ドラフト2巡でRBエディー・レイシーを見送った理由について、スティーラーズやブロンコスは「以前手術を受けたつま先(Turf Toe)を心配したため」と説明した。そこでJournal Sentinel紙が執刀医から詳しい話を聞いている。
レイシーが右つま先に問題を抱えるようになったのは2011年、大学2年目シーズンのこと(欠場は1試合)。そこで昨年のオフシーズンに手術を受けた。右足親指の小さな骨を癒合(fusion)したが、一般的な意味での「足親指の癒合手術」とは違い、指の関節が動かなくなる性質のものではない、とアラバマ大のチームドクターは強調する。
「爪のすぐ下の関節を癒合する手術を行ったのは、腱がより機能するようにするため。足の蹴る力をより強くするものだ。動きの面で、彼のつま先は普通とまったく変わらない。もし完全に癒合させてしまったら、つま先が硬くなって蹴る際に問題が起きるだろう。エディーのケースはそうではない。つま先の動きに影響を与えるものではまったくない」
手術を終えたレイシーは昨季1322yds(平均6.5)・17TDの力強い走りを見せた。「疑問に対しては、彼のあの活躍こそが何よりもはっきりと答えを示している。私はエディー・レイシーが、長く、実り多いNFLキャリアを全うすると予想している。彼のキャリアにおいてつま先が問題になることはないと思う」
その他にも何度かケガ(足首やハムストリング)のあったレイシーだが、昨年秋は練習を休むことさえ一度もなかった。ケガを抱えてプレーを続けた経験を、本人はむしろアピール材料と捉えている。「RBにケガはつきもので、それを押してプレーを続けなきゃいけない。僕はそれをしてきたし、何も問題はなかった。それは僕の強みだ。精神的にも身体的にも、自分がいかにタフであるかNFLチームに示すことができた。僕は痛みへの耐性がすごく高い。どう説明すればいいかわからないけど。少々ぶつけても(本格的な)ケガにはならない。ケガがあっても試合にフル出場できる」
ドラフト本番では、全体37位でベンガルズがRBジョヴァンニ・バーナード(ノースカロライナ)、48位でスティーラーズがRBレヴィオン・ベル(ミシガン州立)、58位でブロンコスがRBモンティー・ボール(ウィスコンシン)を指名し、レイシーは61位でようやくパッカーズに指名された。
「モティベーションの元はたくさんある。ドラフト当日にあそこまで落ち、RBのトップ指名になれなかったのもその1つだ。でも僕としては、完璧な場所に来られたと感じている。これ以上よい場所、よいチームは望めないよ。フィールドに出て、身体的に何も問題ないと世間に証明するのが待ちきれない気持ちだ」