーシーHC。 「アーロンはきわめてよいプレーをしたと思う。ポケットで非常に巧みに動き回り、レシーバーたちのために時間を稼いでくれた」
- オフェンスについてQBロジャース。 「試合を通して僕らはよくボールを進めることができていて、ただレッドゾーンになると止まってしまった。相手はマッチアップ・ディフェンスで、ジョーディを止めにきていたから、こちらはダヴァンテ(アダムズ)を絡めていったんだ」
- 前半終了間際、WRジョーディ・ネルソンへのパスが45ydsのタッチダウンに(ビデオ)。FGばかりでもやもやした展開だったが、ここで9点リードできたことが勝利につながった。 「あれは大きかった。彼は素晴らしいキャッチをして、オープンフィールドへの走りも見事だった。ゴールラインではアスレチックな動きだった」とQBロジャース。
- WRネルソン。 「(CBリーヴィスにセーフティのヘルプがつかない)チャンスだったから、あとはセパレーションを作り出し、1人か2人タックルをかわさなきゃいけないだけ。アーロンと僕はスラント・ルートでパスを通すことができた。残り時間が少なかったから、どうしてもエンドゾーンまで行きたかった。届かなければ、またフィールドゴールで我慢せざるをえなかったはず」
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解もWRネルソンのタッチダウン。前半残り23秒でタイムアウトなし、NE陣45ヤードでの3rdダウン2。3WRのショットガン、RBスタークスが左スロットのWRコブのそばにシフトしてノーバックに。ペイトリオッツはSマコーティだけをディープに残し、5メンラッシュ(OLはすべて1on1)で5人がマンカバー。右サイドでCBリーヴィスと1on1のWRネルソンが(相手を少し押してから)スラントを走り、完璧なタイミングでパスをキャッチ。スピードを落とさず斜め45度にフィールドを切り裂いていく。Sマコーティの追撃をなんとかかわし、一瞬ボールがぐらついたものの、つかみ直してパイロンにボールを当てた。
- CBリーヴィスとのマッチアップについてWRネルソン。 「試合を通してのバトルだった。彼はいいプレーをいくつか決め、僕もあのプレーを成功させることができた。すごい戦いだったよ」
- キャリアベストの121ydsを記録した新人WRダヴァンテ・アダムズ。 「僕としては毎試合同じようにできている気持ちはあった。今回アーロンはCBリーヴィスを意図的に避けたわけじゃない。ただ誰であれオープンな選手に投げるんだ」
- WRアダムズにとって唯一悔やまれるのは第4Q半ば、敵陣ゴール前の3rdダウンでTDパスを落球(写真)したこと。 「あれほど奇妙な気持ちは人生で一度も味わったことがない」と振り返っている。しかしQBロジャースは、「落としはしたが、彼は素晴らしいルートを走ったよ。彼は今後も進歩を続けてくれると僕らは信頼している」
- WRランドール・コブの7キャッチのうち4回が3rdダウン成功。
- 試合最後の3rdダウン4、WRコブへのショートパスが成功して勝利確定。プロテクション、パスのコントロール、キャッチングもすべて完璧だった。 「スナップ後すぐにランドールを見た。(フリーになりきれるか)グレー・エリアだった。僕は左に動いてもランドールを見続け、いけると判断して投げ、彼がナイスキャッチしてくれた」とQBロジャース。
- 第2Q残り11分22秒、WRコブはバックフィールドにセットし、右サイドライン際の"Wheel"ルートで33ydsパスをキャッチ。レシービングの上手いRBが時どきやるプレーだ。右にWR3人、左にTEクウォレスをセットさせたため、LBニンコヴィッチがWRコブをカバーせざるをえなくなった。
- 前半残り59秒、RBスタークスへの28ydsパスも"Wheel"ルート。LBニンコヴィッチのマンカバーだった点も同じ。
- WRネルソンとWRコブが2人ともシーズン二けたタッチダウンに。レシーバー2人の二けたTDは球団史上初の快挙。
- 負傷明けのTEブランドン・ボスティック(でん部)はオフェンスでの出番がなく、スペシャルチームのみ。3TEなどランヘビーなパッケージを今回は使わなかった。
- レッドゾーンTD率は先週まで63.4%でNFL9位だったが、今回は4回すべて失敗して58.3%の11位に。
- QBロジャースの記録について。
- レギュラーシーズン通算22TD・55INTとなり、TD:INTレシオがちょうど4.0に。つまりINTの4倍TDを投げている。これはダントツのNFL史上最高で、2位トム・ブレイディ(2.76)を大きく引き離している。今季にかぎればなんと10.67。
- 「ホームでパス試投360回連続でINTなし」のNFL記録を更新中。最後にホームでINTを投げたのは2012年12月2日のヴァイキングス戦。
- 「ホームでINTなく31連続TD」の記録も同様。
- 試合前半でパス275ydsを超えたのはここ5試合のうち4回目。
- この11月を13TD・0INTで終えた。NFL史上、1か月を13TD以上・0INTだったのは、ペイトン・マニング(2013年9月)とトム・ブレイディ(2014年10月)と今回のロジャースだけ。
- LBクレイ・マシューズ。 「最後までもつれる試合より大勝の方がそりゃ楽しいけど、こういう形で試合を終えられたのは、チームの力を示しているとも思う。この4試合、僕らディフェンスが(オフェンスばかりに頼らず)一人立ちできているのは気分がいい。シーズン前半のようなローラーコースターじゃない。ここ数年は、優勝を目指す上でアキレス腱になっていたから、強力オフェンス相手に結果が出せてよかった。まだ向上すべき点はいろいろあるけど、あとは部品をしっかり組み立てていくだけだ。誰にも負けないだけの可能性はあると思うし、今日はそれを示すことができた」
- DEマイク・ダニエルズ。 「最高の気分だよ。殿堂入りQBと、ターミネーターみたいなタイトエンドを相手に勝ったんだから」
- 相手ラッシング18回84ydsのうち、54ydsがファーストコンタクト後のもの。とくにRBブラントには58yds中39ydsをファーストコンタクト後に稼がれた。タックリングの課題は残っている。
- DEダニエルズは最終シリーズのサックの他にも、QBヒット2回とハリー1回を挙げている。第3Q最初のシリーズではLGダン・コノリーからホールディング反則を引き出し、これが3&アウトにつながった。ProFootballFocus(後述)は彼にディフェンス最高の点をつけている。
- 最終シリーズのサックについてOLBマイク・ニール。 「僕は試合を通してLTソルダーを外から抜くことができていた。QBブレイディは僕らが届く前に投げていたけど、あのプレーでは、ついにボールを持っていてくれた。クレイがいいカバレッジをしてくれて、僕がLTをかわす時間ができたんだと思う」
- 全58スナップ中、LB陣の出場スナップ配分はマシューズ(58)、OLBペッパーズ(55)、ILBバーリントン(49)、ILBホーク(27)、OLBニール(18)、OLBペリー(11)、OLBエリオット(4)、ILBジョーンズ(1)。
- プロ2年目のILBサム・バーリントンはベース隊形(実際の使用は少ない)と一部のダイム隊形を除き、ホークを退けて出場。タックル5回、パスディフェンド1回、QBヒット1回の働きで勝利に貢献した。 「サムは非常によい仕事をしている。我々は、できるだけ多くのコンビネーションを活用しようと努力している。とくにディフェンスではね。サムは実力でチャンスを勝ち取った。今夜もよい仕事をしたと思う」とマッカーシーHC。
- ILB A.J.ホークは大幅に出番を減らされ、わずか1タックルに終わった(2010年開幕戦以来)。バーリントンはパスカバレッジで仲間の指示を受けることが何度もあり、これはホークでは起こりえないこと。それでも、チームはマシューズ&バーリントンの方に可能性を感じているのだろう。
- 肩負傷中のOLBニック・ペリーは出場わずか11スナップに留まった。そのためマシューズがOLBに回っててホークがILBに入るプレーが多かったが、もしペリーが完調に戻ったらILBホークの出番がなくなるのだろうか。
- ILBホーク。 「たしかに、フル出場しないのはいつもと違う感じだ。でもとにかく、サイドラインにいる間も頭脳面では試合に入っているようにし、どのパッケージで自分が呼ばれても準備ができているよう努力した」 「バーリントン起用の話は先週コーチから説明があった。長年やっているから、こうしたことは散々見てきている。どういうマッチアップをするつもりか、違うパッケージをどう使っていくかという説明を聞いた。とくに(降格通知の)重要な話し合い、というわけじゃない」
- LBマシューズはRBヴァリーンのカバレッジを怠って26ydsパスを許すミスがあった。ProFootballFocusの評価は-0.5で、内訳はラン守備+0.6、パスラッシュ+0.6、パスカバレッジ-1.9。プレーを読む嗅覚はさすがだが、今後もダイム隊形でILBに入るなら、勘に頼っている部分を突いてくるチームが出てきてもおかしくない。
- LBマシューズが全スナップ出場したのは今季初めて(2012年プレーオフSF戦以来)。今回はディフェンス機会が58スナップと少なかったことにくわえ、鼠蹊部のケガが回復してきたからだろう。
- CBトラモン・ウィリアムズによると、パッカーズは今回とくにTEロブ・グロンコウスキーへのカバーを厚くすることなく、通常のディフェンスだったとのこと。どこかを厚くすれば他に穴ができ、QBブレイディに容赦なく突かれてしまうためだ。DB陣の頭の中をシンプルに保ったおかげで、相手WR陣をキャッチ15回147ydsに留めることができた。
- 最終シリーズのサック直前のプレー、QBブレイディはTEグロンコウスキーへのTDパスを狙ってきたが、Sハハ・クリントン=ディクスはかろうじてボールを掻き出すことができた(写真)。 「こっちは新人だし、QBはきっと僕を攻めてくるとわかっていた。受けて立つ気持ちでいた。チームメイトやコーチが僕を信じてくれたとおり、いいプレーができた」
- さまざまな選手がTEグロンコウスキーをカバーしたが、もっとも成功したのはSクリントン=ディクスで、4回ターゲットになって1回しか成功を許さなかった。Sバーネットは3回すべて成功されて59yds。うちランアフターキャッチ23yds。
- CBトラモン・ウィリアムズはパスキャッチを9回許したがその後のタックリングが素晴らしく、ミスタックルゼロ。パスキャッチ9回でわずか40ydsにとどめ、うち1stダウンは2回だけ。(うち1つはTDだが)
- CBサム・シールズの負傷退場についてCBウィリアムズ。 「誰もケガなどしてほしくないが、デヴォン(ハウス)やケイシー(ヘイワード)のような選手がいれば、すぐに穴を埋められる。試合は続くのだし、ケガを嘆いているわけにはいかないからね。他の選手がステップアップしなければならないし、実際彼らはそうしてくれた」
- CBシールズ途中退場にもかかわらず、CBケイシー・ヘイワードは出場わずか9スナップに終わった。ニッケルはウィリアムズ、ハイド、ハウスの3CBで通し、ヘイワードはダイムだけだったのだろう。
- テイクアウェイなしに終わった試合は今季初めて。マッカーシーHCは就任以来先週まで、テイクアウェイなしの試合は3勝15敗だった。
- Kメイソン・クロスビーはキャリア通算1005得点に。パッカーズで通算1000点を達成したのはKライアン・ロングウェル(1054)に次いで2人目。
- Kクロスビーは今季102得点となり、入団以来8年連続100得点を達成。Kロングウェルの100得点8回に並んだ。(在籍9年間のうち、2005年だけ100得点に届かなかった)
- ProFootballFocusのペイトリオッツ戦レビューから。
- オフェンス選手の総計は+14.2、ディフェンス選手の総計は-0.4。
- オフェンスでよかった選手は、QBロジャース(5.0)、RGラング(3.9)、LGシットン(2.9)、RTブラガ(2.9)、WRアダムズ(1.4)、RBスタークス(1.3)。
- オフェンスで悪かった選手は、TEクウォレス(-1.1)、RBレイシー(-1.0)だけ。
- ディフェンスでよかった選手は、DEダニエルズ(3.8)、CBウィリアムズ(1.6)、OLBニール(1.3)。
- ディフェンスで悪かった選手は、Sバーネット(-2.7)、CBハイド(-1.5)、DEボイド(-1.2)、NTペネル(-1.1)、ILBバーリントン(-1.1)。
- この4試合、パッカーズが相手にリードを許した時間はゼロ。計240分のうち、タイだったのも30分強。
- Sports Illustrated誌のグレッグ・ベダード(GBとNEの両方で記者経験あり)が、「マッカーシーが現代最高のヘッドコーチの1人であると認めるべき時」とのコラムを書いている。今回の素晴らしいゲームプラン、ファーヴのキャリアを再生したこと、ロジャースをここまで育て上げたことなど功績を挙げ、ロジャースこそ現代最高のQB、とも明言している。パッカーズファンはぜひ。
- この試合まで、ペイトリオッツはNFL北地区相手に14連勝中だった。トータル478ydsはペイトリオッツディフェンスにとって今季最多。
- ビル・ベリチックHCが試合後の相手HCとの挨拶に熱心でないことは有名だが、今回はいつもより長くマッカーシーHCと話をし、勝者を称えていたらしい。その後は選手やカメラマンをかきわけ、TVインタビュー中のQBロジャースのところへ。ハグをして少し話し、ようやくロッカールームへ向かった。
- 今回の観客動員78431人はランボーフィールド史上最多。
- 試合後のロッカールームでのマッカーシーHCのスピーチ映像。 「木曜に会おう」との3連休宣言に選手が狂喜している。(次はマンデーナイトゲーム)