グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年8月 3日
今年最初の夜練習。時間の関係で練習後に選手インタビューができず、練習前の昼間にロッカールーム・セッションになってしまうのは、記事をまとめる方としてはややつまらない。
- マッカーシーHC。 「練習初めは活気に欠けた。波が大きく、最高の練習だったとは言えない。(フォルススタートやオフサイドなど)反則が多かったことも不満だ。プレ・スナップの反則は受け入れられない」
- 明日のファミリーナイトではライブ・コンタクト練習を2シリーズ行う、とマッカーシーHC。
- オフェンス
- LTシェロッドがまだ復帰できず、7巡指名OTダトコが不振に苦しんでいることで、「先発5人とC/Gディートリック=スミスまではいいが、その後の控えOLはかなり層が薄い」という認識が地元メディアに広がっている。さらにこの日はOGレイ・ドミンゲスが足首を負傷してしまった。
- キャンプ直前に加入したドラフト外ルーキーのOGグレッグ・ヴァンローテン(ペンシルヴェニア大)は1on1ドリルで昨日まで9戦全勝だったが、DEニールに敗れて連勝ストップ。
- この日の2ndチームOL陣は、LTダトコ、LGドレイハイム、Cディートリック=スミス、RGドミンゲス、RTハーブ・テイラー。3rdチームOL陣は、LTシェイ・アラード、LGグレッグ・ヴァンローテン、Cサンプソン・ジーナス、RGドン・バークレー、RTなし。
- RTブライアン・ブラガは1on1のパスラッシュドリルで貫録を見せている。OLBウォルデンは止められたどころか、両足が後ろ方向に滑っている。1巡指名OLBニック・ペリーもRTブラガをなかなか攻略できない。
- この日はLTマーシャル・ニューハウスがOLBマシューズをしっかり止めた。
- 新人QB B.J.コールマンはナイスTDパスをいくつも決め、インターセプトもなし。
- WRランドール・コブはスロットからクイックスクリーンパスをキャッチし、1on1で華麗にディフェンダーをかわして10ydsゲイン。
- WRグレッグ・ジェニングスはWR陣のお手本となるような完璧なルートランニングを見せている。レッドゾーン練習だけで2TDパスをキャッチ。最初はQBコールマンがコーナーに浮かせたフェード。2つ目はQBロジャースからのバックショルダー。4ミニッツドリルでもダブルチームされながらQBロジャースのピンポイントパスをキャッチして18ydsのタッチダウン。
- TEジャーマイケル・フィンリーが今夏最高のプレー。プレーアクションからのTDパスをエンドゾーン奥で見事ダイビングキャッチした。
- 昨年の3巡指名RBアレックス・グリーンは、ACL断裂からわずか9か月とは思えないシャープな走りっぷり。今年はおおいに期待できるとの見方が増えてきた。
- ディフェンス
- CBハウスに代わってCBジャレット・ブッシュが1stチームに復帰した。これは前日のインタビューでウィットCBコーチが予告していたこと。WRネルソンのダブル・ムーヴに置き去りにされるプレーがあった。今後もCBはローテーションしていくのだろう。
- ダイム隊形のDB陣は、CBウィリアムズ、CBブッシュ、CBウッドソン、CBハウス、FSバーネット、SSジェニングス。
- ベース隊形ではセーフティとなったチャールズ・ウッドソン。セーフティといえばディフェンス最後の砦ではあるが、コーチたちはけっして安全運転を求めてはいない。
- ダレン・ペリーSコーチ。 「 『どうやってビッグプレーを生み出せる位置にウチのプレイメイカーたちを置くか』 というのが我々の考えだ。今までと何も変わりはない」
- Sエド・リードやSトロイ・ポラマルの例を挙げ、ウッドソンに対しても多少ギャンブル的なプレースタイルを変えさせるつもりはないとペリーSコーチは言う。 「彼はアグレッシブなプレーヤーであり、大きなプレーを生み出す。それを奪ってはいけない。時には裏目に出てまずいポジションに行ってしまうこともあるだろう。しかしそれはビッグプレーにつきものだ。恐れてはいけない。成功者とはそういうものだ。時に失敗があっても、それを上回る成功を収める。全てのアサインメントを、全ての判断をチャールズが完璧にこなすと期待するのはフェアじゃない」
- SSウッドソンとFSバーネットのコンビについてドム・ケイパースDC。 「彼らの連携ぶりには私は満足している。どちらも聡明な選手であり、また優れたアスリートだからだ。そうしたことがセーフティには重要な資質だと思う。一瞬で判断を下せる決断力を持ち、必要なコールをしてチームにアジャストさせられなければいけない。彼ら2人ともそれを持っていると思う」
- DE C.J.ウィルソンは引き続きベース隊形で1stチームに入っている。
- ベース隊形の1stチームは、左DEラジ、NTピケット、右DEウィルソン、左OLBペリー、ILBホーク、ILB D.J.スミス(ビショップ復帰途上のため)、CBウィリアムズ、CBブッシュ、FSバーネット、SSウッドソン。
- DL陣はローテーションして、左DEウィルソン、NTラジ、右DEウォージーの場面も。また、敵陣15ydsからの4ミニッツディフェンスでは、左DEピケット、NTラジ、右DEウォージーだった。今年もラジとピケットは相手の陣形しだいでポジションを入れ替え、ラジのペネトレート力とピケットのランストップ力を活かしていくのだろう。
- DE B.J.ラジは1on1のパスラッシュドリルで、OGドン・バークレー、Cトミー・ドレイハイム、LGラング相手に3連勝を飾った。
- B.J.ラジはオフシーズンになんとボクシングで体を鍛えたという。故郷ニュージャージーのジムで、ボクシング経験のある友人とともに、キャンプ直前の約1か月にわたって練習。そのアドバイスを授けたのはなんとDEジュリアス・ペッパーズ(CHI)とのこと。
- B.J.ラジ。 「7回もプロボウルに出てるから、何か秘訣があるんじゃないかと思ってペッパーズに知恵を借りた。そしたらボクシングを紹介されてさ。DLにはテクニックも重要だけど、それなりの暴力性と速度がなければNFLではやっていけない。OLはみな優秀だし・・・激しさをもって逃れようとしなければブロックをかわすのは難しい。ボクシングで3ラウンドにわたってグローヴを上げ続けることがどれだけ大変か、世間はわかっていない。僕はそれを1日2回やり、バッグを使ったドリルをいろいろやり、縄跳びや腹筋をやった。すごくタフなワークアウトなんだ」
- 話題のドラフト外ルーキー、OLBデズマン・モーゼスはパスラッシュドリルでもラン守備でも好プレーを続けている。現状では完全に開幕ロースター圏内だ。
- 2巡指名DEジェレル・ウォージーは2日連続でオフサイドを犯してコーチたちを怒らせたが、レッドゾーン・ドリルでQBロジャースをサックするプレーもあった。
- OLBエリック・ウォルデンは1試合の出場停止処分をキャンプ前に伝えられ、異議申し立てをしたが敗れた、とのこと
(そこまで終えたところで正式発表されるのは普通)。 「賛成はしないけど、コミッショナーが下した決断だ。残念だけど決定は尊重するし、自分の犯した過ちの報いを受け入れるしかない」
- 2巡指名CBケイシー・ヘイワードの両親がサイドラインに。明日のファミリー・ナイトに合わせて息子の就職先を初訪問したらしい。
- スペシャルチーム
- CBサム・シールズはパントカバレッジのガンナーとして素晴らしい頑張り。先発の座を失ったのでスペシャルチームで頑張らねば、という意気込みは評価できる。彼は入団前から「スペシャルチーマーとしてはすでに一級品」との前評判だった。
- 「特殊な状況」の練習がいろいろ行われた。まずは意図的なセーフティ。そしてセーフティ後のフリーキック。先発組ベースディフェンスが相手にパントを蹴られる練習など。
- CBハウスとRGシットンのちょっとした小競り合いがあったが、これはかなりのミスマッチ。
- チーム全体のデプスについてQBロジャース。 「テッド(トンプソンGM)やマイク(マッカーシーHC)やスタッフにとって、(開幕ロースター選びは)これまでで一番難しいカットになると思う。それぐらいウチは選手層が厚い」
- ケガ人情報
- OGレイ・ドミンゲスが足首を負傷してカートで退場。その他、TE D.J.ウィリアムズ(背中)、FBジョン・ヘイジー(ハムストリング)、OLBブラッド・ジョーンズ(ヒザ)、新人Sショーン・リチャードソン(親指)が負傷している。
- NTライアン・ピケット(ヒザ打撲)は1日だけ休んで復帰した。WRカレンスキー・ギラーレン(不明)も同様。
- 昨日途中退場したWRトリ・ガーリー(鼠蹊部)はやはり休み。
- その他の欠場組は変化なし。 DEマイク・ダニエルズ(ヒザと鼠蹊部)、RBマーク・タイラー(肩)、TEエリック・レイア(ヒザ)、OTマイク・マッケイブ(臀部)、TEクウォレス(ヒザ前十字靭帯)、LTシェロッド(スネ骨折)、OGジェイムズ・ブルックス(ハムストリング)、NTジョニー・ジョーンズ(ヒザ)、OLBゾンボ(ハムストリング)。
- 明日からフルパッド練習が可能になるFBクーンとILBビショップだが、ファミリーナイト(のスクリメージ練習)にはおそらく参加させない、とマッカーシーHC。