グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年8月 2日
朝8時15分からの練習はこの日が最後。約1600人のファンでスタンドがほぼ埋まっている。
WRジェニングス(ヒジ)、FBクーン(ヒザ)、ILBビショップ(ふくらはぎ)の先発トリオが揃って練習に復帰。ただしPUPリストにいたFBクーンとILBビショップは、規定により2日間はフルパッド練習ができない。この日目立ったのはOLBマシューズで、何度もLTニューハウスを突破してサックを決めていた。
- NFLコミッショナーのロジャー・グッデルがジョン・マデンを伴ってレイ・ニチキ・フィールドを訪問。パッカーズ側ではマーク・マーフィ社長にくわえてロン・ウルフ元GMも来ていて、マデンと旧交を温めていた(写真)。マデンのヘッドコーチ時代にウルフもレイダーズのフロントにいた。
- 徹底した飛行機嫌いで知られるジョン・マデンはやはり"Madden Cruiser"で来ている。(写真)
- 各キャンプ地を巡回する審判団がグリーンベイに来ているが、今年は労使紛争のためリプレイスメントの審判団。アリーナリーグや大学ディビジョンIIの審判たちらしい。
- マッカーシーHC。 「今日の練習ではブリッツに重点を置いた。ヘビー・プレッシャー・デー、ヘビー・サードダウン・デーだった。攻守双方とも非常によくやった。質の高い練習ができた」
- オフェンス
- WRグレッグ・ジェニングス(ヒジ)が復帰し、WRネルソンと先発コンビ復活。
- 注目のQBグレアム・ハレルはキャンプ第1週を終え、2番手QBとして合格点のプレーを見せている。 「フリンと同じような働き? 我々はそれを目指しているところだ。大事なのはプレシーズンの出場機会に結果を出すこと。そうならない理由は見当たらないね」とトム・クレメンツ新OC。ベン・マカドゥー新QBコーチも、「彼が試合に勝てる優秀なバックアップになれるという強い確信を私は持っている」と評価。
- オフェンシブラインマンたちの珍しいタックリング練習もあった。
- ノーハドル練習では3rdダウン1でLTマーシャル・ニューハウスがOLBマシューズにサックを許すプレーあり。次の4thダウン7で、QBロジャースからWRコブへのスラントがCBウッドソンにインターセプトされる。この日のLTニューハウスはOLBマシューズ相手に苦しみ、チーム・ドリルだけでプレッシャー2回を許した。
- 昨年のキャンプでは6巡指名OLBリッキー・エルモアが最大のガッカリだったが、今年の新人では7巡指名のOTアンドリュー・ダトコかもしれない。アウトサイドを気にしすぎてインサイドを突破されるプレー(短時間でQBに到達するので最悪)が非常に目立っている。1on1で彼が勝てるのはOLBソートだけで、それ以外は通算2勝12敗。
- ブロックをミスしたRBジェームズ・スタークスがQBロジャースが厳しく叱りつけられる場面があった。チェックダウンのイージーなフラットのパスを落球するミスも。 「スタークスのパスプロは向上している。(ロジャースの批判には)私は同意しない」とマッカーシーHCはかばっている。
- WRドナルド・ドライバーがSSジェニングスをブチ抜いてQBロジャース(with プレーアクション)からの40ydsTDパスをキャッチ。観客席をおおいに盛り上げた。
- 「TE D.J.ウィリアムズとTEライアン・テイラーの成長に我々はとても満足している。D.J.は牛との格闘がよかったのかどうかわからないが、体作りをしっかりやり、昨年よりずっと力強くなった」とマッカーシーHC。
- TEジャーマイケル・フィンリーは例年と比べて目立つプレーが少ない。 「スロースタートについては心配していない。これはキャンプだよ。いろいろ習得したりケミストリーを向上させるためのものだ。練習でよくたってゲームで悪ければ意味がない。今はまずクォーターバックとのケミストリー、次は他のレシーバーたちとのケミストリー。それから波に乗っていけばいい。練習では細かな部分の向上に取り組んでる。キャッチングも、ルート・ランニングも自分の能力はわかっている。あとはそれをコンスタントに発揮することだ」
- ディフェンス
- 注目のコーナーバックではこの日もデヴォン・ハウスが1stチーム(ベースでもニッケルでも)。ということは日替わりローテーションではない。WRジェニングスをしっかりカバーし、捕った瞬間にボールを叩き落とす素晴らしいプレーがあった。
- CBジャレット・ブッシュはWRネルソンを密着カバーしていながらボールに反応できずにキャッチを許すプレーがあり、「これぞブッシュ」と記者たち。しかし、バンチ隊形からのランプレーを読んでRBグリーンをしっかり止める好プレーも。
- CB争いについてジョー・ウィットCBコーチ。 「実戦機会が来るまでは、J.B.(ブッシュ)、ハウス、サム(シールズ)の3人で流動的なままだ。ヘイワードは(新人なので)まだ学ぶべきことが多い。私は彼らのスナップ数を平等にしようと心がけてる。前日によかった選手が上位でプレーすることになる」
- 1巡指名OLBニック・ペリーはパスラッシュドリルでRTブラガに2戦2敗。
- OLBクレイ・マシューズはLTニューハウスをスピードで圧倒(前述)。アウトサイドを警戒したOTハーブ・テイラーを素早いスピンムーヴで突破するプレーもあった。毎年キャンプではハムストリングの問題に苦しんできたが、ここまではそれがないのもいい。
- 昨年プレシーズンで大活躍したOLBヴィック・ソートだが、今年はさっぱり振るわない。不振の新人OTダトコにさえ5戦全敗。OLBデズマン・モーゼス(ドラフト外)の後塵を拝しているのはあきらか。
- 2巡指名DEジェレル・ウォージーはQBロジャース得意のハードカウントにひっかかってオフサイド。情けなさそうにうなだれていた。大学でもオフサイド癖はあったらしい。
- スペシャルチーム
- この日のパントリターナーはWRコブが一番手だったが、キックオフリターナーはWRディオンドレ・ボレルが一番手だった。
- Kメイソン・クロスビーがキックオフをコンスタントにタッチバックにしてしまうため、リターン練習では代わりにマシンを使わなければならない。フィールドゴールは44ydsと51ydsを成功させ、今夏成功率100%を続行中。
- Pティム・マステイの今夏初めてのミスパントは、ハングタイム3.25秒の40yds。失敗でも40yds飛ぶところに好調さが表れている。しかも直後に4.8秒のビッグパントをかっ飛ばした。
- WRトリ・ガーリーとSSジェロン・マクミリアンが小競り合い。みな疲れがたまってきたせいか、攻守ともややカリカリした雰囲気の1日だった。
- 明日から2週間は午後7時からの練習がメインになる(スケジュール表)。 「開幕から4試合がこれまでと比べて変則的だからだ。選手たちには、波のあるスケジュールに適応する能力をつけてほしい。そこで今後は夜練習と午後練習の組み合わせにする。それを2週間続けたあと、プレシーズン最後の2週間はシーズン中と同じスケジュール(午前11時ごろ開始)にしていく」とマッカーシーHC。
- ケガ人情報
- WRトリ・ガーリーが鼠蹊部を痛めて途中退場。
- 先週土曜から休んでいたWRグレッグ・ジェニングス(ヒジ打撲)が復帰。
- PUPリストにいたFBジョン・クーン(ヒザ)とILBデズモンド・ビショップ(ふくらはぎ)がフィジカルに合格し、アクティベートされた。しかし規定により最初の2日間はパッドを着けた練習ができない。ヘルメットだけでジョグ・スルーや個人ドリルに参加していた。
- PUP明けの練習制限についてILBビショップ。 「こうした一律の制限を設けるべきじゃないとは思う。でもルールだから仕方がない。ファミリーナイトには参加したいと思うけど、コーチは許さないんじゃないかな。初めてのフルパッドがスクリメージ練習になってしまうからね。だから、フルパッドは(休日明けの)日曜からになると予想してる」
- 昨日負傷したNTライアン・ピケット(ヒザ打撲)、4巡指名DEマイク・ダニエルズ(ヒザと鼠蹊部)、RBマーク・タイラー(肩)はやはり休んでいる。マッカーシーHCはNTピケットとDEダニエルズについて "day-to-day" と表現。これだと数日で復帰できることもあるが、意外に長引くこともあってアテにならない。
- ドラフト外ルーキーのWRカレンスキー・ギラーレン(ネブラスカ大)が新たに休んでいる。
- その他の欠場組は変化なし。TEエリック・レイア(ヒザ)、OTマイク・マッケイブ(臀部)、TEクウォレス(ヒザ前十字靭帯)、LTシェロッド(スネ骨折)、OGジェイムズ・ブルックス(ハムストリング)、NTジョニー・ジョーンズ(ヒザ)、OLBゾンボ(ハムストリング)。
- LTデレク・シェロッド(スネ骨折)は今週はまだ復帰できない、とマッカーシーHC。
- 個人の事情で2日間休んだアレックス・ヴァンペルト新RBコーチが合流している。