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Notebook: 2年目・3年目組の不振
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年11月20日
- 復帰できるかどうかは痛みの問題ではなく、再び痛めるリスクしだい、とQBアーロン・ロジャース。「復帰するのは準備ができたときだ。それは、再び痛めるリスクが非常に低くなったとき。先日と同じようなヒットを受けたら鎖骨がひどくズレて3か月から5か月のリハビリを要することになりかねない。僕らはそれは避けたい。しかし同時に、ウチはいま5勝5敗だ。(自分の復帰という)カンフル剤がいずれ必要かもしれない」
- 引き続きQBロジャース。「これは大きなケガだ。シカゴでの負傷からまだ2週間しか経っていない。復帰のためできることはすべてやっているけど(骨の回復は)ゆっくりとしたプロセスだ。これまで僕がしたケガとは違う。ヒザを痛めたことも肩を痛めたことも右手の指を骨折したこともあるが、それらのケガを押してプレーすることはできた。今回は待つことしかできないのが一番つらいところ。1日ずつこなしていくしかない」
- PUPリストにいるOT J.C.トレッター(足首骨折)が「練習復帰扱い」となることがあきらかになった。いま本当に練習できる状態かはわからないが、今週そうしておかないと、ロースターに入れるかインジャリーリザーブに入れるか解雇しなければならないため。今後3週間はロースター枠の例外扱いとして練習に参加できる。
- マッカーシーHCは月曜会見の冒頭で「次週もQBスコット・トルジーンが先発」と明言。
- 大きく伸びるはずの2年目・3年目組、つまり2011年・2012年ドラフト組があまり貢献できずにいることもチーム停滞の一因となっている。(ドラフト外出身選手が補っている面はある)
- 2011年1巡 : OTシェロッドはルーキーシーズンのスネ骨折(脛骨・腓骨とも)からようやく復帰を果たしたばかり。しかしまだ代役スターターをこなせる状態ではないようだ。
- 2011年2巡 : WRコブは2011年組のエースだが、第5戦で腓骨を骨折し、復帰は早くても15週DAL戦。
- 2011年4巡 : CBハウスは3番手・4番手あたりでよく働き、ヘイワードの穴を埋めている。
- 2011年7巡a : TEライアン・テイラーはスペシャルチーマーで、オフェンスで10スナップを超えたのは第3週CIN戦(34)と第10週PHI戦(11)のみ。レシーバーとしては戦力にならず、ランブロッキングもたいしてよくない。
- その他の2011年組6人はすでに退団した。3巡RBアレックス・グリーンは今夏解雇されてジェッツに移ったが、キャリー10回35ydsのみ。6巡aのG/Cシュローダロフはジェッツの控えセンターだが出場は2試合のみ。6巡bのILB D.J.スミスは前十字靭帯断裂から回復して先週テキサンズと契約、今季初出場を果たしたところ。6巡cのOLBリッキー・エルモアは3球団のPSを渡り歩いたが、現在はフリー。7巡bのDEローレンス・ガイはチャージャーズでローテーション(末端だが)に加わっている。
- 2012年1巡 : OLBペリーは足骨折から復帰したと思ったら足首を負傷。出場6試合で19タックル・3サック。1巡指名選手らしい働きは第5週DET戦だけ(2サック)。
- 2012年2巡a : DEウォージーは昨年12月に前十字靭帯断裂、ようやく先週練習に復帰したばかり。今季中にロースターに復帰できるかは微妙だが、DLにケガ人が増えてきたのでチャンスがあるかも。
- 2012年2巡b : CBヘイワードは昨季6INTを挙げて新人王候補になったが、今夏キャンプ直前にハムストリングを負傷してすべてが狂った。キャンプ半ばで復帰してすぐに再発、第8週に復帰したが3試合目でまた再発。このままインジャリーリザーブ入りの公算も大きい。
- 2012年4巡a : DEダニエルズは先週書いたとおり、今季ディフェンスで最もよい働きをしている。ProFootballFocusの+16.2はチームのディフェンス中ダントツ1位。3-4のDE中8位。
- 2012年4巡b : Sマクミリアンはキャンプからシーズン序盤まで先発の座を争ったが、大きな期待外れに終わり、ProFootballFocusの評価-10.5はチームのディフェンス中最下位。とくにパスカバレッジがひどい。今の出番はスペシャルチームのみ。
- 2012年5巡以降の3人はすでに退団。ILBテレル・マニング(5巡)はチャージャーズのプラクティス・スクワッド。OTアンドリュー・ダトコ(7巡a)とQB B.J.コールマン(7巡b)はどことも契約できず浪人中。
- QBスコット・トルジーンは初先発でパス339yds。パッカーズ歴代QBの初先発を振り返ると、リン・ディッキー148yds、ドン・マコウスキー121yds、ブレット・ファーヴ210yds、アーロン・ロジャース178yds。
- CBサム・シールズの欠場についてケイパースDC。「サムはウチで最も優秀なカバー・ガイの1人だ。相手のベスト・レシーバーに彼をつけることも多い。今回は試合前に体を動かしてみて、行けると本人が思えなかったから欠場となり、我々はアジャストしなければならなかった」
- もともとは、1stダウンと2ndダウンだけCBマイカ・ハイドがニッケルバックを務め、3rdダウンではCBウィリアムズがスロットに入る(CBハウスがアウトサイド)というプランだったらしい。ところがCBシールズ欠場により、CBハイドが1試合通してニッケルバックを務めるハメに。WRヴィクター・クルーズはパスキャッチ8回110yds。
- キックオフ後の平均ドライブ開始ポジションは19.6yds地点でNFL31位。(最下位OAKは19.4yds)
- Press-Gazette紙のジャイアンツ戦レビューはそのほとんどを割いて、ディフェンス選手たちのクイックネス不足を指摘している。
- ProFootballFocus紙のオフェンス評価は、パスオフェンスでQBトルジーン(+2.1)、WRボイキン(+1.1)、WRジョーンズ(-1.2)が目立ったところ。OL陣はLTバクティアリ(-1.0)、LGシットン(+2.3)、Cディートリック=スミス(-0.5)、RGラング(+2.8)、RTニューハウス(-3.5)。OL陣だけでなくTEクウォレス(-2.0)とTEテイラー(-1.5)もランブロッキングが悪い。
- ProFootballFocusのディフェンス評価は、前週(合計-17.5)とくらべてずっとよくなっている(+6.1)。上位評価はCBウィリアムズ(+3.1)、DEダニエルズ(+2.7)、ILBジョーンズ(+2.3)。大きなマイナスはDEラジ(-1.7)だけだった。
- Journal Sentinel紙のジャイアンツ戦レビューから。
- ユニット評価(5点満点)は、QB(2.5)、RB(2.5)、WR/TE(3)、OL(2)、DL(2.5)、LB(2.5)、DB(2)、K(4.5)、ST(1.5)。
- QBトルジーンを評価すべき点は多々ある。ニューヨークでの初先発だが恐れる様子はまったくなく、レシーバーが落球してもまったく表情を動かさない。5回ノックダウンを受けても、何事もなかったかのように立ち上がる。試合を通して1stダウンで十分なゲインをもらえず、読まれながらのパスを投げざるをえなかった。アスレチック能力は低いはずだがポケットではよく動き回り、ディフェンダーは捕まえるのに苦労した。ディープボールの正確さにはマッカーシーHC自身が驚いていたようだ。
- WRボイキンは速いというよりクイック。正確なルートを走り、ディフェンダー相手に自分の大きな体を活かす方法を心得ている。WRジョーンズはヒザ負傷から完全に復活していない。相手の8メンフロントに対し、WR陣もTE陣もランブロッキングが悪かった。
- パスプロテクションは全体的によかった。LGシットンもCディートリック=スミスもプレッシャーを一度も許さず。LTバクティアリも主にDEピエール=ポールを相手にプレッシャー1.5回のみ。彼の進歩は続いている。RGラングは終盤に崩れ、QBヒットを何度も許した。RTニューハウスがチームの弱点となったのは3試合連続で、プレッシャー4.5回、うちノックダウン2.5回。少しずつ自信を失っているようだ。
- ヒザの悪いCディートリック=スミスはランブロックで十分に動けず、アグレッシブさが影をひそめている。DTジェンキンズに突破されたり、LBのレベルへ進むのが遅れる場面も数回。LGシットンはDTジェンキンズをパンケーキにしたほか、MLBビーソンを追いかけまわすことができていた。
- マイク・ニールはこのところ(OLBばかりのため)3ポイントスタンスでラッシュする機会が減っていたが、この日は非常によいラッシュがあったので、起用法の再検討が必要かも。
- DL陣では、大型DLトリオ(ラジ、ピケット、ジョリー)よりもダニエルズ&ジョーンズの組み合わせの方がよかった。DL陣のプレッシャー7回のうち3回がダニエルズで、すべてRGデヴィッド・ディールを破ってのもの。デイトン・ジョーンズは向上を続け、2つのプレッシャーはどちらも楽な仕事ではなかった。ジョリー負傷でウィルソン(今季最多の22スナップ)が代役となり、大型DLトリオよりもボールキャリアーをよく見つけていた。
- LB陣は不安定。ILBホークとOLBマシューズがそれぞれミスタックル2回、ILBジョーンズとOLBニールも1回ずつ。今回ILBジョーンズは非常に波があり、サックやロスタックルなど好プレーがいくつかあった他は、パワーもスピードもブロッカーを振り払う能力も見せなかった。OLBマシューズはLTビーティ相手によいラッシュができず、彼をパスカバレッジに下がらせるプレーが10回もあった。ブロッカーを振り払うことができないのはディフェンスにとって痛手。OLBニールは新人RTピュー相手に苦戦。
- 今季はCB陣のタックリングの悪さをずっと突かれてきたが、CBトラモン・ウィリアムズは過去2シーズンで最高の出来で、タックリングマシーンだった。ヒッチ・パス後の1on1が3回、彼は計4ydsしか許さなかった。大きな両RBを1人で倒す好プレーのほか、ギャングタックルも素早い。周辺視野でボールを捕えて見事なインターセプト。
- CBシールズの急きょ欠場により、代役ニッケルバックのCBハイドがWRクルーズにマッチアップせざるをえず、3回46ydsを許した。そのほかWRルーベン・ランドルに26ydsTDパスも。Sバーネットはラン守備でアグレッシブだったがひどいミスを犯して35ydsパスを許した。Sジェニングスはサイズが小さくプレーも小さい。
- 最初のパントでCBニクソン、TEストーンバーナー、TEテイラーがミスタックルを犯し、相手に大きなチャンスを与えた。そのプレー以外のキックカバレッジは非常によく、Sバンジョーは敵陣20yds以内でキックオフリターナーを2回タックル。
- 元パッカーズのOLBエリック・ウォルデン(IND)が、ヘルメットの脱げた選手にヘッドバット(ショートビデオ)したために1試合出場停止処分となった。今春FAとなってコルツと4年総額$14ミリオンの契約をしたウォルデンだが、全10試合先発して2サック、ProFootballFocusの評価は-5.1とあまり芳しくないようだ。