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Day 24: OLBゾンボが肩甲骨骨折
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月23日
2連休明けは2時間8分間の短い練習が行われた。気温22℃と素晴らしい天候で、スタンドは今日も満員になっている。
OLBフランク・ゾンボはゲーム前に肩甲骨を骨折したことが明らかになり、開幕戦出場は絶望的に。今年のキャンプでもっとも大きなケガであり、OLBエリック・ウォルデンの開幕スターターがほぼ確実になった。いっぽう左ガードでもT.J.ラングが開幕スターターの座をほぼ固めている。この日更新された公式サイトのデプスチャートでも2人の先発昇格が反映されている。
- マイク・マッカーシーHC。 「例年のトレーニングキャンプとは進め方が違う。今週は先週のミスを修正すること、それに練習をレギュラーシーズンのテンポに速めていくことだ。今週もコルツに勝つために費やすわけではなく、スペシャルチーム等も含めて選手評価に充てていく。ケガの状況にもよるが、今回はスターターがかなり多く出場することになる」
- フィールド上でのアジャストメントについてマッカーシーHC。 「オフェンスでもディフェンスでも、今年はこれまでよりフィールドでのアジャストメントの範囲を広げている。QBロジャースやCBウッドソンのような選手がいればこそできることだ」
- この日はチーム全員によるボール・セキュリティ・ドリルがあった。参加しないのはQB陣とスペシャルチーム3人だけ。
- オフェンス
- QBアーロン・ロジャースは非常にシャープ。11on11でも7on7でもTEフィンリーにキレイなTDパスを通し、ブリッツ・ドリルでもクイックなパスをよく決めた。
- 3巡指名RBアレックス・グリーンは1stチームでの出番が増えてきた。RBジェームズ・スタークスも復帰初日で切れ味鋭い走りを見せており、上位RB3人の起用法は嬉しい悩みだ。
- T.J.ラングが今週の先発左ガード、とマッカーシーHCが明言。左タックルはプレーさせず、左ガードに専念させるとのこと。「すべてを考慮した結果、ラングがシェロッドよりも前に行っていると判断した。今はもうオフェンシブラインを固め、前に進むべきときだ。T.J.はこの機会を最大限に活かす必要がある」。 事実上の開幕スターター決定に近い。
- T.J.ラング。 「スターターの座を確定できるチャンスをもらえて喜んでいる。過去数週間の自分のプレーで勝ち取ったものだと思っているし、何ごとも無条件で手渡されるものはないのだから一層の努力しなければ、という気持ちを強めている」
- T.J.ラングはこの日センターでショットガンスナップを何度か練習していた。
- G/Tデレク・シェロッドはヒザの軽い捻挫で休んだ。明日にも復帰できるかもしれないとのこと。先発LG争いに敗れたことについてマッカーシーHCは、「彼は男の中の男だ。人間的な部分は心配していない。契約直後なのに左ガードと左タックルをやらされるのは大変だった。異なったスキームで、求められるフットワークも大学とは違う。素晴らしいアスリートだし、いずれグリーンベイでスターターになってくれると確信している」
- プレシーズン第2戦でプレー内容が向上したLTマーシャル・ニューハウスについてマッカーシーHC。 「彼は両タックルのポジションで良い仕事をしている。(控えOLは)複数ポジションをこなせなくてはならない」
- WRチャスティン・ウェストは1stチームでのプレーが増えている。 「(97ydsのTDも)プレシーズンでの1キャッチにすぎない。まだロースター枠を確保なんて全然できていないんだから」と本人は言うものの、首脳陣がそのことを検討し始めているのは明らか。
- プレシーズンで97ydsのタッチダウンを決めても母キャシーは喜ばない、とWRチャスティン・ウェストは言う。 「一人前の選手になれるまでは母は応援に来ないんだ。子供の頃からずっとそうなんだよ。野球でもバスケでもフットボールでも。あんたが本物になったら私が応援に出向くから、っていうのが口癖でね」
- 久々に復帰のWRブレット・スウェインは完全にチャスティン・ウェストに追い抜かれた状態。開幕ロースター入りを果たすには、ウェストを追い抜いた上でチームがWR6人体制を選んでくれなければならない。「WRはすごく混み合っているからね」と本人。
- ディフェンス
- OLBフランク・ゾンボは肩甲骨にひびが入り、当分は欠場することになった。カーディナルス戦前のウォームアップ練習でFBジョン・クーンと激突して負傷し、それなのに最後までゲームに出場したらしい。一般的に6週間ぐらいはかかるので開幕戦出場は絶望的といってよく、OLBエリック・ウォルデンのスターターがほぼ確実になった。
- OLBゾンボ。 「ジョンのヘルメットが背中に当たって、最初は打撲だと思ったんだ。痛みもそれほどだとは思わず、腫れさえ引けばと。でも映像を見れば、僕の腕が少し下がり気味なのがわかると思う。念のためX線検査をしたら、肩甲骨が折れているというんだ。まったく信じられないよ・・・。せっかくスターター目指して頑張っているところだったのに、まずい立場になってしまった。でもこればかりは自分にはどうしようもない」
- OLB2人が休んでいるため、この日はドラフト外のOLBジャマリ・ラティモアとOLBヴィック・ソートがたっぷり出番をもらっている。ジョーンズ(ヒザ)が伸び悩んでいることもあり、彼らにも大きなチャンス。
- 5日ぶり復帰のOLBクレイ・マシューズ(ハムストリング)だが、参加スナップ数は大幅に制限している。 「今は慎重に進めているだけだ。ご存知のとおり僕にはハムストリングの前歴があるから。先週木曜に少しだけ張りがあり、(ゲーム欠場は)正しい判断だったと思う。今日はフレッシュで、とてもいい感じだった。大事なのは9月8日に100%になっていること。僕らはそれを目指している」
- DEマイク・ニール(ヒザ)は今週出場できる可能性もあるとマッカーシーHCは言うが、実際は出さないだろう。腱に問題はなく、腫れがあるだけだと本人は強調している。 「いつ復帰できると答えられないのがいちばん腹立たしいところだ。”ケガがち”という評判は今に始まったものじゃないけど、嫌いだね。世間はすぐレッテルを張りたがるものだが、ケガは自分ではどうしようもない。誰もが勝手な意見を言うものだし、聞き流すしかない」
- DE不足のため、DEジャリアス・ウィンはニッケルでもサイコ(1DL)でも出番がたっぷり。
- 久々復帰のFSブランドン・アンダーウッドは2ndチームに。彼とレヴィーンがしばらく休んでいたこともあって、4番手セーフティ争いの趨勢はまだはっきりしない。
- CBチャールズ・ウッドソンがワンハンドで華麗なインターセプト。
- スペシャルチーム
- パントリターナーはWRコブ不在のため、WRチャスティン・ウェスト、WRディオンドレ・ボレル、WRケリー・テイラー、WRジョーディ・ネルソン。
- Kメイソン・クロスビーはフィールドゴール練習で、28、33、36、43、46、50ydsをすべて成功。どれもほぼど真ん中に決まる好調ぶりだった。なおキャンプ練習レポートで「フィールドゴール練習」と書いたものはすべて11on11の実戦形式で、1人で蹴っているものは含まない。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- 新たに練習を休んだのはWRランドール・コブ(両ヒザ打撲)、G/Tデレク・シェロッド(ヒザの軽い捻挫)、DE C.J.ウィルソン(脳震盪)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、OLBブラッド・ジョーンズ(ヒザの軽い捻挫)。
- 前述のとおりOLBフランク・ゾンボは肩甲骨の骨折で開幕戦出場が絶望的に。
- 練習に復帰したのは、RBジェームズ・スタークス(足首・9日ぶり)、WRブレット・スウェイン(ハムストリング・16日ぶり)、OLBクレイ・マシューズ(ハムストリング・5日ぶり)、S/CBブランドン・アンダーウッド(ヒザ・16日ぶり)
- 引き続き休んでいるのは、WRシェイキー・スミソン(肩)、TEスペンサー・ヘイヴナー(ハムストリング)、OTクリス・キャンベル(肩)、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、DEマイク・ニール(ヒザ)、DEローレンス・ガイ(脳震盪)、CBデヴォン・ハウス(ハムストリング)、Sアンソニー・レヴィーン(脳震盪)。
- 毎年恒例、ロン・ウルフ元GMがキャンプを訪れ、弟子のトンプソンGMや息子のエリオット・ウルフ副人事部長と談笑。
- 月曜の朝、1000ページにおよぶパッカーズのプレーブックがグリーンベイの通りに散乱する珍事があり、連絡を受けた市の公共事業部が処理している。球団スポークスマンは、その紙が球団から出たものであることを認めた上で、不要になった古いものをリサイクルに出しただけでライバル球団が利用できるようなものではない、としている。市の公共事業部によると、廃棄物管理会社のトラックから落ちたものらしい。