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Packers go to the White House
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月13日
雲ひとつない青空の下、グリーンベイ・パッカーズが優勝チーム恒例のホワイトハウス訪問を行った。これまでは4月から6月の訪問が普通で、ロックアウトのために大幅に遅れたのは既報どおり。移籍選手が参加できないのが気の毒なところだが、さいわいRTマーク・タウシャー(解雇)やILBマット・ウィルヘルム(FAとなってフリーのまま)は帯同している。
チームはセレモニーの1時間半ほど前に現地に到着し、ホワイトハウスの見学ツアーを行った。そして南ポーチ前に整列したチームの前にバラク・オバマ大統領が表れ、8分ほどのユーモアあふれるスピーチ。スポーツ好きで知られる大統領だけあって、球団株式を手渡したCBウッドソンとの楽しいやり取りも期待以上だった。終了後、大統領は歓談しながらチーム全員と握手している。
この日の流れは以下のとおり。
- グリーンベイ時間午前8時半過ぎ、チャーター機(ボーイング757-300)がグリーンベイ空港を離陸。
- 1時間半のフライトを終え、東部時間(時差1時間)午前11時過ぎにワシントン・ダレス国際空港に着陸。
- バスに分乗し、警察オートバイのエスコート付きでポトマック川を越える。ジェファーソン記念館やワシントン記念塔を左手に眺めたあと、ホワイトハウス東南のセキュリティ・チェックポイントを通過。(写真)
- 午後0時半ごろホワイトハウス到着、下車(写真)。東ウィングからホワイトハウス内のツアーへ(写真集)。選手たちは見学しながらリアルタイムで写真をツイッターで紹介している。(写真1・写真2・写真3・写真4・写真5・写真6・写真7・写真8・写真9・写真10・写真11)
- 予定より16分ほど遅れた午後2時51分、ホワイトハウスの南ポーチ前にパッカーズが整列。招待客の中のファン数人が”Go Pack Go!”のチャントをしたところでの登場だった(なんとチーズヘッドが1人いる)。新人まで含めた大所帯のため、選手たちは東西の階段までぎっしり並んでいる。最高気温31℃でスーツのままじっと5分待つのは多少つらそう。
- 2時56分、マーフィ社長、トンプソンGM、マッカーシーHCの3人を伴って合衆国第44代大統領バラク・オバマが登場(写真1・写真2)。左端にいたWRドライバーやWRジェニングスと挨拶を交わしたあとポディウムへ進み、8分ほどのスピーチ。非常に楽しい内容で好評だった。
- つかみはやはりこれ。 「ベアーズファンとしては、少々こたえる。NFC決勝のときほどではないが、それでもやはりね。君たちは傷口を広げるために私の家にやってきた。次は何をするんだい?ディトカの家に行く?」
- 「ベアーズが出るならスーパーボウルに行く」という自らのコメント、それに聞いたCBウッドソンによるNFC決勝後のペップトーク、ウィスコンシン訪問の際に「ホワイトハウスで会いましょう」とCBウッドソンがサインしたジャージを市長からプレゼントされたこと、ダラスでその約束を見事に実現したことなどを、大統領自ら説明した。
- 「この数か月というもの、チャールズには苦い思いをさせられてきた。長年の間にクォーターバックたちが学んできたことを私も学んだ。決してチャールズ・ウッドソンにちょっかいを出してはならないということを」
- 「スーパーボウルでもパッカーズは何人もケガで失いながら、全員がよく頑張り抜いた。アーロン・ロジャース率いるオフェンスの破壊力。ディフェンスもクレイ・マシューズの髪のようにフィールドを飛び回った」
- 数回におよぶ経営危機を株式発行など地元の人々の努力で救ってきた球団の歴史や、長年にわたる地元での慈善活動を称賛。
- CBウッドソンは球団を代表し、額入りのパッカーズ株式(写真1・写真2)を大統領にプレゼント。「こちらとしても(ベアーズファンに渡すのは)ちょっとつらいのですが」という前置きが面白い。「これでオーナーになったし、ロジャースをベアーズにトレードしようと考えてるんだが、どうだろう?」と大統領がジョークを飛ばすとブーイングが起き、「マイノリティ・オーナーですので」とCBウッドソンが切り替えして大爆笑。
- QBロジャースからは”Commander in Chief”(最高司令官)の名前入りジャージをプレゼント。
- 大統領は選手と歓談したり写真撮影に応じながら(写真)、コーチや球団スタッフを含めた全員と握手した。先にパッカーズが退場し、大統領も招待客たち(グリーンベイ市長もいた)としばらく談笑したあと退場。仕事場であるウェスト・ウィングへ戻っていった。(写真)
整列してじっと大統領を待つ
パッカーズ3首脳を伴ってバラク・オバマ大統領登場
スーパーボウルでの奮闘や球団の歴史も称賛
「これで私もオーナー。ロジャースをベアーズにトレードするのは?」 「マイノリティ・オーナーですので」
QBアーロン・ロジャースから大統領にジャージをプレゼント
- 終了後のインタビュー映像。マッカーシーHC、CBウッドソン、QBロジャース。
- 帰りのバスでのひとコマ。
- ワシントンDCを飛び立ったチームは午後6時20分ごろクリーヴランドに着陸。選手たちにとって長い一日だったが、子々孫々まで語り継ぐ素晴らしい経験だったに違いない。
- 前回1997年のホワイトハウス訪問の写真集はこちら。春の訪問だったが、やはり移籍選手は帯同していなかった。
- スポーツの優勝チームがホワイトハウスに招待されるのは、1980年代ロナルド・レーガン大統領の時代に始まったことらしい。