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Day 12: WRネルソンがヒザ手術
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年8月 7日
2連休が明けて今週最初の練習日(フルパッド)。ブラガの後継LT問題とQBヴィンス・ヤングの入団で話題には事欠かない。地元メディアの報道どおり、左タックルには4巡指名デヴィッド・バクティアリが入り、マーシャル・ニューハウスは右タックルに残っている。ケガ人を含めてこの日の話題はオフェンスに偏っていて、ディフェンス関連の情報が少ない。
WRジョーディ・ネルソンは月曜にヒザの手術を受け、復帰までふつう4週から6週程度。WRランドール・コブも上腕二頭筋腱を痛め、主力のケガ人が心配になってきた。1stチームLTに初めて入った新人デヴィッド・バクティアリは申し分ない内容。
- 前日に契約したQBヴィンス・ヤングは背番号13番に決定。13番を着けていたWRセドリック・カニンガム(手首脱臼で手術)はインジャリーリザーブ入りとなった。いずれ"Injury settlement"に合意して退団となるのでは。
- 空いたロースター枠を使い、WRジャスティン・ウィルソンと契約した。デラウェア州立大出身のドラフト外ルーキーで、ルーキーミニキャンプにトライアウト参加していた選手。同大史上2位の189キャッチを挙げている。
- 今年初めてのデプスチャートが公開された。公式サイトといっても実情を正確に反映しないことが多く、けっこういいかげんなものだ。あまり深い意味はないと思った方がいい。RB陣は、ハリス、グリーン、スタークス、レイシーといった非現実的な序列。DL陣は右DEラジ、NTピケット、左DEデイトン・ジョーンズという組み合わせ。セーフティはマクミリアンでなくM.D.ジェニングスが1stチームに。
- オフェンス
- 注目の1stチーム左タックルには4巡指名デヴィッド・バクティアリ。プレシーズンで不合格とされるまではこのまま行くのではないか。パスラッシュドリルなど文句なしの1日だったが、「ハドルに戻るのが遅い」とキャンペンOLコーチから怒鳴られる場面あり。
- LTバクティアリがドラフトにアーリーエントリーしたことには批判もあったが、これまでの働きはその決断が正しかったことを裏付けている。「だから僕は早く大学を去った。だから僕はここNFLに来た。僕は過去は振り返らない。前を見るだけだ」
- LTバクティアリについてOLBマシューズ。「一番感心させられるのは彼のプロフェッショナリズム。友人だから言ってるんじゃない。NFLでは、ルーキーが先発するだけでも難しいのに、インパクトを与えるとなるとなおさら大変だ。ブラガ不在となれば、僕たちは彼にそれを求めなきゃいけない」
- 右タックルにはマーシャル・ニューハウス。2ndチームの左タックルにも入った。
- 辛口記事の多いJournal Sentinel紙のボブ・マッギン記者が、ブラガ抜きでも大丈夫という趣旨のコラムを書いている。ブラガのパスプロはまだ決して安心できるものでなかったこと、ニューハウスもそれなりに進歩していること、そしてバクティアリがこれまで見せている素晴らしい能力。パスラッシャーについていくフットワークに優れ、ブリッツやスタントにもバランスを崩さず落ち着いて対処し、ランブロックでも嫌らしく最後までブロックできる。
- ガードはLGジョシュ・シットンとRG T.J.ラングの組み合わせで変更なし。
- ブラガ戦線離脱のためドン・バークレーは2番手右タックルの出番が再び増え、1stチームでの出番もあった。センターや左ガードもプレーしている。複数ポジションをこなさなければならない控えOLとはいえ、伸び盛りの時期にこの扱いはちょっと気の毒。
- 2ndチームOL陣はLTダトコ、LGパトリック・ルイス、Cヴァンローテン、RGレーン・テイラー、RTバークレー。
- グレッグ・ヴァンローテンは2ndチームの左ガード、そしてセンター。2ndチームの左タックルにはアンドリュー・ダトコ。ブラガ戦線離脱でタックル専業に戻ったのかも。OTデレク・シェロッドの復帰が待ち遠しいところだ。
- QBアーロン・ロジャースは安定した内容。レッドゾーン練習でWRジョーンズにTDパス、最後のノーハドル練習もTEフィンリーに16ydsTDパスを通した。
- QBグレアム・ハレルとB.J.コールマンのスナップ数はほぼ同じままだが、今日はハレルが先にプレー。ファミリーナイトに続いてハレルの完勝で、今夏最高の出来という声も。ブリッツ練習でTDパスを2回決め、最後のレッドゾーン練習でもWRジレットにTDパス成功。
- QB B.J.コールマンはエンドゾーンでワイドオープンのTEストーンバーナーにオーバースローするミス。最後のレッドゾーン練習ではCBハイドに2回サックを喰らった。
- 新入団QBヴィンス・ヤングはまだ勉強中のため、ポジションドリルだけにとどまっている。チームドリルではベン・マカドゥーQBコーチのそばで練習を見守り、1プレーごとに説明を受けている。終盤にはチームドリルに加わったがRBへのハンドオフだけだった。
- 練習後のインタビューでQBヤング。「(人間的に)成熟した、というのが一番大きい。以前の僕はヤング・ヴィンスだった。今の僕はより成熟し、過去の出来事から多くのことを学んだ。結婚し、30歳になった。このロッカールームでも年寄りの方なんだから」
- 2巡指名エディー・レイシーは出番がますます多くなり、実質エース格の扱いとなってきた。しかしレッドゾーン練習と最後のノーハドル練習では4巡指名RBジョナサン・フランクリンが最初に登場。
- 逆ウィッシュボーン隊形でTE D.J.ウィリアムズとTEマシュー・マリガンがブロッカーという組み合わせあり。クーンの出番はどうなる。
- 昨年プラクティス・スクワッドのTEブランドン・ボスティックが1stチームでQBロジャースからのTDパス(ショート・スラント)をキャッチしたが、その後でTD落球もあり。クウォレスとテイラー不在のチャンスを活かし、2年目の成長をアピールしたいところだが、これまでのところ十分な働きはしていない。
- WRコブの負傷退場もあってWRジャレット・ボイキンが1stチームでたっぷり出番をもらった。最後のノーハドル練習でも2回ナイスキャッチを決め、70ydsのTDドライブに貢献している。
- ディフェンス
- CBサム・シールズはQBロジャースからWRボイキンへのフェードをエンドゾーンで叩き落とす素晴らしいカバレッジあり。ケガに苦しむライバルを尻目に素晴らしいキャンプを過ごしている。
- CBブランドン・スミスはWRジョーンズをタイトにカバーし、エンドゾーンへのパスをブレークアップ。こちらも好調をキープしている。プレー後は、すかさずILBラティモアがWRジョーンズにトラッシュトークを浴びせた。
- パスラッシュドリル
- LTバクティアリは4戦4勝と文句なしの内容。相手は6巡指名OLBパーマー、OLBジャーヴィス・リード(ドラフト外)、OLBマシューズ、OLBアンディ・ムルンバ(ドラフト外)。
- OTニューハウスは左右両サイドでドリルを行い、どちらも勝利。
- ドラフト外のOGレーン・テイラーは4勝1敗と調子を上げてきた。
- NTラジはCディートリック=スミス、OGパトリック・ルイスを相手に2勝1敗。
- スペシャルチーム
- パントリターン練習は、WRコブ、WRロス、4巡指名RBフランクリン、WRハインズ、契約したばかりのWRジャスティン・ウィルソンの順番。
- JUGSマシンによるパントをWRジェレミー・ロスが落球し、スローカムSTコーチを怒らせていた。捕ってからの能力は十分あるのに、あいかわらずボールセキュリティに不安が残る。
- WRコブ退場後に行われたキックオフリターン練習は、WRロス、WRハインズ、RBフランクリン、CBニクソン、WRジャスティン・ウィルソン。
- フィールドゴール練習はなし。
- ショートビデオ集
- ケガ人情報
- WRジョーディ・ネルソンは今週月曜にヒザの手術を受け、プレシーズンを全休の見込み。大学時代から悩まされてきた問題だが、神経へのトラブルをなくすため、いま手術を決断したということらしい。開幕戦出場を期待しているとマッカーシーHCは言うが、通常4週間から6週間とのことなので5週先の開幕戦出場は微妙なところ。
- RBアレックス・グリーンはヒザに腫れが出て練習を休んだ(以前手術を受けたヒザか?)。1巡指名DEデイトン・ジョーンズは体調不良で休養。
- WRランドール・コブは上腕二頭筋腱を痛めて途中退場。深刻なものではないとのことだが、ネルソンが負傷中だけに心配。
- DEジョニー・ジョリーは練習最後にふくらはぎを負傷か。
- OTブライアン・ブラガ本人は前十字靭帯断裂のままプレー続行することに望みを残しているらしい。本人の気持ちを尊重して「まだシーズンエンド確定ではない」とマッカーシーHCは語っているが、やはり無茶というものだろう。「もしプレーを続けようとするなら、それは馬鹿げたことだ。今年だけではないのだから」と同僚LGシットン。「奇跡を願うのは悪いことじゃない」とトンプソンGM。
- OLBデズマン・モーゼス(つま先)、ILBジャマリ・ラティモア(体調不良)、Sデヴィッド・フルトン(ヒザ)が復帰。
- その他の見学組は以下のとおり。RBハリス(ヒザ)、WRネルソン(ヒザ)、WRジョンソン(ヒザ)、WRドーシー(ハムストリング)、TEクウォレス(太もも)、TEテイラー(ヒザ)、OTシェロッド(すね骨折)、OTトレッター(足首骨折)、DEウォージー(ヒザ前十字靭帯断裂)、DEニール(腹部)、CBトラモン・ウィリアムズ(ヒザ)、CBヘイワード(ハムストリング)、Sリチャードソン(首の椎間板手術)。
- 毎年恒例、ロン・ウルフ元GMが練習を訪問(写真右)。ジョン・シュナイダー(SEA)、レジー・マッケンジー(OAK)、ジョン・ドーシー(KC)といったGMたちはトンプソンGMの下から羽ばたいたと言われがちだが、もともとはウルフがパッカーズに採用してゼロから育てた人材。