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Day 5: 4巡指名OTバクティアリ好調
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年7月31日
休日が明けて練習再開。練習開始の朝8時20分の気温は15℃。この日は練習開始後も観客が増え続け、3000人近いファンでスタンドは満員となった。ファミリーナイトを含め5日間連続フルパッド練習は異例で、選手たちにとっては今夏もっともキツい時期だろう。ケガ人がさらに増えるようならどこかで予定を変更するかもしれない。
マイク・マッカーシーHC。「今日の練習はよかった。休日明けはふつう出足がよくないものだが、今週はよいスタートが切れた。チームドリルでは、オフェンスもディフェンスもそれぞれよいプレーがあった。オフェンスはランプレーがよかった」
- 2人と契約し、1人を解雇。ロースター枠にはこれで89人となった。
- WRオマリアス・ハインズ Omarius Hines はフロリダ大からドラフト外ルーキーとして今春レイヴンズに入団したが、今月22日に解雇された。身長6-0、体重215ポンド。4年間でパスキャッチ64回801yds・4TD。高い身体能力(3コーンドリルが素晴らしい)の割にベストシーズンでも300yds未満に留まったのは、TEやRBとしての起用も多かったため。ラッシング33回323yds・4TD。
- Sクリス・バンジョー Chris Banjo はサザンメソジスト大出身。昨年ドラフト外ルーキーとして2球団でトライアウトを受けたが契約に至らず。今春ジャガーズと契約したものの今月25日に解雇されている。身長5-10(178cm)とサイズはないが、40yds走4.5秒を切るスピードがある。
- 解雇されたのはドラフト外ルーキーのSライアン・マクマーン(サクラメント州立大)。キャンプイン前日に契約したが、わずか3日間練習しただけで退団となった。
- オフェンス
- RB対OLBのブリッツピックアップ練習。FBクーンこそさすがの内容だったが、フランクリンなど他のRBたちは苦戦。ラッシュ19回のうち9回突破を許し、マッカーシーHCは渋い顔だった。「姿勢が高すぎ、しっかり踏ん張れていない。しっかり頭を上げていない。1人で止めなければならないこの練習はためになる」
- 昨日は2巡指名RBエディー・レイシーのこの写真がネットに流れて「ムチャクチャ太い」と全国メディアにまで話題にされたが、実物はそれほど太くはない。腰にパッドを入れているのもずん胴に見える理由。「コンディショニングテストに合格しているのだし、問題はない。もし心配があったらフィールドには出していない」とマッカーシーHC。WRランドール・コブは「昨夜はあの写真でさんざんからかわせてもらった(笑)。まじめな話、彼はちゃんと体ができてる。ただ角度が悪かっただけ」
- RBレイシー本人はこの馬鹿げた騒ぎについて平静かつ真面目に答え、かえって株を上げた。「外部のファクターは僕はあまり心配しない。そうした騒ぎから距離を置くことを大学時代に学んだから。人は言いたいことを言うものだし、けっきょく自分は自分の仕事をするしかない」
- レッドゾーンでのランプレー練習ではTEマシュー・マリガンが1stチームに加わった。ここではRBレイシーが今夏もっとも目立った働き。タックラー2人を引きずってエンドゾーンに走り込むとスタンドは大いに盛り上がった。このドリルでは彼のキャリー回数が多く、パワーランへの期待の大きさがうかがえる。
- RBジェームズ・スタークスも引き続き好調。インサイドでもアウトサイドでもTDランがあった。
- 引き続きRTマーシャル・ニューハウスが1stチーム。
- ドン・バークレーはセンターでショットガンスナップを派手に失敗。右タックルとの兼任は酷、という声も多い。彼がセンター練習を始めたのはやはり、4巡指名のJ.C.トレッターが負傷した翌週からだったらしい。
- ランブロッキングドリルで4巡指名OTデヴィッド・バクティアリが1巡指名DEデイトン・ジョーンズに勝利するとキャンペンOLコーチから大きな声が上がった。パスラッシュドリル2日間の成績は左タックルで4勝0敗1分、右タックルで3勝1敗(Journal Sentinel紙調べ)。うち2勝はOLBマシューズから挙げたものだ。「とてもよいスタートを切っている。彼の良さは春の練習から見てきた。とても頭の良い選手だ。フットワークがいい」とマッカーシーHC。
- OTバクティアリにとってOLBマシューズは兄エリック(FA浪人中)の友人であり、ドラフト前から知り合いだった。南カリフォルニアの同じ施設で一緒にトレーニングしてきた仲。
- OTバクティアリはテクニシャンだがランブロッキングが弱い、というのがスカウトたちの評判。しかしここまでは予想以上にフィジカルなブロッキングを見せている。ゾーンブロッキングのスキームにも向いていそうだ。「僕は初日に対戦したけど、6ydsも押し込まれたよ。背が高く腕が長いし、力も強い。よくコーチされた選手なのがわかる」とDEダニエルズ。
- 4番手・5番手を争う若手WRについてマッカーシーHC。「WRジェレミー・ロスとWRジャレット・ボイキンは、1年目から2年目に伸びる典型例だ。このオフェンスでの役割に馴染み、QBとの呼吸が合ってきたのもプレーのタイミングによく表れている」
- ディフェンス
- この日も最初のジョグスルーでリードオプションへのディフェンスあり。しかし11on11のチームドリルでやったという情報はまだない。
- ランシチュエーションでは引き続きDE C.J.ウィルソンが1stチームに。1巡指名DEデイトン・ジョーンズの負担(頭脳面もふくめ)が大きすぎないようにしているようだ。こんな選手を使わないなんて馬鹿げてる、という記者も。
- DEジョーンズはRBスタークスのカバレッジに下がり、まるでDBのように落ち着いてパスをブレークアップする好プレーあり。
- ドラフト外のOLBドンテ・サヴェージ(ニューメキシコ州立大)もOLBムルンバと同じく大学時代にDEだった選手。RB/FB相手のブリッツ練習ではOLBの中で彼1人だけ4戦全勝だった。相手はRBグリーン、FBジョナサン・アモサ(ドラフト外)、RBアンジェロ・ピース(ドラフト外)、RBフランクリン。
- CBトップ4人のうち3人が欠場のため、5巡指名CBマイカ・ハイドがシールズとともに1stチームへ。この日も好カバレッジが何度もあった。昨年2巡指名のCBヘイワードによく似た嗅覚に優れたタイプで、スロットが向いている。先輩CBたちのケガが長引くようならニッケルやダイムに食い込むチャンスが出てくるかも。
- この日はSジェロン・マクミリアンが先に1stチーム。M.D.ジェニングスと1日おきというルールは続いている。Sマクミリアンはランサポートでもパスカバレッジでも好プレーが多かった。インターセプト1回、あわやインターセプトの好ブレークアップ1回。TEフィンリーをぴったりカバーしてパス不成功に終わらせるプレーも。
- SマクミリアンについてマッカーシーHC。「オフシーズンもグリーンベイでずっとすごし、ウチのディフェンスを知り尽くすようになった。だから落ち着いて、あまり考えることなく動ける。安定感も増してきた。ビッグプレー能力もあるし、彼の進歩には喜んでいる」
- ノーハドル練習ではDB陣がよく踏ん張ってパス成功を許さず、QBロジャース率いる1stチームを止めてこの日の練習をしめくくった。練習最後の2ミニッツドリルでディフェンスが勝ったのは今夏これが初めて。
- パスラッシュドリルは全体としてディフェンス優勢の日だった。
- 1巡指名DEデイトン・ジョーンズがRGラングをなんとアオテンに。次の対戦ではRGラングが完勝し、3回目もRGラングがなんとか止めた。
- 4巡指名OTデヴィッド・バクティアリはOLBマシューズを止め、OLBムルンバに負け、OLBジャーヴィス・リードとOLBドンテ・サヴェージに勝った。全般としてかなり評価が高い。
- OGレーン・テイラー(オクラホマ州立大)はドラフト外ルーキー中最高額$7000ドルの契約ボーナスを受け取った選手。大学時代は850スナップで一度もサックを許さなかったという触れ込みだが、2日間で2勝4敗と苦戦。
- ドラフト外のOLBアンディ・ムルンバは好調OTバクティアリに初黒星をつけ、RTニューハウスもスピンムーヴで抜いた。
- NT B.J.ラジはCドン・バークレーをスピンムーヴでかわすなど、3戦2勝と順調。
- そのCバークレーはNTラジ以外には3戦全勝。
- DEジョニー・ジョリーが好調で、OGレーン・テイラー、C/Gグレッグ・ヴァンローテンといった控え組に勝利。
- スペシャルチーム
- キックオフ練習では、KクロスビーとPマステイはエンドゾーン中央あたりまで蹴り込むが、Kジョルジオ・タヴェッキオはエンドゾーンに届かないボールもあり、飛距離がかなり劣る。
- Pティム・マステイはハングタイム3.3秒や2.8秒といった失敗パントのある不安定な日だった。
- 1巡指名DEデイトン・ジョーンズがキックオフカバレッジの2ndチームに入る場面あり。DLがこのチームに入るのはきわめて珍しく、大事なスター候補がスペシャルチームでケガをしたらどうする、との声は多い。「彼は走れるから、相手にとってマッチアップ上の問題を引き起こす。ただ我々はバックアップとして彼を試しているだけで、1stチームを考えているわけではない」とマッカーシーHC。
- ショートビデオ集
- この日はいさかいもなくきわめてスムーズに練習が進んだ。
- ケガ人情報
- CBジェームズ・ニクソンがヒザを負傷。詳しくはわからないが当分欠場となりそうな印象。
- 第1週を全休したSチャズ・パウエル(足)がPUPリストから外れ、初練習参加。層の薄いセーフティ陣で4番手に食い込むチャンスのある1人。
- おなじくCBデヴォン・ハウス(食中毒)も初練習参加。ニューメキシコ州のレストランで食べたサーモンにあたって9ポンド(約4kg)も体重が落ち、耳にも感染症を起こして一時はまっすぐ歩けなかったらしい。オフに手術を受けた肩にはハーネスを着けていない。「肩? そうだ肩を手術したんだっけ、という感じ。少しでも痛みがあればハーネスを着けてるよ。バランスの方はまだ完全には戻ってない」
- 日曜の練習を途中退場したCBトラモン・ウィリアムズ(ヒザ)はやはり休み。「深刻なケガではないので心配はしていない。2週間ほど休むかもしれない」とマッカーシーHC。
- OTケヴィン・ヒューズは頭痛のため練習を休んだ。2011年ラムズのプラクティス・スクワッドからロースターに昇格したが、昨年夏に解雇され、今年2月にパッカーズと契約した選手。
- RBドゥワン・ハリス(ヒザ)は復帰まで2、3週間かかる、とマッカーシーHC。いっぽう本人は今すぐにでも復帰できそうなことを言っている。スタークスの好調さもあり、開幕ロースター入りにはやくも黄色信号か。
- その他は変化なし。WRチャールズ・ジョンソン(ヒザ)、WRドーシー(ハムストリング)、WRカニンガム(手首手術)、OTシェロッド(すね骨折)、OTトレッター(足首骨折)、DEウォージー(ヒザ前十字靭帯断裂)、DEニール(腹部)、CBヘイワード(ハムストリング)、Sリチャードソン(首の椎間板手術)。
- 珍しいことにテッド・トンプソンGMの会見ではそれなりに注目すべき内容があった。
- 日曜の練習で小競り合いが頻発したことについて。「私はああいったことがまったく好きになれない。現役時代はキャンプでの乱闘に加わったことはないが、感謝祭ゲームでそういうことがあった。OL選手に張り倒され、やり返そうと腕を振り回した。『いったい何やってるんだ、相手は300ポンドだぞ。誰か止めに入ってくれないかな』と思いながらね。私は喧嘩沙汰が苦手で」
- 「DEジョニー・ジョリーを復帰させたのは、時間をかけて慎重に検討した結果だ。最終的には、過去のチームでの振る舞いをもとに考えた。(故郷ヒューストンでなく)ここにいるときは彼はよきチームメイトだった。声に出して彼を支持するベテラン選手もいた」「彼はフットボール選手としての生まれ持った才能がある。柔軟に動けて、嗅覚にも優れている」
- 「ファーヴとパッカーズが和解するのは素晴らしいことだと思う。彼はここで長くプレーし、並外れた選手だった。良い形で彼が記憶されることはパッカーズにとって大きな意味がある。私は(和解に)何の異論もない」
- ILBデズモンド・ビショップ放出について。「たくさんの要素が絡んでのことだ。あのポジションの層が厚くなったことも示しているし、ああするのが適切だと我々は考えた。彼はよい人間だ。できれば他の地区に行ってほしかったが」
- ランボーフィールド内"Curley's Pub"では、選手・コーチのレシピによるオリジナル・バーガーを発売。開店10年目で初めてのことだ。マッカーシーHC(Mac Attack Burger・すでに販売開始)、DEピケット(Big Grease Burger)、WRネルソン、WRコブ(Corn on the Cobb Burger)、QBロジャース、OLBマシューズ(ClayMaker Burger)と9月7日までそれぞれ1週間ずつ販売される。売り上げの一部は各人のチャリティ団体に寄付される。