過去の記事 |
2013年 >
07月 >
Day 3: DEデイトン・ジョーンズ好評
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年7月29日
練習3日目は初めてのフルパッド練習。しかも最初の日曜とあって、今夏最高となるおよそ2000人のファンでスタンドは満員となった。前日よりマシとはいえ練習開始時は13℃。この日も空は厚い雲に覆われていた。
攻守ラインの力量が初めて試されるフルパッド練習。注目の1巡指名DEデイトン・ジョーンズはインパクトある内容で、パスラッシュドリルでもチームドリルでも力強いプレーを連発した。「デイトンはとてもよく見えた。すでによく馴染んでいる。パッドを着けてどれだけ動けるかに我々は注目するが、彼はその点でもとてもよかった。体はできているし、よい初日だった」とマッカーシーHC。
この日の練習内容についてマッカーシーHC。「初日からいきなり素晴らしい練習ができるとはもともと期待していない。そういう風にはいかない。だからフルパッド練習がとても重要なのだ」
月曜は今夏最初のオフ日となる。
- フルパッドといってもライブタックリング練習ではない。おそらく、キャンプ中にライブタックリング練習を行うのは今週土曜のファミリーナイトだけではないか。ふだんの練習では、(地面に倒さず)抱え込んだり、ドンと突き飛ばしたところでプレーが終わる。この日はレシーバーを思いっきり倒してしまった7巡指名ILBサム・バーリントンをマッカーシーHCが怒鳴りつけていた。
- NFLでは今年からヒザと太もものパッドが義務化された。昨年は罰金処分だけだったが、今年はルールに従わないと試合に出ることができない。練習では選手の判断に任せる球団もあるが、マッカーシーHCは試合と同じフル装備を義務付けている。
- この日はオフェンス対ディフェンスの小競り合いが多く、感情的にヒートアップする場面が何度もあった。選手が相手方のサイドラインに怒鳴り声をあげている。「エフォートとエネルギーはとてもよかった。アドレナリンのレベルが高く、規律は低かった。最初にパッドを着けたときはこういうものだ」とマッカーシーHC。
- オフェンス
- QB B.J.コールマンはブリッツ練習でパスラッシュをかわしてWRマイルズ・ホワイトにナイスパスを通した。しかしやはり波は大きく、ポケットに留まってコントロールミスを犯すプレーも複数回。
- QBアーロン・ロジャースは全般によい出来だが、CBジェームズ・ニクソンにインターセプトを食らったときだけは愕然としていた(どうやら新人WRがルート取りを間違ったらしい)。最後はそのCBニクソンを相手にTDパスを決めた。
- 4巡指名RBジョナサン・フランクリンは今日も鋭い加速と方向転換の能力を見せ、チームドリルだけで20yds以上のビッグゲインが2回あった。うち1回はインサイドからアウトサイドにブレークしてロングゲイン、もう1回はインサイドの穴を抜けたあとLBを置き去りに。
- いっぽう2巡指名RBエディー・レイシーのランではブロッキングが悪く、フリーで入ってきたタックラーに捕まるプレーが目立った。
- RBジェームズ・スタークスは中央でチェックダウンのパスを捕って鋭いランアフターキャッチ。今夏はとてもシャープな出来で、「これでケガさえ避けられれば」と記者たちは毎日書いている。ただ、CBブリッツのピックアップをしくじってサックを許す場面あり。
- ボールセキュリティドリルでボールを叩き落とされるミスを犯したのは、ドラフト外のWRマイルズ・ホワイトとTEジェイク・ストーンバーナーのみ。
- WRランドール・コブはワイドオープンでイージーな落球あり。昨季も何度かこうしたミスがあったため、記者たちが一斉にミスをツイートしている。しかしハイライト級の好プレーも何度かあった。
- リターナー候補のWRジェレミー・ロスはレシーバーで好調。1on1練習では鋭いルート取りでCBを引き離した。7巡WRコンビが出遅れるのを尻目に、ロースター入りに向けて順調なスタートを切っている。
- ヒザ前十字靭帯手術から1年8か月のTEアンドリュー・クウォレスはブロッキングで苦戦。パスラッシュドリルではOLBマシューズとOLBムルンバにやられ、チームドリルでもOLBムルンバを止められずWRコブへの好タックルを許した。
- 最後のノーハドル練習ではQBロジャースからの10ydsのフェードをWRジャレット・ボイキンがジャンプしてキャッチ。70ydsのTDドライブで2時間27分の練習をしめくくった。
- ディフェンス
- 2ndチームOL陣に対してディフェンスが優勢で、QBグレアム・ハレルにプレッシャーをかけるプレーが目立った。
- この日は3rdダウン中心の練習で、ディフェンス側も自然とニッケルやダイム隊形になる。1巡指名DEデイトン・ジョーンズはB.J.ラジと組んでインサイドラッシャーに入り、鋭いパスラッシュで即戦力ぶりを見せつけた。3-4のベース隊形でも1stチームの出番をもらっている。
- DEジョーンズはその他にも、ラン守備で新人FBアモサを一瞬でかわしてRBレイシーをロスタックルに仕留めたプレーや、パスのディフレクトがあった。
- DEジョーンズの現在の体重は295ポンド。3月のプロデイの時よりも18ポンド、ロースター表の公称体重よりも10ポンドほどバルクアップしている。「これは贅肉じゃなく筋肉だ。筋肉をしっかりつけてきた。とくに3-4でやるために体重を増やしたわけじゃないし、コーチから指示されたわけでもない。僕が年を重ねただけだ」
- DEジョーンズがNTラジと組めば、ラジを相手のダブルチームから解放できるかもしれない。「B.J.があんなにクイックだとは知らなかった。だからニッケルに僕を加えればラッシュが強力になる、とコーチたちは考えている。彼はQBにラッシュできるし、僕もQBにラッシュできる力がある。2人合わせればいい感じだと思う」
- OLBニック・ペリーはランブロッキングで非常に力強い働き。RTバークレーに2戦2勝したあと、OLB対TEのブロッキングドリルでもTEテイラーに圧勝した。
- ダイム隊形(1ILB)のILBは今年もブラッド・ジョーンズ。A.J.ホークはサイドラインに退く。
- 復帰初日のILBジャマリ・ラティモアはラン守備でビッグヒットを連発。サイドラインから大きな声を出してディフェンス陣を鼓舞する姿も目立つ。
- 先日大型契約を結んだSモーガン・バーネットについてマッカーシーHC。「彼は非常によいプレーができている。セーフティは非常に重要であり、彼はカギとなるコミュニケーターだ。彼はボックスでもオープンフィールドでも非常に優れている。あと期待するのはボールに対してのプレーをもっと増やすことだ(INTが少ない)」
- CB2人が欠場中のためCBジャレット・ブッシュの出番が多いが、この日はカバレッジで失敗が多く、何度もパス成功を許した。
- 注目はOL対DLのパスラッシュドリル。(7on7練習と同時に行われている)
- 注目の1巡指名DEデイトン・ジョーンズは3回とも鋭いパスラッシュ。RGラングは抜けなかったもののかなり押し込み、OTダトコやCガース・ゲアハートは楽々抜いた。
- 4巡指名OTデヴィッド・バクティアリは左右タックルで4戦4勝の好スタート。左タックルでOLBマシューズと6巡指名OLBパーマー、右タックルでOLBアンディ・ムルンバとOLBドンテ・サヴェージ(ともにドラフト外)を封じ込めた。
- ドン・バークレーも4戦4勝。うち3回は右タックル、1回はセンターとしてのブロッキングだった。(相手は不明)
- 2年目のDEマイク・ダニエルズは低く鋭い当たりを活かしてCディートリック=スミスやOGレーン・テイラー(ドラフト外)を押しまくっている。
- スペシャルチーム
- キックオフリターナーは候補者が多い。WRジェレミー・ロス、WRコブ、CBシールズ、CBジェームズ・ニクソン(昨季プラクティス・スクワッド)、4巡指名RBフランクリン、CBロイス・ミーンズ。
- CBニクソンは最初にもらったチャンスにキャッチミス。JUGSマシンのボールにもかかわらず。
- 今春FA加入したTEマシュー・マリガンがキックオフリターンの1stチームに。
- 2巡指名RBエディー・レイシーはキックオフリターナーの前のフルバック役に。これまでFBジョン・クーンがプレーしてきた役回りだ。
- 今キャンプ最初のキックオフを蹴ったKジョルジオ・タヴェッキオのボールはエンドゾーン1ydまでしか飛ばず、ハングタイムも短め。Pマステイもキックオフ練習をしていたのは、Kタヴェッキオがキッカー争いに勝った場合にキックオフを任せる意図か。
- フィールドゴール練習は1日おきという話だったのに、この日はなかった。
- 記者たちの撮影したショートビデオ
- ケガ人情報
- 体調不良で2日休んだILBジャマリ・ラティモアが練習に復帰。「体調不良で体重が落ちたので、スナップ数に制限を設けている。練習途中で一度ドロップアウトしたのは脚の痙攣のため」とマッカーシーHC。
- CBトラモン・ウィリアムズは練習後半はサイドラインのままだった。ヒザに問題を抱えているため、とマッカーシーHC。CB陣3人目の欠場で今後が少し心配だ。
- 前日に負傷した7巡a指名WRチャールズ・ジョンソン(ヒザ)、7巡b指名WRケヴィン・ドーシー(ハムストリング)はやはり休んでいる。「まだ情報を集めているところで、タイムラインははっきりしないが、深刻なものではないと聞いている」とマッカーシーHC。
- その他の10人は変化なし。RBハリス(ヒザ)、WRカニンガム(手首手術)、OTシェロッド(すね骨折)、OTトレッター(足首骨折)、DEウォージー(ヒザ前十字靭帯断裂)、DEニール(腹部)、CBヘイワード(ハムストリング)、CBハウス(食中毒)、Sパウエル(足)、Sリチャードソン(首の椎間板手術)。
- DEジョニー・ジョリーは先週月曜に結婚したことを明らかにした。新婚旅行はまだ。
- ヴォニーシーさんと出会ったのは3年前、NFLから無期限の出場停止処分を受けた頃だ。「試練を乗り越えることができたのも、彼女の存在が大きかった。(また悪い世界に行かぬよう)彼女がつきっきりでいてくれたから」
- 「責任を持てる大人へと僕は成長してきた。正しい行いをし、悪いことを考えず、集中を保ち、神への信仰を大事にする。自分にできるのはそれだけだ」
- チャンスを与えてくれた球団と温かく迎えてくれたファンに感謝。「仲間を二度と失望させたくないという気持ちだ。家族を失望させた。自分を失望させた。二度と同じ道をたどらないよう努力している。自分をドラフトしてくれたチームに戻ることができ、僕は本当にうれしい。セカンドチャンスをもらえる者はそう多くないから」
- 仮にフットボールで返り咲けなかったとしても、自分は平静を保って生きていける、と本人。「そうなったら大学に戻って学位を取ることも考えている」
- 元RBアーマン・グリーンがいるのは、NFLのマイノリティ・コーチング・インターン制度で臨時RBコーチとして参加しているため。ここから本採用になった例も数多い。
- アレックス・ヴァンペルトRBコーチは春にアキレス腱を断裂。まだ保護ブーツをはいてゆっくりとしか動けない。