グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年8月 8日
通常の練習時間は2時間半ほどだが、この日は今夏最短の2時間13分。今夏初めて最後のノーハドルあるいは2ミニッツ練習を行わずに練習を切り上げた。前夜の大雨でフィールドに多少の湿り気が残っているものの、ぶじ屋外練習を行うことができた。
新加入QBヴィンス・ヤングはチームドリル初参加とあってミスを連発。フィールドゴール練習では両キッカーとも3/4で互角だった。ラン練習では激しい乱闘が立て続けに起きている。
ケガ人状況では、RBエディー・レイシー(ハムストリング)が休養したものの、DEマイク・ニールがPUPリストから外れて初練習。WRランドール・コブ(上腕二頭筋腱)、RBアレックス・グリーン(ヒザ)、DEデイトン・ジョーンズ(体調不良)も復帰してケガ人リストは短くなった。OTブライアン・ブラガはシーズン続行を諦め、ちかくヒザ前十字靭帯の再建手術を受けることに。
- 今週の対戦相手を模したスカウトチーム相手の練習が今夏初めて行われ、オフェンス対ディフェンスのコンペティティブな練習が減った。選手たちがアピールする場は練習フィールドよりプレシーズンの実戦へと移っていく。
- 今夏初めて人工クラウドノイズを流してチームドリルを行う時間帯があった。
- ラン練習中に乱闘が立て続けに起きた(ビデオ)。RGラングとILBバーリントンに始まり、C/Gヴァンローテン対ILBフランソワ、TEフィンリー対OLBジャーヴィス・リードなど、パンチを繰り出しヘルメットが脱げる、かなり本格的なファイト。LGシットンとケヴィン・グリーンOLBコーチが怒鳴り合っている。
- 乱闘についてマッカーシーHC。「そろそろ他チームと対戦すべき時だ。仲間同士で戦うことにみな飽き飽きしてきた」
- 今週月曜は非公開練習がキャンセルとなったが、チーム全体でスキート射撃(クレー射撃の一種)を楽しんだらしい。こうした親睦イベントは通常ミニキャンプで行われるもので、トレーニングキャンプでは聞いたことがない。
- オフェンス
- 「QBグレアム・ハレルはステディなキャンプを過ごしている。練習では当然アップダウンがあるが、昨年と比べて大きな進歩を遂げたのは明らかだ」とマッカーシーHC。
- QB B.J.コールマンはスカウトチームでのプレーが多くなり、地位の低下があきらか。50ydsのロングTDパスを通したかと思えばスカウトチームで2INTを投げるなど、あいかわらず不安定だ。2番手QB争いから脱落し、2年連続プラクティス・スクワッドへ一直線といった印象。
- QBヴィンス・ヤングが入団以来初めてチームドリルで投げた。まだ用語やプレーブックに習熟していないうえ、パッカーズならではのフットワーク指導にもまだ馴染んでいない様子。7on7練習でCBブランドン・スミスにパスコースを読まれてINTリターンTDを喰らうなど、非常にミスの多い内容だった。身長6-5(196cm)とドデカいので、ショットガンスナップが高く浮いてもジャンプして捕るところはさすが。
- 実戦での能力以外に、控えQBはゲーム中に頭脳面で先発QBをサポートする役割も小さくない。QBヤングはその点で役に立たない、とする論調あり。
- RBジョナサン・フランクリンは3rdダウンバックへの道を順調に進んでいる。ランでもスクリーンパスでもブロッキングの展開を待って一気に加速するセンスがいい。あとはパスブロッキングの修業だけだろう。
- 現在5番手WR格のジェレミー・ロスはQBロジャースとQBコールマンからロングボムをキャッチ。
- WRランドール・コブ(上腕二頭筋腱)は練習に復帰したものの、チームドリルに参加せずポジション練習だけ。
- 今夏のTE陣ではジャーマイケル・フィンリーが飛び抜けていて、アンドリュー・クウォレスはヒザ負傷前の出来ではない。D.J.ウィリアムズはパッとせず、ライアン・テイラーの方がまだマシなプレーをしている。(ただしクウォレスとテイラーはケガで見学中)
- ハーフラインのラン練習でLTデヴィッド・バクティアリが苦戦。最初はOLBマシューズ、次はドラフト外のOLBムルンバにかなり押し込まれた。
- 「C/Gグレッグ・ヴァンローテンは春の練習からトレーニングキャンプ序盤にかけて今一つだったが、ここ数日はかなりよくなってきた」とマッカーシーHC。
- ディフェンス
- 復帰初日のマイク・ニールはポジション練習だけにとどめ、プレシーズン初戦も欠場の予定。ポジション練習は基本的にOLBとして参加している。パスラッシュドリルは両方でプレー。OLBではLTバクティアリに勝ち(負けとする記者も)RTニューハウスに負け、DLでは新人OGレーン・テイラーをスピンムーヴで抜いたあとRGラングに負け。
- 「マイク・ニールはOLBとして特定のプレーを練習するが、彼はディフェンシブラインマンだ」とマッカーシーHCはあらためて強調。
- OLBニック・ペリーは手首(昨年手術)にまだギブスを着けてプレーしているためこれまであまり目立ってこなかったが、この日は違った。自分のサイドへのランプレーに対ししっかり持ちこたえたあと突破。直後のプレーでインターセプト。パスラッシュドリルでも力強いラッシュでRTバークレーに勝利している。
- スペシャルチーム
- キックオフカバレッジチームは、FBクーン、WRボイキン、WRロス、TEウィリアムズ、ILBフランソワ、ILBマニング、ILBラティモア、CBブッシュ、CBハイド、Sバーネット、Kクロスビー。
- Kクロスビーのクビが危うい今、Pティム・マステイのキックオフ練習にも注目が集まっている。飛距離ではクロスビーにやや劣る程度でKタヴェッキオを大きく上回る。しかしこの日は2本連続でキックミスがあった。しかもミスを悔しがってカバレッジを怠ったためスローカムSTコーチに怒鳴りつけられている。
- Kジョルジオ・タヴェッキオも飛距離はアップしてきた。ただクロスビーやマステイ(ともに身長6-1)との体格差は明らかで、「身長差は3インチどころではないように見える。まるで中学生か高校生」との声も。
- スペシャルチーム・アシスタントのチャド・モートンはKジョルジオ・タヴェッキオのことを「セルジオ」と呼んでいる。マッカーシーHCが間違えたのがそのままニックネームになったのだろうか。
- 今夏4回目のフィールドゴール競争が行われ、両キッカーとも3/4の75%だった。Kクロスビーは36ydsと46ydsを成功、51ydsを右に失敗、53ydsを成功。Kタヴェッキオは36ydsを成功、46ydsを右に失敗、51ydsを成功、53ydsを成功。
- Pマステイは左右の両キッカーを公平に競わせようと、ホルダーの練習に熱心に取り組んでいる。左利きキッカーに慣れるため、オフシーズンは家にJUGSマシンを置いて練習してきたとのこと。
- ショートビデオ集
- ケガ人情報
- DEマイク・ニール(腹部)がPUPリストからアクティブロースターに戻り、今夏初めて練習に参加。
- RBエディー・レイシーはハムストリングの張りで練習を休んだ。以前から少し問題を抱えていた箇所だが、長期的な心配はない、とマッカーシーHC。
- RBアレックス・グリーン(ヒザの腫れ)とDEデイトン・ジョーンズ(体調不良)は、どちらも1日休んだだけで復帰。
- 昨日途中退場したWRランドール・コブ(上腕二頭筋腱)はたいしたことはなかったようで、練習に復帰。しかしチームドリルには参加せず。本人は金曜のプレシーズン初戦に出ると言っているが、コーチは出さないのでは。
- 前日のDEジョニー・ジョリーは脚がつっただけだったらしく、この日も練習している。足首も悪いはずだが、フットボール人生のラストチャンスを活かすためには少々のことで休んではいられない。
- OTブライアン・ブラガはセカンドオピニオンの受診を終え、腫れが収まりしだい再建手術を受けることが決まった。「それが正しい判断なのは間違いない」とマッカーシーHC。ちかく正式にインジャリーリザーブ入りとなるだろう。
- 見学組は以下の14人。RBレイシー(ハムストリング)、RBハリス(ヒザ)、WRネルソン(ヒザ手術)、WRジョンソン(ヒザ)、WRドーシー(ハムストリング)、TEクウォレス(太もも)、TEテイラー(ヒザ)、OTブラガ(前十字靭帯断裂)、OTシェロッド(すね骨折)、OTトレッター(足首骨折)、DEウォージー(ヒザ前十字靭帯断裂)、CBトラモン・ウィリアムズ(ヒザ)、CBヘイワード(ハムストリング)、Sリチャードソン(首の椎間板手術)。