グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2014年7月29日
さすがグリーンベイというべきか、朝8時20分の練習開始時は13℃と冷え込んでいる。キャンプは3日目となり、お待ちかねのフルパッド練習がスタートした。とくに攻守ラインマンにとってはこれからが本番。ハーフラインのラン練習(キャンプでもっともフィジカルな練習)や1on1のパスラッシュドリルの勝負に注目が集まった。ただし「ライブタックリング練習」ではないので、ボールキャリアーを地面に倒すまではしない。この日の練習は2時間26分だった。
キャンプ3日目を終え、現地火曜は休養日となる。選手たちは完全なオフとのこと。
- フルパッド初日を終えてマッカーシーHC。 「全体のエネルギーはよかった。まだインストール作業の途中で、今日の焦点は3rdダウンだった。プレッシャー練習は攻守どちらにとっても難しかったと思う。(選手について)学ぶにはよいフィルムが手に入った。いますぐ試合をするだけの準備はできていない」
- オフェンス
- この日も最初の10分間、オフェンスは屋内練習場だった。
- この日もチームドリルではRGラング(肩)に代わってドン・バークレーが右ガード。RGラングは見学に飽きたのか、ブリッツ練習で1プレーだけ飛び入りする場面があった。
- ノーハドル練習で、TEではアンドリュー・クウォレスが最初に1stチームに入った。
- 3巡指名TEリチャード・ロジャースはQBロジャースからの鋭いミドルパスをきれいにキャッチ。ミニキャンプから引き続いて高いキャッチング能力を見せている。「すごくいい手(キャッチ能力)をしているし、力強さがあって体でディフェンダーを押しのける感じ。すごく大きくて厚みがある。こちらはまるで壁にぶつかってるみたいで守るのは難しいよ」とSハイド。CBウィリアムズも、「彼みたいに下半身が分厚いTEは珍しい。それでいて上半身を見るとアスリートなんだ」と評している。
- TE陣についてマッカーシーHC。「まだ始まったばかりだ。パッドを着けた練習ではタイトエンドは大変になってくる。ハーフラインドリル(でのランブロッキング)は彼らにとって非常に重要になるだろう」
- WR対CBの1on1ドリルのビデオ映像。
- WRジャレット・ボイキンは昨季後半とおなじく安定感あるプレーを続け、3番手の座をキープ。ノーハドル練習だけでもQBロジャースから12yds(クロッシングルート)と26yds(右サイドライン際でバックショルダー)のパスをキャッチしている。
- ディフェンス
- この日のチーム・ドリルでは、DEダニエルズ、NTラジ、DEジョシュ・ボイド(昨年5巡)の3人が1stチーム。DEデイトン・ジョーンズを使うよりもラン守備寄りの布陣。
- OLBクレイ・マシューズがQBロジャースのハードカウントにつられて今キャンプ3回目のオフサイド。実戦では少ない選手だが。
- OLBジュリアス・ペッパーズがブルラッシュでLTシェロッドをアオテンに。
- OLBペッパーズが(これまでほとんどなかった)カバレッジに下がる動きについてマッカーシーHC。 「彼は非常にアスレチックだ。スペースでのプレーが非常によいことは驚くに値しない。彼のようにリーチの長い選手が守ると、投げるQBにとっては厄介だ。たしかに彼が移籍してきたのはQBにラッシュするためだが、ドロップバックした時のカバレッジ能力も高い。ボールスキルもまるでオフェンス選手のようだ」
- OLBの仕事についてペッパーズ本人。 「楽しんでるよ。これまでの仕事とは少し違っているけど。じっさい、毎回手をついて構えるよりも自分のスキルセットにフィットしていると思う。僕にとって新しいチャレンジだし、ペッパーズには無理だと思っている外部の人たちが間違っていたと証明するのが楽しみだ」
- 先日腹部を痛めて見学しているOLBマイク・ニールだが、オフシーズンの体作りはしっかりやってきた。DEだった一昨年は305ポンド、OLBにコンバートされた昨年は275ポンドでプレーし、今年はさらに絞って263ポンドだという。「特別なことをしたわけじゃない。たぶんこれがこの体の本来の姿なんだと思う。大学に入って以来最軽量だね。大学へ入った瞬間から、大きくならなきゃいけない、大きくならなきゃいけないって言われ通しだった」
- Sハハ・クリントン=ディクスは数スナップだけ1stチームに加わってSバーネットとコンビを組む場面あり。
- ダイム隊形ではセーフティの3人ともフィールドに入った。スロットにハイドとヘイワード、セーフティにバーネットとクリントン=ディクス。
- Sクリントン=ディクスがハイドの後塵を拝しているのは経験の差が大きい。とくにセーフティは複雑なパッカーズディフェンスをマスターするのに時間がかかるからだ。 「いちばん大事なのは、考えることなく速くプレーすること。考えているようでは、準備ができていないということ。僕はまだやるべきことが多い。まだ知らないことが多いから、そこを向上させていかないと」と本人。
- この日ディフェンス最高のプレーはSショーン・リチャードソンだった。ブリッツ練習でQBロジャースのパスをインターセプト。いちどはWRネルソンがワイドオープンに見えたが、完璧なタイミングでボールに届いた。また、ドラフト外のSタナー・ミラー(アイオワ大でハイドの後輩)も好プレーを見せていた。
- DEデイトン・ジョーンズはRGバークレーやTEボスティックにつっかかり、即座にマッカーシーHCにサイドラインへ下げられた。 「まあフットボールだからね。こういうものだ」とマッカーシーHC。
- 注目はOL対DL/LBのパスラッシュドリル。
- RTブラガはOLBマシューズとOLBペッパーズ相手に3戦3勝。ヒザ手術明けの最初の試練をクリアした。
- CトレッターはNTラジに2戦2敗の苦しいスタート。センターはふつう1on1にならないので気にしすぎる必要はないが。
- NTラジは前述のトレッター、それにOGアンドリュー・ティラー(昨季プラクティス・スクワッド)相手に合計3戦3勝と絶好調だった。彼は毎年このドリルの成績がいい。
- DEデイトン・ジョーンズは控えOL相手に3戦3勝。
- チームドリルでOLBペッパーズにアオテンされたLTシェロッドだが、パスラッシュドリルではOLBマシューズ含め2戦2勝。
- スペシャルチーム
- 全体練習開始の20分前からスペシャルチーム練習がスタート。今年スペシャルチームの早出・居残り練習が目立つのは、全体練習の密度を濃くするためだろうか。(ST練習の間、オフェンス/ディフェンスの主力選手はただ待つことになる)
- 今夏初めての本格的なキックオフリターン練習。リターナーはRBドゥワン・ハリス、RBラジオン・ニール、RBラダリアス・パーキンス、Sマイカ・ハイド、WRケヴィン・ドーシーの順番。
- キックオフリターンの1stチームの顔ぶれは、RBハリス(リターナー)、TEテイラー、DEダニエルズ、FBクーン、OLバークレー、OLBパーマー、WRドーシー、CBブッシュ、Sバンジョー、Sクリントン=ディクス。
- ケガ人情報
- 最初の3日間を大きなケガ人なしで終えることができた。
- 見学組は前日と変わりなし。WRジャニス(体調不良)、DEウォージー(腰)、DTガイオン(ハムストリング)、OLBペリー(足/ヒザ)、OLBニール(腹部)、ILBラティモア(胃)。
- RG T.J.ラング(肩)は前日とさほど変わらず。「(持病を抱える)彼とシットンについては、他の選手にもスナップ数を分配していくつもりだ。T.J.の肩について私は心配していない」とマッカーシーHC。
- 7巡指名WRジェフ・ジャニス(体調不良)は3日目にして初めてサイドラインに姿を見せた。DTルトロイ・ガイオン(ハムストリング)はパッドを着けて登場したが、練習には参加せず。
- 首のケガで引退を余儀なくされた元RBジョナサン・フランクリンがフィールドを訪れ(写真)、同期入団のRBレイシーたちと談笑ししていた。 「なんらかの役割で球団に関わってくれたら素晴らしい。そう望んでいるよ。今のところはとくにそういう話が進んでいるわけではないが」とマッカーシーHC。