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Day 26: 新セーフティ陣の威力
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月25日
今週の公開練習はこの日が最後。残る公開練習は来週の3日だけ。フルパッドはあと2日だけとなった。次がドームスタジアムのため、この日はクラウドノイズつきのピリオドもあった。
- 今年は控え選手たちの評価に重点を置く必要があるため、コルツ戦では先発組を第3Qまで出場させることはしない、とマッカーシーHC。
- オフェンス
- オフェンシブラインがファンブルリカバーの練習。ユーモラスだ。
- 2ミニッツ・ドリルでは残り4秒でQBロジャースからWRドライバーに4ydsTDパス成功。
- ドラフト外組では、6フィート4の長身WRトリ・ガーリーがこのところ好プレーを連発して評価を上げている。プラクティス・スクワッドの有力候補。
- 3rdダウン・ドリルでは、アレックス・グリーン、ディミトリ・ナンス、ブランドン・セインの3人が3rdダウンバックを交替でプレーした。ジェリー・フォンテノーRBコーチによると「4選手の争い」とのこと。
- 今月RBライアン・グラントがベースサラリー$3.5ミリオンから$2.5ミリオンへと、$1ミリオンの減俸を受け入れていたことが明らかになった。$1.75ミリオンのロースターボーナス(新年度15日目に$1ミリオン、1試合出場で$46,875ドル)をどう変更したのかはっきりしないが、サラリーキャップ額は$5.65ミリオンの予定が$3.87ミリオンに減額されたとのこと。
- 高額ベテランの契約を「見直す」(ベースサラリーを減らして契約ボーナスにする)ことで、実際の受取り額を変えずに今年のキャップ額を下げる操作はごく一般的だが、それは契約が複数年残っていなければ不可能のはず。RBグラントは今年が契約最終年なので、これは純粋なサラリーカットと思われる。安いディミトリ・ナンスを残してグラントを解雇するのでは、という憶測が最近出始めていたが、本人としては減俸を受け入れるかわりに解雇の心配をなくしたということかもしれない。
- ディフェンス
- 合宿生活を終えて家族と暮らすチームメイトを横目に見ながら、巨漢NTハワード・グリーンはいまだにホテル暮らし。今年開幕ロースター入りできたら、ここに家を買って家族を呼び寄せる計画だと彼は言う。 「こうして暮らすことでキャンプ・モードを保てるからね。この部屋では、眠って、テレビを見られれば十分さ」。 仲間は次々と大型契約を手に入れているが、彼はこれまで10回もNFL球団から解雇され、この世界の厳しさは身に染みている。 「これがNFL。解雇はさんざん経験してきた。決してリラックスなんて許されない。常にライバルが背後で狙っているんだし」
- 2ミニッツ・ドリルなどになるとニッケル隊形ばかりでヒマになるため、NTハワード・グリーンはNTピケットとともに屋内練習場に移ってコンディショニング・ドリルで汗を流す。常に体重問題を抱えるとはいえ、彼が前回負傷したのは2008年とのこと。今夏も皆勤賞を続けている。
- OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)をインジャリーリザーブに入れる可能性についてケヴィン・グリーンOLBコーチは、 「彼が今季中に帰ってくることは110%間違いない」ときっぱり否定。
- ILBカーディア・ジャクソンはパス守備で大活躍。2ミニッツ・ドリルでQBフリンからのパスをインターセプト、直後にもQBハレルのパスを叩き落とした。レッドゾーン・ドリルではQBハレルのパスをインターセプト。フランソワや新人スミスとの控えILB争いでやや劣勢だったが、これから2試合で盛り返せるか。
- ヒザの大ケガで1年目を棒に振ったSSモーガン・バーネットは、復帰以来不動のスターターとして充実したプレーを続けている。パスカバレッジ能力の高い彼がFSニック・コリンズと組むことで、戦術的な自由度も大幅にアップすると首脳陣は期待を寄せる。SSリロイ・バトラー&FSダレン・シャーパー以来10年ぶりのハイレベルなコンビ誕生も夢ではない。
- ドム・ケイパースDC。 「昨年はチャーリー(SSペプラー)を前にとどめ、ニックを(後方の)中央にとどめた方がスキーム的によかった。今年のキャンプでは同じ仕事のできるセーフティを揃えたかったし、彼らならそれが可能だと思う」 「練習フィールドでは、モーガンは(一部に懸念もあった)フィジカルさも見せている。ランサポートにも躊躇は見られない」
- ダレン・ペリーSコーチ。 「ニックの最大の強みは、フィールドの中央であの素晴らしい守備範囲の広さを活かすことだ。それを使いたくないわけではないが、モーガンにも同じような守備範囲の広さがある。セーフティが一面的なプレーしかできないのでは、ディスガイズ(偽装)に大きな制約ができてしまう。クォーターバックのリードは、相手セーフティに関するものがとても多いんだ。36番(コリンズ)がいつでも”ポスト”にいることがQBにわかってしまうと、スナップ前のディスガイズにあまり意味がなくなってしまう。威力半減なんだ」
- 引き続きダレン・ペリーSコーチ。 「どちらの選手もボックスで十分にインパクトを与えられるフィジカルさを持っていると思うが、Sトロイ・ポラマル(PIT)やSエイドリアン・ウィルソン(ARI)のような(まるでLBのような)タイプじゃない。ウチのセーフティ陣はパスカバーをしなきゃいけないからね。モーガンは(コリンズのように)フィールド中央でもプレーできる能力がある。彼らが揃うことで、ゲームプランに柔軟性ができる」
- 今年セーフティにコンバートされたSブランドン・アンダーウッドにとって、ハムストリング負傷で16日間も休んだのは大きな痛手だった。例年4人枠のセーフティ陣は、コリンズ、バーネット、ペプラーまでがすでに当確。若手がイマイチならば、CB兼任のジャレット・ブッシュで十分、と首脳陣は判断するかもしれない。 「(フル・コンタクト練習をしないので)彼がヒットするところを見ていないからね。残りのプレシーズン、彼がセーフティをプレーするところを見てみたい」とペリーSコーチ。
- 3番手CBサム・シールズは何度ディープボールを投げられても、レシーバーにぴったりとついて行く。チーム最速の彼を抜くのはきわめて難しい。
- サム・シールズに次ぐ4番手CB争いについてジョー・ウィットCBコーチ。 「昨年のサムのような、明らかに目立つ選手はいない。フェアにスナップ数を配分して、全員をよく見たい」
- ペイトン・マニング(首の手術明け)が不在のため、今週のコルツ戦はQBカーティス・ペインター、QBダン・オーロフスキーが相手となり(新加入のケリー・コリンズはまだ出られないかも)、ディフェンスにとって少々物足りないかもしれない。 「ありがたいのは、我々は背番号12(ロジャース)を相手に40日も練習してきたことだ。たとえば今日の2ミニッツ・ドリル。これほどの練習はないよ。12番を相手に毎日やっているんだから」とマイク・ターゴヴァックDLコーチ。
- スペシャルチーム
- この日は珍しくFBクイン・ジョンソンがキックオフリターンの1stチームに。スペシャルチームでの働きが芳しくないのも彼の不利な点だ。
- 強い風の吹くパント練習でPティム・マステイがWRトリ・ガーリーにブロックされ、数本後にもパントがティップされている。プロテクションの失敗は明らかだが、長身WRガーリーは今週初めにも1回ブロックがあったらしい。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- 練習に復帰したのは、OLBブラッド・ジョーンズ(ヒザの軽い捻挫・2日だけ休んだ)、C/Gサンプソン・ジーナス(つま先・昨日途中退場)。
- WRグレッグ・ジェニングスは昨日ヒザを打撲したため練習を休んだ。コルツ戦に出られる可能性もある、とマッカーシーHCは言うが、これはアテにならない。
- 引き続き休んでいるのは、WRランドール・コブ(両ヒザ打撲)、WRシェイキー・スミソン(肩)、OTクリス・キャンベル(肩)、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、DEマイク・ニール(ヒザ)、DE C.J.ウィルソン(脳震盪)、DEローレンス・ガイ(脳震盪)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、ILB K.C.アシオドゥ(胸筋)、Sアンソニー・レヴィーン(脳震盪)。
- 元パッカーズのWRルヴェル・マーティンがビルズと契約。控え時代のQBロジャースと仲の良かった選手で、2009年開幕前に解雇されてラムズに移り、昨年はシーホークスで4試合に出場してパスキャッチ7回158yds。今夏はFAとなっていた。
- 一昨日パッカーズのプレーブックが街路に散乱した事件について(場所はフォックス川東岸のアルエ)、問題の紙は先日のカーディナルス戦で使われたスペシャルチームのプレーブックだと報道されている。ちょうどその道でネズミ取りをしていた保安官助手が、ごみ処理トラックから紙が落ちるのを目撃したとのこと。(ニュース映像つき記事へ)