グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月21日
選手たちは土・日と珍しい2連休。といっても土曜はビデオ分析や個人トレーニングなどがしっかり行われ、つまりレギュラーシーズン中の月曜と同じだ。日曜はオフとなっている。ヘッドコーチ会見がなかったため、新たなケガ人情報はない。以下はほとんどがゲーム直後のコメント。
- 第1次ロースターカットはプレシーズン最終戦の前の8月30日が期限となっている。今年は特別ルールのため、例年の75人でなく80人に絞ればよいことが明らかになった。4日後の9月3日に53人を選ばなければならないことに変わりはない。
- マイク・マッカーシーHC。 「今回勝てたことに我々は喜んでいる。先週よりもずっと切迫感をもってゲームに入ることができた。それが今回の重要な課題だったから」
- キャンプやプレシーズンを通じてロックアウトの影響は明らかだ、とマッカーシーHC。 「例年とは比べ物にならない。リーグ中の誰にとっても、今年のトレーニングキャンプはこれまでとは違っている。いくつかのエリアでもっと進展があればよかったと、私も当然思っている。しかし、目の前の現実に即し、チームの現状から目を離さずにいることが重要だ」
- オフェンス
- 安定しないパスプロテクションについてQBアーロン・ロジャース。 「1on1で負けるということは、基礎的技術を見直す必要がある。プロテクションの出発点は1on1の戦いに勝つことだ。僕らはもっと安定してそれができないといけない」
- 1巡指名デレク・シェロッドは1stチームの左ガードに入った第2シリーズ、DEカレイス・キャンベルのスウィム・ムーヴで簡単に突破されてサックを献上。2ndチームの左タックルに入った第3QにはOLBオブライエン・スコフィールド(元ウィスコンシン大の人気選手)のスピードに一瞬で抜かれてサック&ファンブルに。Journal Sentinel紙のボブ・マッギン記者の見立てでは、前回のゲームでは彼の18.6%が”poor play”だったのが、今回は全23スナップ(LG14・LT9)のうち39.1%が”poor play”だったとのこと。
- 左ガード争いの現状は明らかにT.J.ラングが有利。完璧な内容だったわけではないが、先週よりも自信をもって力強くプレーしていた。
- プレシーズン初戦で不振だったマーシャル・ニューハウスは左右タックルともかなり立て直した。
- 自らの後継者たるシェロッドについてLTクリフトン。「ハードワーカーだ。コーチの指導を真剣に受け入れ、悪いプレーがあればサイドラインでコーチと話し合い、どうすれば向上できるかを探っている。彼はそのことに大きな誇りを持っているし、プレーを続ければ良くなっていくだろう。可能性は無限大だよ。きっといい選手になる」
- 10か月ぶりの実戦でTEジャーマイケル・フィンリーは3連続を含む4回33ydsパスキャッチ。 「すべて期待していたとおり。元の(背番号)88番のままだ。最初からすごく気持ちが燃えていた。終わるときも、もう少しで 『もっとプレーさせてくれ』 と言いそうになった。必要ならQBフリンともプレーしたよ。復活までの1つのハードルを無事乗り越えて、元の88番に戻った気がする」 「3連続で投げてくれたのは大きいよ。5ydsを投げ、すぐに15ydsのダウンフィールドにも投げてくれるのは、クォーターバックが信頼してくれてる証だ」
- WRチャスティ・ウェストは芸術的な97ydsパスキャッチ(ビデオ)のほか、ヘルメットを飛ばしながらのタフなプレーも見せた。 「プラクティス・スクワッドでやっていたプレーが多かったからね。あのロングパスも昨年ずいぶん練習したんだ。最初は”ヒッチ”のルートだったけど、相手ディフェンスがプレッシャーをかける構えを見せ、CBがプレスに来たので、縦に走ることに切り替えた」と本人。マッカーシーHCも、WRウェストの的確なアジャストとQBフリンのコントロールを称賛している。
- 例年WRは5人枠だが、WRチャスティン・ウェストを6人目として確保するかどうか、世間では議論が始まっている。昨夏最終ロースターカットした選手で他球団に拾われてロースター入りしたのは、NFL最多の5人だった。今年もWRやTEは他球団から狙われていそうだ。トレード材料にできればいいが、なかなかそうはいかない。
- 初の実戦となったRBアレックス・グリーンはスクリーンパスで25ydsゲイン。ハワイ大の頃のようなビジョンの良さを見せ、スピードに緩急をつけながらブロッカーを使い、タックラーを振り切るパワーもあった。 「エキサイティングだった。昨夜はナーバスになったけど、フィールドに出たら落ち着けていい感じだった。 (TDラン後のランボーリープについては)最初はどうしたらいいのかわからなかった。やるべき?やらないべき?ってね」。 記念のボールはポートランドの母にプレゼントするとのこと。
- ただ問題のブロッキングでは、RBアレックス・グリーンは第3Q最初のシリーズでブリッツのピックアップをしくじり、投げる瞬間にQBフリンがハードヒットされてしまった。RB陣で最も重い225ポンドのガタイがあってパワーも十分。練習ではしっかりパスプロテクションできているが、本番で一瞬の遅れが出ないようにするには、ゲーム理解を深めることも必要だ。
- RBアレックス・グリーンについてQBロジャース。 「僕は大ファンだよ。ビュート・カレッジでは僕の弟と一緒にプレーしたから、ドラフト以来弟と彼の話をしてきた。ケガもあったけど、今回のような光るプレーはずっとしているし、チームに大きな貢献をしてくれるはずだ。ウチのパスプロテクションを理解するようになれば、彼を常に3rdダウンで使えるかもしれない」
- ディフェンス
- 先発右OLBの最有力候補としてプレシーズン第2戦を迎えたOLBエリック・ウォルデンだが、内容はすこし不満が残るものだった。RBビーニー・ウェルズのラン守備で何度もミスを犯し、アウトサイドに逃がしてしまった。 「僕はメンタル・エラーが多かった。ただ待っていればいいところでも、ビッグプレーをしなければと焦りすぎた。細かい部分ばかりだ。必ず盛り返すよ」
- OLBフランク・ゾンボは主に左サイド(マシューズの代役)をプレーし、こちらは悪くない内容だった。昨季はブルラッシュ一辺倒だったが今年はレパートリーを増やし、今回のゲームでもスピン・ムーヴでノックダウンに成功したプレーがあった。
- 1stチームのベースディフェンスにB.J.ラジとDEライアン・ピケットが両方入ったのは10スナップ。そのうち7スナップがNTピケット&DEラジ。3スナップがNTラジ&DEピケットの組み合わせ。昨年はピケットがノーズタックルをプレーすることはほとんどなかったが、今年は彼をノーズタックルに戻す方に首脳陣は傾いている。
- 先発DEマイク・ニール(ヒザ)、新人DEローレンス・ガイ(脳震盪)に加えてDE C.J.ウィルソンも脳震盪の恐れとのことで、次のゲームはDE陣のデプスに問題がありそうだ。
- DE C.J.ウィルソンは退場するまでの11スナップ、とくにラン守備の内容がよく、LGダリン・カレッジを押し込んでRBウェルズのランを1ydロスで止めるプレーも。頭を打ったのはRBウェルズと頭で衝突して2ydsゲインで止めたときらしい。
- DL陣で最もパスラッシュがよかったのは3年目のDEジャリアス・ウィンのようだ。相手の先発Cや先発RGを破ってノックダウン2回。第2Qには控えLTを押し込む場面も。
- 5番手、6番手CBとして開幕ロースター入りを狙うCBジョシュ・ゴーディ。ダイムバックとして1stチームに加わり、両スターターが退いたあとはCBシールズとともにアウトサイドでプレー。その後もCBリー、CBブッシュ、CBブランディアン・ロスと一緒にプレーし、出番はかなり長かった。彼は昨季プラクティス・スクワッドで過ごし、同じ高校出身で師匠格のLBタケオ・スパイクス(現SD)と一緒にアトランタでトレーニングしてきたとのこと。
- DEヴォニー・ホリデイ(35歳)がグリーンベイを去ってもう8年半。今年カーディナルスに移った彼がなじみのパッカーズ番記者のインタビューに答えている。「(パッカーズ相手では)少ない人数でランを止め、走り回るレシーバー陣に数で対抗しなきゃいけない。グリーンベイと戦うのは大変だよ。忍耐強くなきゃいけない。アーロン(QBロジャース)は相手の手の内を見抜くのがすごく上手い。彼らにとっては、ランプレーは1試合に4回か5回でOKなんだ。クイック・アウトで簡単に3、4yds稼げるからね。ランと同じなんだ」
- 先日カーディナルスにFA移籍したLGダリン・カレッジ。 「しじゅう先発争いをしなくていい、というのはいいね。そのことを楽しんでるよ。契約額に見合う選手だと証明するために頑張ってる。新しいシステムでやり直すのは新人に戻った気分だ。以前はすべての答えを知っていたけど、今はまだそうじゃない」 「ビジター側のロッカールームはホーム側ほど豪華じゃないんだね。この商売のいいところは、常に変化がつきものだっていうこと。仲間と再会できたのは嬉しいけど、それと同時に、新しいチームメイトとともに新しい章を開くのは素晴らしいことだ」