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Packers - Seahawks Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年9月26日
遠征先、しかも締め切りまで時間がないナイトゲームとあって、誤審の話題を除けば地元各紙とも情報量が多くない。選手たちが冷静にインタビューに答えられないという事情もあっただろう。以下は主に試合直後の会見やインタビューから。一部は試合翌日の情報。
- 会見の冒頭で審判について聞かれたマイク・マッカーシーHC。 「私はその話題に深入りする気はない(審判批判をしたコーチにはキツいお咎めがある)。オフィシャルについての質問はしないでくれ。わかったかい?」 「これまで私が加わった中で最も変わったゲームだった。(荒れた試合が多く)NFLはワイルドな週末だったが、我々もそこに加わったわけだ。選手たちから聞いた話では、M.D.ジェニングスがボールを確保していたという。私はまだリプレーを見ていない」
- マッカーシーHC。 「選手たちに言ったこと? 真実を言ったよ。我々はこれを乗り越えて前に進むしかないと。グリーンベイに戻り、セインツとの試合に備えるのが我々にとって非常に重要だ」
- 明らかな誤審による敗戦に選手たちの怒りが収まらない。
- インターセプトが認められなかったSS M.D.ジェニングス。 「ボールは一貫して僕の胸にしっかりついていた。パイルの中でさえもだ」
- NT/DEライアン・ピケット。 「これほどつらいレギュラーシーズンの敗戦は初めてだ。勝利を不当に奪われたと感じるから」
- QBロジャースは彼にしては非常にぶっきらぼうなインタビュー。 「苛立たしい。試合後はクレイジーな状況だった。何がどうなっているのか、誰もわからなかった。こんなひどい話はない。言えるのはそれだけだよ」
- TEジャーマイケル・フィンリー。 「ポップ・ワーナー、中学、高校、大学とプレーしてきたけど、こんなのは初めて見た」
- 以下はツイッターにて。 LG T.J.ラング。 「審判にやられた。情けない。ありがとうNFL」 「クソったれNFL。(この暴言で)オレから罰金を取ってその金を正規の審判たちに払え」
- TEトム・クラブトリー。 「今日は13人目の男に負けた」 (ファンが12人目の選手、というシーホークスの自慢をふまえて)
- RBアレックス・グリーン。 「12人目の男、という言葉の真の意味を知った」
- DE C.J.ウィルソン。 「信じられん。こんなの見たことない」
- OLBデズマン・モーゼス。 「今夜は自分のためにツイッターはやめておく。サポートありがとう」
- 元Sリロイ・バトラー。 「コミッショナーにEメールを送ったところだ。元NFL選手として恥ずかしいと」
- スポーツイラストレイテッド誌のピーター・キング。 「NFL史上最大の恥辱の1つ」
- ラジオ実況のウェイン・ラリヴィー。 「NFLはおのれを恥じるべき」
- パッカーズ選手・他球団選手・元NFL選手などのツイートまとめはこちら。
- 忘れてはならないのは、TDを認めたリプレーオフィシャルのハワード・スレイヴィンは代替審判ではなく、フルタイムのNFL職員であること。ただし、「TD判定を覆すに足る証拠なし」という消極的理由で判断したのなら、やはりフィールド上の代替審判団に責任はある。
- 試合翌日の昼ごろ、NFLは声明を発表した。
- 「NFL審判部門は映像を再検討した結果、TD判定を覆さなかった判断を支持する。試合結果は確定している」とだけ説明。試合結果を変えるわけにはいかないのでそう言うしか仕方がない。
- ルールブックには、「敵同士の2人が同時にキャッチし、ともに保持した場合、攻撃側のボールとなる。ただし、どちらかが最初にボールを確保し、その後で相手選手が合同コントロールに加わった場合は、同時キャッチではない」という規定がある。NFLの声明ではこの点について何の言及もなかった。
- いっぽうヘイルメリーでのWRテイトの反則については誤審を認めた。 「オフェンシブ・パスインターフェアをコールして試合終了とすべきだった。しかしこれは審判がコールせず、レビュー対象ではない」
- 試合の翌朝、ランボーフィールド前で抗議のプラカードを掲げるファンが数人。(記事へ)
- ESPNが情報筋から聞いたところによると、NFLオフィスには抗議のボイスメールが7万件以上残されたとのこと。
- オバマ大統領も不快感を表明し、正規審判団を戻すよう求めるコメント(AP通信記事)。民主党なので組合寄りは当然だが、接戦州となっているウィスコンシンを確保することも選挙戦では重要だ。しかも共和党のポール・ライアン副大統領候補はウィスコンシン選出の下院議員。
- おなじく試合翌日、毎週出演しているラジオ番組にてQBアーロン・ロジャース。
- 「まず最初に、NFLが言おうとしないことを言おう。(代表して)僕からファンに謝りたい。高いお金を払って観に来てくれるファンのおかげで、このスポーツはマルチ・ビリオン(数千億円規模)のマシンになった。ところがフィールドでお見せする 『製品』 には適切な審判がついていない。フットボールが制御不能になってしまっている」
- 「僕は開幕週に、『試合結果に直接影響を与えないかぎり代替審判団でもかまわない』 と言った。しかし昨夜は明らかに、複数プレーの判定で試合結果に直接影響を与えてしまった。僕としては、大枚をはたいて観てくれるファンに申し訳ないという気持ちだ。フットボールの品位を守ることよりも金をケチることを大事にするNFLによって、フットボールは汚されてしまった」
- 「代替審判団は二軍レベルでさえない。NFL級の選手があちこちにいるSEC(最もハイレベルの大学カンファレンス)の審判とは違うんだ。正規審判団はマルチ・ビリオン・ダラーの組織において、将来的な多少の保証を求め、自分たちの仕事の正当な対価を求めているだけ。自分たちの仕事はNFLというブランドを守る重要な部分であると信じてね」
- 判定とNFL声明のどこがどう馬鹿げているか、詳細に解説。落ち着いたトーンだが、怒りのほどはよくわかる。(詳しくはこちら)
- 前半のオフェンス不振についてマッカーシーHC。 「前半はオフェンスが役目を果たせなかった。私はもっと早くプランをアジャストすべきだった。それが最も悔やまれるところだ。責任は私にある。おかげでディフェンスにも負担をかけてしまった」
- 後半の立て直し成功についてマッカーシーHC。 「後半のオフェンスは見事だった。ここはアウェーチームにとってタフな場所だ。我々のチームは後半によく立て直した。とくに最初のシリーズはランで進めることができた。後半の攻撃には満足している」
- FBクーン/TEウィリアムズ/TEテイラーの3人合わせて102スナップも出場。後半にラン隊形を多用した結果で、マルチプルWRが特徴だったパッカーズにとって珍しいことだ。そのあおりで、WRコブは9スナップしかオフェンスに参加しなかった。
- 鼠蹊部のケガを押して出場したWRグレッグ・ジェニングスは、全76スナップのうち55スナップ(最多はTEフィンリーの56スナップ)に出場できたが、やはり本来のキレはない。前半の3rdダウン2の場面でクイックパスをキャッチしたが、得意のフェイクで振り切ることができず、惜しくも1stダウンに届かなかった。
- Cジェフ・サタデー。 「前半は相手がパスだけに的を絞り、最大のプレッシャーをかけてきた。こちらのフロントラインはそれに対抗できず、完全に力負けだった。後半はアジャストメントをして、よいプレーができるようになった。ランでボールを進めはじめ、相手のテンポにさせなかった」
- RTブライアン・ブラガは新人DEブルース・アーヴィンに圧倒された。Pro Football Focusによると、彼1人でQBハリー8回、サック2回、QBヒット1回に責任があるとのこと。昨季全体で1.5サックだったのが、今季はすでにその2倍の3サックを許している。キャンプでの順調さからすると意外なほどの不振だ。
- ディフェンスについてマッカーシーHC。 「ウチのディフェンスは素晴らしい働きで追加点を許さなかった。(オフェンス不振の間)引き離されずにいてくれた。スペシャルチームもタフにプレーした」
- 純粋なゾーンブロッキング・スキームのシーホークスに対し、こちらのラン守備は規律正しく自分のギャップを守ることが重要だった。 「相手はディフェンスを横方向に動かし、フィジカルなRBリンチが(穴を選んで)縦に突っ込んでくる。こちらは全員がギャップをしっかり守り、体勢を崩されずにいることが重要だ」とケイパースDC。
- 2巡指名のCBケイシー・ヘイワードと4巡指名のSSジェロン・マクミリアンは、ともに3rdダウンでパスを叩き落とす好プレーを見せた。CBサム・シールズは安定したカバレッジの他にランサポートで好タックルあり。
- 第4Q、WRグレッグ・ジェニングスは相手に突き倒され、立ち上がってやり返そうとしたために両者アンネセサリーラフネスとなってしまった。 「そうすべきでなかったのに、激情に打ち負かされてしまった。チームメイトに謝罪した。もう忘れて前に進まないと。僕らは1勝2敗で、セインツを迎え撃たなきゃいけない」
- QBロジャースが8回もサックされたのは2009年10月のMIN戦以来3年ぶり。
- パッカーズオフェンスは開幕3試合でまだ4タッチダウン。昨季は3試合終了時点で11タッチダウンだった。
- パッカーズオフェンスは開幕3試合連続で第1Qに無得点。
- 試合直後のチーム・スポークスマンによると、報告すべき新たなケガ人はなかったとのこと。
- PUPリストにいるTEアンドリュー・クウォレス(ヒザ前十字靭帯断裂)は、3週後のチーム合流に向けて精力的にトレーニングを進めている。開幕戦に間に合うかも、と思っていたためPUPリスト入りは驚いたと本人は言う。 「現在はリハビリの最終ステージだ。フィールドに戻るまで3週か4週あるけど、すごくいい感じだ。ヒザの強さは戻っているので、この最後の1か月に細部の仕上げをしているところ。すべてが完璧であるようにね。1か月前はできなかったようなハードなカットバックもしている。かなり戻ってきた気がするよ」