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Day 1: 新人CBマイカ・ハイド好評
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年7月27日
いよいよトレーニングキャンプ初練習をむかえ、1800人から2000人のファンでスタンドもはほぼ満員となった。終盤に小雨が降ってきたが最後までレイ・ニチキ・フィールドで公開練習を行うことができ、終了とともに雨脚が強くなった。
新労使協定の規定によりキャンプ初日と2日目はフルパッド練習を行えないので、練習内容はOTAやミニキャンプとさほど変りない。各ポジションの先発争いも、とりあえずオフシーズン練習と同じ選手たちが1stチームに入っている。本当の争いは3日目のフルパッド練習からだ。
PUPリストの8人にくわえ、CBヘイワードとCBハウスが練習しなかったのがサプライズ。詳しくは前の記事にまとめておいた。
- 練習中3回にわたり、各2分間の給水ブレーク。その間、サウンドシステムからは大音量の音楽がかかっている。この休憩はこれまでなかったことで、ケガ予防のためマッカーシーHCが今年取り入れたことだ。「医学上の見地から検討したことで、練習中にいったん心拍数を下げるのが目的だ。それに加え、試合でのTVタイムアウトを模している。ゲームデイの状態に選手たちの体を慣らす意味もある」
- 上記のような試みについてWRジョーディ・ネルソン。「僕らがいつも話し合っていることだ。選手を健康に保つため球団全体でいろいろなことを試してきたし、これもその1つ。効果はあると思う」
- これまで練習最初のジョグ・スルーでは、1stチームオフェンスに対するのはオフェンスの控え組、1stチームディフェンスに対するのはディフェンスの控え組だった。しかしこの日は1stチームオフェンスに控えディフェンス、1stチームディフェンスに控えオフェンス、という組み合わせだった。
- 「創立93年目のチームとなるにあたって、昨日のミーティングで選手たちに伝えた今年のテーマは、Protection, Connection, Reflection の3つだ」とマッカーシーHC。Protectionはケガの予防ということだろう。
- オフェンス
- 1stチームOL陣は、LTブラガ、LGシットン、Cディートリック=スミス、RGラング、RTニューハウス。
- 2ndチームOL陣は、LTデヴィッド・バクティアリ(4巡指名)、LGアンドリュー・ダトコ、Cグレッグ・ヴァンローテン、RGレーン・テイラー(ドラフト外)、RTドン・バークレー。全員が1年目・2年目選手だ。
- RTドン・バークレーはセンターも務めている。こちらの出番も長かった。
- 昨年の7巡指名アンドリュー・ダトコはタックルとガードの両方をプレー。インサイドのデプス不足による措置と思われるが、DEウィルソンに完全に押し込まれるなどやはりガード向きではなさそう。
- 予告どおり、2ndチームのQBはグレアム・ハレルとB.J.コールマンがスナップ数を分け合っている。昨年のコールマンにはこのような機会はなかった。
- チームドリルで最初に1stチームに入ったRBはアレックス・グリーン。キャッチング練習は非常にスムーズだった。ジェームズ・スタークスも交替で1stチームに。よい体ができていて、先発争いの準備はできている。
- スクリーンパス練習では、4巡指名RBジョナサン・フランクリンがキャッチング技術と鋭い動きで記者たちをうならせていた。2巡指名RBエディー・レイシーも滑らかな動き。ただ最重量バックであるせいか、息の上がるのも一番早い。
- 今夏最初のファンブルはWRジェレミー・ロス。プレーオフでの痛いミスを思い出させて縁起が悪い。
- WRランドール・コブはCBシールズを抜いてサイドライン際でQBロジャースからのパスをキャッチする素晴らしいプレーあり。
- ディフェンス
- OTAやミニキャンプに続き、パス落球はファンブルとしてボールを追うようディフェンス選手は指示されている。
- 注目の先発セーフティ争いでは、M.D.ジェニングスが先に1stチームに。途中でジェロン・マクミリアンと交代した。
- 1巡指名DEデイトン・ジョーンズは、NTラジとともにニッケル隊形のインサイドラッシャーに。ポジションドリルでは、タックリングダミーをいとも簡単に投げ捨てる力強さ。
- 出場停止明けのDEジョニー・ジョリーは2009年以来4年ぶりのキャンプ。「OTAの頃より軽そうに見える」とある記者。それなりに体を絞ってきたのはたしか。
- 非常によかったのが5巡指名のCBマイカ・ハイド。CBヘイワードとCBハウスが不在のため、CBジェームズ・ニクソン(昨季プラクティス・スクワッド)とともに2ndチームに入り、ニッケル隊形では1stチームに。パスブレークアップが複数回など、好プレーが目立った。
- CBハイドについてマッカーシーHC。「今日もっとも目立っていたのは誰かと聞かれれば、それはマイカだ。ボールに対してプレーする能力は際立って見えた」
- スペシャルチーム
- パントリターナーには、WRコブ、CBウィリアムズ、4巡指名RBフランクリン。
- パント練習では、WRジェレミー・ロスがパンターの前に位置する”パーソナル・プロテクター”役に。ずっとFBジョン・クーンが担ってきた役目だ。
- Pティム・マステイは安定した内容で、15回のうち11回でハングタイム4秒を超えた。ベストは61yds、4.53秒の大パント。
- 注目のフィールドゴール練習はKジョルジオ・タヴェッキオがリード。両キッカーとも33、36、44ydsまでは成功した。Kメイソン・クロスビーが50ydsを失敗したのに対し、Kタヴェッキオは成功した。53ydsの1回目は2人とも失敗したが、2回目は2人とも成功させて終了。Kクロスビーは4/6、Kタヴェッキオは5/6だった。
- 記者たちが撮影した練習風景のショートビデオは以下のとおり。ビデオ撮影が許される時間は限られていて、どうやらポジション練習だけのようだ。
- QBアーロン・ロジャースのインタビューでは、親しい友人のライアン・ブラウン外野手(ブリュワーズ)についての質問が多い。昨年ドーピング違反容疑が晴れた際にロジャースは厳しい調子で批判者を糾弾し、「彼が無罪であることに1年分の給料を賭けてもいい」とまで言い切ってしまった。先日はブラウン本人が、違反と嘘をついていたことを認め、今季いっぱいの出場停止処分を受け入れた。
- 「ショックだった。みなさんの多くと同じように。彼は僕の目を見て、あの容疑は事実ではないと、何度も繰り返し嘘をついた。友人である僕にとってだけでなく、ウィスコンシンのスポーツファン、ブリュワーズファン、本当の野球ファンにとって失望以外の何物でもない。あのように嘘を言われるのはよい気分ではないし、このような成り行きになったことに失望している。友人の肩を持ったことは後悔していない。しかし今になって思うと、もっと慎重なアプローチをとっていた方がよかった」
- 引き続きブラウンを擁護するのではと心配されていただけに、上記のコメントは好意的に受け止められている(「完璧」という評価も)。ただ、共同経営するレストラン(今週2店目を出店予定)が今後どうなるかは心配なところだ。レストランを運営する会社の社長はノーコメント。
- 古巣をねちねちと批判しているWRグレッグ・ジェニングス(MIN)についてはコメントせず。「僕はこのロッカールームにいる仲間たちの意見の方を気にかけている。いまここには90人の選手がいて、自分がこのチームのリーダーの1人であることに興奮しているし、自分のリーダーシップのスタイルに自信を持っている。選手たちもそれによく応えてくれている」
- 「チーム最古参の選手として、僕はたくさんのことを経験し、たくさんの教訓を学んできた。自分ではすべてをコントロールできないし、球団の外のことを心配しすぎてはいけない、というのもその教訓の1つだ。自分が心配するのはチームメイトの意見であり、彼らが僕のことをどう感じるかだ」
- QBロジャースの両親が珍しくサイドラインに(写真)。以前ここで出会った友人に誘われ、小児病院の資金集めイベントでボランティアをするために来たとのこと。
- 元RBアーマン・グリーンがヴァンペルトRBコーチとともにフィールドでRB練習を見つめていた。(写真)