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Day 2: バークレーのセンター修業
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年7月28日
キャンプ2日目は曇天。先週までの猛暑が収まったどころか朝8時20分の練習開始時で気温11℃と、ケガが心配になるほどの気温だった。涼しいや肌寒いを通り越して寒い。
- 「初日と比べてスロッピーな練習内容だった」とマッカーシーHC。フォルススタート、スナップミス、パス落球が多かったことを指している。
- この日も2時間26分の練習の中で2分間の給水タイムアウトが3回あった(昨日の記事参照)。
- この2日間の練習で、いろいろな選手に心拍計をつけさせている。
- 心拍計についてTE D.J.ウィリアムズ。「最初の5分間は違和感があったけど、慣れてしまえば何でもない。スタッフは、僕らが最大のスピードで走ったり最長の距離を走ったりしたときの心拍数を把握し、休息時と比べてる。そうしたデータを利用して、いつ疲れて休養が必要か、心拍を下げるべきか、練習ルーティンを組み立てるのに利用するんだ」
- OLBマシューズ。「100%支持するよ。音楽のおかげで練習の単調さが崩せるのはいいことだ」
- 給水タイムアウトの間には音楽も流れ、試合中のTVタイムアウトに似せている。前日は最近のヒット曲でやや卑猥な内容を含むため「家族連れが多いのにいかがなものか」との声があった。この日はボブ・マーリーやジョニー・キャッシュなど古い曲。「オレでもわかる!」と喜ぶベテラン記者たち。
- オフェンス
- 初日はB.J.コールマンが先に2ndチームのQBに入ったが、この日はグレアム・ハレルが先。11on11のチームドリルでは、18スナップをQB3人が均等に分け合った。
- ブリッツ練習において、QBコールマンはスクランブルしながらのナイスパス成功が2回あった。オフシーズンから重点を置いて練習していた部分。
- この日はRBジェームズ・スタークスが最初に1stチームに入った。グリーン、レイシー、フランクリンも少しずつ1stチームの機会があった。4人とも鋭いランプレーがあり、RB陣はこれまでになかった充実ぶり。ただ、ラン攻撃/守備の評価はフルパッド練習でないとあまり意味がない。
- WRランドール・コブはディフェンダーをセパレートするのが巧みで、たいていフリーでキャッチできている。
- 4番手候補のWRジャレット・ボイキンがナイスキャッチを決めてファンから歓声。6-2の身長があってバルクアップもしてきたので、「初日はTEフィンリーと見間違えた」とある記者。
- ドラフト外ルーキーのWRマイルズ・ホワイトはまずいスタート。初日はディフェンスなしの練習で落球を連発し、この日もイージーな落球あり。しかしサイドライン際で見事なジャンピングキャッチもあった。
- ドラフト外(トライアウト参加後に正式契約)のWRタイロン・ウォーカーは来たボールをすべてキャッチする安定したプレーぶり。11on11練習では4プレーの間に3キャッチを決めた。
- おなじくドラフト外ルーキーのTEジェイク・ストーンバーナーもイマイチのスタート。初日はルートランニング中に倒れてインターセプトにつながり、この日はフォルススタートを犯してサイドラインに下げられた。
- 右タックル争いは変化なし。1stチームにマーシャル・ニューハウス、2ndチームにドン・バークレー。
- ドン・バークレーはプロ2年目のバルクアップぶりが目覚ましいとの声あり。練習後半には1stチームの右タックルやセンターに入る場面も。しかし2回連続でスナップミスするなど、センター修業はまだ始まったばかり。「彼は非常に優れたプレーヤーであり、先発を争うチャンスを自ら勝ち取った。センターでのあのスナップミスは、アサインメント的にフットワークが最も難しいプレー選択だった」とマッカーシーHCはかばっている。
- バークレーが2ndチームのセンターに入るときはグレッグ・ヴァンローテンがセンターから右ガードに移る。
- ディフェンス
- 今年のDL陣についてマッカーシーHC。「非常に才能あるグループだ。多彩なタレントという点で昨年よりも勝っている。パスラッシュでのアスレチック能力も増した」
- DEジョニー・ジョリーは1巡指名DEデイトン・ジョーンズとともにニッケル隊形のインサイドラッシャーに入る場面あり。「OTAと比べて体ができてきたし、良いスタートを切ったと思う。オフの4週間の間によい仕事をしたが、まだやるべきことは多い。(復帰間もないので)スナップ数は慎重に制限している」とマッカーシーHC。
- 2ndチームのOLBはデズマン・モーゼスとアンディ・ムルンバ(ドラフト外)。どちらも大学時代はDEをプレーしていた選手だ。
- サイドラインではOLBクレイ・マシューズがDE/OLBマイク・ニール(欠場中)にパスラッシュ・ムーヴを教える姿が見られた。
- この日最高のプレーはCBトラモン・ウィリアムズ。ディフェンスの31yds地点、QBロジャースが右にスクランブル、縦に抜けたWRネルソンを見つけてロングパスを投げた。カバー2で浅いエリア担当だったCBウィリアムズは後ろから追いついただけでなく、素晴らしいジャンプ力を発揮して見事叩き落とした。
- この日はSジェロン・マクミリアンが先に1stチームに入った。M.D.ジェニングスと1日おきというプランか。
- この日は1stチームのニッケルバックにCBジャレット・ブッシュ。CBマイカ・ハイドも1stチームの機会があった。
- 最初のジョグ・スルーでリード・オプション相手の練習あり。
- 49ersのQBコリン・キャパニックが先日のインタビューで、「プレーオフではこちらのハドル中にパッカーズディフェンスが(混乱して)、『お前がこれをやるはずだろ』『それはそっちの仕事だ』と口論になっていた」と暴露したばかり。
- OLBマシューズ。「あの発言は読んだよ。彼らはよいプレーをして僕らを破ったのだから、言う権利は彼らにある。しかしこちらもあのゲーム(579yds)についてはさんざん話し合ってきた。さいわい第1週に対戦があるから、今度はやり返したい」
- リード・オプション対策についてOLBマシューズ。「今年はああいったタイプのプレーを止めることをより重視して練習している。オフシーズンから(テキサスA&Mにコーチ陣を派遣するなど)ウチが重点的に対策を練ってきたのも知っている。僕らアウトサイドのパスラッシャーが以前のように必ずラッシュするのではなく、コンテインするのが大事だ。開幕戦はよいテストになる」
- スペシャルチーム
- この日のパントリターナーは、WRコブ、WRジェレミー・ロス、CBウィリアムズ、WRネルソン、RBフランクリン。
- RBジョナサン・フランクリンは「まだパントのキャッチングがぎごちなく見える」との声があるが、落球はまだゼロ。捕った後の動きは素晴らしいのでパントリターナーとして彼を使ってみたい、というアイディアは無理もない。
- RBフランクリンのパントリターナー起用についてマッカーシーHC。「使うからには、彼のボールハンドリングと判断力を我々みなが信頼できるようでなければならない。そのうえでスキームに沿ったプレーをする必要もある。今までのところ、彼には満足している」
- この日はフィールドゴール練習がなく、「FG練習は1日おき」とマッカーシーHCから説明があった。競争のある年はキッカーの脚が疲労してシーズン中にキックオフ飛距離が鈍る傾向があるのはたしか。
- なお、キャンプで「フィールドゴール練習」という場合、ちゃんとディフェンスのいる実戦形式のみを指す。
- 記者たちが撮影した練習風景のショートビデオ。例によって撮影許可はポジションドリルのみ。
- 新人WR3人が負傷(後述)したため、記者がWRジェームズ・ジョーンズに冗談めかしてWRドナルド・ドライバーの話題をもちかけた。「引退したら誰もが通る道だと思う。子供のころからフットボールをプレーし続け、それが急になくなる。やりたい気持ちはあるんだと僕は思う。正式な引退届を提出していないのもそのせいだ。体は作ってある、と毎日彼に言われてるよ。じゃあなんで引退したの?って僕は毎日聞き返すんだ」
- 禁止薬物であるヒト成長ホルモン(hGH)の検査実施にむけた労使の話し合いが進んでいることにOLBクレイ・マシューズ。「大賛成だ。僕はずっと前から支持している。公平な競争のため、ようやく正しい方向に向かい始めたことが嬉しいよ。そう主張している選手は多いし、僕も楽しみにしている」
- ケガ人情報
- 7巡a指名のWRチャールズ・ジョンソンがヒザを負傷。QBハレルからのスラントがビハインドになり、芝に足をとられた。重症ではないかと心配されたが(サイドラインに退いてからは普通に歩き回っていた)MRI検査の結果、腸脛靭帯をすこし痛めただけと判明。明日練習できる可能性もあるとのこと。
- 7巡b指名のWRケヴィン・ドーシーもハムストリングを痛めたようだ。詳しい検査待ち。
- WRセドリック・カニンガム(ドラフト外)は前日の練習で手首を負傷し、わずか4時間後に手術を受けた。ロングパスを追い、CBマイカ・ハイドと絡み合って激しく着地した際に手首を脱臼してしまったた。「マイカがよいプレーをしたのだし、彼を責めるつもりはまったくない。不運なアクシデントにすぎない」と本人。
- 初日から休んでいる10人は変化なし。RBハリス(ヒザ)、OTシェロッド(すね骨折)、OTトレッター(足首骨折)、DEウォージー(ヒザ前十字靭帯断裂)、DEニール(腹部)、ILBラティモア(体調不良)、CBヘイワード(ハムストリング)、CBハウス(食中毒)、Sパウエル(足)、Sリチャードソン(首の椎間板手術)。