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Day 20: 事実上キャンプ打ち上げ
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月19日
セント・ノーバート大学での合宿生活(記事へ)も昨夜が最後となり、これからは自宅から練習に通うことになる。実質的にキャンプ打ち上げといってよく、これからはレギュラーシーズン中と同じようなスケジュールになっていく。選手たちは「学生寮での最後の夜だ!」と喜びの声をツイートしていた。
なお、家やアパートメントを持たない選手には、9月3日の最終ロースターカット期限まで球団がホテル宿泊代を負担することが労使協定で定められている。
この日の練習はわずか46分ほど、ハーフスピードのジョグ・スルーだけにもかかわらず、スタンドは満員だった。そのファンに感謝するため、練習が終わると選手たちはTシャツなどのプレゼントをスタンドに放り込んでいた(写真 / ビデオ)。その後は水風船のぶつけ合いとなり、QBロジャースがコーチをヒットする場面もあった。「集まってくれたファンを楽しませ、少しでもお返しがしたかった。今年のファンは、私が来て以来最高のキャンプ環境を作ってくれた」とマッカーシーHC。
- 前日の練習の様子をまとめたビデオはこちら。
- 今週金曜は高校フットボールの開幕戦でもある。昨年までパッカーズは高校のゲームと重ならないようプレシーズンのスケジュールを組んできたが、今週と来週は金曜にゲームがある。そのことに対し、地元メディアからもファンからも批判の声が多い。(パッカーズと重ならないよう試合時間を早めた高校もある)
- オフェンス
- QBマット・フリンは依然として好調で、スカウトチームでプレーするときでも1stチームディフェンスを苦しめている。パスのコントロールがよくなり、ポケットでの落着きや勇敢さはこれまでどおり。練習を見ただけならロジャースと遜色ない、1stチームでどれだけやれるか見たいものだ、という記者も。
- RBスタークス(足首)が欠場見込みのため、RBアレックス・グリーンはカーディナルス戦でたっぷり出番がありそう。この日は2ndチームでRBディミトリ・ナンスより前でプレーしていた。 「ダイナミックな選手だ。パスプロテクションでも非常によい仕事をしている。新人にしてはなおさらだ。とても自然にこなしている。素晴らしいキャンプを過ごしているし、あとはケガすることなく進めることだ」
- プロ2年目のTEアンドリュー・クウォレスは昨季なかなか体重がキープできず、スーパーボウルの頃には240ポンドまで落ちていたが、今は250ポンド。 「フロントサイドのブロッキングで素晴らしい仕事をしてるよ。どの役割でもしっかり責任を果たしている。キャッチングもいいし。」とベン・マカドゥーTEコーチは評価している。クウォレス本人は、「体重は馬力の助けになるし、自分より重い相手も相手にしやすくなる。僕にとってブロッキングが今年のトレーニングのカギだった。ただ、ブロッキング強化に役立っているのは何よりも心構えだ。相手を圧倒できる選手になりたい」
- 5巡指名TE D.J.ウィリアムズと7巡指名TEライアン・テイラーは大学時代にHバックとしての起用も多かったため、チームは(FB登録選手を減らして)彼らをフルバック兼用で使うのでは、という見方もあった。しかし今夏のキャンプでは、パスシチュエーション(QBの斜め前にシフトしてパスプロすることはよくある)を除いて、タイトエンドがフルバックの位置に入ることはないようだ。
- タイトエンドは例年3人枠だが、有望な若手の多い今年はTE4人体制、いや5人体制もありうる、という見方が多い。クウォレス、D.J.ウィリアムズ、ライアン・テイラー、クラブトリー、ヘイヴナーの5人が控えTEの枠を争い、伸びシロ重視の前例を考えるとヘイヴナーが当選圏外、次に不利なのはクラブトリーか。カットされた選手が他球団で一人前に育ちそうで怖い。
- TE増員のぶん減らされるのはフルバック(昨季は超異例の3人だった)になりそうで、ジョン・クーン1人だけになっても全然おかしくない。プロ3年目のクイン・ジョンソンは勝負どころ。
- LG T.J.ラングがカーディナルス戦のスターター、とマッカーシーHCが明言した。もし内容がよければ開幕スターター決定の可能性もありそうだ。ところで、彼が昨日少しだけセンターをプレーしたのは、(控えセンターも負傷した場合の)緊急時のセンターとして準備しているかららしい。
- Press-Gazette紙によるとLTチャド・クリフトン(35歳)はNFL最高齢の先発左タックルであり、先発OLとしても3番目とのこと(1・2位はともにセンター)。慢性の腱炎を抱えるヒザへの負担を減らすため、チームは練習量の制限に腐心してきたが、今夏はさらに少ない。11on11練習に全く参加せず個人ドリルだけにとどめる日も何度かあった。練習前後のトリートメントもおそらくチームで最も長時間を過ごしている。おかげでヒザの調子はまずまずで、今はNFL選手によくあるヒザ痛だけ、と本人。
- LTクリフトンは昨季最悪の内容だった第2週ビルズ戦(途中交代させられた)のあと、右ヒザ関節を滑らかにするため週1回ずつ3週間にわたって Euflexxa (ヒアルロン酸の一種らしい)を右ヒザに注射し、それが復調につながった。「それ以来問題はないよ」と本人。
- ディフェンス
- 今週のカーディナルス戦はDEニール(ヒザ)が欠場のため、同じく2年目のDE C.J.ウィルソンが先発の見込み。
- OLBマシューズ(ハムストリング)は欠場の見込み。1stチームのOLBはウォルデンとゾンボとなりそう。
- ローテーション起用を続けてきた右OLBだが、今週は火・水と連続でOLBエリック・ウォルデンが1stチームに入り、仮スターター決定かと取沙汰されている。「最後までわからないよ。決まるのは(開幕戦の)ニューオーリンズが来たときだ。もちろん1stチームには興奮するし、その座を守るためならどんなことでもする。僕がNo.1だとケヴィン・グリーンOLBコーチたちに納得させるため、毎日頑張ってる。でも同時に、そんなことばかり心配していたらプレーに悪影響が出てしまう」
- 昨季OLBエリック・ウォルデンは238から240ポンドあたりでプレーしていたが、よりフィジカルにというグリーンOLBコーチの求めもあって、今年は250ポンドにバルクアップ。ポイントオブアタックでのラン守備やパスラッシュでのパワーを増すためだ。しかしブラウンズのTEベン・ワトソンにロングパス成功を許したように、パスカバレッジ能力のダウンを心配する向きもある。
- 8月5日以来休んでいる4巡指名CBデヴォン・ハウスは、問題のハムストリングをほぐすため、アイシング、ストレッチング、プールでの運動など精力的にこなしてきた。今週初めからランニングを再開し、何も問題は出ていないとのこと。 「どうしても必要なら今週でもプレーできるぐらい。プレーできなきゃクビだと言われればね。でもドクターはケガのことを一番よく知ってるから。月曜から練習再開できたら理想的だ。すごく調子がよかっただけに残念なケガだったけど、復帰できしだい、元いた場所から始められるよ」
- 昨日報じられたマイアミ大学時代の不祥事についてCBサム・シールズはノーコメント。 「僕にもYahoo! Sportsからコンタクトがあったけど、『今はその話題に立ち入りたくない。パッカーズに集中したい』 と答えた」とのこと。
- スペシャルチーム
- キックオフ位置が5yds前進したことで、タッチバック増加は明らか。キックオフをリターンするかどうかの基準についてショーン・スローカムSTコーチは、「エンドゾーンの5yds奥が境目だと思っている。キックオフのハングタイムは問題にならなくなるだろう。ボールの深さと、リターナーが後ろや横に動いた(前に勢いがつきにくい)かどうかになる」
- ケガ人情報は以下のとおり。
- OLBクレイ・マシューズはハムストリングに張りがあるので念のため休んだ。これで3年連続のハムストリングだが、「はっきり言っておくが、過去2年のものより軽いものだ。彼は注意深く予防に努め、トレーニングを積んできた。ただ前歴があるだけに、我々は用心しすぎるぐらい用心する」とマッカーシーHCは語っている。
- WRブレット・スウェイン(ハムストリング)が練習に復帰。
- 昨日、「DEマイク・ニールはMRI検査は受けなかった」と話したのは自分の勘違いで、やはり受けていたとマッカーシーHC。"day-to-day"との診断には変わりはないとのこと。
- 引き続き休んでいるのは、RBジェームズ・スタークス(足首)、WRシェイキー・スミソン(肩)、TEスペンサー・ヘイヴナー(ハムストリング)、OTクリス・キャンベル(肩)、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、DEローレンス・ガイ(脳震盪)、CBデヴォン・ハウス(ハムストリング)、S/CBアンダーウッド(ヒザ)、Sアンソニー・レヴィーン(脳震盪)。
- 優勝チーム恒例 "Road to Super Bowl" の発売は11月後半、とNFLコミュニケーション部門がTwitterで明らかにした。例年は6月初めごろの発売だが、これもロックアウトの影響なのだろう。昨年の例ではDVDが4枚組、ブルーレイが2枚組で、4試合分(プレーオフ3試合+レギュラーシーズン1試合)の映像が含まれる(編集済みだが全プレーが入っている)。