グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年5月22日
Organized Team Activities(OTA)2日目、今年初めての公開練習が行われた。場所はいつものレイ・ニチキ・フィールドではなく、オナイダ通りに面したクラーク・ヒンクル・フィールド。観客席がないためファンはフェンスに張り付いて見学している(写真)。先週のグリーンベイは最高気温10℃という日もあったが、この日は最高気温24℃、申し分ない気候に恵まれた。
前日のOTA初日は基礎練習を行い、11on11のチームドリルはこの日が今年初めてとのこと。「OTA序盤に典型的なパターンで、選手たちのエネルギーは素晴らしいが内容はまだバラバラ。現時点のチームとしてはよい感触を持っている」とマッカーシーHC。
練習は1時間57分で終了。過去数年とくらべてコンタクトのあるプレーが多く、「労使協定上の規定違反にならないのだろうか」と心配する記者もいた。攻守選手による小競り合いも2回ほどあり、OTAらしからぬ熱のこもった練習だったのはたしかだ。
- 4巡b指名のOT J.C.トレッターは前日のファンブルリカバリー練習で足首を骨折してしまった。復帰まで半年かかる見込み、と代理人は話している。それが事実ならば復帰は11月後半となり、今年チームに貢献できる可能性はかなり低くなる。
- ILBデズモンド・ビショップ(ハムストリング)はまだ休んでいるが、「来週火曜には復帰許可が下りるだろう」と本人。先日のインタビューでも、「ケガは100%治った。今はそのまわりの筋力を取り戻す時期。OTAの序盤は無理しない予定」と話していた。
- 「復帰に近い順に並べると、ILBビショップ、CBハウス、OTシェロッド」とマッカーシーHC。
- その他に休んでいるのは、RBドゥワン・ハリス、7巡a指名WRチャールズ・ジョンソン、7巡b指名WRケヴィン・ドーシー、OTデレク・シェロッド(すね)、NT/DEライアン・ピケット、DEジェレル・ウォージー(ヒザ)、OLBデズマン・モーゼス、CBデヴォン・ハウス(肩)。
- 今オフに入って以降のケガ人についてマッカーシーHCはコメントせず。上記リストにケガの箇所が書いていない選手はそうした事情による。トレッターのケガの内容も代理人経由で判明した。
- LTブライアン・ブラガは股関節のケガが完治し、元気に1stチームでプレーしている。昨季全休したTEアンドリュー・クウォレス(ヒザ前十字靭帯)も復帰。OLBニック・ペリー(左手首手術)はギブスを着けて参加している。(写真)
- 今季全休の可能性について聞かれたDEジェレル・ウォージー(ヒザ前十字靭帯)は、「ノー、ノー、ノー。そんな予定はまったくない。今年プレーするのが僕の目標だ。それがいつになろうとね」
- まだRFAテンダーにサインしていないCBサム・シールズは欠席。アグレッシブな手法で知られるドリュー・ローゼンハウスが代理人なので、契約延長に向けてのプチ・ホールドアウトなのだろう。「彼が出席してくれたらよかったとは思う。彼なりの理由があり、それは彼にしか答えられない」とマッカーシーHC。
- 出場停止明けのDEジョニー・ジョリーは欠席中。本人は「28日にそちらに戻る」とツイートしている。保釈条件の関係など、いろいろあるのだろう。「法的プロセスが完了してここに来られれば、私からみなさんに話せることもあるだろう。今はまだプロセスの最中だ」とマッカーシーHC。フェンスの向こうでは70代とおぼしき女性ファンがDEジョリーのジャージを着ており、記者を驚かせていた。
- QB陣ではグレアム・ハレルとB.J.コールマンのプレー機会が多い。ただ両者ともややコントロールに苦しみ、とくにオーバースローが多かったようだ。ミスが多かったのはロジャースも似たようなもので、今季初のチーム練習らしい内容。
- 大規模なポジション変更が行われたOL陣の1stチームは予定どおり、LTブラガ、LGシットン、Cディートリック=スミス、RGラング、RTニューハウス。ただし右タックルはニューハウスとバークレーがローテーションしていた。
- 4巡a指名OTデヴィッド・バクティアリも右タックルをプレー。OLBニック・ペリーに抜かれてサックを許すプレーがあった。J.C.トレッターの負傷は前述のとおり。
- 右タックルのローテーション起用についてマッカーシーHC。「いま先発5人を固定してしまえればそれは素晴らしいことだ。しかし現実的ではない。さまざまな組み合わせを試し、全員の準備を整えていく」
- 新LTブライアン・ブラガについてマッカーシーHC。「彼はオフシーズンを通してグリーンベイでリハビリに努めてきた。状態は素晴らしいと思う。彼はウチの最高のタックルだ。股関節の回復について、心配はゼロだ」
- OTデレク・シェロッド(すね骨折)がまだ復帰できないのは残念なところ。ひょっとしたらブラガのLT転向は彼の回復の遅れがあったかもしれない。
- RBではアレックス・グリーンがまず1stチームでプレー(ドゥワン・ハリスは休み)。ただしパス落球(あるいはファンブル)が2回もあった。
- エディー・レイシーとジョナサン・フランクリンの新人RBコンビも1stチームの機会があった。
- ボールセキュリティ練習では、ボールを守る側だけでなくファンブルフォースを狙う側も力を入れている。毎年パッカーズディフェンスの最も弱いのがここで、過去3年間のファンブルリカバー数は24位、26位、28位。
- ピケットが休みのため、ディフェンシブラインの1stチームは、DEダニエルズ、NTラジ、DEウィルソン。
- DEマイク・ニールがOLBに入り、カバレッジに下がる場面もあった。「スキーム的に我々はこれまでと違ったことをやろうとしている。ニールの役割を広げたいと思っている」とマッカーシーHC。ニール本人は、「この試みについては僕も最近聞かされたばかりで、自分も驚いている。詳しいことは僕もさっぱりわからない」と話している。
- インサイドLBはビショップがまだ欠席のため、当然A.J.ホークとブラッド・ジョーンズが1stチーム。
- 注目のセーフティはモーガン・バーネットとM.D.ジェニングスが最初の1stチーム。その後ジェニングスに代わってマクミリアンが入った。「マクミリアンとジェニングスの昨季のプレーぶりからして、今年は大きな飛躍をしてくれると期待している。非常にコンペティティブなキャンプになるだろう」
- コーナーバックはシールズ不在のためケイシー・ヘイワードが1stチームに。5巡a指名マイカ・ハイドは、QBロジャースからWRコブへのパスをブレークアップする好プレーあり。
- パントリターナーはWRコブ、WRネルソン、CBトラモン・ウィリアムズ、CBジェームズ・ニクソンの4人で、なぜかWRジェレミー・ロスはリターンをせずカバレッジユニットに入っていた。昨季プラクティス・スクワッドにいたCBニクソンは大学3年目までWRだった選手で、大学時代にキックオフリターンの経験が豊富。
- プレー終了後、TEフィンリーとILBブラッド・ジョーンズが熱くなって胸を突き合う場面があった。LTブラガと1巡指名DEデイトン・ジョーンズがやり合う場面も。まるでトレーニングキャンプのような雰囲気だ。
- Sチャールズ・ウッドソンは古巣レイダーズと契約した。契約ボーナス$70万ドルを含む実質$1.8ミリオンの1年契約で、インセンティブ条件を満たせば$4.3ミリオンとなるらしい。
- QBアーロン・ロジャースは仲のよいライアン・ブラウン外野手(ブリュワーズ、2011年MVP)と共同で 8-Twelve MVP Bar and Grill というレストランを昨年秋にオープンしたが、たいへん好評のためはやくも2店目を出店することになった。場所は今度もミルウォーキー郊外。